JP2728711B2 - 制御要素駆動装置 - Google Patents

制御要素駆動装置

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JP2728711B2 JP1007841A JP784189A JP2728711B2 JP 2728711 B2 JP2728711 B2 JP 2728711B2 JP 1007841 A JP1007841 A JP 1007841A JP 784189 A JP784189 A JP 784189A JP 2728711 B2 JP2728711 B2 JP 2728711B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は原子炉、特に液体金属を冷却材とする液体金
属冷却型高速増殖炉における制御要素駆動装置に係る。
(従来の技術) 一般にナトリウム等の液体金属を冷却材とする高速中
性子炉の出力制御および炉停止は、ホウ素またはタンタ
ル等の中性子吸収物質を含む制御要素を、炉心支持板に
植設された複数本の燃料集合体の間に挿入することによ
ってなされている。すなわち、制御要素案内管を燃料集
合体の軸方向と平行に配置し、前記制御要素はこれ等の
案内管内で軸方向に移動され、原子炉の反応度を制御す
る。而して、上記制御要素を駆動する制御要素駆動装置
は動作が安定でしかも高信頼度のものであることが要求
される。従来から使用されている制御要素駆動装置は、
燃料集合体を収容している原子炉容器の上部に設置され
るのが普通である。この駆動装置は、上記原子炉容器の
上部開口を閉塞する遮蔽プラグに設置した回転プラグ上
に固定された駆動部と、この駆動部と前記制御要素を結
合するため前記回転プラグを貫通して炉心領域上方まで
延入した延長管とを有する駆動機構を具え、この駆動機
構は中央制御室の制御下に作動されるようになってい
る。また、前記制御要素駆動装置は、制御盤からの制御
によって前記駆動部を人為的または自動的に作動させ得
るものとしてある。而して、前記駆動部の出力制御およ
び炉停止のための動作は、通常電気的・機械的手段によ
ってなされている。
以下、第4図につき従来の制御要素駆動装置の具体的
構成を説明する。この図において、駆動部ハウジング1
は回転プラグ2上面に設置され、この駆動部ハウジング
下端には炉心領域上方まで延入する上部案内管3が一体
に設けられている。また、駆動部ハウジング1頂面には
駆動モータ4が設置され、この駆動モータはケーブル5
を介して制御盤6に接続されている。駆動モータ4の出
力軸にはボールスクリュー7が同心一体に連結され、こ
のボールスクリュー7にはボールナット8が螺合されて
いる。而して、このボールナット8は板材9を介して1
対のロードセル10に結合されており、これ等のロードセ
ルは中空円筒状の枠構11上面に連結されている。この枠
構内上部には電磁石12が配置されており、この電磁石下
部には下端に内フランジを具えた円筒体12aが結合され
ている。また、この円筒体12aの下端には1対のロード
セル13が結合されており、これ等のロードセル下端には
外側延長管14が結合されている。この外側延長管14は回
転プラグ2を貫通して回転プラグ内面の若干下方に終端
し、外側延長管14内には炉心15内に設けた下部案内管16
の上端まで延入する内側案内管17が同心的に設けられて
いる。この内側延長管下端にはフィンガロッド18ととも
にラッチメカニズムを構成する板ばね状の複数のラッチ
フィンガ19が設けてある。
前記電磁石12の下面には磁気的に着脱自在の板状のア
ーマチュア20が装着されており、このアーマチュアは前
記内側延長管17の上端に固着されている。前記のように
外側延長管14、内側延長管17は二重管構成となってお
り、回転プラグ2の相当位置を貫通していることも前記
した通りである。また、上部案内管3と外側延長管14と
の間の相当位置には、上部案内管3頂部に固定して生体
遮蔽21が設けられている。さらに、外側延長管14の適宜
位置に下端を流体密に結合したベローズ22の上端は、前
記生体遮蔽21下端と同じく流体密に結合されている。ま
た、外側延長管14と内側延長管17のそれぞれの適宜位置
とは、ベローズ23によって流体密に結合されている。さ
