JP2740318B2 - 針駆出器を備えた採血器シリンダー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 関連出願の引照 本出願は、1987年４月29日提出の本発明者の同時係属
出願番号No.043,884の部分継続である。

発明の分野 本発明は、人及び家畜から採血するための改善された
血液検体採集システムについて述べる。より詳しくは本
発明は、採集中に使用される針用の駆出器を含む血液検
体採集シリンダーについて述べる。それにより、人の手
に触れることなく使用済の針は駆出されそして廃棄され
る。

先行技術の要約 血液検体採集器は長い間、当分野に於いて既知であ
る。より詳しくは、皮下注射器及び針が当分野に於いて
長い間、人及び家畜から血液サンプルを取出すのに使用
されてきた。

しかし現在の病院及び臨床での治療では、血液検体の
採集は迅速に且つコストのかからない容易に使い捨ての
出来る機器を用いて行なうことが要求される。通常の皮
下注射器及び針を組合せた機器では、これらの要求を十
分に満足するものではない。、他方、以下に述べる最新
式の採血システムに於いては、血液検体の迅速な採集が
可能であり、又使い捨て可能な針及び採集チューブを用
いる。このチューブ内に於いて最初に採血検体が収容さ
れ、そして所望の血液検査が行なわれる迄、採血検体は
そこに保存する事が出来る。

より詳しくは、最新式の採血システムに於いて、血液
検体を採取するために、標準使い捨て針アセンブリーが
中空シリンダーの末端壁内のねじ穴に挿入される。標準
使い捨て針アセンブリーは、採血するために患者を「突
き刺す」のに使用される外側に延びる中空針と、内部方
向に中空シリンダーの内側まで延びる別の針とを含む。
これら２つの針は同軸であり、互いに液体連絡される。
採集チューブは、その一端が突き通し可能なゴム隔壁又
はその類似隔壁で密閉される。採集チューブはシリンダ
ーの内側内に配置され、その結果上記隔壁は内側に延び
る針で突き通される。それから患者の血液が、中空シリ
ンダーに接触することなく針を通して採集チューブ内に
送られる。

採集チューブをシリンダーから引抜いた後、針アセン
ブリーを廃棄する。安全性の理由から、これには、保護
キャップ又はさやで、外部に延びる針上を覆う必要があ
る。そして次に、針アセンブリーをねじってこれをねじ
溝付き孔から外す。その通常の意図された使用中に於い
ては、中空シリンダーは患者の血液と接触するようなこ
とはないので、それ故血液検体を採集した後にそのつど
シリンダーを廃棄することは通常ない。

上記で要約した先行技術に於ける血液検体採集装置は
うまくできているが、針が患者の血液と接触した後にこ
の針アセンブリーを手で扱い触れなければならない、と
いう重大な不利な点を有する。そのような手での扱いは
不幸には、ヘルスケア従事者が採血に使用した針（これ
は、伝染病を移す可能性がある。）で負傷する或るいは
突き刺すといった事故に遭う可能性がある。当業者には
よく知られるように、或る種の重大な、そして致命的で
さえもある病気、例えば肝臓炎やエイズはこのようにし
て、即ち感染血液と接触するといった事故によって広ま
る。

前記に照らし合わせて、汚染針にさらされるのを最少
にする或るいは除く血液サンプル採集システム又は装置
が当分野に於いては非常に要求される。皮下注射器と、
血液検体採集用及び皮下注射器による薬物の注射を容易
に実施するための関連技術とに於いて種々の装置が作ら
れたが、未だ上記の要求は満たされていない。

米国特許No.3,706,306には、実質的に前述の要約に於
いて「最新式」のものとして述べたタイプの血液検体採
集装置が記載される。米国特許No.2,393,196には皮下注
射器が開示され、これは針を取付けることが出来る軸回
転可能な末端部品を有する。米国特許No.4,653,511;4,7
10,170;4,123,091;2,376,436;4,641,663;フランス特許N
o.334,207;ドイツ公開公報2451398及びドイツ公開公報2
815377には更に、本発明の背景を含む血液検体採集器及
びシリンジタイプの装置が記載される。

