JP2741224B2 - 境界層制御用吸い込み装置 - Google Patents

境界層制御用吸い込み装置

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JP2741224B2
JP2741224B2 JP63316462A JP31646288A JP2741224B2 JP 2741224 B2 JP2741224 B2 JP 2741224B2 JP 63316462 A JP63316462 A JP 63316462A JP 31646288 A JP31646288 A JP 31646288A JP 2741224 B2 JP2741224 B2 JP 2741224B2
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、例えば飛翔体等の物体周りの境界層を効率
良く層流制御することにより該飛翔体の飛行抵抗を低減
させ、飛行安定性を向上させる境界層制御用吸い込み装
置に関する。
〈従来の技術〉 従来、就航している飛翔体としての大型航空機(例え
ばボーイング社・B−747,エアバスインダストリー社・
A−300等)の主翼周りの境界層(翼の極近傍の流れ
で、速度が主流の大きさから翼表面上のゼロまで急激に
変化する薄い層)は、層流(秩序だった乱れの殆ど無い
極めて薄い層状の流れで、粘性抵抗が小さい流れ)では
なく、主翼が後退角を有することに起因して完全乱流
(乱れたかなり厚い流れで、粘性抵抗が前記層流に比べ
て極めて大きい流れ)になっている。ここで、主翼に後
退角を持たせることは、主翼の基準線に直角方向の速度
成分を減少させて、遷音速流れとして、該主翼に発生す
る衝撃波を抑制する上や、横揺れに対して復元する上反
角効果を期待する上で必要なことである。
前述した状況は主翼周りの境界層のみならず、機体周
りの境界層についても同様である。
このように、翼及び機体周りの境界層が完全乱流であ
るため、粘性抵抗が大きく(第7図及び第8図参照)、
また排除厚さ(境界層が存在することにより排除される
流れを厚さに換算した値)が厚いことにより航空機全体
の飛行抵抗が大きくなり、運行コストの悪化を招いてい
る。従って、何らかの装置を導入することにより翼及び
機体周りの境界層を層流状態に保つことができれば、主
翼だけ考えても全飛行抵抗を30%も減少させることが可
能となる。
しかし、3次元境界層の状態が極めて複雑であること
から、その構造が不明であり、有効に3次元境界層を層
流状態に保つ制御装置は開発されていない。
ここで、境界層が層流から乱流に遷移する過程におい
て、先ず縦縞が発生し、該縦縞が成長することにより、
境界層が層流から乱流に遷移することは既知である。即
ち、第9図に示すように層流(a)から乱流(e)に流
れが遷移していく過程において、レイノルズ数の増加に
伴い、(b)の如く境界層41は不安定化し、表面が流れ
と直角方向に波打ち初めて遷移を開始し、(c)の如く
横流れ不安定渦42が発生して乱流(e)に遷移してい
く。
ところで、従来は、乱流遷移を遅らせるために、多孔
壁又は多溝壁を流路一面に設け、前記縦渦も含めて境界
層全体に渡り吸い込みを行って、境界層を層流に保って
乱流遷移を遅らせる方法がとられている。
即ち、第10図〜第13図に示すように、航空機の主翼51
の前縁52から該主翼表面53に全面にわたって吸い込み溝
54を設けている。また、主翼51内部には、メインダクト
55、連通ダクト56、第1集合ダクト57、第2集合ダクト
58等が夫々連通されて設けられており、図示しない吸い
込みポンプによって、該吸い込み溝54から主翼表面53の
境界層(図示せず)を吸い込んでいる。
前記吸い込み溝54の代わりに、第14図に示すような吸
い込み孔59が設けられているものもある。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来の境界層制御装置にお
いては、乱流遷移を遅らせるために、第13図,第14図に
