JP2724280B2 - トグル式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置 - Google Patents
トグル式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置Info
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- F16C2370/20—Optical, e.g. movable lenses or mirrors; Spectacles
- F16C2370/22—Polygon mirror
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、トグル式射出成形機の
材料通路封止弁の封止制御装置に関するものである。
材料通路封止弁の封止制御装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の射出装置のノズル封止弁として
は、特開昭６３−２５２７１０号公報に示されるような
ものがある。これに示される射出装置のノズル封止弁
は、図２に示すように、射出装置のシリンダ３０の先端
部にバルブハウジング３２が装着されており、このバル
ブハウジング３２にノズル３４が取り付けられている。
バルブハウジング３２には、シリンダ３０の内部の室３
６の溶融材料をノズル３４の内部の室３８に送る流路４
０が設けられている。バルブハウジング３２の流路４０
の途中に弁体支持金具４２が設けられており、これに軸
方向に移動可能に弁体４４が支持されている。弁体４４
はリンク４６及び４８を介して流体圧シリンダ５０のピ
ストンロッドと連結されている。流体圧源２６から切換
弁２８を介して流体圧シリンダ５０に流体圧を導入して
ピストンを移動させることにより、弁体４４が開閉され
るようになっている。弁体４４が開位置（図示の状態）
に位置した場合には、溶融材料がノズル３４を通過して
金型５２内に射出される。切換弁２８は、たとえば射出
装置のシリンダ３０内の図示してないスクリューの移動
ストロークに基づいて切換位置が制御される。これによ
り弁体４４の開閉が制御されるようになっている。
は、特開昭６３−２５２７１０号公報に示されるような
ものがある。これに示される射出装置のノズル封止弁
は、図２に示すように、射出装置のシリンダ３０の先端
部にバルブハウジング３２が装着されており、このバル
ブハウジング３２にノズル３４が取り付けられている。
バルブハウジング３２には、シリンダ３０の内部の室３
６の溶融材料をノズル３４の内部の室３８に送る流路４
０が設けられている。バルブハウジング３２の流路４０
の途中に弁体支持金具４２が設けられており、これに軸
方向に移動可能に弁体４４が支持されている。弁体４４
はリンク４６及び４８を介して流体圧シリンダ５０のピ
ストンロッドと連結されている。流体圧源２６から切換
弁２８を介して流体圧シリンダ５０に流体圧を導入して
ピストンを移動させることにより、弁体４４が開閉され
るようになっている。弁体４４が開位置（図示の状態）
に位置した場合には、溶融材料がノズル３４を通過して
金型５２内に射出される。切換弁２８は、たとえば射出
装置のシリンダ３０内の図示してないスクリューの移動
ストロークに基づいて切換位置が制御される。これによ
り弁体４４の開閉が制御されるようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の射出装置における材料通路の開閉制御に
は、射出途中の溶融材料に金型側から圧縮力を与えるよ
うな射出圧縮成形においては、金型内の溶融材料が、圧
縮力によってノズルを通って射出装置内に逆流するの
で、金型内に射出された溶融材料を正確に計量するのが
困難であるという問題点がある。また、別の材料通路の
開閉制御として、たとえば射出開始から所定時間経過後
に材料通路を封止することが行われているが、この場合
においても、射出中の溶融材料が、金型側から与えられ
た圧縮力によってノズルを通って射出装置内に逆流する
ことは上記の場合と同様であり、計量困難の問題は解決
されていない。これを解決するものとして型締装置のタ
イバーの伸び量（又は可動盤の後退量）に基づいて材料
