JP2718594B2 - プレストレストコンクリート構造物における梁と柱の接合構造 - Google Patents

プレストレストコンクリート構造物における梁と柱の接合構造

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JP2718594B2
JP2718594B2 JP4105263A JP10526392A JP2718594B2 JP 2718594 B2 JP2718594 B2 JP 2718594B2 JP 4105263 A JP4105263 A JP 4105263A JP 10526392 A JP10526392 A JP 10526392A JP 2718594 B2 JP2718594 B2 JP 2718594B2
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亮平 黒沢
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Kurosawa Construction Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレストレストコンクリ
ート構造物における梁と柱の接合構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリート構造物は、
基礎上に立設したプレキャストコンクリート柱の大梁受
け用顎にプレキャストコンクリート大梁端部の突起を支
持させてプレキャストコンクリート大梁を各柱間に架設
し、該プレキャストコンクリート大梁がPC鋼線の緊張
力によりプレストレスを付与されて定着されている。こ
の時、柱と大梁のコンクリート強度と、目地モルタルの
強度とはほぼ同じにしている。したがって、このような
プレストレストコンクリート構造物は、一般的に弾性耐
力がRC構造に比べて著しく高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
プレストレストコンクリート構造物は、この高度な復元
力性が正負繰り返しの加力を受けると動的な応答が増大
すると共に、大地震に対しては構造物の塑性変形による
エネルギー消費能力が少ないと言われている。本発明は
上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目
的は、大地震における構造物の塑性変形によるエネルギ
ー消費を、柱と梁の接合部における充填材を破損させる
ことによって達成できるプレストレストコンクリート構
造物における梁と柱の接合構造を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を達成するた
めの本発明のプレストレストコンクリート構造物におけ
る梁と柱の接合構造は、コンクリートの基礎上に多数の
プレキャストコンクリート柱を立設し、該プレキャスト
コンクリート柱には大梁受け用顎が一体成形され、該大
梁受け用顎にプレキャストコンクリート大梁端部の突起
を支持させて多数の大梁を各柱間に架設し、該プレキャ
ストコンクリート大梁はPC鋼線によりプレストレスが
付与されて該プレキャストコンクリート柱に緊張定着さ
れてなるプレストレストコンクリート構造物における梁
と柱の接合構造おいて、前記プレキャストコンクリート
柱の大梁受け用顎とプレキャストコンクリート大梁端部
の突起との接合面に梁と柱の強度よりも低い強度の充填
材を設け、前記PC鋼線を緊張してなることを特徴とす
る構成にすることであり、前記充填材がモルタルである
構成にすることである。
【0005】
【作用】而して、上記のようにプレキャストコンクリー
ト柱の大梁受け用顎とプレキャストコンクリート大梁端
部の突起との接合面に充填材を設け、前記PC鋼線を緊
張した構成にしたことにより、前記柱と梁の接合部が大
地震による正負繰り返し荷重を受けると、柱と梁の接合
部がヒンジの働きをして接合部における充填材を破損さ
せることにより地震エネルギーを吸収する。
【0006】
【実施例】以下、本発明のプレストレストコンクリート
構造物における梁と柱の接合構造の一実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明のプレストレスト
コンクリート構造物における梁と柱の接合構造の断面図
を示すものである。
【0007】梁と柱の接合構造は図1に示すように、プ
レキャストコンクリート柱1が基礎コンクリートの台座
ブロックM上に立設され、PC鋼材1a又はPC鋼線1
aの緊張によりプレストレスを付与されている。このプ
レキャストコンクリート柱1には、予め所望の高さ位置
に大梁受け用顎2が一体形成されており、該大梁受け用
顎2上にプレキャストコンクリート大梁3端部の突起4
を支持させて各柱1間に大梁3が架設されている。
【0008】そしてこのプレキャストコンクリート大梁
3端部の突起4と前記プレキャストコンクリート柱1の
大梁受け用顎2との接合面には充填材5が設けられ、該
充填材5を介してプレキャストコンクリート大梁3端部
の突起4がプレキャストコンクリート柱1の大梁受け用
顎2に載置されている。この充填材5はモルタル等であ
り、大梁受け用顎2の上面から前面にかけて適宜厚さに
設けられている。また充填材5はモルタルの他にゴム、
鉛、樹脂モルタル、グラウト、パテ及びこれらを組合せ
たものも使用することができる。
【0009】また、このプレキャストコンクリート大梁
3とプレキャストコンクリート柱1との連結はPC鋼線
6をプレキャストコンクリート柱1に連通させ、該PC
鋼線6の緊張力により緊張してプレストレスを付与す
る。尚、この緊張はPC鋼線6にある程度余裕をもたせ
て緊張することにより大変位に対応できる構造とするこ
