JP2719866B2 - 二重管の推進工法に於ける滑材及び裏込材の注入方法 - Google Patents

二重管の推進工法に於ける滑材及び裏込材の注入方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内管と外管とからなる二
重管を推進する際に滑材及び裏込材を注入する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】下水道管路や上水道管路を敷設するに際
し、先頭に掘削機を配設すると共に、この掘削機の後端
にヒューム管や鉄管等の管を連続させて元押装置によっ
て推進する推進工法が採用されている。この工法では、
掘削機の外周と地山との間及び管の外周と地山との間に
発生する摩擦抵抗を低減させるために、掘削機及び管と
地山との間に滑材を注入することが行われている。また
目的の管路を敷設した後、この管路を構成する複数の管
と地山との間に形成された間隙に裏込材を充填すること
が行われている。
【0003】上記工法を実施する掘削機及び管の所定位
置には複数の孔が形成されている。またこれらの孔は地
上に設置された滑材供給装置及び裏込材供給装置と滑材
供給ホース及び裏込材供給ホースによって接続されてい
る。そして管を推進する際には、滑材供給ホース,掘削
機或いは管の孔を介して滑材がこれらの部材と地山の間
に注入されて摩擦抵抗を低減させる。また所望の管路が
敷設された後、裏込材供給ホース,孔を介して裏込材が
掘削機及び管と地山との間隙に充填される。
【0004】一方、推進工法を採用して都市ガス,天然
ガス等のガス体を供給する管を地中に敷設することがあ
る。この場合、推進される管は、ガスの供給管となる内
管の外周に外管を嵌挿し、これらの管の間にモルタルを
充填して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如きガス体を供
給する管では、高度な気密性が要求されるため内管に穿
孔することが出来ない。従って、滑材は掘削機に形成さ
れた孔からのみ管と地山の間に注入されるため、管と地
山との間で発生する摩擦抵抗を十分に低減させることが
困難となる。このため、掘削機及び管に対し大きな推力
を作用させることが必要となり、強度を増加させるため
に管の肉厚を大きくしたり、元押装置の能力を増加させ
ることが必要となるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、内管と外管とからなる二
重管を円滑に推進するために滑材及び裏込材を注入する
方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る代表的な二重管の推進工法に於ける滑材
及び裏込材の注入方法は、先頭に配設した掘削機に内管
と外管からなる二重管を後続させて元押装置によって推
進し該二重管を発進立坑から到着立坑に敷設する二重管
の推進工法であって、予め前記内管と外管の間に管の長
手方向に滑材注入部材或いは裏込材充填部材を挿通する
通孔を有し且つ内管の端部を露出させた中間層を形成
し、既に推進した二重管の端部を発進立坑に突出させた
状態でこの立坑に新たな二重管を配置して既に推進され
た二重管の内管と新たな二重管の内管との端部を接続す
る第1工程と、既に推進された二重管の端部と新たな二
重管の端部とに形成された空間を逆止弁を有する外管又
は被覆部材によって覆う第2工程と、中間層の通孔に滑
材注入部材を挿通した後、前記滑材注入部材を適宜移動
させて既に推進された二重管の外管又は被覆部材を通し
て滑材を外管又は被覆部材と地山の間に注入しつつ掘削
機を駆動すると共に新たな二重管の外管の後端を元押装
置によって推進する第3工程と、発進立坑と到着立坑の
間に二重管を敷設した後、中間層の通孔に裏込材充填部
材を挿通して通孔及び/又は二重管の外側と地山との間
隙に裏込材を充填する第4工程と、を含むことを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】上記二重管の推進工法に於ける滑材及び裏込材
の注入方法(以下単に『注入方法』という)によれば、
