JP2735062B2 - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置

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JP2735062B2
JP2735062B2 JP8007047A JP704796A JP2735062B2 JP 2735062 B2 JP2735062 B2 JP 2735062B2 JP 8007047 A JP8007047 A JP 8007047A JP 704796 A JP704796 A JP 704796A JP 2735062 B2 JP2735062 B2 JP 2735062B2
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慶明 金馬
愼一 門脇
誠 加藤
義和 堀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクあるい
は光カードなど、光媒体もしくは光磁気媒体上に記憶さ
れる情報の記録・再生あるいは消去を行う光ヘッド装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度・大容量の記憶媒体として、ピッ
ト状パターンを有する光ディスクを用いる光メモリ技術
は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、
文書ファイルディスク、さらにはデータファイルと用途
を拡張しつつ、実用化されてきている。微小に絞られた
光ビームを介して光ディスクへの情報の記録再生が高い
信頼性のもとに首尾よく遂行されるメカニズムは、ひと
えにその光学系に因っている。
【0003】その光学系の主要部である光ヘッド装置の
基本的な機能は、回折限界の微小スポットを形成する集
光性、前記光学系の焦点制御とトラッキング制御、及び
ピット信号の検出に大別される。これらは、目的、用途
に応じて、各種の光学系ならびに光電変換検出方式の組
合せによって現わされており、特に近年、光ピックアッ
プヘッド装置を小型化、薄型化するために、ホログラム
を用いた光ピックアップヘッド装置が開示されている。
【0004】第1の従来例として、図20に、「倉田、
三宅、酒井、久保、石川:『イオンビームエッチングに
よるホログラム素子の高効率化』、1990年度精密工
学会秋季大会学術講演会講演論文集P.1039〜10
40」において示された光ヘッドの構成図を示す。
【0005】図20において、2は半導体レーザ等の放
射光源である。この放射光源2から出射した光ビーム3
(レーザ光)は、ホログラム101を透過して対物レン
ズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5
で反射した光ビームは、もとの光路を逆にたどって、ホ
ログラム101に入射する。このホログラム101から
生じる往路の+1次回折光6は、光検出器7に入射す
る。光検出器7の出力を演算することによって、サーボ
信号及び、情報信号を得ることができる。
【0006】ここで、放射光源2から情報媒体5へ至る
往路においてホログラム101を透過する光量(0次回
折光量)と、復路においてホログラムにより回折する+
1次回折光量との積で表される光の利用効率を最大にす
るため、ホログラム101はブレーズ化されている。
【0007】また、図20に示す往路の−1次回折光8
のように、往路にホログラム101から発生する回折光
は−1次回折光8の回折角を大きくすることにより、対
物レンズ4に入射しないように設計されている。また、
光ヘッド装置の小型化を図るため、放射光源2と光検出
器7は近接して置かれている。
【0008】このように、回折角を大きくし、かつ、放
射光源2と光検出器7を近接して配置するため、必然的
にホログラム101は放射光源2に近接して配置するこ
とになる。
【0009】次に第2の従来例として、特開昭64−6
2838号公報において示された光ヘッドの構成図を図
21に示す。同図の通り、ホログラムは対物レンズと一
体化されているのが特徴である。対物レンズ4がホログ
ラム101に対して独立に可動な構成であれば、図22
に示すように対物レンズ4がトラック追従などによって
動いた時に、ホログラム101上での光ビーム31も動
く。このため光検出器7上での復路の+1次回折光の像
も動き、サーボ信号に悪影響が出る。
【0010】これに対して図21に示す従来例では、ホ
ログラム101と対物レンズ4とは保持手段13によっ
て一定の相対位置を保持して一体に設けられているの
で、トラッキング制御のために駆動装置100に対して
対物レンズ4が移動しても、情報媒体5から反射した光
ビームは、ホログラム101上でほとんど移動しない。
従って、対物レンズ4の移動にもかかわらず、光検出器
7から得られる信号は劣化しない。
【0011】また、特開昭62−145545号公報に
記載のものは、回折格子の回折方向にブレーズ特性を持
たせ、クロストークの抑圧を計ることを目的とし、特
に、光源から出射された往路の光が回折格子を通ること
によって、−1次回折光が記録担体上に照射され、記録
担体上で反射されて光検出器に入射することに起因する
クロストークの発生を防止することを目的としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来例では、図
20を見ても明らかなように、回折角を大きくし、か
つ、放射光源2と光検出器7を近接して配置するため、
