JP2713293B2 - ガス絶縁静止誘導電器 - Google Patents
ガス絶縁静止誘導電器Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自然循環自然冷却方式
のガス絶縁静止誘導電器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の自然循環自然冷却方式のガス絶縁
静止誘導電器における外部引出し用ブッシングの配置は
図11または図12に示す通りであり、中身本体2を収
納し、内部空間に絶縁および冷却媒体としてSF6ガス
のような高耐圧のガス5を封入したタンク1の上部端面
または上部側面にブッシング6を取付けていた。これ
は、一般の油入変圧器等と同様に内部配線の容易さや外
部ケーブル引き回しの容易さ等の理由によるが、タンク
1と放熱器9内を循環するガスの対流によって中身本体
2の放熱冷却を行なう自然循環自然冷却方式のガス絶縁
静止誘導電器においては、運転時にタンク内の上の方ほ
どガス温度が高くなるので、図11、図12のようにタ
ンク1の上部にブッシング6を取付けた場合、ブッシン
グ6は静止誘導電器の最高温部に置かれていることにな
る。 【0003】他のブッシング配置例として、沸騰冷却式
変圧器では、実開昭59−166426号に記載のよう
に、絶縁および冷却媒体の蒸気中よりも絶縁性能の優れ
た凝縮液中にブッシングを配置した方がブッシング相互
間およびブッシングと接地部分との間の絶縁距離を短縮
できることから、タンク内のスペースも考慮して、タン
ク下部側面にブッシングを取付けたものがあり、また油
入変圧器では、実開昭60−57110号に記載のよう
に、コイルからのリード線引出し位置と高さを合わせる
ため、タンク側面中央部にブッシング収納ポケットを設
け、該ポケットの先端部にブッシングを取付けているも
のもある。 【0004】しかし、上記沸騰冷却式変圧器の例では、
熱伝導率の高い凝縮液の対流によりタンク上、下部の温
度差は10℃程度と比較的小さいため、タンク下部にブ
ッシングを配置しても、その部分の温度は変圧器の最高
温部の温度と大差がなく、また上記油入変圧器の例で
も、ブッシング取付位置が油面に近いため、ブッシング
は変圧器のほぼ最高温部に置かれていることになる。 【0005】したがって、これら従来技術では、いずれ
もブッシングの材料として、許容温度が中身本体と同程
度の材料を使用する必要がある。特に、自然環境自然冷
却方式のガス絶縁静止誘導電器では、経済上および寸法
や電気的性能等の理由から、中身本体の耐熱区分として
通常E種以上が採用されており、また絶縁性向上のため
封入ガス圧力をゲージ圧で1kg/cm2程度と高くしてい
る関係上、シール性能も考慮してブッシングには使用許
容温度が高く、かつ寸法精度の良い耐熱性エポキシ樹脂
ブッシングが使用されていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の自
然循環自然冷却方式のガス絶縁静止誘導電器では、最高
温部であるタンク上部にブッシングを取付けていたた
め、中身本体の耐熱区分をE種以上とした場合、ブッシ
ングにもこれと同程度の高温使用に耐えうる耐熱性エポ
キシ樹脂ブッシングを使用する必要があり、この耐熱エ
ポキシ樹脂ブッシングは、高温下での耐クラック性、熱
安定性の向上をはかる必要上、許容温度の高い高価な耐
熱性エポキシ樹脂を材料として用いているため、JEC
−211(エポキシ樹脂ブッシング)による一般形エポ
キシ樹脂ブッシングに比べ倍近い高価格になるばかりで
なく、耐熱性や機械的強度向上のため樹脂に混入する添
加剤の影響で破壊電圧が低下し、これを補償するために
ブッシングの寸法が大きくなるという欠点を有してい
た。 【0007】また、ブッシング取付部が高温になるた
め、ブッシング取付部に介装するOリング等のシール材
7にふっ素系ゴム等の耐熱性材料を用いたり、ブッシン
グに接続する外部ケーブルにも耐熱架橋ポリエチレンケ
ーブル等の耐熱性ケーブルを使用することが必要とな
り、さらにシール材の熱劣化を考慮して、信頼性向上の
ためブッシング取付部のシール材7を2重に配置する
等、シール構造も複雑となっていた。 【0008】本発明の目的は、ブッシング等の外部引出
し用付属品に中身本体よりも許容温度の低い材料を用い
て、熱的、電気的に安定で、かつコンパクトなものとす
ることを可能にし、ガス絶縁静止誘導電器の小形化と信
