JP2718124B2 - 内燃機関のピストンの製造方法 - Google Patents
内燃機関のピストンの製造方法Info
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- JP2718124B2 JP2718124B2 JP63332600A JP33260088A JP2718124B2 JP 2718124 B2 JP2718124 B2 JP 2718124B2 JP 63332600 A JP63332600 A JP 63332600A JP 33260088 A JP33260088 A JP 33260088A JP 2718124 B2 JP2718124 B2 JP 2718124B2
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- F02B23/02—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with compression ignition
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関のピストンの製造方法に係わり、特
に熱膨張を低く抑えるように構成されたピストンの製造
方法に関する。
に熱膨張を低く抑えるように構成されたピストンの製造
方法に関する。
[従来の技術] 一般に、内燃機関のピストンは、耐熱性、軽量性、強
度等を考慮されて、アルミ合金によって所定の形状に成
形されている。
度等を考慮されて、アルミ合金によって所定の形状に成
形されている。
第9図に示すように、従来この種のピストン1は、ピ
ストンクラウン部2とスカート部3とで成り、ピストン
クラウン部2の側壁には、リング溝4が形成されてい
る。そしてピン穴5において連結される連接棒(図示せ
ず)により、ライナ及びシリンダヘッド7によって区画
されたシリンダ内を復動するようになっている。
ストンクラウン部2とスカート部3とで成り、ピストン
クラウン部2の側壁には、リング溝4が形成されてい
る。そしてピン穴5において連結される連接棒(図示せ
ず)により、ライナ及びシリンダヘッド7によって区画
されたシリンダ内を復動するようになっている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、アルミ合金の線膨張係数αは約20×10-6/
℃である。これに対し、ライナ6及びシリンダヘッド7
は鋳鉄で作られており、その線膨張係数αは約11×10-6
/℃である。また、エンジンの実働時、ピストンクラウ
ン部2のトップランドは、その燃焼熱のために、300℃
程度の高温となる。
℃である。これに対し、ライナ6及びシリンダヘッド7
は鋳鉄で作られており、その線膨張係数αは約11×10-6
/℃である。また、エンジンの実働時、ピストンクラウ
ン部2のトップランドは、その燃焼熱のために、300℃
程度の高温となる。
この高温時において、ピストン1とライナ6及びシリ
ンダヘッド7との熱膨張差は大きなものとなり、これに
より干渉防止のため、第9図に示したように、ピストン
上死点において互いに隔てられるサイドクリアランスt1
及びトップクリアランスt2が設けられている。これらク
リアランスt1,t2は、例えば1mm程度の値になっているた
め、エンジン運転にとっては、デッドクリアランスと呼
ばれる無駄容積となる。
ンダヘッド7との熱膨張差は大きなものとなり、これに
より干渉防止のため、第9図に示したように、ピストン
上死点において互いに隔てられるサイドクリアランスt1
及びトップクリアランスt2が設けられている。これらク
リアランスt1,t2は、例えば1mm程度の値になっているた
め、エンジン運転にとっては、デッドクリアランスと呼
ばれる無駄容積となる。
この無駄容積が大きいと、エンジンの燃焼効率が低下
し、エンジンの出力向上を図る際の障害になっていた。
すなわち、ピストン1の機能を損なわずに、熱膨張を小
さくすることが課題になっていた。
し、エンジンの出力向上を図る際の障害になっていた。
すなわち、ピストン1の機能を損なわずに、熱膨張を小
さくすることが課題になっていた。
この課題を解決するために、第10図に示すように、ピ
ストンクラウン部2を繊維強化金属(FRM)11にて形成
するようにしたものが種々提案されている(例えば「ピ
ストン」、実開昭60−82550号公報)。
ストンクラウン部2を繊維強化金属(FRM)11にて形成
するようにしたものが種々提案されている(例えば「ピ
ストン」、実開昭60−82550号公報)。
しかしながら、この提案においては、製造するに際し
ての品質の信頼性に問題があった。
ての品質の信頼性に問題があった。
すなわち、このようなFRM製のピストンは、ピストン
鋳型内に、繊維集合体をセットして、アルミ溶湯(JIS
AC8A等)を流し込み、1,000kgf/cm2程度の高圧で加圧
しつつ凝固させる、いわゆる高圧鋳造にて成形するよう
になっている。この製造方法においては、第10図中に示
したように、鋳造割れ(図中、矢印Sにて示す)を生じ
る場合がある。これは溶湯鋳造後の成形体の冷却速度を
比較的速くしていることと、アルミ溶湯(JIS AC8A)
の靭性の低さ(伸びが少ないこと)とが大きな原因であ
る。速度を速めて冷却しているのは、繊維材(SiC等)
がアルミ溶湯と触れる時間が長いと、繊維材の劣化が著
しいため、これを避けるようにしているからである。
鋳型内に、繊維集合体をセットして、アルミ溶湯(JIS
AC8A等)を流し込み、1,000kgf/cm2程度の高圧で加圧
しつつ凝固させる、いわゆる高圧鋳造にて成形するよう
になっている。この製造方法においては、第10図中に示
したように、鋳造割れ(図中、矢印Sにて示す)を生じ
る場合がある。これは溶湯鋳造後の成形体の冷却速度を
比較的速くしていることと、アルミ溶湯(JIS AC8A)
の靭性の低さ(伸びが少ないこと)とが大きな原因であ
る。速度を速めて冷却しているのは、繊維材(SiC等)
がアルミ溶湯と触れる時間が長いと、繊維材の劣化が著
しいため、これを避けるようにしているからである。
特に、この鋳造割れ現象は、繊維材の含有率が高いほ
ど生じ易く、含有率を下げると防げるケースがあるが、
その場合、熱膨張量も大きくなり、本来の目的であるエ
ンジンの燃焼効率の向上も達成できなくってしまう。
ど生じ易く、含有率を下げると防げるケースがあるが、
その場合、熱膨張量も大きくなり、本来の目的であるエ
ンジンの燃焼効率の向上も達成できなくってしまう。
そこで本発明は、上記事情に鑑み、熱膨張を小さくす
ることでデッドクリアランスを低減すると共に、耐久信
頼性のあるピストンの製造方法を提供すべく創案された
ものである。
ることでデッドクリアランスを低減すると共に、耐久信
頼性のあるピストンの製造方法を提供すべく創案された
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の第一は、中央部に燃焼室を有した繊維強化金
属からなるピストンクラウン部とスカート部とを接合し
てなる内燃機関のピストンの製造方法において、繊維材
からなる織物を渦巻状態に巻いて形成した中空ロール成
形体に母材となる純アルミ溶湯を含浸させてピストンク
ラウン部を形成し、そのピストンクラウン部の横断面形
状と同一形状の円板をピストンクラウン部にロウ付け接
合し、その円板と上記スカート部とを電子ビーム溶接す
るものである。
属からなるピストンクラウン部とスカート部とを接合し
てなる内燃機関のピストンの製造方法において、繊維材
からなる織物を渦巻状態に巻いて形成した中空ロール成
形体に母材となる純アルミ溶湯を含浸させてピストンク
ラウン部を形成し、そのピストンクラウン部の横断面形
状と同一形状の円板をピストンクラウン部にロウ付け接
合し、その円板と上記スカート部とを電子ビーム溶接す
るものである。
本発明の第二は、中央部に燃焼室を有した繊維強化金
属からなるピストンクラウン部とスカート部とを整合し
てなる内燃機関のピストンの製造方法において、繊維材
からなる織物を渦巻状に巻いて形成した中空ロール成形
体に母材となる純アルミ溶湯を含浸させてピストンクラ
ウン部を形成し、そのピストンクラウン部の横断面形状
と同一形状の円板をピストンクラウン部にロウ付け接合
し、上記円板中央部の穴と嵌合する凸部を上記スカート
部の上部に形成し、その凸部と上記穴とを嵌合させると
共に、電子ビーム溶接するものである。
属からなるピストンクラウン部とスカート部とを整合し
てなる内燃機関のピストンの製造方法において、繊維材
からなる織物を渦巻状に巻いて形成した中空ロール成形
体に母材となる純アルミ溶湯を含浸させてピストンクラ
ウン部を形成し、そのピストンクラウン部の横断面形状
と同一形状の円板をピストンクラウン部にロウ付け接合
し、上記円板中央部の穴と嵌合する凸部を上記スカート
部の上部に形成し、その凸部と上記穴とを嵌合させると
共に、電子ビーム溶接するものである。
[作 用] 上記構成によって、繊維材からなる織物を渦巻状に巻
いて形成した中空ロール成形体に母材となる純アルミ溶
湯を含浸させて形成したピストンクラウン部とスカート
部との一体的な接合を、円板を介し、かつ、ロウ付け接
合及び電子ビーム溶接の双方を用いて行うため、ピスト
ンの熱膨張を抑えると共に、その強度を維持させる。ま
た、純アルミを母材としたことで、製造時の熱歪みを適
宜吸収する。
いて形成した中空ロール成形体に母材となる純アルミ溶
湯を含浸させて形成したピストンクラウン部とスカート
部との一体的な接合を、円板を介し、かつ、ロウ付け接
合及び電子ビーム溶接の双方を用いて行うため、ピスト
ンの熱膨張を抑えると共に、その強度を維持させる。ま
た、純アルミを母材としたことで、製造時の熱歪みを適
宜吸収する。
[実施例] 以下、本発明の実施例を、添付図面に従って説明す
る。
る。
第1図および第2図は、本発明の内燃機関のピストン
の製造方法により作製したピストンの一実施例を示した
ものであり、従来と同様の構成には同一符号を付し、説
明を省略する。
の製造方法により作製したピストンの一実施例を示した
ものであり、従来と同様の構成には同一符号を付し、説
明を省略する。
このピストン21は、ピストンクラウン部22を、純アル
ミからなる母材と繊維材23からなる織物を渦巻き状に巻
いて形成した中空ロール成形体とで構成したことを特長
としている。
ミからなる母材と繊維材23からなる織物を渦巻き状に巻
いて形成した中空ロール成形体とで構成したことを特長
としている。
繊維材23は、スカート部26を形成するアルミ合金(JI
S AC8A)及び、母材たる純アルミよりも小さい線膨張
率を有したセラミックスの連続繊維で成る。
S AC8A)及び、母材たる純アルミよりも小さい線膨張
率を有したセラミックスの連続繊維で成る。
本実施例にあっては、この繊維材23の束を、第3図に
示すように、縦方向及び横方向に互いに交差させて編ん
だ、織物27として成形してある。この織物27は、ピスト
ンクラウン部22に形成される燃焼室28の深さよりも若干
狭い幅dを有した帯状になっている。そしてこの織物27
が、径方向に順次重ねるように設けられ、その間隙に、
純アルミが充填されている。すなわち、繊維材23は、そ
の配向が、軸方向と径方向に整列されて混入されている
ことになる。また、ピストンクラウン部22の繊維含有率
は、体積率で30〜50%になるように形成されている。
示すように、縦方向及び横方向に互いに交差させて編ん
だ、織物27として成形してある。この織物27は、ピスト
ンクラウン部22に形成される燃焼室28の深さよりも若干
狭い幅dを有した帯状になっている。そしてこの織物27
が、径方向に順次重ねるように設けられ、その間隙に、
純アルミが充填されている。すなわち、繊維材23は、そ
の配向が、軸方向と径方向に整列されて混入されている
ことになる。また、ピストンクラウン部22の繊維含有率
は、体積率で30〜50%になるように形成されている。
円板25は、アルミニウム展伸材(Al−Mn合金)で成形
されており、繊維強化金属24からなるピストンクラウン
部22の下面を被覆するように、円環状を呈しており、ピ
ストンクラウン部22とスカート部26との間に設けられて
いる。従って、ピストンクラウン部22は、実質的には繊
維強化金属24と円板25とで構成されていることになる。
されており、繊維強化金属24からなるピストンクラウン
部22の下面を被覆するように、円環状を呈しており、ピ
ストンクラウン部22とスカート部26との間に設けられて
いる。従って、ピストンクラウン部22は、実質的には繊
維強化金属24と円板25とで構成されていることになる。
そして、これらの繊維強化金属24からなるピストンク
ラウン部22、円板25、およびスカート部26が互いに密着
して接合されていると共に、一体的に形成されてピスト
ン21を構成している。
ラウン部22、円板25、およびスカート部26が互いに密着
して接合されていると共に、一体的に形成されてピスト
ン21を構成している。
次に本実施例の作用を説明する。
エンジンの運転時にあって、ピストンクラウン部22
は、300℃温度に昇温される。繊維強化金属24は、繊維
材23の整列方向であるピストン21の軸方向及び径方向に
混入されており、繊維材23の特性により熱膨張量を減少
させる。
は、300℃温度に昇温される。繊維強化金属24は、繊維
材23の整列方向であるピストン21の軸方向及び径方向に
混入されており、繊維材23の特性により熱膨張量を減少
させる。
従って、シリンダヘッド及びライナとのクリアランス
を、従来よりも小さくでき、デッドクリアランスを低減
できる。すなわち、エンジンの燃焼効率の向上、出力向
上が達成される。そして、ピストンクラウン部22を純ア
ルミで成形するようにしたので、鋳造割れが生じること
がない。これは、純アルミの伸び量(靭性のレベルを示
す)が約50%であり、従来のアルミ合金(JIS AC8A)
の約1〜2%と比べてかなり大きく、製造時の熱歪みを
充分吸収できるからである。
を、従来よりも小さくでき、デッドクリアランスを低減
できる。すなわち、エンジンの燃焼効率の向上、出力向
上が達成される。そして、ピストンクラウン部22を純ア
ルミで成形するようにしたので、鋳造割れが生じること
がない。これは、純アルミの伸び量(靭性のレベルを示
す)が約50%であり、従来のアルミ合金(JIS AC8A)
の約1〜2%と比べてかなり大きく、製造時の熱歪みを
充分吸収できるからである。
また、伸びの大きいアルミ展伸材を円板25としてイン
サートしたことにより、ピストンクラウン部22との界面
の、製造時の熱歪みや、実働時のヒートサイクルによる
熱歪みに対して、十分熱歪みを吸収できる状態となり、
耐久信頼性の面でより優れたピストンが得られる。
サートしたことにより、ピストンクラウン部22との界面
の、製造時の熱歪みや、実働時のヒートサイクルによる
熱歪みに対して、十分熱歪みを吸収できる状態となり、
耐久信頼性の面でより優れたピストンが得られる。
さらに、繊維強化金属24によって、燃焼室28周りの強
度が高められると共に、サイドクルアランスt1を縮小し
たことにより、ピストン21のコールドスラップ音の低
減、オイル消費量の低減、及び排ガス中のパティキュレ
ートの低減にも貢献できる。
度が高められると共に、サイドクルアランスt1を縮小し
たことにより、ピストン21のコールドスラップ音の低
減、オイル消費量の低減、及び排ガス中のパティキュレ
ートの低減にも貢献できる。
なお、繊維材23のセラミックスとしては、炭化ケイ素
やアルミナ等から選択すればよい。またカーボン(炭素
繊維)を使用してもよい。
やアルミナ等から選択すればよい。またカーボン(炭素
繊維)を使用してもよい。
次に、本発明に係わる内燃機関のピストンの製造方法
の一実施例を、上記実施例を製造する方法として説明す
る。
の一実施例を、上記実施例を製造する方法として説明す
る。
先ず、径が10μm程度の繊維材を、1,000〜3,000本程
度集めて束にし、これを縦横に編んで、帯状の織物27を
形成する(前出第3図参照)。
度集めて束にし、これを縦横に編んで、帯状の織物27を
形成する(前出第3図参照)。
次に、この織物27を、所定幅dにして、心材31に巻き
付けて中空ロール成形体27aを形成する(第4図参
照)。
付けて中空ロール成形体27aを形成する(第4図参
照)。
心材31に巻き付けられて形成される中空ロール成形体
27aの外径が、ピストンクラウン部22の外径と略等しく
なると、バインダ(図示せず)或いはアルミワイヤ32で
結束して固定する(第5図参照)。
27aの外径が、ピストンクラウン部22の外径と略等しく
なると、バインダ(図示せず)或いはアルミワイヤ32で
結束して固定する(第5図参照)。
次に、この結束された中空ロール成形体27aを、ピス
トンクラウン部の鋳型33にセットし、650〜700℃程度の
純アルミ溶湯34を、鋳型33内に注ぐ(第6図参照)。
トンクラウン部の鋳型33にセットし、650〜700℃程度の
純アルミ溶湯34を、鋳型33内に注ぐ(第6図参照)。
他方、円板25をアルミニウム展伸材(Al−Mn合金)に
て、スカート部26を従来同様のアルミ合金(JIS AC8
A)にて、それぞれ成形する。この際、スカート部26に
は、円板25との位置決めを容易にするための突起35を形
成しておく。そしてこれら円板25及びスカート部26を、
ピストンクラウン部22と一体的に接合させるべく、それ
ぞれの接合面36,37を付き合わせる(第7図参照)。
て、スカート部26を従来同様のアルミ合金(JIS AC8
A)にて、それぞれ成形する。この際、スカート部26に
は、円板25との位置決めを容易にするための突起35を形
成しておく。そしてこれら円板25及びスカート部26を、
ピストンクラウン部22と一体的に接合させるべく、それ
ぞれの接合面36,37を付き合わせる(第7図参照)。
そして、円板25とピストンクラウン部22とを、その接
合面36において、「アルミろう付」にてロウ付けする。
この「アルミろう付」は、ろう材(JIS BA4003)を真
空炉中で、600℃にてロウ付けして行う。その後、この
円板25とスカート部26とを、その接合面37において、
「電子ビーム溶接」にて接合する。この「電子ビーム溶
接」は、溶込み深さが30mm程度の場合、溶接電流47mA,
溶接速度1m/min程度で行う(第8図参照)。
合面36において、「アルミろう付」にてロウ付けする。
この「アルミろう付」は、ろう材(JIS BA4003)を真
空炉中で、600℃にてロウ付けして行う。その後、この
円板25とスカート部26とを、その接合面37において、
「電子ビーム溶接」にて接合する。この「電子ビーム溶
接」は、溶込み深さが30mm程度の場合、溶接電流47mA,
溶接速度1m/min程度で行う(第8図参照)。
接合完了後、機械加工により、燃焼室28、側面、ピン
穴5の仕上げ加工を行い、リング溝4を形成して、製品
化する(前出第2図参照)。
穴5の仕上げ加工を行い、リング溝4を形成して、製品
化する(前出第2図参照)。
このように、ピストンクラウン部22,円板25,スカート
部26を、適切な方法により互いに接合するようにしたの
で、純アルミからなる母材と繊維材23からなる織物を渦
巻き状に巻いて形成した中空ロール成形体27aとで形成
した繊維強化金属24からなるピストンクラウン部22を、
一体的に備えたピストン21が実現される。
部26を、適切な方法により互いに接合するようにしたの
で、純アルミからなる母材と繊維材23からなる織物を渦
巻き状に巻いて形成した中空ロール成形体27aとで形成
した繊維強化金属24からなるピストンクラウン部22を、
一体的に備えたピストン21が実現される。
この接合に際し、もし、ピストンクラウン部22とスカ
ート部26とを、直接「電子ビーム溶接」すると、繊維強
化金属24の溶解によりガスが噴出し、溶接ビード中にブ
ローホールを生じ、接合不良となる。また、「アルミろ
う付」は、スカート部26が低融点のアルミ鋳物で製造さ
れているため、ロウ付け温度で熱変形や溶解を生じ、ロ
ウ付けできない。本発明は、このような事情を考慮して
成されたものである。
ート部26とを、直接「電子ビーム溶接」すると、繊維強
化金属24の溶解によりガスが噴出し、溶接ビード中にブ
ローホールを生じ、接合不良となる。また、「アルミろ
う付」は、スカート部26が低融点のアルミ鋳物で製造さ
れているため、ロウ付け温度で熱変形や溶解を生じ、ロ
ウ付けできない。本発明は、このような事情を考慮して
成されたものである。
また、織物25を心材31に巻き付けて形成した中空ロー
ル成形体27aを用いているため、高圧鋳造した時に、繊
維の方向性が変化することがなく、所望の配向性を有し
た繊維強化金属24を得ることができる。すなわち、所望
の熱膨張度が得られる。そして、中空ロール成形体27a
は、短繊維の集合体(プリフォーム)等に比べてセット
作業時における取扱性がよいため、作業性が良好とな
る。
ル成形体27aを用いているため、高圧鋳造した時に、繊
維の方向性が変化することがなく、所望の配向性を有し
た繊維強化金属24を得ることができる。すなわち、所望
の熱膨張度が得られる。そして、中空ロール成形体27a
は、短繊維の集合体(プリフォーム)等に比べてセット
作業時における取扱性がよいため、作業性が良好とな
る。
これは、従来のFRM製のピストンの、製造上の課題を
考慮してなされているものである。すなわち、従来は、
高圧鋳造したときに、繊維の方向性(配向)が変化して
所望の熱膨張度が得られない、また、短繊維の集合体が
扱い難く、鋳造作業性が悪い、等の課題があった。本実
施例は、これらを解決するものである。
考慮してなされているものである。すなわち、従来は、
高圧鋳造したときに、繊維の方向性(配向)が変化して
所望の熱膨張度が得られない、また、短繊維の集合体が
扱い難く、鋳造作業性が悪い、等の課題があった。本実
施例は、これらを解決するものである。
なお、織物25の編み方は、縦横に限らず、斜めにした
ものであってもよい。
ものであってもよい。
さらに本発明者らは、この方法によってピストンを製
造したが、径方向及び軸方向に安定した線膨張係数を有
したものとなり、径方向では、室温〜300℃換算で、7
×10-6/℃程度となり、従来のアルミ合金(JIS AC8A)
製のピストンの約1/3程度になった、との結果を得てい
る。
造したが、径方向及び軸方向に安定した線膨張係数を有
したものとなり、径方向では、室温〜300℃換算で、7
×10-6/℃程度となり、従来のアルミ合金(JIS AC8A)
製のピストンの約1/3程度になった、との結果を得てい
る。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果
を発揮する。
を発揮する。
(1)繊維材からなる織物を渦巻状に巻いて形成した中
空ロール成形体に母材となる純アルミ溶湯を含浸させて
中央部に燃焼室を有したピストンクラウン部を形成し、
そのピストンクラウン部とスカート部とを接合する際に
円板を介して接合し、ピストンクラウン部と円板をロウ
付け接合で、円板とスカート部とを電子ビーム溶接で接
合することで、径方向および軸方向の熱膨張率が小さ
く、デッドクリアランスが低く、耐久信頼性があり、品
質が安定したピストンを得ることができる。
空ロール成形体に母材となる純アルミ溶湯を含浸させて
中央部に燃焼室を有したピストンクラウン部を形成し、
そのピストンクラウン部とスカート部とを接合する際に
円板を介して接合し、ピストンクラウン部と円板をロウ
付け接合で、円板とスカート部とを電子ビーム溶接で接
合することで、径方向および軸方向の熱膨張率が小さ
く、デッドクリアランスが低く、耐久信頼性があり、品
質が安定したピストンを得ることができる。
第1図は本発明の内燃機関のピストンの製造方法により
作製したピストンの一実施例を示した斜視図、第2図は
その側断面図、第3図はその繊維材を示した平面図、第
4図乃至第8図は本発明に係わる内燃機関のピストンの
製造方法の一実施例を示した説明図、第9図は従来の内
燃機関のピストンを示した側断面図、第10図は他の従来
の内燃機関のピストンを示した斜視図である。 図中、21はピストン、22はピストンクラウン部、23は繊
維材、24は繊維強化金属、25は円板、26はスカート部で
ある。
作製したピストンの一実施例を示した斜視図、第2図は
その側断面図、第3図はその繊維材を示した平面図、第
4図乃至第8図は本発明に係わる内燃機関のピストンの
製造方法の一実施例を示した説明図、第9図は従来の内
燃機関のピストンを示した側断面図、第10図は他の従来
の内燃機関のピストンを示した斜視図である。 図中、21はピストン、22はピストンクラウン部、23は繊
維材、24は繊維強化金属、25は円板、26はスカート部で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】中央部に燃焼室を有した繊維強化金属から
なるピストンクラウン部とスカート部とを接合してなる
内燃機関のピストンの製造方法において、繊維材からな
る織物を渦巻状に巻いて形成した中空ロール成形体に母
材となる純アルミ溶湯を含浸させてピストンクラウン部
を形成し、そのピストンクラウン部の横断面形状と同一
形状の円板をピストンクラウン部にロウ付け接合し、そ
の円板と上記スカート部とを電子ビーム溶接することを
特徴とする内燃機関のピストンの製造方法。 - 【請求項2】中央部に燃焼室を有した繊維強化金属から
なるピストンクラウン部とスカート部とを接合してなる
内燃機関のピストンの製造方法において、繊維材からな
る織物を渦巻状に巻いて形成した中空ロール成形体に母
材となる純アルミ溶湯を含浸させてピストンクラウン部
を形成し、そのピストンクラウン部の横断面形状と同一
形状の円板をピストンクラウン部にロウ付け接合し、上
記円板中央部の穴と嵌合する凸部を上記スカート部の上
部に形成し、その凸部と上記穴とを嵌合させると共に、
電子ビーム溶接することを特徴とする内燃機関のピスト
ンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63332600A JP2718124B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 内燃機関のピストンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63332600A JP2718124B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 内燃機関のピストンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02176147A JPH02176147A (ja) | 1990-07-09 |
JP2718124B2 true JP2718124B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=18256759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63332600A Expired - Lifetime JP2718124B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 内燃機関のピストンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2718124B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5537970A (en) * | 1994-04-19 | 1996-07-23 | General Motors Corporation | Apparatus and method for determining piston dimension |
CN102619640B (zh) * | 2012-04-10 | 2014-01-01 | 无锡工艺职业技术学院 | 陶瓷铠装内燃机活塞及其制造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5982552A (ja) * | 1982-10-29 | 1984-05-12 | Toyota Motor Corp | 内燃機関用ピストン |
JPS59155551A (ja) * | 1983-02-25 | 1984-09-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | セラミツクス組込型エンジンピストン及びその製造方法 |
JPS60175751A (ja) * | 1984-02-20 | 1985-09-09 | Ngk Spark Plug Co Ltd | セラミツク組込型ピストン |
JPS60240854A (ja) * | 1984-05-15 | 1985-11-29 | Toyota Motor Corp | 軽金属製内燃機関用ピストン |
JPS6357344U (ja) * | 1986-09-30 | 1988-04-16 | ||
JPS63138141A (ja) * | 1986-11-29 | 1988-06-10 | Kobe Steel Ltd | 内燃機関のピストンの製造方法 |
-
1988
- 1988-12-28 JP JP63332600A patent/JP2718124B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02176147A (ja) | 1990-07-09 |
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