JP2725957B2 - 灰溶融炉における耐火物の冷却装置 - Google Patents

灰溶融炉における耐火物の冷却装置

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JP2725957B2 JP23752992A JP23752992A JP2725957B2 JP 2725957 B2 JP2725957 B2 JP 2725957B2 JP 23752992 A JP23752992 A JP 23752992A JP 23752992 A JP23752992 A JP 23752992A JP 2725957 B2 JP2725957 B2 JP 2725957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ごみ焼却炉から排出さ
れる焼却灰を加熱溶融して減容化および再利用化する灰
溶融炉において、高温のベースメタルや溶融スラグを溜
める炉底耐火物や出滓口が形成された堰耐火物の冷却方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融炉における耐火物、たとえば
溶融スラグを排出する排滓口が形成された堰耐火物は、
溶融スラグや溶融金属が流れ出るため、極めて溶損を受
けやすく、溶損をうけた場合には溶融炉を停止しなけれ
ばならない。これに対処するために、耐火物の冷却方法
として、本発明者は、特願平3−264180号で、堰
耐火物の内部に冷却パイプを介して空気と水の混相ミス
トを供給し堰耐火物を冷却する方法を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、耐火物に埋め
込まれた冷却パイプは、破損時の危険を考慮して溶融ス
ラグ接触部より十分に離れた位置に埋設されており、冷
却用混相ミストの流量を高めて冷却効果を向上しなれけ
ればならかった。この際、耐火物に冷却パイプ用の孔を
加工して冷却パイプを挿入した場合、孔と冷却パイプの
間に間隙が生じて冷却効果が低下するという問題があっ
た。また、金属製の冷却パイプを埋め込んで成形した場
合、堰耐火物の乾燥時または焼結時に両者の熱膨張差か
ら冷却パイプと耐火物の間に間隙が生じ、これも冷却効
果が低下するという問題があった。
【0004】本発明は、上記問題点を解決して、耐火物
を安全かつ効果的に冷却して堰耐火物の耐久性を高め、
堰耐火物の寿命を延ばすことができる灰溶融炉における
耐火物の冷却装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の灰溶融炉における耐火物の冷却装置は、溶
融スラグの排出溝が形成された堰耐火物および炉床耐火
物の少なくとも一方の内部に、多孔質セラミックスから
なり冷却孔が貫通成形された冷却体を一体成形し、前記
冷却孔の入口に空気と水の冷却用混相ミストの供給管を
接続するとともに、出口に混相ミストの排出管を接続し
たものである。
【0006】
【作用】上記構成によれば、冷却孔を流れる混相ミスト
により、冷却体を介して耐火物表面を冷却して耐火物の
表面に溶融スラグの固化膜を形成するので、耐火物の溶
損は極めて少なくして、耐火物の寿命を大幅に延ばすこ
とができる。しかも、耐火物と冷却体は一体成形されて
その熱膨張差もないことから、冷却体と耐火物の間に隙
間がほとんど生じることなく、伝熱効率も高く効果的な
冷却を実現できる。さらに、冷却体は多孔質セラミック
ス製で、多孔内に浸潤した水や冷却空気を介して冷却す
るので、万一事故で耐火物が損傷し溶融スラグやベース
メタルが冷却体に接触することがあっても、ミストの接
触量は限られており、安全を確保できる。さらに安全で
あることから、耐火物の溶融スラグやベースメタルの接
触面に近い位置に冷却体を配置することができるので、
冷却効果も高くでき混相ミストの供給量も少なくてす
む。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係るアーク式灰溶融炉の一実