頼性および経済性の向上を図ることにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は自然循環自然冷却方式のガス絶縁静止誘導
電器において、運転時のタンク上部とタンク下部のガス
温度の差を比較的大きく設定し、ガス温度のより低いタ
ンク下部またはタンク下部に連通するブッシング収納ポ
ケットに外部引出用ブッシングを配置した構成としたこ
とを特徴とするものである。 【0010】 【作用】自然循環自然冷却方式のガス絶縁静止誘導電器
では、タンク内のガスの対流により、運転時にタンクの
上部と下部とでガス温度の差が生じる。この温度差はガ
スの熱特性、巻線の形状、冷却装置の性能その他多くの
要素により左右されるが、ガスの熱伝導率が比較的小さ
いことから、油入変圧器や沸騰冷却式変圧器等に比べて
タンク上、下の温度差は大きくなる傾向がある。 【0011】通常は、タンク上、下のガス温度の差を1
0〜15℃程度に抑えるように冷却設計がなされている
が、本発明では、逆にタンク上、下のガス温度の差を比
較的大きく設定して、タンク下部のガス温度を通常より
も低下させ、この低温部にブッシングを配置する(中身
本体の巻線冷却ダクトやタンク側面に接続する放熱器等
のガス流路を絞ったり、封入ガス圧を下げることで、タ
ンク上、下のガス温度の差は大きくなる)。こうするこ
とにより、ブッシングには中身本体よりも耐熱区分の少
なくとも1クラス下に相当する低許容温度の材料を使用
することが可能となる。たとえば、図2の温度分布例に
示すように、中身本体の耐熱区分をE種とし、タンク上
部h1近辺のガス温度をE種絶縁の許容温度である12
0℃に設定した場合、タンク上下のガス温度の差を40
℃とする冷却設計を行なうと、タンク下部h2近辺のガ
ス温度は80℃となり、ブッシングとしてはA種絶縁相
当の低許容温度(90℃程度)の一般形エポキシ樹脂ブ
ッシング(JEC−211)を使用できる。 【0012】また、ブッシング取付部の温度低下に伴
い、ブッシング取付部のシール材やブッシングに接続す
る外部ケーブルにも、中身本体より許容温度の低いもの
(A種絶縁相当)を使用できることになる。 【0013】 【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図10により
説明する。 【0014】本発明の第1実施例の構成を図1により説
明する。巻線3、鉄心4、巻線支持絶縁物14、鉄心締
金具16、締金具・鉄心間絶縁物17からなる静止誘導
電器の中身本体2をタンク1に収納し、タンク1の内部
空間には絶縁および冷却媒体としてSF6ガスのような
高耐圧のガス5を封入してある。タンク1の側面には放
熱器9を取付け、これを通してタンク1内のガスを対流
により循環させる。外部引出し用ブッシング6はシール
材7を介してタンク1の下部側面に取付け、巻線3の下
部から引出したリード線8をブッシング6の一端に接続
してあり、ブッシング6の他端には図示しない外部ケー
ブルが接続される。15は巻線3に接続されたタップ切
換器、18はタンク1の下部に配置された給・排気弁で
ある。 【0015】図2は、本実施例において、タンク上部h
1付近のガス温度を120℃、タンク下部h2付近のガ
ス温度を80℃とするように冷却設計を行なった場合の
タンク高さ方向の温度分布例を示す図で、この場合、タ
ンク下部に配置されたブッシング6には、許容温度が9
0℃程度の一般形エポキシ樹脂ブッシングを使用するこ
とができる。一般形エポキシ樹脂ブッシングは、従来の
ガス絶縁静止誘導電器に使用されていた耐熱性エポキシ
樹脂ブッシングに比べはるかに安価で経済的である。本
実施例によれば、ブッシング6は90℃以下の比較的低
温領域で使用されるため、許容温度が比較的低い一般形
エポキシ樹脂ブッシングでも熱的、電気的に安定した性
能が得られ、寸法精度が良いので、シール性能の面でも
問題はない。また、耐熱性エポキシ樹脂ブッシングに比
べると、耐熱性や機械的強度向上のため樹脂に混入する
添加剤の量が少なくてよいので、添加剤による破壊電圧
の低下が避けられ、ブッシングの小形化、ひいてはガス
絶縁静止誘導電器全体の小形化が図れる。 【0016】タップ切換器15等の他の導電部品につい
ても、上記ブッシングと同様、タンク下部に配置するこ
とにより、絶縁材料の許容温度を下げ、一般形フェノー
ル樹脂積層材等の安価な材料を使用できる。 【0017】中身本体2については、タンク上部温度を
120℃とした場合、巻線3にはE種絶縁を採用する必
要があるが、巻線支持絶縁物14、締金具・鉄心間絶縁
物17や、巻線内部に配置するダクトピース等の内部絶
