JP2735069B2 - 火砕流検知方法及び火砕流警報装置 - Google Patents

火砕流検知方法及び火砕流警報装置

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JP2735069B2
JP2735069B2 JP8086654A JP8665496A JP2735069B2 JP 2735069 B2 JP2735069 B2 JP 2735069B2 JP 8086654 A JP8086654 A JP 8086654A JP 8665496 A JP8665496 A JP 8665496A JP 2735069 B2 JP2735069 B2 JP 2735069B2
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房司 富樫
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は火山活動にともなう
火砕流などの災害の発生を知らせる警報装置に関し、特
にレーダを用いて火砕流の発生を検知する火砕流検知方
法、及び検知した結果で警報を発する火砕流警報装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】火砕流等の災害をレーダを用いて検知す
る装置としては、従来、土石流発生検知装置が特開昭6
3−19534号公報に開示されている。
【0003】この土石流発生検知装置では、パルスドッ
プラレーダによって被測定物(土石流や水の流れ等)の
ドップラ信号(被測定物の速度に対応)が検出され、検
出されたドップラ信号を特定の周波数帯域幅を有するバ
ンドパスフィルタに通過させ、被測定物の速度が所定の
範囲内にあるか否かで土石流の発生の判別を行ってい
る。
【0004】これは、土石流の速度が平常時に検出され
る水の流れ(水流)と異なることを利用したものであ
り、土石流の速度が、平常時の水流よりも速く、かつ降
雨後の水流よりも遅いという、ある特定の速度範囲内に
限定される特徴を利用したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の技術では、火砕流のような災害の場合に、火
砕流が有する速度成分、すなわちドップラ周波数成分が
広帯域で検出されるため、特定周波数の信号レベルから
被測定物の速度を判別して災害の発生の有無を判別する
上記検知方法では、火砕流の発生を検知することができ
なかった。
【0006】また、火砕流等の監視は、監視エリアが火
山の火口から山麓にわたる広い範囲になるため、単純な
落石、車輌、あるいはヘリコプターなどの移動目標が存
在すると、それらの移動目標を検出してしまう可能性が
あった。したがって、誤警報が発せられことがあり、災
害検知の信頼性が低いという問題があった。
【0007】また、信頼性の低下を防止するために、得
られたレーダビデオをレーダスコープ等に表示し、その
表示内容を操作員が確認することによって火砕流等の発
生を判断するシステムがあるが、操作員が長時間にわた
って監視を続ける必要があるため好ましいものではな
い。
【0008】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、無人化
され、火砕流等の災害の発生を確実に検知して警報を出
すことができる火砕流検知方法及び火砕流警報装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の火砕流検知方法は、パルスドップラレーダによ
り火砕流の発生を検知する火砕流検知方法において、被
測定物からの反射波を受信して得られたレーダ電波の受
信信号からドップラビデオ信号を抽出し、前記ドップラ
ビデオ信号を高速フーリエ変換して前記被測定物のドッ
プラ周波数のスペクトラムパターンを検出し、前記スペ
クトラムパターンのうち、所定のスレッシュホールドレ
ベルより大きい周波数成分が所定の周波数範囲を越える
か否かによって火砕流の発生の有無を判別することを特
徴とする。
【0010】また、本発明の火砕流警報装置は、パルス
ドップラレーダにより火砕流の発生を検知し、警報を発
する火砕流警報装置において、レーダ電波の送信及び被
測定物からの反射波を受信する空中線と、前記空中線に
送信電力を供給し、あわせて前記空中線で受信した受信
信号からドップラビデオ信号を抽出する送信/受信器