施例を図面に基づいて説明する。図3,図4に示すよう
に、ベースメタル2を収容する炉本体1は、炉床1aと
側壁1bにより平面視が長円形に形成され、一方の側壁
1b側に所定間隔をあけて3個の出滓口3が設けられ、
またこれら出滓口3の間と長円頂部側の側壁1bに監視
窓4が設けられている。炉本体1を覆うカバー体5に
は、電極支持アーム6により昇降可能に支持された複数
の電極7が挿入口5aにシールを介して配置され、また
焼却灰の投入口8と排ガス口9が形成されている。7a
は出滓口3に配置される予備電極、10は電極7に電圧
を印加する炉用変圧器である。
【0008】前記出滓口3を形成する堰耐火物11に
は、図1,図2に示すように、上面中央部に排出溝11
aが形成されるとともに、内部に多孔質セラミックス製
の横置き円柱状冷却体12が幅方向に内蔵されて一体成
形されている。この冷却体12には軸心部に冷却孔13
が貫通成形され、冷却孔13は堰耐火物11の両側部に
形成されたパイプ挿入孔11b,11cを介して挿入さ
れたミスト供給管1およびミスト排出管18がそれぞれ
接続されている。
【0009】上記堰耐火物11の製造は、まず冷却体1
2を製作する。すなわち、アルミナ原料を調合しミキサ
ーで混練してスラリー状とし、冷却体12と同一形状の
ウレタンフォームに含浸させる。その後スラリーを排出
し、乾燥工程を経て脱バインダー後焼成し、ウレタンフ
ォームを除去して多孔質の冷却体12を製作する。そし
て、この冷却体12を堰耐火物11の型内中央位置に設
置し、型内に混練した耐火物原料を注入して成形後、乾
燥焼成することにより、冷却体12内蔵の堰耐火物11
を製造することができる。
【0010】なお、前記冷却体12を円柱状としたが、
図5に示すように、外周面に長さ方向一定間隔毎に複数
の伝熱用フィン12aを全周にわたって形成し、堰耐火
物11との熱伝導面を増大させて冷却効率を高めること
もできる。
【0011】前記ミスト供給管15は、冷却用空気と冷
却用ミストとの混相ミストを生成するスプレーノズル1
4に接続され、このスプレーノズル14には冷却水供給
ポンプ16およびコンプレッサー17からそれぞれ冷却
水および圧縮空気が供給されている。一方、ミスト排出
管18は、混相ミストの温度検出器19が設けられると
ともに、ミストセパレーター20に接続されており、こ
のミストセパレーター20には吸引ポンプ21が接続さ
れ、分離された冷却水を空冷式タワー22を介して前記
冷却水供給ポンプ16に送り循環させるように構成され
ている。
【0012】なお、図3に示すように、炉床1aを形成
する炉底耐火物31にも、上記構成の冷却体32が複数
本内蔵されて炉床耐火物31が冷却されているが、堰耐
火物11と同一構造であるため、説明は省略する。
【0013】上記構成によれば、電極6とベースメタル
2との間にアーク通電されて、焼却灰が投入口5から炉
本体1内に投入されると、ベースメタル2上で焼却灰が
加熱溶融され、溶融スラグSが生成される。そして、こ
の溶融スラグSが出滓口3から炉外に排出される。この
時、冷却水供給ポンプ16および空気ポンプ17からそ
れぞれ冷却水および圧縮空気が供給されて、スプレーノ
ズル14からミスト供給管15を介して冷却体12の冷
却孔13に混相ミストが供給され、多孔質の冷却体12
を介して堰耐火物11が効率よく冷却される。そして、
冷却後の混相ミストは、吸引ポンプ21によりミスト排
出管18からミストセパレーター20に誘引されて冷却
水と空気に分離され、冷却水は空冷式タワー22に送ら
れて再利用される。そして、ミスト排出管18の混相ミ
ストの温度が温度検出器19により検出され、その検出
値に基づいてミスト量制御装置23により冷却水供給ポ
ンプ16および空気ポンプ17の流量が調整される。炉
床耐火物31に関しても、堰耐火物12と同様に、ベー
スメタル2を固化させない程度に冷却が行われる。
【0014】上記堰耐火物11においては、溶融スラグ
Sが流れる排出溝11aの表面に溶融スラグSの固化膜