通路の開閉制御をすることが考えられるが、直動式射出
成形機の場合には問題ないとしても、トグル式射出成形
機の場合には、トグルリンクに作用する圧縮力の関係で
射出時のタイバーの伸び量が可動盤の後退量とは一致せ
ず、これを考慮した制御を行う必要があるので、制御が
面倒である。なお、可動盤の後退量を測定する場合に
は、このような面倒はないものの、可動盤の倒れなどの
影響が出て、特に小さい後退量を測定する場合の位置精
度がよくない。本発明はこのような課題を解決すること
を目的としている。
ような従来の射出装置における材料通路の開閉制御に
は、射出途中の溶融材料に金型側から圧縮力を与えるよ
うな射出圧縮成形においては、金型内の溶融材料が、圧
縮力によってノズルを通って射出装置内に逆流するの
で、金型内に射出された溶融材料を正確に計量するのが
困難であるという問題点がある。また、別の材料通路の
開閉制御として、たとえば射出開始から所定時間経過後
に材料通路を封止することが行われているが、この場合
においても、射出中の溶融材料が、金型側から与えられ
た圧縮力によってノズルを通って射出装置内に逆流する
ことは上記の場合と同様であり、計量困難の問題は解決
されていない。これを解決するものとして型締装置のタ
イバーの伸び量（又は可動盤の後退量）に基づいて材料
通路の開閉制御をすることが考えられるが、直動式射出
成形機の場合には問題ないとしても、トグル式射出成形
機の場合には、トグルリンクに作用する圧縮力の関係で
射出時のタイバーの伸び量が可動盤の後退量とは一致せ
ず、これを考慮した制御を行う必要があるので、制御が
面倒である。なお、可動盤の後退量を測定する場合に
は、このような面倒はないものの、可動盤の倒れなどの
影響が出て、特に小さい後退量を測定する場合の位置精
度がよくない。本発明はこのような課題を解決すること
を目的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、あらかじめ可
動盤のストロークに対する型締シリンダのピストンスト
ロークの関係を求めるとともに、これらに基づいて型締
シリンダのピストン後退量を設定しておき、射出工程時
の型締シリンダのピストン後退量を測定し、測定値が設
定値と一致したとき、溶融材料の充てん完了と判断し
て、材料通路を封止することにより上記課題を解決す
る。すなわち本発明のトグル式射出成形機の材料通路封
止弁の封止制御装置は、射出装置のシリンダ（３０）か
ら金型（５２）内に射出中の溶融材料に圧縮力を作用さ
せることにより型締装置のトグル機構のクロスヘッド
（２２）に後退力を作用させるようにしたものを対象に
しており、上記クロスヘッド（２２）と対向する固定部
に設けられており、クロスヘッド（２２）の後退量を測
定可能な位置センサ（１０）と、クロスヘッド（２２）
の設定後退量を設定する設定器（１４）と、位置センサ
（１０）からの測定後退量を設定後退量と比較し、両後
退量が一致したとき信号を出力する比較器（１６）と、
比較器（１６）からの信号に基づいて射出装置の閉鎖を
指令する信号を出力する制御器（１８）と、を有してい
る。なお、位置センサ（１０）と上記比較器（１６）と
の中間に設けられており測定後退量が入力される演算器
（１２）を有しており、演算器（１２）には、位置セン
サ（１０）からの測定後退量を比較器（１６）に出力す
るタイミングを指示するタイミング信号が入力可能とさ
れており、演算器（１２）は、これにタイミング信号が
入力されない間は、比較器（１６）に測定後退量を出力
しないものとされており、演算器（１２）にタイミング
信号が入力された場合には、演算器（１２）を介して比
較器（１６）に測定後退量を出力する構成とされている
とよい。なお、かっこ内の符号は実施例の対応する部材
を示す。
動盤のストロークに対する型締シリンダのピストンスト
ロークの関係を求めるとともに、これらに基づいて型締
シリンダのピストン後退量を設定しておき、射出工程時
の型締シリンダのピストン後退量を測定し、測定値が設
定値と一致したとき、溶融材料の充てん完了と判断し
て、材料通路を封止することにより上記課題を解決す
る。すなわち本発明のトグル式射出成形機の材料通路封
止弁の封止制御装置は、射出装置のシリンダ（３０）か
ら金型（５２）内に射出中の溶融材料に圧縮力を作用さ
