JP2005529298A - 境界層の流体の流れの制御 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流体・表面境界における境界層内の流体の流れを制御する方法の提供。
【解決手段】
流体接触面から境界層内に突出する複数のブレード11を設ける工程であって、使用時に該ブレード11が、該境界層における流体の流れ14を制御する方向に該複数のブレード11が設けられる工程を有する。

Description

本発明は、流体・表面境界における境界層内の流体の流れの制御に関し、特に、乱流の制御に関する。
境界層内の流体の流れの制御は、流体・表面境界における摩擦又は表面抗力を低減する、又は、増大させる作用がある可能性がある。特に、本発明は、境界層内の乱流の制御に関する。
本発明は、自動車、道路車両、列車、航空機、ボート、船、潜水艦、ホバークラフト、バルーンなどの、流体を通って進む任意のクラフトを意味する乗り物、特に、航空機の流体・表面境界において、また流体の流れ及び付随する摩擦又は表面抗力の制御が問題となる、空気、油、又は、他の流体を搬送するパイプ又は導管について特に使用される。しかしながら、本発明は、風タービンブレード、ガスタービンブレード、又は水泳着などの流体・表面境界が存在する任意の状況に使用可能である。
流体の境界層は、空中の航空機、あるいは、ガス又は液体を搬送するパイプなどの、接触する流体に対して相対的に移動する、任意の固体物体又は表面を囲む。より具体的には、境界層は、表面と、表面上のメインストリーム流体流との間の流体層である。表面と流体・表面境界における流体の相対速度はゼロである。流体が表面から離れてメインストリーム流体流の方に移動し、遂には、メインストリーム流体流速度に達するため、表面に隣接する境界層を通して速度の移行が存在する。
境界層内の流体の流れの性質は、固体表面における表面摩擦又は抗力の程度を決定する。乱流は、境界層における流体の流れが層流である時の2倍を超える可能性がある、大きな表面摩擦又は抗力を生ずる。
物体が、粘性のある媒体中を進行する、あるいは実際に粘性のある媒体が物体を通って、又は物体上を進行するときは常に、抗力がシステムの機械的な効率を低下させる。こうしたシステム(航空機、流体力学的乗り物又はパイプライン)が効率よく動作するには、かかる抗力ができる限り小さいことが必要である。
表面に作用する全体の抗力は、複数の成分、すなわち、圧力抗力、誘導抗力、及び、高いマッハ数の場合、造波抗力に分けられることができる。音速以下の速度における流線型物体の場合、抗力の主成分は外板摩擦による。
例えば、航空機において、抗力又は表面摩擦を低減するために、境界層内の乱流を低減すること、及び、層流をより多くすることを促進することが望ましい。航空機の外表面にかかる表面摩擦の低減によって、例えば、外板摩擦を克服するために用いられる商用航空機で燃焼する燃料の50%までの燃料効率の改善が可能になる。燃料効率の上昇によって、乗客/積荷の容量が増え、飛行が速くなり、より短い滑走路を使用することさえでき、騒音レベル及び構造疲労も低下する場合がある。通常、これらの利点の間のバランスがとられる。
抗力又は表面摩擦の低減はまた、流体・表面境界における熱伝達を低減するのに用いられることができ、構造が過度の温度から守られる。
他の状況において、抗力又は表面摩擦を増大させることが望ましい場合がある。例えば、ある航空機は、離陸中の揚力を増すための、渦インデューサ又は発生器として知られる装置を使用する。
境界層内の流体の流れの操作に対処するために、特に、航空機の表面摩擦又は抗力を低減するために多くの研究が行われてきた。この研究は、おおまかに、2つの分野、すなわち、受動制御と能動制御に分けることができる。受動技法は、全体的な外板摩擦低減を得るために、エネルギー入力なしで、乱流境界層に対して、大規模な大域制御を課そうと試みる。能動制御は、局所レベルで、乱流を検知し、次に、乱流と相互作用することによっており、その目的は、おそらく、全体の再生機構に対してより広い作用を与えながら、局所外板摩擦を低減することである。本発明者等が知る従来技術のいくつかを以下に列挙する。
特許文献1には、表面にかかる空気力学的及び流体力学的な外板摩擦の低減をもたらす流れ制御の受動システムが記載されている。表面摩擦又は抗力は、2つの装置、すなわち、(i)壁表面に近い流体の流れの中の擾乱を減らすこと、特に、壁渦及び乱流バーストの規模を低減するための、0.05〜0.5mmの寸法を有する一連のリブレット、すなわち流れに整列する小さなv字状の微小溝、ならびに、(ii)大規模な渦を分裂させるための、約7.5〜15mmである境界層の厚みの50〜80%にわたって空気流に平行に、又は、空気流をスパン方向に横切って延びる、小さな翼型又は平板リボンとして構成された、大渦粉砕(LEBU)装置、の組み合わせによって減少する。特許文献2及び特許文献3にも、リブレットとして構成された表面摩擦又は抗力低減装置が記載されている。
非特許文献1には、7.62cmの4つの垂直要素によって支えられる1つ、2つ、又は3つの水平要素の22.86cmスパン方向アレイを用いた試験が記載されている。確認の目的のためだけに提供されると考えられる垂直要素のパラメータ解析は行われなかった。
非特許文献2には、表面に平行に延びる水平要素として構成されるLEBU装置を用いる調査について記載されている。LEBU装置は、積み重ねた、また、縦列の、種々の高さ及び弦で試験した。
非特許文献3には、50%のc(外板摩擦)低減をもたらす、ほぼ境界層の高さの小さなハニカムフェンスとして構成されるLEBU装置が記載されている。しかしながら、正味の抗力は、数百パーセント増加することが認められる。
LEBU装置は、飛行中の抗力又は表面摩擦を低減するために、航空機に使用されてきた。こうした装置は一般に、航空機外側フレームから懸垂保持され、航空機の表面に平行に延び、流体の流れの方向を横切るように方向づけられる小さな翼型又は水平装置として構成される。一般に、LEBU装置は、大渦を分裂させるために境界層の縁部の近くに配置される。
米国特許第4706910号明細書(ウォルシュ他) 米国特許第5848769号明細書(フロネック他) 国際公開第89/11343号パンフレット(チョイ) へフナー、ウェインスタイン、及びブシュネル著、「宇宙飛行士と操縦士72」、(Hefner, Weinstein & Bushnell (1979) Prog. Astronaut Aeronaut 72)、p110−127 サビル及びマムフォード著、「流体力学191」(Savill & Mumford (1988) J. Fluid Mech. 191)、p389−418 ヤジュニック及びアチャリャ著、「乱流の構造とメカニズム、物理学講義ノート第76巻」(Yajnik & Acharya (1977) in Structure and Mechanisms of Turbulence, Lecture Notes in Physics, vol: 76)、p249−260
