JP2720073B2 - エレベータ用非常ブレーキ装置 - Google Patents

エレベータ用非常ブレーキ装置

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JP2720073B2
JP2720073B2 JP16387089A JP16387089A JP2720073B2 JP 2720073 B2 JP2720073 B2 JP 2720073B2 JP 16387089 A JP16387089 A JP 16387089A JP 16387089 A JP16387089 A JP 16387089A JP 2720073 B2 JP2720073 B2 JP 2720073B2
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泰弘 石川
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富士機械株式会社
株式会社コシハラ
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエレベータ用の非常ブレーキ装置、特にラツ
クピニオン形工事用エレベータに適した非常ブレーキ装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来エレベータの昇降に連動して回転し、且つ摩擦ブ
レーキを介して爪車を同心に保持する制動軸と、該爪車
に爪を結合させる爪軸との間の増速伝動系統中に、該制
動軸の非常停止速度において係合する遠心クラツチを取
付けた発明は実公昭61−32943号公報等によつて知られ
ている。この非常ブレーキ装置は1体の外筐内に取付け
られていて、建造中の鉄骨構造物やエレベータ等の撓み
や振動の影響を受けないため制動力を一定し易い利点が
ある反面、爪を爪車に係合させる遠心クラツチの伝動力
は、クラツチシユーに作用する遠心力、即ちクラツチ回
転速度の2乗に比例するのと、爪はその解放賦勢ばねの
弾力に抗して爪車に係合するのとによつて、高速エレベ
ータ(普通毎分46m以上の速度)では非常ブレーキの作
動速度にばらつきを生じ易く、適用し難い。
〔発明が解決しようとする課題〕
近時超高層ビルデイング等の建造に伴い、数十人の作
業員を高速(例えば毎分60m或いはそれ以上)で一度に
昇降させるようにして、数百人もの作業員を地上と超高
層の作業現場との間で迅速に移動させることにより、作
業能率を高めることが要望されているが、このような高
速大型のエレベータの非常ブレーキ装置では大トルクの
ブレーキ容量が必要で、しかも満載時と空荷の時との荷
重変動にも対応できねばならないし、高速に対処するた
め非常ブレーキ装置をいわゆる「次第効き」のものにし
なければならない。
その上エレベータの昇降中に前述の鉄骨構造物やエレ
ベータの撓みや振動、或いは非常ブレーキ装置各部の慣
性によつて非常ブレーキ装置が不時に作動する恐れを全
く無くしなければならないし、エレベータが非常ブレー
キ作動速度に達した時は、非常ブレーキ装置が迅速且つ
確実に作動しなければならない。
本発明はこれ等の諸課題を解決する非常ブレーキ装置
を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明はエレベータの昇降
に連動して回転し、且つ多板摩擦ブレーキを介して爪車
群を略同じ角度位置に保持する制動軸と、これにより増
速駆動される遠心振り子型の回転速度検出器とを一体の
外筐内に取付けたエレベータ用非常ブレーキ装置におい
て、夫々等数の爪車に常時係合賦勢される爪を爪車解放
位置への回動可能に取付けた複数の爪軸を、外筐の外周
部に均分配設し、前記爪車に対する爪の係合賦勢力に抗
して該爪を爪車解放位置に保持するように、各爪軸に夫
々固着したアームの内端と、該アームの回動面上におい
て外筐に枢支されたベルクランク状レバーの外端との間
に、該アームとベルクランク状レバーとの狭角が鈍角を
なして係合する雌雄の係合部を設け、且つ1個の偏心ピ
ンを、その軌跡円がベルクランク状アームの内端部と干