本発明の要旨 本発明は、使用済みの針アセンブリーを人の手に接触
することなく廃棄出来、それにより、危険な或るいは致
命的な病気を潜在的に広める可能性のある汚染針にヘル
スケア従来者がさらされるのを最少に抑えることが出来
る、血液検体採集システムを提供することを、目的とす
る。

本発明の別の目的は、上記の目的を満足し且つ標準針
アセンブリーと血液サンプル採集チューブを利用する血
液検体採集システムを、提供することである。

前述の及び他の、目的と有利性は、標準採血チューブ
（これは、端部のうち１つが突き通し可能な隔壁により
密閉されている。）を利用する採血システムにより達成
される。このシステムと共に使用される標準使い捨て可
能な針アセンブリーは、互いに液体連絡する同軸の第１
及び第２の中空針と、中空シリンダーの末端壁中に設け
られた穴にうまくはめ込まれるように寸法が合わされた
拡大直径を有する中間部分とを含む。針アセンブリーを
シリンダーにはめ込めば、第１針が軸上に延びて、採血
するために患者を突き刺すことが出来る。第２針は、内
側に延びて、標準採血チューブ（これは、シリンダーの
内側内に配置される。）の隔壁を突き通す。

針アセンブリーと噛み合わせるために、及びシリンダ
ーの末端壁中の穴内の針アセンブリーの位置からこれを
所望により動かすために１つの部材がシリンダーに取付
けられる。この部材により、ヘルスケア従事者が使用済
みの針アセンブリーに触れる必要が無くなり、又保護さ
やで覆われた使用済みの針アセンブリーを（従来技術の
ように）握ってシリンダーから取外し廃棄する前に使用
済みの針上の保護さやを取替える必要さえも無くなる。

本明細書中に記載される好ましい態様の或るものに於
いて、上記移動用部材は、シリンダーに軸回転可能に取
付けられた板であり、針アセンブリーを収容する孔を有
する。そしてこの部材は、これが軸回転してその自由末
端がシリンダーから離れる時に、針アセンブリーをつか
んで、これをそのシリンダー内の位置から動かす。

本発明の他の好ましい態様に於いて、中空シリンダー
の末端壁に設けられた前方に突き出たスリーブの壁は、
複数の部品又は部分に分割される。軸回転可能にシリン
ダーに取付けられた板は、開口部を含む。シリンダーに
対し相対的に板が閉じた位置に於いて、開口部は、スリ
ーブの上記分割部品と噛み合い且つこれを圧し、それに
より標準使い捨て針アセンブリーの中間部分を固定して
保持する。同時に、軸回転可能な板が閉じた位置にある
時、板の一部は針アセンブリーのショルダーと噛合う。
血液検体の採集は、軸回転可能な板が丁度今述べた位置
にあるとき行なわれる。その後、針アセンブリーを取外
したい時は、ヘルスケア従事者が軸回転可能な板を単に
軸回転させればよい。それにより、針アセンブリーを保
持しているスリーブの分割部品又は分割部分が、軸回転
可能な板の開口部から取外れる。その結果、針アセンブ
リーをもはや上記の穴により保持することが出来ない。
そしてショルダーの下で噛み合わされる板の部分によっ
て、針アセンブリーはその位置から追出される。或る好
ましい態様では、軸回転可能に取付けられる板は、一体
丁番でシリンダーに取付けられる。

添付の図面を用い、本発明の特徴並びに更なる目的及
び有利性を、以下に述べる。

図面の簡単な説明 図１は、本発明の採血検体採集システム又は装置の第
１の好ましい態様の斜視図である； 図２は、第１の好ましい態様の正面図である； 図３は、第１の好ましい態様の背面図である； 図４は、図３のライン4,4を横切る横断面図である； 図５は、図２のライン5,5を横切る別の横断面図であ
る； 図６は、図２のライン5,5を横切る上記横断面図に類
似した更に別の横断面図であるが、本発明の血液検体採
集システムの中空シリンダーから針アセンブリーが取外
されている段階を示す； 図７は、本発明の血液検体採集システム又は装置の第
２の好ましい態様の斜視図である； 図８は、第２の好ましい態様の正面図である； 図９は、第２の好ましい態様の背面図である； 図10は、図９のライン10,10を横切る横断面図であ
る； 図11は、図８のライン11,11を横切る別の横断面図で
ある； 図12は、図８のライン11,11を横切る上記横断面図に
類似した更に別の横断面図であるが、本発明の血液検体
採集システムの中空シリンダーから針アセンブリーが取
外されている段階を示す； 図13は、第３の好ましい態様の斜視図である； 図14は、第３の好ましい態様の正面図である； 図15は、第３の好ましい態様の背面図である； 図16は、図15のライン16,16を横切る横断面図であ
る； 図17は、図14のライン16,16を横切る上記横断面図に
類似した第３の好ましい態様の別の横断面図であるが、
針アセンブリー及び本発明の採血システムにはめ込まれ
た採血チューブを示す； 図18は、折れ曲がった軸回転可能な板を第３の好まし
い態様のシリンダーから取外した状態に於ける第３の好
ましい態様の正面図である； 図19は、第３の好ましい態様のシリンダーへの軸回転
可能な板の取付けを示す拡大図である； 図20は、第３の好ましい態様の部分横断面図であり、
標準使い捨て針アセンブリーを第３の好ましい態様の採
血システムにはめ込む一過程を示す； 図21は、第３の好ましい態様の横断面図であり、標準
使い捨て針アセンブリーを第３の好ましい態様の採血シ
ステムから取外す一過程を示す； 図22は、図20のライン22,22を横切った図である；そ
して 図23は、図20に於ける数字23で示された領域の拡大図
である。

好ましい態様の記述 以下本発明の好ましい態様を、図面を用い詳述する。
ここに開示される本発明の態様は、商業的環境に於いて
本発明を実施するために本発明者により考えられた最良
の様式であるが、本発明のパラメーター内に於いて種々
の改変が行われ得る。

添付の図１〜図６に関し、本発明の血液検体採集器の
第１の好ましい態様（20）を開示する。本発明の血液検
体採集器は、標準使い捨て針アセンブリー及び標準採血
チューブ（これらは共に、当分野に於いて血液検体を採
集するのに通常用いられる。）を使用するために設計さ
れ適合されている。これらの標準商品はそれ自体或るい
は自動的に本発明に含まれるものではないが、本発明を
説明し明解にするのに必要な程度にそれらをここで最初
に述べる。

即ち、標準針アセンブリー（22）は第１針（24）を含
み、これは通常患者の静脈（或るいは患者の体の他の部
位）に突き刺して血液を採取する。針アセンブリー（2
2）の中間部分は、第１針（24）よりも大きな直径を有
するプラスチック体（26）である。プラスチック体（2
6）は、実質的にシリンダー状であり、ねじ部（28）と
リブ付部（30）を備える。尚これらは、放射状に広がる
ショルダー（32）により互いに分離される。第２針（3
4）が、第１針（24）とは反対方向にプラスチック体（2
6）から延びる。この２つの針（24）と（34）は中空で
あり、互いに流体連絡する。事実、針アセンブリー（2
2）の実際的構造に於いては、２つの針（24）と（34）
は同一の金属片を含み、これにプラスチック体（26）が
取付けられる。

