JP2727687B2 - 光学活性なベンゼン誘導体およびその製法 - Google Patents

光学活性なベンゼン誘導体およびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、有機電子材料たとえば液晶化合物の中間体
として有用な光学活性なベンゼン誘導体およびその製法
に関する。
〈従来の技術〉 ジャーナル・オブ・ザ・アメリカンケミカルソサイア
ティ88巻、1724頁〔J.Am.Chem.Soc.88(8),1724(196
6)(Eng)。〕には下記式 で示される化合物およびその製造法が記載されている。
しかしながら、上記化合物の有用性に関する記載は一
切無い。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は、液晶化合物の中間体として有用な光学活性
なベンゼン誘導体およびその工業的有利な製法を提供す
る。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、一般式(I) (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
し、XはHOOC−、HO−、CH3CO−またはCH3COO−を示
す。nは1〜5の整数であり、*印は不斉炭素原子であ
ることを示す。) で示される光学活性なベンゼン誘導体およびその製法で
ある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光学活性なベンゼン誘導体のうち、上記の一
般式(I)においてXがCH3CO-である化合物(以下、光
学活性なアセトフェノン誘導体という)は、以下の4工
程を経て製造することができる。
第1工程は、一般式(II) (式中、nは1〜5の整数である。) で示されるアルコール類を一般式(III) R′−COOH (III) (式中、R′は低級アルキル基である。) で示されるカルボン酸またはその誘導体と反応させて一
般式(IV) (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
数である。) で示されるベンゼン誘導体を得る工程である。
このアシル化反応において、一般式(III)で示され
るカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸およ
び吉草酸があげられ、その誘導体としては、これらの酸
に対応する酸無水物あるいは酸クロリドもしくは酸プロ
ミド等があげられる。
このアシル化反応は、通常のエステル化の条件が適用
され、溶媒の存在または非存在下に触媒を用いて反応さ
せることにより行われる。
アシル化剤としては、一般式(III)で示されるカル
ボン酸よりもその誘導体である酸無水物あるいは酸クロ
リドもしくは酸プロミド等が、反応性の観点から好まし
く使用される。
この反応において、溶媒を使用する場合、その溶媒と
してはたとえばテトラヒドロフラン、エチルエーテル、
アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、
クロルベンゼン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ピリジン、ジメチルホルムア
ミド、ヘキサン等の脂肪族もしくは芳香族炭化水素、エ
ーテル、ケトン、ハロゲン化炭化水素、有機アミン、非
プロトン性極性溶媒等の反応に不活性な溶媒の単独また
は混合物があげられる。その使用量については特に制限
なく使用することができる。
反応に用いる低級アルキルカルボン酸類は原料である
アルコール類に対して1当量倍以上必要であり、上限に
ついては特に制限されないが、好ましくは4当量倍以下
である。
触媒としては、たとえばジメチルアミノピリジン、ト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、
ピコリン、イミダゾール、炭酸ナトリウム、ナトリウム
メチラート、炭酸水素カリウム等の有機あるいは無機塩
基物質があげられる。その使用量は特に制限されない
が、通常アルコール類(II)に対して1〜5当量倍であ
る。
溶媒として有機アミンを使用する場合は、該アミンが
触媒として作用することもある。
又、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等
の酸類を触媒として用いることもできる。
触媒の使用量はアシル化剤の種類と使用する触媒の組
合わせ等によっても異なり、必ずしも特定できないが、
たとえばアシル化剤として酸ハライドを使用する場合に
は、当該酸ハライドに対して1当量倍以上使用される。
反応温度は通常−30℃〜100℃であるが、好ましくは
−20℃〜90℃である。
反応時間は特に制限されず、原料のアルコール類(I
I)が消失した時点を反応の終点とすることができる。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば抽出、分液、
濃縮、再結晶等の操作によりベンゼン誘導体(IV)を収
率よく得ることができ、これは必要によりカラムクロマ
トグラフィーなどで精製することもできるが、次工程へ
は通常、未精製のままで使用する。
第2工程は、上記で得られたベンゼン誘導体(IV)を
