JP2721218B2 - ブタ赤痢ワクチン - Google Patents

ブタ赤痢ワクチン

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JP2721218B2 JP63500863A JP50086388A JP2721218B2 JP 2721218 B2 JP2721218 B2 JP 2721218B2 JP 63500863 A JP63500863 A JP 63500863A JP 50086388 A JP50086388 A JP 50086388A JP 2721218 B2 JP2721218 B2 JP 2721218B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ブタ赤痢に対するブタの免疫化に関する
ものであり、特に、この病気の制御用ワクチンに関する
ものである。 嫌気性スピロヘータのトレポネーマ・ヒヨジセンテリ
エは、ブタ赤痢、すなわち世界中に広く分布するブタの
ムコイド出血性下痢の主たる病原体として単離および同
定されている。この微生物は、それが他の嫌気性細菌の
存在下で増殖する場合ブタの大腸(結腸)において好発
し、ムコイド出血により大腸の大部分に壊そ性変性を生
じさせる。組織の上皮および粘膜固有層に広く侵入する
ため、スピロヘータは光学または電子顕微鏡下で壊死組
織に沿って明白に観察される。 ブタ赤痢から回復したブタはそれ以上の攻撃に対して
免疫を有することが立証されたが、トレポネーマ・ヒヨ
ジセンテリエ感染に対するブタの免疫応答に関して利用
可能な情報は事実上存在しない。 有効なブタ赤痢ワクチンの開発に関する幾つかの試み
が行なわれた。アメリカ合衆国特許第4100272号は、ト
レポネーマ・ヒヨジセンテリエのヴィルレント(病原
性)分離株の化学的不活化細胞を含む非経口投与用ワク
チンを記載しており、アメリカ合衆国特許第4152413号
は、ヴィルレント分離株の不活化細胞を含む経口投与用
の似たワクチンを記載している。アメリカ合衆国特許第
4152415号および同第4469672号は、経口投与前のワクチ
ンの非経口投与段階を含む、経口接種方法の修正法を記
載している。 国際出願公開第WO85/03875号は、初回免疫投与量の不
活化ワクチンの非経口投与およびほぼ同時またはその後
におけるトレポネーマ・ヒヨジセンテリエの生の非ヴィ
ルレントまたは非病原性株の経口投与を含む修正接種法
を開示している。 これらの先行技術の接種試験では、トレポネーマ・ヒ
ヨジセンテリエの不活化ヴィルレント株を使用し、細胞
を定着性化学物質、例えばホルムアルデヒドで処理した
ことは明らかである。全ての場合において、不活化ワク
チンは、注射または経口法により単独で投与されたか、
または不活化ヴィルレント株または生の非ヴィルレント
株の経口投与と組み合わせて注射により投与された。非
ヴィルレント株の経口投与の原理は、大腸の局所免疫を
刺激し、恐らくはIgA応答を刺激することである。 スピロヘータの生株の筋肉内投与によりトレポネーマ
・ヒヨジセンテリエに対するブタの有効な免疫化が達成
され得ることが見出された。また、トレポネーマ・ヒヨ
ジセンテリエの酸素処理した生育不能株の筋肉内投与に
よりトレポネーマ・ヒヨジセンテリエに対するブタの有
効な免疫化が達成され得ることが見出された。さらに、
この発明に従い使用され得る株はヴィルレントおよび弱
毒化株の両方を含む。 この発明の一態様によると、トレポネーマ・ヒヨジセ
ンテリエの生株または酸素処理した生育不能株のブタへ
の非経口、好ましくは筋肉内投与を特徴とする、トレポ
ネーマ・ヒヨジセンテリエ感染により誘発されるブタ赤
痢に対するブタの接種方法が提供される。既に述べた通
り、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエのヴィルレントま
たは弱毒化株がこの方法において使用され得、下記の通
り、この発明に従い使用され得る代表的株には、アメリ
カン・タイプ・カルチャー・コレクションにATCC31287
および31212の番号下で寄託されたヴィルレント参考株
並びに同じくATCC27164の番号下で寄託された非ヴィル
レント参考株が含まれる(アメリカ合衆国特許明細書第
4100272号参照)。 この発明に従い非経口、特に筋肉内投与に使用され得
る株には、ヴィルレント株5380または弱毒化株70A、例
えば前述の参考株ATCC31287、31212および27164のプロ
フィールと似た蛋白質プロフィールを有するトレポネー
マ・ヒヨジセンテリエの分離株が全て含まれる。以下、
詳細に記載する通り、蛋白質プロフィールにおける僅か
の差異は、様々なヴィルレントまたは弱毒化株の免疫原
性に大きな影響を与えたとは思われず、ヴィルレント株
5380および弱毒化70Aの使用は、この発明に従い使用さ
れ得るヴィルレントおよび弱毒化株の分離株の代表例と
してこの明細書に詳述されているものである。外膜蛋白
質プロフィールは、全トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