渉するように植設したシフト盤を、該偏心ピンが前記ベ
ルクランク状レバーで囲まれた空間に入り込んだ作動位
置と該空間より抜け出た非作動位置との間の軸方向摺動
のみ自在に制動軸に取付けて、作動位置の偏心ピンがシ
フト盤の回動につれ順次各ベルクランク状レバーの内端
部を、前記アームの内端に対する該ベルクランク状レバ
ー外端の係合を解くまで押圧するように構成し、作動位
置に常時押圧賦勢されるシフト盤を非作動位置に拘束す
るシフト盤制御装置を設けて、非常ブレーキ作動速度検
出時における前記回転速度検出器の出力によつて該シフ
ト盤制御装置を解放するように構成したものである。
エレベータが高速且つ大型の場合は、制動軸に保持さ
れた爪車群を、同じ角度位置の等数の爪車と、該爪車の
相隣る歯の中間に夫々歯が位置するように角度位置を異
にした等数の爪車とで構成して、同じ角度位置の各爪車
に夫々常時係合賦勢される爪を爪車解放位置への回動可
能に取付けて外筐の外周部に均分配設された複数の爪軸
に、角度位置を異にした前記爪車に夫々常時係合賦勢さ
れる爪を爪車解放位置への回動可能に取付けるのがよ
い。
シフト盤制御装置は、シフト盤を作動位置に押圧する
よう常時回動賦勢される作動腕を外筐に軸支させて、該
作動腕の先端と該外筐との間をトグルジヨイントで連結
すると共に、シフト盤の非作動位置における該トグルジ
ヨイントが死点を梢通り過ぎて外筐側のストツパに当接
するように構成し、且つ非常ブレーキ作動速度の検出時
に該トグルジヨイントのリンク連結部附近を屈折可能に
押圧する検出腕を遠心振り子型の回転速度検出器の出力
側に設けた構成とするのがよい。
〔作用〕
本発明は上記構成よりなるから、エレベータが非常ブ
レーキ作動速度以下の通常の速度で昇降する際は、作動
位置に常時押圧賦勢されるシフト盤が、シフト盤制御装
置によつて非作動位置に拘束されているから、各爪は対
応爪車に対する係合賦勢力に抗して爪車解放位置に保持
され、エレベータの昇降に連動して回転する制動軸や、
これに多板摩擦ブレーキを介して保持された爪車等は空
転するだけである。
この場合各爪軸に夫々固着したアームの内端と外筐に
枢支されたベルクランク状レバーの外端とは、その狭角
が鈍角をなして雌雄の係合部が係合しているため、爪車
に対する爪の係合賦勢力に基づいて生ずるアームの回転
力は該雌雄の係合部を益々圧接するように作用すること
になり、該アーム,ベルクランク状レバーや外筐等の振
動や慣性により雌雄の係合部が脱れて、爪車解放位置の
爪が不時に爪車に係合する恐れは全く無い。
満載状態のエレベータの下降速度が何等かの原因で非
常ブレーキ作動速度に達すると、これを検出した回転速
度検出器の出力によつてシフト盤制御装置が解放され、
作動位置に常時押圧賦勢されているシフト盤の偏心ピン
は、これがベルクランク状レバーの内端部と干渉しない
回転位置にある場合は直ちに、又そうでない場合は該ベ
ルクランク状レバーの内端部との干渉が脱れた時に、全
ベルクランク状レバーで囲まれた空間内に押込まれる。
このため制動軸によるシフト盤の回動につれ、該偏心ピ
ンが順次各ベルクランク状レバーの内端部を押圧回動し
て、各アームの内端に対する該ベルクランク状レバー外
端の係合を順次解くから、この係合を解かれた爪軸の爪
がその回動賦勢力で迅速に爪車への係合位置に回動して
該爪車の歯に当接係合した時に該各爪車が多板摩擦ブレ
ーキにより順次一定制動力で制動される。
各爪軸は外筐の外周部に均分配設され、しかも該各爪
軸は夫々等数の爪を備えるから、偏心ピンがどの回転位
相で作動位置に押込まれても、同じ次第効きのブレーキ
作用を達成できること、及びこの次第効きブレーキ作用
が制動軸の1回転の内に行われることは明らかである。
又前述のように、同じ角度位置の等数の爪車と、該爪
車の相隣る歯の中間に夫々歯が位置するように角度位置
を変えた等数の爪車とに対する各爪の係脱を共通の爪軸
で制御するように構成した場合は、爪車解放位置への爪
軸の拘束が解放された時に、角度位置を同じくした爪車
と角度位置を異にした爪車の内、一方の爪車の歯に対応
爪が係合すれば、他方の爪車には、その頂面に対応爪が