溶媒中でアセチル化して一般式(V) (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
数である。) で示されるエステル類を得る工程である。
このアセチル化は通常のフリーデルクラフト反応が適
用される。アセチル化に使用される酢酸およびその誘導
体としては、酢酸、アセチルクロリドおよびアセチルプ
ロミド等があげられ、これらのアセチル化剤の使用量
は、ベンゼン誘導体(IV)に対して1倍モル以上必要で
あり、上限は特に制限されないが、好ましくは8倍モル
以下である。
アセチル化に使用される触媒は、通常のフリーデルク
ラフト反応に用いられる触媒が使用され、かかる触媒と
しては、塩化アルミ、臭化アルミ、塩化亜鉛、臭化亜
鉛、四塩化チタン、ポリリン酸、三フッ化ホウ素等が例
示される。これらの使用量は、ベンゼン誘導体(IV)に
対して0.3〜3倍モル使用される。溶媒としてはジクロ
ルエタン等の反応に不活性なハロゲン化炭化水素などが
挙げられる。溶媒量は特に制限されない。
反応温度は通常−30〜150℃、好ましくは−10〜100℃
である。
反応時間は特に制限されない。
このようにして得られた反応混合物から、分液、濃
縮、蒸留、結晶化等の操作により、エステル類(V)が
収率よく得られ、これは必要により更にカラムクロマト
グラフィー等で精製することもできるが、次工程へは通
常、未精製のままで使用する。
第3工程は、上記で得られたエステル類(V)に、該
エステル類の鏡像体のどちらか一方のみを加水分解する
能力を有するエステラーゼを用いて不斉加水分解して一
般式(VI) (式中、nは前記と同じ意味であり、*印は不斉炭素原
子であることを示す。)で示される光学活性なアルコー
ル類を得る工程である。
尚、本発明におけるエステラーゼとはリパーゼを含む
広義のエステラーゼを意味する。
この反応で用いられるエステラーゼを生産する微生物
としては、エステル類(V)を不斉加水分解する能力を
有するエステラーゼを生産する微生物であればよく、特
に限定されるものではない。
このような微生物の具体例としては、たとえばエンテ
ロバクター属、アルスロバクター属、ブレビバクテリウ
ム属、シュードモノス属、アルカリゲネス属、ミクロコ
ッカス属、クロモバクテリウム属、ミクロバクテリウム
属、コリネバクテリウム属、バシルス属、ラクトバシル
ス属、トリコデルマ属、キャンディダ属、サッカロミセ
ス属、ロドトルラ属、クリプトコッカス属、トルロプシ
ス属、ピヒア属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、
リゾプス属、ムコール属、オーレオパシディウム属、ア
クチノムコール属、ノカルディア属、ストレプトミセス
属、ハンゼヌラ属、アクロモバクター属に属する微生物
が例示される。
上記微生物の培養は、通常、常法に従って行われ、例
えば液体培養を行なうことにより培養液を得ることがで
きる。
たとえば、滅菌した液体培地〔かび類、酵母類用には
麦芽エキス・酵母エキス培地(水1にペプトン5g、グ
ルコース10g、麦芽エキス3g、酵母エキス3gを溶解し、p
H6.5とする)、細菌用には加糖ブイヨン培地(水1に
グルコース10g、ヘプトン5g、肉エキス5g、NaCl3gを溶
解し、pH7.2とする)〕に微生物を接種し、通常20〜40
℃で1〜3日間往復振盪培養をすることにより行なわ
れ、また必要に応じて固体培養を行なってもよい。
また、これらの微生物起源のエステラーゼのなかには
市販されているものがあり、容易に入手することができ
る。市販エステラーゼの具体例としては、たとえば以下
のものが挙げられる。
シュードモナス属のリパーゼ〔リバーゼP(天野製薬
製)〕、アスペルギルス属のリパーゼ〔リバーゼAP(天
野製薬製)〕、ムコール属のリパーゼ〔リパーゼM−AP
(天野製薬製)〕、キャンディダ・シリンドラッセのリ
パーゼ〔リパーゼMY(名糖産業製)〕、アルカリゲネス
属のリパーゼ〔リパーゼPL(名糖産業製)〕、アクロモ
バクター属のリパーゼ〔リパーゼAL(名糖産業製)〕、
アルスロバクター属のリパーゼ〔リパーゼ合同BSL(合
同酒精製)〕、クロモバクテリウム属のリパーゼ(東洋
醸造製)、リゾプス・デレマーのリパーゼ〔タリパーゼ
(田辺製薬製)〕、リゾプス属のリパーゼ〔リパーゼサ
イケン(大阪細菌研究所)〕。
また、動物・植物エステラーゼを用いることもでき、
これらの具体的なエステラーゼとしては、以下のものを
挙げることができる。
ステアプシン、パンクレアチン、ブタ肝臓エステラー
ゼ、Wheat Germエステラーゼ。
この反応で用いられるエステラーゼとしては動物、植
物、微生物から得られた酵素が用いられ、その使用形態
としては、精製酵素、粗酵素、酵素含有物、微生物培養
液、培養物、菌体、培養ロ液及びそれらを処理した物な
ど種々の形態で必要に応じて用いることができ、酵素と
微生物を組合わせて用いることもできる。あるいはま
た、樹脂等に固定化した固定化酵素、固定化菌体として
用いることもできる。
不斉加水分解反応は、原料エステル類(V)と上記酵
素もしくは微生物の混合物を、通常緩衝液中で激しく攪
拌することによって行われる。
緩衝液としては、通常用いられるリン酸ナトリウム、
リン酸カリウムのごとき無機酸塩の緩衝液、酢酸ナトリ
ウム、クエン酸ナトリウムの如き有機酸塩の緩衝液等が
用いられ、そのpHは、好アルカリ性菌の培養液やアルカ
リ性エステラーゼではpH8〜11、好アルカリ性でない微
