JP2732059B2 - 液体組成物の蒸気圧を決定する方法とそれに使用する装置 - Google Patents

液体組成物の蒸気圧を決定する方法とそれに使用する装置

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JP2732059B2
JP2732059B2 JP62303069A JP30306987A JP2732059B2 JP 2732059 B2 JP2732059 B2 JP 2732059B2 JP 62303069 A JP62303069 A JP 62303069A JP 30306987 A JP30306987 A JP 30306987A JP 2732059 B2 JP2732059 B2 JP 2732059B2
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    • G01N7/00Analysing materials by measuring the pressure or volume of a gas or vapour
    • G01N7/14Analysing materials by measuring the pressure or volume of a gas or vapour by allowing the material to emit a gas or vapour, e.g. water vapour, and measuring a pressure or volume difference

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はいろいろな液体特に複合炭化水素混合物の蒸
気圧を測定する方法と装置に関する。 発明が解決しようとする問題点 液体またはその蒸気に関して液体の輸送条件またはあ
る種の処理条件の制御の助けとするために液体または液
体混合物の蒸気圧を決定することがしばしば必要とな
る。多くの原油パイプライン輸送作業においては、原油
と混合した他の液体たとば天然ガソリン液体を輸送する
ことが望ましくまたしばしば必要である。したがつて、
そのような輸送条件下では比較的複合性の高い液体混合
物が形成され、またそのような混合物の蒸気圧の予想を
簡単に行うことはできず、パイプラインを通して輸送さ
れる流体の頻繁な測定によつてのみ決定できる。さら
に、複合液体混合物たとえば原油と天然ガソリン液体の
混合物の真の蒸気圧は、実際には、変動する値でありう
る。なぜならば、混合物のいわゆる軽い成分の蒸気圧
は、温度が一定のとき、より重いまたは密度の高い炭化
水素物質よりも低いからである。 したがつて、複雑な液体混合物に関して少くともその
キヤビテーシヨン圧を簡単に測定できて、ポンピング作
業および類似の作業を、キヤビテーシヨンと輸送ネツト
ワークからの蒸気の漏れとを防ぐために制御できるよう
にする装置を提供するのが好ましいと思われる。一方、
真の蒸気圧に関する知識はある種の処理作業または分離
作業において重要である。 問題を解決するための手段と発明の効果 本発明の目的は、純粋または複合液体混合物のキヤビ
テーシヨン圧および該混合物の蒸気圧を、正確に、また
測定すべき液体混合物の自在なサンプリングを与える方
法で決定するための改良された方法と装置を提供するこ
とである。本発明のその他の目的、効果、およびすぐれ
た特徴については以下に述べる。 本発明は、炭化水素液体組成物のキヤビテーシヨン圧
と蒸気圧との測定に特に適当な、改良された蒸気圧測定
方法と装置を提供するものである。 本発明の一つの側面によれば、測定すべき液体の試料
によつて最初満たされている。シリンダー内に形成され
るチヤンバーの容積を増大させるために該シリンダー内
ですべることのできるピストンを特徴とする蒸気圧測定
装置が提供される。このピストンとシリンダーから成る
集成装置は、一つのサイクルにわたつて操作するために
自動的に制御することができ、このサイクルによつて、
複合液体混合物たとえば原油と天然ガソリン液体の混合
物のキヤビテーシヨン圧および蒸気圧の測定値が与えら
れる。 本発明のもう一つの重要な測面によれば、実質的に一
定の温度に保つのに適当な、また測定すべき液体流から
の新鮮な液体試料を連続的に供給するのに適当な蒸気圧
測定装置が提供される。この改良された装置は、蒸気圧
測定工程の開始前に流体流からの気泡のとり込みを最小
限におさえるような装置構成によつて蒸気圧測定工程に
おける誤差を最小限におさえるのに特に適当なものであ
る。 本発明のもう一つの側面によれば、石油パイプライン
およびその他の化学処理作業での使用に適当であつて、
