JP2723965B2 - 乳牛用飼料 - Google Patents
乳牛用飼料Info
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- JP2723965B2 JP2723965B2 JP1107022A JP10702289A JP2723965B2 JP 2723965 B2 JP2723965 B2 JP 2723965B2 JP 1107022 A JP1107022 A JP 1107022A JP 10702289 A JP10702289 A JP 10702289A JP 2723965 B2 JP2723965 B2 JP 2723965B2
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- JP
- Japan
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- feed
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- dairy cows
- chain fatty
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、乳牛用飼料に関し、更に詳しくは乳牛の妊
娠後期、産後及び泌乳中のエネルギー補給、栄養改善に
よる乳成分の改善を目的とする乳牛用飼料に関する。
娠後期、産後及び泌乳中のエネルギー補給、栄養改善に
よる乳成分の改善を目的とする乳牛用飼料に関する。
近年乳牛は、人類の食糧として定着し、世界中でその
消費量が増大しており、生産性を上げるため品種や系統
による遺伝的改良や、乳牛の妊娠から泌乳期、乾乳期の
サイクルを短縮したり、また飼料面では粗飼料の品質を
改良したり、あるいは濃厚飼料中に動植物由来の油脂
（主に長鎖脂肪酸）を加えたりする栄養面からの改善等
が行われている。
消費量が増大しており、生産性を上げるため品種や系統
による遺伝的改良や、乳牛の妊娠から泌乳期、乾乳期の
サイクルを短縮したり、また飼料面では粗飼料の品質を
改良したり、あるいは濃厚飼料中に動植物由来の油脂
（主に長鎖脂肪酸）を加えたりする栄養面からの改善等
が行われている。
しかしながら、これらの方法の中で、遺伝的改良及び
生産性サイクルの短縮の技術は広く一般農家に定着させ
るにはまだまだ時間が必要であり、また飼料面での改良
においてはルーメン醗酵の異常や、高カロリー飼料によ
る過肥やそれによる繁殖性の低下や乳質の著しい変化等
の問題が起こり、上記の目的を達成するには十分満足で
きるものではなかった。
生産性サイクルの短縮の技術は広く一般農家に定着させ
るにはまだまだ時間が必要であり、また飼料面での改良
においてはルーメン醗酵の異常や、高カロリー飼料によ
る過肥やそれによる繁殖性の低下や乳質の著しい変化等
の問題が起こり、上記の目的を達成するには十分満足で
きるものではなかった。
本発明者らは、上記問題、特に飼料面からの乳生産の
改善に関する問題を解決するために鋭意研究を行った結
果、妊娠後期から産後、及び泌乳期間中の乳牛に中鎖脂
肪酸のカルシウム塩を必須成分として含有する乳牛用飼
料を与えることにより、乳生産、特に乳質を改善し得る
ことを見出し本発明を完成するに至った。
改善に関する問題を解決するために鋭意研究を行った結
果、妊娠後期から産後、及び泌乳期間中の乳牛に中鎖脂
肪酸のカルシウム塩を必須成分として含有する乳牛用飼
料を与えることにより、乳生産、特に乳質を改善し得る
ことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、炭素数８〜10の中鎖脂肪酸のカル
シウム塩を0.5〜10重量％含有することを特徴とする乳
牛用飼料を提供するものである。
シウム塩を0.5〜10重量％含有することを特徴とする乳
牛用飼料を提供するものである。
本発明に用いられる炭素数８〜10の中鎖脂肪酸として
は、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸が挙げら
れ、なかでもカプリル酸とカプリン酸が好ましい。
は、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸が挙げら
れ、なかでもカプリル酸とカプリン酸が好ましい。
本発明に使用する中鎖脂肪酸のカルシウム塩は中鎖脂
肪酸の特長である吸収速度が速く、かつ蓄積性がないと
いう特長を有するばかりでなく、種々の状況下にある乳
牛、例えば分娩前後の乳牛、泌乳中の乳牛、あるいは暑
熱期や環境からのストレスのかかる時期の乳牛などに対
するエネルギー補給、脂質代謝の改善に優れた効果を発
揮するものである。