当接するから、各爪が常に時間差をおいて対応爪車の歯
に係合して、次第効きブレーキ作用が更に円滑に行われ
る。
以上エレベータの荷が満載の場合について説明した
が、空荷の場合は、上述の次第効きブレーキ作用の途中
で制御軸或いはエレベータが停止することになる。
シフト盤制御装置が前述のトグルジヨイントを含む構
成の場合は、シフト盤を常時作動位置に押圧賦勢する作
動腕の大きな回動力が、ストツパに係合したトグルジヨ
イントに圧縮力として作用して、該トグルジヨイントの
外筐側連結部により受止められる。このため非常ブレー
キ作動速度を検出した回転速度検出器の出力側の検出腕
がトグルジヨイントのリンク連結部附近を屈折可能に押
圧する押圧力が僅少でも、これがトグルジヨイントの倍
力作用により著しく増大されて作動腕に作用するから、
前述の大きな作動腕回動力に抗して該トグルジヨイント
が死点を越えて屈折され、非作動位置への作動腕の拘束
を解く。従つて回転速度検出器の僅少の出力でシフト盤
制御装置が解放される。
〔実施例〕
以下図示実施例について説明する。エレベータに取付
けた外筐13に両端球軸受25,26を介して回動自在に支持
される制動軸5は、その入力端に固着したピニオン27が
建造物側に取付けた垂直のラツク28に噛合い、該エレベ
ータに取付けた昇降用電動駆動機の出力歯車も該ラツク
28に噛合わされている。従つてエレベータが下降する際
には、これに連動して制動軸5が第3図の矢印(F)方
向に回動する。
多板摩擦ブレーキは、制動軸5に摺動自在にスプライ
ン嵌合した5個の摩擦円板29,30,31,32,33と、これを押
圧する皿ばね34と、球軸受26の内輪や押圧盤35等を介し
て該皿ばねを圧縮するように制動軸の出力端にねじ込ま
れたボルト36とを含み、相隣る摩擦円盤間に夫々爪車1,
2,3,4が同心に挟圧保持される。爪車1,2の外周に夫々設
けた6個の歯1a,2aは同じ角度位置にあるが、爪車3,4の
6個の歯3a,4aは夫々爪車1,2の相隣る歯の中間に位置す
るように、ずらして組付けられる。この歯のずれは、第
3図に爪車1,3の相対的角度位置が示されているよう
に、歯のピツチ(P)の2分の1だけずらすのがよい。
制動軸5の出力端には、第2図及び第3図に示すよう
に該制動軸と平行な3個の案内ピン37が植設され、該案
内ピン37は前記押圧盤35と、回転速度検出器6の駆動軸
38に楔着した継手筒39のフランジとを貫通して、該継手
筒に摺動自在に外装したシフト盤19に挿通される。この
ため1個の偏心ピン18を備えるシフト盤19は該案内ピン
を介して制動軸と同期駆動される。
11,12は第1図及び第3図に示すように多板摩擦ブレ
ーキを囲む外筐13の直径線上両端において夫々回動自在
に支持される爪軸で、爪軸11には、爪車1に対向する爪
7と爪車3に対向する爪8とが、又爪軸12には、爪車2
に対向する爪9と爪車4に対向する爪10とが、夫々回動
自在に支持される。各爪7〜10は夫々外筐13側に取付け
たばね装置40によつて対応する爪車1〜4に常時係合賦
勢される。各ばね装置40は、外筐13側に摺動自在に支持
させた摺動ピン41の先端を、これに外装した圧縮ばね42
の弾力によつて対応する爪の背側に圧接させてなる。爪
軸への爪取付機構は、各爪に夫々隣接して各爪軸に固着
した腕43を含み、該各腕43の先端に植設したピン状の係
合子44は、対応する爪の基部に植設したピンの杆45に当
接係合して、該各爪軸11,12を夫々第3図で反時計方向
に回動させることにより、各爪7〜10を夫々ばね装置40
の弾力に抗して図示の爪車解放位置に回動可能とする。
従つて例えば第3図において、爪車解放位置への爪軸
12の拘束が解放されて、その爪9が鎖線示のように爪車
2に係合した時は、爪10が爪車4の歯4aの頂面に当接す
ることになるから、爪9が歯2aに噛合つた時から爪10が
歯4aに噛合うまでの間には必ず時間遅れを生じる。
14,15は制動軸5と一体の押圧盤35の外周面に対応し
て各爪軸11,12に夫々固着したアームを示し、該アーム1
4,15の内端に夫々設けた雄係合部(A)は、該爪軸の爪
車解放位置において、球軸受26の支持壁13aに軸対称的