LEBU装置は表面から懸垂保持されることが必要であるため、装置の剛性及び安全性の問題が生ずる。薄いシートとして構成される場合、LEBU装置は、十分に支持されないとフラッタリングする傾向がある。しかしながら、より多くの支持部材を導入すると、又は装置の厚みが増加すると、装置の抗力(ドラッグ)が悪化する。実際、高いレイノルズ数では、LEBU装置の好ましい設計形状は翼型断面(抗力が小さく、高い剛性構造)に変わり、プロファイル形状、迎え角、及び、弦Re数に敏感であるという複雑な問題が生じる。
レイノルズ(Re)数は、Re=Ux/νとして規定され、ここで、Uは流速であり、xは物体の長さであり、νは流体の動粘度である。風洞又は研究所の実験と比較して、航空機の上の境界層のレイノルズ数は大きい。それは、U(航空機速度)及びx(物体長さ)が、航空機に関して大きいためである。
弦レイノルズ数は、xがブレードがその上に配置される物体の長さではなく、ブレードの翼弦長であることを除いて、上述した通りである。
英国特許庁は、本発明に関し新規性調査を行い、渦形成を引き起こして、流体・表面境界における抗力を低減すると主張される装置及び方法に関する米国特許第5988568号、独国特許第3534268号、独国特許第3609541号、米国特許第4425942号、米国特許第4836473号、米国特許第5734990号、及び英国特許第1034370号を特定した。
外板摩擦の低減は、壁近傍構造を阻止するために、ポリマー鎖を流体の流れの中に注入することによって、又は、マイクロバブルを液体流に注入することによっても実現された。あるいは、スパン方向に表面を振動させること、さらに、例えば、海水のローレンツ力制御を用いて、スパン方向に流れを振動させることによって、外板摩擦が減少する場合がある。
本発明は、流体・表面境界における境界層内の流体の流れを制御する方法であって、流体接触面から境界層内に突出する複数のブレードを設ける工程であって、使用時に該ブレードが、該境界層における流体の流れを制御する方向に該複数のブレードが設けられる工程を有する方法を提供している。
好ましくは、ブレードは自立型である。
好ましくは、ブレードは、流体の流れを真っ直ぐにするように方向づけられ、それに応じて、流体の流れの方向と全体が整列した状態で方向づけられる。この構成において、ブレードは、境界層内の乱流を取り除き、真っ直ぐにする流れマニピュレータブレードを備える。結果として、ブレードの下流の流体の流れは、ブレードの上流よりも乱流が少なくなり、ブレードなしの同じ表面と比べて、流体・表面境界の乱流によって生成される摩擦又は表面抗力は減少する。
あるいは、ブレードは、流体の流れの中で乱流を発生させるか、又は、渦を生成するように方向づけられてもよい。より具体的には、これは、流体の流れの中で乱流又は渦を発生させるように、ブレード、特に、翼及び/又は安定板の上のブレードを、流体の流れの方向を横切る角度に向けることによって達成されてもよい。これは、表面における表面摩擦又は抗力を増す場合がある。
好ましい方法において、ブレードは、航空機などの乗り物の流体接触面、又は、パイプなどの流体搬送導管の流体接触面に使用される。
好ましくは、表面抗力又は摩擦の減少は、空気力学的騒音を減らし、構造疲労を減らし、ならびに重量を軽減する。通常、熱伝達は、表面摩擦又は抗力が減少する結果として生じ、したがって、ブレードが使用される構造/表面が過度の温度からある程度保護される。好ましくは、流体接触面から突出する流れマニピュレータブレードなしの、航空機を含む乗り物と比べて、表面抗力の低減、騒音レベルの低減、燃料消費の低減、又は、速度の向上において、少なくとも、2%、5%、10%、又は、15%の改善が認められる。
少なくとも100個のブレードを用いてもよい。あるいは、少なくとも1,000個のブレードを用いてもよい。あるいは、少なくとも10,000個のブレードを用いてもよい。
また本発明は、表面と、該表面から突出する複数のブレードとを備え、該表面の上において境界層内を流体が流れることができ、該ブレードは、使用時に、該境界層内の流体の流れを制御することが可能なように構成されている境界層流れ制御装置を提供している。
好ましくは、該ブレードは、該流体の流れの予想される方向に整列し、使用時に、該境界層内の該流体の流れを真っ直ぐにすることが可能であり、もって、流れ制御装置が設けられていない同じ表面と比較して、表面摩擦又は抗力を低減する。
あるいは、該ブレードは、該流体の流れの予想される方向と交差する角度に設けられ、使用時に、該境界層内の流体の流れに乱流又は渦を発生させることが可能であり、もって、流れ制御装置が設けられていない同じ表面と比較して、表面摩擦又は抗力を増大させる。
好ましくは、ブレードは、表面上にほぼ垂直に取り付けられ、ほぼ矩形である平板要素として構成されてもよい。好ましくは、ブレードは、ブレードの長さ、及び/又は、幅にわたって一定断面を有する。さらに、ブレードは、全体が平行に取り付けられ、一様な高さ、及び/又は、幅、及び/又は、弦、及び/又は、間隔、及び/又は、向き、及び/又は、寸法、及び/又は、使用時の剛性を有する。あるいは、ブレードの寸法は、表面にわたって変わってもよい。
好ましくは、ブレードは、例えば、境界層の深さの約25%〜約50%で、100〜200壁面量だけ境界層内に突出する。壁面量は、局所内部流れ条件h=hu/νに基づく無次元単位であり、ここで、hは無次元ブレード高さであり、hは実際の高さであり、uは摩擦速度であり、νは動粘度である。ブレードは、高さが1mmであり、1mmの弦を有し、1mmの間隔で配置されてもよい。好ましくは、ブレードの高さ対幅対弦の比は、以下の一覧から選択される。
Figure 2005529298
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ブレードの高さ、弦、又は、間隔は、2〜10mmであってもよい。ブレードの幅は、約0.1mmであってよく、あるいは、ブレードは、厚みが0.2〜10mmであってもよい。ブレードの高さは0.5mであってもよい。あるいは、ブレードの高さは、0.6〜10mmであってもよい。