肪酸の特長である吸収速度が速く、かつ蓄積性がないと
いう特長を有するばかりでなく、種々の状況下にある乳
牛、例えば分娩前後の乳牛、泌乳中の乳牛、あるいは暑
熱期や環境からのストレスのかかる時期の乳牛などに対
するエネルギー補給、脂質代謝の改善に優れた効果を発
揮するものである。
これらの作用機作については必ずしも明らかでなはな
いが、中鎖脂肪酸のカルシウム塩は反芻動物のルーメン
胃での分解を免れ、第４胃にバイパスされた後分解吸収
されるため上記効果を素早く発揮することができるこ
と、或いはルーメン胃内の微生物の育成を抑制すること
によりルーメン醗酵のパターンを変え乳生産を良好にす
ること等の理由が考えられる。
いが、中鎖脂肪酸のカルシウム塩は反芻動物のルーメン
胃での分解を免れ、第４胃にバイパスされた後分解吸収
されるため上記効果を素早く発揮することができるこ
と、或いはルーメン胃内の微生物の育成を抑制すること
によりルーメン醗酵のパターンを変え乳生産を良好にす
ること等の理由が考えられる。
本発明の乳牛用飼料における中鎖脂肪酸のカルシウム
塩の添加量は、0.5〜10重量％、好ましくは1.0〜5.0重
量％の範囲である。中鎖脂肪酸のカルシウム塩の含有量
が0.5重量％以下では効力が弱く、また10重量％以上で
は含有量に見合った効果は期待できず、経済的にも不利
である。
塩の添加量は、0.5〜10重量％、好ましくは1.0〜5.0重
量％の範囲である。中鎖脂肪酸のカルシウム塩の含有量
が0.5重量％以下では効力が弱く、また10重量％以上で
は含有量に見合った効果は期待できず、経済的にも不利
である。
従来、乳牛用飼料は主成分としてとうもろこし、マイ
ロ等の穀類が、その他の成分として、油粕類、油脂類、
糖類、ビタミン、無機質等の栄養素材が配合されている
が、本発明においては上記の如き中鎖脂肪酸のカルシウ
ム塩を油脂類の代替として、または新たな成分として添
加することにより、本発明の目的を達成することができ
る。
ロ等の穀類が、その他の成分として、油粕類、油脂類、
糖類、ビタミン、無機質等の栄養素材が配合されている
が、本発明においては上記の如き中鎖脂肪酸のカルシウ
ム塩を油脂類の代替として、または新たな成分として添
加することにより、本発明の目的を達成することができ
る。
本発明の乳牛用飼料組成物における各成分の配合量は
大略下記の通りである。
大略下記の通りである。
代表的配合例 （牛） 濃厚飼料 とうもろこし 10〜50重量％ マイロ ５〜30重量％ 大麦 ０〜20重量％ 大豆油粕 ０〜40重量％ ふすま ０〜20重量％ アルファルファミール ０〜20重量％ 糖みつ ０〜10重量％ ミネラル ０〜５重量％ ビタミン ０〜３重量％ 中鎖脂肪酸カルシウム塩 1.0〜5.0重量％ 上記成分配合は一例であり、更に各種の飼料に配合で
きるが、いずれにせよ本発明に従って中鎖脂肪酸のカル
シウム塩を乳牛用飼料組成物に配合することにより、乳
牛の生産性を著しく高めるとともに、畜産業の振興に貢
献すること大である。
きるが、いずれにせよ本発明に従って中鎖脂肪酸のカル
シウム塩を乳牛用飼料組成物に配合することにより、乳
牛の生産性を著しく高めるとともに、畜産業の振興に貢
献すること大である。
次に本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例１ 夏場の暑い時期に泌乳牛９頭をＡ、Ｂ、Ｃの３群に３
頭ずつ分けて、１期を２週間として３期、６週間に渡っ
て以下のようにして調製された配合飼料を用いて日本飼
養標準に従って給与し、各群における泌乳牛の乳生産へ
の影響すなわち、泌乳牛の乳量、乳脂率及び乳蛋白率に
ついて調べた。
頭ずつ分けて、１期を２週間として３期、６週間に渡っ
て以下のようにして調製された配合飼料を用いて日本飼
養標準に従って給与し、各群における泌乳牛の乳生産へ
の影響すなわち、泌乳牛の乳量、乳脂率及び乳蛋白率に
ついて調べた。
＜配合飼料の調製＞ 粗飼料としてはイタリアンライグラスサイレージを、
濃厚飼料としては表−１に示した組成のものを用いて、
粗飼料／濃厚飼料比が55/45の割合の基本飼料を調製す
る。
濃厚飼料としては表−１に示した組成のものを用いて、
粗飼料／濃厚飼料比が55/45の割合の基本飼料を調製す
る。
この基本飼料に、中鎖脂肪酸であるカプリン酸とカプ
リル酸のカルシウム塩を1:1に混合したものを基本飼料
の乾物重量に対し５重量％添加し、本発明の試験飼料を
調製した。また、比較飼料としてパーム油脂肪酸のカル
シウム塩を基本飼料乾物重量に対し５重量％添加し、比
較飼料を調製した。
リル酸のカルシウム塩を1:1に混合したものを基本飼料
の乾物重量に対し５重量％添加し、本発明の試験飼料を
調製した。また、比較飼料としてパーム油脂肪酸のカル