測定すべき液体の主流を妨害することなく、測定すべき
液体の流れに連結しうる、改良された蒸気圧測定装置が
提供される。 実施例 当業者は、添付の図面を用いた以外の詳しい説明を読
むことによつて、本発明の前述の特徴と効果、およびそ
の他のすぐれた側面をさらに十分に理解することができ
るであろう。 以下の説明において、同種の部品は、明細書本文と図
面との全体にわたつてそれぞれ同じ参照番号で示す。図
は必ずしも尺度通りではなく、また本発明のいくつかの
主要部分は、簡明なような、やや模式的な形で示すこと
がある。 第1図には、本発明による、液体組成物および混合物
の蒸気圧を測定するための装置を示す。この装置は、全
体を番号10で示す装置を含んでいる。装置10は石油パイ
プライン、化学処理装置その他における蒸気圧測定に使
用するのに特に適当なものである。たとえば、示されて
いる原油パイプライン12は主パイプライン装置から分か
れた枝管とすることもでき、また主輸送ライン自身とす
ることもできるが、このパイプライン12は、装置10には
いつて出てくる導管18および20の接続のために、適当な
継手14および16を有している。装置10は、横方向の上部
フランジ24ととりはずし自在のふた26を有する密閉可能
なハウジング22を特徴としている。ハウジング22は、必
要な場合、選択試験場所への移動のためにスキツド28上
に適当にとりつけられる。支持ブラケツト30が閉鎖容器
32の支持のために備えてある。容器32は第1図にやや模
式的に示す、装置10用の制御回路を収容するのに適当な
ものである。 装置10はハウジング22内に配置された円筒形ハウジン
グ34を含んでいる。ハウジング34は以下に詳しく述べる
内腔を定める装置を含んでおり、該内腔内ではピストン
が往復運動を行う。このピストンは円筒形ハウジング34
から延びるピストンロツド36に連結してある。ピストン
ロツト36は直線作動器38に連結してある。直線作動器38
は前述のピストンを移動させてチヤンバー容積の大きさ
を増大または減少させるために可逆モータ40によつて駆
動される。このことについても、以下でさらに詳しく述
べる。 装置10の制御装置は、圧力検出トランスジユーサ(第
1図に示さず)からの電気信号を受けとるための信号調
節器50を含んでいる。また、この制御装置は、電号調節
器50からの調節された信号を受けとるための測定・制御
A/Dコンバータ52を含んでいる。このA/Dコンバータ52
は、また、導管18内の温度トランスジユーサ54、ハウジ
ング22内部に配置されたトランスジユーサ(第1図には
示していないが、以下で説明する)、およびハウジング
22内部に配置された適当なトランスジユーサ(図示せ
ず)からの複数の電気信号を受けとるためのものでもあ
る。装置10の動作制御のためにA/Dコンバータ52からの
信号を受けとるのにデイジタルコンピユータ56が適当で
ある。また、動作プログラムデイスクドライブ58とデー
タ取得デイスクドライブ60がコンピユータ56に機能的に
接続してある。コンピユータ56ならびにディスクドライ
ブ58および60は本発明の装置の動作特性の変更に使用す
るのに適当なものであり、適当なマイクロプロセツサ
(図示せず)を代用することもできる。A/Dコンバータ5
2もデイジタル信号変換器62に機能的に接続してある。
変換器62はモータ40用の制御器64を動作させるのに適当
なものである。D/Aコンバータ66はコンバータ52からの
信号を受けとり、表示器72,74,76および78によつて適当
な圧力および温度の表示を与える。120Vの交流電源(図
示せず)が、適当な電源装置79に接続してあり、この交
流は前述の各要素の動作のために電源装置79によつて直
流電力に変換される。 ハウジング22は該ハウジング内に配置された適当な電
気加熱装置82をも含んでおり、該加熱装置はハウジング
22の内部を所定温度に維持するために制御器84で制御さ
れる。ハウジング22と閉鎖容器32との間を延びている信
号導線はセパラブル多ピンコネクタまたは同様のものに
よつて経路を定めるのが好ましい。このコネクタの全体
を番号90で示す。コネクタ90はふた26が形成する隔壁を
貫いて延びるソケツト部分92(第2図)を有している。
コネクタ90は市販のタイプのものとすることができる。
前述の要素のうちいくつかのものに適当な市販の装置と
しては下記のものがある。 第2図には、円筒形ハウジング34のいくつかの構造的
特徴を詳しく示す。円筒形ハウジング34はハウジング22
の内部空間23内で吊下げ支持部材25上に適当に支持され
ている。支持部材25は、円筒形ハウジング34と作動器38
の集成装置をハウジング22からとりはずせるようにふた
26にとりつけてある。ハウジング22は装置10の保護カバ
