JP2732763B2 - 二相流体ループ式排熱装置 - Google Patents

二相流体ループ式排熱装置

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JP2732763B2 JP4258437A JP25843792A JP2732763B2 JP 2732763 B2 JP2732763 B2 JP 2732763B2 JP 4258437 A JP4258437 A JP 4258437A JP 25843792 A JP25843792 A JP 25843792A JP 2732763 B2 JP2732763 B2 JP 2732763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、宇宙飛翔体の内部で発
生した熱を宇宙空間へ排出するときなどに用いられる二
相流体ループ式排熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙飛翔体では搭載機器、たとえば電子
機器や燃料電池等で発生した熱を放射伝熱によって宇宙
空間へ排出している。そして、飛翔体の大型化に伴い、
二相流体ループ式排熱装置の使用が考えられている。図
15には従来の二相流体ループ式排熱装置の概略図が示
されている。
【0003】この排熱装置は、コールドプレート10
1、蒸気配管102、放熱装置103、液配管104、
ポンプ105を上記順に接続してなる閉ループと、この
閉ループ内に所定量封入された流体Lと、液配管104
に接続されたアキュムレータ106とで構成されてい
る。
【0004】この装置では次のようにして排熱、つまり
熱輸送が行われる。すなわち、コールドプレート101
が図示しない電子機器などの発熱体に熱的に接続され
る。このコールドプレート101内に液相の流体Lが流
れると、この流体Lは発熱体の熱を奪って蒸発し、気相
または気液二相状態となり、蒸気配管102を通って放
熱装置103へ送られる。放熱装置103において、図
示しない放熱板の作用によって流体L中の蒸気が凝縮さ
れる。したがって、流体Lはここで液単相状態となる。
このとき、流体Lの保有していた熱が放熱板を介して放
射によって排熱される。液単相状態の流体Lは、液配管
104を通してポンプ105へ移動し、ここで加圧され
てコールドプレート101内へと還流する。
【0005】このようにして熱輸送を行う二相流体ルー
プ式排熱装置において、コールドプレート101の表面
温度は流体Lの蒸発温度とほぼ等しくなる。また、流体
Lの蒸発温度は閉ループ内の圧力によって定まるので、
閉ループ内の圧力を制御する手段が必要となる。この役
目を果たしているのがアキュムレータ106である。ア
キュムレータ106は、図示しない加減圧装置を用いて
閉ループ内へ流体Lを出し入れすることにより、閉ルー
プ内の圧力を制御する機能を有している。この二相流体
ループ式排熱装置は、流体の顕熱を利用する単相流体ル
ープ式排熱装置に比べ、同量の熱を少ない流量の流体に
よって排熱できる利点がある。
【0006】上記のように構成される二相流体ループ式
排熱装置にあっては、容量の小さいアキュムレータ10
6を用いて応答性よくコールドプレート101の温度を
目標温度に制御できることが望まれる。しかしながら、
従来の二相流体ループ式排熱装置にあっては次のような
理由で上述した要望を満たすことが困難であった。すな
わち、発熱体と流体Lとの熱交換を行うコールドプレー
ト101としては、通常、図16および図17に示す構
造のものが使用されている。
【0007】図16中、211は図示しない発熱体に熱
的に接続される受熱部を示し、212は受熱部と一体に
形成された熱交換部を示している。熱交換部212には
流体入口213と流体出口214とが形成されており、
流体入口213が液配管104に接続され、流体出口2
14が蒸気配管102に接続される。
【0008】熱交換部212は、同図(b)に示すよう
に、流体入口213に通じた液流通部215と、流体出
口214に通じた蒸気流通部216と、蒸気流通部21
6の周囲に設けられた多孔質体217とから形成されて
いる。
【0009】このコールドプレート101では、流体入
口213から液流通部215内に液相の流体Lが供給さ
れると、この流体Lが毛細管力によって多孔質体217
の全体に広がる。そして、多孔質体217の壁面に広が
った液相の流体Lが受熱部211を介して伝わった熱に
よって蒸発する。この蒸発熱によって受熱部211、つ
まり電子機器などの発熱体が冷却される。蒸発によって
生成された蒸気は蒸気流通部216から流体出口214
を通って蒸気配管102へと送られる。
【0010】多孔質体217の全体に液が供給されてい
る場合、ほとんどすべての熱が多孔質体217から液相
の流体Lに伝わるので、発生する蒸気は概ね飽和蒸気で
ある。その飽和蒸気は、液面から飛散した液とともに、
蒸気流通部216を経て流体出口214に流出する。し
たがって、流体出口214における流体Lは気液二相流
となる。
【0011】一方、図17に示されたコールドプレート
101は、図16に示されたものと同様に、受熱部21
1aと、熱交換部212aとから構成されているが、熱
交換部212a内の構造が異なっている。すなわち、良
熱伝導材で形成された熱交換部212a内に蒸発管21
8が埋め込まれており、この蒸発管218の一端側が流
体入口213を介して液配管104に接続され、他端側
が流体出口214を介して蒸気配管102に接続され
る。
【0012】このコールドプレート101では、蒸発管
218内に流入した流体Lが受熱部211aを介して伝
わった熱によって徐々に蒸発する。蒸発量よりも蒸発管
218に流入した液相の流体Lが多い場合には、コール
ドプレート101から蒸気配管102に流出する流体L
は気液二相流となる。
【0013】ところで、発熱体を発熱量に関わらず、適
正な動作温度に保つために、閉ループ内の圧力をアキュ
ムレータ106によって制御する必要があるが、この場
合、小型のアキュムレータ106を用い、しかも安定し
た制御を実行できることが好ましい。
【0014】一般的に、蒸気配管102内の流体Lを蒸
気単相流あるいは高クオリティの二相流に常に保つこと
ができれば、アキュムレータ106による流体Lの調整
量が少なくてすみ、アキュムレータ106を小型化でき
る。
【0015】このようにアキュムレータ106の小型化
を図るには、コールドプレート101内での蒸発量とほ
ぼ同じ流量の流体Lをコールドプレート101に供給で
きるように流体Lの循環量を制御する必要がある。この
制御を実現するには、発熱量または蒸発量を計測し、こ
の計測値に基いて循環流量を制御する必要があるが、発
熱量や蒸発量を定量的に計測するのは非常に困難であ
る。