更に、当分野の標準的実施に従って、通常針アセンブ
リー（22）は保護さや（これは図示してない。）に包封
され保管される。このさやは、第１及び第２針、（24）
及び（34）の各々から分離取り外し可能である。更に、
第２針（34）は通常保護ゴム又はその類似のスリーブ
（36）を有する。このスリーブ（36）は、図５に示すよ
うに、第２針（34）上で縮むことが出来る。、 本発明に使用する採血チューブ（38）は、ガラス製又
はプラスチック製のチューブ状受器を含み、これは第２
針（34）が突刺すことが可能な弾性隔壁シール（40）を
有する。採血チューブ（38）の内部は、部分真空とする
ために通常排気される。当業者には容易に理解されるよ
うに、採血チューブ（38）を真空にすることにより、採
血プロセスに於いて排気する必要性、或いは排気された
針の必要性が無くされる。

添付の図面に、前面壁（44）を有するチュープ状中空
シリンダー（42）を示す。前面壁（44）は、比較的短い
スリーブ（46）を含む。血液検体を採取する前に、プラ
スチック体（26）のねじ部（28）をスリーブ（46）には
め、それにより針アセンブリー（22）を中空シリンダー
（42）に取付ける。採血チューブ（38）をシリンダー
（42）内に配置し押込む。それにより、図５で特に示さ
れるように、第２針（34）が隔壁シール（40）突刺す。
当業者には容易に理解されるように上記情況下に於い
て、血液が患者の体から採血チューブ（38）内に採取さ
れる。

第１針（24）が患者の体から引き抜かれ、そして採血
チューブ（38）がシリンダー（42）から取外された後、
採血検体を採集チューブ（38）内で保存することが出来
る。患者の血液と接触する針アセンブリー（22）は、廃
棄する。以下に述べる本発明の新規な特徴により、使用
済の針アセンブリー（22）の廃棄工程を容易にし、又医
者、看護婦、或るいは他のヘルスケア従事者が不注意に
も使用済み針で自分自身を突刺したり傷付けたりするの
を大きく防ぐ。

即ち、本発明に従って主に図１〜図６に関し、シリン
ダー（42）の前面壁（44）に板（48）が軸回転可能に取
付けられる。ここで述べた第１の好ましい態様（20）に
於いて、前面壁（44）はピボット（50）を含む。板（4
8）のエッジ（52）は、幾分弾性のプラスチックの雌型
のピ受け部（54）を含み、これはピン（50）に取付けら
れる。ピン（50）とピン受け部（54）が組合わされて、
シリンダー（42）の前面壁（44）に対し相対的に板（4
8）が軸回転出来る丁番を形成する。

板（48）は開口部又は孔（56）を含む。針アセンブリ
ー（22）をシリンダー（42）内にはめ込む場合は、この
開口部又は孔（56）を通して針アセンブリー（22）を取
付ける。、図５に示すように、針アセンブリー（22）の
取付け部位に於いて、板（48）はシリンダー（32）の前
面壁（44）に対し水平或るいは実質的に水平の状態で存
する。そして板（48）は針アセンブリー（22）のショル
ダー（32）に隣接する。

図６は、ショルダー（42）から使用済みの針アセンブ
リー（22）を動かして取外すために、軸回転可能に取付
けた板（48）が如何に用いられるかを示す。このよう
に、板（48）の一方のエッジをヘルスケア従事者（これ
は、示されてない。）が握って動かし、それにより板
（48）がショルダー（32）を押し、針アセンブリー（2
2）をスリーブ（46）から取外す。次いで、針アセンブ
リー（22）は廃棄容器（これは図示せず。）内に、好ま
しくは使用済み皮下針及びその類似物を受取り処理する
ように特別に設計された廃棄容器タイプのもの内に落と
される。

本発明の第１の好ましい態様（20）に関連して、通常
使用される「標準」針アセンブリーが、ねじ溝を有する
プラスチックの中間部（28）を含む場合でさえも、スリ
ーブ（46）の内側の内腔はねじ溝を有さないことは、特
筆される。

前述から明らかなように、シリンダー（42）から針ア
センブリー（22）を動かして取外すために、ヘルスケア
従事者の手を針アセンブリー（22）に接触させる必要は
無い。このため、針アセンブリー（22）をシリンダー
（42）から取外し廃棄する前に第１針（24）上の保護さ
や（これは図示せず。）を取替える必要が無い。当業者
には直ちに理解されるように、針アセンブリー（22）を
使用し廃棄する前に第１針（24）上のさや（これは図示
せず。）を取替える必要の無いようにすることは非常に
有利である。何故ならば、使用済みの針を突刺して皮膚
に穴を空けるという事故の多くは、ヘルスケア従事者
（これは図示せず。）がさや（これは図示せず。）を使
用済み針上にかぶせようとする際に起こるからである。

添付の図７〜図12に関し、本発明の第２の好ましい態
様（58）を開示する。第２の好ましい態様（58）は第１
の好ましい態様（20）と多くの点で類似する。それ故こ
こでは、これら２つの好ましい態様間の相違を述べるに
必要な程度にだけ記載する。

即ち、第２の好ましい態様（58）の中空シリンダー
（42）は、間隔を空けて配置されたリブ（62）に設けら
れた１組のピン受け部（60）を含む。尚、リブ（62）は
シリンダー（42）の前面壁（44）上に配置される。軸回
転可能に取付けられた板（48）のエッジ（52）は、ピボ
ットピン（64）を有し、これはピン受け部（60）内には
め込まれ丁番を形成する。

シリンダー（42）の前面壁（44）に於けるスリーブ
（46）内に設けられた穴は短い雌型ねじ（66）を有し、
これはプラスチック体（26）のねじを補完するものであ
る。ねじ（66）は約１回転以下である。シリンダー（4
2）から板（48）を軸回転させて針アセンブリー（22）
を取外すのを容易にするために、スリーブ（46）内の雌
型ねじ（66）は、短くしなければならず、且つ針アセン
ブリー（22）をあまりに堅固に固定保持してはならな
い。

第２の好ましい態様（58）の操作法は、第１の好まし
い態様（20）と実質的に同じである。第２の好ましい態
様（58）も又、前記のものと同じ有利性を提供する。即
ち、ヘルスケア従事者が血液検体採集中に使用済み針で
突き刺すという事故に遭遇するのを最少に抑える。

添付の図13〜図23に関し、本発明の血液検体採集器の
第３の好ましい態様（70）を開示する。前述の態様と同
様に、第３の好ましい態様（70）でも又、標準使い捨て
可能な針アセンブリー（22）、及び隔壁シール（40）を
有する標準採血チュープ（38）を共に使用する。前述の
態様と第３の好ましい態様（70）との基本的な差異は、
第３の態様（70）に於ける幾つかの部分の構造にある。
尚これらの部分は、血液検体を採集中、針アセンブリー
（22）を保持し、且つ採集が完了した後は使用済み針ア
センブリー（22）を取外すものである。

図13〜23に関し、第３の好ましい態様（70）はチュー
ブ状の中空シリンダー（42）を含む。中空シリンダー
（42）の前面壁（44）は、スリーブ（46）を含む。しか
し、第３の好ましい態様（70）のスリーブ（46）は、前
述の態様のスリーブより前方に配置され、図13、15、1
8、及び22に示されるように、分割部又は分割部品（7
2）を含む。スリーブ（46）の内側には、雌型ねじ（6
6）があり、これは針アセンブリー（22）の中間プラス
チック体（26）のねじを補完するものである。第３の好
ましい態様（70）のシリンダー（40）に於ける前面壁
（44）全体は、狭い丁番様部分を通ってシリンダー（4
2）のプラスチック体に取付けられる。丁番様部分（7
4）は、図20,21及び23に恐らく最も良く示される。もし
スリーブ（46）に於ける上記部分（72）が付加的な部材
で共に保持されなければ、第３の好ましい態様（70）の
スリーブ（46）は針アセンブリー（22）を保持すること
は出来ないか、或るいは非常に弱くにしか保持すること
が出来ない、ということは前述から明らかである。