に枢着46,47したベルクランク状レバー16,17の外端の雌
係合部(B)に夫々係合し、該アームとベルクランク状
レバーとの狭角θは鈍角である。48は各ベルクランク状
レバーと支持壁13aとの間に夫々張設した引張ばねを示
し、該各引張ばね48は夫々各ベルクランク状レバーを、
ばね装置40によるアームの回動方向(時計方向)と逆方
向に回動賦勢する。このため押圧盤35の外周面に内端部
が夫々当接係合するベルクランク状レバー16,17に対
し、外部より各爪軸を、そのアームが支持壁側に取付け
た拘束位置検出用のリミツトスイツチ(S)を閉じるま
で反時計方向に回動することにより、雌雄の係合部
(A),(B)を係合させ得る。
前述のシフト盤19の環状溝19aの上端に偏心ピン部49a
を係合したシフト軸49は第4図及び第5図に示すように
外筐13に回動自在に支承され、垂直の該シフト軸49の上
端に固着した作動腕20の先端と該外筐に回動自在に取付
けた垂直軸50との間はトグルジヨイントで連結される。
トグルジヨイントは該垂直軸50の上端に固着したリンク
21と、作動腕20を挟んでこれに連結したリンク22とを連
結51してなり、作動腕20と外筐との間に張設した引張ば
ね52の張力に抗してシフト盤19を第1図及び第5図の非
作動位置に保持する際は、該リンク22が外筐側に取付け
たストツパ23に当接係合して、該リンク21,22の連結中
心(51)がトグルジヨイントの死点(C)を梢通り過ぎ
ているようにする。
遠心振り子型の回転速度検出器6は、駆動軸38とこれ
に回動自在に取付けた歯車53との間に、一定伝達トルク
においてスリツプして該歯車53を含む歯車装置54の損傷
を防ぐように、ばねにより常時噛合い賦勢されるドグク
ラツチ55を取付け、該歯車装置54によつて増速駆動され
る回転軸56に、第6図のように複数の遠心重錘57を枢着
58した基筒59を固着して、該遠心重錘の遠心力により同
図右方に摺動させられる摺動筒60を該基筒に外装し、該
摺動筒の右端面に先端が当接係合するフオーク状腕61を
下端に固着した垂直軸62を外筐13に回動自在に取付け
て、該垂直軸の上端に固着した検出腕24と、外筐に回動
自在に支承される垂直の雌ねじ部材63にねじこんだ水平
の調節ねじ64との間に引張ばね65を張設してなる。
従つて制動軸5により、順次駆動軸38,トグクラツチ5
5,歯車装置54を介して増速駆動される回転軸56の基筒59
に枢着58した遠心重錘57は、該回転軸56の回転速度の上
昇につれ、略該回転速度の2乗に比例した回転力で第6
図の時計方向に回動して、該重錘57の左端腕部で摺動筒
60の左端を右方に押圧し、該摺動筒60の右端でフオーク
状腕61の先端を押圧して、該フオーク状腕を下端に固着
した垂直軸62を第5図の矢印方向(時計方向)に回動賦
勢するに対し、該垂直軸62は、その上端に固着した検出
腕24のアーム長さと引張ばね65の張力との積に応じた回
転力で反時計方向に回動賦勢されるため、雌ねじ部材63
に対する水平調節ねじ64のねじ込み度を調節することに
よつて、エレベータの下降速度が非常ブレーキ作動速度
に達した時に、該検出腕先端のローラ66がトグルジヨイ
ントのリンク連結部賦近を、該リンク連結中心51が死点
(C)を越えるまで第5図右方(屈折方向)に押圧し
て、そのリンク21,22を引張ばね52の張力によつて仮想
線(D)で示すように屈折させ、従つて作動腕20を介し
てシフト軸49を第5図の時計方向に回動させて、シフト
盤19を第2図鎖線示の作動位置に摺動させることができ
る。
そうすれば制動軸5によつて第3図の矢印方向に回転
するシフト盤の偏心ピン18の軌跡円(E)がベルクラン
ク状レバー16,17の内端部と図示のように干渉している
から、該偏心ピン18が先ず該レバー17の内端部を鎖線示
のように回動させてアーム15の拘束を解き、次で該レバ
ー16の拘束を同様に解くことは図より明らかである。
図示実施例は、制動軸に保持させた各爪車の角度位置
や、皿ばね34の撓み量即ち制動力を、制動軸5への多板
摩擦ブレーキの組付け時に設定し、非常ブレーキ装置全
体の組立て後は、引張ばね65の張力の調節、即ち非常ブ