分離株の顕著な類似性を示し、免疫原蛋白質のウエスタ
ン・ブロット分析は、ヴィルレント・トレポネーマ・ヒ
ヨジセンテリエ分離株5380に対して産生された抗血清
が、全トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株における
同じ分子量領域の免疫原蛋白質を認識することを示して
いる。 酸素添加トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの蛋白質プ
ロフィールを生きた非酸素添加トレポネーマ・ヒヨジセ
ンテリエと比較しても、検出可能な差異は観察され得な
い。同様に免疫原蛋白質のウエスタン・ブロット分析
は、細胞が酸素処理されたか生きているかという点とは
関係無く、ヴィルレント・トレポネーマ・ヒヨジセンテ
リエ分離株5380に対して産生された抗血清が、同じ免疫
原蛋白質を認識することを示している。先の化学的不活
化ワクチン(例えばホルマリン不活化ワクチン)では、
化学処理がトレポネーマ・ヒヨジセンテリエの幾つかの
表面抗原を含めてある種の抗原を破壊すると考えられる
ことから、酸素処理が蛋白質プロフィール、従って抗原
性に何等変化をもたらさないという事実は意義深いと思
われる。 この発明の別の態様では、非経口、好ましくは筋肉内
投与による、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ感染に対
するブタの免疫化において有効なワクチン組成物であっ
て、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの生株または酸素
処理した生育不能株を含むワクチン組成物が提供され
る。 この発明のワクチンの製造に使用されるトレポネーマ
・ヒヨジセンテリエ分離株は、37−38゜で嫌気性雰囲気
下、例えば50%H2/50%CO2またはN2中10%CO2でインキ
ュベーションしたトリプチカーゼ大豆ブロスを用いて生
育され得る。システインまたは他の還元化合物を培地に
加えることにより、嫌気生活を維持する。最初に培養物
を液体培地中で生育させる場合、胎児うし血清(10%以
下)、グルコース、シトレート、ピルベートおよび鉄分
(培地1ml当たり2μgの厳密な濃度で)により培地を
補足することが必要であり得る。液体培地を400μg/ml
のスペクチノマイシンで補足することにより、分離細胞
の蛋白質組成を変えることなく混入し得る汚染物質を抑
止することができる。所望ならば、次に後述の酸素処理
を行うことにより細胞を不活化させ得る。 別法として、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ細胞
は、嫌気性条件下血液寒天プレートにおいて生育され得
る。この方法で細胞を調製する場合、使用前に細胞を燐
酸緩衝食塩水または他の等張性溶液中で洗浄することに
より寒天中の不純物を除去しなければならず、次いで所
望ならば、酸素飽和溶液中に入れて細胞を不活化する。 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの培養物は35゜〜42
゜の温度範囲で生育され得るが、これを越える温度範囲
で生育された株の蛋白質組成に差異は無い。 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ細胞を発酵槽で培養
後、それらを遠心分離により採取し、燐酸緩衝食塩水
(0.1M)または規定食塩水(0.1M、pH7.0−7.4)に懸濁
し、−70℃または−20℃で濃縮形態として貯蔵すること
ができる。別法として、細胞を小容量のアリコートに分
け、凍結乾燥することもできる。 発酵槽中で培養したトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
細胞を不活化するためには、好ましくはO2ガスを培地に
吹き込んで培地をO2で飽和させることにより、細胞に酸
素添加を行う。この酸素添加処理を好ましくは少なくと
も3−4時間、さらに好ましくは6時間以下の間維持す
ることにより、培地中のトレポネーマ・ヒヨジセンテリ
エを全て生育不能にする。これらの細胞は、アジュバン
トと合わせることにより酸素化した後直接使用され得る
か、または別法として、前述した通り、それらを遠心分
離により採取し、懸濁し、濃縮形態として貯蔵し得る。
別法として、細胞を小容量のアリコートに分け、凍結乾
燥することができる。ワクチン用の細胞密度は、約109
生物/mlであるべきである。ワクチンは、好ましくは1
×109生物1mlを適当なアジュバント、例えばフロインド
不完全アジュバント(CSL)1mlと混合した形で含有す
る。またワクチンは、保存剤、例えばチメロサールを含
有し得る。ワクチンは、最大の免疫学的応答が得られる
ことから深筋肉内注射方法による投与が推奨されてい
る。しかしながら、ワクチンの非経口投与に関して許容
されている他の方法、例えば皮下注射も使用され得る
が、好ましくはない。 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ感染に対するブタの