と、前記ドップラビデオ信号の中から、前記被測定物の
うち移動している被測定物の成分のみを取り出すMTI
と、前記MTIの出力信号を高速フーリエ変換し、前記
被測定物のドップラ周波数のスペクトラムパターンを出
力するドップラスペクトラム検出器と、前記ドップラス
ペクトラム検出器から出力されたスプクトラムパターン
のうち、所定のスレッシュホールドレベルより大きい周
波数成分が所定の周波数範囲を越えるか否かによって火
砕流の発生の有無を判別し、警報を発する目標判別器
と、を有することを特徴とする。
【0011】上記のように構成された火砕流検知方法及
び火砕流警報装置は、送信/受信器によって受信信号か
らドップラビデオ信号が抽出され、MTIによって被測
定物の移動成分のみが取り出された後、ドップラスペク
トラム検出器によってドップラビデオ信号が高速フーリ
エ変換されて被測定物のドップラ周波数のスペクトラム
パターンが検出される。
【0012】ここで、火砕流は溶岩が冷えて固まったも
のが崩れ落ちて発生するものであるため、大小の岩石や
火山灰から構成され、その崩落時の速度成分は広範囲に
拡がる。したがって、それに対応するスペクトラムパタ
ーンは低周波から高周波までの広帯域を有する特性にな
る。
【0013】よって、目標判別器によって、スペクトラ
ムパターンのうち、所定のスレッシュホールドレベルよ
り大きい周波数成分が所定の周波数範囲を越えるか否か
を判別することで、火砕流の発生が検知される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0015】図1は本発明の火砕流警報装置の構成を示
すブロック図である。
【0016】図1において、本発明の火砕流警報装置
は、パルスドップラ方式のレーダ電波を放射及び受信す
る空中線1と、空中線1に供給する送信電力を発生し、
かつ空中線1の受信電力からドップラビデオ信号(V
d)を抽出する送信/受信器2と、ドップラビデオ信号
(Vd)の中から被測定物の移動成分のみを取り出すM
TI(Moving Target Inducato
r)3と、MTI3の出信号力をFFT(高速フーリエ
変換)処理し、被測定物のドップラ周波数に対するスペ
クトラムパターンを検出するドップラスペクトラム検出
器4と、ドップラスペクトラム検出器4から出力された
スプクトラムパターンを用いて火砕流等の発生の判別を
行い、警報を発する目標判別器5とによって構成されて
いる。
【0017】このような構成において、次に本発明の動
作について、図2及び図3を用いて詳細に説明する。
【0018】図2は本発明の火砕流警報装置の運用状態
を示す構想図であり、図3は図1に示した目標判別器の
動作を説明するためのスペクトラムパターン図である。
【0019】図2において、まず、本発明の火砕流警報
装置を監視対象となる火山の火口付近が見渡せる場所に
設置し、操作員は火砕流発生の可能性のある現場から離
れた場所でその発生を観測する。
【0020】本装置を作動させると、空中線1から照射
されたレーダ電波が監視領域内の火山等にあたって反射
され、反射信号が空中線1によって受信される。受信さ
れた信号は送信/受信器2によって位相検波され、ドッ
プラビデオ信号(Vd)が出力される。
【0021】MTI3はドップラビデオ信号(Vd)を
スイープ相関処理し、ドップラビデオ信号(Vd)中に
含まれる固定目標(地表)成分を取り除いて、移動して
いる被測定物(火砕流等)の信号成分(Vd’)のみを
取り出して出力する。
【0022】ドップラスペクトラム検出器4は、MIT
3の出力信号Vd’に対してFFT(高速フーリエ変
換)処理を行い、図3に示すようなドップラ周波数に対
するスペクトラムパターンを出力する。
【0023】目標判別器5では、図3に示したスプクト
ラムパターンに対し、レベル方向のスレッシュホールド
レベルAを設定し、スレッシュホールドレベルAより大
きい成分の周波数範囲Δf(f1〜f2)を検出する。
【0024】ここで、火砕流は溶岩が冷えて固まったも
のが崩れ落ちて発生するものであるため、大小の岩石や
火山灰から構成され、その崩落時の速度成分は広範囲に
拡がる。したがって、それに対応するスペクトラムパタ
ーンは図3に示すように低周波から高周波までの広帯域
を有する特性になる。
【0025】一方、単純な落石、走行車輌、ヘリコプタ
ー等の他の移動している被測定物が示すスペクトラムパ
ターンは、速度成分が1種類、あるいは数種類程度で構