がセルフコーティングされ、溶融スラグSはこの固化膜
を介して排出溝12の堰耐火物11に接触することにな
る。したがって、高温の溶融スラグSによる溶損を最小
にすることができ、耐火物11の寿命を大幅に延ばすこ
とができる。また、冷却体12,32と耐火物11,3
1の隙間も皆無で冷却効率も高い。
【0015】ところで、万一何かの事故で堰耐火物11
にひびや割れ等が生じ、高温の溶融スラグSまたはベー
スメタル2が冷却体12,32に接触するような事故が
発生しても、冷却体12,32は多孔質セラミックス製
であるため、高温の溶融スラグSまたはベースメタル2
が冷却体12,32の表面でミストに接触して発生する
水蒸気量は極めて少く、水蒸気爆発などの危険もない。
しかも、冷却媒体に混相ミストを使用するので、冷却空
気に比べて冷却効率を大幅に向上させることができる。
さらに、このように極めて安全であるため、溶融スラグ
Sまたはベースメタル2が接触する高温部のより近傍に
冷却体12,32を配設することができ、より冷却効率
を高めることができる。
【0016】上記実施例はアーク式灰溶融炉の場合を示
したが、バーナー式溶融炉も同様に装備することがで
き、炉床耐火物の表面に溶融スラグの固化層を形成して
保護することができる。
【0017】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明の灰溶融炉に
おける耐火物の冷却装置によれば、冷却孔を流れる混相
ミストにより、冷却体を介して耐火物表面を冷却して耐
火物の表面に溶融スラグの固化膜を形成するので、耐火
物の溶損は極めて少なくして、耐火物の寿命を大幅に延
ばすことができる。しかも、耐火物と冷却体は一体成形
されてその熱膨張差もないことから、冷却体と耐火物の
間に隙間がほとんど生じることがなく、伝熱効率も高く
効果的な冷却を実現できる。さらに、冷却体は多孔質セ
ラミックス製で、多孔内に浸潤した水や冷却空気を介し
て冷却するので、万一事故で耐火物が損傷し溶融スラグ
やベースメタルが冷却体に接触することがあっても、ミ
ストの接触量は限られており、極めて少なく安全を確保
できる。さらに安全であることから、耐火物の溶融スラ
グやベースメタルの接触面に近い位置に配置することが
できるので、さらに冷却効果も高くでき混相ミストの供
給量も少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアーク式灰溶融炉における堰耐火
物の冷却装置を示す構成図である。
【図2】同堰耐火物の横断面図である。
【図3】同灰溶融炉の平面図である。
【図4】同灰溶融炉の正面断面図である。
【図5】冷却体の他の実施例を示す堰耐火物の横断面図
である。
【符号の説明】
S 溶融スラグ 1 炉本体 2 ベースメタル 3 出滓口 5 カバー体 7 電極 8 灰投入口 11,21 堰耐火物 11a 排出溝 12,22 冷却体 13 冷却孔 14 スプレーノズル 15 ミスト供給管 18 ミスト排出管 19 温度検出器 20 ミストセパレーター 21 吸引ポンプ 23 ミスト量制御装置 31 炉底耐火物 32 冷却体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融スラグの排出溝が形成された堰耐火
    物および炉床耐火物の少なくとも一方の内部に、多孔質
    セラミックスからなり冷却孔が貫通成形された冷却体を
    一体成形し、前記冷却孔の入口に空気と水の冷却用混相
    ミストの供給管を接続するとともに、出口に混相ミスト
    の排出管を接続したことを特徴とする灰溶融炉における
    耐火物の冷却装置。
JP23752992A 1992-09-07 1992-09-07 灰溶融炉における耐火物の冷却装置 Expired - Lifetime JP2725957B2 (ja)

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