ーとして備えられており、また装置10が危険性のある物
質の蒸気圧測定に使用されるとき、揮発性蒸気が大気中
に逃げ出す可能性を最小限におさえるために備えられて
いる。 円筒形ハウジング34は、ハウジング34内にとりつけら
れ横方向の肩104上に配置されたとりはずし自在の挿入
部品102を特徴的部品として含むのが好ましい。挿入部
品102は円筒形内腔106を含み、該内腔内にはピストン10
8がすべり自在に配置されて可変容積チヤンバー110を定
める。挿入部品102は横方向ヘツド面112を含み、該ヘツ
ド面上にはヘツド部品114がヘツド面112と密閉関係にな
るようにとりはずし自在にボルト締めしてある。チヤン
バー容積110の一部はヘツド部品114の空洞116によつて
与えることができる。合せピン118が挿入部品102上のヘ
ツド部品114の位置決めをするために備えてある。この
位置決めは、チヤンバー110を定める側壁が、気泡を捕
捉する領域を与えうる不連続を有しないようになされ
る。流出口122がヘツド部品114に成形してあり、該流出
口はチヤンバー124内に開口している。チヤンバー124に
は、ばね偏位逆止め弁126が配置してある。とりはずし
自在のカバー部品128が逆止め弁126と偏位ばね129をチ
ヤンバー124内に保持している。導管130がカバー部品12
8に連結してあり、また該導管は、別の導管132に、ふた
26まで延びて来ている戻り導管20と連絡するように連結
してある。ヘツド部品114は、市販のタイプの圧力トラ
ンスジユーサ134たとえばEndevco Corp.(カリフオルニ
ア州,San Juan Capistrano)製のModel8530−50を収容
しかつ保持するための適当な空洞を含んでいる。チヤン
バー110内の温度を検出するために、温度検出器136もヘ
ツド部品114上に配置してある。温度検出器136も、市販
のタイプのものたとえばOmega Engineering(コネチカ
ツト州,Stamford)製のタイプRTD Model RR12とするこ
とができる。 第2図において、円筒形ハウジング34と挿入部品102
はそれらの間に環状空洞138を定め、空洞138は挿入部品
102に成形される適当な通路140および142によつて内腔1
06と連絡している。環状溝144がピストン108においてピ
ストンヘツド111とロツド36上の一体カラー145との間に
成形してある。パイプライン12から流体を導くための導
管18は、円筒形ハウジング34内に成形されている通路14
6と中間導管19とによつてチヤンバー138に連絡してい
る。バイパスチヤンバー150が円筒形ハウジング34にお
いて肩104ととりはずし自在の下部ヘツド部材152との間
に形成されている。戻り導管154および156はそれぞれチ
ヤンバー138および150と連絡しており、また最小圧力弁
または圧力リリーフバルブ160によつて導管131,132に連
結されている。圧力リリーフバルブ160は圧力流体が該
バルブを通過して流れることを許容するように調節して
ある。ただし、このような流れが許容されるのは、弁12
6がチヤンバー110を通つて戻り導管131に流れる流体流
を許容する圧力よりもわずかに大きな圧力の場合であ
る。 さらに、第2図において、ピストンロツド36は内腔10
6内でのピストン108の直線往復運動のために作動器38の
作動ロツド170に適当に結合されている。リミツトスイ
ツチ172および174は、ピストン108を内腔106内で押込ん
だり引込めたりするためにモータ40を作動させる制御信
号を与えるように、ロツド170上のカム176と機能的に係
合させるのに適当なものである。たとえば、スイツチ17
4と係合した場合、モータ40は通常ロツド170の進入を停
止させるように作動し、また制御器64から適当な信号が
送られた場合、ロツド170を、チヤンバー110の容積が増
大するようにピストン108を移動させるために、引込め
ることができる。ロツド170は、カム176がスイツチ172
と係合した場合に、下部限界位置に到達する。 装置10は、たとえばパイプライン12を通つて流れる液
体のキヤビテーシヨン圧と蒸気圧とを自在に決定するた
めに運転することができ、またそのような蒸気圧測定
は、一般に、パイプラインを通つて流れる流体の蒸気圧
を連続的にモニターするために選択された時間間隔で実
施する。装置10を通る流体流を与えるために、導管18ま
たは20のうち一つに小型の加圧ポンプ(図示せず)を介
在させることが必要となりうる。装置10は、蒸気が形成
される最小圧力またはいわゆるキヤビテーシヨン圧の決
定、および真の蒸気圧と考えられる圧力の決定のために
使用することができる。真の蒸気圧は、複合液体混合物