らに、外側延長管14の段付部24にはコイルばね状の加速
スプリング25が装着され、この加速スプリング内に設け
られ前記内側延長管17下部を包囲する加速管26の下端
は、制御要素27のハンドリングヘッド28に当接されてお
り、さらに加速スプリング25の下部にはダンピングスプ
リング29が設けられている。なお、30はダンピングスプ
リング29を支持するストッパを示す。
上記構成において、制御要素27は中性子吸収材を充填
した複数の制御ピンを束ねて1箇の保護管内に収容した
構造としてある。また、制御要素27と下部案内管16との
間には適宜ギャップが形成されている。なお、図中31は
センサ、32は円筒体12aの内フランジを示している。
以下、上記構成の従来の制御要素駆動装置の作動を説
明する。先ず、平常運転時には内側延長管17先端のラッ
チフィンガ19の肩部と、制御要素27のハンドリングヘッ
ド28とは係合しており、外側延長管14と制御要素27とは
連結されている。ラッチフィンガ19の内面はフィンガロ
ッド18によって拘束されている。この時、アーマチュア
20は磁力によつて電磁石12に吸着されている。また、加
速スプリング25はその上端を外側延長管14の段付部24に
よって拘束されているとともに、その下端は制御要素27
のハンドリングヘッド28に拘束された加速管26の頂部に
当接拘束され、圧縮状態にある。
この状態にあっては、制御盤6における人為的な操作
または前記制御盤内の自動運転回路によって、駆動モー
タ4に正転または逆転を指令する信号を送ることによ
り、駆動モータ4を正転または逆転させれば、ボールス
クリュー7およびボールナット8によって上下動に変換
され、制御要素27の挿抜がなされる。
ところで、何等かの原因によりプラントに異常状態、
例えば冷却材流量低下、冷却材温度上昇、炉心中性子束
増大等が発生すると、センサ31はこれ等を検出し、その
検出信号は制御盤6に伝送される。制御盤6は伝送され
た検出信号に基づき予めセットされた論理回路によって
スクラム指令信号を自動的に発生する。このスクラム指
令信号は、前記検出信号に基づき発せられるアラームに
よって、運転員のマニアル操作によって発生するように
してもよい。何れにせよ、スクラム信号が発せられると
電磁石12は滅勢されアーマチュア20に対する吸引力は消
失する。すると、アーマチュア20は円筒体12aの下端の
内フランジ32に接触するまで落下する。これに伴って内
側延長管17全体が落下するので、フィンガロッド18も落
下してラッチフィンガ19の拘束を解除する。ラッチフィ
ンガ19は板ばねの復帰力によって内側に縮径し、制御要
素27に対する拘束をとくので、制御要素27はその自重と
加速管26を介して伝達される加速スプリング25のばね力
とによって、下部案内管16内を急速に落下する。これに
より、制御要素のスクラム動作が完了する。
なお、ベローズ22、23は外側延長管14と内側延長管14
とを移動可能に支持し、且つ原子炉内雰囲気を隔離する
ためのものであり、ロードセル13は制御要素駆動機構の
健全性を確認するためのものである。
上記構成の制御要素駆動装置においても、十分な信頼
度のある動作がなされ確実な動作を期待することができ
るのであるが、原子炉の大型化および高出力化に伴いよ
り高度の安全性と確実性のある制御要素駆動装置が要求
されるようになってきた。そのため、前記説明した従来
の制御要素駆動装置とはその動作原理を全く別異とする
ものの採用が考えられている。これは、原子炉事故に際
して原子炉の停止不能となる仮想的な事態を想定して、
従来既知の原子炉保護系を多重に設置して前記のような
原子炉停止不能の事態発生の確率を低減させ安全上の裕
度を増大させるよりも、動作原理を別異とする制御要素
駆動装置の採用が有利であるのによる。この別異の動作
原理による制御要素駆動装置は、従来既知の同種装置に
おける故障原因を可能な限り排除したものであることが
望ましい。
第4図と同一部分には同一符号を付した第5図につ
き、上記の別異の作動原理による制御要素駆動装置の概
要を説明する。第5図において、制御要素33は炉心内に
燃料集合体と平行に設置され、内部に冷却材が流通され
る案内管34内に昇降自在に収容されている。制御要素33
の頂面中心には延長棒35が連結され、この延長棒の上端