せることにより型締装置のトグル機構のクロスヘッド
（２２）に後退力を作用させるようにしたものを対象に
しており、上記クロスヘッド（２２）と対向する固定部
に設けられており、クロスヘッド（２２）の後退量を測
定可能な位置センサ（１０）と、クロスヘッド（２２）
の設定後退量を設定する設定器（１４）と、位置センサ
（１０）からの測定後退量を設定後退量と比較し、両後
退量が一致したとき信号を出力する比較器（１６）と、
比較器（１６）からの信号に基づいて射出装置の閉鎖を
指令する信号を出力する制御器（１８）と、を有してい
る。なお、位置センサ（１０）と上記比較器（１６）と
の中間に設けられており測定後退量が入力される演算器
（１２）を有しており、演算器（１２）には、位置セン
サ（１０）からの測定後退量を比較器（１６）に出力す
るタイミングを指示するタイミング信号が入力可能とさ
れており、演算器（１２）は、これにタイミング信号が
入力されない間は、比較器（１６）に測定後退量を出力
しないものとされており、演算器（１２）にタイミング
信号が入力された場合には、演算器（１２）を介して比
較器（１６）に測定後退量を出力する構成とされている
とよい。なお、かっこ内の符号は実施例の対応する部材
を示す。
【０００５】
【作用】金型内に溶融材料が射出された状態で、金型を
型締方向に移動させて溶融材料に圧縮力を加えた場合、
これの反力により型締シリンダのピストン及びこれと一
体のクロスヘッドが後退させられることになる。金型側
から射出装置側に溶融材料が逆流して金型内の溶融材料
の量が少ない場合には、金型を所定のストローク位置ま
で移動させて溶融材料を圧縮しても、所定の圧力よりも
低い圧力しか発生しない。すなわち、型締シリンダのピ
ストンの後退量は所定量よりも小さい値となる。この状
態で溶融材料を強制的に追加充てんすることにより、型
締シリンダのピストン後退量の測定値が設定値と一致し
た時点で材料通路を封止するようにすれば、溶融材料の
充てん不足は発生しないことになる。また、万一過充て
んが生じた場合でも、型締シリンダのピストン後退量の
測定値が設定値よりも大きくなったときに材料通路を開
いて金型内の溶融材料を射出装置側に逆流させることに
より、過充てんを解消することができる。
型締方向に移動させて溶融材料に圧縮力を加えた場合、
これの反力により型締シリンダのピストン及びこれと一
体のクロスヘッドが後退させられることになる。金型側
から射出装置側に溶融材料が逆流して金型内の溶融材料
の量が少ない場合には、金型を所定のストローク位置ま
で移動させて溶融材料を圧縮しても、所定の圧力よりも
低い圧力しか発生しない。すなわち、型締シリンダのピ
ストンの後退量は所定量よりも小さい値となる。この状
態で溶融材料を強制的に追加充てんすることにより、型
締シリンダのピストン後退量の測定値が設定値と一致し
た時点で材料通路を封止するようにすれば、溶融材料の
充てん不足は発生しないことになる。また、万一過充て
んが生じた場合でも、型締シリンダのピストン後退量の
測定値が設定値よりも大きくなったときに材料通路を開
いて金型内の溶融材料を射出装置側に逆流させることに
より、過充てんを解消することができる。
【０００６】
【実施例】図１に本発明の実施例を示す。型締装置の型
締シリンダ２０のピストンロッドには、トグル機構のク
ロスヘッド２２が連結されている。クロスヘッド２２と
対向する位置の固定部に位置センサ１０が設けられてい
る。位置センサ１０はクロスヘッド２２のストローク位
置（特に基準位置からの後退量）を検出可能である。位
置センサ１０からの検出信号が入力される演算器１２が
設けられている。演算器１２には、どの時点で位置セン
サ１０の信号を測定後退量として読み込み開始するか、
読込開始を指令するタイミング信号（読込開始信号）が
射出装置の図示してない制御装置から入力されるように
なっている。すなわち、多段圧縮を行うような場合、ク
ロスヘッド２２のストロークが小さい部分は、すべての
圧縮段で信号が出力されることになるので、不要な信号
はキャンセルし、必要なもののみ読み込むように読み込
み時期が演算器１２に指示されるようになっている。演
算器１２は、これにタイミング信号が入力された場合
に、位置センサ１０からの測定位置信号を比較器１６に
出力する。設定器１４には、クロスヘッド２２の設定ス
トローク位置（設定後退量）を設定可能である。設定器
１４は、設定後退量を比較器１６に出力可能である。比
較器１６は、設定後退量と測定後退量とを比較して、両
後退量が一致したとき、信号を出力可能である。比較器
１６からの信号が入力される制御器１８が設けられてい
る。制御器１８は、比較器１６からの信号に基づいて射
出装置の材料封止を指令する制御信号を出力可能であ
る。設定器１４に設定される設定後退量は、型締装置の
設計諸元、設定射出量、所定金型ストロークにおける設
定圧縮力などのデータに基づいて、計算により求めるこ
とができるが、所定量の溶融材料を金型５２に供給し
て、試験的に求めるようにすることもできる。なお、こ
の実施例においては、制御器１８は、図２に示すよう
な、射出装置の流路封止弁の封止を制御するものとす
る。流体圧シリンダ５０には、切換弁２８を介して流体
圧源２６が接続されている。制御器１８から、切換弁２
８に、切り換えを指令する上述の制御信号が出力される
ようになっている。これにより図中左側のシンボル位置
に切り換えられた場合には、流体圧源２６から切換弁２
８を介して流体圧シリンダ５０に流体圧が供給され、図
示のピストンロッド短縮位置（リンク４６及び４８も図
示位置）に位置することにより弁体４４の流路が開かれ
た状態となる。また、切換弁２８が図中右側のシンボル
位置に切り換えられた場合には、流体圧シリンダ５０が
ピストン伸長位置（リンク４６及び４８が回動中心軸を
回動中心として時計方向に回動した位置）となり、弁体
４４が図示位置よりも上方に移動することにより弁体４
４が流路封止位置に位置されるようになっている。
締シリンダ２０のピストンロッドには、トグル機構のク
ロスヘッド２２が連結されている。クロスヘッド２２と
対向する位置の固定部に位置センサ１０が設けられてい
る。位置センサ１０はクロスヘッド２２のストローク位
置（特に基準位置からの後退量）を検出可能である。位
置センサ１０からの検出信号が入力される演算器１２が
設けられている。演算器１２には、どの時点で位置セン
サ１０の信号を測定後退量として読み込み開始するか、
読込開始を指令するタイミング信号（読込開始信号）が
射出装置の図示してない制御装置から入力されるように
なっている。すなわち、多段圧縮を行うような場合、ク
ロスヘッド２２のストロークが小さい部分は、すべての
圧縮段で信号が出力されることになるので、不要な信号
はキャンセルし、必要なもののみ読み込むように読み込
み時期が演算器１２に指示されるようになっている。演
算器１２は、これにタイミング信号が入力された場合
に、位置センサ１０からの測定位置信号を比較器１６に
出力する。設定器１４には、クロスヘッド２２の設定ス
トローク位置（設定後退量）を設定可能である。設定器
１４は、設定後退量を比較器１６に出力可能である。比
較器１６は、設定後退量と測定後退量とを比較して、両
後退量が一致したとき、信号を出力可能である。比較器
１６からの信号が入力される制御器１８が設けられてい
る。制御器１８は、比較器１６からの信号に基づいて射
出装置の材料封止を指令する制御信号を出力可能であ
る。設定器１４に設定される設定後退量は、型締装置の
設計諸元、設定射出量、所定金型ストロークにおける設
定圧縮力などのデータに基づいて、計算により求めるこ
とができるが、所定量の溶融材料を金型５２に供給し
て、試験的に求めるようにすることもできる。なお、こ
の実施例においては、制御器１８は、図２に示すよう
な、射出装置の流路封止弁の封止を制御するものとす
る。流体圧シリンダ５０には、切換弁２８を介して流体
圧源２６が接続されている。制御器１８から、切換弁２
８に、切り換えを指令する上述の制御信号が出力される
ようになっている。これにより図中左側のシンボル位置
に切り換えられた場合には、流体圧源２６から切換弁２
８を介して流体圧シリンダ５０に流体圧が供給され、図
示のピストンロッド短縮位置（リンク４６及び４８も図
示位置）に位置することにより弁体４４の流路が開かれ
た状態となる。また、切換弁２８が図中右側のシンボル
位置に切り換えられた場合には、流体圧シリンダ５０が
ピストン伸長位置（リンク４６及び４８が回動中心軸を
回動中心として時計方向に回動した位置）となり、弁体