とができる。即ち、従来の緊張がPC鋼線6の耐力の8
0〜85%の緊張力で緊張していたのに対して、本発明
はPC鋼線6の耐力の40〜70%の緊張力で緊張する
ことであり、この緊張力の範囲が最も好ましい。
【0010】このような構成にしたことにより、本発明
は地震時の設計荷重まではプレキャストコンクリート大
梁3端部の突起4とプレキャストコンクリート柱1の大
梁受け用顎2とにおける接合部の充填材5は破壊されな
いで、門型のPCラーメン構造で地震時の水平力に抵抗
する。そしてそれ以上の地震力となったときに前記接合
部における充填材5を破壊させて、当初のPCラーメン
構造であったものがプレキャストコンクリート柱とプレ
キャストコンクリートの単純梁となるように変化させて
地震力に耐えさせるものとする。
【0011】図2は設計荷重以上の地震力を受けた場合
のプレキャストコンクリート大梁3とプレキャストコン
クリート柱1における接合部の状態を示したものであ
り、設計荷重以上の地震による正負繰り返しの荷重を受
けると、プレキャストコンクリート柱1とプレキャスト
コンクリート大梁3との縁が切れてヒンジ支持となり、
さらに地震力が増し、構造物の変形が進むと接合部にお
ける充填材5を破損させて地震エネルギーを吸収するこ
とにより、プレキャストコンクリート柱1は健全な状態
を保ち、プレキャストコンクリート大梁3も部材として
は健全な状態を保っている。
【0012】このことをプレキャストコンクリート柱1
についてみると、充填材5が健全なときは、プレキャス
トコンクリート柱1の変形は図3のに示すように、プ
レキャストコンクリート柱1のhの長さがdの変形を受
けるのに対し、充填材5が破壊すると、図3のに示す
ように、プレキャストコンクリート柱1の長さ2hに対
してdの変形を受けるためプレキャストコンクリート柱
1の応力は一時減じて、それ以上の変形に対しては柱の
変形性能が増すことから大変形に追随できてより安全と
なる。
【0013】一方、プレキャストコンクリート大梁3に
ついてみると、充填材5が健全なときは図4のに示す
ように、プレキャストコンクリート大梁3は地震力に対
してプレキャストコンクリート柱1のように曲げモーメ
ントを受けているのに対し、充填材5が破壊すると、図
4のに示すように、プレキャストコンクリート大梁3
はプレキャストコンクリート柱1の大梁受け用顎2で受
けた単純梁となって荷重を負担し、かつPC鋼線6の連
結により梁が落ちることはない。
【0014】
【発明の効果】プレキャストコンクリート柱の大梁受け
用顎とプレキャストコンクリート大梁端部の突起との接
合面に充填材を設け、前記PC鋼線を緊張して梁と柱と
の接合構造としたことにより、大地震における構造物の
塑性変形によるエネルギー吸収を柱と梁の接合部におけ
る充填材で対応する。
【0015】本発明の梁と柱の接合構造はRC構造のエ
ネルギー吸収を上回る性能を得ることができる。
【0016】梁端崩壊による構造体の最終形状が最初か
ら設定できるので、保有耐力の算定の明確化が図れる。
【0017】梁端固定からヒンジ支持に至る過程におい
ても、柱の大梁受け用顎に支持されるので大梁が落下す
る危険性がない。
【0018】梁の崩壊に至らない状態で、接合部の崩壊
後も構造体は原形に復し、RC構造に比べて人命に対す
る安全性がはるかに大きい。
【0019】従来に比べ少ないPC鋼線であっても充填
材の破壊により梁の崩壊を防止できるので、経済的効果
も非常に大きい。
【0020】梁と柱の接合面の充填材が地震でひび割れ
や破壊をすることによって梁からの力が柱に伝わらない
ので、パネルゾーンの破壊が避けられる。
【0021】梁と柱の接合面の充填材が地震でひび割れ
や破壊をすることによって構造物の地震の振動周期が長
くなるので、衝撃力が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】梁と柱の接合構造を示す断面図である。
【図2】充填材が破壊した状態を示す断面図である。
【図3】柱の変形状態を説明する概略図である。
【図4】梁の変形状態を説明する概略図である。
【符号の説明】
M 台座 1 プレキャストコンクリート柱 2 大梁受け用顎 3 プレキャストコンクリート梁 4 突起 5 充填材 6 PC鋼線

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートの基礎上に多数のプレキャ
    ストコンクリート柱を立設し、該プレキャストコンクリ
    ート柱には大梁受け用顎が一体成形され、該大梁受け用
    顎にプレキャストコンクリート大梁端部の突起を支持さ
    せて多数の大梁が各柱間に架設され、該プレキャストコ
    ンクリート大梁はPC鋼線によりプレストレスが付与さ
    れてプレキャストコンクリート柱に緊張定着されてなる
    プレストレストコンクリート構造物における梁と柱の接
    合構造おいて、前記プレキャストコンクリート柱の大梁
    受け用顎とプレキャストコンクリート大梁端部の突起と
    の接合面に梁と柱の強度よりも低い強度の充填材を設
    け、前記PC鋼線を緊張してなることを特徴とするプレ
    ストレストコンクリート構造物における梁と柱の接合構
    造。
  2. 【請求項2】 前記充填材はモルタルであることを特徴
    とする請求項1に記載のプレストレストコンクリート構
    造物における梁と柱の接合構造。
JP4105263A 1992-04-01 1992-04-01 プレストレストコンクリート構造物における梁と柱の接合構造 Expired - Lifetime JP2718594B2 (ja)

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