外管の外周と地山との間の摩擦抵抗を低減させて二重管
を円滑に推進することが出来る。即ち、内管と外管から
なる二重管の中間層に予め長手方向に滑材注入部材及び
裏込材充填部材を挿通する通孔を形成したので、推進時
又は推進終了時に前記各部材を選択的に通孔に挿通する
ことが出来る。既に推進された二重管の内管と新たな二
重管の内管を接続すると共に、接続部分に形成された空
間を外管又は被覆部材によって覆うことで、この空間に
既に推進された二重管の通孔及び新たな二重管の通孔が
開口し且つ外管又は被覆部材の逆止弁が位置する。
【0009】従って、二重管の推進時には通孔に挿通さ
れた滑材注入部材を接続部に形成された空間に対応する
位置に移動させ、外管又は被覆部材の逆止弁を介して外
管と地山との間の間隙に滑材を注入することが出来る。
また発進立坑から到着立坑に二重管を敷設した後、通孔
に挿通された裏込材充填部材から供給された裏込材によ
って該通孔の充填及び/又は逆止弁を介して外管と地山
との間の間隙を充填することが出来る。
【0010】また二重管の内管どうしを接続した後、夫
々の二重管の中間層に形成された通孔に外管或いは被覆
部材に設けた逆止弁に到達し且つ互いに当接することの
ない長さを持った継手部材を接続した場合には、滑材注
入部材によって供給された滑材を継手部材の開口端部の
間に形成された間隙及び逆止弁を介して外管と地山との
間に形成された間隙に注入することが出来、また同様に
して裏込材を前記間隙に充填することが出来る。
【0011】また二重管の内管どうしを接続した後、夫
々の二重管の中間層に形成された通孔を外管或いは被覆
部材に設けた逆止弁に対向する部分に穴を形成した継手
によって接続した場合には、滑材注入部材によって供給
された滑材を継手部材の開口端部の間に形成された間隙
及び逆止弁を介して外管と地山との間に形成された間隙
に注入することが出来、また同様にして裏込材を前記間
隙に充填することが出来る。
【0012】また二重管の中間層に形成された通孔の長
さを、予め既に推進された二重管に新たな二重管を当接
させたとき、互いに当接することなく且つ互いに接近し
得る長さを持って形成した場合には、滑材注入部材によ
って供給された滑材を継手部材の開口端部の間に形成さ
れた間隙及び逆止弁を介して外管と地山との間に形成さ
れた間隙に注入することが出来、また同様にして裏込材
を前記間隙に充填することが出来る。
【0013】
【実施例】以下上記注入方法の一実施例について図を用
いて説明する。図1は第1工程に於いて内管を接続した
断面図、図2は二重管の直径方向の断面図、図3は通孔
を接続する場合の断面図、図4は第2工程の実施手順を
説明する断面図、図5は第3工程の実施手順を説明する
断面図、図6は第4工程の実施手順を説明する断面図で
ある。
【0014】本発明に係る注入方法は、通常実施されて
いるセミシールド工法を採用して内管と外管とからなる
二重管を推進するに際し、外管と地山との間に発生する
摩擦抵抗を低減させて円滑に推進し得るように構成した
ものである。この注入方法を採用することによって、単
に外管と地山との摩擦抵抗を低減させるのみならず、外
管と地山との間に形成された間隙に裏込材を充填するこ
とが可能である。
【0015】先ず二重管Aの概略構成について図1,2
により説明する。二重管Aは内管1と外管2とからな
り、これらの管1,2の間にモルタルを充填した、或い
は発泡合成樹脂を充填して発泡させた中間層3が形成さ
れている。内管1及び外管2は夫々予め設定された径を
有する鋼管によって構成されている。既に推進された二
重管Aに新たな二重管Aを接続する場合、内管1は全周
にわたって溶接される。このため、中間層3は内管1の
端部を溶接を実施する際に必要な長さに相当する分だけ
短く形成されている。即ち、内管1の両端は中間層3に
よって被覆されることなく露出している。
【0016】中間層3の長手方向に後述する滑材注入部
材9,裏込材充填部材12を挿通する通孔4が形成されて
いる。この通孔4は中間層3を形成する際に埋設された
合成樹脂管によって構成されている。中間層3に形成さ
れる通孔4の数は内管1の径に応じて適宜設定される。
