JP2718514B2 - 通電用海中電極構造 - Google Patents

通電用海中電極構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は海底ケーブルに接続された中継器等の機器に
対して、海水を帰路として電力を供給するために、海中
に設置する通電用海中電極構造に関するものである。
〔従来の技術〕
海底ケーブルルートの海中での分岐点から地上の陸上
げ局に至るケーブル区間に接続される中継器等の機器
に、海水を帰路として電力を供給するためには、分岐点
付近に通電用の電極を設置する必要がある。
従来技術としては、棒状、線状、或いは帯状の不溶性
金属電極を海底ケーブルに捕縛巻きつける構造をとって
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、棒状金属電極の場合には、それを取りつけた
海底ケーブル部分が剛直となって曲がりにくく、布設用
ドラムに巻きつけが困難となるなど多くの欠点がある。
線状或いは帯状の金属電極の場合には変形能が損なわれ
ず、付設用ドラムへの巻きつけも容易になるが、機械的
な外力に弱いため、付設時や修理・点検のための引き上
げ時に分断される危険性がある。これらは長尺にして必
要な接水面積を確保しているので、もし、機器との接続
点付近が分断されるような場合には、著しい性能劣化を
招く。
さらに、通電時の電解反応により腐食する金属では電
極材料として使用できないため、これらの材料としては
非常に高価なTi,Nb,Ta或いはそれらにPtめっきを施した
ものが通常用いられている。従って非常にコスト高とな
っている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、海底ケ
ーブルの変形能を損なわず、しかも機械的外力による部
分的損傷の影響も少なく、さらに低価格にし得る通電用
海中電極構造を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段と作用〕
本発明は、上記目的を達成するために、海底ケーブル
を保護するため外周に装着する鉄線の一部を若干径の小
さい不溶性電極に置き換えることにより、電極自体を保
護し、かつ電極が海底ケーブルを保護する外装鉄線とし
ての役割を果たすことを最も主要な特徴とする。従来の
技術とは、電極としての反応特性を劣化させずに、機械
的特性を満足し電極自体とケーブルを保護できる点が異
なる。また、電極自体の構造としては安価な鋼線等の円
周にPt等不溶性金属を被覆することにより電極としての
特性は達成されるので、寿命を見込んだ厚さだけ被覆す
れば十分であり、従来品より大幅なコストダウンが期待
できる。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例で通電用海中電極構造の外
観図であり、第2図はその断面の概略図である。即ち、
海底ケーブル2の外周には鉄線1が螺旋状に装着され、
この外装鉄線1で海底ケーブル2を保護している。この
外装鉄線1に保護された海底ケーブル2の外周の必要な
接水面積に応じた区間には外装鉄線1の一部を置き換え
る形で、例えば、銅、ステンレス鋼、鋼線等の金属導体
を心線3として、例えばPtめっき或いはPtクラッド等の
Pt被覆部4を施した通電用の電極5が設けられる。この
電極5は接続部6で、機器から取り出した通常の電力線
7に接続する。
前記電極5は外装鉄線1とほとんど変わらない構造を
有しているため、海底ケーブル2の変形能を損なうこと
は全く無い。さらに機械的外力に対しては、例えば8mm
φの外装鉄線1の中で海底ケーブル2の中心に対して対
極となる2本を6.5mmφの電極5に置き換えることによ
り、外装鉄線1に比べてやや径の小さい電極5は、他の
外装鉄線1に保護され損傷を受けることはほとんど無
い。
尚、電極5として、外装鉄線1の径に対して、5〜20
%径を小さくした電極を用いると、耐機械的外力及び接
水面積等の点で効果的である。
又、電極5のPt被覆部44のかわりに、Au等の不溶性金
属被覆部を施してもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の電極構造は海底ケーブ
ルの外周に、ケーブル保護のために外装する鉄線の一部
を置き換える形でやや形の小さい電極を設置し、そこか
ら通電することにより、ケーブルの変形能を失わず、し
かも機械的外力による部分的損傷の影響もほとんど無い
という大きな利点がある。
また、通常の金属電極の場合には通電時に金属電極が
電解するのを避けるため、Ti,Nb,Ta或いはそれらにPtめ
っきを施したもの等高価な材料を選定しなければならな
いのい対して、本発明では鋼線等の金属導体心線をPt等
の不溶性金属で被覆してしまうため心線自体は安価にで
き、材料費は条件によっては1/100以下にもなり、経済
性の点でも大きな利点がある。
第1表に本発明の効果を従来技術と比較して示す。第
1表より本発明が従来技術より優れていることがわか
る。尚、第1表中()中の数字は本発明を100とした時
の相対値である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す外観図、第2図は同じ
く断面概略図である。 1……外装鉄線、2……海底ケーブル、3……金属導体
心線、4……Pt被覆部、5……電極、6……接続部、7
……電力線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北澤 巌 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 実開 平1−71932(JP,U) 実開 昭62−29719(JP,U) 実開 昭61−176736(JP,U) 実開 昭59−214(JP,U) 実開 昭57−107228(JP,U) 実公 昭46−14124(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海底ケーブルの外周に装着された外装鉄線
    の1部を、鋼線等の金属導体心線にPt,Au等の不溶性金
    属被覆部が施され前記外装鉄線の径より5〜20%径の小
    さい電極に置き換え、この電極を海底ケーブルの外周に
    装着することを特徴とする通電用海中電極構造。
JP19027188A 1988-07-29 1988-07-29 通電用海中電極構造 Expired - Fee Related JP2718514B2 (ja)

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FR2664987B1 (fr) * 1990-07-19 1993-07-16 Alcatel Cable Cable sous-marin de telecommunications a fibres optiques sous tube.
WO2011000881A2 (en) * 2009-07-03 2011-01-06 Abb Technology Ag A joint for a submarine cable

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