レーキ作動速度の検査を行うだけである。
引張ばね65の張力を調節する際は、先ず第4図及び第
5図に図示したシフト軸70の回動により第1図のドグク
ラツチ55を従来同様に切断し、且つ各爪7,9等が第3図
の爪車解放位置にあることを前述のスイッチ(S)の発
する信号により確認し(該信号が発せられない場合は各
爪軸を前述のように回動して各爪を第3図の状態に戻
す)、次で歯車53に常時噛合う歯車68を固着したハンド
ル軸67を手動回転すると共に、回転軸56の速度を、中間
軸69の外端に当てた回転計で測定して、トグルジヨイン
トのリンク21,22が第5図仮想線(D)のように屈折す
る回転軸56の回転速度を検出し、該回転速度が所要の非
常ブレーキ作動用回転速度の上下何れにあるかに応じて
引張ばね65の張力を増減するように水平調節ねじ64のね
じ込み量を調節する操作を行い、回転軸56の回転速度が
非常ブレーキ作動用回転速度に達すれば、第4図及び第
5図に示す垂直軸50の上端を回動して、回転速度検出器
6を図示の状態に戻し、ドグクラツチ55を噛み合わす。
以上一実施例について説明したが、作動位置に常時押
圧賦勢されるシフト盤19を非作動位置に拘束するシフト
盤制御装置の拘束機構としてトグルジヨイント機構を採
用する代りに、前述のアームとベルクランク状レバーと
よりなる爪軸拘束機構と同様のシフト盤拘束機構を採用
して、回転速度検出器の出力により該拘束機構を解放す
るようにしてもよい。又爪軸の数は2個に限定されるも
のではなく、第7図に示すように3個とすることもで
き、該各爪軸に夫々取付ける爪は1個にすることも、或
いは2個以上にすることもできる。71は夫々爪軸、72は
該各爪軸71に固着したアーム、73は該各アーム72を夫々
爪車解放位置に保持するように外筐74側に枢着75したベ
ルクランク状レバーを示し、同図中、第3図と同一符号
を付した部材は相対応する部材である。
〔発明の効果〕
本発明によれば次のような効果を奏する。
(1)エレベータが通常の速度で昇降する際は、爪車に
常時係合賦勢される爪を爪車解放位置に保持するよう
に、各爪軸に固着したアームと、これに夫々対応して外
筐に枢支されたベルクランク状レバーとが、鈍角をなし
て雌雄の係合部を係合させているから、高速昇降時にお
ける該アーム,ベルクランク状レバーや外筐等の振動や
慣性により不時に非常ブレーキ装置が作動して、エレベ
ータに急ブレーキをかけたり、エレベータの昇降駆動装
置を破損させたりする恐れが全く無い。
(2)エレベータの下降速度が非常ブレーキ作動速度に
達してシフト盤制御装置を解放した時は、作動位置に常
時押圧賦勢されているシフト盤が迅速に作動位置に摺動
するし、制動軸の1回転中に次第効きブレーキ作用が行
われるから、非常ブレーキ装置が迅速且つ正確に作動し
て、非常ブレーキ作動速度(普通通常の昇降速度の1.3
倍である)が高くても、エレベータを急減速或いは停止
させる場合の衝撃を小さくできる。
(3)又同じ角度位置の等数の爪車と、該爪車の相隣る
歯の中間に夫々歯が位置するように角度位置を変えた等
数の爪車とに対する各爪の係脱を共通の爪軸で制御する
ように構成した場合は、次第効きブレーキ作用の制動ト
ルク増大度が緩やかになつて、円滑な制動が行われるこ
とになり、高速且つ大型のエレベータに対応できる。
(4)シフト盤制御装置が、シフト盤を作動位置に押圧
するよう常時回動賦勢される作動腕と、該作動腕の先端
と該外筐との間を連結するトグルジヨイント等を含む場
合は、シフト盤を作動位置に摺動させるように該トグル
ジヨイントを屈折させる遠心振り子型回転速度検出器の
出力が僅少でよいから、非常ブレーキ作動速度が高くて
も、これを正確且つ確実に検出して、シフト盤制御装置
を解放できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の一実施例を示し、第1図は横
断平面図、第2図はそのシフト盤取付部の詳細図、第3
図は外筐要部を省略して示す第1図のX−X断面図(正
面図)、第4図及び第5図は夫々第1図のY−Y断面に
相当する要部の縦断正面図及び平面図、第6図は第1図