ブレードは、0.5mmの弦を有してもよい。あるいは、ブレードは、0.6〜10mmの弦を有してもよい。ブレードは0.3mmの間隔で配置されてもよい。あるいは、ブレードは0.4〜10mmの間隔で配置されてもよい。
ブレードの高さ、及び/又は、弦、及び/又は、間隔は、ブレードが取り付けられている表面上で異なっていてもよい。
更に他の実施形態においては、ブレードの方向は流体の流れの方向に対して調整可能であってもよく、実際、ブレードの方向は流体の流れの方向に対して一定の向きを維持するように調整可能であってもよい。
好ましくは、ブレードは、その位置が正(流体の流れと一致する方向)及び負(流体の流れに対して交差する方向)の迎え角の間で変化することができるように積極的に制御されてもよい。航空機上でのブレードの逆回転を用いて、境界層を付勢し、航空機の高い入射における失速剥離など、フライトエンベロープにおけるある点で起こる剥離を防止することができる。剥離制御が必要とされない時、ブレードは、外板摩擦を減少させるために、流れに対して再整列することができる。ブレードの回転を可能にするために、流れ方向の間隔の調整が必要とされる場合がある。
積極的に調整可能なブレードはまた、流体の流れの局所的又は選択的な方向制御を可能にする指向性制御を提供する。例えば、航空機に関し、一方の翼上での外板摩擦を減らし、他方の翼上での外板摩擦を増大させることによって、局所的なヨーイングモーメントを生成することができる。同様に、安定板のまわりの空気流の操作により、ピッチングモーメントを生成することができる。
上述した好ましい配置構成において、ブレードは、表面から真っ直ぐに延びて取り付けられる薄い矩形要素として構成されるが、種々のブレード形状及び突出角度を備える別の構成が考えられる。
本発明の別の実施形態において、平行ブレードの少なくとも1つの列を有する、ブレードのアレイが考えられる。しかしながら、流体の流れの境界層に与えるブレードの整流作用は、一時的に過ぎないため、流体がブレードの列を通過してかなりの距離を流れた後、乱流が、流れの中に再び現れ始める場合がある。そのため、流体の流れの中に大きな乱流が再出現するのを防止するように離間した、繰り返しのブレード列が採用されてもよい。好ましいブレードアレイにおいて、この間隔は、ブレード高さの約50〜100倍である。あるいは、ブレードの列は、流れ方向に、80mm〜200mmの間隔で配置されてもよい。
好ましくは、ブレードのアレイは少なくとも2列のブレードを備える。第1列は、流体の流れの方向に整列した複数の平行ブレードを備え、第2列もまた、流体の流れの方向に整列した複数の平行ブレードを備える。好ましくは、2列のブレード間の間隙にはブレードが存在しない。好ましくは、第1列のブレードは、第2列のブレードと共通の長手方向軸を共有する。
これは、抗力又は表面摩擦の低減が求められる全表面にわたって使用されなければならない米国特許第4706910号に記載されるリブレットとは著しく異なる。さらに、(0.05〜0.5mmの)小さなv字状溝としてのリブレットの構成は、その中に溜まるようになる廃物又は汚れの問題を生じ、高いメンテナンス要求をもたらす。
本発明の更なる態様によれば、境界層流れ制御装置が取り付けられる表面を提供する。
好ましくは、表面は、飛行機などの乗り物又はパイプ上にあるものである。
本発明の更なる実施形態において、ストリップ又はパッチ上に取り付けられた、流れマニピュレータブレード要素が設けられ、ストリップ又はパッチは、製品又は表面の製造中に表面上に組み込まれることができるか、又は、既存の表面に使用することができる。例えば、ブレードは、乗り物上又はパイプ内の表面に後付けされてもよい。特に、ブレードは、航空機の表面に使用されてもよい。あるいは、ブレードは、パイプの流体・表面境界、又は、任意の流体搬送導管に使用されてもよい。
胴体、翼、及び尾部を有する航空機に関し、境界層流れ制御装置は、胴体、翼、及び/又は、尾部上に取り付けられてもよい。
パイプにおいて、境界層流れ制御装置は、内面上に取り付けられてもよい。好ましくは、パイプは、中心軸を有し、それを中心に流れマニピュレータブレードが半径方向に配置され、中心軸に向かって内側に延びる。ブレードは、パイプの内面上で、1つの個別のバンド又は複数の別々のバンドとして配置されてもよい。
更なる態様によれば、本発明は、本発明による境界層流れ制御装置が表面上に取り付けられる航空機を提供し、ブレードが境界層の流体の流れを真っ直ぐにする方向に設けられる第1の構成と、ブレードが境界層内に乱流を発生させる方向に設けられる第2の構成の間で移動可能である。
また本発明は、外表面外板を有する航空機の表面抗力を低減する方法であって、多数の、好ましくは少なくとも500個の流れマニピュレータ制御ブレードを、該表面外板に固着する工程を有し、該ブレードは、該航空機外板を通過する流体の流れが予想される方向に整列するように設けられる航空機の表面抗力を低減する方法を提供している。
あるいは、少なくとも1000個のブレードが、表面外板に固着されるか、少なくとも10000個のブレードが、表面外板に固着されてもよい。
また本発明は、内面を有するパイプ又は導管の表面抗力を低減する方法であって、流れマニピュレータ制御ブレードを該内面に固着する工程を有し、該ブレードは該表面を通過する流体の流れが予想される方向に整列するように設けられるパイプ又は導管の表面抗力を低減する方法を提供している。
本発明のブレードは、自立型であり、したがって、懸垂保持を必要とするLEBU装置の制約がかなりなくなるはずである。
ブレードが、表面摩擦又は抗力を低減するように構成され、流れに整列すると、任意の装置抗力が最小になり、装置の厚みが形状抗力を低下させるのに十分に小さくなる。
壁近傍構造に関連する浮揚した長手方向渦の分裂を含むいくつかの作用により、流れに整列する垂直ブレード要素を用いる時に、表面摩擦又は抗力の低減が認められる。また、長手方向渦の近方場分裂が認められる。さらに壁/表面から、ブレード要素は、ヘアピン又は馬蹄渦のヘッド及びネックと相互作用し、渦を打ち消し、ほぐして、表面摩擦又は抗力を低減するようにする。ブレード要素はまた、境界層内のスパン方向乱流動を抑制するプレート作用及びウェーク作用を有し、したがって、壁に垂直でかつ長手方向の渦巻き運動成分を低減する。
本発明の何れかの態様に関連して説明した選択的な特徴は、本発明の全ての態様に適用可能である。
本発明の実施の形態による流体の流れを制御する方法について図面を参照して説明する。
図1Aは、境界層の場所を示すために、表面3の上の流体流の流れ4、6を概略図で示す。本質的に、表面3の上に流体4のメインストリームの流れが存在する。表面と接触すると、流れは、流体・表面境界において分裂する。表面3とメインストリームの流れ4の間の、分裂した空気流6のこの層は、境界層8として知られる。境界層の深さは、空気運動の相対速度及び方向、ならびに、流体の粘度に応じて変わる。
図1Bは、表面13上に取り付けられた流れマニピュレータブレード11のアレイ17の斜視図を示す。流体14−表面13境界における全体の流体の流れ14の分裂15が示される。
表面13は、6つの領域に分けて示され、そのうち3つは表面の一番上に配置され(21、22、及び23)、別の3つは一番下に配置される(24、25、及び26)。領域21、22、及び23は、境界層内で、流れマニピュレータブレード11が流体の流れ14に与える作用を示す。比較すると、領域24、25、及び26は、流れマニピュレータブレードなしの、汚れのない平板平坦面の上の流体の流れを示す。
最初に、表面13(汚れのない表面を表す)の一番下の領域24、25、及び26を考えると、流体の流れ14は、表面の領域24内を通ると、境界層内に乱流15が現れ始める。流体の流れが、領域25及び26を通って進行すると、乱流18が増大する。この増大した乱流18は、表面摩擦又は抗力の増加を生ずる。
対照的に、一番上の領域21、22、及び23は、境界層内で、流れマニピュレータブレード11が流体の流れに与える作用を示す。下部領域24に示すように、流体の流れが、表面13の領域21を通る時、流体の流れが分裂し、乱流15が境界層内で発生し始める。乱流15は、領域22内に入り、表面13上にアレイ17として取り付けられた、垂直搭載型の平行な薄い矩形ブレード要素11を通過するため、流れは、真っ直ぐになり、事実上より層流16になる。
この実施形態において、ブレード11は、列で位置する平行ブレード11のアレイ17として構成され、各ブレード11は、流体の流れ14の方向に、すなわち、流体の流れに対してゼロの迎え角で整列する。ブレード11は、等間隔に配置され、表面13に直角に位置し、全てが一定の高さ、弦、及び幅を有する。
しかしながら、流れに対して整流作用は、一時的に過ぎず、領域23に示すように、ブレード11の下流の一定の距離のところで、乱流が再び発生し始め、乱流19は、ほぼ層流16の中に再出現し始める。
図2はさらに、流体の流れ14’に対する流れマニピュレータブレード11’の整流作用が一時的であることを示す。流れマニピュレータブレード11’の第1アレイ又は列17’は、第1アレイ17’と平行な、ブレード11’’の第2アレイ又は列29と共に示される(図1のアレイ17と同じである)。この第2アレイ29は、第1アレイ17’の下流に配置され、先に真っ直ぐにされた流体の流れ16’が分裂し、再び乱流19になり始めるところに位置する。第2アレイ29は、流体の流れを再び真っ直ぐにするのに役立ち、表面13’のより長い長さにわたってより層状の流れ16’’を維持する。例えば、ブレードが、100〜200壁面量だけ境界層内に延びる時、ブレードの第2列は、ブレード高さの約50〜100倍のところの下流に位置することが予想される。第1ブレード11’の長手方向軸は、第2ブレード11’’の長手方向軸とほぼ同じ平面にある。境界層内の流体の流れを真っ直ぐにすることによって、乱流が減り、流体・表面境界における摩擦又は表面抗力が減少する。
境界層流体の流れの乱流の減少、したがって、抗力及び表面摩擦の低減は、長い間、航空機の設計における関心事であった。本発明の流れマニピュレータブレード要素は、摩擦を低減するために、航空機の外表面上に取り付けるのに適することが考えられる。
図3は、乱流及び摩擦が問題である場合があり、流体の流れの予想される方向に整列する流れマニピュレータブレード31が、流体の流れを真っ直ぐにし、摩擦を低減するのに役立つと思われる可能性のある領域34を強調する概略図の航空機32を示す。経済的な理由で、流れマニピュレータブレードが、航空機の全表面にわたって取り付けられる可能性はなく、ブレードが、ノーズ、前部胴体、ならびに、翼、尾部、及び安定板の前部などの、主として、層流を受けるエリアの上に取り付けられる可能性はない。むしろ、流れマニピュレータブレード31は、抗力又は表面摩擦が問題である領域34に対してのみ使用される。実際に、ブレードは、整流作用の一過性を解決するために、図2で説明したように離間し、それによって、領域34において、縞模様あるいはリーマーテール(lemur tail)効果を生じる可能性がある。拡大図36は、航空機の表面37エリアを示し、ブレード31の2つの離間した列38、38’を示す。さらに、ブレードはまた、吸い込み効率を改善するために、空気取り込み口の上流に配置されてもよい。
約10,000個の流れマニピュレータブレードが、航空機に使用されることが予想され、ブレードの列は、通常、80〜200mmの間隔で配置され、主として、翼、ノーズ、尾部、及び安定板の後ろで、かつ、ノーズ及び最も前方の領域を除く胴体の長さに沿って配置される。多数のブレードが使用されることは、任意の1つのブレードがなくなるか損傷しても、ブレードアレイの総合的な作用に対して大きな影響を与えないと思われることを意味する。
通常、航空機に関して、航空機が航行している時に、ブレードは、流れに整列するように構成される。ほとんどの航空機の場合、航空機の種々の部分にわたる流体の流れの方向に対応する流れベクトルが知られており、それが、実際に、適切な層流/乱流転移点である。
図4A及び図4Bは、今述べている流れマニピュレータブレード41のための別の実用的な使用を示し、流れマニピュレータブレード41は、パイプ43の内面42上に取り付けられる。実際に、流れマニピュレータブレード41は、開放チャネルなどの、任意の流体搬送導管の流体・表面境界上に配置されることができる。
より詳細には、図4Aは、流れマニピュレータブレード要素41(図4Aでは図示せず)が内面42に取り付けられたパイプ43を示す。ブレードは、パイプ内の流体の流れに整列するように方向づけられ、流体・表面境界において境界層内の流体の流れを真っ直ぐにするのに役立つ。ブレードは、パイプ43の長さに沿って、所定距離の間隔で、一連のバンド44として配置され、下流のバンドは、大きな乱流が再出現する前に、流体の流れを再び真っ直ぐにするために採用される。1.5m/sの流量を有する直径1.2mの水搬送パイプは、1.8mm間隔で配置される寸法3.6mmのブレードを有することが考えられる。