４４が図示位置よりも上方に移動することにより弁体４
４が流路封止位置に位置されるようになっている。
【０００７】次に、この実施例の作用を説明する。あら
かじめ設定器１４には、クロスヘッド２２の設定後退量
を設定しておく。まず、制御器１８からの指令信号によ
って切換弁２８が図示のシンボル位置から図中左側のシ
ンボル位置に切り換えられ、流体圧シリンダ５０のピス
トンロッド側室に油圧が導入され、流体圧シリンダ５０
は図示のピストン短縮位置に位置し、したがって弁体４
４は図示の流路開放位置に位置することになる。この後
で、切換弁２８が図示の中立位置に切り換えられる。こ
の状態で射出装置の射出シリンダ３０の流路３６からバ
ルブハウジング３２の流路４０、及びノズル３４の流路
３８を通って金型５２に溶融材料が射出される。型締装
置の型締シリンダ２０に油圧が供給されることにより、
金型５２に圧縮力が加えられて所定の圧縮成形が行われ
る。金型５２に圧縮力が加えられ金型５２内の溶融材料
が圧縮されることにより、圧縮力の反力によってクロス
ヘッド２２を含む型締シリンダ２０のピストンが後退さ
せられる。この後退量は、位置センサ１０によって測定
されており、演算器１２に入力される。演算器１２にタ
イミング信号が入力されると、これに応じて所定のタイ
ミングで測定後退量が演算器１２に読み込まれ始め、比
較器１６に出力され始める。比較器１６においては入力
された測定後退量を設定後退量と比較し、両後退量が一
致したとき制御器１８に信号を出力する。これにより制
御器１８から、切換弁２８に切り換えを指令する指令信
号が出力され、切換弁２８が図中右側のシンボル位置に
切り換えられる。すなわち、流体圧源２６からの流体圧
が、切換弁２８を通って流体圧シリンダ５０のピストン
ヘッド側の油室に供給され、ピストンロッドが伸長する
ことにより、リンク４６、及び４８を介して弁体４４が
図中上方に移動させられ、バルブハウジング３２の流路
４０とノズル３４の流路３８とが阻止された状態（ノズ
ル封止状態）とされる。こうすることによって所定の圧
縮ストロークにおいて所定のクロスヘッド後退量となる
まで金型５２内に溶融材料が射出され、所定の後退量と
なった時点で弁体４４を封止することができる。すなわ
ち、射出途中に金型５２に圧縮力を作用させて金型５２
内の溶融材料を圧縮する射出圧縮成形の場合であって
も、圧縮中に金型５２から射出装置のシリンダ３０へ逆
流する溶融材料の量の多少には無関係に、所定量の溶融
材料を金型５２に射出することができる。また、万一過
充てんが生じた場合でも、クロスヘッド２２の測定後退
量が設定後退量よりも大きくなったときに比較器１６か
ら信号（過充てん信号）を制御器１８に出力し、制御器
１８から弁体４４を開く指令信号を出力することにより
弁体４４を開いて、金型５２内の溶融材料を射出装置側
に逆流させるようにすることにより、過充てんを解消す
ることができる。
かじめ設定器１４には、クロスヘッド２２の設定後退量
を設定しておく。まず、制御器１８からの指令信号によ
って切換弁２８が図示のシンボル位置から図中左側のシ
ンボル位置に切り換えられ、流体圧シリンダ５０のピス
トンロッド側室に油圧が導入され、流体圧シリンダ５０
は図示のピストン短縮位置に位置し、したがって弁体４
４は図示の流路開放位置に位置することになる。この後
で、切換弁２８が図示の中立位置に切り換えられる。こ
の状態で射出装置の射出シリンダ３０の流路３６からバ
ルブハウジング３２の流路４０、及びノズル３４の流路
３８を通って金型５２に溶融材料が射出される。型締装
置の型締シリンダ２０に油圧が供給されることにより、
金型５２に圧縮力が加えられて所定の圧縮成形が行われ
る。金型５２に圧縮力が加えられ金型５２内の溶融材料
が圧縮されることにより、圧縮力の反力によってクロス
ヘッド２２を含む型締シリンダ２０のピストンが後退さ
せられる。この後退量は、位置センサ１０によって測定
されており、演算器１２に入力される。演算器１２にタ
イミング信号が入力されると、これに応じて所定のタイ
ミングで測定後退量が演算器１２に読み込まれ始め、比
較器１６に出力され始める。比較器１６においては入力
された測定後退量を設定後退量と比較し、両後退量が一
致したとき制御器１８に信号を出力する。これにより制
御器１８から、切換弁２８に切り換えを指令する指令信
号が出力され、切換弁２８が図中右側のシンボル位置に
切り換えられる。すなわち、流体圧源２６からの流体圧
が、切換弁２８を通って流体圧シリンダ５０のピストン
ヘッド側の油室に供給され、ピストンロッドが伸長する
ことにより、リンク４６、及び４８を介して弁体４４が
図中上方に移動させられ、バルブハウジング３２の流路
４０とノズル３４の流路３８とが阻止された状態（ノズ
ル封止状態）とされる。こうすることによって所定の圧
縮ストロークにおいて所定のクロスヘッド後退量となる
まで金型５２内に溶融材料が射出され、所定の後退量と
なった時点で弁体４４を封止することができる。すなわ
ち、射出途中に金型５２に圧縮力を作用させて金型５２
内の溶融材料を圧縮する射出圧縮成形の場合であって
も、圧縮中に金型５２から射出装置のシリンダ３０へ逆
流する溶融材料の量の多少には無関係に、所定量の溶融
材料を金型５２に射出することができる。また、万一過
充てんが生じた場合でも、クロスヘッド２２の測定後退
量が設定後退量よりも大きくなったときに比較器１６か
ら信号（過充てん信号）を制御器１８に出力し、制御器
１８から弁体４４を開く指令信号を出力することにより
弁体４４を開いて、金型５２内の溶融材料を射出装置側
に逆流させるようにすることにより、過充てんを解消す
ることができる。
【０００８】なお、上記実施例の説明においては、往復
動形のノズル封止弁に本発明を適用するものとしたが、
往復動形のものに限定されるわけではなく、他の形式の
ノズル封止弁に本発明を適用することもできる。また、
上記実施例の説明においては、射出装置のノズル３４の
シャットオフ装置の溶融材料通路の開閉に本発明を適用
するものとしたが、金型５２内に配置されたゲートバル
ブの溶融材料通路の開閉に本発明を適用することもでき
る。さらに、上記実施例の説明においては、型閉途中の
金型５２内に溶融材料を射出するものとしたが、型閉後
の金型５２内に溶融材料を射出し、型締することにより
溶融材料を圧縮するようにすることもできる。
動形のノズル封止弁に本発明を適用するものとしたが、
往復動形のものに限定されるわけではなく、他の形式の
ノズル封止弁に本発明を適用することもできる。また、
上記実施例の説明においては、射出装置のノズル３４の
シャットオフ装置の溶融材料通路の開閉に本発明を適用
するものとしたが、金型５２内に配置されたゲートバル
ブの溶融材料通路の開閉に本発明を適用することもでき
る。さらに、上記実施例の説明においては、型閉途中の
金型５２内に溶融材料を射出するものとしたが、型閉後
の金型５２内に溶融材料を射出し、型締することにより
溶融材料を圧縮するようにすることもできる。
【０００９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば射
出途中に金型に圧縮力を作用させて金型内の溶融材料を
圧縮する射出圧縮成形の場合であっても、圧縮中に金型
から射出装置に逆流する溶融材料の多少には無関係に、
金型内に所定量の溶融材料を射出することができる。し
たがってショートショットなどの不具合を防止すること
ができる。
出途中に金型に圧縮力を作用させて金型内の溶融材料を
圧縮する射出圧縮成形の場合であっても、圧縮中に金型
から射出装置に逆流する溶融材料の多少には無関係に、
金型内に所定量の溶融材料を射出することができる。し
たがってショートショットなどの不具合を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す図である。
【図２】本発明が実施されるノズル封止弁を示す図であ
る。
る。
１０ 位置センサ １２ 演算器 １４ 設定器 １６ 比較器 １８ 制御器 ２０ 型締シリンダ ２６ 流体圧源 ２８ 切換弁 ３０ 射出装置のシリンダ ３２ バルブハウジング ３４ ノズル ４４ 弁体 ５０ 流体圧シリンダ
Claims (2)
- 【請求項１】 射出装置のシリンダ（３０）から金型
（５２）内に射出中の溶融材料に圧縮力を作用させるこ
とにより型締装置のトグル機構のクロスヘッド（２２）
に後退力を作用させるようにしたトグル式射出成形機の
ための材料通路封止弁の封止制御装置において、 上記クロスヘッド（２２）と対向する固定部に設けられ
ており、クロスヘッド（２２）の基準位置からの後退量
を測定可能な位置センサ（１０）と、 クロスヘッド（２２）の設定後退量を設定する設定器
（１４）と、 位置センサ（１０）からの測定後退量を設定後退量と比
較し、両後退量が一致したとき信号を出力する比較器
（１６）と、 比較器（１６）からの信号に基づいて射出装置の閉鎖を
指令する信号を出力する制御器（１８）と、を有するト
グル式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置。 - 【請求項２】 位置センサ（１０）と上記比較器（１
６）との中間に設けられており測定後退量が入力される
演算器（１２）を有しており、 演算器（１２）には、位置センサ（１０）からの測定後
退量を比較器（１６）に出力するタイミングを指示する
タイミング信号が入力可能とされており、演算器（１
２）は、これにタイミング信号が入力されない間は、比
較器（１６）に測定後退量を出力しないものとされてお
り、演算器（１２）にタイミング信号が入力された場合
には、演算器（１２）を介して比較器（１６）に測定後
退量を出力する構成とされている請求項１記載のトグル
式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5163140A JP2724280B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | トグル式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置 |
| KR1019940012689A KR950001126A (ko) | 1993-06-07 | 1994-06-07 | 베어링 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5163140A JP2724280B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | トグル式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06344384A JPH06344384A (ja) | 1994-12-20 |
| JP2724280B2 true JP2724280B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=15767977
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5163140A Expired - Fee Related JP2724280B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | トグル式射出成形機の材料通路封止弁の封止制御装置 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2724280B2 (ja) |
| KR (1) | KR950001126A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5290388B2 (ja) * | 2010-12-20 | 2013-09-18 | 株式会社日本製鋼所 | 薄肉成形品の成形方法 |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP5163140A patent/JP2724280B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-06-07 KR KR1019940012689A patent/KR950001126A/ko not_active Application Discontinuation
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| KR950001126A (ko) | 1995-01-03 |
| JPH06344384A (ja) | 1994-12-20 |
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