にはアーマチュア36が固着されている。炉心を収容する
原子炉容器の蓋となっている回転プラグ39を貫通して上
部案内管3と同心の延長管37が垂下され、この延長管下
端には電磁石38が取り付けられている。前記制御要素33
は前記アーマチュア36を前記電磁石によって吸着するこ
とによって、前記延長管37に対して支持されるようにな
っている。電磁石38はE型鉄心42とこれに巻回されたコ
イル41とからなり、コイル41を付勢することによって磁
力を発生する。また、延長管37の上端は回転プラグ39上
面に設けられた上下動駆動装置40に連結され、この上下
動駆動装置40は制御装置43の制御下に作動され、制御要
素の挿抜、切り離し、切り離し後のリセット等を行うも
のである。なお、図中44は制御要素33直下に設けたダッ
シュポットを示す。
上記構成の制御要素駆動装置は原子炉の平常運転時に
は、第5図に示した従来例と同様に必要に応じて制御要
素の炉心に対する挿抜を行い、原子炉の反応度の制御を
行う。
一方、何等かの異常発生時には電磁石38を滅勢すれ
ば、延長管37と制御要素33とは切り離され、制御要素は
その自重によって落下し原子炉はスクラムされることと
なる。以上から明らかなように第5図図示によれば、原
子炉スクラム時に延長管またはそれに類する長尺の部材
が機械的な作動を行うことがなく、さらにラッチ機構の
ような比較的複雑な構成の機構も必要としないので、動
作が非常に確実である。
また、電磁石38が冷却材中に配置されているため、冷
却材の異常な温度上昇によって鉄心42およびアーマチュ
ア36の温度がそれ等の材料のキュリー点近傍に達すれ
ば、アーマチュア36に対する吸着力は自動的に大幅に低
下し、自動的な原子炉スクラムがなされることとなる。
(発明が解決しようとする課題) 第4図に示した制御要素駆動装置は、作動が確実であ
りその構造も簡単であるから、一見第5図に示した通常
慣用のものよりも安全確実であるように考えられる。
ところが、電磁石38は通常使用される環境よりも遥か
に高温の液体金属冷却材中に浸漬されており、極めて苛
酷な条件下で使用されることとなる。また、電磁石の吸
着面やその周辺部には長時間の使用に伴って液体金属冷
却材中の不純物、特に磁性異物が次第に吸着され、電磁
石38とアーマチュア36との吸着機能が阻害されるに至
る。これを防止するには、適当な期間毎に電磁石38を交
換することが必要となる。
しかしながら、電磁石38は長尺の延長管37下端にこれ
と一体化して設けられており、交換を行うには延長管37
とともに原子炉容器外に取り出さなければならない。こ
の取り出しの操作が困難なだけでなく、延長管37、電磁
石38には空気中において化学的に極めて活性なナトリウ
ムが付着しているため、取り出し用の特別の容器を用意
する必要がある。また、延長管37と電磁石38を取り外し
て、新規の延長管および電磁石を取り付けるためには、
コイルのリード線の切断、接続等の複雑な作業を前記特
別の容器内で行わなければならない。
上記のように、第5図に示した制御要素駆動装置は延
長管37、電磁石38の定期的な交換を必要とし、しかもそ
れ等の交換に大きな手数とかなりの長時間とを必要とす
るので、原子炉の稼働率を低下させ経済的には好ましく
ない。
本発明は上記の事情に基づきなされたもので、冷却材
の異常温度上昇による自動スクラム機能を具え、しかも
電磁石の交換が極めて容易になし得る制御要素駆動装置
を提供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の制御要素駆動装置は、炉心内に配置されその
内部を冷却材が流通し制御要素を案内する案内管と、前
記制御要素の上端に固着されキュリー点磁性材料からな
るアーマチュアと、原子炉容器の蓋を形成する遮蔽プラ
グに可回動に設けた回転プラグを貫通し回転プラグ上面
に設けた上下動駆動装置によって昇降される延長管と、
この延長管下端に設けられ延長管内に同心的に配置され
た押し棒により開閉自在とされたグリッパ機構と、前記
制御要素上端の前記アーマチュアに対向して設けられた
永久磁石およびその上にそれに一体化して設けられ前記
グリッパ機構と協働するハンドリングヘッドを具えた永
久磁石式吸着器とを有することを特徴とする。
