JP2716083B2 - Pzt系光起電力素子 - Google Patents

Pzt系光起電力素子

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JP2716083B2
JP2716083B2 JP7273429A JP27342995A JP2716083B2 JP 2716083 B2 JP2716083 B2 JP 2716083B2 JP 7273429 A JP7273429 A JP 7273429A JP 27342995 A JP27342995 A JP 27342995A JP 2716083 B2 JP2716083 B2 JP 2716083B2
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photovoltaic
pzt
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voltage
photovoltaic element
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一洋 野中
守人 秋山
将博 小松
晃 高瀬
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工業技術院長
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光強度センサー、高
電圧発生器、光アクチュエータなどとして好適な、PZ
T系光起電力素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焦電体などの中心対称性をもたない結晶
に光を照射すると、分極軸の方向に沿って定常的な電流
が観測され、開放状態では高電圧の発生することが知ら
れている。この現象では、ほかの光起電力効果、例えば
P−N接合によるシリコンの太陽電池においてはせいぜ
い数ボルトの起電圧しか得られないのに比較し、メガボ
ルトのオーダーにまで達する高い電圧値が報告されてい
る。このため、この光起電力効果は、異常光起電力効果
と呼ばれ、ほかの光起電力効果とは区別されている。
【0003】この異常光起電力効果によって得られる起
電力は、光強度センサー、高電圧発生器などへの応用が
提案されている。この性質のほかにも、焦電体は電圧が
加わるとひずみを生じる圧電性を有しているので、光照
射で発生する起電圧によってその焦電体は自体にひずみ
を生じることもよく知られている。この現象は、光ひず
み効果として知られており、光アクチュエータや光スイ
ッチに応用することができる。
【0004】しかしながら、いずれの応用についても、
実用化には至っておらず、光起電力素子としての性能向
上が望まれている。光アクチュエータにおいては、応答
速度の向上が実用化への最重要課題と位置付けられてい
る。これまでの研究報告によれば、応答速度は光起電流
の大きさに依存することが知られている。
【0005】異常光起電力効果を示すセラミックス材料
としては、これまでジルコン酸チタン酸鉛を主成分とし
たPZT系セラミックスがおもに検討されている。ま
た、PZTにLaを数モル%程度添加したものはとくに
PLZTと呼ばれ、光ひずみ効果に優れた材料として知
られている。
【0006】これらの材料は一般式、ABO3で表わさ
れるペロブスカイト型結晶構造をとる。このうち、A位
置はイオン半径の比較的大きなPbやLaなどのイオン
が占める。また、B位置はイオン半径の比較的小さなZ
rやTiなどのイオンが占める。なお、O位置には酸素
イオンが入る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】PZT系セラミックス
の光起電力効果の向上には、これまで種々の不純物元素
の添加および添加方法、窒素雰囲気中での熱処理などが
検討され、それぞれ有効性が認められている。しかしな
がら、いずれの方法によっても光起電力効果の特性向上
には限界がある。
【0008】したがって、このほかにも光起電力効果の
特性向上に効果的な新規の材料製造方法を探求する必要
がある。さらにこれら種々の製造方法を組み合わせるこ
とによって、材料特性を相乗的に引き上げることが実用
上極めて重要な課題となっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、PZT系
セラミックスを製造する際、異常光起電力効果を向上さ
せるために、ペロブスカイト型結晶構造ABO3におい
て、A/Bのモル比の影響に着目し、種々研究を重ねた
結果、Pb1-x(Zr0.5Ti0.5)O3-xの組成を有する
PZT系セラミックスにおけるPb/(Zr+Ti)の