生物の培養液や耐アルカリ性を有しないエステラーゼで
はpH5〜8が好ましい。濃度は通常0.05〜〜2M、好まし
くは0.05〜0.5Mの範囲である。
反応温度は通常10〜60℃であり、反応時間は一般的に
は10〜70時間であるが、これに限定されることはない。
なお、この不斉加水分解反応でリパーゼとしてシュー
ドモナス属あるいはアルスロバクター属に属するリパー
ゼを用いる場合には比較的高い光学純度で光学活性なア
ルコール類(VI)を得ることができる。
また、不斉加水分解の際、緩衝液に加えてトルエン、
クロロホルム、メチルイソブチルケトン、ジクロルメタ
ン等の反応に不活性な有機溶媒を使用することもでき、
これらを使用することによって不斉加水分解を有利に行
うことができる。
かかる不斉加水分解反応により、原料エステル類
(V)の光学活性体のいずれか一方のみが加水分解され
て、一般式(VI)で示される光学活性なアルコール類が
生成し、一方、原料エステル類(V)のうちの他方の光
学活性体である光学活性なエステル類は加水分解残とし
てそのまま残存することになる。
このような不斉加水分解反応終了後、反応液をたとえ
ばメチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチルエーテ
ル等の溶媒により抽出処理し、有機層から溶媒を留去し
たのち濃縮残渣をカラムクロマトグラフィーで処理する
等の方法により不斉加水分解生成物である光学活性なア
ルコール類(VI)と不斉加水分解残である光学活性なエ
ステル類〔原料エステル類(V)中の光学活性体のうち
加水分解されなかったもの〕を分離することができる。
ここで得られた光学活性なエステル類は必要に応じて
更に加水分解し、先に得た光学活性なアルコール類(V
I)とは対掌体の光学活性なアルコール類(VI)とする
ことができる。
第4工程は、上記で得られた光学活性なアルコール類
(VI)を、一般式(VII) R−Y (VII) (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
し、Yはハロゲン原子または−OSO2Rを示す。ここで
Rは低級アルキル基または置換されていてもよいフェ
ニル基を示す。) で示されるアルキル化剤と反応させる工程である。
この反応は、通常塩基性物質の存在下に行われ、塩基
性物質としては、たとえば水素化ナトリウム、水素化カ
リウムのごときアルカリ金属水素化物、リチウム、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属、ナトリウムエチラ
ート、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属アルコラ
ート、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ
金属、ブチルリチウム等の有機金属などが例示される。
かかる塩基性物質は光学活性なアルコール類(VI)に
対して1当量倍以上必要であり、上限については特に制
限されないが、好ましくは3当量倍以下である。
この反応で使用されるアルキル化剤(VII)とは、以
下に例示されるようなハロゲン原子で置換されていても
よい炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキ
ル基を有するクロリド、プロミド、アイオダイド等のハ
ロゲン化物あるいはスルホン酸エステル類(メタンスル
ホン酸エステル、エタンスルホン酸エステル、ベンゼン
スルホン酸エステル、トリエンスルホン酸エステル等)
である。
前記のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1
〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基としては
次のものがあげられる。
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ
ル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナ
デシル、エイコシル、メトキシメチル、メトキシエチ
ル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシペン
チル、メトキシヘキシル、メトキシヘプチル、メトキシ
オクチル、メトキシノニル、メトキシデシル、エトキシ
メチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エトキシ
ブチル、エトキシペンチル、エトキシヘキシル、エトキ
シヘプチル、エトキシオクチル、エトキシノニル、エト
キシデシル、プロポキシメチル、プロポキシエチル、プ
ロポキシプロピル、プロポキシブチル、プロポキシペン
チル、プロポキシヘキシル、プロポキシヘプチル、プロ
ポキシオクチル、プロポキシノニル、プロポキシデシ
ル、ブトキシメチル、ブトキシエチル、ブトキシプロピ
ル、ブトキシブチル、ブトキシペンチル、ブトキシヘキ
シル、ブトキシヘプチル、ブトキシオクチル、ブトキシ
ノニル、ブトキシデシル、ペンチルオキシメチル、ペン
チルオキシエチル、ペンチルオキシプロピル、ペンチル
オキシブチル、ペンチルオキシペンチル、ペンチルオキ
シヘキシル、ペンチルオキシオクチル、ペンチルオキシ