縁構造物の材料は上部と下部で耐熱区分を分け、たとえ
ば上部のみE種絶縁材料を使用し、下部にはA種相当の
絶縁材料を使用することで材料費の低減を図ることがで
きる。中身本体2の耐熱区分をB種またはH種等に格上
げし、封入ガス圧を下げるなどしてタンク上、下の温度
差をさらに大きくすると、中身本体の下部に配置する絶
縁構造物には上部に配置する絶縁構造物より耐熱区分の
2クラス下の材料を使用することも可能である。 【0018】タンク取付ける部品のシール材(ガスケッ
ト)についても、前述の内部構造絶縁物と同様、放熱器
9の上側接続部等のタンク上部の高温域に配置するもの
は、ふっ素ゴム等のE種絶縁相当の耐熱材料を使用する
必要があるが、本来タンク下部の低温域に配置された放
熱器9の下側接続部や給・排気弁18あるいは本発明に
よりタンク下部に配置されたブッシング6等のシール材
については、許容温度の比較的低いニトリルゴム等の安
価な一般用材料を使用することができる。また、ブッシ
ング6をタンク下部の低温域に配置したことにより、ブ
ッシング取付部におけるシール材7の熱劣化の進行が遅
くなり、信頼性の向上が図れるので、シール構造もOリ
ングを一重に配置するだけで良くなり、構造を簡素化で
きる。 【0019】図3〜図10は本発明の他の実施例を示
す。図3に本発明の第2実施例を示す。本実施例は、タ
ンク1の下部側面に水平円筒状のブッシング収納ポケッ
ト12を設け、該収納ポケット12の先端部にブッシン
グ6を取付けたものである。このようなタンク下部と連
通するブッシング収納ポケット付構造とすることによ
り、ブッシング取付部のガス温度はポケット部の放射冷
却によってタンク内のガス温度よりも低くなり、その結
果、図1に示す第1実施例よりブッシング取付部の温度
を下げることができる。 【0020】図4に本発明の第3実施例を示す。本実施
例は、図3に示す第2の実施例におけるブッシング収納
ポケット12に放熱フィン13を付加したもので、ブッ
シング取付部の温度をさらに低下させる効果がある。 【0021】図5に本発明の第4実施例を示す。本実施
例は、ブッシング収納ポケット12にブッシング6を上
向きに取付ける場合、タンク1の側面に沿ったブッシン
グ収納ポケット12の内壁部に断熱材20を貼付けるこ
とにより、タンク側面からの熱伝導の影響を抑え、ブッ
シング収納ポケット12内のガス温度をタンク1の最下
部の温度に近付けることを狙ったものである。 【0022】図6に本発明の第5実施例を示す。本実施
例は、ブッシング6をブッシング収納ポケット12のタ
ンク1底部よりも低い位置に下向きに取付け、ブッシン
グ取付部を最低ガス温度部とするとともに、ブッシング
6を床下ピット21に挿入し、ピット内ケーブルとの配
線作業を容易にしている。 【0023】図7に本発明の第6実施例を示す。本実施
例は、図1に示す第1実施例における中身本体2を台1
9により持ち上げ、タンク1の下部側面に取付けたブッ
シング6の高さを相対的に低くしたもので、これによっ
てもブッシング取付部のガス温度を下げる効果がある。 【0024】図8に本発明の第7実施例を示す。本実施
例は、図1に示す第1実施例におけるブッシング6に加
えて、中継ブッシング10をタンク1の上部側面にステ
ー22で取付け、ブッシング6との間を中継ケーブル1
1で接続したもので、この方式は、タンク1の上方から
外部ケーブルを引込む場合、ケーブル配線作業を容易に
する利点がある。ここで使用する中継ブッシング10
は、耐熱性やシール性を必要としない安価な気中ブッシ
ングでよい。 【0025】図9に本発明の第8実施例を示す。本実施
例は、L字形のブッシング収納ポケット12をタンク1
の下部側面に取付け、ブッシング6をタンク1の上面と
同一高さに配置して、図8の実施例と同じく外部ケーブ
ルの配線作業を容易にしたもので、ブッシング取付部の
ガス温度はタンク下部のガス温度とほぼ同等に保たれ
る。 【0026】図10に本発明の第9実施例を示す。本実
施例は、従来、タンク上部に配置していたブッシング6
を、本発明によりタンク下部に移した跡のスペースに放
熱フィン23を設けたものである。放熱効果は高温部ほ
ど高くなることは通常知られている現象であり、特にガ
ス絶縁静止誘導電器においては、冷却効果全体に占める
放射冷却の割合が大きいので、タンク上部に放熱フィン
23を設けることにより、タンク上下の温度差が大きく
なりすぎ、不経済設計とならないよう、上下の温度差を
圧縮できる効果がある。 【0027】 【発明の効果】本発明によれば、運転時、ガス温度の比