抵抗力を高めるためには、ワクチンの送達は、7−14日
あけて約1×109のトレポネーマ・ヒヨジセンテリエを
2回用量として投与するのが好ましい。2回目の投与後
ELISA検定または同等の血清学的検定で測定した結果、
免疫応答の程度が1/800の血清希釈率で1.0OD単位より大
きいレベルに達しない場合、3回目のワクチン用量が投
与され得る。 飼養場では年1回のブースター用量で動物を再接種す
ることにより、1/800の血清希釈率で1.00OD単位を越え
るIgGレベルを維持するのが望ましい。 添付図面1〜5は、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
の幾つかの臨床分離株並びに参考株ATCC31287、31212お
よび27164の全細胞および外膜(OM)濃化フラクション
のSDS−PAGEプロフィールの試験結果を示す。 図面の説明: 第1図は、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの分離株
および参考株の全細胞リゼイトのSDS−PAGEプロフィー
ルを示す。レーン1および17、分離株70A;レーン2、分
離株5380;レーン3、分離株5541;レーン4、分離株3238
6;レーン5、分離株32486A;レーン6、分離株32486B;レ
ーン7、参考株ATCC31212;レーン8、参考株ATCC27164;
レーン9、参考株ATCC31287;レーン10、分離株1545;レ
ーン11、分離株9690;レーン12、分離株8841;レーン13、
8441;レーン14、分離株508;レーン15、分離株1059;レー
ン16、分離株2549。 第2図は、サルコシル不溶性OM調製物のSDS−PAGEプ
ロフィールを示す。パネルA、10マイクログラムのトレ
ポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株から得られたOM蛋白
質。レーン1、70A;レーン2、ATCC31287;レーン3、AT
CC27164;レーン4、2549;レーン5、1545;レーン6、53
80;レーン7、9690;レーン8、8841;レーン9、8441;レ
ーン10、トレポネーマ・イノセンス9509;レーン11、ト
レポネーマ・イノセンス9510;レーン12、1039;レーン1
3、ATCC31212;レーン14、32486B;レーン15、508;レーン
16、反復70A;レーン17、5380全細胞リゼイト。パネル
B、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ、エシェリヒア・
コリ、エス・ティフィムリウム、ワイ・エンテロコリテ
ィカ、シー・ジェジュニおよびシー・フェツスから得ら
れた10マイクログラムのOM蛋白質。レーン1、2および
3はそれぞれトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株70
A、ATCC31287、5380;レーン4、エシェリヒア・コリJP7
77、レーン5、エス・ティフィムリウムV279;レーン
6、ワイ・エンテロコリティカ430−1;レーン7、シー
・ジェジュニF1;レーン8、シー・ジェジュニF14、レー
ン9、シー・フェツス、亜種フェツス;レーン10、反復
5380。 第3図は、特異ブタ血清を用いたトレポネーマ・ヒヨ
ジセンテリエ全細胞可溶化蛋白質のウエスタン・イムノ
ブロット分析を示す。細胞リゼイトをSDS−PAGEにより
分離し、ウエスタン・ブロット分析用ゼータプローブに
移した。免疫前対照血清(パネルA)および多価ブタ抗
トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ(分離株5380)血清
(パネルB)(希釈率1:100)を用いて抗原を検出し
た。レーン1および5、70A;レーン2および6、5380;
レーン3および7ATCC31287;レーン4および8、32386;
レーン9、1545;レーン10、ATCC31212;レーン11、1059;
レーン12、反復5380;レーン13、5541;レーン14、32486
B;レーン15、反復ATCC31287;レーン16、ATCC27164;レー
ン17、9690;レーン18、8841;レーン19、トレポネーマ・
イノセンス9510;レーン20、トレポネーマ・イノセンス9
509。(35S)プロテインaおよび後続のオートラジオグ
ラフィーを用いて結合抗体を検出した。 第4図は、ブタ抗トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ血
清を用いたトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株のOM
蛋白質のウエスタン・ブロット・プロフィールを示す。
パネルA、免疫前対照血清による免疫ブロット;パネル
B、過免疫血清による免疫ブロット。血清を1:100に希
釈した。レーン1および5、トレポネーマ・ヒヨジセン
テリエ5380細胞抽出物;レーン2および6、5380OMP;レ
ーン3および7、ATCC31287OMP;レーン4および8、70A
OMP;レーン9、2549OMP;レーン10、1545OMP;レーン1
1、ATCC2716OMP;レーン12、8841OMP;レーン13、トレポ
ネーマ・イノセンス9510OMP。(35S)プロテインAとの
インキュベーションおよび後続のオートラジオグラフィ
ーにより抗体結合を検出した。 第5図は、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株53
80全細胞に対するプロテアーゼ消化作用を示す。無傷細
胞を50μg/mlのトリプシン(レーンA)またはPBS緩衝
液(レーンB)とインキュベーションした。30分後、PM
SFを加えることにより反応を止め、SDS−PAGEの前に細
胞をSDS試料緩衝液により可溶化した。矢印は、蛋白質
加水分解に感受性のあるクーマシー・ブルー−染色蛋白
質の位置を示す。 結果 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの臨床分離株および
基準株から得られた全細胞リゼイトのポリペプチドのSD
S−PAGEプロフィールは、30kDa〜40kDaの分子質量(M
r)範囲における4〜7の主な富裕蛋白質を示し、さら
に少なくとも30の強さの劣るクーマシー・ブルー染色蛋
白質がSDS−PAGEにおいて各株につき分離された。電気
泳動プロフィールにおいて高分子質量ポリペプチド(>
200kDa)は観察されなかった。殆どの分離株において緊
密移動している二重線として36kDaおよび39kDaの蛋白質
が検出された。さらに、分子質量領域22−25kDaの株全
てに存在する核酸バンドは、銀染色およびニトロセルロ
ース結合特徴分析(データは示さず)に基づき、リポ−
ポリ多糖類(LPS)として同定された。 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ全細胞リゼイトのク
ーマシー・ブルー染色蛋白質プロフィールの比較は、30
kDaないし40kDa間のSDS−PAGEゲル分子質量領域におい
て移動している主富裕蛋白質の見かけ上の電気泳動移動
度の差異を立証した。バンド・パターンにおけるこの株
−株変異性を用いることにより、被験分離株間の2つの
電気泳動パターンを区別することができる。試験したト
レポネーマ株の大多数は、ATCC31212およびATCC31287基
準株(第1図、各々レーン7および9)の場合と類似し
た蛋白質バンド・プロフィールを示し、39kDa、37kDaお
よび36kDa蛋白質の分子質量を有する特徴的な主富裕蛋
白質と共にグループAと定めた。基準株ATCC27164(第
1図、レーン8)は、ATCC31287株と同一のポリペプチ
ド・プロフィールを示したが、39kDa蛋白質二重線を表
さなかった(これもまたグループAと定めた)。明確な
40kDa蛋白質は分離株9690、8841および8441(第1図、
各々レーン11、12および13)において示され、これらの
分離株についてはグループBと定めた。 生長培地における多数の継代後、同じトレポネーマ・
ヒヨジセンテリエ株から得られた全細胞リゼイトの4種
の異なる調製物(950A、70A、31287、31212)をSDS−PA
GEにより試験した。株は全て、分離株の蛋白組成が継代
時に変化しなかったこと(データは示さず)を立証する
同一ポリペプチド・プロフィールを示した。さらに、イ
ンビボ攻撃およびその後の数頭のブタからの再分離後、
5380株の蛋白質のプロフィール(グループA、第1図、
レーン2)は依然として安定状態であった(データは示
さず)。 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの臨床分離株および
基準株並びにトレポネーマ・イノセンスの2種の分離株
から得られた細胞エンベロープ・フラクションを、SDS
−PAGEにより分離したサルコシルおよびサルコシル不溶
性OMP−濃化調製物により抽出した(第2A図)。トレポ
ネーマ・ヒヨジセンテリエ株に存在する主OM蛋白質は、
細胞蛋白質調製物の分子質量範囲30kDa〜kDaにおいて移
動する主富裕蛋白質に対応する(第1図参照)。OMPプ
ロフィールは、グループAの全部およびグループBの大
部分の分離株が、共通の36kDa、34kDa、33kDa、31.5kDa
および30kDa OM蛋白質を発現することを示した。試験
したグループA株10種のうち、6種は主37kDa OMPを発
現し、4種は主37.5kDa OMPを発現した。これらの分離
株を各々サブグループA1およびA2と命名した。グループ
BのOMPにおいては、株変異性37kDa蛋白質の発現は無か
った。トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株のOMP蛋
白質を、他のグラム陰性菌から得られたサルコシル不溶
性OMP−濃化調製物と比較した(第2B図)。トレポネー
マ・ヒヨジセンテリエ分離株のOMパターンは、エシェリ
ヒア・コリ、エス・ティフィムリウム、ワイ・エンテロ
コリティカ、シー・ジェジュニおよびシー・フェツス亜
種フェツスの場合と容易に区別された。 トレポネーマ全細胞リゼイトの試料をSDS−PAGEによ
り分離し、次いで免疫検出用ゼータプローブに移した。
全トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ株5380細胞(グルー
プA)に対するブタ過免疫血清は、ある程度の株変異性
を有する、見かけ上の分子質量が24kDaを越える少なく
とも20の蛋白質を認識した(第3図)。免疫前対照血清
により認識された蛋白質は無かった。過免疫ブタ血清
は、殆ど全ての分離株(グループAおよびB)に共通し
ているが、トレポネーマ・イノセンス分離株において認
識される免疫反応性蛋白質とは異なる、30kDa〜47kDaの
分子質量範囲における若干の蛋白質と強く反応した。 7種のトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ(グループA6
種およびグループB1種)分離株およびトレポネーマ・イ
ノセンス分離株から得られたサルコシル不溶性OM調製物
をSDS−PAGEにより分離し、ゼータプローブに免疫ブロ
ッティングし、ブタ抗トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
株5380過免疫血清によりプローブすると、反応性のパタ
ーンは、38kDa〜40kDa(ダルトン)分子質量範囲の蛋白
質における僅かな程度の株変異性を除き、殆ど全ての分
離株において類似していた(第4図)。分離株5380全細
胞リゼイトとの反応性パターンは、比較目的に含まれた
(第4図、レーン1および5)。グループAおよびB並
びにトレポネーマ・イノセンス分離株から得られたOM蛋
白質は、過免疫血清に存在する抗体とは反応性を示した
が、攻撃前対照血清とは反応性を示さなかった(第4
図、レーン1〜4)。全てのトレポネーマ・ヒヨジセン
テリエ分離株において、免疫反応性の強い共通のOM蛋白
質が34kDaおよび30kDaで観察された。また、34kDaバン
ドはトレポネーマ・イノセンス分離株において反応性を
示した(第4図、レーン13)。グループA分離株に存在
する39kDaバンド(第4図、レーン6〜11)、グループ
B分離株8841に存在する主40kDa(第4図、レーン12)
並びにトレポネーマ・イノセンス分離株9510の38kDaお
よび38.5kDa蛋白質バンド(第4図、レーン13)もまた
免疫反応性を示した。OM蛋白質をうさぎ抗トレポネーマ
・ヒヨジセンテリエ過免疫血清によりプローブすると、
似た抗体応答が観察された(データは示さず)。他のグ
ラム陰性菌由来のOM蛋白質を同じブタ抗トレポネーマ・
ヒヨジセンテリエ過免疫血清により免疫プローブした場
合、検出可能な抗体交差反応性は存在しなかった(デー
タは示さず)。 さらに免疫学的応答において重要なトレポネーマ・ヒ
ヨジセンテリエ抗原の特徴分析を行うために、ウエスタ
ン・ブロットで認識されたOM蛋白質をトレポネーマ・ヒ
ヨジセンテリエの表面に位置する蛋白質と相関させた。
無傷のトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ株5380全細胞を
トリプシンにより処理し、蛋白質加水分解をPMSFにより
止めた。プロテアーゼ処理および対照トレポネーマ・ヒ
ヨジセンテリエ5380細胞の両方をSDS試料緩衝液に可溶
化し、SDS−PAGEに付した(第5図)。トリプシン加水
分解は、分子質量値39kDa、36kDa、34kDa(二重線)お
よび30kDaの蛋白質バンドの選択的喪失を誘発したが、
これは、これらの蛋白質がOMを通ってトレポネーマ細胞
表面に伸びたことを示している。トリプシンではなく、
トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ5380細胞のプロテイナ
ーゼK処理を用いた場合、蛋白質加水分解の同じパター
ンが観察された(データは示さず)。 以下、実施例によりこの発明の特徴をさらに詳しく説
明する。 実施例1 A.実験動物 ブタ赤痢の発生歴をもたない農場のブタを4週令の時
点で独立ユニットに入れ、抗生物質を含まない生育飼料
を与えた。綿棒で直腸試料を採取し、暗視野顕微鏡によ
り試験し、スペクチノマイシン含有および不含有のウシ
およびウマ血液寒天並びにセレナイト・ブロス中に接種
した。トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ様生物は顕微鏡
下では観察されず、分離培地上でも分離されなかった。
糞は、サルモネラ・エスピーピーおよびコンピロバクタ
ー・エスピーピーについて陰性であった。動物は全て、
同時出願中のオーストラリア国特許出願第PH09631/86号
で開示されたトレポネーマ・ヒヨジセンテリエELISA検
定において陰性であった。 B.ワクチン調製 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ株5380または70Aの
培養物を、システイン、グルコース、くえん酸ナトリウ
ム、ピルビン酸ナトリウムおよび鉄を補い、pHを6.8に
調節し、滅菌した嫌気調製トリプチカーゼ大豆ブロス培