シウム塩を基本飼料乾物重量に対し５重量％添加し、比
較飼料を調製した。
上記の基本飼料、試験飼料、及び比較飼料が各群必ず
１回ずつ給与されるように表−２のような割当計画に従
って各群の泌乳牛に給与した。
１回ずつ給与されるように表−２のような割当計画に従
って各群の泌乳牛に給与した。
各群における泌乳牛の乳生産への影響すなわち、泌乳
牛の乳量、乳脂率及び乳蛋白率の結果を表−３に示す。
牛の乳量、乳脂率及び乳蛋白率の結果を表−３に示す。
結果 比較飼料区は乳脂率の改善は見られるものの乳量、乳
蛋白率が減少しており、本発明による試験飼料給与区で
は各項目について良好な成績が得られた。
蛋白率が減少しており、本発明による試験飼料給与区で
は各項目について良好な成績が得られた。
Claims (1)
- 【請求項１】炭素数８〜10の中鎖脂肪酸のカルシウム塩
を0.5〜10重量％含有することを特徴とする乳牛用飼
料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1107022A JP2723965B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | 乳牛用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1107022A JP2723965B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | 乳牛用飼料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02286047A JPH02286047A (ja) | 1990-11-26 |
| JP2723965B2 true JP2723965B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=14448531
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1107022A Expired - Fee Related JP2723965B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | 乳牛用飼料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2723965B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008125377A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Nichiyu Solution Inc | 繁殖用雌牛の飼育方法 |
| WO2016017236A1 (ja) * | 2014-07-28 | 2016-02-04 | 株式会社Ｊ－オイルミルズ | 飼料原料及びその用途 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001097799A1 (en) * | 2000-06-20 | 2001-12-27 | Nutrition Sciences | Medium chain fatty acids applicable as antimicrobial agents |
| JP2007236295A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Natl Fedelation Of Agricult Coop Assoc | 第一胃発酵調整機能を有する反芻動物用飼料とその飼育方法 |
-
1989
- 1989-04-26 JP JP1107022A patent/JP2723965B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008125377A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Nichiyu Solution Inc | 繁殖用雌牛の飼育方法 |
| WO2016017236A1 (ja) * | 2014-07-28 | 2016-02-04 | 株式会社Ｊ－オイルミルズ | 飼料原料及びその用途 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02286047A (ja) | 1990-11-26 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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