前記に関し、第３の好ましい態様（70）に保持板（4
8）を設けることにより、針アセンブリー（22）は保持
される。第２の好ましい態様（58）に於ける保持板と同
様に、保持板（48）はピボットピン（64）を通して１組
のピン受け部（60）（これらは、間隔を空けてシリンダ
ー（42）に取付けられたリブ（62）に、それ自体取付け
られる。）にはめ込まれる。

第３の好ましい態様（70）の保持板（48）は、Ｌ形の
延長部（76）を含み、これはヘルスケア従事者（これは
図示せず。）の親指（これは図示せず。）で扱えるよう
に設計される。Ｌ形延長部（76）は又、突起（78）を有
する。この突起（78）は、シリンダー（42）上の第２突
起（80）と噛み合うことが出来、シリンダー（42）に対
し相対的に閉じた位置に保持板（48）を、取外し可能に
固定する。保持板（48）は更に、針アセンブリー（22）
を取外すために、前方に延びる二股板（82）を含む。こ
れについては、以下により詳細に述べる。図13に示すよ
うに、保持板（45）に於ける平行配置側板（83）は、保
持板（48）が上記閉じた位置にある時、シリンダー（4
2）の前面壁（44）に接触する。

保持板（48）は又、開口部（84）を有する。板（48）
が上記固定位置にある時、開口部（84）の内壁がスリー
ブ（46）の上記部分（72）の外側と噛合うように開口部
（84）の寸法が合わされており、それによりスリーブ
（46）内のねじ溝付開口部が実質的に固定される。保持
板（48）がスリーブ（46）と噛合って上記固定位置にな
った時、或るいは上記固定位置にある保持板（48）によ
りスリーブ（46）が保持される時は、スリーブ（46）内
のねじ溝付開口部はねじ溝付きプラスチック体（26）を
通すことにより針アセンブリー（22）を固定して保持す
ることが出来る。これは図17によく示される；この図
は、保持板（48）がシリンダー（42）に対し相対的に固
定された位置にあることを示す。

主に図20では、針アセンブリー（22）が第３の好まし
い態様（70）にはめ込まれる一つの過程を示す。この過
程に於いては保持板（48）は、固定されていないが、針
アセンブリー（23）が開口部（84）内にはめ込まれるよ
うな位置に配置されている。針アセンブリー（22）をス
リーブ（46）内に完全に挿入すると、図17に示すように
保持板（48）が固定され、それにより針アセンブリー
（22）は噛合って固定される。保持板（48）が上記固定
位置にある時、二股板（82）はプラスチック体（26）に
於ける放射状に広がるショルダー（32）の下に配置され
僅かに圧される。その結果二股板（82）はショルダー
（32）により弾性的に偏よらされる。

汚染されそして潜在的に大きな伝染性を有する使用済
み針に人の手（これは図示せず。）を近接させることな
く、第３の好ましい態様（70）から針アセンブリー（2
2）を取り外す方法を図21に示す。針アセンブリー（2
2）を取外すために、ヘルスケア従事者（これは図示せ
ず。）は保持板（48）のＬ形延長部を単に外して未固定
の状態にすればよい。それから、二股板延長部（82）に
於ける僅かに圧縮された弾性プラスチック材によりスリ
ーブ（46）（尚、このスリーブ（46）の上記部分（72）
はもはや保持板（48）の開口部（84）によっては共に保
持されてはいない。）から針アセンブリー（22）が取外
される。

本発明の第４の好ましい態様は第３の好ましい態様
（70）と実質的に類似した構造である。しかし保持板
（48）は、別個に形成されたプラスチック品ではなく、
プラスチックシリンダー（42）と一緒に成形され又はそ
の他の２次加工され、一体丁番によりショルダー（42）
に取付けられる、という点が異なる。そのような一体丁
番はプラスチック製造業に於いてはよく知られる。

本発明の採血システム又は装置は、当業者によく知ら
れるような材料から製造することが出来る。特に、針ア
センブリー（22）と採血チューブ（38）は最新式のもの
であり、医療グレードのプラスチック、ゴム、及びステ
ンレス鋼材料から製造する事が出来る。シリンダー（4
2）と、針アセンブリーに取付けられた針アセンブリー
取外し用板は、適当なプラスチック、例えばポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリスチレン又は塩化ポリビニル
から製造される。

特定の構造及び材料に関し上記発明の幾つかの改変
が、前記の開示に照らし合わせて当業者には容易に明ら
かである。それ故、本発明範囲は、この開示に照らし合
わせて読まれるような以下の請求の範囲からのみ、解釈
すべきである。

Claims (8)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】血液サンプルを採集するのに使用され、血
   液サンプル採集器チューブ並びに針アセンブリーを併用
   したシリンダーと針アセンブリー駆出器であり、採集器
   チューブが少なくとも部分的にシリンダーの中空内部内
   にはめ込まれるように適合されており、採集器チューブ
   の末端のうち１つが針で突き通し可能な隔壁で密閉さ
   れ、針アセンブリーが中間部分を有し、この中間部分は
   中空シリンダーの末端壁内に形成された穴を有するスリ
   ーブ内にうまくはめ込まれ取付けられるように寸法が合
   わされ、第１中空針部分が中空シリンダーから外側に軸
   上に延び、第２中空針部分がシリンダーの内部内にまで
   内側方向に軸上に延び、第１及び第２中空針部分が互い
   に液体連絡し、第１中空針部分が人間の静脈を突き刺す
   ように適合されており、第２中空針部分が隔壁を突き刺
   すように適合されているシリンダーと針アセンブリー駆
   出器に於いて： 針アセンブリーをこれと噛み合った中空シリンダーから
   取外すための手動可能な手段がシリンダーに取付けら
   れ、この取外し用手段は人の手が針アセンブリーに触れ
   ることなく作動することが出来、そのことにより、針ア
   センブリー使用後にこれに人の手が触れることなしに針
   アセンブリーを廃棄出来、シリンダーのスリーブが複数
   の分割部分を含み、針アセンブリーがはめ込まれ得る固
   定した内部穴を形成するためにスリーブの分割部分と噛
   合うための手段を上記手動可能な手段が更に含むことを
   特徴とするシリンダーと針アセンブリー駆出器。
2. 【請求項２】手動可能な手段がシリンダーに軸回転可能
   に取付けられた保持板であり、保持板がシリンダーに対
   し相対的に閉じた位置にある時にスリーブの分割部品と
   噛み合うように寸法が合わされた内部開口部を保持板が
   有し、保持板に弾性的に固定して取付けられた第２の板
   を保持板が更に含み、針アセンブリーがスリーブ内に保
   持された時に該保持板が針アセンブリーにより圧されて
   偏らされている請求項１記載のシリンダーと針アセンブ
   リー駆出器。
3. 【請求項３】末端壁と、末端壁内に形成され且つ針アセ
   ンブリーを取り外し可能にはめ込んで収容出来るように
   適合された穴を有するスリーブとを有する中空シリンダ
   ー；シリンダーの内腔内に少なくとも部分的にうまくは
   め込まれるように適合され、且つ末端のうちの１つが針
   で突き通し可能な隔壁で密閉される血液サンプル採集器
   チューブ；中空シリンダーの穴の空いたスリーブ内にう
   まくはめ込まれ取付けられるように寸法が合わされてい
   る中間部分を有し、第１中空部分が中空シリンダーから
   外側に軸上に延び、第２中空針部分がシリンダーの内部
   内にまで内側方向に軸上に延び、第１及び第２中空針部
   分が互いに液体連絡し、第１中空針部分が人間の静脈を
   突き刺すように適合されており、第２中空針部分が隔壁
   を突き刺すように適合されている針アセンブリーを、併
   用して含む人又は家畜から血液検体を採集するための装
   置に於いて： （１）上記穴内にはめ込まれた針アセンブリーをその位
   置から取り外すためにシリンダーに取り付けられた手段
   であり、人間の手が針アセンブリーに触れる必要無しに
   針アセンブリーをシリンダーから取り外すことが出来る
   取り外し用手段；（２）複数の分割部分を含む上記穴の
   空いたスリーブ；（３）該分割部分により固定したスリ
   ーブを形成するために分割部分と取外し可能に噛み合わ
   せるための手段、及び（４）針アセンブリーをスリーブ
   内に固定してはめ込んだ時に針アセンブリーにより僅か
   に圧され且つ偏らされる板を上記取り外し用手段が含む
   こと、を特徴とする血液検体を採集するための装置。
4. 【請求項４】末端壁を有し、穴の空いたスリーブがこの
   末端壁内で複数の分割部分から形成され、分割部分が共
   に固定される時に針アセンブリーを保持するための手段
   を上記穴の空いたスリーブが含む中空シリンダー； シリンダーの内腔内に少なくとも部分的にうまくはめ込
   まれるように適合されており、末端のうちの１つが針で
   突き通し可能な隔壁で密閉される血液サンプル採集器チ
   ュープ； 中空シリンダーの穴の空いたスリーブ内にはめこまれて
   取付けられるように寸法が合わされた中間部分を有し、
   第１中空針部分が中空シリンダーから外側に軸上に延
   び、第２中空針部分がシリンダーの内部内にまで内側に
   軸上に延び、第１及び第２中空針部分が互いに液体連絡
   し、第１中空針部分が人の静脈を突き刺すように適合さ
   れ、第２中空針部分が隔壁を突き刺すように適合された
   針アセンブリー； シリンダーに取付けられ且つシリンダーに対し相対的に
   少なくとも２つの位置を占めることができる第１手段で
   あり、第１位置に於いて共に固定された穴の空いたスリ
   ーブの分割部分を第１手段が保持し、それにより針アセ
   ンブリーがスリーブ内に保持されて固定され、シリンダ
   ーに対し相対的な第２位置に於いてスリーブの分割部分
   が保持されない第１手段、及び スリーブ内にはめ込まれた針アセンブリーをその位置か
   ら取り外すためにシリンダーに取付けられ、人の手が針
   アセンブリーに触れる必要無しに針アセンブリーをシリ
   ンダーから取外すことができる取外し用の第２手段 により特徴付けられる血液検体採集システム。
5. 【請求項５】第１および第２手段がシリンダーに軸回転
   可能に取付けられた板を含み、板が開口部を有し、その
   開口部の壁がシリンダーに対し相対的な板の第１位置に
   於いてスリーブの分割部分と噛み合いこれを保持して固
   定し、弾性的に取付けられた第２板を板が有し、針アセ
   ンブリーが板の第１位置に於いてスリーブ内にはめ込ま
   れ固定された時に針アセンブリーにより第２板が圧さ
   れ、第２板が取り外し用手段を含む請求項４記載の血液
   検体採集システム。
6. 【請求項６】スリーブの内側にねじ溝が付けられる請求
   項５記載の血液検体採集システム。
7. 【請求項７】板が丁番ピンによりシリンダーに軸回転可
   能に取り付けられる請求項６記載の血液検体採集システ
   ム。
8. 【請求項８】板が一体丁番によりシリンダーに軸回転可
   能に取付けられる請求項６記載の血液検体採集システ
   ム。