デシル、ヘキシルオキシメチル、ヘキシルオキシエチ
ル、ヘキシルオキシプロピル、ヘキシルオキシブチル、
ヘキシルオキシペンチル、ヘキシルオキシヘキシル、ヘ
キシルオキシオクチル、ヘキシルオキシノニル、ヘキシ
ルオキシデシル、ヘプチルオキシメチル、ヘプチルオキ
シエチル、ヘプチルオキシプロピル、ヘプチルオキシブ
チル、ヘプチルオキシペンチル、オクチルオキシメチ
ル、オクチルオキシエチル、オクチルオキシプロピル、
デシルオキシメチル、デシルオキシエチル、デシルオキ
シプロピル、1−メチルエチル、1−メチルプロピル、
1−メチルブチル、1−メチルペンチル、1−メチルヘ
キシル、1−メチルヘプチル、1−メチルオクチル、2
−メチルエチル、2−メチルブチル、2,3−ジメチルブ
チル、2,3,3−トリメチルブチル、2−メチルペンチ
ル、3−メチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、2,4
−ジメチルペンチル、2,3,3,4−テトラメチルペンチ
ル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メ
チルヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル、2−メチルヘ
プチル、2−メチルオクチル、2−トリハロメチルペン
チル、2−トリハロメチルヘキシル、2−トリハロメチ
ルヘプチル、2−ハロエチル、2−ハロプロピル、3−
ハロプロピル、3−ハロ−2−メチルプロピル、2,3−
ジハロプロピル、2−ハロブチル、3−ジハロブチル、
4−ハロブチル、2,3−ジハロブチル、2,4−ジハロブチ
ル、3,4−ジハロブチル、2−ハロ−3−メチルブチ
ル、2−ハロ−3,3−ジメチルブチル、2−ハロペンチ
ル、3−ハロペンチル、4−ハロペンチル、5−ハロペ
ンチル、2,4−ジハロペンチル、2,5−ジハロペンチル、
2−ハロ−3−メチルペンチル、2−ハロ−4−メチル
ペンチル、2−ハロ−3−モノハロメチル−4−メチル
ペンチル、2−ハロヘキシル、3−ハロヘキシル、4−
ハロヘキシル、5−ハロヘキシル、6−ハロヘキシル、
2−ハロヘプチル、2−ハロオクチル(但し、上記の例
示中ハロとは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表わす
が、実用上はフッ素または塩素が好ましい。)等。
なお、一般式(VII)において置換基Rが臭素もしく
は沃素原子を含むアルキル基またはアルコキシアルキル
基の場合には、一般的にアルキル化剤としては反応収率
の面からスルホン酸エステル類が好ましく用いられる。
但し、置換基Rがフッ素もしくは塩素原子を含むアル
キル基またはアルコキシアルキル基である場合には、ア
ルキル化剤がプロミドまたはアイオダイドであっても反
応性の差により問題なく使用することができる。
また、一般式(VII)において、置換基Rが不斉炭素
原子を含む光学活性基である場合、該光学活性基を有す
るハロゲン化物(クロリド、プロミドまたはアイオダイ
ド)あるいはスルホン酸エステル類は相当する光学活性
アルコールから誘導され、該光学活性アルコールのうち
あるものは、対応するケトンの不斉金属触媒または微生
物もしくは酵素による不斉還元により容易に得られる。
またあるものは、天然に存在するか、または分割により
得られる次のような光学活性アミノ酸および光学活性オ
キシ酸から誘導できる。
バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニ
ン、スレオニン、アロスレオニン、ホモセリン、アロイ
ソロイシン、tert−ロイシン、2−アミノ酪酸、ノルバ
リン、ノルロイシン、オルニチン、リジン、ヒドロキシ
リジン、フェニルグリシン、アスパラギン酸、グルタミ
ン酸、マンデル酸、トロパ酸、3−ヒドロキシ酪酸、リ
ンゴ酸、酒石酸、イソプロピルリンゴ酸等。
アルキル化剤(VII)の使用量は、光学活性なアルコ
ール類(VI)に対して1当量倍以上任意であるが、通常
は1〜10当量倍の範囲である。
反応溶媒としては、たとえばテトラヒドロフラン、エ
チルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、トルエ
ン、ベンゼン、クロロホルム、クロルベンゼン、ジクロ
ルメタン、ジクロルエタン、四塩化炭素、ジメチルホル
ムアミド、ヘキサン等の脂肪族もしくは芳香族炭化水
素、エーテル、ハロゲン化炭化水素等の反応に不活性な
溶媒の単独または混合物が使用され、その使用量につい
ては特に制限されない。
また、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリ
ルアミド、N−メチルピロリドン等の極性溶媒を使用す
ることもできる。
反応は、通常−50℃〜120℃、好ましくは−30℃〜100
℃で行う。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば抽出、分液、
濃縮及び精製等の操作により光学活性なアセトフェノン
誘導体{一般式(I)においてXがCH3CO−である}を
得ることができる。
また、この反応において、アルキル化剤としてアイオ
ダイドを用いる場合には、前記の塩基性物質に代えて酸
化銀を用いることもできる。
この場合、酸化銀は光学活性なアルコール類(VI)に
