JP2716273B2 - 定流量弁 - Google Patents
定流量弁Info
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Description
に詳しくは、特に半導体産業またはバイオ産業等におけ
る超純水ラインや化学薬液ラインに用いられ、弁内部に
流体の滞留部がなく、自力式定流量制御機能、制御流量
値の可変機能、弁の開閉機能を同時に有し、さらにレン
ジアビリティを大幅に拡大させた定流量弁に関するもの
である。
た自動調整弁として、定流量制御機能、制御流量値の可
変機能および弁の開閉機能を同時に有しかつ弁内部に流
体の滞留のない定流量弁を考案し出願した。該出願は、
実開昭62-96173号公報に「定流量弁」として開示されて
いる。また、定流量制御機能、制御流量値の可変機能お
よび弁の開閉機能を同時に有し、かつレンジアビリティ
を大幅に拡大させ、さらに流体中のごみなどによる作動
不良を起こさないように改善された定流量弁を発明し、
特願平1-253762号「定流量弁」を出願した。前者は、前
記3つの機能と弁内部に流体の滞留がない点で半導体産
業やバイオ産業で大きな利用価値があり、後者は、レン
ジアビリティが30:1もあり、しかもごみなどの影響を
受けにくいという点で、上水道、工業用水、化学薬液ラ
イン、栽培漁業設備や脱塩、製塩設備の海水供給ライン
などに好適である。
式のものは、被制御流体の一部がピストン弁内部に設け
られた圧力導入口を通じてシリンダー内の一次圧室に導
入された後、ピストン摺動部を経て二次圧室から出口流
路へとリークさせられるので、その影響で微小流量の定
流量制御が困難である。従ってレンジアビリティに制約
を受ける。この問題を解決するために、前記圧力導入口
の口径を絞るか、前記ピストン摺動部のクリアランスを
できるかぎり小さくするなどの方法が考えられるが、前
者の方法では圧力導入口での流体抵抗が大きくなるの
で、前記一次圧室と二次圧室との圧力差が小さくなって
しまいピストン弁の作動に支障をきたすことになる。従
って安定した制御が望めない。後者の方法は、シリンダ
ー内周面とピストン摺動部の加工精度を極めて厳しくす
る必要があるので、製造コストがアップするとともにピ
ストンの摺動抵抗が大きくなり、これも安定した制御が
望めなくなる。また、特にプラスチックスで製品を製造
する場合には、この方法は不適当である。なぜならば、
プラスチックスの熱変形を考慮すると、ある程度のクリ
アランスは必ず必要だからである。これらの理由から、
この形式の定流量弁では、レンジアビリティは4:1程
度に制限されている。一般的に、計測制御システムにお
いては、レンジアビリティ10:1は必要であると考えら
れる。
関しては、極めて優れているが、流体中のごみなどの影
響を避けるために、ピストン摺動部を、流体が通過しな
い構造になっているので、シリンダー内部に一部侵入し
た流体は、滞留水となってしまう可能性がないとはいえ
ない。従って、流体の滞留を極端に嫌う半導体産業やバ
イオ産業等に対しては、その適用範囲に制限を受ける場
合がなきにしもあらずである。
を解決するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、弁内部に流体の滞留部がなく、定流量制御機能、
制御流量値の可変機能、弁の開閉機能を同時に有し、か
つレンジアビリティが大幅に拡大された定流量弁を提供
することにある。
めの本発明の構成を、その実施例に対応する図1を参照
して説明する。本発明の定流量弁は、内部に設けられた
隔壁1により区画された入り口流路2と出口流路3とを
有し、かつ前記両流路の間に位置し該入り口流路2と連
通する様に配された弁室4を有するストップ弁型弁本体
5、該弁本体5内に設けられ前記出口流路3と前記弁室
4とを連通し、かつその内周面が前記弁室4側から前記