図4Bは、図4AのIV−IV線に沿った断面を示す。流れマニピュレータブレード41は、パイプ43の内面42から流体の流れの中に突出する。より具体的には、ブレードは、パイプの中心軸を中心として半径方向に、中心軸の方に内側に延びるように配置される。ブレード41は、流体の流れの方向に整列するように方向づけられる。
流れマニピュレータブレードの実用的な使用であるこれらの例は決して網羅的なものではなく、流体・表面境界が存在するあらゆる場所において、摩擦を低減する又は増大させるためにブレードを使用可能である。
図5〜図11は、流れに整列し(迎え角ゼロ)、表面に垂直に取り付けられる、平板平行矩形ブレード要素列の種々の寸法及び間隔の表面摩擦レベルを変更する時の有効性を調査するために行われた風洞実験の結果を示す。
これらの実験について風洞で用いた対気速度は2.5ms−1であった。この速度は、飛行中に航空機の上を通過する対気速度より大幅に遅い。
風洞実験における対気速度の低下は、高い流体速度において必要であると思われるよりも大きなブレードを用いることを必要とする。航空機に使用されると、ブレードは、わずか数ミリメートルの弦、高さ、及び間隔を有すると予想される。通常、大型旅客航空機に関し、ブレードは、70〜150壁面量のスパン方向間隔及び100〜200壁面量の高さを有するスパン方向アレイで、境界層の始まりから配列される。
そのため、3.5303e−5m−1の空気粘度で、移行部(乱流空気流が現れ始めるところ)から後縁までの胴体の長さが約50mであり、269ms−1の速度で航行する航空機の場合、高さが、移行部における約0.7mmから胴体の端部での1mmの範囲にあり、固有の間隔が0.3〜0.4mmの範囲にあるブレードを用いることによって、表面摩擦又は抗力が減少する。ブレードは、正確な場所及び最適化に応じて、流れ方向に、約80〜200mmごとに繰り返される。これは、高さ及び間隔が通常約50ミクロンである、かなり小さいリブレット装置、ならびに、前方の位置の壁から20mmの場所から、胴体の尾部の壁から0.4mの範囲にあるかなり大きなLEBUと著しく異なる。
風洞実験からのデータは、スケーリング則/設計ルールh=hu/νを用いて、任意所与の対気速度において適合するようにスケーリングされることができる。
風洞実験で用いられた全てのブレードは、約0.3mm(0.012インチ)のプラスチック又はスチールシムで作られる。厚みは、外板摩擦低減において主要な役割を果たすとは考えられないが、全体の装置抗力を考える時、大きな役割を果たす場合がある。すなわち、装置が薄ければ薄いほど、装置抗力が小さい。
図5は、流れマニピュレータブレードの幾何学的形状及び間隔を述べる後続の調査で用いられる寸法用語を説明するのに有用である。調査は、
・ブレード高さh−表面(壁)に垂直なy方向のブレードの高さ、
・ブレード弦c−流れ方向でx方向のブレードの長さ、
・ブレード密度−スパン方向でz方向のブレード間の間隔
のパラメータを考える。
したがって、30x10z20として記述されるブレードは、
・30=30mmのブレード高さh、
・x10=10mmのブレード弦c、
・z20=20mmのブレード間隔、
を有する。
風洞実験において、ブレード51は、試験表面(図示せず)と同じ高さの溝付き真鍮ペグ52に取り付けられる。
以下に説明する風洞実験において、流れマニピュレータブレード51は、流体の流れ54に整列する。
図6は、後続の実験で用いられる、別の流れマニピュレータブレードの間隔、高さ、及び弦の寸法の例を示す。風洞実験において、ブレード要素は、10mmのペグ55上に取り付けられ、したがって、最小10mm間隔で配置されることができる。10mm(z10)、20mm(z20)、30mm(z30)、及び60mm(z60)の間隔が示される。種々の弦及び高さ寸法の組み合わせが示される。例えば、60x15は、60mmの高さ及び15mmの弦を有するブレードを示す。
図7乃至図11は、外板摩擦レベルに対するブレードの幾何学的形状の作用を調査するために、先に述べた条件に従って風洞において行ったパラメータ調査の結果を示す。調査は、ブレード後縁から下流の740mmまでの作用を調べる。下流の場所は、グラフ上でx(mm)として示される。
ブレードのスパン方向密度
図7及び図8は、流体・表面境界において認められる外板摩擦レベルに対するスパン方向密度、すなわち、ブレードの相対的な間隔の作用を考える。
図7は、ブレード高さh=30mm及び弦=15mmについての、平均化されたc低減に対するスパン方向流れマニピュレータブレード密度の作用をグラフで示す。
外板摩擦は、c測定技法を用いて記録され、それが、±1.5%未満の誤差の外板摩擦の比較結果を示し、ハッチンス及びチョイ著、「米国航空宇宙学会論文2001−2914」(Hutchins and Choi, AAIA(American Institute of Aeronautics and Astronautics))に記載されている。Cは、物体表面近くの速度勾配に比例し、C値は、壁近くにおいて、正確な速度測定を行うことによって求められる。本質的に、cは外板摩擦の尺度と考えることができ、その項は交換可能に用いられる。
低減(パーセント)は、装置の後縁から下流に740mmまで、所定の間隔で求められる。調査エリアの幅は60mmである。
結果は、外板摩擦(パーセンテージc)低減が、スパン方向密度の増加(すなわち、ブレード同士がより接近する)につれて大きくなることを示す。スパン方向密度が増加するにつれて、より多くの材料が流れ経路内に置かれる、すなわちより多くの前面エリア、より多くの表面エリア、及びより多くのウェークが境界層内に置かれるため、このことは全く意外なことではない。
例えば、z60(60mmブレード間隔)を考える。この場合、60mm×740mmエリアの上に、単一の30x15(30mm高さ及び15mm弦)ブレード要素があり、cの約2.6%の低減が認められる。
対照的に、同じ60mm×740mmエリア内に6個の30x15ブレード要素がある、z10(10mmブレード間隔)スパン方向密度の場合、cの24%の低減(z60の減少の6倍を大きく超える)が認められる。そのため、スパン方向密度を、単なる加法的プロセスとして考えることはできないが、このように充填されたより密なアレイは、表面摩擦を低減するのに有効である。
図8は、15mmの一定弦c及び20mm(図7の30mmではなく)の高さhを有する流れマニピュレータブレードについて、スパン方向密度を10mm、20mm、及び30mmの間で変えることがc(外板摩擦)値に与える作用を、狭い範囲の変数についてグラフで示す。再び、外板摩擦低減の同様な傾向が認められ、ブレードが接近すればするほどc低減(パーセント)が大きくなる。
