JP2722589B2 - 半田入り熱収縮チューブ - Google Patents

半田入り熱収縮チューブ

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JP2722589B2 JP1013135A JP1313589A JP2722589B2 JP 2722589 B2 JP2722589 B2 JP 2722589B2 JP 1013135 A JP1013135 A JP 1013135A JP 1313589 A JP1313589 A JP 1313589A JP 2722589 B2 JP2722589 B2 JP 2722589B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒートサイクル、耐薬品性などに優れ、厳
しい環境下でも耐電圧の低下を来たさない半田入り熱収
縮チューブに関するものである。
〔従来の技術〕
半田入り熱収縮チューブは、MILに規定されているチ
ューブが一般に使用されており、該チューブとしては、
第1図に示される構造のもの、すなわち、熱収縮チュー
ブ1の内部中央にリング状半田2を設け、熱収縮チュー
ブ1の2つの開口部の両端内部にリング状熱可塑性樹脂
3からなるインサートを挿入したものが普通である。
実際上、電線接続部に該半田入り熱収縮チューブを挿
入後に、加熱することにより前記熱収縮チューブが収縮
すると同時に、該チューブ内に挿入されていた半田が溶
けて、電線の接続部が半田付けされる。この場合、リン
グ状の熱可塑性樹脂は、溶融して電線と前記熱収縮チュ
ーブとの隙間を充填し、防水等の役目を果たすのであ
る。
従って、この半田入り熱収縮チューブ内のリング状熱
可塑性樹脂は、防水等に優れていることが必要であるこ
とから、従来ポリエチレン(以下PEと略す)が多く用い
られている。PEは、室温では耐薬品性に優れているが、
高温になると膨潤したり溶けたりし、本来の防水性等が
低下すること及び弗素系樹脂製熱収縮チューブと接着せ
ず間隙が生じ易い問題がある。
これを改良するために、熱収縮チューブと類似の材料
が使用されたものがある。この材料として、弗化ビニリ
デン系共重合体などの弗素系樹脂が知られており、この
場合、熱収縮チューブと同質の又は同系統の材料を使用
しているので、熱収縮チューブとの接着性は良好であ
る。
しかしながら、MIL−S−83519に規定される試験に用
いられる電線(ケーブル)では、エチレン−テトラフル
オロエチレン系共重合体(ETFEと略称する)またはフロ
オロエチレン−プロピレン系共重合体(FEPと略称す
る)を絶縁被覆としていて、前記リング状熱可塑性樹脂
に用いた弗素系樹脂とは接着しないために、耐油試験等
に合格するものの、耐湿試験のヒートサイクル後の耐電
圧が不合格となる問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
半田入り熱収縮チューブ内に挿入されたリング状熱可
塑性樹脂は、防水等の役目を果たすことから、熱収縮チ
ューブおよび電線との両者に充分に接着できることが必
要である。
しかし、MIL−S−83519に規定される試験に用いられ
る電線(ケーブル)は、前述のようにETFE、又はFEP系
樹脂で被覆されたものであるために、従来用いられるホ
ットメルト型接着剤で接着することが困難である。
また、同時に、耐熱性、耐油性等の種々の試験環境下
で、電線(ケーブル)と熱収縮チューブとの隙間を充分
に充填することも、防水上必要とされている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、リング状熱可塑性樹脂として、熱収縮チ
ューブを構成する材料と同一系統の材料と、該材料と相
溶性がよくかつ耐薬品性の良いポリエステルとを混合し
てなる、よりゴム弾性及び粘着性等を増加したブレンド
を使用することによって、前記課題を解決できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は; 弗素系樹脂からなる熱収縮チューブの内部に、熱融解
しうるリング状半田が挿入され、前記熱収縮チューブの
2つの開口部の両端内部にリング状熱可塑性樹脂を設け
てなる半田入り熱収縮チューブにおいて; リング状熱可塑性樹脂が、(A)前記熱収縮チューブ
を構成する弗素系樹脂と同一系統の弗素系樹脂と、
(B)該弗素系樹脂(A)と相溶性を有するポリエステ
ルとのブレンドであることを特徴とする、半田入り熱収
縮チューブである。また、 前記リング状熱可塑性樹脂を構成するブレンドが、
(A)ポリ弗化ビニリデン、弗化ビニリデン/ヘキサフ
ルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン三元共重合
体および(又は)弗化ビニリデン/ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体からなる弗素系樹脂の30〜80重量部と、
(B)環球法軟化点が150℃以下のポリエステルの70〜2
0重量部とからなる、半田入り熱収縮チューブである。
本発明の半田入り熱収縮チューブを構成する素材は、
耐熱性、耐油性に優れた弗素系樹脂(含エラストマー)
とゴム弾性、粘着性に優れたポリエステルとのブレンド
を主要構成要素とするものであり、必要に応じて、前記
ブレンドの機能を損なわない範囲の量で、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなど他の熱可塑性樹脂をブレンドし
てもよい。
前記弗素系樹脂として、好ましくは、ポリ弗化ビニリ
デン、弗化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、弗化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テ
トラフルオロエチレン三元共重合体等を挙げることがで
きる。
一般に、リング状熱可塑性樹脂3は、第1図に示され
るように、熱収縮チューブ1の2つの開口部の両端内部
に挿入され、前記リング状熱可塑性樹脂がこの熱収縮チ
ューブを構成する弗素系樹脂素材と同系統の材料である
と、両者は加熱収縮時に接着されるのである。
このようにして作製された半田入り熱収縮チューブ
は、MIL−S−83519の耐油性、耐熱性等の試験に合格す
るが、耐湿試験サイクル後の耐電圧が低下し、不合格と
なる。これは、前記サイクル時にETFE,FEP電線との界面
に隙間が生じて、耐電圧試験において隙間から水が侵入
し電圧降下が生じるからである。
従って、このヒートサイクル時の隙間を防止するため
には、リング状熱可塑性樹脂材にゴム弾性、粘着性を付
与させることが必要である。
本発明においては、リング状熱可塑性樹脂として、上
記耐油性、耐熱性等を維持するために、熱収縮チューブ
の材料と同系統の材料(A)に、相溶性が良く、耐油
性、粘着性等に優れたポリエステル(B)をブレンドす
ることにより、耐湿試験のヒートサイクル時にETFE,FEP
電線との界面に隙間が生じることなく、他の特性をも満
足する半田入り熱収縮チューブができたのである。
前記リング状熱可塑性樹脂は、(A)成分と(B)成
分とを混合してなるブレンドらら本質的に構成されるも
のであるが、前記(A)成分は、熱収縮チューブを構成
する弗素系樹脂素材と同系統のものであれば、任意のも
のが使用できるが、好ましくは、ポリ弗化ビニリデン、
弗化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフ
ルオロエチレン三元共重合体および(又は)弗化ビニリ
デン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が用いられ
る。
また、(B)成分としては、前記(A)成分と相溶性
の良いポリエステルが用いられる。前記ポリエステルと
しては、環球軟化点が180℃以下、特に好ましくは150℃
以下のものが、(A)成分との相溶性の点から使用され
る。また、ポリエステルには、例えば、テレフタル酸お
よび(又は)イソフタル酸と炭素数2〜10個の多価アル
コール、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール等とをベースにして構成
されるポリエステル樹脂などが使用できる。
リング状熱可塑性樹脂を構成する(A)成分と(B)
成分との配合割合は、所期の目的を達成する範囲で任意
の割合でよいが、とくに、(A)成分の30〜80重量部、
好ましくは40〜70重量部と、(B)成分の70〜20重量
部、好ましくは60〜30重量部との割合を使用できる。
ポリエステル樹脂(B)成分の配合割合が80重量部以
上と多すぎる場合には、耐油試験に不合格になり、また
弗素系樹脂(A)成分が少なすぎるため耐熱性などリン
グ状熱可塑性樹脂としての機能を充分に発揮しえない。
一方、ポリエステル(B)成分が10重量部以下と少な
すぎると、弗素系樹脂熱収縮チューブ層との界面に隙間
が生じて耐湿試験サイクルに不合格になる。
また、本発明のリング状熱可塑性樹脂には、必要に応
じて、任意の他の熱可塑性樹脂の少量を加えてもよく、
かつ、任意の種々の添加剤を加えてもよい。
本発明の半田入り熱収縮チューブを製造するには; 弗素系樹脂材料を押出手段などによりチューブ状に成
形後、必要に応じて化学架橋あるいは電子線照射により