対して1当量倍以上必要であり、上限については特に制
限されないが、好ましくは5当量倍以下である。
反応溶媒としては、上記アルキル化剤を溶媒として用
いることもでき、その他、たとえばテトラヒドロフラ
ン、エチルエーテル、ジオキサンアセトン、メチルエチ
ルケトン、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等のエーテ
ル、ケトン、炭化水素系溶媒等の反応に不活性な溶媒の
単独または混合物を使用してもよい。
反応は、通常0〜150℃、、好ましくは、20〜100℃で
行う。
反応時間は通常1時間〜7日間である。
反応終了後、過により銀塩をとりのぞいたのち、通
常の分離手段、たとえば、抽出、分液、濃縮、カラムク
ロマトグラフィー、蒸留等の操作により、光学活性なア
セトフェノン誘導体{一般式(I)においてXがCH3CO
−である}を得ることができる。
次に、一般式(I)において、XがHOOC−、CH3COO−
およびHO−である光学活性なベンゼン誘導体の製法につ
いて述べる。
第1に、XがHOOC−である光学活性なベンゼン誘導体
は、前記の光学活性なアセトフェノン誘導体{一般式
(I)においてXがCH3CO−である場合}を酸化するこ
とにより製造することができる。
この反応で用いられる酸化剤としては、通常アセチル
基を酸化してカルボン酸とするものであれば特に制限な
く用いることができ、かかる酸化剤としては、たとえば
重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウム、過マンガ
ン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム、次亜塩素酸カ
リウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸カリウム、
次亜臭素酸ナトリウム等が例示される。
酸化剤の使用量は光学活性なアセトフェノン誘導体に
対して1当量倍以上必要であり、上限については特に制
限されないが、好ましくは10当量倍以下である。
この反応で使用される溶媒としては、通常酸化反応に
不活性な溶媒が使用され、たとえば水、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、N−メチルピロリドン等が例示され
る。
反応温度は、通常−20〜130℃、好ましくは−10〜100
℃である。
反応終了後、通常の分離手段、過、酸析、抽出、分
液、濃縮等の操作により光学活性なベンゼン誘導体{一
般式(I)においてXがHOOC−である}を収率よく得る
ことができ、これは必要に応じてカラムクロマトグラフ
ィー、再結晶等により精製することができる。
第2に、XがCH3COO−である光学活性なベンゼン誘導
体(特に、光学活性なアセトキシベンゼン誘導体と称す
る。)は、前記の光学活性なアセトフェノン誘導体{一
般式(I)において、XがCH3CO−である}をバイヤー
ビリガー酸化することにより製造することができる。
上記のバイヤービリガー酸化反応は上記の光学活性な
アセトフェノン誘導体を酸化剤と処理することにより行
われる。
酸化剤としては、たとえば過酢酸、過ギ酸、メタクロ
ル過安息香酸、過安息香酸等の過酸が例示される。かか
る過酸は、たとえば対応する酸と過酸化水素から生じせ
しめることができ、反応系中で過酸を合成しながら、バ
イヤービリガー酸化を行うこともできる。
過酸の使用量は、通常、光学活性なアセトフェノン誘
導体に対して1当量倍以上必要であり、上限については
特に制限されないが、好ましくは2当量倍以下である。
この反応で使用される溶媒としては、通常酸化反応に
不活性な溶媒、たとえばジクロルメタン、ジクロルエタ
ン、クロロホルム、クロルベンゼン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等のハーゲン
化炭化水素、芳香族あるいは脂肪族炭化水素等の反応に
不活性な溶媒の単独または混合物が挙げられる。
反応は通常−20℃〜130℃、好ましくは−10℃ー〜100
℃で行う。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば過剰の過酸の
除去、過、抽出、分液、濃縮等の操作により、光学活
性なアセトキシベンゼン誘導体が得られるが、これは必
要に応じてカラムクロマトグラフィー等により精製する
ことができる。
最後に、一般式(I)においてXがHO−である光学活
性なベンゼン誘導体は、上記のバイヤービリガー酸化に
より得られた一般式(I)においてXがCH3COO−である
光学活性なベンゼン誘導体を加水分解することにより製
造することができる。
この加水分解反応は、水の存在下に、通常は酸もしく
はアルカリを共存させて行われる。
ここで用いられる酸としては、たとえば、硫酸、リン
酸、塩酸のごとき無機酸、トルエンスルホン酸、メタン
スルホン酸のごとき有機酸があげられる。アルカリとし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム、炭酸カリウム、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕7
−ウンデセン等の有機および無機塩基があげられる。
かかる酸もしくはアルカリの使用量は以下に述べると
おりである。酸については原料化合物1モルに対して0.