ブレード高さ
図9は、表面摩擦レベルに対するブレード高さの作用を示す。一般に、ブレード高さの増加によって表面摩擦の低減がもたらされる。
より詳細には、図9は、ブレード高さを5〜60mmの間で変えることがc低減(パーセント)に与える作用をグラフで示す。データは、装置の後縁から下流の740mmまで、種々の間隔で採取された。弦cは15mmに固定され、スパン方向密度は10mm間隔に固定される。少なくとも最初の740mmにわたって、ブレード高さが(ブレード高さ)h=30mmの限界まで増加するにつれて、認められるc低減(パーセント)が大きくなり、その後、更なるブレード高さの増加については、更なるc低減は小さい。
図10は、z20(20mmブレード間隔)のスパン方向密度について、ブレード高さが変わるときの、図9と同様の外板摩擦レベルに対する作用を示す。図7及び図8と矛盾することなく、スパン方向間隔の増加により、ピークc低減の全体的な大きさが図9よりかなり小さい。
再び、少なくともブレードアレイの下流の740mmまでの領域において、ブレード高さが、(ブレード高さ)h=30mmの限界まで増加するにつれて、c低減(パーセント)が大きくなるのが見られる。実際、特に、c測定に関して±1%の精度が含まれる場合、30、40、及び60mmのブレード高さは全て、全く同様に見える。更なる下流(740mmを超える)についての作用の持続性は分析されていない。
ブレード弦
図11は、スパン方向密度z10(10mmブレード間隔)及び高さh=30mmについての、スパン方向平均化c低減に対する流れマニピュレータブレード弦cの作用をグラフで示す。ブレード弦は5〜50mmの間で変わる。cレベルは、ブレードアレイの後縁の下流の740mmまで、所定間隔で記録される。
ブレード弦が5から50mmに増加するにつれて、外板摩擦(c)低減が対応して大きくなる。
流れマニピュレータブレードの用途
流れマニピュレータブレードは、製造中に表面上に組み込まれるか、製品に後付けされる、すなわち、製造後に表面に取り付けられてもよい。これによって、ブレードが、既に使用中の航空機に取り付けられるか、又は、製造後であるが、設置される前にパイプに追加されることが可能となる。
ブレードは、個々に、又は、一群として使用されてもよい。図12は、航空機の翼などの表面上に列73として取り付ける準備が整った状態のストリップ又はテープ72上に横方向に取り付けられた平行な矩形ブレード71のアレイを示す。
あるいは、表面に取り付ける準備が整った状態で、図13Aに示すパッチ76上にアレイ75として取り付けられてもよい。平行列77、77’の間隔は、前部ブレード列77によって既に真っ直ぐにされた流体の流れの中での乱流の再出現を防止するために最適化される。図13Bは、図13Bの別の構成を示し、ブレード高さは、表面88を横切って各列85、86、87で増加する。すなわち、ブレード81はブレード82より高く、ブレード82はブレード83より高い。列の間隔は、乱流の再出現を減らすように最適化される。ブレード81、82、及び83は、共通の長手方向軸を有する。
図14A〜図14Dは、種々の概略的なブレードアレイの平面図を示す。図14Aは、個々の流れマニピュレータブレード91の2つの平行列93として構成される流れマニピュレータブレード91のアレイ92を示す。個々のブレード91は、流体の流れ94の方向と一致した方向に設けられる。
比較のために、図14Bは、別のアレイ95を示し、個々の流れマニピュレータブレード91’は、2つの平行な矢羽根状96に配列される。個々のブレード91’は、流体の流れ94’の方向と一致した方向に設けられる。
更なるアレイ97が図14Cに示される。この場合、個々のブレード要素は、2つの平行な斜め列98で配列される。個々のブレード91’’は、流体の流れ94’’の方向と一致した方向に設けられる。
更なるアレイ100は図14Dに示され、個々の流れマニピュレータブレード91’’’の2つの平行列99、99’として構成される。個々のブレード91’’’は、流体の流れ94’’’の方向と一致した方向に設けられる。図14Aと対照的に、ブレードの第1列99及び第2列99’は多少ずれている。
それぞれの場合において、2つの列又は2つの矢羽根形が示され、第1列は、ブレード上を通過すると、流体の流れを真っ直ぐにするのに役立ち、第2列又は矢羽根形は、乱流が再出現し始めた流れを再び真っ直ぐにするために設けられる。図は2つの列のみを示すが、実際には、任意の数の列を採用することができる。
ブレードが航空機に、すなわち実際にはリベットのある表面に取り付けられる場合、流れマニピュレータブレードを備えたリベット、あるいはリベットと一体の流れマニピュレータブレード(図示せず)を製造することが好都合である。
境界層内でより層流が生ずるように、流れに整列するブレードを用いて整流化することによって抗力又は表面摩擦を低減するだけではなく、状況によっては、境界層内の流体の流れを乱し、もって乱流を増やし、抗力又は表面摩擦を増大させることが望ましい場合がある。
図15に示すように、流体の流れ103に交差するようにブレード101の迎え角を調整することによって、ブレードは、流体の流れの中に乱流又は渦105を発生させるのに役立つことができ、それによって、抗力又は表面摩擦が増加する。これは、例えば、離陸及び着陸中の航空機の揚力を増すために望ましい。
状況によっては、ブレードの使い方を変えることが望ましい場合がある。例えば、外板摩擦は、航空機の一方の翼の上で減少し、ヨーイングモーメントを生成するために他方の翼の上で増加するか、又は、ピッチングモーメントを生成するために安定板上で増加する。
さらに、所望の迎え角に変化可能な流れマニピュレータブレード要素を使用することが考えられる。図16A、図16B、及び図16Cは、可動(この場合、回転可能)ブレード要素を示す。図16Aにて、ブレード101’は、流体の流れ103’を横切る、流体の流れ103’に垂直な迎え角を有するように構成され、それによって、流体の流れの中に乱流105’を発生させる。比較のために、図16Bでは、ブレード101’’は回転し、それによって、この場合は流体の流れ103’’に平行に整列しており、ブレード101’’は、流体の流れを真っ直ぐにするのに役立ち、ブレード101’’の下流の流体の流れは、事実上より層流106である。図16Cは、更なる変形例を示し、ブレード101’’’は、流体の流れ103’’’に対して交差する別の迎え角を有するように構成され、この場合も乱流105’’が誘発される。
ブレードの回転は、センサシステムに応答して、手動制御されるか、又は、コンピュータ制御される。