較的低いタンク下部またはタンク下部に連通するブッシ
ング収納ポケットに外部引出し用ブッシングを配置した
ため、中身本体の耐熱区分をE種とした場合でも、ブッ
シングには従来のように中身本体の耐熱区分に合わせた
高価な耐熱性エポキシ樹脂ブッシングを用いる必要がな
く、中身本体よりも許容温度の低いA種絶縁相当の一般
形エポキシ樹脂ブッシング等の安価なものを使用でき、
また耐熱性や機械的強度の向上のため樹脂に混入する添
加剤の量が少なくてよいので、添加剤による破壊電圧の
低下が避けられ、ブッシングの小形化が可能となり、ま
た使用温度の低下によりクラックが生じにくくなり、ブ
ッシングの熱的、電気的な安定性、耐久性が向上する。
さらに、ブッシング取付部の温度低下に伴いブッシング
取付部のシール材にも許容温度の低い安価な材料を使用
でき、材料の熱劣化を考慮して従来2重に配置していた
シール材を1重配置としてブッシング取付部を小形簡単
化したり、ブッシングに接続する外部ケーブルにも従来
使用されていた耐熱性架橋ポリエチレンケーブルの代わ
りに一般雰囲気用の架橋ポリエチレンケーブルを使用で
きる等、ガス絶縁静止誘導電器全体のコンパクト化、信
頼性および経済性の向上を図ることができる。
のガス絶縁静止誘導電器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の自然循環自然冷却方式のガス絶縁
静止誘導電器における外部引出し用ブッシングの配置は
図11または図12に示す通りであり、中身本体2を収
納し、内部空間に絶縁および冷却媒体としてSF6ガス
のような高耐圧のガス5を封入したタンク1の上部端面
または上部側面にブッシング6を取付けていた。これ
は、一般の油入変圧器等と同様に内部配線の容易さや外
部ケーブル引き回しの容易さ等の理由によるが、タンク
1と放熱器9内を循環するガスの対流によって中身本体
2の放熱冷却を行なう自然循環自然冷却方式のガス絶縁
静止誘導電器においては、運転時にタンク内の上の方ほ
どガス温度が高くなるので、図11、図12のようにタ
ンク1の上部にブッシング6を取付けた場合、ブッシン
グ6は静止誘導電器の最高温部に置かれていることにな
る。 【0003】他のブッシング配置例として、沸騰冷却式
変圧器では、実開昭59−166426号に記載のよう
に、絶縁および冷却媒体の蒸気中よりも絶縁性能の優れ
た凝縮液中にブッシングを配置した方がブッシング相互
間およびブッシングと接地部分との間の絶縁距離を短縮
できることから、タンク内のスペースも考慮して、タン
ク下部側面にブッシングを取付けたものがあり、また油
入変圧器では、実開昭60−57110号に記載のよう
に、コイルからのリード線引出し位置と高さを合わせる
ため、タンク側面中央部にブッシング収納ポケットを設
け、該ポケットの先端部にブッシングを取付けているも
のもある。 【0004】しかし、上記沸騰冷却式変圧器の例では、
熱伝導率の高い凝縮液の対流によりタンク上、下部の温
度差は10℃程度と比較的小さいため、タンク下部にブ
ッシングを配置しても、その部分の温度は変圧器の最高
温部の温度と大差がなく、また上記油入変圧器の例で
も、ブッシング取付位置が油面に近いため、ブッシング
は変圧器のほぼ最高温部に置かれていることになる。 【0005】したがって、これら従来技術では、いずれ
もブッシングの材料として、許容温度が中身本体と同程
度の材料を使用する必要がある。特に、自然環境自然冷
却方式のガス絶縁静止誘導電器では、経済上および寸法
や電気的性能等の理由から、中身本体の耐熱区分として
通常E種以上が採用されており、また絶縁性向上のため
封入ガス圧力をゲージ圧で1kg/cm2程度と高くしてい
る関係上、シール性能も考慮してブッシングには使用許
容温度が高く、かつ寸法精度の良い耐熱性エポキシ樹脂
ブッシングが使用されていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の自
然循環自然冷却方式のガス絶縁静止誘導電器では、最高
温部であるタンク上部にブッシングを取付けていたた
め、中身本体の耐熱区分をE種以上とした場合、ブッシ
ングにもこれと同程度の高温使用に耐えうる耐熱性エポ
キシ樹脂ブッシングを使用する必要があり、この耐熱エ
ポキシ樹脂ブッシングは、高温下での耐クラック性、熱
安定性の向上をはかる必要上、許容温度の高い高価な耐
熱性エポキシ樹脂を材料として用いているため、JEC
−211(エポキシ樹脂ブッシング)による一般形エポ
キシ樹脂ブッシングに比べ倍近い高価格になるばかりで
なく、耐熱性や機械的強度向上のため樹脂に混入する添
加剤の影響で破壊電圧が低下し、これを補償するために
ブッシングの寸法が大きくなるという欠点を有してい
た。 【0007】また、ブッシング取付部が高温になるた
め、ブッシング取付部に介装するOリング等のシール材
7にふっ素系ゴム等の耐熱性材料を用いたり、ブッシン
グに接続する外部ケーブルにも耐熱架橋ポリエチレンケ
ーブル等の耐熱性ケーブルを使用することが必要とな
り、さらにシール材の熱劣化を考慮して、信頼性向上の
ためブッシング取付部のシール材7を2重に配置する
等、シール構造も複雑となっていた。 【0008】本発明の目的は、ブッシング等の外部引出
し用付属品に中身本体よりも許容温度の低い材料を用い
て、熱的、電気的に安定で、かつコンパクトなものとす
ることを可能にし、ガス絶縁静止誘導電器の小形化と信
頼性および経済性の向上を図ることにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は自然循環自然冷却方式のガス絶縁静止誘導
電器において、運転時のタンク上部とタンク下部のガス
温度の差を比較的大きく設定し、ガス温度のより低いタ
ンク下部またはタンク下部に連通するブッシング収納ポ
ケットに外部引出用ブッシングを配置した構成としたこ
とを特徴とするものである。 【0010】 【作用】自然循環自然冷却方式のガス絶縁静止誘導電器
では、タンク内のガスの対流により、運転時にタンクの
上部と下部とでガス温度の差が生じる。この温度差はガ
スの熱特性、巻線の形状、冷却装置の性能その他多くの
要素により左右されるが、ガスの熱伝導率が比較的小さ
いことから、油入変圧器や沸騰冷却式変圧器等に比べて
タンク上、下の温度差は大きくなる傾向がある。 【0011】通常は、タンク上、下のガス温度の差を1
0〜15℃程度に抑えるように冷却設計がなされている
が、本発明では、逆にタンク上、下のガス温度の差を比
較的大きく設定して、タンク下部のガス温度を通常より
も低下させ、この低温部にブッシングを配置する(中身
本体の巻線冷却ダクトやタンク側面に接続する放熱器等
のガス流路を絞ったり、封入ガス圧を下げることで、タ
ンク上、下のガス温度の差は大きくなる)。こうするこ
とにより、ブッシングには中身本体よりも耐熱区分の少
なくとも1クラス下に相当する低許容温度の材料を使用
することが可能となる。たとえば、図2の温度分布例に
示すように、中身本体の耐熱区分をE種とし、タンク上
部h1近辺のガス温度をE種絶縁の許容温度である12
0℃に設定した場合、タンク上下のガス温度の差を40
℃とする冷却設計を行なうと、タンク下部h2近辺のガ
ス温度は80℃となり、ブッシングとしてはA種絶縁相
当の低許容温度(90℃程度)の一般形エポキシ樹脂ブ
ッシング(JEC−211)を使用できる。 【0012】また、ブッシング取付部の温度低下に伴
い、ブッシング取付部のシール材やブッシングに接続す
る外部ケーブルにも、中身本体より許容温度の低いもの
(A種絶縁相当)を使用できることになる。 【0013】 【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図10により
説明する。 【0014】本発明の第1実施例の構成を図1により説
明する。巻線3、鉄心4、巻線支持絶縁物14、鉄心締
金具16、締金具・鉄心間絶縁物17からなる静止誘導
電器の中身本体2をタンク1に収納し、タンク1の内部
空間には絶縁および冷却媒体としてSF6ガスのような
高耐圧のガス5を封入してある。タンク1の側面には放
熱器9を取付け、これを通してタンク1内のガスを対流
により循環させる。外部引出し用ブッシング6はシール
材7を介してタンク1の下部側面に取付け、巻線3の下
部から引出したリード線8をブッシング6の一端に接続
してあり、ブッシング6の他端には図示しない外部ケー
ブルが接続される。15は巻線3に接続されたタップ切
換器、18はタンク1の下部に配置された給・排気弁で
ある。 【0015】図2は、本実施例において、タンク上部h
1付近のガス温度を120℃、タンク下部h2付近のガ
ス温度を80℃とするように冷却設計を行なった場合の
タンク高さ方向の温度分布例を示す図で、この場合、タ
ンク下部に配置されたブッシング6には、許容温度が9
0℃程度の一般形エポキシ樹脂ブッシングを使用するこ
とができる。一般形エポキシ樹脂ブッシングは、従来の
ガス絶縁静止誘導電器に使用されていた耐熱性エポキシ
樹脂ブッシングに比べはるかに安価で経済的である。本
