JP2722298B2 - 角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法 - Google Patents
角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,鋼構造の建築物の角
形鋼管柱として,上階にいくにしたがって細いサイズの
角形鋼管を用いる場合に,上下の角形鋼管柱の接続部に
用いる接続部用絞り角管の製造方法に関する。
形鋼管柱として,上階にいくにしたがって細いサイズの
角形鋼管を用いる場合に,上下の角形鋼管柱の接続部に
用いる接続部用絞り角管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように角形鋼管柱として上階にい
くにしたがって細いサイズの角形鋼管を用いる場合,サ
イズの異なる上下の角形鋼管柱を接続する接続部として
一般に,下側が大口径,上側が小口径の絞り角管を用い
ている。この絞り角管には,建屋の中央の柱に適用する
四面絞り角管,建屋の壁部の柱に適用する三面絞り角
管,建屋の隅部の柱に適用する二面絞り角管の3種類が
ある。すなわち,図7(イ),(ロ),(ハ)に示すよ
うに,四面絞り角管6は上下端面に対して四つの面が同
じ傾斜をなす截頭四角錐形状である。図8(イ),
(ロ),(ハ)に示すように,三面絞り角管7は,上下
端面に対して一つの面7aが直角で,三つの面が傾斜し
ている。前記直角面7aに対向する面(対向面と呼ぶ)
7bの直角面7aに対してなす角度をγで示す。また,
対向面7bの斜め方向の高さ寸法をH’で示す。図9
(イ),(ロ),(ハ),(ニ)に示すように二面絞り
角管8は,上下端面に対して二つの面8b,8cが直角
で,他の二面が傾斜している。また,この場合,上下端
面に対して前記二つの直角面8b,8cが形成する稜線
8aのみが直角で,他の稜線は角度が付いている。前記
直角稜線8aに対向する稜線(対向稜線と呼ぶ)8dの
直角稜線8aに対してなす角度をδで示す。また,この
対向稜線8dの斜め方向の高さ寸法をH”で示す。
くにしたがって細いサイズの角形鋼管を用いる場合,サ
イズの異なる上下の角形鋼管柱を接続する接続部として
一般に,下側が大口径,上側が小口径の絞り角管を用い
ている。この絞り角管には,建屋の中央の柱に適用する
四面絞り角管,建屋の壁部の柱に適用する三面絞り角
管,建屋の隅部の柱に適用する二面絞り角管の3種類が
ある。すなわち,図7(イ),(ロ),(ハ)に示すよ
うに,四面絞り角管6は上下端面に対して四つの面が同
じ傾斜をなす截頭四角錐形状である。図8(イ),
(ロ),(ハ)に示すように,三面絞り角管7は,上下
端面に対して一つの面7aが直角で,三つの面が傾斜し
ている。前記直角面7aに対向する面(対向面と呼ぶ)
7bの直角面7aに対してなす角度をγで示す。また,
対向面7bの斜め方向の高さ寸法をH’で示す。図9
(イ),(ロ),(ハ),(ニ)に示すように二面絞り
角管8は,上下端面に対して二つの面8b,8cが直角
で,他の二面が傾斜している。また,この場合,上下端
面に対して前記二つの直角面8b,8cが形成する稜線
8aのみが直角で,他の稜線は角度が付いている。前記
直角稜線8aに対向する稜線(対向稜線と呼ぶ)8dの
直角稜線8aに対してなす角度をδで示す。また,この
対向稜線8dの斜め方向の高さ寸法をH”で示す。
【0003】この種の四面,三面または二面絞り角管を
製造する方法として,鋳造によるもの,4枚の台形状板
材を溶接接続して形成するもの,所定の展開図形状に切
り出した1枚の板材を絞り角管の形状に折り曲げたのち
後突き合わせ部を溶接接続するものなどがあるが,いず
れも製造が簡易でない。
製造する方法として,鋳造によるもの,4枚の台形状板
材を溶接接続して形成するもの,所定の展開図形状に切
り出した1枚の板材を絞り角管の形状に折り曲げたのち
後突き合わせ部を溶接接続するものなどがあるが,いず
れも製造が簡易でない。
【0004】一方,三面絞り角管,二面絞り角管につい
ては,四面絞り角管から製造する方法が提案されている
(特開昭63−295027号参照)。この方法は,図
10に示すように長い角形鋼管1を管中心線と直交する