架橋し、次いで該チューブの軟化点以上に加熱した状態
で、内圧をかけるなどして膨張し、冷却固定することに
より熱収縮チューブを作成する。
次に、この熱収縮チューブの内部中央にリング状半田
を挿入する。
さらに、この熱収縮チューブの2つの開口部の両端内
部にリング状熱可塑性樹脂を挿入して、半田入り熱収縮
チューブとした。
本発明の半田入り熱収縮チューブは、電線(ケーブ
ル)接続部用の継手、接続具などとして有用である。
〔作用・効果〕
本発明においては、MIL−S−83519の規格に合格する
耐熱性、耐油性等を維持するために、熱収縮チューブを
構成する弗素系樹脂と同一系統の材料である弗素系樹脂
(A)、とくにポリ弗化ビニリデン、弗化ビニリデン/
ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン三
元共重合体及び(または)弗化ビニリデン/ヘキサフル
オロプロピレン共重合体を使用すると共に、さらに、こ
の(A)成分と相溶性が良く耐油性、粘着性等に優れた
ポリエステル(B)を混合したので、ヒートサイクル時
に通常使用されるETFE、FEP系重合体被覆電線(ケーブ
ル)との界面に隙間が生じることなく、その他の特性を
も満足する、半田入り熱収縮チューブを提供する作用効
果がある。
以下、実施例をもって本発明を具体的に述べるが、い
ずれも本発明を限定するものではない。
(実施例) 弗化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ペンウオルト社製、カイナー2800)を使用して、内径
6.0mm、厚さ0.2mm、単長17mmの熱収縮チューブを作成し
た。この熱収縮チューブの内部中央部分に半田リングを
挿入し、さらに、この両側にリング状熱可塑性樹脂(巾
2mm、厚さ0.3mm)を挿入し、半田入り熱収縮チューブと
した後、MIL−S−83519に準じて試験した。
なお、各MILに準じて行った試験は以下の通りであ
る。
耐湿試験; 耐湿試験サイクル後の耐電圧試験において、漏洩電流
が2mA以下、絶縁抵抗が1×109Ω以上を合格とした。
熱老化試験; 150℃,750時間の老化試験後の耐電圧試験において、
漏洩電流が2mA以下、絶縁抵抗が1×109Ω以上を合格し
た。
耐油試験; 耐油試験後の耐電圧試験において、漏洩電流が2mA以
下、絶縁抵抗が1×109Ω以上を合格とした。
MIL−L−7808に規定するオイルを使用して(150℃,5
分→23℃,1時間→175℃,22時間)を1サイクルとして7
サイクル後に上記測定を行った。
その結果を下記表に示した。
〔発明の効果〕 上記の結果から明らかなように、リング状熱可塑状樹
脂としてフッ素樹脂単独では、耐熱性、耐油性に優れて
いるが、この樹脂自体は硬く、耐湿試験において防水性
が低下する。
一方ポリエステル単独では、防水性はあるが、耐熱
性、耐油性に劣る。本発明においては、両者を混合する
ことにより、耐熱性、耐油性、防水性等に優れた半田入
り熱収縮チューブが得られ、厳しい環境下でも、防水性
を維持できるため、電線等のシール剤として極めて有効
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、半田入り熱収縮チューブの構造を示す断面図
である。 1:熱収縮チューブ 2:リング状半田 3:リング状熱可塑性樹脂

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弗素系樹脂からなる熱収縮チューブの内部
    に、熱融解しうるリング状半田が挿入され、前記熱収縮
    チューブの2つの開口部の両端内部にリング状熱可塑性
    樹脂を設けてなる半田入り熱収縮チューブにおいて; リング状熱可塑性樹脂が、(A)前記熱収縮チューブを
    構成する弗素系樹脂と同一系統の弗素系樹脂と、(B)
    該弗素系樹脂(A)と相溶性を有するポリエステルとの
    ブレンドであることを特徴とする、半田入り熱収縮チュ
    ーブ。
  2. 【請求項2】前記リング状熱可塑性樹脂を構成するブレ
    ンドが、(A)ポリ弗化ビニリデン、弗化ビニリデン/
    ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン三
    元共重合体および(又は)弗化ビニリデン/ヘキサフル
    オロプロピレン共重合体からなる弗素系樹脂の30〜80重
    量部と、(B)環球法軟化点が150℃以下のポリエステ
    ルの70〜20重量部とからなる、請求項(1)記載の半田
    入り熱収縮チューブ。
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