成されるため、そのスペクトラムパターンは狭帯域の特
性となる。
【0026】よって、目標判別器5では、判定基準とし
てf1−f2=Δf>K(K;一定値)の式を用いてス
ペクトラムパターンを分析することにより火砕流の発生
の有無を判別することが可能になる。
【0027】そして、その判別結果を警報信号として出
力する。なお、警報信号は無線手段等によって自動的に
操作員に知らせる。
【0028】ところで本発明の火砕流警報装置は、レー
ダを用いて火砕流を検知することにより、昼夜、霧、雨
等の悪天候下でも運用することが可能になる。また自動
的に火砕流の発生を検知することができるため無人化が
可能になる。
【0029】なお、上記例では火砕流の発生を検知する
場合で説明しているが、土石流、土砂崩れ、岩盤の崩落
等についても同様なスペクトラムパターンを得ることが
可能であるため、本発明はそれらの自然災害の警報装置
にも応用することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるため、以下に記載する効果を奏する。
【0031】レーダ電波の送信及び被測定物からの反射
波を受信する空中線と、空中線に送信電力を供給し、あ
わせて空中線で受信した受信信号からドップラビデオ信
号を抽出する送信/受信器と、ドップラビデオ信号の中
から被測定物の移動成分のみを取り出すMTIと、MT
Iの出力信号を高速フーリエ変換し、被測定物のドップ
ラ周波数のスペクトラムパターンを出力するドップラス
ペクトラム検出器と、ドップラスペクトラム検出器から
出力されたスプクトラムパターンのうち、所定のスレッ
シュホールドレベルより大きい周波数成分が所定の周波
数範囲を越えるか否かによって火砕流の発生の有無を判
別する目標判別器とを有することで、火砕流の発生を確
実に検知することができ、その警報を発することができ
る。
【0032】また、レーダを用いて火砕流を検知するこ
とにより、昼夜、霧、雨等の悪天候下でも運用すること
が可能になり、自動的に火砕流の発生を検知することが
できるため無人化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の火砕流警報装置の構成を示すブロック
図である。
【図2】図2は本発明の火砕流警報装置の運用状態を示
す構想図である。
【図3】図1に示した目標判別器の動作を説明するため
のスペクトラムパターン図である。
【符号の説明】
1 空中線 2 送信/受信器 3 MTI 4 ドップラスペクトラム検出器 5 目標判別器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスドップラレーダにより火砕流の発
    生を検知する火砕流検知方法において、 被測定物からの反射波を受信して得られたレーダ電波の
    受信信号からドップラビデオ信号を抽出し、 前記ドップラビデオ信号を高速フーリエ変換して前記被
    測定物のドップラ周波数のスペクトラムパターンを検出
    し、 前記スペクトラムパターンのうち、所定のスレッシュホ
    ールドレベルより大きい周波数成分が所定の周波数範囲
    を越えるか否かによって火砕流の発生の有無を判別する
    ことを特徴とする火砕流検知方法。
  2. 【請求項2】 パルスドップラレーダにより火砕流の発
    生を検知し、警報を発する火砕流警報装置において、 レーダ電波の送信及び被測定物からの反射波を受信する
    空中線と、 前記空中線に送信電力を供給し、あわせて前記空中線で
    受信した受信信号からドップラビデオ信号を抽出する送
    信/受信器と、 前記ドップラビデオ信号の中から、前記被測定物のうち
    移動している被測定物の成分のみを取り出すMTIと、 前記MTIの出力信号を高速フーリエ変換し、前記被測
    定物のドップラ周波数のスペクトラムパターンを出力す
    るドップラスペクトラム検出器と、 前記ドップラスペクトラム検出器から出力されたスプク
    トラムパターンのうち、所定のスレッシュホールドレベ
    ルより大きい周波数成分が所定の周波数範囲を越えるか
    否かによって火砕流の発生の有無を判別し、警報を発す
    る目標判別器と、を有することを特徴とする火砕流警報
    装置。
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