01倍モルから10倍モルが好ましく用いられ、アルカリの
場合には、原料化合物に対して少くとも1倍モル以上、
好ましくは10倍モル以下である。もちろんこれ以上の使
用量でもさしつかえない。これらは通常溶媒とともにも
ちいられ、かかる溶媒としては以下のものが例示され
る。
水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセト
ン、メチルエチルケトン、クロロホルム、ジクロルメタ
ン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、エチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン等の脂肪族もしく
は芳香族炭化水素、エーテル、アルコール、ケトン、ア
ミドあるいはハロゲン化炭化水素等の反応に不活性な溶
媒の単独または混合物が使用され、その使用量について
は特に制限されない。
反応温度は、通常−30℃〜150℃であるが、好ましく
は−20℃〜100℃である。
反応時間は特に制限されない。反応終了後、通常の分
離手段、たとえば抽出、分液、濃縮、再結晶等により一
般式(I)においてXがHO−である光学活性なベンゼン
誘導体が収率よく得られ、これは必要により更にカラム
クロマトグラフィー等で精製することができる。
以上の製法により得られる一般式(I)で示される光
学活性なベンゼン誘導体を以下に例示する。
4−(2−アルコキシプロピル)安息香酸、 4−(2−アルコキシプロピル)フェノール、 4−(2−アルコキシプロピル)アセトフェノン、 1−アセトキシ−4−(2−アルコキシプロピル)ベン
ゼン、 4−(3−アルコキシブチル)安息香酸、 4−(3−アルコキシブチル)フェノール、 4−(3−アルコキシブチル)アセトフェノン、 1−アセトキシ−4−(3−アルコキシブチル)ベンゼ
ン、 4−(4−アルコキシペンチル)安息香酸、 4−(4−アルコキシペンチル)フェノール、 4−(4−アルコキシペンチル)アセトフェノン、 1−アセトキシ−4−(4−アルコキシペンチル)ベン
ゼン、 4−(5−アルコキシヘキシル)安息香酸、 4−(5−アルコキシヘキシル)フェノール、 4−(5−アルコキシヘキシル)アセトフェノン、 1−アセトキシ−4−(5−アルコキシヘキシル)ベン
ゼン、 4−(6−アルコキシヘプチル)安息香酸、 4−(6−アルコキシヘプチル)フェノール、 4−(6−アルコキシヘプチル)アセトフェノン、 1−アセトキシ−4−(6−アルコキシヘプチル)ベン
ゼン。
これらは光学活性体であり、名称中、アルコキシとは
ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜20のアルキ
ルオキシ基またはアルコキシアルキルオキシ基を示し、
それらは前述したとおりのものである。
〈発明の効果〉 本発明の方法によれば、光学活性なベンゼン誘導体
(I)を工業的有利に製造することができ、該ベンゼン
誘導体(I)は、たとえば次式に示されるような方法に
より新規な液晶化合物(X)または(XI)へ導くことが
でき、該化合物は強誘電性液晶として非常に優れた性質
を有している。
(ここで、Arはフェニレン基、ビフェニレン基あるいは
複素環基などを示し、Zはアルキル基あるいはアルコキ
シ基などを示す。*印およびnは前記と同じ意味であ
る。) さらに、前記一般式(I)で示される光学活性なベン
ゼン誘導体は農薬、医薬等の中間体としても利用するこ
とができる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 温度計、攪拌装置を装着した4つ口フラスコに4−フ
ェニル−2−ブタノール150g(1モル)トルエン500ml
とピリジン200mlを仕込み、無水酢酸122.4g(1.2モル)
と4−ジメチルアミノピリジン1gを加えて40〜50℃に温
度を保ちながら4時間反応させた。反応終了後、反応混
合物を4N塩酸500ml中に注ぎ出し、抽出、分液したの
ち、有機層を1N−塩酸、水、5%重曹水、水の順に洗浄
する。得られた有機層は減圧下に濃縮して、2−アセト
キシ−4−フェニルブタン(IV−1)189g(収率98.5
%)を得た。
次に、無水ジクロルエタン800mlに塩化アルミニウム2
40g(1.8モル)と塩化アセチル141g(1.8モル)を加
え、塩化アルミニウムがほとんど溶解する(約1時間)
まで攪拌する。その後、この溶液を0〜5℃に冷却し、
上で得た(IV−1)173g(0.9モル)のジクロルエタン
(200ml)溶液を同温度を保つようにして滴下する。滴
下後、2時間同温度で攪拌したのち、反応混合物を水1
に注ぎ出し、抽出、分液する。有機層は水、5%重曹
水、水の順に洗浄したのち、減圧下に溶媒を留去して、
黄色油状物質を得た。これを減圧蒸留して4−(3−ア
セトキシブチル)アセトフェノン(V−1)149.7g(収
率71%)を得た。沸点131℃〜134℃/0.3〜0.4mmHg ここで得た(V−1)100gを3N−リン酸バッファー1
にけんだくさせ、リパーゼ(「アマノP」)5gを加え
て36±2℃で24時間、激しく攪拌した。反応終了後、酢
酸エチル500mlを加えて過したのち、抽出、分液して
得られた有機層は水洗したのち、減圧下に溶媒を留去す
る。得られた残渣はカラムクロマトグラフィー(溶出
液:トルエン−酢酸エチル)にて分離し、(+)−4−
(3−アセトキシブチル)アセトフェノン51.0g(収率5
1%)と(−)−4−(3−ヒドロキシブチル)アセト
フェノン(VI−1)40.0g(収率48.8%)▲〔α〕20 D
=−12.5°(c=1,2,CHCl3)を得た。
上で得た(VI−1)5.77g(30ミリモル)に、ヨウ化
プロピル15.3g(90ミリモル)と酸化銀13.9gを加えて、
しゃ光下、室温で4日間攪拌する。反応終了後、銀塩を
別したのち、減圧下に濃縮して、残渣を得た。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエ
ン−酢酸エチル)で分離して、(−)−4−(3−プロ
ポキシブチル)アセトフェノン4.57g(収率65%)▲
〔α〕20 D▼=−10.3°(c=1,2,CHCl3)を得た。
ここで得た(−)−4−(3−プロポキシブチル)ア
セトフェノン2.0gを20%水酸化ナトリウム水溶液100ml
と臭素10.9g(68.8ミリモル)から調製した次亜臭素酸
ナトリウム水溶液中にジオキサン100mlとともに加え
る。室温で1日攪拌したのち、反応混合物に亜硫酸ナト
リウム20gを加え攪拌、その後、塩酸でpH1〜2にして、
エーテル200mlで抽出する。得られた有機層を飽和食塩
水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に溶媒を留去して、(−)−4−(3−プロポキシ
ブチル)安息香酸1.88g(収率98%)▲〔α〕20 D▼=−
10.4°(c=1,CHCl3)を得た。
また、前記で得た(−)−4−(3−プロポキシブチ
ル)アセトフェノン2.0gをジクロルメタン20mlに溶解
し、m−クロロ過安息酸1.2当量(1.77g)を加えて、室
温下、24時間攪拌する。反応終了後、生じた沈殿を別
したのち、トルエン100mlを加えて、有機層を水洗、5
%水酸化ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。有機層から溶媒を減圧下に留
去して、(−)−4−(3−プロポキシブチル)アセト
キシベンゼン2.09g(収率98%)▲〔α〕20 D▼=−10.1
°(c=1,CHCl3)を得た。
この(−)−4−(3−プロポキシブチル)アセトキ
シベンゼン2.0gをメタノール20ml、THF10mlおよび20%
水酸化ナトリウム水溶液10mlの混合鍵に加えて室温で6
時間攪拌する。反応終了後、反応液に塩酸を加えてpH2
〜3としたのち、エーテル100mlを加えて抽出、分液
し、有機層を飽和食塩水洗浄後、減圧下に溶媒を留去し
て(−)−4−(3−プロポキシブチル)フェノール1.