【0016】そこで、コールドプレート101から流出
する流体Lを気相のみにすることが考えられる。コール
ドプレート101の出口における流体Lが気相のみであ
ればその過熱度、すなわち、そのときに計測された流体
Lの温度と飽和温度との差から蒸発量を知ることができ
る。このように、コールドプレート101の出口におけ
る流体Lの温度を計測し、この計測値に基いて過熱度が
一定となるように流体Lの流量を制御すれば、蒸気配管
102内の流体Lは常に気相となり、アキュムレータ1
06の小型化を図ることができる。
【0017】しかし、従来の二相流体ループ式排熱装置
にあっては、図16あるいは図17に示した構成のコー
ルドプレート101を用いているので、コールドプレー
ト101の出口における流体Lを気相のみにしようとす
ると、図16に示すものでは多孔質体217に局部的に
液流体の消滅した部分が生じ、この部分での熱交換率が
大幅に低下し、また図17に示すものでは、特に熱交換
部出口付近での熱交換率が著しく低くなる。
【0018】このように熱交換率の低い部分は、他の部
分に較べて高温となる。このため、温度制御性能が大幅
に低下し、結局、アキュムレータ106を小型化し、し
かも安定した制御の実現が困難であった。一方、気相ま
たは気液二相状態の流体Lを凝縮させて放熱する放熱装
置103としては通常、図18に示すものが使用されて
いる。
【0019】図中、311は熱交換部を示している。こ
の熱交換部311内には流体Lを通流させる熱交換流路
312が設けられている。熱交換部311の入口313
には前述した蒸気配管102に通じる入口配管314が
接続されており、熱交換部311の出口315には前述
した液配管104に通じる出口配管316が接続されて
いる。そして、熱交換部311の外表面には良熱伝導材
で形成された連結部材317を介して放熱板318が接
続されている。
【0020】このように構成された放熱装置103で
は、熱交換流路312内を流れる気相あるいは気液二相
状態の流体Lから、熱交換流路312の流路壁および連
結部材317を介して放熱板318に熱が伝わり、この
熱が放熱板318の表面から宇宙空間に放射される。こ
の結果、流体L中の蒸気が熱交換流路312内を流れつ
つ凝縮し、出口315に近い部分では液単相状態とな
る。したがって、熱交換流路312内は凝縮しつつある
流体Lが気相あるいは気液二相状態で存在する凝縮部
と、流体Lが液単相状態で存在する過冷却部とに分けら
れる。
【0021】熱交換流路312内の凝縮部と過冷却部と
の占有比率、すなわち占有容積の割合は、主として入口
313での蒸気量と、放熱板318と流体Lとの温度差
とで定まる。例えば、発熱体の発熱量が減少すると、コ
ールドプレート101での流体Lの蒸発量が減少するの
で、入口313における蒸気量が減少し、その結果、熱
交換流路312内の凝縮部の占有比率が小さくなる。ま
た、何らかの原因で流体Lと放熱板318との温度差が
大きくなると、熱交換率の高い凝縮部の占有比率が小さ
くなるという現象が起きる。
【0022】このように、発熱体の発熱量や流体Lと放
熱板との温度差によって、熱交換流路312内の凝縮部
と過冷却部との占有比率が変化する。このとき、ループ
内の圧力が変化するので、熱交換流路312内の状態に
かかわらず流体Lの蒸発温度を一定に保持するには、占
有比率の変化に伴う流体Lの充填量の変化をアキュムレ
ータ106によって調整する必要がある。しかし、この
調整は次のような範囲では極めて困難となる。
【0023】すなわち、放熱板318から宇宙空間への
放熱は放射によって行われているので、発熱体の発熱量
が減少すると、放熱板318の温度が大幅に低下し、放
熱板318と流体Lとの温度差が大きくなる。したがっ
て、発熱体の発熱量が放熱装置103の排熱能力の最大
値より小さくなると、過冷却部の占有比率が急激に大き
くなる。過冷却部の占有比率が大きくなると、過冷却部
での交換熱量が増加し、放熱装置103の出口315に
おける液相の流体Lの温度が低下する。この結果、ポン
プ105によりコールドプレート101に送られる流体
Lの温度も低くなるので、発熱体の発熱量のうち流体L
の温度上昇に費やされる割合が増加し、流体Lの蒸発量
が減少し、これに伴って過冷却部の占有比率が大きくな
り、凝縮部の占有比率が一層小さくなる。
【0024】図19は、最大排熱量が5kWに設計され
た従来の放熱装置103において、発熱体の発熱量の変
化に伴って排熱量が変化したときの凝縮部の占有比率を
示したグラフである。ここでは流体Lの蒸発温度を35
℃に設定した場合と45℃に設定した場合の2つの例を
示している。このグラフから明らかなように、排熱量が
少なくなると、凝縮部の占有比率が急激に減少し、排熱
量が設計最大値の1/2の場合には、凝縮部の占有比率
が5%以下となる。また、このグラフから排熱量の低下
に伴い蒸発温度35℃と45℃のときの凝縮部の占有比
率の差が小さくなることがわかる。そして、設計最大値
の1/2以下の排熱量では、両者の差はほとんどない。
両者の差が小さいということは、閉ループ内の流体Lの
充填量のわずかな差によって蒸発温度が変化することを
意味する。したがって、低排熱量の領域、すなわち図1
9において排熱量が設計最大値の1/2以下となるよう
な領域では、アキュムレータ106によって流体Lの充
填量を調整しようとしても、必要な調整量が微少なため
に適正な量の流体Lの充填ができず、蒸発温度が一定値
に定まらない虞があった。また、蒸発温度を変更する場
合にも大きなオーバーシュートやアンダーシュートが発
生し、安定した制御が困難であった。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の二
相流体ループ式排熱装置にあっては、アキュムレータの
小型化を図ろうとしたり、設計排熱能力最大値以下の条
件で使用したりした場合には安定した制御ができない問
題があった。そこで本発明は、上述した不具合を解消で
きる二相流体ループ式排熱装置を提供することを目的と
している。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発明に係る二相流体ループ式排熱装
置では、コールドプレートとして、被冷却物を搭載する
受熱部と冷却流体が通流する熱交換部との間にヒートパ
イプを介在させてなるものを用いている。
【0027】また、本発明の第2の発明に係る二相流体
ループ式排熱装置では、放熱装置として、実質的に分割
された複数の放熱器と、これら放熱器を介して流体を複
数の経路で通流させる流路手段とを具備したものを用い
ている。
【0028】
【作用】上記構成のコールドプレートを組込むことによ
ってコールドプレートの温度制御性能を低下させること
なく熱交換部から流出する流体を過熱蒸気に保持するこ
とができ、アキュムレータの小型化に寄与できる。
【0029】また、上記構成の放熱装置を組込むことに
よって、排熱量が放熱装置の設計最大値から低下した場
合に、たとえば一部の放熱器を一時的に切り離すことに
よって、残りの放熱器の温度を上昇させて凝縮部の占有
比率を一定範囲内に保持できる。この結果、低排熱量領
域においてもアキュムレータによって容易にかつ正確に
温度制御が可能となる。
【0030】
【実施例】図1には本発明に係る二相流体ループ式排熱
装置に組込まれたコールドプレート301が示されてい
る。なお、この図では、図16と同一機能部分に同一符
号が付されている。したがって、重複する部分の詳しい
説明は省略する。
【0031】このコールドプレート301が従来のコー
ルドプレートと異なる点は、電子機器等の発熱体から熱
を受ける受熱部211と流体ループの一部を構成する熱
交換部212との間に相変化媒体Gの封入されたヒート
パイプ221を複数介在させたことにある。
【0032】すなわち、ヒートパイプ221の一端側2
23は、図1に示すように受熱部211の発熱体搭載面
とは反対側の面に熱的に接続されており、ヒートパイプ
221の他端側224は熱交換部212の一方の面、つ
まり多孔質体217に接触している壁の外面222に熱
的に接続されている。
【0033】ヒートパイプ221は、図1(b)に示す
ように、両端の閉じられた管体225と、この管体22
5の内面に設けられたウィック226と、ウィック22
6で囲まれた空間に封入された相変化媒体Gとで構成さ
れている。
【0034】このように構成されていると、受熱部21
1に熱が伝わると、この熱はヒートパイプ221の一端
側223に伝わる。このため、一端側223内のウィッ
ク226に保持されている相変化媒体Gが蒸発する。そ
して、蒸気となった相変化媒体Gはヒートパイプ221
内を他端側224へと流れ、ヒートパイプ221の壁面
と熱交換部212の壁面とを介して多孔質体217に保
持されている流体Lと熱交換し、その結果、凝縮して液
化する。液相となった相変化媒体Gはヒートパイプ22
1内のウイック226内を毛細管力の作用で一端側22
3へと移動する。したがって、発熱体と流体Lとの熱交
換が行われることになる。
【0035】ここで、熱交換部212から排出された流
体Lを発熱体の発熱量によらず、常に蒸気単相流に保持
するために、流体出口214における流体Lの温度が測
定され、ある一定の過熱度をもった過熱蒸気になるよう
に、流体Lの供給流量が制御される。
【0036】このような制御が行われると、多孔質体2
17の一部から液相が消滅し、この部分の表面に接続さ
れているヒートパイプ221内の相変化媒体Gの凝縮量
が減る場合もある。しかし、ヒートパイプ221の他の
部分では通常に凝縮が行われるため、全体の凝縮量が大
きく変化することがなく、発熱体の一部の温度が急激に
上昇するようなことはない。このため、受熱部211お
よび発熱体の温度を制御可能な範囲に保つことができ
る。すなわち、上記構成であると、アキュムレータの小
型化を図るために、流体出口214における流体Lを蒸
気単相流に保つようにしても受熱部211、つまり発熱
体に対する温度制御性能が低下するようなことはない。
【0037】図2には変形例に係るコールドプレート3
01aが示されている。なお、この図では、図1および
図17と同一機能部分に同一符号が付されている。した
がって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0038】この例では、熱交換部212aが図17に
示したものと同様に蒸発管218を用いた構成となって
いる。そして、ヒートパイプ221の他端側224は、
熱交換部212a内を通る蒸発管218の直線部分の延
びる方向とほぼ直角をなすように熱交換部212aの外
面222aに接続されている。
【0039】このように構成されたコールドプレート3
01aを用いても、図1のコールドプレート301を用
いた場合と同じような効果が得られる。すなわち、排出
された流体Lを発熱体の発熱量によらず常に蒸気単相流
に保持するために、流体出口214での流体Lの温度を
計測しつつ、あるほぼ一定の過熱度をもった過熱蒸気に
なるように制御した場合、流体出口214に近い蒸発管
218内の流体Lも過熱蒸気あるいは飽和蒸気となり、
この部分の熱交換率が大幅に低下する。しかし、ヒート
パイプ221の他端側224が接続されている領域は、
蒸発管218とほぼ直交し、かつ熱交換部212aの流
体入口213近傍から流体出口214の近傍までを含ん
でいる。このため、流体出口214に近い部分の熱交換
率が大幅に低下しても、その部分に接合された他端側2
24の内部での相変化媒体Gの凝縮性能が低下するもの
の、他端側224の他の部分の内部での凝縮は正常に行
われ、相変化媒体Gの温度上昇は僅かであり、受熱部2
11の温度上昇もほとんど起こらない。したがって、コ
ールドプレート301aの温度制御性能を損なうことな
く流体出口214での流体Lを過熱蒸気に保持すること
が可能となり、アキュムレータの小型化を実現できる。
【0040】例えば、コールドプレート301a全体が
正常な冷却状態にある場合、仮に蒸発管218の1/3
の部分が過熱蒸気となり、熱交換率が1/10に低下し
た場合、熱交換部の熱抵抗が約1.5倍となるが、流体
Lと受熱部211との温度差の増加を2℃以下に抑える
ことができる。
【0041】図3には異なる変形例に係るコールドプレ
ート301bが示されている。なお、この図では、図1
および図2と同一機能部分に同一符号が付されている。
したがって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0042】この例では、受熱部211と熱交換部21
2aとを接続するヒートパイプ221aの幅が受熱部2
11および熱交換部212aの幅とほぼ同じ大きさにな
っている。
【0043】このように構成されたコールドプレート3
01bを用いても図1および図2のコールドプレートを
用いた場合と同様の効果を得ることができる。また、こ
の場合には、熱交換部212a内の蒸発管218とヒー
トパイプ221aとの配置関係を特に考慮することなく
コールドプレート301bを製作できる。
【0044】図4にはさらに異なる変形例に係るコール
ドプレート301cが示されている。なお、この図で
は、図1と同一機能部分に同一符号が付されている。し
たがって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0045】この例では、ループ型のヒートパイプ22
1bを用いている。ヒートパイプ221bは図4
(b),(c)に示すように、気相の相変化媒体Gを流
体Lと熱交換させ凝縮させる凝縮部230と、液相の相
変化媒体Gの液配管231と、気相の相変化媒体Gを発
熱体の熱によって蒸発させる蒸発部232と、気相の相
変化媒体Gを凝縮部230に送る蒸気配管233とから
構成されている。凝縮部230は、多孔質体234と、
蒸気流路235と、液流路236とから構成されてお
り、蒸気流路235側の外壁が熱交換部212と接触し
ている。
【0046】また、蒸発部232は多孔質体234で周
囲を囲まれた蒸気流路235と、この蒸気流路235と
多孔質体234を隔てて設けられた液流路236とから
構成されている。この蒸発部232の蒸気流路235側
の外壁面を発熱体から吸熱するための受熱部211aと
している。
【0047】このように構成されていると、ヒートパイ
プ221bが図1乃至図3に示したヒートパイプと同じ
機能を発揮することには変わりないが、蒸気配管233
および液配管231の部分の形状を比較的自由に形成で
きるので、コールドプレート301cの設計・配置を自
由にできる。
【0048】図5には本発明に係る二相流体ループ式排
熱装置に組込まれた放熱装置401が示されている。な
お、この図では、図18と同一機能部分に同一符号が付
されている。したがって、重複する部分の詳しい説明は
省略する。
【0049】この放熱装置401は、実質的に分割され
た4つの放熱器403a,403b,403c,404
dを備えている。各放熱器403a〜403dは、それ
ぞれ熱交換部311a〜311dを有しており、これら
各熱交換部311a〜311d内には熱交換流路312
a〜312dが設けられている。また、各熱交換部31
1a〜311dには連結部材317a〜317dを介し
て放熱板318a〜318dが接合されている。この例
において、各放熱板の面積比(318a:318b:3
18c:318d)は1:2:2:1としてある。一
方、前述した蒸気配管に通じる配管314は入口配管3
14aと入口配管314bとに分岐されている。
【0050】入口配管314aは遮断弁323a、放熱
器403aの熱交換流路312a、接続配管321a、
遮断弁323c、放熱器403bの熱交換流路312
b、出口配管316aを直列に介して前述した液配管に
通じる配管316に接続され、また入口配管314bは
遮断弁323b、放熱器403cの熱交換流路312
c、接続配管321b、放熱器403dの熱交換流路3
12d、出口配管316bを直列に介して配管316に
接続されている。
【0051】そして、放熱器403aにおける熱交換流
路312aの出口と放熱器403bにおける熱交換流路
312bの出口との間にはバイパス管322が接続され
ており、このバイパス管322には遮断弁323dが挿
設されている。一方、放熱器403aにおける熱交換流
路312aの出口部、出口配管316a、316bに
は、これらの内部を通流する流体Lの温度を検出するた
めの温度センサ325a,325b,325cが設けら
れている。
【0052】温度センサ325a,325b,325c
の出力はそれぞれコントローラ320に導入される。コ
ントローラ320は、温度センサ325a,325b,
325cの出力レベルに対応させて各遮断弁323a,
323b,323c,323dを後述する関係に開閉制
御するように構成されている。
【0053】このように構成されていると、二相流体ル
ープ式排熱システムの運転に伴って発熱体で発生した熱
が放熱装置401に輸送される。このとき、コントロー
ラ320は、各温度センサ325a〜325cの出力に
基いて遮断弁323a〜323dを制御するが、この動
作を説明する前に各放熱器403a〜403d内を流れ
る流体Lの挙動について説明する。
【0054】今、遮断弁323a〜323cが開、遮断
弁323dが閉であるとし、直列接続された熱交換部3
11aと311bとからなる流路に注目すると、排熱量
が設計最大値に近い状態では、熱交換流路312a内の
全体が凝縮部となり、また熱交換流路312b内も出口
に近い部分を除いて凝縮部となる。
【0055】次に、排熱量が設計最大値を若干下回る運
転条件の場合には、熱交換流路312a内の全体が凝縮
部に保たれ、熱交換流路312b内の凝縮部が減少す
る。すなわち、放熱板318aからの排熱量や放熱板3
18aの温度は、排熱量が設計最大値に近い場合とほぼ
同じであるが、放熱板318bの温度は低下する。熱交
換流路312b内の凝縮部が減少すると、従来例と同様
に排熱量の変化による凝縮部の占有比率の変化が小さく
なる。
【0056】排熱量が更に低下すると、熱交換流路31
2b内の凝縮部が完全に消滅し、熱交換流路312a内
は過冷却部で占められる。このような状態になると、排
熱量の変化よる凝縮部の占有比率の変化が再び大きくな
る。熱交換流路312a内の大部分が過冷却部で占有さ
れるまでこの状態が続く。
【0057】このような凝縮部の挙動において、熱交換
流路312bが完全に過冷却部で占有され、熱交換流路
312aが完全に凝縮部で占有されるような排熱量Qc
1 が存在する。この排熱量Qc1 は、放熱板318aと
放熱板318bの面積の比によって定まり、放熱板31
8bの面積が小さいほど、上述の条件を満たす排熱量Q
1 は設計最大値に近くなる。
【0058】これは、熱交換部311cと311dとの
直列流路でも存在し、この直列流路の排熱量をQc2
する。もしもQc1 とQc2 とが等しい場合には、排熱
量がQc1 (Qc2 )よりもやや大きい領域において熱
交換流路312b、312dがほとんど過冷却部で占有
され、排熱量の変化による凝縮部の占有比率の変化は小
さくなる。このような状態では、前述したようにアキュ
ムレータによる閉ループ内の圧力制御が極めて困難とな
る。
【0059】しかし、この例では放熱板318a〜31
8dの面積を前述のような比率に設定しているので、Q
1 とQc2 が異なっている。すなわち、直列接続され
た熱交換部311a,311bの側でのQc1 は低排熱
量の領域にあり、直列接続された熱交換部311c,3
11dの側でのQc2 は高排熱量の領域にある。したが
って、Qc2 よりもやや大きい排熱量では、熱交換流路
312d内はほとんど過冷却部に占有されるが、熱交換
流路312b内には十分に凝縮部が残り、Qc1 よりも
やや大きい排熱量では、熱交換流路312b内はほとん
ど過冷却部に占有されるが、熱交換流路312c内には
十分に凝縮部が残ることになる。そして、排熱量がQc
1 よりも十分に小さくなると、熱交換流路312aや熱
交換流路312cもほとんど過冷却部に占有されること
になる。
【0060】そこで、入口配管314a,314bに取
付けられた遮断弁323a,323bのいずれか一方を
閉鎖すると、閉鎖された遮断弁を有する配管に結合され
た熱交換流路には流体Lが流れなくなるので、放熱を行
う放熱板の総面積がおよそ1/2になる。この結果、流
体Lの流れる熱交換部に接合された放熱板の温度が上昇
し、熱交換流路内の凝縮部も拡大する。このような運転
は、低排熱量の領域で行うので、主に入口配管に結合さ
れた熱交換部内の熱交換流路に凝縮部が存在することに
なる。
【0061】この例では、放熱板318cの面積が放熱
板318aの面積より大きいので、同一の排熱量で比較
すると、遮断弁323aを閉鎖した場合の凝縮部の占有
比率は遮断弁323bを閉鎖した場合の凝縮部の占有比
率よりも小さくなる。したがって、排熱量がQc1 より
も十分に小さくなり、熱交換流路312aや熱交換流路
312cもほとんど過冷却部に占有された後、まず遮断
弁323aを閉鎖し、流体Lを熱交換流路312cおよ
び312dに流す。さらに、排熱量が低下し、熱交換流
路312cがほとんど過冷却部に占有された後には、遮
断弁323aを開放し、遮断弁323bを閉鎖する。さ
らに排熱量が低下し、熱交換流路312aがほとんど過
冷却部に占有された後には、遮断弁323dを開放し、
遮断弁323cを閉鎖する。この結果、流体Lは熱交換
流路312bを流れる代わりに、バイパス管322を流
れ、放熱板318aのみから放熱が行われることとな
り、放熱板318aの温度が上昇し、熱交換流路312
a内の凝縮部を拡大させることができる。
【0062】このような制御を行えば、設計最大排熱量
より十分に小さい排熱量領域においても排熱量の変化に
よる凝縮部の占有比率の変化を大きくでき、アキュムレ
ータによる閉ループ内の圧力制御を安定して実行でき
る。
【0063】そこで、この例においては、温度センサ3
25a〜325cで熱交換流路312a,312b,3
12dの出口温度を測定し、この計測値に基いてコント
ローラ320で過冷却部の進行程度、つまり排熱量の変
動を判定し、この判定結果に基いて各遮断弁323a〜
323dを前記関係に制御しているのである。したがっ
て、排熱量が変化してもアキュムレータによる圧力制御
が可能となり、安定して温度制御を行うことができる。
【0064】なお、遮断弁323aを出口配管316a
側に、遮断弁323bを出口配管316b側に取り付け
ることもできる。また、遮断弁323aを出口配管31
6aとバイパス管322の合流点と熱交換部311bの
出口との間に取付けることにより、遮断弁323cの役
割を合わせ持たせることもできる。図6は、図5の如く
構成された放熱装置401を最大設計排熱量5kWとし
た場合の各排熱量における凝縮部の占有比率を計算した
結果が示されている。
【0065】ここでは、放熱板318a〜318dの総
面積を、図19の計算で用いた従来例の場合と等しくし
てある。この計算結果から明らかなように、排熱量1k
W以下まで、排熱量に対する凝縮部の変化が確認でき
る。また、蒸発温度35℃と蒸発温度45℃の2つの結
果を比較すると、同一の排熱量における2つの蒸発温度
に対する凝縮部の占有比率の差が、排熱量1kW以下ま
ではっきりと確認できる。このことは、アキュムレータ
によってループ内の流体Lの充填量を調整する際に、従
来のような微妙な調整を強いられることなく、排熱量1
kW以下まで蒸発温度の制御が容易に可能となることを
示している。
【0066】図7には変形例に係る放熱装置401aが
示されている。なお、この図では、図5と同一機能部分
に同一符号が付されている。したがって、重複する部分
の詳しい説明は省略する。
【0067】この放熱装置401aは、実質的に分割さ
れた6つの放熱器503a〜503fを備えている。各
放熱器503a〜503fは、それぞれ熱交換部311
a〜311fを有しており、これら各熱交換部311a
〜311f内には熱交換流路312a〜312fが設け
られている。また、各熱交換部311a〜311fには
連結部材317a〜317fを介して放熱板318a〜
318fが接合されている。放熱板318a〜318f
の面積比(318a:318b:318c:318d:
318e:318f)は2:4:3:3:4:2として
ある。一方、前述した蒸気配管に通じる配管314は、
入口配管314a〜314cに分岐されている。
【0068】入口配管314aは、遮断弁323a、放
熱器503aにおける熱交換流路312a、接続配管3
21a、放熱器503bにおける熱交換流路312b、
出口配管316aを直列に介して配管316に接続され
ている。入口配管314bは、遮断弁323b、放熱器
503cにおける熱交換流路312c、接続配管321
b、放熱器503dにおける熱交換流路312d、出口
配管316bを直列に介して配管316に接続されてい
る。また入口配管314cは、遮断弁323c、放熱器
503eにおける熱交換流路312e、接続配管321
c、放熱器503fにおける熱交換流路312f、出口
配管316cを直列に介して前述した液配管に通じる配
管316に接続されている。
【0069】そして、出口配管316a,316b,3
16cには、これらの内部を通流する流体Lの温度を検
出する温度センサ325a,325b,325cが設け
てあり、これら温度センサ325a,325b,325
cの出力はコントローラ320aに導入されている。
【0070】コントローラ320aは、計測された温度
から過冷却の進行度、つまり排熱量の変動を判定し、こ
の判定結果に基いて遮断弁323a,323b,323
cを次のように開閉制御する。すなわち、遮断弁323
a,323b,323cの全てが開の条件において、上
流側に位置している熱交換流路312a,312c,3
12eのほとんどが過冷却部で占められたと判定された
時点で遮断弁323aを閉に制御する。この状態でさら
に放熱量が減少し、上流側に位置している熱交換流路3
12c,312eのほとんどが過冷却部で占められたと
判定された時点で、遮断弁323bを閉に、遮断弁32
3aを開に制御する。このとき遮断弁323cは開に保
持されているので、流体Lは遮断弁323a,323c
だけを通流する。さらに放熱量が低下し、上流側に位置
している熱交換流路312a,312eのほとんどが過
冷却部で占められたと判定された時点で遮断弁323a
だけを閉に制御する。そして、さらに放熱量が低下し、
上流側に位置している熱交換流路312eのほとんどが
過冷却部で占められたと判定された時点で遮断弁323
cを閉じ、代わりに遮断弁323aを開に制御する。上
述した動作は放熱量が徐々に減少する場合の動作である
が、放熱量が徐々に増加する場合には、上記とは逆の順
序を行うようにしている。図8には図7の如く構成され
た放熱装置401aを最大設計排熱量5kWとした場合
の各排熱量における凝縮部の占有比率を計算した結果が
示されている。
【0071】ここでは、放熱板318a〜318fの総
面積を、図19の計算に用いた従来例の場合と等しくし
ている。この計算結果から明らかなように、排熱量1k
W以下まで、排熱量に対する凝縮部の変化が確認でき
る。また、蒸発温度35℃と蒸発温度45℃の2つの結
果を比較すると、同一の排熱量における2つの蒸発温度
に対する凝縮部の占有比率の差が、排熱量1kW以下ま
ではっきりと確認できる。このことはアキュムレータに
よってループ内の流体Lの充填量を調整する際に、従来
のような微妙な調整を強いられることなく、排熱量1k
W以下まで蒸発温度の制御が容易に可能となることを示
している。また、この例の場合には熱交換部の数や入口
配管の分岐数が増えているので、バイパス管がなくとも
十分な性能が得られる。
【0072】図9にはさらに異なる変形例に係る放熱装
置401bが示されている。なお、この図では、図5と
同一機能部分に同一符号が付されている。したがって、
重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0073】この放熱装置401bは、実質的に10個
に分割された放熱器603a〜603jを備えている。
各放熱器603a〜603jはそれぞれ熱交換部311
a〜311jを有しており、これら各熱交換部311a
〜311j内には熱交換流路312a〜312jが設け
られている。また各熱交換部311a〜311jには連
結部材317a〜317jを介して放熱板318a〜3
18jが接合されている。
【0074】この例の場合、各放熱板の面積比(318
a:318b:318c:318d:318e:318
f:318g:318h:318j)は2:18:3:
17:5:15:9:11:13:7に設定されてい
る。一方、前述した蒸気配管に接続される配管314は
4つの入口配管314a〜314eに分岐されている。
【0075】入口配管314aは、放熱器603aにお
ける熱交換流路312a、接続配管321a、放熱器6
03bにおける熱交換流路312b、出口配管316a
を直列に介して前述した液配管に通じる配管316に接
続されている。入口配管314bは、放熱器603cに
おける熱交換流路312c、接続配管321b、放熱器
603dにおける熱交換流路312d、出口配管316
bを直列に介して配管316に接続されている。入口配
管314cは、放熱器603eにおける熱交換流路31
2e、接続配管321c、放熱器603fにおける熱交
換流路312f、出口配管316cを直列に介して配管
316に接続されている。入口配管314dは、放熱器
603gにおける熱交換流路312g、接続配管321
d、放熱器603hにおける熱交換流路312h、出口
配管316dを直列に介して配管316に接続されてい
る。また入口配管314eは、放熱器603iにおける
熱交換流路312i、接続配管321e、放熱器603
jにおける熱交換流路312j、出口配管316eを直
列に介して配管316に接続されている。この例の場
合、配管314を通して流入した流体Lは、入口配管3
14a〜314eにほぼ五等分される。
【0076】ここで直列に接続された2つの熱交換部3
11aと311bに注目すると、配管314に近い熱交
換流路312a内の全体が凝縮部となり、また配管31
6に近い熱交換流路312b内の全体が過冷却部となる
排熱量Qc1 が存在する。同様に他の4つの流路におい
てもQc2 ,Qc3 ,Qc4 ,Qc5 が存在する。
【0077】このような排熱量は放熱板の面積比からQ
1 <Qc2 <Qc3 <Qc4 <Qc5 という関係にあ
る。したがって、Qc5 よりもやや大きい排熱量では、
熱交換流路312j内はほとんど過冷却部に占有される
が、他の熱交換流路内には十分に凝縮部が残る。また、
Qc4 よりもやや大きい排熱量では、熱交換流路312
j、312h内はほとんど過冷却部に占有されるが、他
の熱交換流路内には十分に凝縮部が残ることになる。し
たがって、排熱量がQc1 よりも小さくなるまで、いず
れかの熱交換流路内に十分に凝縮部が残ることになる。
このように、この放熱装置401bにおいても、排熱量
が低下したときに、いずれかの熱交換流路内にある程度
の凝縮部を確保することができる。図10は図9の如く
構成された放熱装置401bを最大設計排熱量5kWと
した場合の各排熱量における凝縮部の占有比率を計算し
た結果が示されている。
【0078】ここでは、放熱板318a〜318jの総
面積を、図19の計算に用いた従来例の場合と等しくし
てある。この計算結果から明らかなように、排熱量1k
W以下まで、排熱量に対する凝縮部の変化が確認でき
る。また、蒸発温度35℃と蒸発温度45℃の2つの結
果を比較すると、同一の排熱量における、2つの蒸発温
度に対する凝縮部の占有比率の差が、排熱量1kW以下
まではっきりと確認できる。このことは、アキュムレー
タによってループ内の流体Lの充填量を調整する際に、
従来のような微妙な調整を強いられることなく、排熱量
1kW以下まで蒸発温度の制御が容易に可能となること
を示している。
【0079】なお、この例の場合には、熱交換部の数や
入口配管の分岐数が増えているので、遮断弁やバイパス
管を設けなくとも十分な性能が得られる。したがって、
図5、図7に示した例に比べ、構成がやや複雑になる
が、運用は容易になるという特徴をも有している。
【0080】図11にはさらに別の変形例に係る放熱装
置401cが示されている。なお、この図では、図5と
同一機能部分に同一符号が付されている。したがって、
重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0081】この放熱装置401cは3個に分割された
放熱器703a〜703cを備えている。各放熱器70
3a〜703cはそれぞれ熱交換部311a〜311c
を有しており、これら各熱交換部311a〜311cは
熱交換流路312a〜312cを備えている。また各熱
交換部311a〜311cには連結部材317a〜31
7cを介して放熱板318a〜318cが接合されてい
る。この例において、各放熱板318a〜318cの面
積は等しく設定されている。一方、前述した蒸気配管に
接続される配管314は入口配管314a〜314cに
よって3つに分岐されている。
【0082】入口配管314aは、放熱器703aの熱
交換流路312a、出口配管316aを直列に介して前
述した液配管に通じる配管316に接続され、また入口
配管314bは遮断弁323a、放熱器703bの熱交
換流路312b、出口配管316bを直列に介して配管
316に接続されている。同様に、入口配管314c
は、遮断弁323b、放熱器703cの熱交換流路31
2c、出口配管316cを直列に介して配管316に接
続されている。そして、各出口配管316a,316
b,316cには、これらの内部を通流する流体Lの温
度を検出するための温度センサ325a,325b,3
25cが設けられている。
【0083】温度センサ325a,325b,325c
の出力はそれぞれコントローラ320bに導入される。
コントローラ320bは、温度センサ325a,325
b,325cの出力レベルに対応させて各遮断弁323
a,323bを後述する関係に開閉制御するように構成
されている。上記のように構成された放熱装置401c
は次のように動作する。
【0084】まず、排熱量が設計最大値に近い状態で
は、遮断弁323a,323bが開に制御され、この結
果、配管314を介して流入した流体Lは、熱交換流路
312a,312b,312cにほぼ三等分して流れ
る。
【0085】排熱量が低下すると、熱交換流路312a
〜312c内での凝縮部の占有比率が小さくなる。この
占有比率の減少は温度センサ325a〜325cによっ
て検出される。コントローラ320bは遮断弁323b
を閉鎖して、放熱器703cを切り離す。この結果、熱
交換流路312a,312b内での凝縮部の占有比率が
拡大する。さらに、排熱量が低下すると、熱交換流路3
12a,312b内での凝縮部の占有比率が小さくな
る。そこで、コントローラ320bは遮断弁323bに
加えて遮断弁323aも閉鎖して、放熱器703c,7
03bを切り離す。この結果、残りの熱交換流路312
a内での凝縮部の占有比率が拡大する。したがって、こ
の例においても、排熱量の変化に対応させてアキュムレ
ータによる圧力制御が可能となり、温度制御を安定に行
うことができる。図12は図11の如く構成された放熱
装置401cを最大設計排熱量5kWとした場合の各排
熱量における凝縮部の占有比率を計算した結果が示され
ている。
【0086】ここでは、放熱板318a〜318cの総
面積を、図19の計算に用いた従来例の場合と等しくし
てある。この計算結果から明らかなように、排熱量1k
W以下まで、排熱量に対する凝縮部の変化が確認でき
る。また、蒸発温度35℃と蒸発温度45℃の2つの結
果を比較すると、同一の排熱量における、2つの蒸発温
度に対する凝縮部の占有比率の差が、排熱量1kW以下
まではっきりと確認できる。このことは、アキュムレー
タによってループ内の流体Lの充填量を調整する際に、
従来のような微妙な調整を強いられることなく、排熱量
1kW以下まで蒸発温度の制御が容易に可能となること
を示している。
【0087】図13にはさらに異なる変形例に係る放熱
装置401dが示されている。なお、この図では、図5
と同一機能部分に同一符号が付されている。したがっ
て、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0088】この放熱装置401dでは、実質的に分割
された5つの放熱器803a〜803eを備えている。
各放熱器803a〜803eは、それぞれ熱交換部31
1a〜311eを有しており、これら熱交換部311a
〜311eは熱交換流路312a〜312eを備えてい
る。また各熱交換部311a〜311eには連結部材3
17a〜317eを介して放熱板318a〜318eが
接合されている。各放熱板の面積比は1:2:2:2:
1に設定されている。
【0089】一方、前述した蒸気配管に接続される配管
314は、放熱器803aの熱交換流路312a、接続
管321a、遮断弁323a、放熱器803bの熱交換
流路312b、接続管321b、遮断弁323b、放熱
器803cの熱交換流路312c、接続管321c、遮
断弁323c、放熱器803dの熱交換流路312d、
接続管321d、遮断弁323d、放熱器803eの熱
交換流路312eを直列に介して前述した液配管に接続
される配管316に接続されている。
【0090】熱交換流路312a〜312dの出口は、
それぞれ遮断弁324a〜324dを介してバイパス管
322に通じており、このバイパス管322は配管31
6に通じている。
【0091】各熱交換流路312a〜312eの出口に
は、これらの出口を通流する流体Lの温度を検出するた
めの温度センサ325a〜325eが設けられている。
そして、これら温度センサ325a〜325eの出力は
コントローラ320cに導入される。
【0092】コントローラ320cは、温度センサ32
5a〜325eの出力レベルに対応させて各遮断弁32
3a〜323d,324a〜324dを後述する関係に
開閉制御するように構成されている。このように構成さ
れた放熱装置401dは次のように動作する。
【0093】まず、排熱量が設計最大値に近い状態で
は、コントローラ320cによって遮断弁324a〜3
24dが閉鎖され、323a〜323dが開放される。
この結果、配管314に供給される流体Lは、熱交換流
路312a〜312eを順次経由して配管316へと流
れる。
【0094】排熱量が設計最大値に近い状態では、熱交
換流路312a〜312d内はすべて凝縮部となり、熱
交換流路312e内の一部が過冷却部となる。排熱量が
低下するにしたがい、熱交換流路312e内の全体が過
冷却部となり、以下、熱交換流路312d,312c,
312bの順に過冷却部に占有される。
【0095】そこで、排熱量が減少したときコントロー
ラ320cは、次のような制御を行う。温度センサ32
5eの出力レベルから熱交換流路312d内の凝縮部の
占有比率が十分に小さくなったこと、つまり熱交換流路
312d内が過冷却部で占められたことを検出し、この
検出結果に基いて遮断弁323dを閉鎖し、遮断弁32
4dを開放する。この制御によって、流体Lが熱交換流
路312eの替わりにバイパス管322を流れる。この
結果、放熱器803eが放熱装置401dから切り離さ
れ、放熱板318dの温度が上昇して熱交換流路312
d内の凝縮部が拡大する。
【0096】さらに排熱量が低下すると、熱交換流路3
12d内が過冷却部で占められ、続いて熱交換流路31
2c内も過冷却部で占められる。この現象は温度センサ
325d,325cの出力によって検出される。コント
ローラ320cは、遮断弁323cを閉鎖し、遮断弁3
24cを開放する。この結果、放熱器803d、803
eが放熱装置401dから切り離され、放熱板318c
の温度が上昇して熱交換流路312c内の凝縮部が拡大
する。以下、同様の動作を行う。
【0097】図14には図13の如く構成された放熱装
置401dを最大設計排熱量5kWとした場合の各排熱
量における凝縮部の占有比率を計算した結果が示されて
いる。
【0098】ここでは、放熱板318a〜318eの総
面積を、図19の計算に用いた従来例の場合と等しくし
てある。この計算結果から明らかなように、排熱量1k
W以下まで、排熱量に対する凝縮部の変化が確認でき
る。また、蒸発温度35℃と蒸発温度45℃の2つの結
果を比較すると、同一の排熱量における、2つの蒸発温
度に対する凝縮部の占有比率の差が、排熱量1kW以下
まではっきりと確認できる。このことは、アキュムレー
タによってループ内の流体Lの充填量を調整する際に、
従来のような微妙な調整を強いられることなく、排熱量
1kW以下まで蒸発温度の制御が容易に可能となること
を示している。
【0099】なお、本発明は前記各例に限定されるもの
ではない。すなわち、上述した例では、温度センサの出
力に基いて遮断弁を開閉制御しているが、排熱量の大小
によって開閉制御するようにしてもよい。また、熱交換
部の数、放熱板の面積比、遮断弁の位置や数、バイパス
管の有無等は放熱装置の最大排熱能力や必要な制御特性
に応じて変更してもよい。さらに、本発明は、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿
論である。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、アキュムレータを使っ
て被冷却物の温度を安定に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る二相流体ループ式排熱装
置に組込まれたコールドプレートの斜視図で、(b)は
(a)におけるA−A線に沿って切断し矢印方向に見た
断面図。
【図2】(a)は変形例に係るコールドプレートの斜視
図で、(b)は(a)におけるB−B線に沿って切断し
矢印方向に見た断面図。
【図3】別の変形例に係るコールドプレートの斜視図。
【図4】(a)はさらに別の変形例に係るコールドプレ
ートの斜視図で、(b)は(a)におけるC−C線に沿
って切断し矢印方向に見た断面図で、(c)は(a)に
おけるD−D線に沿って切断し矢印方向に見た断面図。
【図5】本発明に係る二相流体ループ式排熱装置に組込
まれた放熱装置の構成図。
【図6】同放熱装置の排熱量に対する凝縮部の占有比率
の変化を示す図。
【図7】変形例に係る放熱装置の構成図。
【図8】同放熱装置の排熱量に対する凝縮部の占有比率
の変化を示す図。
【図9】別の変形例に係る放熱装置の構成図。
【図10】同放熱装置の排熱量に対する凝縮部の占有比
率の変化を示す図。
【図11】さらに別の変形例に係る放熱装置の構成図。
【図12】同放熱装置の排熱量に対する凝縮部の占有比
率の変化を示す図。
【図13】さらに異なる変形例に係る放熱装置の構成
図。
【図14】同放熱装置の排熱量に対する凝縮部の占有比
率の変化を示す図。
【図15】二相流体ループ式排熱装置の概略図。
【図16】(a)は同装置に組込まれた従来のコールド
プレートの斜視図で、(b)は(a)おけるE−E線に
沿って切断し矢印方向に見た断面図。
【図17】(a)は従来の別のコールドプレートの斜視
図で、(b)は(a)おけるF−F線に沿って切断し矢
印方向に見た断面図。
【図18】二相流体ループ式排熱装置に組込まれた従来
の放熱装置の構成図。
【図19】同放熱装置の排熱量に対する凝縮部の占有比
率の変化を示す図。
【符号の説明】
211,211a…受熱部 212,212
a,…熱交換部 217…多孔質体 218…蒸発管 221,221a,221b…ヒートパイプ 225…管体 226…ウィック 230…凝縮部 231…液配管 232…蒸発部 233…蒸気配
管、 234…多孔質体 235…蒸気流
路、 236…液流路 301,301a〜301c…コールドプレート、 311a〜311h…熱交換部 312a〜312
h…熱交換流路 314a〜314e…入口配管 316a〜316
e…出口配管 317a〜317h…連結部材 318a〜318
h…放熱板 320,320a〜320c…コントローラ 321a〜321e…接続配管 322…バイパス
管 323a〜321d,324a〜324d…遮断弁 325a〜325e…温度センサ 401,401a〜401e…放熱装置 403a〜403d,503a〜503f,603a〜
603j,703a〜703c,803a〜803e…
放熱器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被冷却物に熱的に接続して設けられるとと
    もに内部に熱交換流路を備えたコールドプレートと、放
    熱装置と、この放熱装置と前記コールドプレートとを閉
    ループに接続する手段と、前記閉ループ内に封入された
    流体と、この流体を前記コールドプレートに導いて蒸発
    させた後に前記放熱装置に導いて凝縮液化させて再び上
    記コールドプレートに導く循環力供給手段と、前記閉ル
    ープ内の圧力を調整して前記コールドプレート内での前
    記流体の蒸発温度を制御するアキュムレータとを備えて
    なる二相流体ループ式排熱装置において、 前記コールドプレートは、前記被冷却物に熱的に接続さ
    れる受熱部と、この受熱部で吸収した熱を前記流体に伝
    える熱交換部と、この熱交換部と前記受熱部との間に介
    挿されたヒートパイプとを具備してなることを特徴とす
    る二相流体ループ式排熱装置。
  2. 【請求項2】被冷却物に熱的に接続して設けられるとと
    もに内部に熱交換流路を備えたコールドプレートと、放
    熱装置と、この放熱装置と前記コールドプレートとを閉
    ループに接続する手段と、前記閉ループ内に封入された
    流体と、この流体を前記コールドプレートに導いて蒸発
    させた後に前記放熱装置に導いて凝縮液化させて再び上
    記コールドプレートに導く循環力供給手段と、前記閉ル
    ープ内の圧力を調整して前記コールドプレート内での前
    記流体の蒸発温度を制御するアキュムレータとを備えて
    なる二相流体ループ式排熱装置において、 前記放熱装置は、前記流体が通流する熱交換部および上
    記熱交換部に熱的に接続された放熱板からなる実質的に
    分割された複数の放熱器と、これら放熱器の前記熱交換
    部を介して前記流体を複数の経路で通流させる流路手段
    とを具備してなることを特徴とする二相流体ループ式排
    熱装置。
  3. 【請求項3】前記流路手段は、前記各放熱器での放熱量
    の変化を検出する手段と、この手段で得られた情報に基
    いて前記流体の通流経路を切換える切換手段とを具備し
    てなることを特徴とする請求項2に記載の二相流体ルー
    プ式排熱装置。
  4. 【請求項4】前記放熱器での放熱量の変化を検出する手
    段は、前記各放熱器における前記熱交換部の出口流体温
    度に基いて判定していることを特徴とする請求項3に記
    載の二相流体ループ式排熱装置。
  5. 【請求項5】前記各放熱器は、前記放熱板の放熱面積が
    不揃いであることを特徴とする請求項2、3または4に
    記載の二相流体ループ式排熱装置。
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