平面により所定間隔で切断して端面直角の四面絞り角管
用素材2を得,この四面絞り角管用素材2を図11に示
すように底部が水平な単なる截頭四角錐状の雄型3と雌
型4とからなる四面絞り角管用金型5で絞りプレス成形
して前記図7のごとき四面絞り角管6とし,次いで,こ
の四面絞り角管6の端部を所定の角度で切断するという
方法である。すなわち,図13に示すように,四面絞り
角管6の両端部を,四面絞り角管6における一つの絞り
面(実線ハッチングで示す)に対し,小口径側,大口径
側共に直角で,小口径側と大口径側を平行な面(破線ハ
ッチングで示す)で切断して三面絞り角管(図13で上
下の破線ハッチングで囲まれた部分)7とし,また,図
14に示すように,四面絞り角管6における1つの角部
(稜線)Rに対し,小口径側,大口径側共に直角で,小
口径側と大口径側を平行な平面(破線ハッチングで示
す)で切断して二面絞り角管8とする。この方法によれ
ば,長い角形鋼管1を切断し,金型5で絞りプレス成形
して四面絞り角管6を得,次いで,この四面絞り角管6
の端部を切断するという,3つの工程を必要とする。
ては,四面絞り角管から製造する方法が提案されている
(特開昭63−295027号参照)。この方法は,図
10に示すように長い角形鋼管1を管中心線と直交する
平面により所定間隔で切断して端面直角の四面絞り角管
用素材2を得,この四面絞り角管用素材2を図11に示
すように底部が水平な単なる截頭四角錐状の雄型3と雌
型4とからなる四面絞り角管用金型5で絞りプレス成形
して前記図7のごとき四面絞り角管6とし,次いで,こ
の四面絞り角管6の端部を所定の角度で切断するという
方法である。すなわち,図13に示すように,四面絞り
角管6の両端部を,四面絞り角管6における一つの絞り
面(実線ハッチングで示す)に対し,小口径側,大口径
側共に直角で,小口径側と大口径側を平行な面(破線ハ
ッチングで示す)で切断して三面絞り角管(図13で上
下の破線ハッチングで囲まれた部分)7とし,また,図
14に示すように,四面絞り角管6における1つの角部
(稜線)Rに対し,小口径側,大口径側共に直角で,小
口径側と大口径側を平行な平面(破線ハッチングで示
す)で切断して二面絞り角管8とする。この方法によれ
ば,長い角形鋼管1を切断し,金型5で絞りプレス成形
して四面絞り角管6を得,次いで,この四面絞り角管6
の端部を切断するという,3つの工程を必要とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の三面絞り角管お
よび二面絞り角管を四面絞り角管から製造する方法は,
鋳造による方法等の従来の他の方法と比べて簡易である
が,さらに簡易に製造できることが望まれる。また,四
面絞り角管から三面絞り角管あるいは二面絞り角管にす
る際に,両端の一部分を切り落とすので,スクラップが
発生し,歩留りが低下するという問題もある。
よび二面絞り角管を四面絞り角管から製造する方法は,
鋳造による方法等の従来の他の方法と比べて簡易である
が,さらに簡易に製造できることが望まれる。また,四
面絞り角管から三面絞り角管あるいは二面絞り角管にす
る際に,両端の一部分を切り落とすので,スクラップが
発生し,歩留りが低下するという問題もある。
【0006】本発明は上記従来の欠点を解消するために
なされたもので,三面絞り角管あるいは二面絞り角管の
製造を一層簡易にし,かつ歩留りを低下させない角形鋼
管柱の接続部用絞り角管の製造方法を提供することを目
的とする。
なされたもので,三面絞り角管あるいは二面絞り角管の
製造を一層簡易にし,かつ歩留りを低下させない角形鋼
管柱の接続部用絞り角管の製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1の角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法は,角
形鋼管を管中心線と直交する平面Aに対して対向辺方向
に所定の傾斜角αで傾斜した平面Bにより所定間隔で切
断して三面絞り角管用素材とし,この三面絞り角管用素
材を截頭四角錐状の金型により絞りプレス成形すること
を特徴とする。
項1の角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法は,角
形鋼管を管中心線と直交する平面Aに対して対向辺方向
に所定の傾斜角αで傾斜した平面Bにより所定間隔で切
断して三面絞り角管用素材とし,この三面絞り角管用素
材を截頭四角錐状の金型により絞りプレス成形すること
を特徴とする。
【0008】請求項2の角形鋼管柱の接続部用絞り角管
の製造方法は,角形鋼管を管中心線と直交する平面Aに
対して対角線方向に所定の傾斜角βで傾斜した平面Cに
より所定間隔で切断して二面絞り角管用素材とし,この
二面絞り角管用素材を截頭四角錐状の金型により絞りプ
レス成形することを特徴とする。
の製造方法は,角形鋼管を管中心線と直交する平面Aに
対して対角線方向に所定の傾斜角βで傾斜した平面Cに
より所定間隔で切断して二面絞り角管用素材とし,この
二面絞り角管用素材を截頭四角錐状の金型により絞りプ
レス成形することを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1において,両端面が管直交平面Aに対
して対向辺方向に所定の傾斜角αで傾斜した三面絞り角
管用素材を截頭四角錐状の金型に垂直にセットして絞り
プレス成形すると,四角錐状に絞り成形されると同時
に,三面絞り角管用素材の両端面の上記特別な傾斜角α
により,両端面が一つの面に対して直角になり,三面絞
り角管が得られる。
して対向辺方向に所定の傾斜角αで傾斜した三面絞り角
管用素材を截頭四角錐状の金型に垂直にセットして絞り
プレス成形すると,四角錐状に絞り成形されると同時
に,三面絞り角管用素材の両端面の上記特別な傾斜角α
により,両端面が一つの面に対して直角になり,三面絞
り角管が得られる。
【0010】請求項2において,両端面が管直交平面A
に対して対角線方向に所定の傾斜角βで傾斜した二面絞
り角管用素材を截頭四角錐状の金型に垂直にセットして
絞りプレス成形すると,四角錐状に絞り成形されると同
時に,二面絞り角管用素材の両端面の上記の特別な傾斜
度βにより,両端面が一つの稜線に対して直角になり,
したがって両端面がこの稜線を挟む二つの面に対して直
角になり,二面絞り角管が得られる。
に対して対角線方向に所定の傾斜角βで傾斜した二面絞
り角管用素材を截頭四角錐状の金型に垂直にセットして
絞りプレス成形すると,四角錐状に絞り成形されると同
時に,二面絞り角管用素材の両端面の上記の特別な傾斜
度βにより,両端面が一つの稜線に対して直角になり,
したがって両端面がこの稜線を挟む二つの面に対して直
角になり,二面絞り角管が得られる。
【0011】
【実施例】以下,本発明の一実施例を図1〜図9を参照
して説明する。適用する角形鋼管柱のサイズ範囲は一般
的には,板厚範囲が6mm〜22mm,サイズ(角形鋼
管の縦横寸法)範囲が200mm×200mm〜550
mm×550mmである。そして,製造する絞り角管の
サイズを一例として上げると,小口径−大口径(および
高さ)が250mm−200mm(高さ300mm),
300mm−250mm(高さ350mm〜450m
m),350−300mm(高さ450mm)等であ
る。
して説明する。適用する角形鋼管柱のサイズ範囲は一般
的には,板厚範囲が6mm〜22mm,サイズ(角形鋼
管の縦横寸法)範囲が200mm×200mm〜550
mm×550mmである。そして,製造する絞り角管の
サイズを一例として上げると,小口径−大口径(および
高さ)が250mm−200mm(高さ300mm),
300mm−250mm(高さ350mm〜450m
m),350−300mm(高さ450mm)等であ
る。
【0012】まず,三面絞り角管を製造する方法につい
て説明すると,図1に示すように,例えば電縫鋼管によ
る長い角形鋼管11を管中心線と直交する平面Aに対し
て対向辺方向(図1においては上下方向)に所定の傾斜
角αで傾斜した平面Bにより所定間隔mで切断して,三
面絞り角管用素材12を得る。前記傾斜角αは,図8で
示した三面絞り角管7の対向面7bが垂直面7aに対し
てなす角度γの2分の1とする(すなわち,α=γ/2
とする)。また,前記の切断の間隔寸法mは,三面絞り
角管7の前記対向面7bの斜め方向高さ寸法H’と同じ
か又は伸びを見込んで僅かに小とする。