の場合、通常キヤビテーシヨン圧よりもやや大きい。 第2図において、蒸気圧測定のための装置10の動作の
場合、ピストン108は通常引込み位置にあるので、ピス
トンヘツド111は通路140および142の下方に配置され
る。流体が導管19に送られる場合、該流体は、連続的
に、チヤンバー110、弁126を通過して、導管131、132を
通り、パイプライン12に戻る。チヤンバー110を通して
連続的に流体を流すことにより、円筒形ハウジング34お
よび付随部品を含めて、装置10の温度は、パイプライン
12からの流体の温度に安定する。試料の蒸気圧測定を実
施する場合、チヤンバー110の容積が減少し、かつ液体
が弁126を通つてチヤンバー110から押出されて導管19を
通る流体の流れが瞬間的にしや断されるように、ピスト
ン108を移動させる。ピストン108が、チヤンバー110の
最小容積に対応する最大押込み位置に到達すると、溝14
4は通路140および142と連絡し、溝144によつて形成され
る、チヤンバーを通る流れが、装置10に対して、流体連
続流を維持し、また装置10内での気泡の形成を最小限に
おさえ、さらに装置10の温度を安定させるように働く。
通路140,142とチヤンバー150との間にあるピストン部分
を通過する漏れ流がこのチヤンバーを常にフラツシユし
かつこのチヤンバーを液体で満す。また、この漏れ流は
導管156を通つてハウジング34から出て行く。この流れ
は、装置10の要素の温度を安定させるのにも役立つ。 チヤンバー110の容積増大によつて、チヤンバー圧力
を割合に一定した値に減少させ、そうすることによつて
測定液体の最小圧力またはいわゆるキヤビテーシヨン圧
を示すところまで、チヤンバー110の容積を増大させて
圧力測定を実施している間、ピストン108は、チヤンバ
ー110の容積を増大させるために、通路140および142を
覆つたまま引込んで行く。この圧力一定点において、チ
ヤンバー110の容積を所定の時間だけ一定に保ち、制御
装置によつてチヤンバー内の圧力をモニターして時間に
よる圧力の特性的変化を記録する。ピストン108は、蒸
気圧測定時の最大引込み位置において、もちろん、通路
140または142がチヤンバー110と連絡する配置となるほ
ど正面またはヘツド面111から遠くに引込んではならな
い。適当な圧力特性が記録されたら、ピストン108は通
路140と142がチヤンバー110と連絡して蒸気がチヤンバ
ーからフラツシユされるように引込んで、チヤンバーを
通りパイプライン12に戻る液体の連続循環を再開させ
る。ピストン108は、新たな蒸気圧測定を実施すべきと
きまで、最大引込み位置に置いたままにしておくことが
できる。 ピストン108と内腔106との構成のため、チヤンバー11
0内での望ましくない気泡形成の可能性はほとんどな
い。ただし、測定液体混合物のの圧力のキヤビテーシヨ
ン圧および/または真の蒸気圧への低下によつて気泡を
形成させるためのチヤンバー容積増大時の気泡形成を除
く。ピストン108と内腔106を定めるシリンダー壁との間
には、該ピストンと捜入部品102との間の非常に厳密な
許容差のはめ合いによるシールが維持される。このはめ
合いには、デイーゼルエンジン燃料噴射ポンプの製造技
術と材料との使用が好ましい。さらに、チヤンバー110
が不連続面または溝を何ら有しない構成であることによ
つても、望ましくない気泡の形成可能性が低下する。 キヤビテーシヨン圧および/または蒸気圧の測定中、
チヤンバー110内の温度は温度検出器136によつて連続的
にモニターされ、この温度はそれぞれの圧力測定の場合
について記録される。制御器84は、空間23を設置温度に
維持するか、または検出器54によつて検出される温度を
一定に保つか、どちらでも望ましい方に加熱装置82を働
かせるように動作させることができる。 第3図には、いろいろな天然ガソリン液体を配合した
原油試料の蒸気圧試験時にチヤンバー110内で検出され
る圧力のグラフを示す。一つの圧力−時間曲線189は定
常状態部分190を含んでいる。この部分は、ピストン108
が引込んで流体が流入導管19から弁126を通つて導管13
1,132までチヤンバー内を連続的に流れることが許容さ
れる場合に、チヤンバー110で検出される圧力である。
この様式の運転の間、円筒形ハウジング34を通つて流れ
る流体のうち実質的に全部がチヤンバー110を通つて流
れることになる。なぜならば、弁160の圧力リリーフ設
定値は弁126のそれよりも高いからである。蒸気圧試験
が開始されると、ピストン108が押込まれてチヤンバー1
10の容積が減少し、また通路140からチヤンバーに流入
する流体流がしや断される。ピストン108は、チヤンバ