の回転速度検出器要部の詳細図、第7図は他の実施例の
第3図に相当する縦断正面図である。 1,2,3,4……爪車、5……制動軸、6……回転速度検出
器、7,8,9,10……爪、11,12,71……爪軸、13,74……外
筐、14,15,72……アーム、16,17,73……ベルクランク状
レバー、18……偏心ピン、19……シフト盤、20……作動
腕、(21,22)……トグルジヨイント、23……ストツ
パ、24……検出腕、27……ピニオン、28……ラツク、2
9,30,31,32,33……摩擦円盤。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベータの昇降に連動して回転し、且つ
    多板摩擦ブレーキを介して爪車群を略同じ角度位置に保
    持する制動軸(5)と、これにより増速駆動される遠心
    振り子型の回転速度検出器(6)とを一体の外筐内に取
    付けたエレベータ用非常ブレーキ装置であつて、夫々等
    数の爪車(1,2)に常時係合賦勢される爪(7,9)を爪車
    解放位置への回動可能に取付けた複数の爪軸(11,12)
    を、外筐(13)の外周部に均分配設し、前記爪車に対す
    る爪の係合賦勢力に抗して該爪を爪車解放位置に保持す
    るように、各爪軸に夫々固着したアーム(14,15)の内
    端と、該アームの回動面上において外筐に枢支されたベ
    ルクランク状レバー(16,17)の外端との間に、該アー
    ムとベルクランク状レバーとの狭角が鈍角をなして係合
    する雌雄の係合部(A,B)を設け、且つ1個の偏心ピン
    (18)を、その軌跡円がベルクランク状アームの内端部
    と干渉するように植設したシフト盤(19)を、該偏心ピ
    ンが前記ベルクランク状レバーで囲まれた空間に入り込
    んだ作動位置と該空間より抜け出た非作動位置との間の
    軸方向摺動のみ自在に制動軸(5)に取付けて、作動位
    置の偏心ピンがシフト盤の回動につれ順次各ベルクラン
    ク状レバーの内端部を、前記アームの内端に対する該ベ
    ルクランク状レバー外端の係合を解くまで押圧するよう
    に構成し、作動位置に常時押圧賦勢されるシフト盤(1
    9)を非作動位置に拘束するシフト盤制御装置を設け
    て、非常ブレーキ作動速度検出時における前記回転速度
    検出器の出力によつて該シフト盤制御装置を解放するよ
    うに構成したことを特徴とするエレベータ用非常ブレー
    キ装置。
  2. 【請求項2】制動軸に保持させた爪車群が同じ角度位置
    の等数の爪車(1,2)と、該爪車の相隣る歯の中間に夫
    々歯が位置するように角度位置を異にした等数の爪車
    (3,4)とよりなり、同じ角度位置の各爪車に夫々常時
    係合賦勢される爪(7,9)を爪車解放位置への回動可能
    に取付けて外筐(13)の外周部に均分配設された複数の
    爪軸(11,12)に、角度位置を異にした前記爪車に夫々
    常時係合賦勢される爪(8,10)を爪車解放位置への回動
    可能に取付けたことを特徴とする請求項1記載のエレベ
    ータ用非常ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】シフト盤制御装置が、シフト盤を作動位置
    に押圧するよう常時回動賦勢される作動腕(20)を外筐
    に軸支させて、該作動腕の先端と該外筐との間をトグル
    ジヨイント(21,22)で連結すると共に、シフト盤の非
    作動位置における該トグルジヨイントが死点を稍通り過
    ぎて外筐側のストツパ(23)に当接するように構成し、
    且つ非常ブレーキ作動速度の検出時に該トグルジヨイン
    トのリンク連結部附近を屈折可能に押圧する検出腕(2
    4)を遠心振り子型の回転速度検出器の出力側に設けて
    なる請求項1,或いは請求項2記載のエレベータ用非常ブ
    レーキ装置。
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