実施例によれば、ブッシング6は90℃以下の比較的低
温領域で使用されるため、許容温度が比較的低い一般形
エポキシ樹脂ブッシングでも熱的、電気的に安定した性
能が得られ、寸法精度が良いので、シール性能の面でも
問題はない。また、耐熱性エポキシ樹脂ブッシングに比
べると、耐熱性や機械的強度向上のため樹脂に混入する
添加剤の量が少なくてよいので、添加剤による破壊電圧
の低下が避けられ、ブッシングの小形化、ひいてはガス
絶縁静止誘導電器全体の小形化が図れる。 【0016】タップ切換器15等の他の導電部品につい
ても、上記ブッシングと同様、タンク下部に配置するこ
とにより、絶縁材料の許容温度を下げ、一般形フェノー
ル樹脂積層材等の安価な材料を使用できる。 【0017】中身本体2については、タンク上部温度を
120℃とした場合、巻線3にはE種絶縁を採用する必
要があるが、巻線支持絶縁物14、締金具・鉄心間絶縁
物17や、巻線内部に配置するダクトピース等の内部絶
縁構造物の材料は上部と下部で耐熱区分を分け、たとえ
ば上部のみE種絶縁材料を使用し、下部にはA種相当の
絶縁材料を使用することで材料費の低減を図ることがで
きる。中身本体2の耐熱区分をB種またはH種等に格上
げし、封入ガス圧を下げるなどしてタンク上、下の温度
差をさらに大きくすると、中身本体の下部に配置する絶
縁構造物には上部に配置する絶縁構造物より耐熱区分の
2クラス下の材料を使用することも可能である。 【0018】タンク取付ける部品のシール材(ガスケッ
ト)についても、前述の内部構造絶縁物と同様、放熱器
9の上側接続部等のタンク上部の高温域に配置するもの
は、ふっ素ゴム等のE種絶縁相当の耐熱材料を使用する
必要があるが、本来タンク下部の低温域に配置された放
熱器9の下側接続部や給・排気弁18あるいは本発明に
よりタンク下部に配置されたブッシング6等のシール材
については、許容温度の比較的低いニトリルゴム等の安
価な一般用材料を使用することができる。また、ブッシ
ング6をタンク下部の低温域に配置したことにより、ブ
ッシング取付部におけるシール材7の熱劣化の進行が遅
くなり、信頼性の向上が図れるので、シール構造もOリ
ングを一重に配置するだけで良くなり、構造を簡素化で
きる。 【0019】図3〜図10は本発明の他の実施例を示
す。図3に本発明の第2実施例を示す。本実施例は、タ
ンク1の下部側面に水平円筒状のブッシング収納ポケッ
ト12を設け、該収納ポケット12の先端部にブッシン
グ6を取付けたものである。このようなタンク下部と連
通するブッシング収納ポケット付構造とすることによ
り、ブッシング取付部のガス温度はポケット部の放射冷
却によってタンク内のガス温度よりも低くなり、その結
果、図1に示す第1実施例よりブッシング取付部の温度
を下げることができる。 【0020】図4に本発明の第3実施例を示す。本実施
例は、図3に示す第2の実施例におけるブッシング収納
ポケット12に放熱フィン13を付加したもので、ブッ
シング取付部の温度をさらに低下させる効果がある。 【0021】図5に本発明の第4実施例を示す。本実施
例は、ブッシング収納ポケット12にブッシング6を上
向きに取付ける場合、タンク1の側面に沿ったブッシン
グ収納ポケット12の内壁部に断熱材20を貼付けるこ
とにより、タンク側面からの熱伝導の影響を抑え、ブッ
シング収納ポケット12内のガス温度をタンク1の最下
部の温度に近付けることを狙ったものである。 【0022】図6に本発明の第5実施例を示す。本実施
例は、ブッシング6をブッシング収納ポケット12のタ
ンク1底部よりも低い位置に下向きに取付け、ブッシン
グ取付部を最低ガス温度部とするとともに、ブッシング
6を床下ピット21に挿入し、ピット内ケーブルとの配
線作業を容易にしている。 【0023】図7に本発明の第6実施例を示す。本実施
例は、図1に示す第1実施例における中身本体2を台1
9により持ち上げ、タンク1の下部側面に取付けたブッ
シング6の高さを相対的に低くしたもので、これによっ
てもブッシング取付部のガス温度を下げる効果がある。 【0024】図8に本発明の第7実施例を示す。本実施
例は、図1に示す第1実施例におけるブッシング6に加
えて、中継ブッシング10をタンク1の上部側面にステ
ー22で取付け、ブッシング6との間を中継ケーブル1
1で接続したもので、この方式は、タンク1の上方から
外部ケーブルを引込む場合、ケーブル配線作業を容易に
する利点がある。ここで使用する中継ブッシング10
は、耐熱性やシール性を必要としない安価な気中ブッシ
ングでよい。 【0025】図9に本発明の第8実施例を示す。本実施