即ち、中間層3には1以上の通孔4が形成されている。
【0017】本実施例に用いられる二重管Aでは中間層
3と外管2との間に滑り層5が形成されている。この滑
り層5は潤滑性を有する合成樹脂のシート或いはフィル
ムによって構成され、二重管Aを製造する段階で外管2
の内周面全面にわたってコーティングされている。この
ため、二重管Aの内管1と外管2とは相対的に滑動可能
に構成されている。従って、外管2に推力を作用させる
と外管2のみが軸方向に移動するように構成されてい
る。また二重管Aの外管2の端部には逆止弁6が設けら
れている。
【0018】上記の如く構成された二重管Aを発進立坑
Bから図示しない到着立坑に向かって推進する。この推
進方法について概略的に説明すると、発進立坑Bに図示
しない掘削機を配設し、この掘削機に設けたカッターヘ
ッドを駆動しつつ図示しない元押装置によって到着立坑
に向かって推進する。掘削機の推進を終了すると、元押
装置を戻して掘削機の後端に通孔4の先端を閉鎖した二
重管Aを接続し、再度掘削機のカッターヘッドを駆動し
つつ掘削機及び二重管Aを元押装置によって推進する。
この操作を繰り返し、所要数の二重管Aが推進されると
先頭に配置された掘削機が到着立坑に到着し、この掘削
機に後続させた複数の二重管Aによって所望の管路が敷
設される。
【0019】次に上記二重管Aの推進を実施する際の手
順を具体的に説明する。先ず、既に推進された二重管A
の後端を発進立坑Bに突出させた状態で元押装置を戻
し、この発進立坑Bに新たな二重管Aを配置する。そし
て図1に示すように、既に推進された二重管Aの内管1
の端部に新たな二重管Aの内管1の端部を当接させ、当
接部を溶接して接続すると共に、非破壊検査によって溶
接欠陥等のないことを確認する。これにより内管1は一
体化される。
【0020】上記の如く内管1を接続したとき、中間層
3に設けた通孔4どうしの離隔距離は大きい。滑材の注
入,裏込材の充填に際し、特に通孔4の離隔距離が問題
となることはない。然し、この通孔4に後述する滑材注
入部材9或いは裏込材充填部材12を挿通する際に、通孔
4の離隔距離は小さい方が好ましい。即ち、既に推進さ
れた二重管Aの通孔4と新たな二重管Aの通孔4との離
隔距離を極力短くすることが好ましい。従って、図3に
示すように、既に推進された二重管Aの通孔4の端部と
及び新たな二重管Aの通孔4の端部とに例えば塩ビ短管
或いはフレキシブルチューブからなる継手部材7を固着
することで通孔4を延長し、これにより通孔4どうしを
接近させることが可能である。
【0021】次に、既に推進された二重管Aの外管2に
新たな二重管Aの外管2を接続する。この接続は、図4
に示すように元押装置によって新たな二重管Aの外管2
に推力を作用させて二点鎖線で示すように移動させ、既
に推進された二重管Aの外管2に当接させる。このと
き、外管2の端部に予めガイドリング2aを取り付けて
おくことで、両者の接続を容易に行うことが可能であ
る。
【0022】既に推進された二重管Aの外管2に新たな
二重管Aの外管2を当接させたとき、内管1,外管2,
中間層3によって空隙8が形成される。そして外管2に
設けた逆止弁7及び中間層3の通孔4が夫々空隙8に位
置する。逆止弁8は通孔4を介して供給される滑材或い
は裏込材を外管2の外側に流出させ、且つ外管2の外部
にある地下水や土砂を空隙8内に流入させることを防止
する機能を有するものである。
【0023】上記工程を経ることによって既に推進され
た二重管Aと新たな二重管Aを接続した後、通孔4に滑
材注入部材9を挿通する。この滑材注入部材9は図5に
示すように、ホース9aと注入部材9bとからなり、注
入部材9bは注入口9cの両側に圧搾ガスにより膨張す
る2つのパッカー9dとによって構成されている。
【0024】通孔4に挿通された滑材注入部材9を既に
一体化されて推進された二重管Aの継手部材7の端部ま
で移動させ、パッカー9dに圧搾ガスを供給して膨張さ
せて継手部材7の内壁に密着させることで注入部材9b
を固定し、ホース9aから滑材を供給すると、この滑材
は空隙8,逆止弁6を通って外管2と地山10との間に形
成された間隙11に注入され、両者の摩擦抵抗を低減させ
る。前記操作を行いつつ元押装置を作動させ、一体化さ
れた二重管Aの外管2の後端に推力を作用させることで
二重管Aの推進を行う。前記滑材の注入操作は二重管A
に対する推進作業を実施している間、注入部材9bを移
動させて適宜行われる。
【0025】上記の操作によって一体化された二重管A
を推進し、後端に接続された二重管Aの端部が発進立坑
B内に突出した状態で、再度新たな二重管Aを発進立坑
に配置し、上記操作と同一の操作を繰り返すことで順次
新たな二重管Aを接続しつつ推進する。そして掘削機が
到着立坑に到着したとき、発進立坑と到着立坑との間に
は二重管Aによる管路が敷設される。
【0026】上記の如くして所望の管路が敷設されたと
き、到着立坑では掘削機を取り外すと共に先頭の二重管
Aの通孔4を開放し、発進立坑B側から通孔4に高圧水
を噴射して通孔4に残留した滑材を洗浄する。この洗浄
が終了した後、先頭の二重管Aの通孔4を閉鎖し、図6
に示すように二重管Aの通孔4に、ホース12aと充填口
12cを有し且つ圧搾ガスの供給によって膨張する1つの
パッカー12dを有する充填部材12bとから構成された裏
込材充填部材12を挿通する。
【0027】通孔4に挿通された充填部材12bを移動さ
せつつ、ホース12aから裏込材としてのセメントミルク
を供給すると、このセメントミルクは通孔4の内部及び
空隙8に充填され、同時に逆止弁6を通って外管2と地
山11との間に形成された間隙11に充填される。
【0028】二重管Aを構成する外管2,内管1の太さ
に対し通孔4の径が小さい場合、必ずしも通孔4の内部
に裏込材を充填する必要はない。然し、二重管Aによっ
て敷設された管路を地山10によって支持し得るようにす
ることが好ましい。即ち、外管2と地山10との間に形成
された間隙11に裏込材を充填することで、二重管Aと地
山10とを一体化させ、これにより二重管Aを地山10によ
って支持することが可能である。
【0029】上記の如く外管2と地山10との間隙11にの
み裏込材を充填する場合には、前述した滑材注入部材9
と同一の構成を有する充填部材(図示せず)を通孔4に
挿通し、この充填部材を推進された二重管Aの継手部材
7の位置まで移動させ、2つのパッカー(9d)に圧搾
ガスを供給して膨張させて通孔4の内壁に密着させるこ
とで充填部材(注入部材9b)を固定し、ホース(9
a)から裏込材を供給すると、この裏込材は空隙8,逆
止弁6を通って外管2と地山10との間に形成された間隙
11に充填される。
【0030】上記実施例では夫々の二重管Aの通孔4に
継手部材7を接続した場合について説明した。然し、継
手部材7に代えて逆止弁6に対向する位置に滑材,裏込
材を供給する穴を形成した継手を接続することも可能で
ある。この場合、継手は二重管Aの内管1を接続したと
きの通孔4の離隔距離と略等しい長さを持って形成する
ことが可能である。前記継手の両端をフレキシブルチュ
ーブを介して通孔4に接続することで、既に推進された
二重管Aの通孔4と新たに推進される二重管Aの通孔4
とを実質的に一体化することが可能となり、通孔4に滑
材注入部材9或いは裏込材充填部材12を挿通する作業を
容易に行うことが可能となる。
【0031】更に、二重管Aの通孔4に予め継手部材7
を固着しておき、或いは通孔4自体の長さを継手部材7
を接続したときの長さと略等しくなるように形成してお
くことを可能である。この場合、既に推進された二重管
Aと新たな二重管Aとを接続する際に夫々の二重管の通
孔4に継手部材7を固着する作業が不要となる。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
二重管の推進工法に於ける滑材及び裏込材の注入方法で
は、従来掘削機からのみ注入されていた滑材を管路を構
成する二重管の途中から適宜注入することが出来る。こ
のため、二重管を推進して管路を敷設するに際し、該二
重管と地山との摩擦抵抗を軽減させることが可能とな
り、二重管の推進を円滑に行うことが出来る。
【0033】また元押装置の推力を増加させることな
く、延長距離の長い管を敷設することが出来、且つ二重
管の強度を高める必要もない。従って、敷設コストを低
減させることが出来る。
【0034】また既に推進された二重管に新たな二重管
を接続するに際し、二重管の中間層に形成された通孔に
継手部材又は穴を形成した継手を接続し或いは予め通孔
を突出させておくことで、供給された滑材,裏込材を逆
止弁から二重管の根と管と地山との間に形成された間隙
に重心することが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1工程に於いて内管を接続した断面図であ
る。
【図2】二重管の直径方向の断面図である。
【図3】通孔を接続する場合の断面図である。
【図4】第2工程の実施手順を説明する断面図である。
【図5】第3工程の実施手順を説明する断面図である。
【図6】第4工程の実施手順を説明する断面図である。
【符号の説明】
Aは二重管、Bは発進立坑、1は内管、2は外管、3は
中間層、4は通孔、5は滑り層、6は逆止弁、7は継手
部材、8は空隙、9は滑材注入部材、10は地山、11は間
隙、12は裏込材充填部材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楮山 誠 神奈川県座間市相模が丘5−14−10− 310 (72)発明者 相磯 直樹 神奈川県秦野市南ケ丘2−2−16−304 (56)参考文献 特開 平5−248177(JP,A) 実開 昭60−91699(JP,U) 実開 昭61−198399(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先頭に配設した掘削機に内管と外管から
    なる二重管を後続させて元押装置によって推進し該二重
    管を発進立坑から到着立坑に敷設する二重管の推進工法
    に於ける滑材及び裏込材の注入方法であって、予め前記
    内管と外管の間に管の長手方向に滑材注入部材或いは裏
    込材充填部材を挿通する通孔を有し且つ内管の端部を露
    出させた中間層を形成すると共に外管の端部に逆止弁を
    設け、既に推進した二重管の端部を発進立坑に突出させ
    た状態でこの立坑に新たな二重管を配置して既に推進さ
    れた二重管の内管と新たな二重管の内管との端部を接続
    する第1工程と、既に推進された二重管の内管の端部と
    新たな二重管の内管の端部の露出部を逆止弁を有する外
    管又は被覆部材によって覆う第2工程と、中間層の通孔
    に滑材注入部材を挿通した後、前記滑材注入部材を適宜
    移動させて既に推進された二重管の外管又は被覆部材を
    通して滑材を外管又は被覆部材と地山の間に注入しつつ
    掘削機を駆動すると共に新たな二重管の外管の後端を元
    押装置によって推進する第3工程と、発進立坑と到着立
    坑の間に二重管を敷設した後、中間層の通孔に裏込材充
    填部材を挿通して通孔及び/又は二重管の外側と地山と
    の間隙に裏込材を充填する第4工程と、を含むことを特
    徴とした二重管の推進工法に於ける滑材及び裏込材の注
    入方法。
  2. 【請求項2】 既に推進された二重管と新たな二重管を
    接続するに際し、夫々の二重管の通孔に継手部材を接続
    すると共に、通孔に接続された継手部材の開口端部を互
    いに離隔させたことを特徴とした請求項1記載の二重管
    の推進工法に於ける滑材及び裏込材の注入方法。
  3. 【請求項3】 既に推進された二重管と新たな二重管を
    接続するに際し、夫々の二重管の通孔を所定位置に滑
    材,裏込材を供給する穴を形成した継手によって接続す
    ることを特徴とした請求項1記載の二重管の推進工法に
    於ける滑材及び裏込材の注入方法。
  4. 【請求項4】 二重管の中間層に形成された通孔が、既
    に推進された二重管に新たな二重管を当接させたときに
    互いに近接する長さを持って予め形成されていることを
    特徴とした請求項1記載の二重管の推進工法に於ける滑
    材及び裏込材の注入方法。
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