任意所与の表面について、その表面のまわりの境界層内の流体の流れは、流れ速度、表面角度、温度、表面縁部への近接度、流体の性質などを含む複数の要因に応じて変わる。
表面摩擦又は抗力を低減するときの効率を最適化するため、流れマニピュレータブレードのアレイは、表面上に配置されて、表面にわたって予想される流体の流れの方向に一致させることができる。例えば、ブレードが乗り物に使用される場合、アライメントは、特定の媒体を通って進む間の特定の速度について最適化される。例えば、650キロメートル/時間の速度で、9144メートル(30,000フィート)を航行する航空機の場合、その高度での、空気粘度、温度、表面にわたる流れの経路を含む、遭遇する空気の典型的な特性が知られているため、ブレードは、それに応じて、表面摩擦を低減するように整列して、境界層内の乱流を低減することができる。
得られる構成は、表面の長さにわたる平行ブレードの列である可能性は小さいが、これが十分な近似であろう。
流体の流れに対する整列したブレードの迎え角は、抗力又は表面摩擦の低減が求められるか、増大が求められるかによって定まる。
より高度な変形例において、ブレードアレイは、自ら局所的な流体の流れに整列するように構成されてもよい。例えば、ブレードの前部に、流体の流れの方向を求めることが可能な一連のセンサを配置してもよい。ブレードは、解析のために中央処理ユニットに転送されるこの情報に応答して、継続的に、局所的な流体の流れに対して調整可能である。
図17は、航空機112上のインテリジェントブレードアレイ111の使用を示す。航空機の胴体上に配置されたセンサ114は、局所空気流の方向に関する情報を収集し、情報は、解析のために中央処理ユニット115に中継される。受信された局所情報に応答して、ブレードのアライメントを自動的に調整することができる。航空機の航行時、全てのブレードが流れに整列して、境界層内の空気流を整流化し、表面摩擦を低減する。しかしながら、離陸時又は着陸時には、例えば、揚力を増すため、又は、減速するために、航空機の一部のエリア上で摩擦又は表面抗力を増大させることが望ましい場合がある。こうした状況において、適切なブレードが、局所的な流れに対してある角度になるように回転して、境界層内に乱流を発生させることができる。
矩形ブレード要素の他に、流れマニピュレータブレードとして、他の幾何学的形状が採用されてもよい。例が図18A〜図18Hに示され、三角形121、125、126、四角形122、水平方向に細長い平行四辺形123又は垂直方向に細長い平行四辺形124、なめらかな前縁を有する矩形127、ならびに、鋭い後縁を有する矩形128などの種々のブレードの幾何学的形状を示す。このリストは網羅的ではない。あるいは、ブレードは、翼型断面(図示せず)として構成されてもよい。
先に説明したブレード要素は全て、図19Aに示すように、表面に垂直に(131)、90°に取り付けられる。しかしながら、ブレードは、90°未満の傾斜角度132で取り付けられてもよい。かかるブレードの例が図19Bに示される。あるいは、ブレードは、図19Cに示すように曲がっている、すなわち曲線的でもよい(133)。あるいは、図19Dに示すように、正弦波状134であってもよい。
図20は、先に説明したブレードの代替として、単独で又は一群で用いられる一連のピン138を示す。この例では、ピン列がブレードを構成する。
また、本発明の装置は、渦発生器、LEBU装置、リブレット、コンプライアントコーティング、ポリマー/界面活性剤、及び/又は、マイクロバブルを含む、他の外板摩擦変更技法と組み合わせて用いることもできる。
境界層の位置を示す概略図。 一部の上に流れマニピュレータブレードの列が設けられる表面を示す概略斜視図。 図1と同様の、流れマニピュレータブレードのアレイを上方から見た概略図。 航空機に用いられる流れマニピュレータブレードを示す概略斜視図。 パイプの内面に用いられる流れマニピュレータブレードを示す図。 パイプの内面に用いられる流れマニピュレータブレードを示す図。 流体の流れ実験で用いられる流れマニピュレータブレードを示す概略斜視図。 図5に示される流れマニピュレータブレードに対して、異なる間隔、幅、及び高さを示す図。 種々のブレード高さについて、流れマニピュレータブレード間隔の変化が表面摩擦レベルに与える効果を示すグラフ。 種々のブレード高さについて、流れマニピュレータブレード間隔の変化が表面摩擦レベルに与える効果を示すグラフ。 種々の流れマニピュレータブレード間隔について、流れマニピュレータブレード高さが表面摩擦レベルに与える効果を示すグラフ。 種々の流れマニピュレータブレード間隔について、流れマニピュレータブレード高さが表面摩擦レベルに与える効果を示すグラフ。 流れマニピュレータブレード弦が表面摩擦レベルに与える効果を示すグラフ。 ストリップ上に一列に設けられた流れマニピュレータブレードの概略斜視図。 パッチ上に数列に設けられた流れマニピュレータブレードの概略斜視図。 パッチ上に数列に設けられた流れマニピュレータブレードの概略斜視図。 流れマニピュレータブレードの別の配置を上方から見た概略図。 流れマニピュレータブレードの別の配置を上方から見た概略図。 流れマニピュレータブレードの別の配置を上方から見た概略図。 流れマニピュレータブレードの別の配置を上方から見た概略図。 流体の流れの方向に対して垂直に設けられた流れマニピュレータブレードの概略図。 可動ブレードを示す概略図。 可動ブレードを示す概略図。 可動ブレードを示す概略図。 インテリジェント流れマニピュレータブレードを備えた航空機を示す概略図。 流れマニピュレータブレードの別の幾何学的形状を示す図。 流れマニピュレータブレードの別の取付け角度を示す図。 境界層の流体の流れを制御する一連のピンを示す図。
符号の説明
11・・・マニピュレータブレード、 13・・・表面、 14・・・流体、 15・・・乱流、 16・・・層流、 17・・・アレイ、 18〜19・・・乱流、 21〜25・・・領域、 29・・・アレイ、 31・・・マニピュレータブレード、 32・・・航空機、 37・・・表面、 41・・・マニピュレータブレード、 42・・・内面、 43・・・パイプ、 44・・・バンド、 51・・・マニピュレータブレード、 52・・・真鍮ペグ、 55・・・ペグ、 71・・・矩形ブレード、 72・・・テープ、 75・・・アレイ、 76・・・パッチ、 81〜83・・・ブレード、 91・・・マニピュレータブレード、 101・・・ブレード、 105・・・乱流、 106・・・層流、 111・・・インテリジェントブレードアレイ、 112・・・航空機、 114・・・センサ、 115・・・中央処理ユニット、 138・・・ピン。