例は、L字形のブッシング収納ポケット12をタンク1
の下部側面に取付け、ブッシング6をタンク1の上面と
同一高さに配置して、図8の実施例と同じく外部ケーブ
ルの配線作業を容易にしたもので、ブッシング取付部の
ガス温度はタンク下部のガス温度とほぼ同等に保たれ
る。 【0026】図10に本発明の第9実施例を示す。本実
施例は、従来、タンク上部に配置していたブッシング6
を、本発明によりタンク下部に移した跡のスペースに放
熱フィン23を設けたものである。放熱効果は高温部ほ
ど高くなることは通常知られている現象であり、特にガ
ス絶縁静止誘導電器においては、冷却効果全体に占める
放射冷却の割合が大きいので、タンク上部に放熱フィン
23を設けることにより、タンク上下の温度差が大きく
なりすぎ、不経済設計とならないよう、上下の温度差を
圧縮できる効果がある。 【0027】 【発明の効果】本発明によれば、運転時、ガス温度の比
較的低いタンク下部またはタンク下部に連通するブッシ
ング収納ポケットに外部引出し用ブッシングを配置した
ため、中身本体の耐熱区分をE種とした場合でも、ブッ
シングには従来のように中身本体の耐熱区分に合わせた
高価な耐熱性エポキシ樹脂ブッシングを用いる必要がな
く、中身本体よりも許容温度の低いA種絶縁相当の一般
形エポキシ樹脂ブッシング等の安価なものを使用でき、
また耐熱性や機械的強度の向上のため樹脂に混入する添
加剤の量が少なくてよいので、添加剤による破壊電圧の
低下が避けられ、ブッシングの小形化が可能となり、ま
た使用温度の低下によりクラックが生じにくくなり、ブ
ッシングの熱的、電気的な安定性、耐久性が向上する。
さらに、ブッシング取付部の温度低下に伴いブッシング
取付部のシール材にも許容温度の低い安価な材料を使用
でき、材料の熱劣化を考慮して従来2重に配置していた
シール材を1重配置としてブッシング取付部を小形簡単
化したり、ブッシングに接続する外部ケーブルにも従来
使用されていた耐熱性架橋ポリエチレンケーブルの代わ
りに一般雰囲気用の架橋ポリエチレンケーブルを使用で
きる等、ガス絶縁静止誘導電器全体のコンパクト化、信
頼性および経済性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す側断面図である。 【図2】本発明の第1実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器のタンク高さ方向の温度分布の一例を示す図で
ある。 【図3】本発明の第2実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図4】本発明の第3実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図5】本発明の第4実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す送風手段の断面図である。 【図6】本発明の第5実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図7】本発明の第6実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図8】本発明の第7実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図9】本発明の第8実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図10】本発明の第9実施の形態におけるガス絶縁静
止誘導電器の構成を示す断面図である。 【図11】従来例のガス絶縁静止誘導電器の構成を示す
側断面図である。 【図12】従来例のガス絶縁静止誘導電器の構成を示す
側断面図である。 【符号の説明】 1:タンク、2:中身本体、5:ガス、6:外部引出し
用ブッシング、12:ブッシング収納ポケット。
誘導電器の構成を示す側断面図である。 【図2】本発明の第1実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器のタンク高さ方向の温度分布の一例を示す図で
ある。 【図3】本発明の第2実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図4】本発明の第3実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図5】本発明の第4実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す送風手段の断面図である。 【図6】本発明の第5実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図7】本発明の第6実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図8】本発明の第7実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図9】本発明の第8実施の形態におけるガス絶縁静止
誘導電器の構成を示す断面図である。 【図10】本発明の第9実施の形態におけるガス絶縁静
止誘導電器の構成を示す断面図である。 【図11】従来例のガス絶縁静止誘導電器の構成を示す
側断面図である。 【図12】従来例のガス絶縁静止誘導電器の構成を示す
側断面図である。 【符号の説明】 1:タンク、2:中身本体、5:ガス、6:外部引出し
用ブッシング、12:ブッシング収納ポケット。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.鉄心と巻線を有する変圧器の中身本体と、この中身
本体を収納するタンクと、このタンク内部空間に封入さ
れた絶縁性冷却媒体と、上記タンクの側面に接続されて
上記絶縁性冷却媒体が流入する放熱器を備えた自然循環
自然冷却方式のガス絶縁静止誘導電器において、運転時
のタンク上部とタンク下部のガス温度の差を比較的大き
く設定し、ガス温度のより低いタンク下部またはタンク
下部に連通するブッシング収納ポケットに外部引出し用
ブッシングを配置したことを特徴とするガス絶縁静止誘
導電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8244460A JP2713293B2 (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | ガス絶縁静止誘導電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8244460A JP2713293B2 (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | ガス絶縁静止誘導電器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61294803A Division JPH0799726B2 (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | ガス絶縁静止誘導電器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09106919A JPH09106919A (ja) | 1997-04-22 |
JP2713293B2 true JP2713293B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=17118985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8244460A Expired - Lifetime JP2713293B2 (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | ガス絶縁静止誘導電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2713293B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5740687B2 (ja) * | 2011-01-18 | 2015-06-24 | 株式会社ダイヘン | 地上設置型変圧器装置 |
EP3940727B1 (en) * | 2020-07-13 | 2024-09-04 | Hitachi Energy Ltd | A static electric induction arrangement |
-
1996
- 1996-09-17 JP JP8244460A patent/JP2713293B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09106919A (ja) | 1997-04-22 |
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