地中で48時間培養し、N2中10%CO2の混合気体を吹き込
んだ。10%以下、好ましくは1%の胎児うし血清を加え
ることにより、成長を促進させ得る。培養物を採取し、
燐酸緩衝食塩水に再懸濁した。使用前、微生物を約1×
103/mlの濃度に希釈した。 C.攻撃接種物 攻撃接種物は、液体培養(前記)または37℃で48時間
インキュベーションした微生物の単一血液寒天プレート
中で培養された同じトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ微
生物を成分とした。 200mlの再構成ミルク粉末のホモジネート中、攻撃接
種物を接種前の24時間食物に接近させなかったブタに与
えた。 D.ヴィルレンス試験 試験1 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ株5380の1血液寒天
培養から得られた培養物を4頭のブタに経口接種した。
ブタを抗生物質不含有飼料を与えて維持し、赤痢の徴候
および症状を毎日モニターした。 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ5380を接種されたこ
れらのブタの臨床応答は以下の通りであった。 下痢 4/4 赤痢 4/4 発病までの平均日数 10日 平均継続期間 3日 死亡 4/4 この試験は、株5380がブタに対して毒性を有すること
を示した。トレポネーマ・ヒヨジセンテリエは、赤痢に
かかったブタ全部から分離採取された。 試験2および3 これらは、3週令のブタ6頭を用いた試験1の反復で
あった。ブタは全て接種の11日後に下痢および赤痢の症
状を示した。試験2では、12日目に2頭のブタが赤痢で
死亡し、ブタ赤痢の古典的徴候を呈する残りのブタにつ
いては、抗生物質処理により赤痢を制御した。試験3の
結果は同様であった。 又、これらの試験は、株5380がトレポネーマ・ヒヨジ
センテリエのヴィルレント株であることを示した。 試験4 試験1、2および3の場合と同じ接種プロトコルを用
いて、5380ではなく70Aの培養物により8頭のブタを攻
撃した。ブタ赤痢で死亡したブタは無かった。 試験5 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ株の濃縮接種物(1
×1011)の経口接種および1寒天プレートから新たに採
取した表面培養物の直腸内接種により、4週令のブタ6
頭に5380株(4頭のブタ)または70A株(2頭のブタ)
を接種した。ブタを同じ小屋の別々の木枠中に入れ、同
じ飼料を与えた。5380グループの4頭のブタは全て、攻
撃の10日以内に臨床ブタ赤痢の証拠を示し、1/4は12日
目に死亡した。5380グループの残りを抗生物質で処理す
ることにより赤痢を制御した。株70Aにより攻撃された
ブタの中に、実験終了時である攻撃の30日後までに赤痢
の徴候を示したブタは無かった。 試験6 急成長トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ70A(ミルク
中)の1寒天プレートの経口接種および1mlのトレポネ
ーマ・ヒヨジセンテリエ培養ブロスに懸濁した急成長ト
レポネーマ・ヒヨジセンテリエ70Aの表面培養物の直腸
内接種により、8頭のブタを70Aの培養物で攻撃した。
ブタ赤痢の何らかの徴候を示したブタは無かった。しか
し、それらは、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエに対す
る抗体力価の増加を示さなかった。トレポネーマ・ヒヨ
ジセンテリエは接種の24時間後にブタの糞から単離され
得た。しかしながら、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
は攻撃5日後の糞からは単離され得なかった。 E.接種試験 試験7 0日目に6頭のブタに2×109トレポネーマ・ヒヨジ
センテリエ5380(アジュバント中)を筋肉内接種し、11
日目に再接種した。6頭のブタから成る対照グループは
別々に保たれ、処理は行わなかった。22日目に、試験1
と同様に、全部のブタをミルク中に入れた株5380攻撃飼
料により攻撃した。対照ブタは全て、古典的ブタ赤痢に
かかり17日以内に赤痢により死亡した。接種されたブタ
は全て、攻撃に対する抵抗力を有し、トレポネーマ・ヒ
ヨジセンテリエ感染の証拠を示さなかった。 試験8 試験7と同様に5頭のブタに接種を行ったが、初回接
種の僅か10日後に第2接種を行い、次いで26日目(第2
接種の16日後)にトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ5380
により攻撃した。非接種ブタは、攻撃の9日以内にブタ
赤痢の徴候を示し始め、攻撃の10日以内に急性ブタ赤痢
により死亡し始めた。接種したブタの中に、攻撃の45日
以内にブタ赤痢感染の証拠を示したブタは無かった。死
亡した感染ブタ全部からトレポネーマ・ヒヨジセンテリ
エが単離されたが、攻撃の12日後に接種ブタからは単離
されなかった。試験8におけるブタの臨床応答は下記の