(作用) 上記構成の本発明制御要素駆動装置においては、原子
炉の運転中何等かの原因によって冷却材の温度が異常上
昇すると、アーマチュアおよび永久磁石の温度が上昇
し、前記両者の少なくとも一方がキュリー点近傍の温度
に到達すると、両者間の吸着力は喪失され、アーマチュ
アは永久磁石式吸着器から離脱し、制御要素はその自重
によって落下して炉心に挿入され、原子炉スクラムが自
動的に達成される。
(実施例) 第4図、第5図と同一部分には同一符号を付した第1
図は、本発明一実施例要部の縦断面図、第2図は前記要
部の異なる状態における縦断面図、第3図は前記要部の
一部を拡大して示す縦断面図である。第1図において、
図には現れていない制御要素は延長管37から切り離され
案内管34底部に着座した状態にあり、その頂面中心に突
設した延長棒35上端のアーマチュア36と協働する吸着装
置は永久磁石吸着装置101とされている。この永久磁石
吸着装置は径方向に磁化した中空円筒状の永久磁石102
と、その外周面および内周面に一体化して装着された磁
極リング103および104とを具える。また、前記永久磁石
102の上方に設けられこの永久磁石およびこれに装着さ
れた磁極リング103、104と一体化されたハンドリングヘ
ッド105が設けられている。ハンドリングヘッド105に
は、上端面に上方に向けて拡開するテーパ部105aを、中
間部に後記説明するグリッパ機構106と協働する直円筒
状凹入部105bを、下端面に下方に向けて縮径するテーパ
部105cをそれぞれ具えたハンドリング用の内腔が設けら
れている。延長管37下端には1対のグリッパ爪を具えた
グリッパ機構106が設けられ、前記グリッパ爪下端には
前記直円筒状凹入部105bに係合嵌入する外向きの突起10
6aが形成されている。
また、延長管37内には延長管37上端から突出した部位
において、この図には現れていない上下動駆動装置に結
合され、この駆動装置によって作動される押し棒107が
同心的に配置されている。この押し棒107の先端は小径
部107aとされ、中間部には前記1対のグリッパ106間を
押し拡げる棒大部107bが設けられている。
上記構成において、永久磁石102は高温における保持
力、残留磁束が大きな材料例えばレアアース合金等が適
当であり、磁極リング103、104の材料としては高磁束密
度とすることが可能で機械的な延性に富むキュリー点磁
性材料例えば鉄、低合金鋼等が適当である。また、ハン
ドリングヘッド105の材料としては非磁性材料例えばス
テンレススティール等が適当である。
さらに、第1図に示した制御要素の着座状態では、永
久磁石式吸着器101の頂部は、案内管34のハンドリング
ヘッド34aよりも低い位置にあるようにしてある。
上記構成の本発明実施例の作用を説明する。今、原子
炉は停止状態にあり制御要素およびその駆動機構を構成
する各部材は第1図に示す状態にあるとする。この状態
から原子炉を起動するには、上下動駆動機構によって延
長管37を下降させ、グリッパ機構106がハンドリングヘ
ッド105に係合し得る位置まで挿入する。ここで、第2
図に示すように前記上下動駆動装置によって押し棒107
のみを下降させ、その棒大部107bによってグリッパ爪間
を聞かせ、それ等の先端の外向きの突起106aをハンドリ
ングヘッド105の直円筒状凹入部105bに係合、嵌入させ
てハンドリングヘッド105、永久磁石式吸着器101をグリ
ッパ106に握持する。この状態では永久磁石式吸着器101
とアーマチュア36とは吸着しているから、延長管37と制
御要素とは一体に結合されていることとなり、上下動駆
動装置によって制御要素を上昇させることができる。こ
のようにして原子炉の起動がなされる。原子炉起動後に
あっては、通常慣用の制御要素駆動装置と同様に制御要
素を挿抜して原子炉の運転状態を制御する。
一方、原子炉の運転中何等かの原因によって冷却材の
温度が異常上昇すると、アーマチュア36および永久磁石
102の温度が上昇し、前記両者の少なくとも一方がキュ
リー点近傍の温度に到達すると、両者間の吸着力は喪失
され、アーマチュア36は永久磁石式吸着器101から離脱
し、制御要素はその自重によって落下して炉心に挿入さ
れ、原子炉スクラムが自動的に達成される。
なお、押し棒107を上下動駆動装置によって押し下げ
れば、キュリー点より温度が低い状態においても押し棒
107は環状に形成されたハンドリングヘッド105および永
久磁石式吸着器101を挿通してアーマチュア36を押し下
げ、人為的に原子炉スクラムを達成させることができ
る。
第3図は永久磁石式吸着器101を交換する状態を示し
ている。永久磁石式吸着器101を交換するには、先ず押
し棒107を引き上げてグリッパ機構106とハンドリングヘ
ッド105との結合を解除し、次いで延長管37を上方に引
き上げる。第3図はそれ等が引き上げられた状態を示し
ている。ここで、回転プラグを回転させ回転プラグの偏
心位置に設置した図示しない交換装置を案内管34の軸線
上に位置させる。次いで、交換装置の掴持機構により案
内管34のハンドリングヘッド34aを掴み、案内管34を引
く抜く。而して、この案内管34の引き抜きと同時に制御
要素および永久磁石式吸着器101も引き抜かれるので、
永久磁石式吸着器および制御要素を含む新規な案内管と
交換することによって、永久磁石式吸着器の交換もなさ
れることとなる。なお、案内管34のハンドリングヘッド
34aと燃料集合体のそれとを同一形状寸法のものとすれ
ば、上記の引き抜きに燃料交換装置を転用することがで
きる。
さらに、永久磁石式吸着器101とキュリー点磁性材料
からなるアーマチュア36とを協働させているため、アー
マチュア36の高温による透磁率低下と永久磁石102の磁
力の低滅とが相乗的に働き、スクラム動作がより速やか
に且つ確実になされる。
また、永久磁石式吸着器の交換は上記のように制御要
素の交換と同時になされるため、従来の制御要素駆動装
置におけるような長尺の延長管の炉容器外への取り出し
を必要とせず、交換のための特別な作業を必要としな
い。
[発明の効果] 上記から明らかなように本発明の制御要素駆動装置に
おいては、冷却材の異常温度上昇による自動的な原子炉
スクラム、人為的な原子炉スクラムのいずれもが可能で
ある。また、構造が簡単であるため作動が確実且つ信頼
性に優れ、原子炉の健全性維持上極めて有益である。さ
らに、永久磁石式吸着器の交換は制御要素の交換と同時
になされるため、永久磁石式吸着器の交換のために特に
時間を割く必要はなく、原子炉の稼働率の向上に寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例要部の縦断面図、第2図は前記
要部の異なる状態における縦断面図、第3図は前記要部
の一部を拡大して示す縦断面図、第4図は通常慣用の制
御棒駆動機構の縦断面図、第5図は改良した従来の制御
棒駆動機構の縦断面図である。 34……案内管、34a、105……ハンドリングヘッド、35…
…延長棒、36……アーマチュア、37……延長管、101…
…永久磁石式吸着器、102……永久磁石、106……グリッ
パ機構、107……押し棒

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉心内に配置されその内部を冷却材が流通
    し制御要素を案内する案内管と、前記制御要素の上端に
    固着されキュリー点磁性材料からなるアーマチュアと、
    原子炉容器の蓋を形成する遮蔽プラグに可回動に設けた
    回転プラグを貫通し回転プラグ上面に設けた上下動駆動
    装置によって昇降される延長管と、この延長管下端に設
    けられ延長管内に同心的に配置された押し棒により開閉
    自在とされたグリッパ機構と、前記制御要素上端の前記
    アーマチュアに対向して設けられた永久磁石およびその
    上にそれに一体化して設けられ前記グリッパ機構と協働
    するハンドリングヘッドを具えた永久磁石式吸着器とを
    有することを特徴とする制御要素駆動装置。
  2. 【請求項2】前記ハンドリングヘッドおよび永久磁石式
    吸着器は環状に形成され、前記押し棒は前記上下動駆動
    装置によって前記ハンドリングヘッドと永久磁石式吸着
    器を挿通して前記アーマチュアを押し下げるように構成
    されたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    制御要素駆動装置。
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