ー110の所定の最小容積に対応する位置に到達すると、
ただちに、容積の増大によつてチヤンバー内の検出圧力
に実質的に変化が起らなくなるまで、チヤンバー110の
容積を増大させるために引込む。この圧力に変化が起ら
ない状態を圧力−時間曲線の部分192で示す。チヤンバ
ー110内で検出される圧力に実質的に変化が起らなくな
つてから所定時間が経過したあと、コンピユータ56は、
信号変換器60および62を通じて、制御器64がモータ40に
ピストン108の移動を停止させるための動作を行わせる
ようにし、それによつてチヤンバー容積が一定値に保た
れる。チヤンバー110の容積が変化しない場合の圧力−
時間曲線の部分193によつて示されるように、圧力は徐
々に増大しうる。特に、二つ以上の液体の複合混合物で
ある液体または内部に形成される溶解ガスを有する液体
の場合に、そのような増大が起りうる。曲線の部分193
で示される圧力は、所定の時間経過後に蒸気圧として読
みとることができる。この圧力は平衡状態に達するまで
上昇する。 第3図に示す圧力−時間曲線194は装置10を用いた別
の試験を示す。この場合、流体試料は、曲線部分196で
示されるようなキヤビテーシヨン圧に到達するまでチヤ
ンバー110の容積を増大させることによつて、装置10内
で試験される。キヤビテーシヨン圧に達すると、チヤン
バーの容積は一定に保たれるが、一方曲線部分198で示
すようにチヤンバー110における圧力上昇が観察され
る。次に、チャンバー110はフラッシュされ、同じ流体
の新しい試料と置換えられ、チャンバー容積は、曲線部
分200で示すように、点202でキャビテーション圧に到達
するまで増大する。しかし、この2回目の試験の場合、
チャンバー110の容積はさほど増大せず、曲線部分204で
示される圧力上昇は点205で最終圧力に達する。 第4図には、一定の時間間隔に対する最終平衡圧力と
チヤンバー寸法または気泡寸法との関係を示す。大きな
気泡体積に対応する、チヤンバー110の大きな容積の場
合、最終平衡圧力は、液体を一つの特定のものとすれ
ば、小さくなる。したがつて、いろいろなチヤンバー寸
法または気泡寸法における一連の最終圧力をグラフに描
けば、グラフまたは曲線210を得ることができる。この
曲線を外挿して、気泡寸法ゼロにおける特定液体混合物
のいわゆる真の蒸気圧たとえば点212で示される蒸気圧
を得ることができる。 さらに、これまで観察されているところでは、複合液
体たとえば原油の場合、液体試料を密閉チヤンバー内で
膨張させてキヤビテーシヨン圧に到達させてから試料が
平衝状態に達するのを許容した場合、最終平衡圧または
最終蒸気圧に達するまでにかなりの時間を必要としう
る。しかし、本発明の方法の場合、ここで説明した、い
ろいろなチヤンバー容積における平衡圧を記録する方法
によれば、数分の時間で測定しうる2または3個の液体
試料を用いて、実質的に真の蒸気圧を外挿によつて得る
ことができる。どんな場合でも、ある装置で許容できる
最小圧、すなわちキヤビテーシヨン圧またはいわゆる沸
点圧と呼ばれる圧力は、本発明の方法と装置によつて容
易に決定することができる。 以上、本発明の好ましい実施態様について詳しく説明
したが、当業者には明らかなように、本発明の範囲と意
図とを逸脱することなく、開示した特定実施例に対して
いろいろな代用と変形とを行うことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の蒸気圧測定装置の側面図と模式図の複
合図、 第2図はやや模式的に示した蒸気圧測定装置の中央断面
図、 第3図はキヤビテーシヨン圧および蒸気圧測定サイクル
時の測定装置チヤンバー内の流体試料の全圧と時間との
関係を示すグラフ、 第4図はいろいろなチヤンバー容積におけるある選択試
料の測定にもとづいて予想される真の蒸気圧の値を示す
グラフである。 図中、10は本発明による装置、12は原油パイプライン、
14,16は継手、、18,19,20は導管、22は密閉可能なハウ
ジング、23は22の内部空間、24は横方向の上部フラン
ジ、25は吊下げ支持部材、26はとりはずし自在のふた、
28はスキツド、30は支持ブラケツト、32は閉鎖容器、34
は円筒形ハウジング、36はピストンロツド、38は直線作
動器、40は可逆モータ、50は信号調整器、52はA/Dコン
バータ、54は温度トランスジユーサ、56はデイジタルコ
ンピユータ、58は動作プログラムデイスクドライブ、60
はデータ取得デイスクドライブ、62はデイジタル信号変
換器、64は40用の制御器、66はD/Aコンバータ、72,74,7
6,78は表示器、79は電源装置、82は電気加熱装置、84は
制御器、90はコネクタ、92はソケツト部分、102は挿入
部品、104は横方向の肩、106は円筒形内腔、108はピス
トン、110は可変容積チヤンバー、111はピストンヘツ
ド、112は横方向ヘツド面、114はヘツド部品、116は114
の空洞、118は合せピン、122は流出口、124はチヤンバ
ー、126は逆止め弁、128はカバー部品、129は偏位ば
ね、130,132は導管、134は圧力トランスジユーサ、136
は温度検出器、138は環状空洞、140,142は通路、144は
環状溝、145は一体カラー、146は通路、150はバイパス
チヤンバー、152は下部ヘツド部材、154,156は戻り導
管、160は圧力リリーフバルブ、170は38の作動ロツド、
172,174はリミツトスイツチ、176はカム、189は圧力−
時間曲線、190は定常状態部分、192は実質的に圧力が変
化しない部分、193は110の容積が変化しない場合の圧力
−時間曲線の部分、194は圧力−時間曲線、196はキヤビ
テーシヨン圧を示す部分、198は193と同様の部分、200
はチヤンバー容積が増大するときの圧力変化を示す部
分、202はキヤビテーシヨン圧を示す点、204は193と同
様の部分、205は最終圧力を示す点、210はチヤンバー寸
法と最終圧力との関係、212は真の蒸気圧を示す点。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.膨張自在のチャンバーを定める装置であって、測定
    すべき液体試料を前記膨張自在のチャンバーに導くため
    に前記膨張自在のチャンバーと連絡するのに適当な通路
    装置を含む装置、ならびに前記液体試料を前記膨張自在
    のチャンバーから流出させるための流出通路、前記膨張
    自在のチャンバーの容積を最小値と最大値との間で変化
    させるために前記膨張自在のチャンバー内に配置される
    ピストン装置、および前記膨張自在のチャンバーの膨張
    時に前記膨張自在のチャンバー内の圧力を測定するため
    に前記膨張自在のチャンバーと連絡した圧力検出装置を
    用いて液体組成物の蒸気圧を決定する方法であって、 測定すべき液体の試料を前記膨張自在のチャンバー内に
    配置する工程、 前記ピストン装置が前記膨張自在のチャンバーの選択最
    小容積に対応する所定の位置から移動して前記膨張自在
    のチャンバーの容積が増大するように前記ピストン装置
    を操作する一方、前記膨張自在のチャンバー内の圧力を
    測定して前記膨張自在のチャンバーの容積増大において
    前記圧力がいつ実質的に一定となるかを決定する工程、 前記液体のキャビテーション圧に対応する前記実質的に
    一定の圧力値を記録する工程 からなることを特徴とする液体組成物の蒸気圧を決定す
    る方法。 2.圧力測定中に前記膨張自在のチャンバー内の温度を
    測定する工程を含む特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。 3.前記圧力の測定中に前記膨張自在のチャンバー内の
    温度を実質的に一定値に維持する工程を含む特許請求の
    範囲第2項に記載の方法。 4.前記膨張自在のチャンバーを定める前記装置内で流
    体を循環させて、前記膨張自在のチャンバーを定める前
    記装置の温度を前記膨張自在のチャンバーにおける前記
    圧力の測定中実質的に一定値に維持する工程を含む特許
    請求の範囲第3項に記載の方法。 5.前記膨張自在のチャンバー内の液体試料を前記液体
    の別の試料に置換える工程、前記膨張自在のチャンバー
    を、前記の最初の膨張時の前記膨張自在のチャンバーの
    容積とは異なる容積まで膨張させる工程、および前記膨
    張自在のチャンバーの膨張の停止後所定の時間経過後に
    前記膨張自在のチャンバー内の圧力を測定する工程を含
    む特許請求の範囲第1項に記載の方法。 6.前記膨張自在のチャンバーの前記最初の膨張時およ
    び前記膨張自在のチャンバーの前記2回目の膨張時に前
    記圧力を測定するとき、所定の時間経過後の前記膨張自
    在のチャンバー内の最終圧力を比較する工程、および前
    記最終圧力を前記膨張自在のチャンバーの寸法の関数と
    して定める曲線を外挿して、前記液体組成物の蒸気圧値
    を決定する工程を含む特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。 7.液体の蒸気圧を決定する装置であって、 前記液体の試料を内部に配置しうる密閉チャンバーを定
    める装置、 ピストン装置であって、該ピストン装置の移動に応答し