66g(収率100%)▲〔α〕20 D▼=−9.9°(c=1,CHCl
3)、▲n20 D▼=1.4970を得た。
実施例2〜4 実施例1で得た(VI−1)5.77g(30ミリモル)を用
い、表−1に示すアルキル化剤(VII)を用いる以外は
同モル数、同量の試剤・溶媒を用いて反応および後処理
して表−1に示す結果を得た。
実施例5 実施例1で得た(+)−4−(3−アセトキシブチ
ル)アセトフェノン25gをメタノール100mlとテトラヒド
ロフラン50mlの溶液に溶かし、20%水酸化ナトリウム水
溶液50mlを加えて、30〜40℃で6時間反応させる。反応
終了後、4N−塩酸でpH8に調整したのち、トルエン300ml
で抽出、分液し、有機層は水洗したのち、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。有機層は減圧下に濃縮して(+)
−4−(3−ヒドロキシブチル)アセトフェノン(VI−
5)20.2g(収率98.5%)▲〔α〕20 D▼=+11.9°(c
=1,CHCl3)を得た。
ここで得た(VI−5)7.7g(40ミリモル)をジメチル
ホルムアミド40mlに溶かし、20〜30℃にて60%水素化ナ
トリウム3.2g(80ミリモル)を加えて1時間攪拌する。
その後、パラトルエンスルホン酸2(S)−フルオロヘ
プチルエステル11.5g(40ミリモル)を加える。そのま
ま2時間反応させたのち、、反応液を水200mlに注ぎ込
み、トルエン200mlを加えて、抽出、分液したのち、さ
らに有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
有機層は減圧下に濃縮したのち、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン−酢
酸エチル)で分離、精製して(+)−4−{3−(2−
フルオロヘプチル)オキシブチル}アセトフェノン6.66
g(収率54%)を得た。
ここで得た(+)−4−{3−(2−フルオロヘプチ
ル)オキシブチル}アセトフェノンを用い、実施例1と
同様に反応および後処理して表−2に示す結果を得た。
実施例6 実施例5で得た(VI−5)を用い、アルキル化剤とし
てパラトルエンスルホン酸2(S)−メチルブチルエス
テル9.7g(40ミリモル)を用いる以外は実施例5と同様
に反応および後処理して表−2に示す結果を得た。
実施例7 実施例5で得た(VI−5)を用い、アルキル化剤とし
てパラトルエンスルホン酸3−エトキシプロピル10.3g
(40ミリモル)を用いる以外は実施例5と同様に反応お
よび後処理して表−2に示す結果を得た。
実施例8 4−フェニル−2−ブタノール(1.0モル)に代え
て、3−フェニル−2−プロパノール136g(1.0モル)
を用いる以外は実施例2に基づいて、同様のモル数、容
量の試剤、溶媒を用いて反応をおこない、表−3の結果
を得た。
実施例9 4−フェニル−2−ブタノール(1.0モル)に代え
て、5−フェニル−2−ペンタノール164g(1.0モル)
を用いる以外は実施例2に基づいて、同様のモル数、容
量の試剤・溶媒を用いて反応をおこない、表−3の結果
を得た。
実施例10 4−フェニル−2−ブタノール(1.0モル)に代えて
6−フェニル−2−ヘキサノール178g(1.0モル)を用
いる以外は実施例2に基づいて、同様のモル数、容量の
試剤・溶媒を用いて反応をおこない、表−3の結果を得
た。
実施例11 4−フェニル−2−ブタノール(1.0モル)に代えて
7−フェニル−2−ヘプタノール192g(1.0モル)を用
いる以外は実施例2に基づいて、同様のモル数、容量の
試剤・溶媒を用いて反応をおこない、表−3の結果を得
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 65/21 2115−4H C07C 65/21 67/42 67/42 69/157 69/157 // C07M 7:00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    し、XはHOOC−、HO−、CH3CO−またはCH3COO−を示
    す。nは1〜5の整数であり、*印は不斉炭素原子であ
    ることを示す。) で示される光学活性なベンゼン誘導体。
  2. 【請求項2】XがHOOC−である請求項1に記載の光学活
    性なベンゼン誘導体。
  3. 【請求項3】XがHO−である請求項1に記載の光学活性
    なベンゼン誘導体。
  4. 【請求項4】XがCH3CO−である請求項1に記載の光学
    活性なベンゼン誘導体。
  5. 【請求項5】XがCH3COO−である請求項1に記載の光学
    活性なベンゼン誘導体。
  6. 【請求項6】一般式 (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    す。nは1〜5の整数であり、*印は不斉炭素原子であ
    ることを示す。) で示される光学活性なアセトフェノン誘導体を酸化する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光学活性なベンゼン
    誘導体の製法。
