JP2739340B2 - コーヒー豆からの油脂抽出方法 - Google Patents
コーヒー豆からの油脂抽出方法Info
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/74—Recovery of fats, fatty oils, fatty acids or other fatty substances, e.g. lanolin or waxes
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は熱湯及び/又は水蒸気によりコーヒー成分
を抽出したあとの焙煎コーヒー豆(以下残渣と称する)
から油脂を抽出する方法に関する。
を抽出したあとの焙煎コーヒー豆(以下残渣と称する)
から油脂を抽出する方法に関する。
(従来技術とその問題点) コーヒー需要の増大に伴いコーヒー缶詰の需要も増大
している。概ね年間70億缶以上のコーヒー缶詰がドリッ
プ方式の如く熱湯、又は水と加圧蒸気によりコーヒー成
分を抽出、濾過して製造されている。而して、コーヒー
成分抽出済の焙煎コーヒー豆、即ち、残渣は、パルミチ
ン酸などの油脂分を含むにも拘わらず、コーヒー缶詰製
造工場では産業廃棄物として処理されており、残渣に含
まれるそれら油脂の抽出は行なわれていない。これは資
源有効利用の観点から好ましくないことである。
している。概ね年間70億缶以上のコーヒー缶詰がドリッ
プ方式の如く熱湯、又は水と加圧蒸気によりコーヒー成
分を抽出、濾過して製造されている。而して、コーヒー
成分抽出済の焙煎コーヒー豆、即ち、残渣は、パルミチ
ン酸などの油脂分を含むにも拘わらず、コーヒー缶詰製
造工場では産業廃棄物として処理されており、残渣に含
まれるそれら油脂の抽出は行なわれていない。これは資
源有効利用の観点から好ましくないことである。
尤も、残渣になる前、即ちコーヒー成分抽出前の焙煎
コーヒーからコーヒーフレーバーエキスを抽出する方法
は、特開昭63−171550号公報に開示されている。そこに
は超臨界状態又は亜臨界状態で二酸化炭素を抽剤として
用いること及び圧力を段階的に下げることにより異なっ
た成分を抽出できることが記憶されている。
コーヒーからコーヒーフレーバーエキスを抽出する方法
は、特開昭63−171550号公報に開示されている。そこに
は超臨界状態又は亜臨界状態で二酸化炭素を抽剤として
用いること及び圧力を段階的に下げることにより異なっ
た成分を抽出できることが記憶されている。
しかし、これは、本発明が対象とする、いわゆる“残
渣”からの油脂抽出を開示するものではなく、又、実際
に、この公知技術を、熱湯によるコーヒー成分抽出済み
の焙煎コーヒー豆、即ち残渣に適用し油脂抽出を試みた
が、抽出率は極めて低く、経済的にみて効率が良くなか
った。
渣”からの油脂抽出を開示するものではなく、又、実際
に、この公知技術を、熱湯によるコーヒー成分抽出済み
の焙煎コーヒー豆、即ち残渣に適用し油脂抽出を試みた
が、抽出率は極めて低く、経済的にみて効率が良くなか
った。
その他、生コーヒーの液体炭酸ガスによる脱カフェイ
ン方法に関する特公昭51−37334号があるが、これはい
わゆる“残渣”を対象とするものではない。また、コー
ヒー豆カスの有効利用の一策として、コーヒー豆カスを
活性炭の原料にする技術も開示されているが(神奈川県
工業試験所研究報告No.57/'86,72〜75頁)これ亦、本発
明とは内容が異なる。
ン方法に関する特公昭51−37334号があるが、これはい
わゆる“残渣”を対象とするものではない。また、コー
ヒー豆カスの有効利用の一策として、コーヒー豆カスを
活性炭の原料にする技術も開示されているが(神奈川県
工業試験所研究報告No.57/'86,72〜75頁)これ亦、本発
明とは内容が異なる。
(問題解決のための手段) 本発明は、このような従来技術と異なり、前記残渣か
ら高抽出率で経済的に油脂を抽出する方法を提供するも
のであり、残渣を40〜500Kg/cm2G,0〜100℃の二酸化炭
素と接触させて、当該残渣に含有される油脂を抽出する
にあたり、該残渣の水分含有量を70wt%以下にすること
を特徴とする。
ら高抽出率で経済的に油脂を抽出する方法を提供するも
のであり、残渣を40〜500Kg/cm2G,0〜100℃の二酸化炭
素と接触させて、当該残渣に含有される油脂を抽出する
にあたり、該残渣の水分含有量を70wt%以下にすること
を特徴とする。
本発明者らは、前記特開昭63−141550号に開示された
方法による抽出率が極めて低い原因について研究し実験
を重ねた結果、残渣の水分含有量(wt%)と抽出率との
間に重大な関係があることを知った。即ち、実験により
求めた水分含有量と抽出率との関係は、第1図に示すよ
うに、水分含有量が70%超になると抽出率は急激に低下
するが、70%以下では漸増していることが確認された。
而して、コーヒー成分抽出後間もない残渣水分含有量は
85〜95wt%もあり、このため抽出率が低かったことが知
られたのである。
方法による抽出率が極めて低い原因について研究し実験
を重ねた結果、残渣の水分含有量(wt%)と抽出率との
間に重大な関係があることを知った。即ち、実験により
求めた水分含有量と抽出率との関係は、第1図に示すよ
うに、水分含有量が70%超になると抽出率は急激に低下
するが、70%以下では漸増していることが確認された。
而して、コーヒー成分抽出後間もない残渣水分含有量は
85〜95wt%もあり、このため抽出率が低かったことが知
られたのである。
本発明では、水分含有量が70wt%以下の残渣から抽出
することとしたので高い抽出率が得られる。
することとしたので高い抽出率が得られる。
なお残渣の乾燥処理を考慮して、水分含有量が10〜70
wt%の間で抽出するときは、経済的にも効率が良好であ
る。
wt%の間で抽出するときは、経済的にも効率が良好であ
る。
なお、二酸化炭素について上記範囲の圧力、温度を規
定したのは40Kg/cm2G以下では抽出率が低下し、500Kg/c
m2G以上では装置コストや使用エネルギーが増加し不経
済であるからであり、さらに0℃以下では抽出速度が低
下し、100℃以上では抽出油脂が変質するからである。
定したのは40Kg/cm2G以下では抽出率が低下し、500Kg/c
m2G以上では装置コストや使用エネルギーが増加し不経
済であるからであり、さらに0℃以下では抽出速度が低
下し、100℃以上では抽出油脂が変質するからである。
(実施例) 本発明方法の実施例を第2図に示すフローシートによ
り説明する。
り説明する。
このフローシートにおいて、1は抽出剤である二酸化
炭素の貯槽、2は昇圧装置、3は熱交換器、4は抽出
器、5は圧力調整弁、6は分離器である。
炭素の貯槽、2は昇圧装置、3は熱交換器、4は抽出
器、5は圧力調整弁、6は分離器である。
貯槽1内の二酸化炭素はパイプ7を通って昇圧装置2
に送られ所望圧力まで昇圧され、次いでパイプ8を通っ
て熱交換器3に送られ所望温度になされ、その後パイプ
9を通って抽出器4に供給される。
に送られ所望圧力まで昇圧され、次いでパイプ8を通っ
て熱交換器3に送られ所望温度になされ、その後パイプ
9を通って抽出器4に供給される。
抽出器4には、別途、自然乾燥又は強制乾燥により所
望水分含有量になった残渣が充填されている。そこで、
上記の二酸化炭素は残渣と接触して残渣が含有する油脂
を抽出して抽出器を通過し、パイプ10、圧力調整弁5、
パイプ11を通って分離器6に入り、ここで油脂と二酸化
炭素は分離され、油脂は分離器6内に残り二酸化炭素は
パイプ12を通って次工程へ送られ、回収される。
望水分含有量になった残渣が充填されている。そこで、
上記の二酸化炭素は残渣と接触して残渣が含有する油脂
を抽出して抽出器を通過し、パイプ10、圧力調整弁5、
パイプ11を通って分離器6に入り、ここで油脂と二酸化
炭素は分離され、油脂は分離器6内に残り二酸化炭素は
パイプ12を通って次工程へ送られ、回収される。
上記の工程に基づいて、水分含有量67wt%の残渣200g
を抽出器に充填し、該抽出器に圧力250Kg/cm2G、温度80
℃にした二酸化炭素を20g/分の割合で4時間供給した。
を抽出器に充填し、該抽出器に圧力250Kg/cm2G、温度80
℃にした二酸化炭素を20g/分の割合で4時間供給した。
抽出器内の圧力、温度が常圧、室温になった後、残渣
を取出し、上記処理前に残渣に含まれていた油脂量と、
処理後の油脂量とを比較した。
を取出し、上記処理前に残渣に含まれていた油脂量と、
処理後の油脂量とを比較した。
処理前の油脂は、乾燥物基準で8wt%であり、本処理
ではその53wt%が抽出されていた。
ではその53wt%が抽出されていた。
なお、油脂の構成脂肪酸としては、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、抗
酸化物としてはトコフェロール類が含まれていた。
テアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、抗
酸化物としてはトコフェロール類が含まれていた。
比較例として、水分含有量80wt%の残渣を上記実施例
と同様に処理したが、その結果油脂の抽出は、処理前の
残渣が含有する油脂の16wt%に過ぎなかった。
と同様に処理したが、その結果油脂の抽出は、処理前の
残渣が含有する油脂の16wt%に過ぎなかった。
本実施例の抽出率は比較例の抽出率の約3.3倍という
高率である。
高率である。
なお、第1図に示す如く、残渣の水分含有量が少なく
なる程、抽出率は高くなるが、コーヒー成分抽出直後に
は90wt%以上の水分を含有する残渣を乾燥するに要する
費用も増加することから、経済性をも考慮した上での効