モル比を所定の範囲内に選ぶことにより光起電流および
光起電圧が著しく増加することを見出した。
【0010】すなわち、本発明は、一般式 Pb1-x(Zr0.5Ti0.5)O3-x (I) (ただし、xは0.01〜0.05である)で表わされ
る組成を有するPZT系セラミックスから成る光起電力
素子を提供するものである。
【0011】上記の一般式(I)においてxが0.01
よりも小さい場合、すなわちPb/(Zr+Ti)のモ
ル比が0.99よりも大きい場合には、光起電流および
光起電圧は急速に低下する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の光起電力素子の材料とな
るPZTは、PbO、ZrO2及びTiO2あるいは、焼
成時にこれらの金属酸化物に変換しうる化合物例えば炭
酸塩、炭酸水素塩を粉末で、上記一般式(I)に相当す
るモル比で混合し、仮成形したのち、800℃付近で仮
焼し、次いで1200℃付近で焼結することにより製造
することができる。
【0013】このようにして得た焼結体を角柱状に切り
出し、その一方の面を鏡面研磨し、この研磨面の両側面
に金、銀、白金などの電極を設けることにより試料を作
成し、これについて分極を行う。
【0014】この分極処理は、試料を24〜150℃の
シリコーンオイル中に浸せきし、0.5〜3.5kV/
mmの直流電界を印加して行われる。このうち、1.5
kV/mm、150℃、34min程度の分極処理が適
当であるが、これに限られるものではない。印加電圧が
高いほどよく分極されるが、あまり高いと試料が割れた
りする。また、試料の加熱温度も高くなるほど分極され
やすくなるが、試料の電気抵抗が低下し、高電圧が印加
できなくなる。
【0015】光源には500W超高圧水銀ランプを使用
し、これから発生した光をガラスフィルターでろ波し、
365nm付近に最大強度をもつ300〜400nmの
波長の光を取出した。これを平行光線として上記試料の
鏡面部分に垂直に照射し、光起電流又は起電圧を測定す
る。なお、試料照射面における光強度の大きさは40m
W/cm2に調整した。この光起電流の大きさは、光強
度に比例して大きくなることが知られている。そして、
光強度の大きさは、ある程度任意に調整可能である。
【0016】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0017】実施例 PbO、ZrO及びTiO2の粉末を、式Pb1-x(Zr
0.5Ti0.5)O3-xにおけるxを0.05から−0.1
まで変化させた組成に対応する量で、ボールミル混合
し、それぞれ、仮成形したのち、800℃で10時間仮
焼した。次いでこの仮焼物をボールミル粉砕後、直径1
9mm、厚さ5mmの円板状に静水圧成形し、マグネシ
アのさやの中に装入し、1200℃で2時間焼結した。
焼結体の一方の面を光照射面として鏡面研摩したのち、
角柱状(3×3×8mm)に切り出し、金をスパッター
コーティングして電極を形成し、試料を調製した。シリ
コーンオイル中、温度150℃において直流電界1.5
kV/mmを34分間印加して分極させ、365nm付
近に最大強度をもつ300〜400nmの紫外線を平行
に試料の研摩面に照射した。このとき生じた短絡電流と
開放電圧の値をエレクトロメーターを用いて測定した。
その結果をグラフとして図1に示す。図中の実線は光起
電流、破線は起電圧を示す。
【0018】このグラフから、xが0.01以上になる
と、すなわちPb/(Zr+Ti)のモル比が0.99
以下になると光起電流及び起電圧が著しく増加すること
が分る。
【0019】
【発明の効果】本発明によると、応答速度及び光エネル
ギーからの機械的エネルギーの変換能率の優れた光歪素
子を簡単に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PZTにおけるPb/(Zr+Ti)のモル
比と、光起電流及び起電圧との関係を示すグラフ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 Pb1-x(Zr0.5Ti0.5)O3-x (ただし、xは0.01〜0.05である)で表わされ
    る組成を有するPZT系セラミックスから成る光起電力
    素子。
JP7273429A 1995-09-27 1995-09-27 Pzt系光起電力素子 Expired - Lifetime JP2716083B2 (ja)

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JPH0987018A JPH0987018A (ja) 1997-03-31
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