出口流路3側に向かってカーブ状に縮径された形状を有
する開口部6、前記弁本体5に装着された蓋体7、該蓋
体7に支持され前記開口部6の軸線にほぼ一致する軸線
を有し該軸線方向に進退動可能なスピンドル8、該スピ
ンドル8の下端部に設けられ、その下端面9が前記弁室
4内を移動可能に配設され、かつ該下端面9が前記開口
部6の弁座部10に当接可能なシリンダー11、該シリンダ
ー11内に遊嵌され前記開口部6とほぼ同一軸線上に配さ
れた内部に貫通孔12を有する弁軸13、該弁軸13の先端部
に該開口部6との間にオリフィス14を形成することがで
きるよう装着されその内部に実質的に前記弁軸の貫通孔
12と連通する貫通孔15を有する弁体16、および前記シリ
ンダー11内に配設され該弁体16を前記開口部6から離間
させるよう付勢しかつ流体圧力の変動に応じた伸縮作用
の実質的開始時期がそれぞれ異なる、圧力差の作用によ
り時間差をもたされるよう配設されたばね定数の異なる
第一のスプリング17、および第二のスプリング18とを具
備してなり、さらに、前記シリンダーの内部空間19と前
記オリフィス14の上流側とが連通されていることを特徴
とするものである。
チックスでも金属でもよく特に限定されるものではな
い。
入り口流路2を通って弁室4に達したのち開口部6と弁
体16とで形成されるオリフィス14を通過し出口流路3へ
と流出する。流体がオリフィス14を通過すると、その上
流側と下流側の流体圧力に圧力差△Pが発生する。該圧
力差△Pは弁軸13および弁体16の全表面において、貫通
孔12および15の周りの投影面積Aの範囲にのみ作用す
る。該投影面積Aの上面には高い圧力が、下面には低い
圧力が作用するので、前記流体の支流は弁室4で分岐
し、シリンダー11の内部空間19に侵入した後、弁軸13内
貫通孔12、弁体内貫通孔15を経て開口部6、出口流路3
へと流出する。従って、弁内部に流体の滞留部分がな
い。また該支流の流量は、前記主流の流量制御にほとん
ど影響がないよう、弁体内貫通孔15によって制限され
る。
動に起因する前記圧力差△Pの変化に応動して、A×△
P Kgf の荷重を受けて、第一スプリング17または該ス
プリングおよび第二スプリング18からの弾性反発力とバ
ランスしながら開口部6の軸線方向に移動する。圧力差
△Pが小なるときは主に第一スプリング17が作動し、大
なるときは第一および第二スプリングが作動する。弁体
16の作動に伴って、弁体16と開口部6内周面との間に形
成されているオリフィス14は拡大縮小される。このよう
に前記弁体16の作動により、流体の流量は一定に制御さ
れる。
6方向へ移動させると、弁体16もこれに追随して移動し
オリフィス14は縮小される。この位置から弁体が作動す
ると、オリフィス14は、相対的に縮小された範囲で変化
するので、制御流量値も小となる。シリンダー11を開口
部6方向へ移動させ続けると、ついには、下端面9が弁
座部10に当接しさらに押圧されるようになるので、弁室
4と開口部6との間が完全に閉塞される。すなわち、入
り口流路2から出口流路3への流体の流れは止められ、
弁は閉止状態となる。
に説明する。図1は、本発明の一実施例を示す定流量弁
の縦断面図である。図において5はストップ弁型弁本体
(以下弁本体と略記する)であり、内部に設けられた隔
壁1により区画された入り口流路2と出口流路3とを有
し、かつ前記両流路の間に位置し該入り口流路2と連通
するように配された弁室4を有している。
面にシール用のゴム製弁座部10が嵌合接着して設けてあ
り、かつその内部には弁室4側から出口流路3側へ向か
ってカーブ状に縮径された開口部6を有し、該弁室4と
出口流路3とを連通するよう前記隔壁1に前記ゴム製弁
座部10を挟み込んで螺合接着されている。なお、開口部
6および弁座部10は、本実施例の方法にて設けてもよい
が、そのほかに、前記隔壁1に直接それらを賦形させる
ことによって設けても構わない。また、本実施例におい
ては、開口部6の軸線は前記入り口流路2の軸線に対し
て90°の角度をもって構成されているが、これに限定さ
れるものではなく、45°〜55°に構成しても構わない。
従って、前記弁本体5も、Y型の弁本体を使用しても良
い。
有しキャップナット23によって弁本体5に挟持固定され
ている。8はスピンドルであり、その軸線を開口部6の
軸線にほぼ一致させ、前記蓋体7の孔22に回動自在に保
持されたスリーブ24に螺合されており、その下端部には
シリンダー11が一体的に形成されている。また該スリー
ブ24は、ハンドル25に係合固定されており、該ハンドル
25を回動させることにより回転運動のみが可能であるよ
う構成されている。
下端面9が弁室4内を開口部6の軸線方向に移動し、弁
座部10に当接可能であるようキー26を介して蓋体7に移
動自在に保持されている。13はピストン状弁軸(以下弁
軸と略記する)であり、その軸線は開口部6とほぼ同一
軸線上に配され、内部に貫通孔12を有し、シリンダー11
内に遊嵌されている。
る弁体であり、内部に貫通孔15が設けられ、該貫通孔15
が弁軸13内の貫通孔12と連通するよう、かつ、該鍔部27
が開口部6の内周面との間にオリフィスを形成すること
ができるよう前記弁軸13の下端部に接着固定されてい
る。なお本実施例では弁体16の鍔部27は、円錐台形状に
設けられているが、これに限定されるものではなく円盤
状、あるいは逆円錐台形状に形成しても良い。本実施例
はその中の好適な形状の一つを示したものである。
グであり、前記シリンダー11内にストップリング28によ
って支持された、内部に圧力導入口20を有し、弁軸13を
摺動自在に保持しているばね座29と、前記ピストン状弁
軸13のピストン部との間に並列に配設されており、外側
の第一スプリング17は弁の未作動状態において弁軸13お
よび弁体16の荷重のみを受けてこれを支持するよう、ま
た、内側の第二スプリング18は、該荷重が付加されない
よう完全に自由な状態で配置されている。
作動は次のとおりである。図1において、流体を流すと
入り口流路2を通って弁室4に達した流体は開口部6と
弁体16とで形成されるオリフィス14を通過し出口流路3
へと流出する。流体がオリフィス14を通過すると、その
上流側と下流側の流体圧力に圧力差△Pが発生する。
よりも上流側の流体圧力を示している。P2 は、オリフ
ィス14よりも下流側の流体圧力を示している。図中、31
〜37および31′〜37′までの番号は、弁軸13および弁体
16の受圧部を示している。シリンダーの内部空間19とオ
リフィス上流側とは圧力導入口20によって連通されてい
るので、前記P1 は該内部空間19に導入され、弁軸13の
表面に作用する。また、該内部空間19の外部では、オリ
フィス14の上流側に位置する弁軸13および弁体16の表面
にはP1 が、オリフィス14の下流側に位置する弁体16の
表面にはP2 がそれぞれ作用する。ここで、31と31′,
32と32′, 34と34′および35と35′には、それぞれ打ち
消しあう方向にP1 が作用するので流体圧力は相殺され
る。一方、図から分かるとおり、36, 33および37にはP
1 が作用し、36′, 33′および37′には、P2 が作用し
ている。いま、36, 33および37の投影面積の総和をAと
すれば、A=36′+33′+37′となることは明らかであ
る。従って、Aの上面にはP1 、Aの下面にはP2 が作
用していることになるので、P1 −P2 の値、すなわち
前記圧力差△Pは、弁軸13および弁体16の全表面におい
て、投影面積Aのみに作用していることになる。結果と
して、弁軸13および弁体16はA×△P Kgfの荷重を受け
て開口部6の軸線方向に作動させられる。
通孔12と弁体内貫通孔15とによって連通されているか
ら、シリンダー内部空間19内の流体は、高圧側のP1 か
ら貫通孔12および15を通って低圧側のP2 へと流出して
ゆくのである。つまり、貫通孔12および15は、流体の主
流が前記のごとく入り口流路2から、弁室4、オリフィ
ス14、出口流路3の経路をたどって流れるのに対して、
その支流が、弁室4から圧力導入口20を通ってシリンダ
ー内部空間19、該貫通孔12および15の経路を経て出口流
路3側へと流れるように作用するのである。この作用に
より、弁内部におけるどの空間にも常に流体が流れるこ
とになる。換言すれば、該貫通孔12および15は、弁内部
に滞留部が発生しないよう作用する。
オリフィス14の拡大縮小の作用により定流量制御がなさ
れるのに対して、前記支流は該作用から全く独立してお
り、さらに前記圧力差△Pの変動に伴って、その流量が
不規則に変化する。従って、該支流の流量は、該定流量
制御に影響を及ぼさない範囲に制限されなければならな
いので、少なくとも弁体内貫通孔15の口径は極めて小さ
く設けられる必要がある。該貫通孔15は、該支流の流量
が定流量制御にほとんど影響を与えないようにこれを制
限するよう作用する。また、さらに補足するならば、該
作用を行わせる手段としては、該貫通孔15の口径を小さ
くすることだけにとどまるものではなく、貫通孔12また
は、貫通孔12および15、あるいは、前記圧力導入口20を
小さく設けることによっても実現出来る。要は、実質的
に前記支流の流量を制限できればよいのである。
の変動に伴って大小任意に変化し、該流速は、配管の圧
力変動に伴って変化する。いま、何らかの原因で配管一
次圧が高くなるか、逆に配管二次圧が低くなった場合、
該圧力差△Pは大となり、前記オリフィス14を通過する
流体の流量は瞬間的に大きくなる。それにともない、前
記作用のごとく弁軸13および弁体16は、A×△P Kgf
の荷重を受けて第一スプリング17、または、第一スプリ
ング17および第二スプリング18とを圧縮しながら開口部
6方向へと移動させられる。
状になっており、しかもその内周面は弁体16が開口部6
に対して、どのような位置から作動しても、また弁体16
がどの位置にあっても、基本的に、オリフィス14の開口
面積、オリフィス14を通過する流体の体積流量および前
記圧力差△Pが、ほぼ、公知の理論式(1)に従うよう
カーブ状に構成されているので、該弁体16の移動にとも
ない弁体16と開口部6内周面との間に形成されているオ
リフィス14は縮小され、瞬間的に大きくなった前記流体
流量は、即座にもとの流量へと制御される。
0.5〕…(1) 上式において、Ao ……オリフィス14の開口面積 Q ……オリフィス14を通過する流体の体積流量 α ……流量係数 gc……重力換算係数 △P……前記圧力差 ρ ……密度 逆に、この状態から配管一次圧が低くなるかまたは配管
二次圧が高くなった場合、該圧力差△Pは小となるの
で、オリフィス14を通過する流体の流量は瞬間的に小さ
くなる。該弁軸13および弁体16は第一スプリング17およ
び第二スプリング18、または第一スプリング17からの弾
性反発力を受けて該開口部6から離間する方向に移動さ
せられ、オリフィス14は拡大させられる。従って、瞬間
的に小さくなった前記流体の流量は、即座に回復しもと
の流量へと制御されるのである。
量の変化は、それに伴う上記各部の連続的な作用により
即座に自動制御され、定流量が維持される。また、前記
第一スプリング17および第二スプリング18とは、前記圧
力差△Pが小なるときは、主に第一スプリング17が作動
し、該圧力差△Pが大なるときは、第一スプリング17と
第二スプリング18とが同時に作動して、前記弁軸13およ
び弁体16に加わる荷重〔A×△P〕とバランスするよう
作用する。このように第一スプリング17および第二スプ
リング18の伸縮作用の実質的開始時期がそれぞれ異なる
圧力差の作用により時間差をもたされていることは、換
言すれば、前記圧力差△Pが小なるときから大なるとき
まで広範囲にわたって定流量制御が行われるよう作用す
るのである。この作用を効果的にするためには、それぞ
れのばね定数が可及的に、第一スプリング17<第二スプ
リング18となるように構成されるべきである。
よびシリンダー11を開口部6方向に移動固定させると弁
体16もそれに伴って移動し、オリフィス14は縮小させら
れる。この位置で弁体16が作動し前記作用が成されれ
ば、オリフィス14は、相対的に縮小させられた範囲内で
変化して流体の流量制御に作用するので、定流量制御さ
れる流量の値も小となる。このように、スピンドル8お
よびシリンダー11を開口部6方向に、あるいは逆に開口
部6から離間させる方向に移動固定させることで、制御
される流量値を大小任意に変化させることができる。
を開口部6方向へ移動させ続けると、ついには、該シリ
ンダー11の下端面9が、該開口部6の弁座部10に当接
し、さらに押圧させられるようになるので、弁室4と開
口部6との間が完全に閉塞される。すなわち、入り口流
路2から出口流路3への流体の流れは止められ、弁は閉
止状態となる。
の定流量弁を使用して、下記条件にて実流テストを行っ
た。 [条件] 弁体最大径d2 ……………………………………12.5mm 弁体内貫通孔口径d1 ……………………………0.8mm d1 /d2 =0.064 弁軸内貫通孔口径…………………………………3mm ばね座内圧力導入孔口径…………………………3mm〜4個所 第一スプリングばね定数および自由長…………0.3、30mm 第二スプリングばね定数および自由長…………0.7、25mm 流体…………………………………………………水 流体温度……………………………………………25℃ 弁前後の圧力差……………………………………0〜2 Kgf/cm2 図6は、実流テストの結果を示した流量特性グラフであ
る。前記従来の定流量弁は、制御精度±6%、レンジア
ビリティ4であるのに対し、本実施例の定流量弁は、制
御精度±6%、レンジアビリティ10と極めて良好であっ
た。
作し、水に細かな気泡をチャージさせて、流れの可視化
実験を行ったところ、主流の流れのほかに、支流が、弁
室から圧力導入口、シリンダー内部空間、弁軸内貫通
孔、弁体内貫通孔、開口部、出口流路の経路をたどって
流れてゆくのが明確に確認できた。さらに前記条件にお
いて、弁体内貫通孔口径のみを変化させて性能の変化を
調査した。
リティの算出に当たっては、制御精度±6%以内に入っ
ていることを条件にした。d1 /d2 の値が小さくなる
ほどレンジアビリティの向上は目覚ましく最大20程度ま
では実現できる。d1 /d2 の値が大きくなるにつれ
て、レンジアビリティは急速に小さくなり、d1 /d2
が0.45では5程度となる。
の他の変更例を示す拡大縦断面図であり、図1に示した
実施例と違って、弁軸内貫通孔12の口径を弁体内貫通孔
15の口径に比較して小さく設けた場合の実施例である。
すなわち、この場合は、弁軸内貫通孔12の口径がd1 と
なっている。従って、前記支流の流量は、この弁軸内貫
通孔12によって制限されることになる。他の作用は図1
に示した実施例と同じであるから説明を省略する。
図である。本実施例の定流量弁は、第一スプリング41と
第二スプリング42とがスプリング座43を介して直列に配
設されていることを特徴としている。他の構成は、図1
に示されている実施例と同じであるから説明を省略す
る。本実施例の定流量弁の作動は次のとおりである。弁
本体44に流体を流すことによって、圧力差△Pが発生
し、弁軸45および弁体46表面に作用する。該弁軸45は圧
力差△Pの変動に応じてA×△P Kgf の荷重を受けて
作動し、△Pが小なるときはばね定数の小さな第一スプ
リング41が主に作動し、大なるときは弁軸45のピストン
部がスプリング座43に当接してばね定数の大きな第二ス
プリング42が主に作動して、前記荷重とバランスするよ
う作用する。このとき、両スプリングの作動開始時期は
同時であるが、定流量制御に作用するそれらの実質的な
作動開始時期はそれぞれ異なる圧力差の作用により時間
差が生じていることは明らかである。要は、圧力差△P
が小なるときはばね定数の小さなスプリングで対応し、
大なるときにはばね定数の大きなスプリングまたは大き
なものと小さなものとで対応させればよいのである。他
の作動に関しては、第一の実施例と同じであるから説明
を省略する。
定流量弁を使用することにより、以下の効果が得られ
る。 1.弁内部に流体の滞留部がなく、定流量制御機能、制
御流量値の可変機能、弁の開閉機能を同時に有し、さら
にレンジアビリティを大幅に拡大させることができる。 2.弁体内貫通孔の口径を変化させるという極めて簡単
な手段で、従来不可能であった前記支流の流量とレンジ
アビリティとのバランスを適当に選択することができる
という特徴を有するので、ユースポイントの多様なニー
ズに容易に答えることができる。
大することができる。3.弁軸のピストン部とシリンダ
ー内周面とのクリアランスを十分大きく取れるので、加
工精度も要求されず、プラスチックス材料でも十分製作
が可能である。従って、大量生産に適しており、製造コ
ストを大幅にダウンさせることができる。
弁装置として極めてコンパクトであるなどの従来定流量
弁の特徴をも併せ持っている。
ある。
る。
へ移動させられた状態を示す縦断面図である。
変更例を示す拡大縦断面図である。
である。
量特性のグラフである。
ジアビリティとの関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に設けられた隔壁により区画された
入り口流路と出口流路とを有し、かつ前記両流路の間に
位置し該入り口流路と連通するように配された弁室を有
するストップ弁型弁本体、該弁本体内に設けられ前記出
口流路と前記弁室とを連通し、かつその内周面が前記弁
室側から前記出口流路側に向かってカーブ状に縮径され
た形状を有する開口部、前記弁本体に装着された蓋体、
該蓋体に支持され前記開口部の軸線にほぼ一致する軸線
を有し該軸線方向に進退動可能なスピンドル、該スピン
ドルの下端部に設けられ、その下端面が前記弁室内を移
動可能に配置され、かつ該下端面が前記開口部の弁座部
に当接可能なシリンダー、該シリンダー内に遊嵌され前
記開口部とほぼ同一軸線上に配された内部に貫通孔を有
する弁軸、該弁軸の先端部に該開口部との間にオリフィ
スを形成することができるよう装着されその内部に実質
的に前記弁軸の貫通孔と連通する貫通孔を有する弁体、
および前記シリンダー内に配設され該弁体を前記開口部
から離間させるよう付勢し、かつ流体圧力の変動に応じ
た伸縮作用の実質的開始時期がそれぞれ異なる圧力差の
作用により時間差をもたされるよう配設されたばね定数
の異なる複数のスプリングとを具備してなり、さらに、
前記シリンダーの内部空間と前記オリフィスの上流側と
が連通されていることを特徴とする定流量弁。 - 【請求項2】 弁軸内に設けられた貫通孔と弁体内に設
けられた貫通孔の少くとも一方の貫通孔の口径が、次の
不等式で表される範囲内にあることを特徴とする請求項
1に記載の定流量弁。 0<d1 /d2 ≦0.45 ただし、d1 は前記弁軸または弁体内に設けられた貫通
孔の最小口径、d2 は弁体の最大径を表す。
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JPH04331880A JPH04331880A (ja) | 1992-11-19 |
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