率が良好なのは、水分含有率が10〜70wt%の範囲であ
る。
なる程、抽出率は高くなるが、コーヒー成分抽出直後に
は90wt%以上の水分を含有する残渣を乾燥するに要する
費用も増加することから、経済性をも考慮した上での効
率が良好なのは、水分含有率が10〜70wt%の範囲であ
る。
(発明の効果) 本発明の抽出方法では、残渣の水分含有量が70wt%以
下であり、例えば水分含有量80wt%の残渣から抽出する
場合に比べて、3倍以上の高抽出率で、残渣に含有され
るパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸等の油脂を抽出することができ、従来、
産業廃棄物として処理され、一部飼料、肥料として使用
されていた残渣から各種油脂を抽出できるので、資源の
有効利用の点から有益なものである。
下であり、例えば水分含有量80wt%の残渣から抽出する
場合に比べて、3倍以上の高抽出率で、残渣に含有され
るパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸等の油脂を抽出することができ、従来、
産業廃棄物として処理され、一部飼料、肥料として使用
されていた残渣から各種油脂を抽出できるので、資源の
有効利用の点から有益なものである。
また、水分含有量が10〜70wt%の範囲で抽出するとき
は、経済的見地からも一層効率のよい抽出ができる。
は、経済的見地からも一層効率のよい抽出ができる。
第1図は残渣の水分含有量(wt%)と抽出率の関係を示
すグラフ、 第2図は本発明実施例の工程を示すフローシートであ
る。
すグラフ、 第2図は本発明実施例の工程を示すフローシートであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】熱湯及び/又は水蒸気によるコーヒー成分
抽出済みの焙煎コーヒー豆を、圧力40〜500Kg/cm2G、温
度0〜100℃の二酸化炭素と接触させて、当該コーヒー
豆に含有されるパルミチン酸等の油脂を抽出する方法で
あって、該コーヒー豆の水分含有量が70wt%以下である
ことを特徴とするコーヒー豆からの油脂抽出方法。 - 【請求項2】水分含有量が10〜70wt%である請求項1記
載の抽出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10428289A JP2739340B2 (ja) | 1989-04-24 | 1989-04-24 | コーヒー豆からの油脂抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10428289A JP2739340B2 (ja) | 1989-04-24 | 1989-04-24 | コーヒー豆からの油脂抽出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02283798A JPH02283798A (ja) | 1990-11-21 |
JP2739340B2 true JP2739340B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=14376572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10428289A Expired - Fee Related JP2739340B2 (ja) | 1989-04-24 | 1989-04-24 | コーヒー豆からの油脂抽出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2739340B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5328708A (en) * | 1991-12-18 | 1994-07-12 | The Procter & Gamble Company | Roast ground coffee with defatted spent coffee grounds |
WO2005011396A1 (ja) * | 2003-07-31 | 2005-02-10 | Suntory Limited | コーヒー焙煎豆の処理方法および水蒸気処理コーヒー焙煎豆 |
CN103429097B (zh) | 2011-03-10 | 2016-02-24 | 高砂香料工业株式会社 | 呈味改善剂 |
-
1989
- 1989-04-24 JP JP10428289A patent/JP2739340B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02283798A (ja) | 1990-11-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |