JP2720403B2 - 熱可塑性エラストマー射出成形体 - Google Patents
熱可塑性エラストマー射出成形体Info
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、熱可塑性エラストマー射出成形体に関し、
さらに詳しくは、成形加工時における成形寸法安定性、
成形体の寸法安定性、曲げ剛性および表面平滑性(表面
光沢)のバランスに優れるとともに、繊維状フィラーに
よる環境汚染が生ずるおそれのないフェイシャーなどの
熱可塑性エラストマー射出成形体に関する。
さらに詳しくは、成形加工時における成形寸法安定性、
成形体の寸法安定性、曲げ剛性および表面平滑性(表面
光沢)のバランスに優れるとともに、繊維状フィラーに
よる環境汚染が生ずるおそれのないフェイシャーなどの
熱可塑性エラストマー射出成形体に関する。
発明の技術的背景 熱可塑性エラストマーは、省エネルギー、省資源タイ
プの加硫ゴム代替品として、自動車部品(バンパー、ラ
ジエターグリル、エアースポイラー、フロントパネル等
のフェイシャーなど)、工業機械部品(耐圧ホース、ガ
スケットなど)、電子・電気機器部品、建材などの用途
に用いられている。
プの加硫ゴム代替品として、自動車部品(バンパー、ラ
ジエターグリル、エアースポイラー、フロントパネル等
のフェイシャーなど)、工業機械部品(耐圧ホース、ガ
スケットなど)、電子・電気機器部品、建材などの用途
に用いられている。
ところで、従来、フェイシャーなどの自動車部品に、
ガラス繊維などの繊維状フィラーが配合されている熱可
塑性エラストマーが用いられていた。このような熱可塑
性エラストマーとして、たとえば特開昭63−270754号公
報には、(a)ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合
体ゴムと、(b)オレフィン系プラスチックと、(c)
不飽和カルボン酸ないしその誘導体と、(d)ペルオキ
シド非架橋型ゴム状物質と、(e)鉱物油系軟化剤と、
(f)繊維状フィラーとを含有するブレンド物が、有機
ペルオキシドの存在下に動的に熱処理されて、部分的に
架橋されている熱可塑性エラストマー組成物が開示され
ており、また特開平1−85206号公報には、(a)ペル
オキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴムと、(b)オ
レフィン系プラスチックと、(c)不飽和エポキシ単量
体ないしは不飽和ヒドロキシ単量体と、(d)ペルオキ
シド非架橋型ゴム状物質と、(e)鉱物油系軟化剤と、
(f)繊維状フィラーとを含有するブレンド物が、有機
ペルオキシドの存在下に動的に熱処理されて部分的に架
橋されている熱可塑性エラストマー組成物が開示されて
いる。さらに、特開昭61−97344号公報には、部分的に
架橋されたオレフィン系共重合体ゴムからなる第1重合
体と、エチレン・プロピレンブロック共重合体からなる
第2重合体と、ガラス繊維と、パーオキサイド非架橋型
炭化水素系ゴムからなる第3重合体と、ゴム用軟化剤と
からなるフェイシャー用樹脂組成物が開示されている。
ガラス繊維などの繊維状フィラーが配合されている熱可
塑性エラストマーが用いられていた。このような熱可塑
性エラストマーとして、たとえば特開昭63−270754号公
報には、(a)ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合
体ゴムと、(b)オレフィン系プラスチックと、(c)
不飽和カルボン酸ないしその誘導体と、(d)ペルオキ
シド非架橋型ゴム状物質と、(e)鉱物油系軟化剤と、
(f)繊維状フィラーとを含有するブレンド物が、有機
ペルオキシドの存在下に動的に熱処理されて、部分的に
架橋されている熱可塑性エラストマー組成物が開示され
ており、また特開平1−85206号公報には、(a)ペル
オキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴムと、(b)オ
レフィン系プラスチックと、(c)不飽和エポキシ単量
体ないしは不飽和ヒドロキシ単量体と、(d)ペルオキ
シド非架橋型ゴム状物質と、(e)鉱物油系軟化剤と、
(f)繊維状フィラーとを含有するブレンド物が、有機
ペルオキシドの存在下に動的に熱処理されて部分的に架
橋されている熱可塑性エラストマー組成物が開示されて
いる。さらに、特開昭61−97344号公報には、部分的に
架橋されたオレフィン系共重合体ゴムからなる第1重合
体と、エチレン・プロピレンブロック共重合体からなる
第2重合体と、ガラス繊維と、パーオキサイド非架橋型
炭化水素系ゴムからなる第3重合体と、ゴム用軟化剤と
からなるフェイシャー用樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、上記のような熱可塑性エラストマー組
成物は、フェイシャー材として要求される成形加工時に
おける成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性
および表面平滑性(表面光沢)のバランスが必ずしも充
分でなく、また、繊維状フィラーを用いているため、環
境汚染が生じるおそれがあるという問題点があった。
成物は、フェイシャー材として要求される成形加工時に
おける成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性
および表面平滑性(表面光沢)のバランスが必ずしも充
分でなく、また、繊維状フィラーを用いているため、環
境汚染が生じるおそれがあるという問題点があった。
なお、特開昭53−149240号公報には、(a)ペルオキ
シド架橋型オレフィン系共重合体ゴムと、(b)ペルオ
キシド分解型オレフィン系プラスチックと、(c)ペル
オキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物質と、(d)鉱物
油系軟化剤とからなる混合物が、有機ペルオキシドの存
在下で動的に熱処理されてなる部分架橋熱可塑性エラス
トマー組成物が開示されている。
シド架橋型オレフィン系共重合体ゴムと、(b)ペルオ
キシド分解型オレフィン系プラスチックと、(c)ペル
オキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物質と、(d)鉱物
油系軟化剤とからなる混合物が、有機ペルオキシドの存
在下で動的に熱処理されてなる部分架橋熱可塑性エラス
トマー組成物が開示されている。
本発明者らは、上記のような問題点を解決すべく鋭意
研究し、特定のプロピレン重合体と、特定のオレフィン
系共重合体と、有機ペルオキシド0以上0.05重量部未満
とを含有するブレンド物を、動的に熱処理して熱可塑性
エラストマー組成物とし、この組成物から成形加工時に
おける成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性
および表面平滑性(表面光沢)のバランスに優れるとと
もに、繊維状フィラーによる環境汚染が生ずることのな
い射出成形体が得られることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
研究し、特定のプロピレン重合体と、特定のオレフィン
系共重合体と、有機ペルオキシド0以上0.05重量部未満
とを含有するブレンド物を、動的に熱処理して熱可塑性
エラストマー組成物とし、この組成物から成形加工時に
おける成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性
および表面平滑性(表面光沢)のバランスに優れるとと
もに、繊維状フィラーによる環境汚染が生ずることのな
い射出成形体が得られることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、成形加工時における成形寸
法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性および表面平
滑性(表面光沢)のバランスに優れるとともに、繊維状
フィラーによる環境汚染が生ずるおそれのないフェイシ
ャーなどの熱可塑性エラストマー射出成形体を提供する
ことを目的としている。
しようとするものであって、成形加工時における成形寸
法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性および表面平
滑性(表面光沢)のバランスに優れるとともに、繊維状
フィラーによる環境汚染が生ずるおそれのないフェイシ
ャーなどの熱可塑性エラストマー射出成形体を提供する
ことを目的としている。
発明の概要 本発明に係る熱可塑性エラストマー射出成形体は、プ
ロピレン成分単位を主構成単位とし、かつメルトフロー
レート(ASTM−D−1238−65T、230℃)が0.01〜100g/1
0分の範囲内にあるプロピレン重合体(A)90〜10重量
部と、 135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が
1.0〜3.0dl/gの範囲にあるオレフィン系共重合体ゴム
(B)10〜90重量部[ただし、(A)成分および(B)
成分の合計重量は100重量部とする]と、 有機ペルオキシド(C)0以上0.05重量部未満とを含
有するブレンド物を、動的に熱処理して得られる熱可塑
性エラストマー組成物からなる射出成形体であって、 該射出成形体の線膨脹係数が1.0×10-4〜0.1×10-4mm
/mm/℃の範囲内にあり、成形収縮率が1.1〜0.01%の範
囲内にあり、曲げ初期弾性率が2000〜8000kg/cm2の範囲
内にあることを特徴としている。
ロピレン成分単位を主構成単位とし、かつメルトフロー
レート(ASTM−D−1238−65T、230℃)が0.01〜100g/1
0分の範囲内にあるプロピレン重合体(A)90〜10重量
部と、 135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が
1.0〜3.0dl/gの範囲にあるオレフィン系共重合体ゴム
(B)10〜90重量部[ただし、(A)成分および(B)
成分の合計重量は100重量部とする]と、 有機ペルオキシド(C)0以上0.05重量部未満とを含
有するブレンド物を、動的に熱処理して得られる熱可塑
性エラストマー組成物からなる射出成形体であって、 該射出成形体の線膨脹係数が1.0×10-4〜0.1×10-4mm
/mm/℃の範囲内にあり、成形収縮率が1.1〜0.01%の範
囲内にあり、曲げ初期弾性率が2000〜8000kg/cm2の範囲
内にあることを特徴としている。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る熱可塑性エラストマー射出成形体
について具体的に説明する。
について具体的に説明する。
本発明に係る熱可塑性エラストマー射出成形体は、プ
ロピレン重合体(A)と、オレフィン系共重合体ゴム
(B)と、有機ペルオキシド(C)とを含有するブレン
ド物またはプロピレン重合体(A)と、オレフィン系共
重合体ゴム(B)とを含有するブレンド物を、動的に熱
処理して得られる熱可塑性エラストマー組成物で構成さ
れている。
ロピレン重合体(A)と、オレフィン系共重合体ゴム
(B)と、有機ペルオキシド(C)とを含有するブレン
ド物またはプロピレン重合体(A)と、オレフィン系共
重合体ゴム(B)とを含有するブレンド物を、動的に熱
処理して得られる熱可塑性エラストマー組成物で構成さ
れている。
プロピレン重合体(A) 本発明において用いられるプロピレン重合体(A)
は、プロピレン、またはプロピレンと他のオレフィンを
重合して得られる結晶性の高分子量固体生成物からな
る。このようなプロピレン重合体としては、たとえばア
イソタクチックおよびシンジオタクチックのプロピレン
からなる単独重合体または共重合体が挙げられるが、こ
れらの代表的なプロピレン重合体は商業的に入手でき
る。
は、プロピレン、またはプロピレンと他のオレフィンを
重合して得られる結晶性の高分子量固体生成物からな
る。このようなプロピレン重合体としては、たとえばア
イソタクチックおよびシンジオタクチックのプロピレン
からなる単独重合体または共重合体が挙げられるが、こ
れらの代表的なプロピレン重合体は商業的に入手でき
る。
プロピレン以外の適当な原料オレフィンとしては、た
とえばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−
ヘキセン、1−オクテン、1−デセンおよびこれらの2
種以上の混合系オレフィンが挙げられる。重合様式は、
ランダム型でもブロック型でも、樹脂状物が得られるも
のであればいずれも採用することができる。
とえばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−
ヘキセン、1−オクテン、1−デセンおよびこれらの2
種以上の混合系オレフィンが挙げられる。重合様式は、
ランダム型でもブロック型でも、樹脂状物が得られるも
のであればいずれも採用することができる。
中でも好ましいプロピレン重合体は、ペルオキシド分
解型プロピレン重合体である。
解型プロピレン重合体である。
ここに、ペルオキシド分解型プロピレン重合体とは、
ペルオキシドと混合し、加熱下で混練することにより熱
分解して分子量を減じ、樹脂の流動性が増加するプロピ
レン重合体をいい、このようなプロピレン重合体として
は、たとえば、アイソタクチックポリプロピレンやプロ
ピレンと、他のα−オレフィンとの共重合体、たとえば
プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテ
ン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロ
ピレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体などを挙げ
ることができる。
ペルオキシドと混合し、加熱下で混練することにより熱
分解して分子量を減じ、樹脂の流動性が増加するプロピ
レン重合体をいい、このようなプロピレン重合体として
は、たとえば、アイソタクチックポリプロピレンやプロ
ピレンと、他のα−オレフィンとの共重合体、たとえば
プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテ
ン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロ
ピレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体などを挙げ
ることができる。
本発明では、エチレン含量が40モル%以下であるプロ
ピレン−エチレン共重合体が好ましく用いられる。上記
混合で用いられるプロピレン重合体のメルトフローレー
ト(ASTM−D−1238−65T、230℃)は0.01〜100g/10
分、特に5〜50g/10分の範囲内にあることが好ましい。
本発明において、プロピレン重合体(A)は、組成物の
流動性の向上および耐熱性の向上に寄与している。
ピレン−エチレン共重合体が好ましく用いられる。上記
混合で用いられるプロピレン重合体のメルトフローレー
ト(ASTM−D−1238−65T、230℃)は0.01〜100g/10
分、特に5〜50g/10分の範囲内にあることが好ましい。
本発明において、プロピレン重合体(A)は、組成物の
流動性の向上および耐熱性の向上に寄与している。
本発明におけるブレンド物では、プロピレン重合体
(A)は、プロピレン重合体(A)およびオレフィン系
共重合体(B)の合計重量100重量部に対して、90〜10
重量部、好ましくは80〜40重量部、さらに好ましくは70
〜60重量部の量で存在している。
(A)は、プロピレン重合体(A)およびオレフィン系
共重合体(B)の合計重量100重量部に対して、90〜10
重量部、好ましくは80〜40重量部、さらに好ましくは70
〜60重量部の量で存在している。
オレフィン系共重合体ゴム(B) 本発明において用いられるオレフィン系共重合体ゴム
(B)は、たとえばエチレン−プロピレン共重合体ゴム
(EPR)、エチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)、プロ
ピレン−ブテン共重合体ゴム(PBR)、エチレン−プロ
ピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合
体ゴムのようなオレフィンを主成分とする無定形の比較
的低分子量の弾性共重合体である。なお、非共役ジエン
とは、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジ
シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデ
ンノルボルネンなどを指称する。
(B)は、たとえばエチレン−プロピレン共重合体ゴム
(EPR)、エチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)、プロ
ピレン−ブテン共重合体ゴム(PBR)、エチレン−プロ
ピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合
体ゴムのようなオレフィンを主成分とする無定形の比較
的低分子量の弾性共重合体である。なお、非共役ジエン
とは、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジ
シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデ
ンノルボルネンなどを指称する。
本発明では、これらの共重合体ゴムの中でも、エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン非
共役ジエンゴムが好ましく用いられ、通常、エチレン単
位とプロピレン単位とのモル比(エチレン/プロピレ
ン)が40/60〜90/10であるエチレン−プロピレン共重合
体ゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴムが用い
られ、特に上記モル比が55/45〜85/15であるエチレン−
プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン非共役
ジエンゴムが好ましく用いられる。中でも、エチレン−
プロピレン非共役ジエン共重合体ゴム、特にエチレン−
プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合
体ゴムおよびエチレン−プロピレン−5−エチリデン−
2−ノルボルネン−ジシクロペンタジエン四元共重合体
が、耐熱性、引張特性および反撥弾性に優れた熱可塑性
エラストマー組成物が得られる点で好ましい。
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン非
共役ジエンゴムが好ましく用いられ、通常、エチレン単
位とプロピレン単位とのモル比(エチレン/プロピレ
ン)が40/60〜90/10であるエチレン−プロピレン共重合
体ゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴムが用い
られ、特に上記モル比が55/45〜85/15であるエチレン−
プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン非共役
ジエンゴムが好ましく用いられる。中でも、エチレン−
プロピレン非共役ジエン共重合体ゴム、特にエチレン−
プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合
体ゴムおよびエチレン−プロピレン−5−エチリデン−
2−ノルボルネン−ジシクロペンタジエン四元共重合体
が、耐熱性、引張特性および反撥弾性に優れた熱可塑性
エラストマー組成物が得られる点で好ましい。
また、上記共重合体ゴムの135℃デカリン溶媒中で測
定した極限粘度[η]が1.0〜3.0dl/g、好ましくは1.2
〜2.2dl/g、さらに好ましくは1.3〜2.0dl/gの範囲内に
ある。
定した極限粘度[η]が1.0〜3.0dl/g、好ましくは1.2
〜2.2dl/g、さらに好ましくは1.3〜2.0dl/gの範囲内に
ある。
さらに、上記共重合体ゴムのヨウ素価(不飽和度)は
25以下であることが好ましい。ヨウ素価がこの範囲内に
ある上記共重合体ゴムを用いることにより、流動性とゴ
ム的特性とのバランスに優れた熱可塑性エラストマー組
成物が得られる。
25以下であることが好ましい。ヨウ素価がこの範囲内に
ある上記共重合体ゴムを用いることにより、流動性とゴ
ム的特性とのバランスに優れた熱可塑性エラストマー組
成物が得られる。
本発明におけるブレンド物では、オレフィン系共重合
体ゴム(B)は、プロピレン重合体(A)およびオレフ
ィン系共重合体(B)の合計重量100重量部に対して、1
0〜90重量部、好ましくは20〜60重量部、さらに好まし
くは30〜40重量部の量で存在している。
体ゴム(B)は、プロピレン重合体(A)およびオレフ
ィン系共重合体(B)の合計重量100重量部に対して、1
0〜90重量部、好ましくは20〜60重量部、さらに好まし
くは30〜40重量部の量で存在している。
有機ペルオキシド(C) 本発明で用いられる有機ペルオキシド(C)として
は、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブ
チルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス
(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,
1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブ
チルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシ
ド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロ
ロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベ
ンゾエート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブ
チルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチル
ペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル
クミルペルオキシドなどを挙げることができる。
は、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブ
チルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス
(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,
1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブ
チルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシ
ド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロ
ロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベ
ンゾエート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブ
チルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチル
ペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル
クミルペルオキシドなどを挙げることができる。
中でも、臭気性、スコーチ安定性の点で2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルぺルオキシ)ヘキ
シン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびn−ブ
チル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレー
トが好ましく、中でも1,3−ビス(tert−ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼンが最も好ましい。
ル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルぺルオキシ)ヘキ
シン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびn−ブ
チル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレー
トが好ましく、中でも1,3−ビス(tert−ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼンが最も好ましい。
本発明におけるブレンド物では、有機ペルオキシド
(C)は、プロピレン重合体(A)およびオレフィン系
共重合体(B)の合計重量100重量部に対して、0以上
0.05重量部未満、好ましくは0以上0.04重量部、さらに
好ましくは0以上0.03重量部の量で用いられる。
(C)は、プロピレン重合体(A)およびオレフィン系
共重合体(B)の合計重量100重量部に対して、0以上
0.05重量部未満、好ましくは0以上0.04重量部、さらに
好ましくは0以上0.03重量部の量で用いられる。
有機ペルオキシドの配合量を上記範囲内にして熱可塑
性エラストマーの架橋を行なわないかあるいは少量の架
橋に止めることによって、成形加工時における成形寸法
安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性および表面平滑
性(表面光沢)のバランスに優れた熱可塑性エラストマ
ー射出成形体が得られる。
性エラストマーの架橋を行なわないかあるいは少量の架
橋に止めることによって、成形加工時における成形寸法
安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性および表面平滑
性(表面光沢)のバランスに優れた熱可塑性エラストマ
ー射出成形体が得られる。
本発明では、上記ブレンド物中に、プロピレン重合体
(A)、オレフィン系共重合体ゴム(B)および有機ペ
ルオキシド(C)のほかに、鉱物油系軟化剤を含めるこ
とができる。
(A)、オレフィン系共重合体ゴム(B)および有機ペ
ルオキシド(C)のほかに、鉱物油系軟化剤を含めるこ
とができる。
本発明で用いられる鉱物油系軟化剤は、通常、ゴムを
ロール加工する際、ゴム分子間作用を弱め、加工を容易
にするとともに、充填剤として配合するカーボンブラッ
ク、ホワイトカーボン等の分散を助け、あるいは加硫ゴ
ムの硬さを低下せしめて柔軟性、弾性を増す目的で使用
されている高沸点の石油留分であり、パラフィン系、ナ
フテン系、芳香族系等に区別されている。
ロール加工する際、ゴム分子間作用を弱め、加工を容易
にするとともに、充填剤として配合するカーボンブラッ
ク、ホワイトカーボン等の分散を助け、あるいは加硫ゴ
ムの硬さを低下せしめて柔軟性、弾性を増す目的で使用
されている高沸点の石油留分であり、パラフィン系、ナ
フテン系、芳香族系等に区別されている。
本発明では、鉱物油系軟化剤は、プロピレン重合体
(A)およびオレフィン系共重合体ゴム(B)の合計重
量に対して1〜50重量部、好ましくは1〜10重量部の範
囲内で用いられる。
(A)およびオレフィン系共重合体ゴム(B)の合計重
量に対して1〜50重量部、好ましくは1〜10重量部の範
囲内で用いられる。
組成物の製造 本発明に係る熱可塑性エラストマー射出成形体を構成
する熱可塑性エラストマー組成物は、プロピレン重合体
(A)90〜10重量部と、オレフィン系共重合体ゴム
(B)10〜90重量部と、有機ペルオキシド0以上0.05重
量部未満とをブレンドした後、このブレンド物を動的に
熱処理することにより製造される。
する熱可塑性エラストマー組成物は、プロピレン重合体
(A)90〜10重量部と、オレフィン系共重合体ゴム
(B)10〜90重量部と、有機ペルオキシド0以上0.05重
量部未満とをブレンドした後、このブレンド物を動的に
熱処理することにより製造される。
ここで動的に熱処理するとは、融解状態で混練するこ
とをいう。この際、混練装置としては、ミキシングロー
ルのような開放型の装置、あるいはバンバリーミキサ
ー、押出機、ニーダーまたは連続型ミキサーのような非
開放型の装置が用いられ得る。
とをいう。この際、混練装置としては、ミキシングロー
ルのような開放型の装置、あるいはバンバリーミキサ
ー、押出機、ニーダーまたは連続型ミキサーのような非
開放型の装置が用いられ得る。
混練は、非解放型の装置中で行うことが好ましく、窒
素または炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが
好ましい。その温度は、通常150〜280℃、好ましくは17
0〜240℃であり、混練時間は、通常1〜20分間、好まし
くは1〜10分間である。
素または炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが
好ましい。その温度は、通常150〜280℃、好ましくは17
0〜240℃であり、混練時間は、通常1〜20分間、好まし
くは1〜10分間である。
なお、上記のブレンド物中に、粉末状、板状、微小中
空体などの無機充填剤、たとえば炭酸カルシウム、ケイ
酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、シリカ、ケ
イソウ土、雲母粉、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウ
ム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、二硫化モリブテン、グラファイト、ガラス
球、シラスバルーン、顔料、たとえばカーボンブラッ
ク、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、紺青、アゾ
顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔
料、滑剤、たとえば金属セッケン、ワックス、耐熱安定
剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤などの添加剤
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
空体などの無機充填剤、たとえば炭酸カルシウム、ケイ
酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、シリカ、ケ
イソウ土、雲母粉、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウ
ム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、二硫化モリブテン、グラファイト、ガラス
球、シラスバルーン、顔料、たとえばカーボンブラッ
ク、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、紺青、アゾ
顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔
料、滑剤、たとえば金属セッケン、ワックス、耐熱安定
剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤などの添加剤
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
また、本発明では、上記のブレンド物中に、ガラス繊
維、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維などの繊維状
フィラーを、環境汚染が問題にならない範囲で少量配合
することが可能である。
維、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維などの繊維状
フィラーを、環境汚染が問題にならない範囲で少量配合
することが可能である。
本発明に係る熱可塑性エラストマー射出成形体は、上
記のようにして得られる熱可塑性エラストマー組成物を
射出成形機を用いて射出成形するこにとより得られる。
記のようにして得られる熱可塑性エラストマー組成物を
射出成形機を用いて射出成形するこにとより得られる。
発明の効果 本発明に係る熱可塑性エラストマー射出成形体は、特
定のプロピレン重合体(A)と、特定のオレフィン系共
重合体ゴム(B)と、有機ペルオキシド(C)とを特定
の割合で含有しているブレンド物を、動的に熱処理して
得られる熱可塑性エラストマー組成物で構成されている
ので、成形加工時における成形寸法安定性、成形体の寸
法安定性、曲げ剛性および表面平滑性(表面光沢)のバ
ランスに優れるという効果がある。
定のプロピレン重合体(A)と、特定のオレフィン系共
重合体ゴム(B)と、有機ペルオキシド(C)とを特定
の割合で含有しているブレンド物を、動的に熱処理して
得られる熱可塑性エラストマー組成物で構成されている
ので、成形加工時における成形寸法安定性、成形体の寸
法安定性、曲げ剛性および表面平滑性(表面光沢)のバ
ランスに優れるという効果がある。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、
これら実施例に限定されるものではない。
これら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例における射出成形体の成形
加工時における成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、
曲げ剛性および表面平滑性(表面光沢)の評価方法を下
記に示す。
加工時における成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、
曲げ剛性および表面平滑性(表面光沢)の評価方法を下
記に示す。
[評価方法] (1)成形加工時における成形寸法安定性は、成形収縮
率をもって評価する。
率をもって評価する。
成形収縮率(%):射出成形角板(130mm×120mm×3m
m)を用いて縦、横の寸法を測定し、金型寸法を基準に
した製品収縮率を測定する。
m)を用いて縦、横の寸法を測定し、金型寸法を基準に
した製品収縮率を測定する。
(2)成形体の寸法安定性は、線膨脹係数をもって評価
する。
する。
線膨脹係数:ASTM−D−696に準拠して測定する。測定温
度範囲20〜80℃(deg-1) (3)曲げ剛性は、曲げ初期弾性率(FM)をもって評価
する。
度範囲20〜80℃(deg-1) (3)曲げ剛性は、曲げ初期弾性率(FM)をもって評価
する。
曲げ初期弾性率(FM):ASTM−D−790に準拠して測定す
る。
る。
(4)表面平滑性(表面光沢) (i)グロス 日本電色製のグロスメーター(変角光沢計VG−1D型)
を用いて、射出成形体のグロス(60度鏡面光沢度)をAS
TM D 523−53Tに準拠して測定する。
を用いて、射出成形体のグロス(60度鏡面光沢度)をAS
TM D 523−53Tに準拠して測定する。