て説明すると,図1に示すように,例えば電縫鋼管によ
る長い角形鋼管11を管中心線と直交する平面Aに対し
て対向辺方向(図1においては上下方向)に所定の傾斜
角αで傾斜した平面Bにより所定間隔mで切断して,三
面絞り角管用素材12を得る。前記傾斜角αは,図8で
示した三面絞り角管7の対向面7bが垂直面7aに対し
てなす角度γの2分の1とする(すなわち,α=γ/2
とする)。また,前記の切断の間隔寸法mは,三面絞り
角管7の前記対向面7bの斜め方向高さ寸法H’と同じ
か又は伸びを見込んで僅かに小とする。
【0013】次いで,図3(イ),(ロ)に示すように
前記の三面絞り角管用素材12を金型13にセットす
る。この金型13は截頭四角錐状の外面を持つ雄型14
と截頭四角錐状の内面を持つ雌型15とからなってい
る。雄型14および雌型15の四角錐中心線はいずれも
プレスストローク方向と平行である。なお,雄型14お
よび雌型15の四角錐形状自体は,図7の四面絞り角管
6を絞り成形する場合と同じ正四角錐形状である。しか
し,雄型14に被せた三面絞り角管用素材12を受ける
支承板16の上面を,対向辺方向に傾斜した端面を持つ
三面絞り角管用素材12が垂直に立つように端面の傾斜
角αと同じ角度で対向辺方向に傾斜させている(図3
(ハ)参照:傾斜方向を矢印で示す)。これにより,三
面絞り角管用素材12は雄型14の底板18に垂直にセ
ットされる。また,支承板16の上面は四角錐状の雄型
14の一つの面14aに対して直角となる(α=γ/2
であるから:γは図8参照)。この状態で雌型15を下
降させると,図4に示すように,三面絞り角管用素材1
2が雄型14と雌型15とで絞り成形されて,図8に示
すごとき三面絞り角管7が得られる。同図(イ)は三面
絞り角管7の斜視図,同図(ロ)は三面絞り角管7の正
面図,同図(ハ)は三面絞り角管7の平面図を示す。
前記の三面絞り角管用素材12を金型13にセットす
る。この金型13は截頭四角錐状の外面を持つ雄型14
と截頭四角錐状の内面を持つ雌型15とからなってい
る。雄型14および雌型15の四角錐中心線はいずれも
プレスストローク方向と平行である。なお,雄型14お
よび雌型15の四角錐形状自体は,図7の四面絞り角管
6を絞り成形する場合と同じ正四角錐形状である。しか
し,雄型14に被せた三面絞り角管用素材12を受ける
支承板16の上面を,対向辺方向に傾斜した端面を持つ
三面絞り角管用素材12が垂直に立つように端面の傾斜
角αと同じ角度で対向辺方向に傾斜させている(図3
(ハ)参照:傾斜方向を矢印で示す)。これにより,三
面絞り角管用素材12は雄型14の底板18に垂直にセ
ットされる。また,支承板16の上面は四角錐状の雄型
14の一つの面14aに対して直角となる(α=γ/2
であるから:γは図8参照)。この状態で雌型15を下
降させると,図4に示すように,三面絞り角管用素材1
2が雄型14と雌型15とで絞り成形されて,図8に示
すごとき三面絞り角管7が得られる。同図(イ)は三面
絞り角管7の斜視図,同図(ロ)は三面絞り角管7の正
面図,同図(ハ)は三面絞り角管7の平面図を示す。
【0014】次に,二面絞り角管を製造する場合につい
て説明すると,図2に示すように,長い角形鋼管11を
管中心線と直交する平面Aに対して対角線方向に所定の
傾斜角βで傾斜した平面Cにより所定間隔nで切断して
二面絞り角管用素材22を得る。前記傾斜角βは,図9
で示した二面絞り角管8の対向稜線8dが直角稜線8a
に対してなす角度δの2分の1とする(すなわち,β=
δ/2とする)。また,前記の切断の間隔寸法nは,二
面絞り角管8の前記対向稜線7dの斜め方向高さ寸法
H”と同じか又は伸びを見込んで僅かに小とする。
て説明すると,図2に示すように,長い角形鋼管11を
管中心線と直交する平面Aに対して対角線方向に所定の
傾斜角βで傾斜した平面Cにより所定間隔nで切断して
二面絞り角管用素材22を得る。前記傾斜角βは,図9
で示した二面絞り角管8の対向稜線8dが直角稜線8a
に対してなす角度δの2分の1とする(すなわち,β=
δ/2とする)。また,前記の切断の間隔寸法nは,二
面絞り角管8の前記対向稜線7dの斜め方向高さ寸法
H”と同じか又は伸びを見込んで僅かに小とする。