必然的にホログラム101は放射光源2に近接して配置
することになる。従って、ホログラム101上における
対物レンズ4の開口の投影、すなわち有効径Rも非常に
小さくなる。このため光ヘッドの組立てにおいて、ホロ
グラム101と放射光源2との相対位置の許容誤差が小
さくなり、組立てコストの上昇を招くという課題があ
る。
【0013】また、第2の従来例の光学系構成によれ
ば、ホログラム101がブレーズ化されていないため光
の利用効率が低く、サーボ信号や情報信号のS/N比が
低いという課題がある。
【0014】また、放射光源2から情報媒体5へ至る光
路(往路)においても、ホログラム101から回折光が
発生するため、この回折光も情報媒体5で反射して対物
レンズ4によって光検出器7上に集光される。
【0015】情報媒体5から反射して対物レンズ4によ
って集光され、ホログラム101によって回折して光検
出器7に至る光路(以後、復路と呼ぶ)で発生する+1
次回折光を信号検出に用いるとすると、往路に発生する
−1次回折光が、光検出器7上で復路の+1次回折光と
同じ位置に入射する。
【0016】この様子を図23に示す。往路の−1次回
折光8で、復路の0次回折光81となったビームと、往
路の0次回折光61とがホログラム101に入射して回
折した復路の+1次回折光6は、情報媒体5上の異なる
位置で反射しているので、当然異なる情報を持っている
ことになる。従って、レンズとホログラムを一体化した
構成の光学系は、往路の−1次光8によって、サーボ信
号や情報信号にノイズが混入してS/Nが低下するとい
う課題を有する。
【0017】また、特開昭62−145545号公報に
記載のものは、回折格子が、鋸歯状にブレーズ化された
構成で、斜面の傾きをα、斜面の法線に対する+1次回
折光の光軸の角度をβ、回折格子基板の屈折率をnとす
ると、 n×sinα=sinβ d×sinβ=λ を満足し、−1次回折光は計算上強度がなくなるが、同
時に0次回折光も計算上強度がなくなるため、ディスク
上で信号を読みとるための光は強度がない。すなわち、
信号再生ができない構成しか示されていない。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するため、放射光源と、ホログラムと、前記放射光源
から出射する光ビームを前記ホログラムで透過または反
射して前記ホログラムの0次回折光を情報媒体上へ微小
スポットに収束する対物レンズと、前記情報媒体で反
射、回折した光ビームを前記ホログラムで受けて回折し
た+1次回折光を受けて光電流を出力する複数の光検出
部からなる光検出器を具備した光ヘッド装置であって、
前記ホログラムの断面形状は高さhにブレーズ化されて
おり、前記ブレーズの高さhによって決まる前記光ビー
ムの光の位相変調量の振幅φが、πラジアンよりも大き
くて、かつ、2πラジアンよりも小さくなるような高さ
にして、前記ホログラムが、0次回折光と+1次間接光
を共に発生するようにし、かつ、前記対物レンズとブレ
ーズ化ホログラムとを一体化し、前記対物レンズと前記
ブレーズ化ホログラムとが一体になった部分を、放射光
原意対して独立に可動にした光ヘッド装置を構成する。
【0019】また、放射光源と、光検出器とホログラム
と対物レンズとを筐体内部に連結固定し、前記ホログラ
ムは反射型ホログラムであり、前記ホログラムの断面形
状は高さhrにブレーズ化されており、前記ブレーズの
高さhrによって決まる前記光ビームの光の位相変調量
の振幅φが、πラジアンよりも大きくて、かつ、2πラ
ジアンよりも小さくなるような高さにして、前記ホログ
ラムが、0次回折光と+1次間接光を共に発生するよう
にし、前記放射光源から出射した光ビームを反射して、
前記光ビームの中心軸を前記対物レンズの光軸と同じ方
向に折曲げて、前記光ビームを前記対物レンズによって
情報媒体上に収束させ、前記情報媒体で反射した前記光
ビームを受けて前記反射型ブレーズ化ホログラムは+1
次回折光を発生し、前記+1次回折光を前記光検出器で
受光する光ヘッド装置を構成する。
【0020】さらに、上記何れかの光ヘッド装置におい
て、ホログラム面は複数の分割領域に領域分割され、前
記複数の分割領域のうち、 一部の複数の領域から発生す
る+1次回折光が光検出器面の前側に焦点または焦線を
もち、前記複数の分割領域のうち、前記一部の領域の他
の一部の複数の領域から発生する+1次回折光は、光検
出器面の後ろ側に焦点または前記焦線と同じ方向に延び
る焦線をもつ構成、または 領域H1と領域H2を設け、
光検出器面上に光検出器領域P1と光検出器領域P2と
を設け、ホログラムの領域H1から回折した回折光を光
検出器領域P1によって受光して得られる出力E1と、
ホログラムの領域H2から回折した回折光を光検出器領
域P2によって受光して得られる出力E2とを演算する
演算回路を具備し、前記出力E1と前記出力E2を前記
演算回路によって演算した結果をトラッキングエラー信
号をする構成、の何れかの光ヘッド装置とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施例
を説明する。図1は、本発明第1の実施例による構成図
である。同図において1はブレーズ化ホログラムであ
り、2は半導体レーザ等の放射光源である。本実施例の
特長は、ブレーズ化ホログラム1を対物レンズ4に近づ
けて設置するところである。以下、その動作について説
明する。
【0022】放射光源2から出射した光ビーム3(レー
ザ光)は、ブレーズ化ホログラム1を透過して対物レン
ズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5
で反射した光ビームは、もとの光路を逆にたどってブレ
ーズ化ホログラム1に入射する。このブレーズ化ホログ
ラム1から生じる復路の+1次回折光6は、光検出器7
に入射する。光検出器7の出力を演算することによっ
て、サーボ信号及び、情報信号を得ることができる。
【0023】従来例では、図20に示すように、ブレー
ズ化ホログラムは、往路の−1次回折光が対物レンズ4
に入射しないようにするため、放射光源2に近づけて設
置している。
【0024】これに対して、本実施例では、不要な次数
の回折効率を抑圧するように、ブレーズ化ホログラム1
がブレーズ化されている。このため、ブレーズ化ホログ
ラム1が対物レンズ4近くに配置され、かつ、光検出器
7と放射光源2が近接して配置されているにもかかわら
ず、サーボ信号や情報信号に対してノイズとなる不要な
光の光検出器7に入射する光量が、著しく小さくなるこ
とが特長である。
【0025】ここで、ブレーズ化によって、+1次回折
光の回折効率に比べて、−1次回折光の回折効率が小さ
くなるという効果が得られることは、「藤田、西原、小
山:『電子ビーム描画作製マイクロフレネルレンズのブ
レーズ化』電子通信学会技術研究報告、Vol.82,
No.47,PAGE.49−55 (OQE82−2
5) 1982」などにも示されている。
【0026】この文献には、フレネルレンズの集光特性
を向上させるためにブレーズ化を利用しているが、本実
施例では、ホログラムから発生する往路の−1次回折光
の光量を抑圧するためにブレーズ化を利用する。
【0027】図2に、ブレーズ化ホログラム102を鋸
歯状の断面形状を持つレリーフ型の透過型ホログラムと
して実現した例を示す。図2において、レリーフの山と
谷の高さの差をd、ホログラム102を構成する透明基
板の屈折率をn、ホログラム102の周囲の屈折率をn
0、放射光源2の波長をλとして、位相変調量φは、 φ=2π×d(n−n0)/λ ・・・式1 である。
【0028】図3に、位相変調量φを横軸に回折効率を
縦軸に示した関係をグラフにして示す。上記文献に示さ
れているように、+1次回折光の回折効率を最大にする
という目的に対しては、φ=2πにすればよい。
【0029】これに対して、本実施例では、図1におい
て往路の0次回折光61が、情報媒体5上で反射してブ
レーズ化ホログラム1で回折した復路の+1次回折光6
を信号検出に用いるため、往路の0次回折光61の回折
効率(透過率)は大きくなければならない。またさら
に、光検出に不要な往路の−1次回折光の回折効率は、
+1次回折光の回折効率に比べて小さくなければならな
い。
【0030】そこで、例えば図2のように鋸歯状のブレ
ーズ化を行うときは、図3から明らかなように、φをπ
〜2πの間に設定することによって、往路の−1次回折
光の光量を抑圧することができる。
【0031】このようなブレーズ化ホログラム102を
用いて光ヘッド装置を構成することにより、やはり、ブ
レーズ化ホログラム1が対物レンズ4近くに配置され、
かつ、光検出器7と放射光源2が近接して配置されてい
るにもかかわらず、サーボ信号や情報信号に対してノイ
ズとなる不要な光の光検出器7に入射する光量が、著し
く小さくなるという効果がある。
【0032】図4と図5に、ブレーズ化ホログラムの作
製法の例を示す。図4では、硝子などの透明基板9上
に、フォトレジスト10でホログラムパターンを形成
し、同図(a)に示すように、斜め方向からイオンビー
ム11を照射し(リアクティブ・イオン・ビームエッチ
ング)エッチングする。こうして、同図(b)のよう
な、レリーフ型のブレーズ化ホログラム102を作製す
ることができる。
【0033】また、図5(a),(b),(c)のよう
に数回のエッチングをくり返すことによって、階段状の
断面形状を得ることができる。200,201はエッチ
ング部である。
【0034】図5のような方法でブレーズ化の効果を十
分に得られることは、既に報告されている(例えば、
J.Logue and M.L.chishol
m:”Genaral approaches to
mask design forbinary opt
ics,” Proceedings of SPIE
Vol.1052,pp.19−24(ジェイ・ローグ
アンド エム・エル・シショルム「ジェネラル アプ
ローチズ ツゥー マスク デザイン フォーバイナリ
ー オプティクス」 プロシーディングス オブ エス
・ピー・アイ・イー ボリューム 1052 ページ1
9−24))。
【0035】さらに、図5に示したように2回のエッチ
ングによって階段状の断面形状を作成すると、図3に示
した鋸歯状の断面形状よりも回折効率の制御の自由度を
高くすることができる。すなわち、一回目のエッチング
深さと二回目のエッチング深さとを独立に制御して、不
要な回折光の回折効率を低く、同時に、往復の光の利用
効率を高くすることができる。
【0036】以下に、図5に示した作製方法を用いてブ
レーズ化ホログラムを作製する場合の、回折効率の設計
例を示す。また、その設計に基づいて作製したホログラ
ムを用いて光ヘッド装置を構成することと、その効果を
説明する。
【0037】図6(a)に示す1回目のエッチング量を
1、同図(b)に示す2回目のエッチング量をd2とす
る。d1は、上から一段目と二段目の段差d12と、二段
目と三段目の段差d23との和となる。レリーフ型ホログ
ラム102に光ビームを入射させたとき、この光ビーム
が受ける位相変調量φ1とφ2はそれぞれ式1と同様に、 φ1 =2π・d1 (n−n0 )/λ ・・・式2 φ2 =2π・d2 (n−n0 )/λ ・・・式3 で与えられる。
【0038】このとき、d12、d23によって光ビームが
被る位相変調量を、それぞれφ12、φ23とすると、φ1
はφ12とφ23の和に等しい。
【0039】回折効率ηは、位相変調量のフーリエ変換
によって、 η-1=2/π2×(1−SIN(φ2))×(1−COS(φ1))・・・式4 η0=1/4×(1+COS(φ2))×(1+COS(φ1)) ・・・式5 η+1=2/π2×(1+SIN(φ2))×(1−COS(φ1))・・・式6 η+2=1/π2×(1−COS(φ2))×(1+COS(φ1))・・・式7 (但し、η-1〜η+2はそれぞれ−1次から+2次までの
回折効率)のように与えられる。
【0040】ここでまず、往路に発生する回折光がサー
ボ信号へ及ぼす影響を考える。フォーカスサーボ信号の
検出方式として多くの場合に用いられる方法に、非点収
差法がある。これはディスク上での光スポットの形が図
7のように変化することを利用する方式である。図7に
おいて(b)がジャストフォーカスを、(a)と(c)
がデフォーカス状態をあらわす。フオーカスサーボ信号
FEは4分割光検出器からの出力をS1〜S4として、 FE=(S1+S4)−(S2+S3) ・・・式8 という演算によって与えられる。
【0041】ホログラムを用いて、光ヘッド装置を構成
するときに、例えば非点収差法を採用すると、往路に発
生する−1次回折光も非点収差を持つ。従ってディスク
上で反射して光検出器に入射し、デフォーカスに対して
やはり図7のように光検出器上での回折光の形が変化す
る。
【0042】但し、往路の−1次回折光は+1次回折光
の共役波であるので、デフォーカスに対する光検出器上
での形の変化の方向は、+1次回折光の逆になる。例え
ば、復路の+1次回折光が光検出器上で図7(a)の形
になるときには、往路の−1次回折光は光検出器上で図
7(c)の形になる。そしてまた、復路の+1次回折光
が光検出器上で図7(c)の形になるときには、往路の
−1次回折光は光検出器上で図7(a)の形になる。
【0043】このため往路の−1次回折光は、図8
(b)に示すような偽のサーボ信号を発生する。上述の
ように往路の−1次回折光のデフォーカスに対する光検
出器上での形の方向は+1次回折光の逆であるため、こ
の偽のフォーカスサーボ信号は、図8の(a)に示す本
来のフォーカスサーボ信号と逆相の動きをし、本来のフ
ォーカスサーボ信号を打ち消す働きをする。
【0044】従って、往路の−1次回折光が光検出器に
入射する光量の、復路に発生する+1次回折光に対する
割合E1 を小さくしなければならない。ここで、 E1 =(η-1×η0)/(η0×η+1)=η-1/η+1 ・・・式9 である。
【0045】従って、式4と式6より E1=(1−COSφ2)/(1+COSφ2) ・・・式10 となる。
【0046】よって、図6に示した方法によってホログ
ラム102を作成するときに、φ2がπ/2程度になる
ように設計すれば、E1が小さくなり、回折角を大きく
することなしにフォーカスサーボ信号の劣化を抑えるこ
とができる。
【0047】このホログラム102を、図1のブレーズ
化ホログラム1として用いて光ヘッド装置を構成すれ
ば、放射光源2と光検出器7を近接して配置してもな
お、図1のブレーズ化ホログラム1を対物レンズ4の近
くに配置でき、図1のブレーズ化ホログラム1の有効径
R1を大きくできるので、光ヘッド装置の組み立て時に
おけるブレーズ化ホログラム1の位置の許容誤差を緩和
することができる。
【0048】次に情報信号に対する往路の回折光の影響
を考える。例えば、往路にホログラムから発生する−1
次回折光は図23に示したように、情報媒体5で反射し
てホログラムに入射し、その(復路の)0次回折光が光
検出器に入射する。同様に、図9に示すように、往路の
N次回折光62が情報媒体5で反射して、ホログラム1
03に入射したときに発生する復路の(N+1)次回折
光も、光検出器に入射する。
【0049】これらの光検出器に入射する光のうち、最
も光の強度の強いものは、往路の0次回折光61がホロ
グラム103に入射して発生する復路の+1次回折光
(これをL1とする)である。その次に強い光は、往
路、または復路のどちらかに0次、または+1次の回折
を含む光である。
【0050】すなわち、往路の−1次回折光がホログラ
ムに入射して発生する復路の0次回折光(これをL2と
する)と、往路の+1次回折光がホログラムに入射して
発生する復路の+2次回折光(これをL3とする)であ
る。
【0051】従ってこの2つの光の光量が、L1の光量
に対して十分に小さくなるように設計すれば、不要な回
折光が情報信号に与える影響すなわち、ノイズを小さく
抑えることができる。
【0052】また、光量の面だけでなく、情報媒体5上
でのスポットの大きさを考えても、高次の回折光ほど収
差やデフォーカスの量が大きいので、あまり情報媒体5
上のピットの情報を反映した光量変化がなく、光検出器
7に入射してもノイズを発生しない。従って、往路の−
1次回折光と往路の+1次回折光が光検出器上に入射す
る光量、すなわち、L2とL3の光量を小さくすればよ
い。
【0053】そこで、これらの不要な光(L2とL3)の
光量のL1の光量に対する比をE2とすると、 E2=(η-1×η0+η+1×η+2)/(η0×η+1) =η-1/η+1+η+2/η0 ・・・式11 となる。式4から式7に示した式から求まる回折効率
を、式11に示した式に代入すると、 E2=(1−SIN(φ2))/(1+SIN(φ2))+ 4/π2×(1−COS(φ2)/(1+COS(φ2)) ・・・式12 となる。この式12より、不要な回折光の割合E2 はφ
2 にのみ依存し、φ1 には依存しないことがわかる。そ
こで、不要な回折光の割合E2 とφ2 の関係を表すグラ
フを図10に示す。このグラフよりわかるようにφ2
0.2π〜0.45πのときにE2 が0.03以下にな
る。またこのとき、E1 はE2 の第一項と等しいのでE
2が小さいときにはE1も小さくてフォーカスサーボ信号
の劣化は少ない。
【0054】よって、図6に示した方法によってホログ
ラム102を作成するときに、φ2が0.2π〜0.4
5πになるように設計すれば、E2が小さくなり、回折
角を大きくすることなく情報信号やフォーカスサーボ信
号の劣化を抑えることができる。
【0055】このホログラム102を、図1のブレーズ
化ホログラム1として用いて光ヘッド装置を構成すれ
ば、放射光源2と光検出器7を近接して配置してもな
お、図1のブレーズ化ホログラム1を対物レンズ4の近
くに配置でき、従って図1のブレーズ化ホログラム1の
有効径R1を大きくできるので、光ヘッド装置の組み立
て時におけるブレーズ化ホログラム1の位置の許容誤差
を緩和することができる。
【0056】次に光の利用効率の向上について述べる。
サーボ信号や情報信号を得るためには、往路の0次回折
光がディスクに反射したのちに、ホログラムに入射して
発生する+1次回折光を光検出器で受光し、光検出器か
らの出力を電気回路において演算する。
【0057】従って、信号のS/N比を向上させるため
には、往路の0次回折光と復路の+1次回折光の積で与
えられる光の利用効率ηを大きくする必要がある。な
お、光の利用効率ηは、式5と式6に示した式より、 η=1/2π2×SIN2(φ1)×(1+SIN(φ2))×(1+COS(φ 2 )) ・・・式13 となる。式13より明らかなように、φ1 =π/2の時
に、往復の光の利用効率ηは、最大(0.14)にな
る。
【0058】図11にφ1と回折効率の関係を示す。但
し、φ2はE2が最小になる値で一定(φ2=0.32
π)である。このグラフからわかるように、φ1が0.
31π〜0.69πのときに光の利用効率ηが0.1以
上になる。
【0059】よって、図6に示した方法によってレリー
フ型ブレーズ化ホログラム102を作製するときに、φ
1が0.31π〜0.69πになるように設計すれば、
光の利用効率ηを0.1以上にすることができる。
【0060】このレリーフ型ブレーズ化ホログラム10
2を、図1のブレーズ化ホログラム1として用いて光ヘ
ッド装置を構成すれば、往路の0次回折光と復路の+1
次回折光の積で与えられる光の利用効率ηを大きくする
ことができるので、サーボ信号や、情報信号のS/N比
を向上させることができる。
【0061】本発明の第2の実施例を図12に示す。本
実施例では、ホログラム102と対物レンズ4は、例え
ば保持手段13によって一定の相対位置を保持して設け
られている。そのため、トラッキング制御のために対物
レンズ4が移動しても、ホログラム102が一体になっ
て動き、情報媒体5から反射した光ビームはホログラム
102上でほとんど移動しない。従って、対物レンズ4
の移動にかかわらず、光検出器7から得られる信号は劣
化しない。しかも、ホログラムがブレーズ化されている
ので、光の利用効率ηも大きく、サーボ信号や情報信号
のS/N比が高いという特長がある。
【0062】なお、図6に示した方法によってホログラ
ム102を作製し、φ2がπ/2程度になるように設計
すれば、不要な回折光の割合E1 が小さくなり、回折角
を大きくすることなしにフォーカスサーボ信号の劣化を
著しく抑えることができる。
【0063】このホログラム102を図12のブレーズ
化ホログラム102として用いて光ヘッド装置を構成す
れば、放射光源2と光検出器7を近接して配置してもな
お、図12のブレーズ化ホログラム102を対物レンズ
4の近くに配置でき、従って図12のブレーズ化ホログ
ラム102の有効径R1を大きくできるので、光ヘッド
装置の組み立て時におけるブレーズ化ホログラム102
の位置の許容誤差を緩和することができる。
【0064】ここで、図22に示したように、対物レン
ズ4と透過型のブレーズ化ホログラム101のみを、保
持手段3によって一体化し、放射光源2と独立に動く構
成にすることにより、対物レンズをフォーカス制御やト
ラッキング制御のために駆動する際の可動体を薄型化と
軽量化でき、正確で高速なサーボ追従を実現できるとい
う効果がある。
【0065】さらにまた、図6に示した方法によってホ
ログラム102を作成するときに、φ2 が0.2π〜
0.45πになるように設計すれば、不要な回折光の割
合E2が小さくなるので、回折角を大きくすることなし
に情報信号やフォーカスサーボ信号の劣化を抑えること
ができる。
【0066】このホログラム102を、図12のブレー
ズ化ホログラム102として用いて光ヘッド装置を構成
すれば、図12のブレーズ化ホログラム102の有効径
R1を大きくできるので、光ヘッド装置の組み立て時に
おけるブレーズ化ホログラム102の位置の許容誤差を
緩和することができる。
【0067】さらに、本発明の第3の実施例を図13に
示す。図13において、2は放射光源、4は対物レン
ズ、5は情報媒体である。本実施例ではフォーカスサー
ボ信号の検出方式として、スポットサイズディテクショ
ン法(SSD法)を用いる。
【0068】SSD法は、特開平2−185722号公
報にも開示されているように、光ヘッド装置の組み立て
許容誤差を著しく緩和できる上に、波長変動に対しても
安定にサーボ信号を得ることのできる検出方法である。
【0069】SSD法を実現するためには、ホログラム
の復路の+1次回折光が曲率の異なる2種類の球面波と
なるように設計する。それぞれの球面波は、光検出器面
の前側eと後ろ側fに焦点を持つように設計し、図14
に示すように、復路の+1回折光141と142とを6
分割光検出器71によって受光する。但し、同図(b)
がジャストフォーカス状態であり、(a)、(c)がデ
フォーカス状態を表す。従って、フォーカスエラー信号
FEは、 FE=(S10+S30−S20)−(S40+S60−S50) ・・・式14 という演算によって得られる。
【0070】SSD法を用いるときも、さらにホログラ
ム104をブレーズ化して光の利用効率を向上させるこ
とによって、S/N比を向上させることができる。特に
図4、図5、および図6に示したような方法を用いて、
SSD法用のブレーズ化ホログラムを実現する例を図1
5に示す。
【0071】図15において、A領域151は光検出器
の前側に焦点を持つ球面波141(図13)を発生さ
せ、B領域152は光検出器の後ろ側に焦点を持つ球面
波142(図13)を発生させる。
【0072】図15のようなホログラムパターンから回
折する波面のファーフィールドパターンは、ホログラム
パターンが分割されていることを反映して、図17に示
すように一部分が欠けるが、フォーカスサーボ信号には
影響はない。但し、図17(b)がジャストフォーカス
状態であり、同図(a)、(c)がデフォーカス状態を
表す。従って、フォーカスエラー信号FEは、やはり式
14に示した演算によって得られる。
【0073】このように領域分割をすることにより、分
割されたそれぞれの領域をブレーズ化して、前述したよ
うに不要な回折光の割合E1 やE2 を小さく抑制すれ
ば、さらに安定な情報信号とS/N比の高い情報信号を
得ることができ、かつ、ホログラムの有効開口を大きく
できるので、組み立て許容誤差の大きな光ヘッドを構成
できる。
【0074】さらにまた、こうしてブレーズ化したホロ
グラムと対物レンズとを一体化することにより、トラッ
キング追従による対物レンズの移動に関わらず、ホログ
ラムから生ずる回折光は光検出器上で動かない。従っ
て、トラッキング追従と並行して、安定なフォーカスエ
ラー信号を得られる光ヘッド装置を構成できる。
【0075】なお、情報媒体5の上で反射した光は、情
報媒体5上のトラック溝によって回折されることによる
回折パターンを持つ。このため、情報媒体5の上の集光
スポットとトラック溝の相対位置変化により、ホログラ
ム上での光量分布に変化が起こる。例えば図15のX方
向を情報媒体のトラック溝と並行な方向として、+Y方
向が明るくなって、−Y方向が暗くなったり、この逆の
光量変化が起こったりする。
【0076】そこで図15の領域分割は、ここで示した
ように数個〜数十個程度にすることが望ましい。なぜな
らば、このようにホログラムの領域を多分割することに
よって、+Y方向と−Y方向の比対称性を少なくし、情
報媒体5の上の集光スポットとトラック溝の相対位置変
化によるホログラム上での光量分布変化の影響で、フォ
ーカスサーボ信号に、オフセットが発生することを防ぐ
ことができるからである。従って、ホログラムの領域を
多分割すれば、安定なフォーカスサーボ特性が得られ
る。
【0077】また、情報媒体5の上の集光スポットとト
ラック溝の相対位置変化によるホログラム上での光量分
布変化を、トラッキングエラー信号TEとして取り出す
ために、第5の実施例として図16に示すように、さら
に別の回折領域153や154をホログラム上に設けて
もよい。この回折領域153や154からのトラッキン
グエラー信号検出用回折光163を、トラッキングエラ
ー信号検出用光検出器72(図18)によって受光し、 TE=S70−S80 ・・・式15 に示す演算によってトラッキングエラー信号TEを得る
ことができる。
【0078】以上は透過型ホログラムを用いた実施例に
つい述べたが、反射ブレーズ化型ホログラムを利用して
も同様に光ヘッドを構成できる。これを第6の実施例と
して図19に示す。図19は反射型のブレーズ化ホログ
ラムを用いた光ヘッド装置である。同図において、11
0はアクチュエータ等の駆動手段を示す。
【0079】同図のように、反射型ブレーズ化ホログラ
ム105を用いて光ヘッド装置を構成することによって
も、やはり上述の透過型ホログラムを用いたときと同様
の効果を得ることができる。
【0080】さらに反射型ブレーズ化ホログラム105
は、光軸の折りまげミラーの役割も兼ねることができる
ので、図19のような薄型の光ヘッド装置を少数の部品
で構成できるという効果がある。
【0081】その上、放射光源2、光検出器7、反射型
ブレーズ化ホログラム105、及び対物レンズ4などの
全ての光学部品を、例えばアルミ筐体などの全光学系保
持手段14によって一体化して一体駆動すると、対物レ
ンズ4がトラック追従によって移動しても放射光源2に
対する相対位置が変化せず、軸外収差が発生しないとい
う効果がある。
【0082】さらにまた、軸外収差が発生しないことか
ら、対物レンズ4を小型化、薄型化できて、より一層小
型で薄型の光ヘッド装置を構成できるという効果があ
る。
【0083】
【発明の効果】以上に述べたことから明らかなように、
本発明では以下のような効果が得られる。
【0084】(1)ホログラムをブレーズ化することに
より、往路の0次回折光と復路の+1次回折光の回折効
率が大きくなるので、光の利用効率が向上し、サーボ信
号や情報信号のS/N比が向上する。
【0085】(2)ブレーズ化ホログラムの断面形状の
最適設計によって、放射光源から情報媒体上へ至る往路
の光路において発生する回折光のうち、往路の0次光以
外の回折光が光検出部に入射する光量を抑圧することに
より、回折角を大きくすることができ、不要な回折光が
光検出器に入射しないようにしなくても、情報信号やフ
ォーカスサーボ信号の劣化を抑えることができる。
【0086】従って、このブレーズ化ホログラムを用い
て光ヘッド装置を構成すれば、光検出器と放射光源を近
接して配置することと、ブレーズ化ホログラム1の有効
径R1を大きくすることを同時に実現できるので、組み
立て時における位置の許容誤差を緩和することができ
る。
【0087】(3)ブレーズ化ホログラムを対物レンズ
と一体化した構成を用いることにより、トラッキング追
従による対物レンズの移動にかかわらず、ホログラムか
ら生ずる往路の回折光は光検出器上で動かない。
【0088】従って、トラッキング追従と並行して、安
定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
【0089】また、ホログラムがブレーズ化されている
ため、往路の−1次回折光などの不要な回折光の回折効
率は、復路の+1次や往路の0次の回折光の回折効率に
比べて小さく、従って往路の−1次回折光などの不要な
回折光によるサーボ信号や情報信号の劣化も著しく小さ
くなる。従って非常に安定なサーボと情報の読み取りを
実現できる。
【0090】(4)フォーカスサーボ信号の検出方式と
してSSD法を用いることにより、組み立て許容誤差の
さらに大きな光ヘッド装置を構成できる。
【0091】また、ホログラムパターンを分割して、2
種の領域から曲率の異なる球面波を復路の+1次回折光
として発生させる構成とすることにより、ホログラムの
ブレーズ化とSSD法を同時に実現することが容易にで
きる。
【0092】従って、光ヘッド装置の組立許容誤差を著
しく緩和できると同時に、S/N比の非常によい信号の
得られる光ヘッド装置を構成できる。
【0093】(5)反射型ブレーズ化ホログラムを用い
て光ヘッド装置を構成することによって、光軸の折りま
げミラーの役割も兼ねることができるので、薄型の光ヘ
ッド装置を少数の部品で構成できる。
【0094】その上、放射光源、光検出器、反射型ブレ
ーズ化ホログラム、及び対物レンズなどの全ての光学部
品を、全光学系保持手段によって一体化して一体駆動す
ると、対物レンズがトラック追従によって移動しても放
射光源に対する相対位置が変化せず、軸外収差が発生し
ないという効果がある。
【0095】さらにまた、軸外収差が発生しないことか
ら、対物レンズを小型化、薄型化できて、より一層小型
で薄型の光ヘッド装置を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の光ヘッド装置の概略断
面図
【図2】本発明の第1の実施例の要件であるブレーズ化
ホログラムの断面図
【図3】本発明の第1の実施例の要件であるブレーズ化
ホログラムの位相変調量φと回折効率の関係を表すグラ
【図4】本発明の第1の実施例の要件であるブレーズ化
ホログラムの作製例の概略説明図で、 (a)はリアクティブ・イオン・ビームエッチング工程
の断面図 (b)は第1の実施例のホログラムの断面図
【図5】本発明の実施例の要件であるブレーズ化ホログ
ラムの他の作製例の概略説明図で、 (a)は第1のリアクティブ・イオン・ビームエッチン
グ工程の断面図 (b)は第2のリアクティブ・イオン・ビームエッチン
グ工程の断面図 (c)はホログラムの断面図
【図6】本発明の実施例の要件であるブレーズ化ホログ
ラムの別の作製例の概略説明図で、 (a)は第1のリアクティブ・イオン・ビームエッチン
グ工程の断面図 (b)は第2のリアクティブ・イオン・ビームエッチン
グ工程の断面図 (c)はホログラムの断面図
【図7】本発明の実施例における光検出器上での回折光
の様子を表す平面図で、 (a)はデフォーカス状態を表わす平面図 (b)はジャストフォーカス状態を表わす平面図 (c)はデフォーカス状態を表わす平面図
【図8】往路の回折光がフォーカスサーボ信号に与える
影響を説明するための図で、 (a)は本来のサーボ信号の波形図 (b)は偽のサーボ信号の波形図
【図9】往路の回折光が光検出器に入射する様子を説明
するための概略断面図
【図10】本発明の要件であるブレーズ化ホログラムの
位相変調量と不要な回折光の関係を表す図
【図11】本発明の要件であるブレーズ化ホログラムの
位相変調量と光の利用効率光の関係を表す図
【図12】本発明の第2の実施例の光ヘッド装置の概略
断面図
【図13】本発明の第3の実施例の光ヘッド装置の概略
斜視図
【図14】本発明の第3の実施例における光検出器上で
の回折光の様子を表す平面図で、 (a)はデフォーカス状態を表わす平面図 (b)はジャストフォーカス状態を表わす平面図 (c)はデフォーカス状態を表わす平面図
【図15】本発明の第4の実施例におけるホログラムパ
ターンを表す平面図
【図16】本発明の第5の実施例におけるホログラムパ
ターンを表わす平面図
【図17】本発明の第4の実施例における光検出器上で
の回折光の様子を表す平面図で、 (a)はデフォーカス状態を表わす平面図 (b)はジャストフォーカス状態を表わす平面図 (c)はデフォーカス状態を表わす平面図
【図18】本発明の第5の実施例の光ヘッド装置の要部
の概略斜視図
【図19】本発明の第6の実施例の光ヘッド装置の概略
断面図
【図20】従来の光ヘッド装置の概略断面図
【図21】従来の他の光ヘッド装置の概略断面図
【図22】従来の光ヘッドの課題の説明図
【図23】従来の他の光ヘッドの課題の説明図
【符号の説明】
1 ブレーズ化ホログラム 2 放射光源 3 光ビーム 4 対物レンズ 5 情報媒体 6 復路の+1次回折光 7 光検出器 8 往路の−1次回折光 9 透明基板 10 フォトレジスト 11 イオンビーム 13 保持手段 14 全光学系の保持手段 31 ホログラム上での光ビーム 61 往路の0次回折光 62 往路のN次回折光 63 復路のN+1次回折光 71 6分割光検出器 72 トラッキングエラー信号検出用光検出器 102 ブレーズ化ホログラム・・ 103 ホログラム 104 ホログラム 105 反射型ブレーズ化ホログラム 110 駆動手段 141 球面波(+1次回折光) 142 球面波(+1次回折光) 151 ホログラムの分割領域(フォーカスエラー信号
検出用回折光発生領域) 152 ホログラムの分割領域(フォーカスエラー信号
検出用回折光発生領域) 153 ホログラムの分割領域(トラッキングエラー信
号検出用回折光発生領域) 154 ホログラムの分割領域(トラッキングエラー信
号検出用回折光発生領域) 162 フォーカスエラーエラー信号検出用回折光 163 トラッキングエラー信号検出用回折光 200 エッチング部 201 エッチング部
フロントページの続き (72)発明者 堀 義和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 西野 清治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−145545(JP,A) 特開 昭61−282809(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射光源と、ホログラムと、前記放射光源
    から出射する光ビームを前記ホログラムで透過または反
    射して前記ホログラムの0次回折光を情報媒体上へ微小
    スポットに収束する対物レンズと、前記情報媒体で反
    射、回折した光ビームを前記ホログラムで受けて回折し
    た+1次回折光を受けて光電流を出力する複数の光検出
    部からなる光検出器を具備した光ヘッド装置であって、
    前記ホログラムの断面形状は高さhにブレーズ化されて
    おり、前記ブレーズの高さhによって決まる前記光ビー
    ムの光の位相変調量の振幅φが、πラジアンよりも大き
    くて、かつ、2πラジアンよりも小さくなるような高さ
    にして、前記ホログラムが、0次回折光と+1次間接光
    を共に発生するようにし、かつ、前記対物レンズとブレ
    ーズ化ホログラムとを一体化し、前記対物レンズと前記
    ブレーズ化ホログラムとが一体になった部分を、放射光
    原意対して独立に可動にしたことを特徴とする光ヘッド
    装置。
  2. 【請求項2】放射光源と光検出器とホログラムと対物レ
    ンズとを筐体内部に連結固定し、前記ホログラムは反射
    型ホログラムであり、前記ホログラムの断面形状は高さ
    hrにブレーズ化されており、前記ブレーズの高さhr
    によって決まる前記光ビームの光の位相変調量の振幅φ
    が、πラジアンよりも大きくて、かつ、2πラジアンよ
    りも小さくなるような高さにして、前記ホログラムが、
    0次回折光と+1次間接光を共に発生するようにし、前
    記放射光源から出射した光ビームを反射して、前記光ビ
    ームの中心軸を前記対物レンズの光軸と同じ方向に折曲
    げて、前記光ビームを前記対物レンズによって情報媒体
    上に収束させ、前記情報媒体で反射した前記光ビームを
    受けて前記反射型ブレーズ化ホログラムは+1次回折光
    を発生し、前記+1次回折光を前記光検出器で受光する
    ことを特徴とする光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】ホログラム面は複数の分割領域に領域分割
    され、前記複数の分割領域のうち、一部の複数の領域か
    ら発生する+1次回折光が光検出器面の前側に焦点また
    は焦線をもち、前記複数の分割領域のうち、前記一部の
    領域の他の一部の複数の領域から発生する+1次回折光
    は、光検出器面の後ろ側に焦点または前記焦線と同じ方
    向に延びる焦線をもつことを特徴とする請求項1または
    2のいずれかに記載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】ホログラム面を複数の分割領域に領域分割
    し、前記分割領域のうちに領域H1と領域H2を設け、
    光検出器面上に光検出器領域P1と光検出器領域P2と
    を設け、ホログラムの領域H1から回折した回折光を光
    検出器領域P1によって受光して得られる出力E1と、
    ホログラムの領域H2から回折した回折光を光検出器領
    域P2によって受光して得られる出力E2とを演算する
    演算回路を具備し、前記出力E1と前記出力E2を前記
    演算回路によって演算した結果をトラッキングエラー信
    号をすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の光ヘッド装置。
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