    て前記チャンバーの容積を変化させるピストン装置、 前記チャンバーを液体源と連絡するように配置するため
    の流入導管装置、 前記チャンバーから液体を流出させるための、前記チャ
    ンバーと連絡している第1の流出導管装置であって、前
    記チャンバーからの流出を可能としかつ前記チャンバー
    内への流入を防ぐために操作しうる弁装置を含む第1の
    流出装置、 前記チャンバーと連絡している圧力検出装置であって、
    前記チャンバー内に液体試料が存在するときの、前記チ
    ャンバーの容積を膨張させる前記ピストン装置の移動時
    に、前記チャンバー内の圧力を測定する圧力検出装置、 前記ピストン装置を移動させるための作動器、 前記チャンバー内の圧力を検出するための制御装置であ
    って、前記チャンバーの容積の増大時に前記チャンバー
    内の圧力が実質的に一定値に減少するまで前記チャンバ
    ーの容積を増大させるために前記ピストン装置の移動を
    制御するための制御装置 から成ることを特徴とする液体の蒸気圧を決定する装
    置。 8.前記チャンバーを定める前記装置が円筒形内腔を形
    成する円筒形部材を含み、前記ピストン装置が、前記内
    腔内で、前記流入導管装置を通る前記チャンバーへの流
    体を受入れるための位置と、前記チャンバーの容積を減
    少させる一方前記チャンバー内にとり込まれた液体試料
    の蒸気圧測定に先立って前記チャンバーへの液体の流れ
    をしゃ断するための位置との間に、移動のために配置さ
    れる特許請求の範囲第7項に記載の装置。 9.前記ピストン装置が前記内腔内に該内腔との密着は
    め合い関係で配置されて、前記チャンバーと外部にある
    前記円筒形部材との間の封止装置を与え、該封止装置
    が、前記ピストン装置と前記内腔を定める前記円筒形部
    材の壁との間のきわめて小さい空間によって形成される
    特許請求の範囲第8項に記載の装置。 10.前記円筒形部材がバイパス流路を定める装置を含
    み、該バイパス流路が、前記蒸気圧を測定する装置から
    出て前記円筒形部材に流入する液体を導くための第2の
    流出導管と連絡しており、また前記蒸気圧を測定する装
    置に流入・流出する液体の温度に関係するある温度に前
    記円筒形部材の温度を安定させるために前記円筒形部材
    を通る液体を循環させるために、前記バイパス流路を操
    作しうる特許請求の範囲第8項に記載の装置。 11.前記作動器が、前記ピストン装置を、前記チャン
    バーを通る流体の流れを可能にする第1の位置から、前
    記チャンバーを通る流体の流れをおさえかつ前記チャン
    バーの容積を最小値に減少させる第2の位置まで移動さ
    せるために、前記制御装置と協同し、また前記制御装置
    を、前記チャンバーの容積を所定の大きさだけ増大させ
    るために前記ピストン装置が所定の位置まで移動するよ
    うに操作しうる特許請求の範囲第7項に記載の装置。 12.前記チャンバーを定める前記装置が収容ハウジン
    グ内に配置され、該収容ハウジングが、該ハウジングか
    らのとりはずしのために前記チャンバーを定める前記装
    置と前記作動器とを支持する装置、前記収容ハウジング
    内の加熱装置、および前記流入導管を通って前記チャン
    バーを定める前記装置に流入する液体の温度との関係に
    おいて前記収容ハウジング内の所定温度を維持するため
    に前記加熱装置を制御する制御装置を含む特許請求の範
    囲第7項に記載の装置。 13.液体の蒸気圧を測定する装置であって、 内部に成形された円筒形内腔を含みかつ膨張自在のチャ
    ンバーを部分的に定めるハウジング装置であって、前記
    内腔の一端を閉じるヘッド部分を含み、また前記膨張自
    在のチャンバーからの流体を導くための流出導管、前記
    流出導管から前記膨張自在のチャンバー内への流体の逆
    流を防ぐために前記流出導管内に配置された弁装置、前
    記膨張自在のチャンバーに開口しており、前記膨張自在
    のチャンバーに流体を導くための流入導管と連絡するの
    に適当な前記ハウジング装置内の流入通路装置を含むハ
    ウジング装置、 前記内腔内に配置された往復運動ピストンであって、前
    記流入通路の覆いを除去して、事実上連続的に前記流入
    導管から前記チャンバー装置および前記流出導管を通る
    液体の流れを可能にする第1の位置まで移動させること
    ができ、また前記流入通路と前記チャンバーとの間の連
    絡をしゃ断しかつ前記膨張自在のチャンバーの容積を所