Claims (22)

  1. 流体・表面境界(3)における境界層(8)内の流体の流れ(4、6、14)を制御する方法であって、
    流体接触面(3)から境界層(8)内に突出する複数のブレード(11)を設ける工程であって、使用時に該ブレード(11)が、該境界層(8)における流体の流れ(4、6)を制御する方向に該複数のブレード(11)が設けられる工程を有することを特徴とする流体の流れを制御する方法。
  2. 該ブレード(11)は、該流体の流れ(4、5、14)を真っ直ぐにする(16)方向に設けられることを特徴とする請求項1記載の流体の流れを制御する方法。
  3. 該ブレードは、該流体の流れを真っ直ぐにするように、流体の流れの方向と略一致した方向に設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の流体の流れを制御する方法。
  4. 該ブレードは、該流体接触面における抗力又は表面摩擦を低減する方向に設けられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一記載の流体の流れを制御する方法。
  5. 該ブレード(101)は、該流体の流れ(103)に乱流又は渦(105)を発生させる方向に設けられることを特徴とする請求項1記載の流体の流れを制御する方法。
  6. 該ブレードは、該流体の流れに乱流又は渦を発生させるように、流体の流れの方向と交差する方向に設けられることを特徴とする請求項1又は5記載の流体の流れを制御する方法。
  7. 該流体接触面は、乗り物又は流体搬送導管の流体接触面であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一記載の流体の流れを制御する方法。
  8. 表面(13)と、該表面(13)から突出する複数のブレード(11)とを備え、
    該表面上を流体(14)が流れて境界層を形成し、
    該ブレード(11)は、使用時に、該境界層内の流体の流れを制御することが可能なように構成されていることを特徴とする境界層流れ制御装置。
  9. 該ブレード(11)は、該流体の流れ(14)の予想される方向に整列し、使用時に、該境界層内の該流体の流れ(16)を真っ直ぐにすることが可能であり、もって、流れ制御装置が設けられていない同じ表面と比較して、表面摩擦又は抗力を低減することを特徴とする請求項8記載の境界層流れ制御装置。
  10. 該ブレードは、該流体の流れの予想される方向と交差する角度に設けられ、使用時に、該境界層内の流体の流れに乱流又は渦を発生させることが可能であり、もって、流れ制御装置が設けられていない同じ表面と比較して、表面摩擦又は抗力を増大させることを特徴とする請求項8記載の境界層流れ制御装置。
  11. 該ブレードは、該表面から略真っ直ぐに延びるように設けられることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一記載の流体の流れを制御する方法、又は、請求項8乃至10の何れか一記載の境界層流れ制御装置。
  12. 該ブレードは、(a)平板要素として構成される、(b)略矩形状である、(c)略平行である、(d)略一定の高さを有する、(e)略一定の幅を有する、(f)略一定の弦を有する、(g)略一定の間隔を有する、(h)略一定の向きを有する、(i)略一定の寸法を有する、又は、(j)寸法が表面にわたって異なる、という特徴のうち少なくとも一の特徴を備えることを特徴とする請求項1乃至7、若しくは11の何れか一記載の流体の流れを制御する方法、又は、請求項8乃至11の何れか一記載の境界層流れ制御装置。
  13. 該ブレードは、該境界層内に、100乃至200壁面量だけ突出することを特徴とする請求項1乃至7、11、若しくは12の何れか一記載の流体の流れを制御する方法、又は、請求項8乃至12の何れか一記載の境界層流れ制御装置。
  14. 該ブレードの向きは、流体の流れの方向に対して調整可能であることを特徴とする請求項1乃至7、若しくは、11乃至13の何れか一記載の流体の流れを制御する方法、又は、請求項8乃至13の何れか一記載の境界層流れ制御装置。
  15. 該ブレード(11’、11’’)は、複数の繰り返し列のアレイ(17’、29)として配列されることを特徴とする請求項1乃至7、若しくは、11乃至14の何れか一記載の流体の流れを制御する方法、又は、請求項8乃至14の何れか一記載の境界層流れ制御装置。
  16. 該ブレードはX:Y:Zの高さ、幅、弦の比を有し、Xは1から6の値を有し、Yは1から6の値を有し、Zは1から6の値を有することを特徴とする請求項1乃至7、若しくは、11乃至15の何れか一記載の流体の流れを制御する方法、又は、請求項8乃至15の何れか一記載の境界層流れ制御装置。
  17. 該流体接触面から突出する流れマニピュレータブレードを有さない航空機を含む乗り物と比較して、
    a)表面抗力の低減、
    b)騒音レベルの低減、
    c)燃料消費の低減、又は、
    d)速度の向上
    において、少なくとも、2%、5%、10%、又は、15%の改善が認められることを特徴とする請求項7記載の流体の流れを制御する方法。
  18. 請求項8乃至16の何れか一記載の境界層流れ制御装置が取り付けられることを特徴とする表面。
  19. 胴体、翼、及び尾部を有し、請求項8乃至16の何れか一記載の境界層流れ制御装置が該胴体、翼、及び/又は尾部上に取り付けられることを特徴とする航空機。
  20. 請求項8乃至16の何れか一記載の境界層流れ制御装置が取り付けられる内面を有することを特徴とするパイプ。
  21. 外表面を有する航空機の表面抗力を低減する方法であって、
    多数の、好ましくは少なくとも500個の流れマニピュレータ制御ブレードを、該外表面に固着する工程を有し、
    該ブレードは、該航空機外板を通過する流体の流れが予想される方向に整列するように設けられることを特徴とする航空機の表面抗力を低減する方法。
  22. 内面を有するパイプ又は導管の表面抗力を低減する方法であって、
    流れマニピュレータ制御ブレードを該内面に固着する工程を有し、
    該ブレードは、該表面を通過する流体の流れが予想される方向に整列するように設けられることを特徴とするパイプ又は導管の表面抗力を低減する方法。
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