通りであった。 非接種 接種 下痢 5/5 0/6 赤痢 5/5 0/6 死亡 5/5 1/6* (* 1頭のブタはエシェリヒア・コリ腹膜炎で死亡し
た。腸にトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ感染の証拠は
無く、腸組織からトレポネーマ・ヒヨジセンテリエは単
離されなかった。) 試験におけるブタ全部から血液を採取した。血清学的
力価(IgGレベル)を添付図面(第4図)に示す。 試験9 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ分離株5380および70
Aの可溶性細胞蛋白質および外膜蛋白質のポリアクリル
アミド・ゲル電気泳動分析は、ウエスタン・ブロット分
析を用いた測定によると、それらの蛋白質組成または抗
原性における顕著な差異を全く示さなかったため(第
1、2および3図参照)、7頭のブタに対し、0日目に
2×109トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ70Aを接種し、
17日目に2×109トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ70Aを
再接種した。6頭のブタを対照として別々に維持した。
全部のブタに対し、24日目(第2接種の9日後)にトレ
ポネーマ・ヒヨジセンテリエ5380を攻撃した。対照ブタ
は全て、下痢および赤痢の症状を示し、全てのブタが攻
撃後28日以内に急性ブタ赤痢により死亡した。接種した
ブタの中に、ブタ赤痢の徴候を示したブタは無かった。
この試験中36日目、1頭の接種ブタが攻撃の12日後急性
腹膜炎のため死亡した。腸管の試験はブタ赤痢の証拠を
全く示さず、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエは大腸か
ら単離されなかった。非接種ブタの微細組織学的電子顕
微鏡分析は、急性ブタ赤痢の特徴を有するブタ全てにお
ける変化を示し、試験終了時における接種ブタに関する
同様の分析は、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ感染に
よる顕微鏡的または組織学的変化の証拠を示さなかっ
た。 接種および非接種ブタの血清学的応答は、感染および
非感染ブタにおけるトレポネーマ・ヒヨジセンテリエに
対するIgG力価における著しい差異を示した。全接種ブ
タにおいて、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエに対する
血清学的力価(IgG)は、血清希釈率1/800で1.0OD単位
より大きかった。これらの接種試験は、トレポネーマ・
ヒヨジセンテリエのヴィルレント(5380)または非ヴィ
ルレント(70A)株を接種したブタにおいて、トレポネ
ーマ・ヒヨジセンテリエのヴィルレント株(5380)によ
る攻撃から保護する抗体力価(1/800で1.0を越える)が
得られることを立証している。 実施例2 A.実験動物 ブタ赤痢の発生歴をもたない農場のブタを4週令の時
点で独立ユニットに入れ、抗生物質を含まない生育飼料
を与えた。綿棒で直腸試料を採取し、暗視野顕微鏡によ
り試験し、スペクチノマイシン含有および不含有のウシ
およびウマ血液寒天並びにセレナイト・ブロス中に接種
した。トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ様生物は顕微鏡
下では観察されず、分離培地上でも分離されなかった。
糞は、サルモネラ・エスピーピーおよびコンピロバクタ
ー・エスピーピーについて陰性であった。動物は全て、
同時出願中のオーストラリア国特許出願第PH09631/86号
で開示されたトレポネーマ・ヒヨジセンテリエELISA検
定において陰性であった。 B.酸素処理ワクチン調製 トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ株70Aの培養物を、
システイン、グルコース、くえん酸ナトリウム、ピルビ
ン酸ナトリウムおよび鉄を補い、pHを6.8に調節し、滅
菌した嫌気調製トリプチカーゼ大豆ブロス培地中で48時
間培養し、N2中10%CO2の混合気体を吹き込んだ。10%
以下、好ましくは1%の胎児うし血清を加えることによ
り、成長を促進させ得る。培養物を6時間酸素化し、約
1×109/mlの濃度に希釈し、使用前にアジュバントを添
加した。 C.接種試験 110頭のブタに対し、0日目および10日目に酸素処理
した生育不能アジュバント添加トレポネーマ・ヒヨジセ
ンテリエ・ワクチンにより接種を行い、110頭のブタを
対照ブタとして維持した。地方病的ブタ赤痢のブタを全
て市販の豚舎に入れた。非接種ブタは、接種試験開始後
7日以内に急性赤痢の徴候を示し始めた。この接種試験
におけるブタの臨床応答は下記の通りであった。 非接種 接種 下痢 110/110 2/110 赤痢 *96/110 1/110 死亡 * 6/110 1/110+ * 一旦ブタ赤痢が検出および確認されると、急性赤痢
の証拠を示すブタを全て、10mg/kgチアムリン塩酸塩で