    定の最小値まで減少させるために移動させることができ
    る往復運動ピストン、 前記ピストンの前記最小容積位置で前記膨張自在のチャ
    ンバーと連絡している圧力検出装置、 前記ピストンを前記第1の位置から前記膨張自在のチャ
    ンバーの最小容積に対応する第2の位置に移動させ、ま
    た前記第1の位置に戻すための作動器、 前記膨張自在のチャンバー内に液体の試料をとり込み、
    また前記圧力検出装置によって検出される前記膨張自在
    のチャンバー内の圧力が所定の大きさまで低下して前記
    膨張自在のチャンバーの容積増大によって実質的に変化
    しなくなるまで前記膨張自在のチャンバーを膨張させ、
    そうすることによって前記膨張自在のチャンバー内にと
    り込まれた液体試料のキャビテーション圧を決定しうる
    ように前記ピストンを移動させる制御装置 からなることを特徴とする液体の蒸気圧を測定する装
    置。 14.前記ハウジング装置が、前記ピストンが前記流入
    通路装置をしゃ断するために移動したとき前記ハウジン
    グ装置内で液体を循環させるための前記ハウジング装置
    内に成形された通路装置、および前記蒸気圧を測定する
    装置の運転中に液体試料の蒸気圧を測定するために前記
    ハウジング装置を通し前記ハウジング装置から実質的に
    中断することなく液体の流れを導くための第2の流出導
    管を含む特許請求の範囲第13項に記載の装置。 15.前記作動器が、液体を前記膨張自在のチャンバー
    に受入れる第1の位置から、前記流入通路をしゃ断し前
    記膨張自在のチャンバーの容積を最小値に減少させる第
    2の位置、および前記膨張自在のチャンバー内の圧力が
    少なくとも前記液体のキャビテーション圧まで低下した
    前記膨張自在のチャンバーの容積に対応する第3の位置
    に、前記ピストンを移動させるためのモータ装置を含む
    特許請求の範囲第13項に記載の装置。 16.液体の蒸気圧を測定する装置であって、 内部に成形された円筒形内腔を含みかつ膨張自在のチャ
    ンバーを部分的に定めるハウジング装置であって、前記
    内腔の一端を閉じるヘッド部分と前記チャンバーからの
    流体を導く流出導管とを含むハウジング装置、 前記流出導管から前記チャンバー内への流体の逆流を防
    ぐために前記流出導管内に配置された弁装置、 前記チャンバーに流体を導くために前記チャンバーを開
    くように操作しうる前記ハウジング装置内の流入通路、 前記内腔内に配置された往復運動ピストンであって、前
    記流入通路の覆いを除去して、事実上連続的に前記流入
    導管から前記チャンバーおよび前記流出導管を通る液体
    の流れを可能にする第1の位置まで移動させることがで
    き、また前記流入通路と前記チャンバーとの間の連絡を
    しゃ断しかつ前記チャンバーの容積を所定の最小値まで
    減少させるために移動させることができる往復運動ピス
    トン、 前記ピストンの前記最小容積位置で前記チャンバーと連
    絡している圧力検出装置、 前記ピストンを、流体を前記流入通路を通して前記チャ
    ンバーに受入れるための第1の位置から第2の位置に移
    動させ、また前記第1の位置に戻すための作動器 からなり、 前記ピストンが前記内腔内に該内腔と密着はめ合いの関
    係で配置されて前記チャンバーと前記流入通路との間の
    封止装置を与え、該封止装置が、前記ピストンと、前記
    チャンバーと前記流入通路との間の前記内腔を定める前
    記ハウジング装置の壁との間のきわめて小さい空間によ
    って完全に形成される ことを特徴とする液体の蒸気圧を測定する装置。 17.前記ハウジング装置が、前記蒸気圧を測定する装
    置の温度を該装置に流入・流出する流体の温度に関係す
    るある温度に安定させるために前記ハウジング装置内で
    液体を循環させるための第2の流出導管と連絡したバイ
    パス流路を定める装置を含む特許請求の範囲第16項に記
    載の装置。 18.前記作動器が、前記第1の位置から前記チャンバ
    ーを通る液体の流れをおさえかつ前記チャンバーの容積
    を最小値に減少させる前記第2の位置に前記ピストンを
    移動させるために制御装置と協同し、また該制御装置
    を、前記チャンバーの容積を所定の大きさだけ増大させ
    るために前記ピストンが第3の位置まで移動するように
    操作しうる特許請求の範囲第16項に記載の装置。
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