【0015】次いで,前記三面絞り角管の場合と同様
に,二面絞り角管用素材22を図5(イ),(ロ)に示
すように金型23にセットする。なお,図5(イ)は金
型23の対角線を含む面での断面図である。この金型2
3は,前記の三面絞り角管の絞り成形の金型13と底部
角度のみが異なる雄型14および金型13と全く同じ雌
型15を持つが,雄型14の支承板26は,対角線方向
に傾斜した端面を持つ二面絞り角管用素材22が垂直に
立つように端面の傾斜角βと同じ角度で対角線方向に傾
斜させている(図5(ハ)参照:傾斜方向を矢印で示
す)。これにより,三面絞り角管用素材22は雄型14
の底板18に垂直にセットされる。また,支承板26の
上面は四角錐状の雄型14の一つの稜線14cに対して
直角となり(β=δ/2であるから),かつ,雄型14
の稜線14cを挟む二つの面も稜線14cに対して直角
になる。この状態で雌型15を下降させると,図6に示
すように,二面絞り角管用素材22が雄型14と雌型1
5とで絞り成形されて,図9に示すごとき二面絞り角管
8が得られる。同図(イ)は二面絞り角管8の斜視図,
同図(ロ)は二面絞り角管8の正面図,同図(ハ)は二
面絞り角管8の平面図,同図(ニ)は同図(ハ)におけ
るC矢視図を示す。
に,二面絞り角管用素材22を図5(イ),(ロ)に示
すように金型23にセットする。なお,図5(イ)は金
型23の対角線を含む面での断面図である。この金型2
3は,前記の三面絞り角管の絞り成形の金型13と底部
角度のみが異なる雄型14および金型13と全く同じ雌
型15を持つが,雄型14の支承板26は,対角線方向
に傾斜した端面を持つ二面絞り角管用素材22が垂直に
立つように端面の傾斜角βと同じ角度で対角線方向に傾
斜させている(図5(ハ)参照:傾斜方向を矢印で示
す)。これにより,三面絞り角管用素材22は雄型14
の底板18に垂直にセットされる。また,支承板26の
上面は四角錐状の雄型14の一つの稜線14cに対して
直角となり(β=δ/2であるから),かつ,雄型14
の稜線14cを挟む二つの面も稜線14cに対して直角
になる。この状態で雌型15を下降させると,図6に示
すように,二面絞り角管用素材22が雄型14と雌型1
5とで絞り成形されて,図9に示すごとき二面絞り角管
8が得られる。同図(イ)は二面絞り角管8の斜視図,
同図(ロ)は二面絞り角管8の正面図,同図(ハ)は二
面絞り角管8の平面図,同図(ニ)は同図(ハ)におけ
るC矢視図を示す。
【0016】なお,長い角形鋼管11から切り出す三面
絞り角管用素材12または二面絞り角管用素材22の端
面の角度αまたはβは,三面絞り角管7の対向面7bの
角度γまたは二面絞り角管8対向稜線8dの角度δの厳
格に2分の1である必要はなく,絞りプレス成形の結果
状態に応じて若干調整することが考えられる。また,必
ずしも両端面を平行にする場合に限定されず.一方の端
面の角度を他方の端面の角度に対して僅かに異ならせる
ことも考えられる。要するに,絞りプレス成形後の形状
が正しく三面絞り角管または二面絞り角管となるよう
に,両端面を管中心線に対して直角でない角度で切断す
る。
絞り角管用素材12または二面絞り角管用素材22の端
面の角度αまたはβは,三面絞り角管7の対向面7bの
角度γまたは二面絞り角管8対向稜線8dの角度δの厳
格に2分の1である必要はなく,絞りプレス成形の結果
状態に応じて若干調整することが考えられる。また,必
ずしも両端面を平行にする場合に限定されず.一方の端
面の角度を他方の端面の角度に対して僅かに異ならせる
ことも考えられる。要するに,絞りプレス成形後の形状
が正しく三面絞り角管または二面絞り角管となるよう
に,両端面を管中心線に対して直角でない角度で切断す
る。
【0017】また,三面絞り角管用素材12または二面
絞り角管用素材22の長さ寸法mまたはnについても,
三面絞り角管7の対向面7bの斜め方向の高さ寸法H’
または二面絞り角管8の対向稜線8dの斜め方向高さ寸
法H”程度か僅かに小さな寸法とするが,絞りプレス成
形後の形状が所望の高さの三面絞り角管または二面絞り
角管となるように設定すればよい。
絞り角管用素材22の長さ寸法mまたはnについても,
三面絞り角管7の対向面7bの斜め方向の高さ寸法H’