処理することにより、処理を行わなければ必ずや発生す
るブタの死亡を減少させた。 + 接種グループの1頭のブタは、接種の僅か3日後に
急性赤痢の証拠を示し、このブタは発病後数時間以内に
死亡した。接種後3日という期間は、充分な免疫反応を
発現させるには不充分である考えられた。 接種および非接種ブタの血清学的応答は、感染および
非感染ブタにおけるトレポネーマ・ヒヨジセンテリエに
対するIgG力価における著しい差異を示した。全接種ブ
タにおいて、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエに対する
血清学的力価(IgG)は、血清希釈率1/800で1.0OD単位
より大きかった。これらの接種試験は、トレポネーマ・
ヒヨジセンテリエ(70A)の酸素処理生育不能株を接種
したブタにおいて、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの
ヴィルレント株による攻撃から保護する抗体力価(1/80
0で1.0を越える)が得られることを立証している。 D.免疫原性の比較 ブタにおけるトレポネーマ・ヒヨジセンテリエに対す
るIgG抗体の刺激能について、アジュバント添加トレポ
ネーマ・ヒヨジセンテリエ70A生株およびアジュバント
添加酸素処理生育不能トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
70A間の比較を行った。アジュバント中1.5×109トレポ
ネーマ・ヒヨジセンテリエを含む各ワクチン2用量を、
10日あけて4頭のブタから成る2グループに筋肉内注射
した。4頭のブタから成る第3グループを対照として定
めた。全ブタから得られた血清を3週間毎週集め、トレ
ポネーマ・ヒヨジセンテリエに対するIgG抗体力価の発
現(吸光度により測定)を記録した。結果を第6図に示
す。第6図から、生ワクチンまたは酸素処理ワクチンに
より誘導された吸光度数に顕著な差異の無いことがわか
る。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの生株または酸素
    処理生育不能株のブタに対する非経口投与を特徴とす
    る、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエ感染により誘発さ
    れるブタ赤痢に対するブタのワクチン接種方法。 2.投与法が筋肉内投与法である、請求項1記載の方
    法。 3.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの株がヴィルレン
    ト株である、請求項1記載の方法。 4.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの株が弱毒化株で
    ある、請求項1記載の方法。 5.投与前にトレポネーマ・ヒヨジセンテリエを酸素飽
    和溶液に入れることにより、それらを生育不能にする、
    請求項3または請求項4記載の方法。 6.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの株がその全細胞
    リゼートのSDS−PAGE電気泳動による蛋白質プロフィー
    ルにおいてATCC31212または31287によって示される特徴
    を示すものである、請求項1〜5のいずれか1項記載の
    方法。 7.投与前にアジュバントをトレポネーマ・ヒヨジセン
    テリエと合わせる、請求項1記載の方法。 8.非経口投与によるトレポネーマ・ヒヨジセンテリエ
    に対するブタの免疫化に有効なワクチン組成物であっ
    て、トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの生株または酸素
    処理生育不能株を、所望により許容し得る担体中アジュ
    バントと共に含む組成物。 9.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの株がヴィルレン
    ト株である、請求項8記載の組成物。 10.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの株が弱毒化林
    である、請求項8記載の組成物。 11.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエを酸素飽和溶液
    に入れることにより、それらを生育不能にした、請求項
    8または請求項9記載の組成物。 12.トレポネーマ・ヒヨジセンテリエの株がその全細
    胞リゼートのSDS−PAGE電気泳動による蛋白質プロフィ
    ールにおいてATCC31212または31287によって示される特
    徴を示すものである、請求項8および11のいずれか1項
    記載の組成物。 13.さらに、フロインド不完全アジュバントを含む、
    請求項8〜12のいずれか1項記載の組成物。
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