JP2719488B2 - 眼内レンズ - Google Patents

眼内レンズ

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JP2719488B2
JP2719488B2 JP5192286A JP19228693A JP2719488B2 JP 2719488 B2 JP2719488 B2 JP 2719488B2 JP 5192286 A JP5192286 A JP 5192286A JP 19228693 A JP19228693 A JP 19228693A JP 2719488 B2 JP2719488 B2 JP 2719488B2
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邦久 吉田
百合子 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼内レンズに関する。
さらに詳しくは、適度な弾力性を有し、レンズの耐折損
性にすぐれた眼内レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】眼内レンズは、レンズ本体および支持部
から構成されており、該眼内レンズには主としてワンピ
ース眼内レンズ(レンズ本体と支持部とが一体成形され
たもの)と、スリーピース眼内レンズ(レンズ本体およ
び支持部がたがいに別部品で構成され、組立ててつくら
れたもの)とがある。
【0003】ワンピース眼内レンズの素材には、ポリメ
チルメタクリレートなどの硬質素材を用いたハードタイ
プのものと(特開昭53−59444号公報)、含水性
を有しないシリコーンラバーや含水性を有するポリ2−
ヒドロキシエチルメタクリレートなどの軟質材料を用い
たソフトタイプのものとがある。
【0004】ポリメチルメタクリレートのハードタイプ
の素材からなるワンピース眼内レンズは、眼内での視力
安定性および生体適合性がよく、生体内劣化が小さいと
いう長所を有するが、眼内レンズを手術によって眼内に
挿入する際には、支持部の柔軟性が小さいので眼内に入
れにくく、またその曲げ強度が小さいので手術時または
眼内固定時に支持部が折れやすいという欠点がある。
【0005】また、ソフトタイプの素材からなるワンピ
ース眼内レンズは、一般に柔かく、眼内挿入時に角膜内
皮や虹彩に接触しても各組織への機械的損傷が少ないと
いう長所を有するが、支持部材が柔かいので位置ずれ、
脱落がおこりやすく、また視力が不安定になりがちであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、適度な弾力性を有し、
耐折損性にすぐれた眼内レンズを提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はエチ
ルメタクリレートと架橋性モノマーとを主成分とする
重合成分を重合させてえられた共重合体からなり、共重
合成分に対してエチルメタクリレートの配合量が80〜
99.9重量%であり、架橋性モノマーの配合量が20
〜0.1重量%である眼内レンズに関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明の眼内レンズは、前記した
ように、エチルメタクリレートと架橋性モノマーとを主
成分とする共重合成分を重合させてえられた共重合体で
構成されており、該共重合成分に対してエチルメタクリ
レートの配合量が80〜99.9重量%であり、架橋性
モノマーの配合量が20〜0.1重量%であるものであ
る。
【0009】本発明の眼内レンズは、共重合成分として
エチルメタクリレートが用いられており、従来のメチル
メタクリレートが用いられたものと比べて、適度な弾力
性を有するので、眼内挿入時の耐折損性にすぐれたもの
である。
【0010】前記エチルメタクリレートの配合量は、共
重合成分に対して80〜99.9重量%、なかんづく9
0〜99.5重量%である。かかる配合量は、前記範囲
よりも少ないばあいには、えられる眼内レンズの弾力性
が低下、また前記範囲をこえるばあいには、耐折損性
が低下する。
【0011】また、本発明の眼内レンズは、架橋性モノ
マーが用いられており、エチルメタクリレートと良好に
架橋されているので、形状安定性、耐溶媒性およびレン
ズ加工性にすぐれたものである。
【0012】前記架橋性モノマーの具体例としては、た
とえばエチレングリコールジメタクリレート、アリルメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、ジビニルベンゼンアリルフタレートなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。
【0013】前記架橋性モノマーの配合量は、共重合成
分に対して0.1〜20重量%、なかんづく0.5〜1
0重量%である。かかる配合量は、前記範囲よりも少な
いばあいには、えられる眼内レンズの形状安定性、耐溶
媒性およびレンズ加工性がわるくなり、また前記範囲よ
りも多いばあいには、えられる眼内レンズが脆くなる。
【0014】なお、本発明においては必要に応じて、さ
らに安全性の観点から眼内に溶出しにくい紫外線吸収剤
や色素などを加えることができる。
【0015】前記紫外線吸収剤の具体例としては、たと
えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノンなどのベ
ンゾフェノン類、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタ
クリルオキシエチレンオキシ−t−ブチルフェニル)−
5−メチル−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、5
−クロロ−2(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−
5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベン
ゾトリアゾール類、サリチル酸誘導体類、ヒドロキシア
セトフェノン誘導体類などがあげられる。また、これら
の紫外線吸収剤と同様の化学構造部分を有し、かつ本発
明における共重合成分と共重合しうる部分を有する反応
性紫外線吸収剤を使用することもできる。これらは通常
単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0016】前記紫外線吸収剤の配合量は、共重合成分
に対して0.01〜5重量%、なかんづく0.05〜3
重量%であることが好ましい。かかる配合量は、前記範
囲よりも少ないばあいには、えられる眼内レンズに充分
な紫外線吸収性が付与されにくくなる傾向があり、また
前記範囲よりも多いばあいには、重合時に気泡が発生し
たり、重合速度が小さくなったり、また充分な重合度が
えられなくなる傾向がある。
【0017】前記色素は、白内障の手術後の無水晶体患
者に生ずる青視症を補正するため、黄色ないし橙色の色
素が望ましい。前記色素の具体例としては、たとえばカ
ラーインデックス(CI)に記載されたCIソルベントイエロ
ー(Solvent Yellow) 、CIソルベントオレンジ(Solven
t Orange) などの油溶性染料、CIディスパースイエロー
(Disperse Yellow )、CIディスパースオレンジ(Disp
erse Orange )などの分散染料、バット系染料などがあ
げられる。また、これらの色素と同様の化学構造部分を
有し、かつ本発明における共重合成分と共重合しうる部
分を有する反応性色素を使用することもできる。これら
は通常単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0018】前記色素の配合量は、共重合成分に対して
0.001〜5重量%、なかんづく0.01〜3重量%
であることが好ましい。かかる配合量は、前記範囲より
も少ないばあいには、えられる眼内レンズが充分に着色
されにくくなる傾向があり、また前記範囲よりも多いば
あいには、過剰に濃く着色される傾向がある。
【0019】本発明においては、前記共重合成分の重合
を開始する際には、通常不飽和炭化水素化合物の重合の
際に用いられているラジカル重合開始剤を用いることが
できる。
【0020】前記ラジカル重合開始剤の具体例として
は、たとえばベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなど
があげられ、これらは通常単独でまたは2種以上を混合
して用いられる。
【0021】前記ラジカル重合開始剤の使用量は、通常
共重合成分100部(重量部、以下同様)に対して0.
01〜1部程度となるように調整されることが好まし
い。かかる使用量は、0.01部未満であるばあいに
は、重合反応速度が遅くなる傾向があり、また1部をこ
えるばあいには、えられる眼内レンズに気泡が発生する
傾向がある。
【0022】本発明の眼内レンズをうるための前記共重
合成分の共重合方法およびその成形方法は、従来から採
用されている共重合技術、成形技術で行なうことができ
る。たとえば、前記共重合成分を眼内レンズに成形しや
すいように規格化された成形型内で共重合し、そののち
眼内レンズ形状に切削加工を施してもよく、またあらか
じめ眼内レンズ形状を有する鋳型内で共重合成形しても
よく、本発明はかかる共重合方法および成形方法によっ
て限定されるものではない。
【0023】なお、えられた眼内レンズには適宜切削、
研磨などの後加工を施しうることは勿論のことである。
【0024】前記共重合成分を成形型内で共重合成形す
るばあいには、該成形型としては、たとえばガラス製、
ポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチック製な
どの成形型を用いることができる。
【0025】前記のようにしてえられる本発明の眼内レ
ンズは、たとえばレンズ本体と支持部が一体成形された
ワンピース眼内レンズの形態で好適に用いることができ
る。
【0026】つぎに本発明の眼内レンズを実施例に基づ
いてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例の
みに限定されるものではない。
【0027】実施例1〜3および比較例1〜3 表1に示した組成となるようにエチルメタクリレート
(以下、EMAという)、メチルメタクリレート(以
下、MMAという)、エチレングリコールジメタクリレ
ート(以下、EDMAという)、紫外線吸収剤(2−
2′−ヒドロキシ−5′−メタクリルオキシエチレンオ
キシ−t−ブチルフェニル)−5−メチル−ベンゾトリ
アゾール)、色素として1−(4−クロロ−2−スルホ
フェニル)−3−メチル−4−[パラ−(パラトリル−
スルホノキシ)−フェニルアゾ]−5−ピラゾロンのナ
トリウム塩および重合開始剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリル(以下、AIBNという)を調製した。
【0028】前記成分を均一な組成となるように混合し
たのち、これを内径15mm、深さ500mmの管状の
ガラス製成形型に注入し、該成形型を水温35℃で40
時間、ついで50℃で6時間水浴にて重合させた。
【0029】重合反応終了後、成形型を水浴から取り出
し、乾燥器内に移し、50℃から10℃昇温するごとに
1.5時間保持して130℃まで加熱したのち、室温に
まで自然冷却しえられた重合体にさらに機械加工を施
してワンピース眼内レンズをた。
【0030】えられたワンピース眼内レンズの物性とし
て外観、機械加工性および耐折損性を以下の方法にした
がって調べた。その結果を表1に併記する。
【0031】(ワンピース眼内レンズの物性の測定方
法) (イ)外観 えられたワンピース眼内レンズを目視により観察した。
【0032】(ロ)機械加工性 彫刻機を用いてワンピース眼内レンズ形状に加工した。
所望のレンズ形状に精度よく加工しえたときは「良
好」、加工しえなかったときは「不良」と判定した。
【0033】(ハ)耐折損性 図1に示された形状を有する眼内レンズ10枚を作製
し、該眼内レンズ1を水中に浸漬し、支持部2の先端を
矢印A方向にレンズ光学部分3の下端まで曲げたときの
折損の程度を調べ、以下の評価基準にもとづいて評価し
た。
【0034】(評価基準) A:1枚も支持部が折れなかった。 B:折れたものが認められた。 C:すべてが完全に折れた。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示された結果から明らかなように、
本発明の実施例1〜3でえられた眼内レンズは、いずれ
も透明性、機械加工性、耐折損性にすぐれ、支持部材と
しての好適な弾力性(耐折損性)を有するものであるこ
とがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明の眼内レンズは、眼内レンズに要
求される透明性をはじめ、適度な弾力性を具備し、耐折
損性にすぐれたものであり、とくにワンピースの眼内レ
ンズに好適として使用しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例において、耐折損
性を調べる際に用いられた眼用レンズの概略説明図であ
る。
【符号の説明】
1 眼内レンズ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチルメタクリレートと架橋性モノマー
    とを主成分とする共重合成分を重合させてえられた共重
    合体からなり、共重合成分に対してエチルメタクリレー
    トの配合量が80〜99.9重量%であり、架橋性モノ
    マーの配合量が20〜0.1重量%である眼内レンズ。
  2. 【請求項2】 紫外線吸収剤を含有した共重合体からな
    る請求項1記載の眼内レンズ。
  3. 【請求項3】 共重合成分に対して紫外線吸収剤の配合
    量が0.01〜5重量%である請求項記載の眼内レン
    ズ。
  4. 【請求項4】 色素を含有した共重合体からなる請求項
    1、2または記載の眼内レンズ。
  5. 【請求項5】 共重合成分に対して色素の配合量が0.
    001〜5重量%である請求項記載の眼内レンズ。
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JP2716713B2 (ja) * 1988-01-18 1998-02-18 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 非含水型軟質レンズの製造方法
JP2794308B2 (ja) * 1989-10-02 1998-09-03 株式会社メニコン 無水晶体眼用レンズ材料

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