示すような多溝壁又は多孔壁を流路一面に設け、境界層
全体に渡り吸い込みを行うことにより境界層を層流に保
って、乱流遷移を遅らせているが、該吸い込みに必要な
パワーが大きく、即ち、吸い込みを行い、例えばタービ
ンポンプの駆動力が大きく、航空機全体としてのエネル
ギー効率はほとんど向上しない。また、前記多孔壁又は
多溝壁が恰もトリップワイヤー(乱れを発生させて乱流
遷移を早める装置)のような作用を奏して新たな乱れの
原因となり、従って、有効な制御法が得られていない。
一方、飛行安定性を確保するために、進行方向に対す
る円周方向に回転運動を与え、回転しながら飛行する、
例えばロケット,弾丸,ミサイル等の回転飛翔体が存在
する。しかし、該回転により境界層遷移が早められるた
め、飛行抵抗が増大するという問題点がある。
該回転飛翔体においても、飛行安定に加えて飛行抵抗
も軽減可能な境界層制御法が確立できれば、画期的な飛
翔体が得られる。
以上説明したように実際作動中の航空機や回転飛翔体
及び一般流体機械は、3次元境界層の遷移機構が解明さ
れ、該流れ場に適した制御装置が開発されれば、格段に
優れた性能を達成する可能性を有しており、その経済に
寄与する影響は計り知れない。本発明は、境界層を少な
いパワーで効率良く層流制御することにより、流路の粘
性抵抗を格段に減少させ、且つ飛行安定性を向上させ、
高効率化,高安定化を図ることを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するために、本発明による境界層制御
用吸い込み装置は、物体の周りに形成される3次元境界
層中に発生する乱流遷移の原因となる縦渦タイプの撹乱
を該撹乱の運動を利用して前記物体内の空間に吸い込む
溝を、上記撹乱である縦渦を誘起する遷移領域の開始点
から乱流境界層の発生点までの間に、上記縦渦の渦軸か
ら所定の距離だけずれた位置にその縦渦軸方向に沿って
上記縦渦軸間隔と略同等の間隔で設け、上記溝によって
上記渦軸から所定の距離だけずれた位置にある速度の遅
い境界層底流を吸い込むことにより境界層を層流制御す
るようにしたものである。
〈作用〉 上記構成によると、物体内に連通している溝が縦渦タ
イプの撹乱を誘起する遷移領域の開始点から乱流境界層
の発生点まで設けられているので、境界層が層流から乱
流に遷移する過程において先ず発生する、撹乱としての
縦渦によって集められる境界層底部の遅い流れ(回転体
の場合は速い流れ)を積極的に吸い込むことになる。
更に、乱流遷移に先立って発生する縦渦の軸が略流れ
に近い軸を有することと、速度の遅い境界層底流を有す
る速度分布が、撹乱としての縦渦の軸に対する直角方向
の速度分布における該軸から所定の距離だけずれた位置
に存在すること、に着目して、物体内に連通している溝
を、上記縦渦の渦軸から所定の距離だけずれた位置に設
けることにより、撹乱としての縦渦の速度の遅い境界層
底流のみが吸い込まれる。
また、前記縦渦の軸は壁に固定して略等間隔で発生す
ることに着目し、物体内に連通している溝を上記縦渦軸
方向に沿って該縦渦軸間隔と略同等の間隔で設けた。
もって、該溝は前述の速度の遅い即ち痩せて変曲点を
有する境界層底流のみを吸い込むことになる。ここで、
前記境界層底流が二次不安定を誘因するものであるの
で、該境界層底流のみを吸い込むことにより、二次不安
定は誘因されず、前記溝は境界層を効率良く層流制御す
ることにのみに作用する。また、前述した速度の遅い境
界層底流を有する速度分布が存在する流れ場以外の流れ
場には、該溝が存在しないので、該溝は新たな乱れの発
生源にはなり難い。
また、上記構成によると、前記吸い込み溝近傍の局所
的流体粒子のみを該吸い込み溝により吸い込む構成とな
っているため、吸い込み面積も従来と比較して3分の1
〜4分の1に減少させることができ、該粒子の吸い込み
パワーが小さくてよい。
つまり、3次元境界層において、層流から乱流に遷移
する遷移領域で発生する乱流遷移の原因となる撹乱(横
流れ不安定が起きて縦渦タイプの撹乱が発生すること)
を積極的に利用(Active Control)することにより、撹
乱の渦運動により吸い込むべき境界層底流を局所的,周
期的に集めて、その箇所だけに吸い込み溝を設け、境界
層底流を吸い込み、層流制御を行うものである。
層流の方が物体壁表面における摩擦応力が小さく(第
8図及び第9図参照)、境界層の厚みが乱流より小さい
ので、以上のように境界層を層流に維持することによ
り、流路の粘性抵抗を格段に減少させ、且つ飛行安定性
を向上させ、高効率化,高安定化を図ることができる。
〈実施例〉 以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る第1実施例を示すもので、速度
Qで巡航中の大型航空機の後退角Aを有する後退翼1周
りの境界層制御を示すものである。
翼1の表面には翼前縁2から第2図に示すような厚み
δの境界層3が形成されるが、同時に各々渦軸4を有す
るらせん状の流れである縦渦5が複数発生する。ここ
で、境界層3は層流領域6a,遷移領域6b,乱流領域6cに分
けられるが、層流領域6aは前縁2の極近傍のみで、翼1
全面は殆ど遷移領域6bか乱流領域6cである。
前記縦渦5の渦軸4に添う速度分布の変化は各々の流
れ場に示すようになっている(7a〜7d)。
また、ほぼ縦渦5が発生し終わったと考えられる流れ
場7dにおける渦軸4と直角な断面であるD−D線断面の
流線及び速度分布は第3図のようになっている。
第3図を説明する。
(a)はD−D線に添う主流の三次元の速度分布を表
したもので、渦軸4方向即ちX軸方向の速度U、翼前縁
2方向即ちY軸方向の速度Vを示すものである。
(b),(c)はD−D線上の前記縦渦5のらせん方
向の微小速度分布で、該らせん方向xの速度u、前記ら
せん方向xと垂直な翼平面に添う方向yの速度分布v、
翼表面に垂直な方向の速度分布w、及び流線Γを示すも
のである。
(d)はD−D線上に発生した縦渦5の様子を示して
いる。
第3図において、渦軸4から1/4・λ(λは渦軸の発
生波長)だけY軸方向にずれた位置(図において9のZ
軸)に、速度の遅い境界層底流8を有するX軸方向の速
度Uが存在している。ここで、前記境界層底流8が二次
不安定を誘因するものであるから、この速度の遅い即ち
痩せて変曲点を有する境界層底流8を吸い込むことによ
り、二次不安定が誘因されるのを防止できる。
本発明に係る構成として、前記速度の遅い境界層底流
8を有する速度分布を存在している箇所(図において9
のZ軸に相当する位置)は渦軸4に対して移動しないこ
とに着目して、前記渦軸4から1/4・λだけずれた位置
にスリット幅t=0.01〜1mmのスリット10を設けてい
る。該スリット10は図示しない翼1の内部に設けたダク
トに連通した溝であり、前記速度の遅い境界層底流8の
みを吸い込むことになる。また、該スリット10は縦渦タ
イプの撹乱である縦渦5を誘起する横流れ不安定の発生
位置であるところの遷移領域の開始点11より、乱流境界
層の発生点12まで設けられている。ここで前記11,12は
実験で翼1表面をトラバースして速度分布を実際に調べ
ることにより、確定することが可能である。
また、同じく実験(例えば可視化実験等)により、発
生する縦渦5のピッチPである波長λを確認することに
より、前記スリット10を設ける間隔Pを決定することが
可能である。
従って、以上説明したように、本発明に係るスリット
10を一定ピッチPで設けることにより、スリット10が、
境界層3が層流6aから乱流6cに遷移する遷移領域6bにお
いて先ず発生する撹乱としての縦渦5を積極的に吸い込
むことが可能となる。
更に、スリット10を設ける箇所を前述のように限定し
たので、該スリット10は撹乱としての縦渦5の速度の遅
い境界層底流8のみを吸い込む。また、全体の吸い込み
面積もスリット10のみの面積であるから、従来行ってい
た翼1全体に吸い込み用のスリットを設けることと比較
して3分の1〜4分の1に減少させることができ、吸い
込みパワーを少なくすることができる。
また、スリット10が設けられる箇所が限定されるの
で、該スリット10が新たな撹乱の要因とは成りえず、も
って前記スリット10は境界層を効率良く層流制御するこ
とにのみに作用する。
従って、以上のように境界層3を層流に維持すること
により、翼表面における摩擦応力、及び境界層の厚みを
小さく保つことが可能となり、もって、大型航空機の後
退翼1の粘性抵抗を格段に減少させ、且つ飛行安定性を
向上させ、該大型飛行機の高効率化,高安定化を図るこ
とができる。
一方本実施例において、第3図(c)に示すらせん方
向の微小速度分布より、前記渦は翼表面近傍で前記らせ
ん方向xと垂直な翼平面に添う方向yの速度vと翼表面
に垂直な方向の速度wとの合成方向に速度を有している
ので、第4図に示すように前記スリット10を、該合成方
向に沿って開口してもよい。
この場合はさらに吸い込みが行い易くなる。
第5図に本発明の第2実施例を示す。
本実施例は前記第1実施例における大型航空機の機体
13周りの境界層制御に、本発明を実施したものである。
本実施例においては、撹乱がほぼ巡航による流れ方向
Uに沿って機体表面に発生する渦であることに着目し
て、機首14部分から側面中央部15にかけて、機体13の前
後方向に前記スリット10を設ける。
本実施例においても、速度の遅い境界層底流を吸い込
むスリット10を前述したように所定の箇所に設けて、吸
い込みを実施しているので、境界層を層流に維持するこ
とが可能となり、機体表面における摩擦応力、及び境界
層の厚みを小さく保つことが可能となる。従って、大型
航空機の機体13の粘性抵抗を格段に減少させ、且つ飛行
安定性を向上させ、前述と同様に該大型飛行機の高効率
化,高安定化を図ることができる。
第6図に本発明の第3実施例を示す。
本実施例は、回転飛翔体である弾丸20周りの境界層制
御に、本発明を実施したものである。
本実施例においては、回転速度Nで回転している弾丸
表面21に発生する渦22,23は遠心力不安定型の隣同志が
反対に回転するペアー渦である。回転速度Nによって図
におけるF点、G点の周方向速度が異なるため、各々異
なった捩じれ角αを有する渦軸を持つ渦22,23が発生す
るので、該捩れ角αに沿ったスリット24,25を各々設け
る。
また、弾丸20の中心には該弾丸底部26に開口している
中空部27を設けており、前記スリット24,25は該中空部2
7に連通している。ここで、弾丸20の周りの流れによる
圧力効果により、スリット24,25を設けた箇所に比べて
弾丸底部26は圧力が低いため、該スリット24,25からは
表面上の速度の遅い境界層底流が自然に吸い込まれる。
よって、本実施例においても、速度の遅い境界層底流
を吸い込むスリット24,25を、前述したように所定の箇
所に設けて、吸い込みを実施することにより、境界層を
層流に維持することが可能となり、弾丸表面21における
摩擦応力、及び境界層の厚みを小さく保ことが可能とな
る。従って、弾丸20の粘性抵抗を格段に減少させ、例え
ば同じ火薬力で大きな弾道速度の弾丸が飛んで行くこと
になり、高性能化を図ることができる。
また、本実施例においては、境界層底流が弾丸20周り
の圧力降下により自然に吸い込まれるため、吸い込みに
必要なパワーを発生する構成は不要となるという効果も
ある。
以上説明した各実施例において、物体表面にスリット
を設けることにより、渦の発生位置がずれる(平行移動
する)ことが考えられるが、前記渦軸に沿って僅かな凹
面を設けることにより、防止することができる。
本発明に係る他の実施例として、船体周りの流れの境
界層制御に実施しても良い。特に競技用ヨットや、高速
艇、大型タンカー等に実施すると、粘性抵抗低減による
船の航行速度の増加や、航行燃費の改善等に有効であ
る。
また、増速ノズルや異径管接続部、曲がり等の凹部を
有する収縮流路内において発生する遠心力による撹乱
を、前述したスリットを設けることによって速度の遅い
境界層底流を吸い込ませることにより、流路抵抗の低減
が可能となる。
〈発明の効果〉 本発明は以上のように構成されたので、乱流遷移の原
因となる縦渦タイプの撹乱を該撹乱の運動を利用して物
体内の空間に吸い込む溝を、上記撹乱である縦渦を誘起
する遷移領域の開始点から乱流境界層の発生点までの間
に設けたことにより、該溝によって上記縦渦タイプの撹
乱を吸い込み、層流から乱流に遷移する乱流遷移を遅ら
せて境界層の状態をできるだけ層流に保ち、境界層を層
流制御して抵抗を低減することができる。また、上記溝
を、上記縦渦の渦軸から所定の距離だけずれた位置にそ
の縦渦軸方向に沿って上記縦渦軸間隔と略同等の間隔で
設けたことにより、該溝によって上記渦軸から所定の距
離だけずれた位置にある速度の遅い境界層底流のみを吸
い込み、層流を保つ層流制御を行うことができる。さら
に、上記溝は、上記縦渦の渦軸から所定の距離だけずれ
た位置にその縦渦軸方向に沿って上記縦渦軸間隔と略同
等の間隔で設けられ、他の部位には設けられていないの
で、該溝によって新たな流れの乱れが発生されることは
なく、抵抗が増大する恐れはない。さらにまた、上記溝
は上記のように限定された位置に設けられているので、
従来に比し流れに対して吸い込みを行う溝の面積が小さ
くなり、その吸い込みに必要なパワーを小さくすること
ができ、エネルギー効率を向上して境界層を効率良く層
流制御することができる。これらにより、流路の粘性抵
抗を格段に減少させ、且つ物体の飛行安定性を向上さ
せ、高効率化、高安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る境界層制御用吸い込み装置を翼周
りの境界層制御に応用した第1実施例を示す概略斜視
図、第2図は翼周りの境界層を示す断面図、第3図は境
界層内に発生する渦を説明する説明図、第4図は本発明
に係るスリットの略断面図、第5図は本発明に係る境界
層制御用吸い込み装置を機体周りの境界層制御に応用し
た第2実施例を示す概略構成図、第6図は弾丸周りの境
界層制御に応用した第3実施例を示す概略構成図、第7
図は境界層の状態と抵抗との関係を示す図、第8図はな
めらかな平板の摩擦抵抗係数とレイノルズ数との関係を
示す図、第9図は3次元境界層に発生する撹乱の横断面
図、第10図〜第12図は従来の境界層吸い込み装置を示す
斜視図及び断面図、第13図は従来の境界層吸い込み装置
におけるスリットタイプの吸い込み溝を示す斜視図、第
14図は同上従来例における穴タイプの吸い込み孔を示す
斜視図である。 1……翼、3……境界層、4……渦軸、5……縦渦、6a
……層流領域、6b……遷移領域、6c……乱流領域、7a〜
7d……流れ場、8……境界層底流、10……スリット、11
……遷移領域の開始点、12……乱流境界層の発生点

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体の周りに形成される3次元境界層中に
    発生する乱流遷移の原因となる縦渦タイプの撹乱を該撹
    乱の運動を利用して前記物体内の空間に吸い込む溝を、
    上記撹乱である縦渦を誘起する遷移領域の開始点から乱
    流境界層の発生点までの間に、上記縦渦の渦軸から所定
    の距離だけずれた位置にその縦渦軸方向に沿って上記縦
    渦軸間隔と略同等の間隔で設け、上記溝によって上記渦
    軸から所定の距離だけずれた位置にある速度の遅い境界
    層底流を吸い込むことにより境界層を層流制御するよう
    にしたことを特徴とする境界層制御用吸い込み装置。
JP63316462A 1988-12-16 1988-12-16 境界層制御用吸い込み装置 Expired - Lifetime JP2741224B2 (ja)

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US4736912A (en) 1985-06-27 1988-04-12 Messerschmitt-Boelkow-Blohm Gmbh Apparatus for reducing turbulent drag

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