(ii)PGD(Portable Distinctness of Gloss)値 東京光電(株)製の携帯用鮮明度光沢度計(PGD−IV8
7442)を用いて、下記の方法で塗装した射出成形体の塗
膜のPGD値を、「塗装技術、1985年3月号」の第125〜13
4頁に記載されている方法に準拠して測定する。
7442)を用いて、下記の方法で塗装した射出成形体の塗
膜のPGD値を、「塗装技術、1985年3月号」の第125〜13
4頁に記載されている方法に準拠して測定する。
[塗装方法] まず射出成形体である角板の表面を、1,1,1−トリク
ロロエタン蒸気で30秒曲の洗浄を2回行なって脱脂す
る。
ロロエタン蒸気で30秒曲の洗浄を2回行なって脱脂す
る。
次いで、プライマー[三井石油化学工業(株)製、ユ
ニストール P 801(グレイ)]100重量部と、シンナー
[日本ビーケミカル社製、T−SW]70重量部とからなる
プラスマー液を、上記の角板表面に塗布して常温乾燥す
る。この塗膜の厚みは20μmとする。
ニストール P 801(グレイ)]100重量部と、シンナー
[日本ビーケミカル社製、T−SW]70重量部とからなる
プラスマー液を、上記の角板表面に塗布して常温乾燥す
る。この塗膜の厚みは20μmとする。
さらに、上記の角板表面に、ウレタン塗料[日本ビー
ケミカル社製、R−271(白)]60重量部と、硬化剤
[日本ビーケミカル社製、R−271]10重量部と、シン
ナー[日本ビーケミカル社製、T−801]20重量部とか
らなる塗料を塗布した後、常温で15分間セッティング
し、次いで、90℃で40分間焼付けする。この上塗り塗装
後の塗膜厚は35μmとする。
ケミカル社製、R−271(白)]60重量部と、硬化剤
[日本ビーケミカル社製、R−271]10重量部と、シン
ナー[日本ビーケミカル社製、T−801]20重量部とか
らなる塗料を塗布した後、常温で15分間セッティング
し、次いで、90℃で40分間焼付けする。この上塗り塗装
後の塗膜厚は35μmとする。
実施例1 メルトフローレート(ASTM D−1238−65T、230℃)が
12g/10分であり、密度が0.91g/cm3であるポリプロピレ
ン(以下、PP−1と略す)70重量部と、135℃デカリン
溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.9dl/gであり、エ
チレン含有率が40モル%であるエチレン・プロピレン共
重合体ゴム(以下、ゴム−1と略す)30重量部とを、ヘ
ンシェルミキサーで撹拌混合した後、押出機で窒素雰囲
気下、220℃の温度で押出して熱可塑性エラストマーの
ペレットを得た。
12g/10分であり、密度が0.91g/cm3であるポリプロピレ
ン(以下、PP−1と略す)70重量部と、135℃デカリン
溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.9dl/gであり、エ
チレン含有率が40モル%であるエチレン・プロピレン共
重合体ゴム(以下、ゴム−1と略す)30重量部とを、ヘ
ンシェルミキサーで撹拌混合した後、押出機で窒素雰囲
気下、220℃の温度で押出して熱可塑性エラストマーの
ペレットを得た。
次いで、得られたペレットを下記の条件で射出成形し
て成形体を得、この成形体について、成形加工時におけ
る成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性およ
び表面平滑性(表面光沢)を上記評価方法に従って評価
した。
て成形体を得、この成形体について、成形加工時におけ
る成形寸法安定性、成形体の寸法安定性、曲げ剛性およ
び表面平滑性(表面光沢)を上記評価方法に従って評価
した。
結果を表1に示す。
実施例2 実施例1において、PP−1 70重量部およびゴム−1
30重量部の代わりに、メルトフローレート(ASTM D−
1238−65T、230℃)が20g/10分であり、密度が0.91g/cm
3であり、エチレン含有率が20モル%であるポリプロピ
レン(以下、PP−2と略す)60重量部およびゴム−1
40重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、熱可
塑性エラストマー成形体を得、この成形体について上記
物性を評価した。
30重量部の代わりに、メルトフローレート(ASTM D−
1238−65T、230℃)が20g/10分であり、密度が0.91g/cm
3であり、エチレン含有率が20モル%であるポリプロピ
レン(以下、PP−2と略す)60重量部およびゴム−1
40重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、熱可
塑性エラストマー成形体を得、この成形体について上記
物性を評価した。
結果を表1に示す。
実施例3 実施例1において、PP−1 70重量部およびゴム−1
30重量部の代わりに、PP−260重量部および135℃デカ
リン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.4dl/gであ
り、エチレン含有率が82モル%であるペレット状のエチ
レン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン
共重合体ゴム(以下、ゴム−2と略す)40重量部を用い
た以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマ
ー成形体を得、この成形体について上記物性を評価し
た。
30重量部の代わりに、PP−260重量部および135℃デカ
リン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.4dl/gであ
り、エチレン含有率が82モル%であるペレット状のエチ
レン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン
共重合体ゴム(以下、ゴム−2と略す)40重量部を用い