または二面絞り角管8の対向稜線8dの斜め方向高さ寸
法H”程度か僅かに小さな寸法とするが,絞りプレス成
形後の形状が所望の高さの三面絞り角管または二面絞り
角管となるように設定すればよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば,長い角形
鋼管を切断し,金型で絞りプレス成形するという2工程
で三面絞り角管または二面絞り角管を製造することがで
き,従来の3工程を必要とする方法と比べて製造工程が
さらに簡略化される。
鋼管を切断し,金型で絞りプレス成形するという2工程
で三面絞り角管または二面絞り角管を製造することがで
き,従来の3工程を必要とする方法と比べて製造工程が
さらに簡略化される。
【0019】角形鋼管から複数の三面または二面絞り角
管用素材を切り出す時に,長い角形鋼管の両端で若干の
スクラップが発生するのみであり,絞りプレス成形時に
は全くスクラップが出ないので,四面絞り角管の両端部
を切り落として製造する従来方法と比べて歩留りが向上
する。
管用素材を切り出す時に,長い角形鋼管の両端で若干の
スクラップが発生するのみであり,絞りプレス成形時に
は全くスクラップが出ないので,四面絞り角管の両端部
を切り落として製造する従来方法と比べて歩留りが向上
する。
【図1】請求項1の発明の一実施例方法における最初の
工程を示すもので,長い角形鋼管から三面絞り角管用素
材を切り出す要領の説明図である。
工程を示すもので,長い角形鋼管から三面絞り角管用素
材を切り出す要領の説明図である。
【図2】請求項2の発明の一実施例方法における最初の
工程を示すもので,長い角形鋼管から二面絞り角管用素
材を切り出す要領の説明図である。
工程を示すもので,長い角形鋼管から二面絞り角管用素
材を切り出す要領の説明図である。
【図3】請求項1の発明の一実施例方法における次の工
程を示すもので,同図(イ)は図1の要領で得た三面絞
り角管用素材を金型にセットした状態の断面図,同図
(ロ)は同図(イ)におけるA−A断面図,同図(ハ)
は同図(イ)における支承板の斜視図である。
程を示すもので,同図(イ)は図1の要領で得た三面絞
り角管用素材を金型にセットした状態の断面図,同図
(ロ)は同図(イ)におけるA−A断面図,同図(ハ)
は同図(イ)における支承板の斜視図である。
【図4】図3の金型にセットした三面絞り角管用素材を
絞りプレス成形した状態の断面図である。
絞りプレス成形した状態の断面図である。
【図5】請求項2の発明の一実施例方法における次の工
程を示すもので,同図(イ)は図2の要領で得た二面絞
り角管用素材を金型にセットした状態の対角線を含む面
で切断した断面図,同図(ロ)は同図(イ)におけるB
−B断面図,同図(ハ)は同図(イ)における支承板の
斜視図である。
程を示すもので,同図(イ)は図2の要領で得た二面絞
り角管用素材を金型にセットした状態の対角線を含む面
で切断した断面図,同図(ロ)は同図(イ)におけるB
−B断面図,同図(ハ)は同図(イ)における支承板の
斜視図である。
【図6】図5の金型にセットした二面絞り角管用素材を
絞りプレス成形した状態の断面図である。
絞りプレス成形した状態の断面図である。
【図7】四面絞り角管の図で,同図(イ)は斜視図,同
図(ロ)は正面図,同図(ハ)は平面図である。
図(ロ)は正面図,同図(ハ)は平面図である。
【図8】三面絞り角管の図で,同図(イ)は斜視図,同
図(ロ)は正面図,同図(ハ)は平面図である。
図(ロ)は正面図,同図(ハ)は平面図である。
【図9】二面絞り角管の図で,同図(イ)は斜視図,同
図(ロ)は正面図,同図(ハ)は平面図,同図(ニ)は
同図(ハ)におけるC矢視図である。
図(ロ)は正面図,同図(ハ)は平面図,同図(ニ)は
同図(ハ)におけるC矢視図である。
【図10】従来の三面または二面絞り角管の製造方法に
おける最初の工程を示すもので,長い角形鋼管から四面
絞り角管用の素材である四面絞り角管用素材を切り出す
要領の説明図である。
おける最初の工程を示すもので,長い角形鋼管から四面
絞り角管用の素材である四面絞り角管用素材を切り出す
要領の説明図である。
【図11】従来方法を示すもので,図10の工程で得た
素材を金型にセットした状態の断面図である。
素材を金型にセットした状態の断面図である。
【図12】従来方法を示すもので,図11の金型にセッ
トした素材を四面絞り角管に絞りプレス成形した状態の
断面図である。
トした素材を四面絞り角管に絞りプレス成形した状態の
断面図である。
【図13】従来方法を示すもので,図12の工程により
得た四面絞り角管から三面絞り角管を切り出す要領の説
明図である。
得た四面絞り角管から三面絞り角管を切り出す要領の説
明図である。
【図14】従来方法を示すもので,図12の工程により
得た四面絞り角管から二面絞り角管を切り出す要領の説
明図である。
得た四面絞り角管から二面絞り角管を切り出す要領の説
明図である。
11 角形鋼管 6 四面絞り角管 7 三面絞り角管 7a 直角平面 7b 対向平面 γ 対向平面の直角平面に対してなす角度 8 二面絞り角管 8a 直角稜線 8b,8c 直角稜線を挟む2つの面 8d 対向稜線 δ 対向稜線の直角稜線に対してなす角度 12 三面絞り角管用素材 13,23 金型 14 雄型 15 雌型 16 支承板 18 底板 A 管中心線と直交する平面 B 傾斜角αで傾斜した平面 C 傾斜角βで傾斜した平面
Claims (2)
- 【請求項1】 角形鋼管を管中心線と直交する平面Aに
対して対向辺方向に所定の傾斜角αで傾斜した平面Bに
より所定間隔で切断して三面絞り角管用素材とし,この
三面絞り角管用素材を截頭四角錐状の金型により絞りプ
レス成形することを特徴とする角形鋼管柱の接続部用絞
り角管の製造方法。 - 【請求項2】 角形鋼管を管中心線と直交する平面Aに
対して対角線方向に所定の傾斜角βで傾斜した平面Cに
より所定間隔で切断して二面絞り角管用素材とし,この
二面絞り角管用素材を截頭四角錐状の金型により絞りプ
レス成形することを特徴とする角形鋼管柱の接続部用絞
り角管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22364392A JP2722298B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22364392A JP2722298B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0647434A JPH0647434A (ja) | 1994-02-22 |
JP2722298B2 true JP2722298B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=16801403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22364392A Expired - Lifetime JP2722298B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 角形鋼管柱の接続部用絞り角管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2722298B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103831354B (zh) * | 2013-12-25 | 2016-09-07 | 赵恒佩 | 利用模具组将圆柱形空心管压制成型为锥形管的装置及生产方法 |
CN110315283B (zh) * | 2019-05-09 | 2021-09-24 | 泰州市创新电子有限公司 | 一体挤铝式铝支架生产方法 |
CN117483533B (zh) * | 2024-01-03 | 2024-06-18 | 天津天锻航空科技有限公司 | 一种飞机输油半管类零件的成形方法 |
-
1992
- 1992-07-31 JP JP22364392A patent/JP2722298B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0647434A (ja) | 1994-02-22 |
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