  7. 【請求項7】一般式 (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    す。nは1〜5の整数であり、*印は不斉炭素原子であ
    ることを示す。) で示される光学活性なアセトキシベンゼン誘導体を加水
    分解することを特徴とする請求項3に記載の光学活性な
    ベンゼン誘導体の製法。
  8. 【請求項8】一般式 (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    す。nは1〜5の整数であり、*印は不斉炭素原子であ
    ることを示す。) で示される光学活性なアセトフェノン誘導体をバイヤー
    ビリガー酸化して一般式 (式中、R,nおよび*印は前記と同じ意味である。) で示される光学活性なアセトキシベンゼン誘導体を得、
    これを加水分解することを特徴とする請求項3に記載の
    光学活性なベンゼン誘導体の製法。
  9. 【請求項9】一般式 (式中、nは1〜5の整数であり、*印は不斉炭素原子
    であることを示す。) で示される光学活性なアルコール類を、一般式 R−Y (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    し、Yはハロゲン原子または−OSO2Rを示す。ここで
    Rは低級アルキル基または置換されていてもよいフェ
    ニル基を示す。) で示されるアルキル化剤と反応させることを特徴とする
    請求項4に記載の光学活性なベンゼン誘導体の製法。
  10. 【請求項10】一般式 (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
    数である。) で示されるエステル類を、該エステル類の鏡像体のどち
    らか一方のみを加水分解する能力を有するエステラーゼ
    を用いて不斉加水分解して一般式 (式中、nは前記と同じ意味であり、*印は不斉炭素原
    子であることを示す。) で示される光学活性なアルコール類を得、ついで該アル
    コール類を一般式 R−Y (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    し、Yはハロゲン原子または−OSO2Rを示す。ここで
    Rは低級アルキル基または置換されていてもよいフェ
    ニル基を示す。) で示されるアルキル化剤と反応させることを特徴とする
    請求項4に記載の光学活性なベンゼン誘導体の製法。
  11. 【請求項11】一般式 (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
    数である。) で示されるベンゼン誘導体を溶媒中でアセチル化して一
    般式 (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
    数である。) で示されるエステル類を得、該エステル類を、該エステ
    ル類の鏡像体のどちらか一方のみを加水分解する能力を
    有するエステラーゼを用いて不斉加水分解して一般式 (式中、nは前記と同じ意味であり、*印は不斉炭素原
    子であることを示す。) で示される光学活性なアルコール類を得、ついで該光学
    活性なアルコール類を、一般式 R−Y (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    し、Yはハロゲン原子または−OSO2Rを示す。ここで
    Rは低級アルキル基または置換されていてもよいフェ
    ニル基を示す。) で示されるアルキル化剤と反応させることを特徴とする
    請求項4に記載の光学活性なベンゼン誘導体の製法。
  12. 【請求項12】一般式 (式中、nは1〜5の整数である。) で示されるアルコール類を、触媒の存在下に一般式 R′−COOH (式中、R′は低級アルキル基である。) で示されるカルボン酸またはその誘導体と反応させて一
    般式 (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
    数である。) で示されるベンゼン誘導体を得、これを溶媒中でアセチ
    ル化して一般式 (式中、R′は低級アルキル基を示し、nは1〜5の整
    数である。) で示されるエステル類を得、次いで、該エステル類の鏡
    像体のどちらか一方のみを加水分解する能力を有するエ
    ステラーゼを用いて不斉加水分解して一般式 (式中、nは前記と同じ意味であり、*印は不斉炭素原
    子であることを示す。) で示される光学活性なアルコール類を得、さらに該光学
    活性なアルコール類を、一般式 R−Y (式中、Rはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基またはアルコキシアルキル基を示
    し、Yはハロゲン原子または−OSO2Rを示す。ここで
    Rは低級アルキル基または置換されていてもよいフェ
    ニル基を示す。) で示されるアルキル化剤と反応させることを特徴とする
    請求項4に記載の光学活性なベンゼン誘導体の製法。
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