た以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマ
ー成形体を得、この成形体について上記物性を評価し
た。
結果を表1に示す。
実施例4 実施例1において、PP−1 70重量部およびゴム−1
30重量部の代わりに、PP−2 60重量部、ゴム−1
40重量部および2,5−ジメチル−2,5−(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3(以下、ペルオキシドと略す)
0.03重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、熱
可塑性エラストマー成形体を得、この成形体について上
記物性を評価した。
30重量部の代わりに、PP−2 60重量部、ゴム−1
40重量部および2,5−ジメチル−2,5−(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3(以下、ペルオキシドと略す)
0.03重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、熱
可塑性エラストマー成形体を得、この成形体について上
記物性を評価した。
結果を表1に示す。
比較例1 実施例1において、PP−1 70重量部およびゴム−1
30重量部の代わりに、PP−2 60重量部および135℃
デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が3.3dl/gで
あり、エチレン含有率が79モル%であるペレット状のエ
チレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン共重合体ゴム(以下、ゴム−3と略す)40重量部を用
いた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラスト
マー成形体を得、この成形体について上記物性を評価し
た。
30重量部の代わりに、PP−2 60重量部および135℃
デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が3.3dl/gで
あり、エチレン含有率が79モル%であるペレット状のエ
チレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン共重合体ゴム(以下、ゴム−3と略す)40重量部を用
いた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラスト
マー成形体を得、この成形体について上記物性を評価し
た。
結果を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00
Claims (2)
- 【請求項1】プロピレン成分単位を主構成単位とし、か
つメルトフローレート(ASTM−D−1238−65T、230℃)
が0.01〜100g/10分の範囲内にあるプロピレン重合体
(A)90〜10重量部と、 135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.0
〜3.0dl/gの範囲にあるオレフィン系共重合体ゴム
(B)10〜90重量部[ただし、(A)成分および(B)
成分の合計重量は100重量部とする]と、 有機ペルオキシド(C)0以上0.05重量部未満とを含有
するブレンド物を、動的に熱処理して得られる熱可塑性
エラストマー組成物からなる射出成形体であって、 該射出成形体の線膨脹係数が1.0〜10-4〜0.1×10-4mm/m
m/℃の範囲内にあり、成形収縮率が1.1〜0.01%の範囲
内にあり、曲げ初期弾性率が2000〜8000kg/cm2の範囲内
にあることを特徴とする熱可塑性エラストマー射出成形
体。 - 【請求項2】前記ブレンド物が、プロピレン重合体
(A)およびオレフィン系共重合体ゴム(B)の合計重
量100重量部に対して鉱物油系軟化剤を1〜50重量部含
有していることを特徴とする請求項第1項に記載の熱可
塑性エラストマー射出成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10293989A JP2720403B2 (ja) | 1989-04-22 | 1989-04-22 | 熱可塑性エラストマー射出成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10293989A JP2720403B2 (ja) | 1989-04-22 | 1989-04-22 | 熱可塑性エラストマー射出成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02281915A JPH02281915A (ja) | 1990-11-19 |
JP2720403B2 true JP2720403B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=14340803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10293989A Expired - Fee Related JP2720403B2 (ja) | 1989-04-22 | 1989-04-22 | 熱可塑性エラストマー射出成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2720403B2 (ja) |
-
1989
- 1989-04-22 JP JP10293989A patent/JP2720403B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02281915A (ja) | 1990-11-19 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |