JP2708201B2 - 分離兼再生塔の樹脂分離境界面調整法 - Google Patents

分離兼再生塔の樹脂分離境界面調整法

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JP2708201B2 JP63323431A JP32343188A JP2708201B2 JP 2708201 B2 JP2708201 B2 JP 2708201B2 JP 63323431 A JP63323431 A JP 63323431A JP 32343188 A JP32343188 A JP 32343188A JP 2708201 B2 JP2708201 B2 JP 2708201B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は火力発電所あるいは原子力発電所の復水を処
理する復水脱塩装置の再生設備に用いられている分離兼
再生塔における、樹脂分離境界面の調整法に関するもの
である。
<従来の技術> 火力発電所あるいは原子力発電所の復水を処理する復
水脱塩装置は、複数の通水塔と一系列の再生設備とから
構成されている。
すなわち複数の通水塔で復水を処理し、その内の1塔
の通水塔の圧力損失が増加したり、あるいはその処理水
純度が低下したり、あるいは定収量に達した際に、当該
通水塔内の使用済のカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂との混合樹脂を再生設備に移送するとともに、再生設
備ですでに再生して貯留している再生済混合樹脂を前記
通水塔に充填して通水を再開したり、あるいは再生設備
ですでに再生した再生済混合樹脂をあらかじめ充填して
あるスタンバイの通水塔を通水に切り換えて、当該通水
中に再生設備に移送された前記使用済混合樹脂を再生し
て、次回の次の使用済混合樹脂の再生に備えられるもの
である。
このような復水脱塩装置に用いられる再生設備として
は種々のものがあるが、混合樹脂の再生の仕方によって
いわゆる1塔再生方式のものと、2塔再生方式のものと
に大別される。
1塔再生方式の再生設備とは、通水塔から移送された
混合樹脂を分離兼再生塔に受け入れて逆洗で分離し、た
とえば2層に分離した上層のアニオン交換樹脂、下層の
カチオン交換樹脂をそのままの状態で再生するものであ
る。
これに対して2塔再生方式とは、通水塔から移送され
た混合樹脂を分離兼再生塔に受け入れて逆洗で分離した
後、上層のアニオン交換樹脂を他の塔に移送し、両イオ
ン交換樹脂を別個の塔で再生するものである。なお、こ
の場合の分離兼再生塔を、通常は分離兼カチオン再生塔
と称している。
ところで、復水脱塩装置の処理水として、近年極めて
高純度のものが要求されるようになってきており、その
ために上記再生設備、特に分離兼再生塔に種々の改良が
なされている。
すなわち、復水脱塩装置の処理水純度は、一般に再生
後の混合樹脂内におけるNa形カチオン交換樹脂、Cl形も
しくはSO4形のアニオン交換樹脂の存在比によって左右
され、当該存在比を規定値以下に維持しなければ要求さ
れる処理水純度を満足させることが出来ない。中でもNa
形カチオン交換樹脂の存在比が最も大きく影響し、再生
後のカチオン交換樹脂のナトリウム分率(全交換樹脂基
に対するNa形交換基のモル分率)をたとえば0.003以下
としなければならない場合もある。
再生後の混合樹脂にNa形カチオン交換樹脂が混入する
原因は主として、アニオン交換樹脂を再生する際に用い
る水酸化ナトリウム溶液がカチオン交換樹脂に接触し、
この接触のためにNa形となった陽イオン交換樹脂がその
まま再生後の混合重視に混入することにある。
このような理由から、従来の分離兼再生塔においては
以下に述べるような種々の改良がなされているのであ
る。
たとえば前記1塔再生方式の分離兼再生塔の場合、当
該再生塔内にて洗浄分離後に形成されるカチオン交換樹
脂層(下層)とアニオン交換樹脂層(上層)との分離境
界面に再生廃液排出用のコレクタを設置すると、アニオ
ン交換樹脂に水酸化ナトリウム溶液を下降流で通薬して
再生し、再生廃液を当該コレクタから取り出す際に、多
量の水酸化ナトリウムを再生廃液がカチオン交換樹脂に
接触して再生後のナトリウム分率が増加してしまう。そ
こで、前記コレクタの設置位置を分離境界面より上方の
アニオン交換樹脂層内とすることにより、分離境界面付
近のカチオン交換樹脂に水酸化ナトリウムを含む再生廃
液が接触するのを防止している。
また、2塔再生方式の場合は、分離兼再生塔(分離兼
カチオン再生塔)にて上層に分離されたアニオン交換樹
脂を他の塔に移送するための樹脂取り出しノズルを、分
離兼再生塔内に存在するアニオン交換樹脂を当該塔内に
ほとんど残留させることなく、ほぼ完全に他の塔に移送
し得るような位置、すなわち両イオン交換樹脂のほぼ分
離境界面付近に設置すると、移送したアニオン交換樹脂
中に、分離境界面付近に存在した少量のカチオン交換樹
脂が混入することとなり、これに再生剤である水酸化ナ
トリウム溶液が接触して再生後のナトリウム分率が増加
する。これを防止するため、2塔再生方式においては分
離境界面に上方に少量の陰イオン交換樹脂を残留させて
移送し得るような位置、すなわち分離境界面よりやや上
方の位置にアニオン交換樹脂の取り出しノズルを付設す
ることにより、他の塔内に当該境界面付近のカチオン交
換樹脂が混入するのを防止している。
なお、2塔再生方式においては分離境界面上方の少量
のアニオン交換樹脂と分離境界面下方の少量のカチオン
交換樹脂とを更に別塔に移送し、この移送した混合樹脂
は再生せずに貯蔵し、次回に送られて来る混合樹脂と合
わせて、以降は前述と同様にして常に再生しない樹脂と
して別塔に移送するという手法も近年採用されることが
多い。この手法を採用することにより、分離兼再生塔に
てカチオン交換樹脂の再生剤がアニオン交換樹脂に接触
することも併せて防止し得る。
<発明が解決しようとする問題点> 上述した如く、従来の分離兼再生塔においては、特に
再生後のカチオン交換樹脂のナトリウム分率を規定値以
下に維持するという目的を達成するために種々の工夫、
改良がなされているが、この目的が確実に達成されるた
めには、1塔再生、2塔再生の如何にかかわらず、分離
兼再生塔において逆洗分離後の両イオン交換樹脂の分離
境界面が、常に規定の位置(実際にはある基準の範囲内
の位置)に形成されることが前提となる。
当該分離境界面の位置は、下層に分離されるカチオン
交換樹脂の容量によって決まり、従って各通水塔内への
混合樹脂の初期充填に際して、あるいは旧樹脂を新品樹
脂と交換するなどに際しては、特にカチオン交換樹脂の
容量を厳密に調整して充填している。
しかしながら、たとえカチオン交換樹脂の容量を厳密
に調整して充填しても、復水脱塩装置を運転するうちに
通水塔から分離兼再生塔に送られて来る混合樹脂中のカ
チオン交換樹脂の容量に変化が生じ、場合によっては分
離境界面が規定の位置に形成されないことがある。この
原因としては、復水脱塩装置における各通水塔と再生設
備間での樹脂移送や、再生設備内でのたとえば分離兼再
生塔から再生済混合樹脂の貯槽への樹脂移送などの、樹
脂移送時に生じる特にカチオン交換樹脂の取り残しによ
る復水脱塩装置系内のカチオン交換樹脂量のバランスの
崩れ、あるいは通水−再生の繰り返しによって生じるカ
チオン交換樹脂の付加逆膨潤などが挙げられる。このよ
うな原因によって分離兼再生塔に送られて来るカチオン
交換樹脂の容量が変化し、両イオン交換樹脂の分離境界
面が規定の位置に形成されない場合には、当然のことな
がら良好な再生がなされなくなり、従って再生後の通水
において処理水純度が低下するという問題を生じる。
すなわち、分離兼再生塔に送られて来る混合樹脂中の
カチオン交換樹脂量が規定量より多く、よって分離境界
面が規定の位置より高い場合には、1塔再生方式および
2塔再生方式の場合とも前述した好ましくない状態と全
く同じとなり、カチオン交換樹脂がアニオン交換樹脂の
再生剤である水酸化ナトリウム溶液と接触することとな
って結果的には通水時のナトリウムリークが増大する。
逆に、カチオン交換樹脂の量が規定量より少なく、分
離境界面が規定の位置より低い場合には、1塔再生方
式、2塔再生方式にかかわらず、カチオン交換樹脂の再
生剤である塩酸あるいは硫酸と接触するアニオン交換樹
脂の量が、正常時より多くなってCl形、もしくはSO4
のアニオン交換樹脂の量が増大し、結果として処理水の
ClリークもしくはSO4リークが増大する。
本発明は従来の復水脱塩装置における上述した問題点
を解決するもので、使用済の混合樹脂を分離兼再生塔で
逆洗分離した際に分離境界面が規定の位置に形成されな
い場合、これを極めて容易に規定の位置に調整し得る、
分離兼再生塔の樹脂分離境界面調整法を提供することを
目的とするものである。
<問題点を解決するための手段> かかる目的を達成するためになされた本発明は、通水
塔から移送されるカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂
との混合樹脂を受け入れ、当該混合樹脂をアニオン交換
樹脂を上層に、カチオン交換樹脂を下層に分離し、両イ
オン交換樹脂を再生するか、あるいは上層のアニオン交
換樹脂を他塔に移送し、残留させたカチオン交換樹脂を
再生する分離兼再生塔において、内部にカチオン交換樹
脂を保有し、かつ加圧可能な樹脂調整塔を並設するとと
もに、分離兼再生塔と当該樹脂調整塔との間を、両塔内
部に有するカチオン交換樹脂を相互に移送するための移
送管で連通し、分離兼再生塔で分離した両イオン交換樹
脂の分離境界面があらかじめ決定されている規定の位置
より低い場合は、樹脂調整塔を加圧することにより同塔
内のカチオン交換樹脂を前記移送管を用いてスラリー状
態で分離兼再生塔に移送し、また前記分離境界面が前記
規定の位置より高い場合は、分離兼再生塔を加圧するこ
とにより、同塔内のカチオン交換樹脂を前記移送管を用
いてスラリー状態で樹脂調整塔に移送して、分離境界面
を前記規定の位置に調整することを特徴とする分離兼再
生塔の樹脂分離境界面調整法である。
<作用> 以下に本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
第1図は本発明の実施態様の一例を示すフローの説明
図であり、図中1は分離兼再生塔を示しており、2は図
示しない通水塔から移送されたカチオン交換樹脂とアニ
オン交換樹脂との混合樹脂を逆洗分離した際に上層に分
離されたアニオン交換樹脂、3は下層に分離されたカチ
オン交換樹脂、4はこれら両イオン交換樹脂の分離境界
面をそれぞれ示している。
また、5は分離兼再生塔1に並設した樹脂調整塔であ
り、当該調整塔5は内部にカチオン交換樹脂3Aを保有
し、かつ加圧可能な構造としてある。
前記分離兼再生塔1と当該樹脂調整塔5との間を、分
離兼再生塔1の下方部に分離されたカチオン交換樹脂3
の一部を当該再生塔1から抜き出して樹脂調整塔5に移
送出来るように樹脂抜き出し移送管6により、弁7を介
して連通し、またこれとは逆に、樹脂調整塔5内に予め
保有したカチオン交換樹脂3Aを、当該調整塔5から分離
兼再生塔1に供給移送出来るように樹脂供給移送管8に
より、弁9を介して連通する。
前記樹脂抜き出し移送管6の分離兼再生塔1への付設
に際しては、当然のことながら当該移送管6の樹脂取り
出し口が分離兼再生塔1下方のカチオン交換樹脂3層形
成部に臨むように、通常は当該形成部の最下部付近に臨
むように付設する。一方、当該移送管6の樹脂調整塔5
への付設位置は特に限定されず、第1図においては当該
移送管6の樹脂吐き出し口が樹脂調整塔5の上方部に臨
むように付設されている。
また、前記樹脂供給移送管8の樹脂調整塔5への付設
に際しても、当該移送管8の樹脂取り出し口が樹脂調整
塔5に保有したカチオン交換樹脂3Aの層形成部に臨むよ
うに、通常は当該層形成部の最下部付近に臨むように付
設する。一方、当該樹脂供給移送管8の分離兼再生塔1
への付設位置は特に限定されず、第1図においては当該
移送管8の樹脂吐き出し口が分離兼再生塔1のフリーボ
ード部10に臨むように付設されている。
更に、分離兼再生塔1に樹脂移送用水の供給管11を、
弁12を介して接続し、また樹脂調整塔5にも樹脂移送用
水の供給管13を、弁14を介して接続する。これらの樹脂
移送用水の供給管11、13の接続位置は、分離兼再生塔1
あるいは樹脂調整塔5のいかなる位置でもよく、第1図
においては分離兼再生塔1あるいは樹脂調整塔5のそれ
ぞれ底部に接続してある。
なお、第1図において符号15は分離兼再生塔1の頂部
に付設したオーバーフロー管を、16は当該オーバーフロ
ー管15に付設した弁を、17は樹脂調整塔5の頂部に付設
したオーバーフロー管を、18は当該オーバーフロー管17
に付設した弁を示しており、更に19は使用済の混合樹脂
を通水塔(図示せず)から分離兼再生塔1に移送するた
めの樹脂移送管を示している。
また、分離兼再生塔1には、通常再生剤の通薬配管や
ディストリビュータなどの再生に必要な設備、あるいは
上層のアニオン交換樹脂2を他塔に移送するための配管
などが付設されているが、図面が複雑となる関係から第
1図においてはこれらの設備を省略してある。
以上のようなフローの装置を用いて、分離兼再生塔1
の樹脂分離境界面の位置を調整するには、以下のように
して行う。
すなわち、通水塔(図示せず)から樹脂移送管19を介
して移送される使用済の混合樹脂を分離兼再生塔1内に
受け入れ、空気などで十分にスクラビングして酸化鉄な
どのクラッドを水流により当該再生塔1外に排出した
後、図示しない逆洗用水の流入管を介して当該再生塔1
下部から上昇流の逆洗水を流入して両イオン交換樹脂を
充分に膨張させ、両イオン交換樹脂の沈降速度の差を利
用して上層にアニオン交換樹脂、下層にカチオン交換樹
脂を集合させ、次いで逆洗水の流入を止めて沈整するこ
とにより、第1図に示した如く上層にアニオン交換樹脂
2、下層にカチオン交換樹脂3を形成させる。
上記逆洗、沈整後に形成される両イオン交換樹脂の分
離境界面4が、予め決定されている規定の位置に存在す
る場合には、そのまま常法に従って両イオン交換樹脂の
再生を行えばよい。しかし、分離境界面4が規定の位置
に形成されなかった場合には、以下のような操作を行っ
て分離境界面4の位置の調整を行う。
先ず、形成された分離境界面4の位置が規定の位置よ
り高い場合、つまり分離兼再生塔1内のカチオン交換樹
脂3の容量が規定量より多い場合には、形成された分離
境界面4の位置と予め決定されている規定の分離境界面
との差(高さ)および分離兼再生塔1の断面積とから余
剰分のカチオン交換樹脂の容量を知り、当該余剰分のカ
チオン交換樹脂を以下のような操作によって分離兼再生
塔1外に引き抜く。すなわち、樹脂調整塔5のオーバー
フロー管17に付設した弁18および樹脂抜き出し移送管6
に付設した弁7とを開として、分離兼再生塔1内のカチ
オン交換樹脂3の一部を抜き出して樹脂調整塔5に移送
し得る状態とする。次いで、あるいは上記弁操作と同時
に分離兼再生塔1の樹脂移送用水の供給管11に付設した
弁12を開とし、当該再生塔1内に樹脂移送用水を流入さ
せる。当該樹脂移送用水の流入によって分離兼再生塔1
内の圧力を上昇させ、当該圧力上昇によって分離兼再生
塔1内のカチオン交換樹脂3を、樹脂抜き出し移送管6
および弁7を介して、スラリー状として樹脂調整塔5に
移送する。
このような、樹脂移送用水の供給による塔内圧力の上
昇を利用した樹脂移送手段においては、塔内への樹脂移
送用水の供給流量を一定とすることによって単位時間当
たりに移送される樹脂量を常に一定に保つことが出来
る。第2図は、この点を確認するために行った本発明者
らの実験結果の一例を示すもので、樹脂移送用水の供給
流量を一定とした場合の、樹脂移送開始後の経過時間、
すなわち樹脂移送時間(横軸)と、樹脂(カチオン交換
樹脂)移送量(縦軸)との関係の一例を示したグラフで
ある。第2図に示した如く、両者の関係は明らかな直線
関係にあり、樹脂移送用水の供給流量を一定とすること
により、単位時間当たりに移送される樹脂量、すなわち
樹脂移送速度を一定に保つことが出来ることがわかる。
従って、上記カチオン交換樹脂3の移送に際しては、
一定条件下における樹脂移送時間とカチオン交換樹脂の
移送量との関係グラフを予め作成しておけば、当該グラ
フと、前述のようにして求めた余剰分のカチオン交換樹
脂の容量、すなわち引き抜くべきカチオン交換樹脂の容
量とから、必要な樹脂移送時間を知ることが出来、この
時間が経過するまで上記カチオン交換樹脂3の樹脂調整
塔5への移送を行えば、余剰分カチオンの交換樹脂3を
正確に引き抜くことが出来る。
上述した、必要な樹脂移送時間が経過したら、直ちに
弁12を閉としてカチオン交換樹脂3の移送を停止する。
次いで、弁7の上流側であって、樹脂抜き出し移送管6
のなるべく弁7に近接した位置に付設した分岐管(図示
せず)を介して樹脂抜き出し移送管6内に水を供給し、
当該移送管6内に残留しているカチオン交換樹脂3を樹
脂調整塔5に移送し、その後弁7を閉とする。
なお、以上のような樹脂移送によって樹脂調整塔5内
に移送されたカチオン交換樹脂3はそのまま当該調整塔
5内に貯留し、またカチオン交換樹脂3とともに流入し
た同伴水は、オーバーフロー管17および弁18を介して当
該調整塔5外に排出される。
以上のようなカチオン交換樹脂3の分離兼再生塔1か
らの抜き出し移送操作が終了したら、分離兼再生塔1内
の両イオン交換樹脂を再度逆洗分離する。当該逆洗分離
後は、両イオン交換樹脂の分離境界面4が、必ず規定の
位置に形成されるので、以後常法に従って再生を行えば
よい。
次に、分離兼再生塔1内に形成された分離境界面4の
位置が規定の位置より低い場合、すなわち分離兼再生塔
1内のカチオン交換樹脂3の容量が規定量に不足してい
る場合には、前述の場合と同様に当該分離境界面4の位
置と予め決定されている規定の位置との差、および分離
兼再生塔1の断面積とから不足分のカチオン交換樹脂量
を知り、当該不足分のカチオン交換樹脂を以下のような
操作によって樹脂調整塔5から分離兼再生塔1に供給す
る。
すなわち、前述したような混合樹脂の逆洗分離および
沈整操作終了の状態から、弁16を開、および弁7、12、
18を閉とし、更に、樹脂供給移送管8に付設した弁9を
開とし、次いで、あるいはこれと同時に樹脂調整塔5の
樹脂移送用水の供給管13に付設した弁14を開として樹脂
調整塔5内に樹脂移送用水を流入させる。当該樹脂移送
用水の流入によって樹脂調整塔5内の圧力を上昇させ、
当該圧力上昇によって樹脂調整塔5内のカチオン交換樹
脂3Aを分離兼再生塔1に、樹脂供給移送管8および弁9
を介してスラリー状で移送する。なお、樹脂調整塔5内
には、復水脱塩装置の運転当初に外部からカチオン交換
樹脂を供給することによって、予め適当量のカチオン交
換樹脂3Aを充填しておく。
この場合の樹脂供給移送に際しても、樹脂調整塔5へ
の樹脂移送用水の供給流量を一定とすることによりカチ
オン交換樹脂3Aの移送速度を一定にすることが出来、従
って前述の樹脂抜き出し移送の場合と全く同様にして前
記不足分のカチオン交換樹脂量を正確に移送することが
出来る。すなわち、不足分のカチオン交換樹脂量から、
当該カチオン交換樹脂量を樹脂調整塔5から移送するの
に要する時間を予め作成した、第2図に示したようなグ
ラフを用いて求め、求めた樹脂移送時間に達するまで上
記樹脂移送を行い、当該時間が経過したら直ちに弁14を
閉として樹脂移送を停止する。当該樹脂移送停止後、弁
9の上流側の樹脂供給移送管8内に水を供給して当該移
送管8内に残留しているカチオン交換樹脂3Aを分離兼再
生塔1に移送し、その後弁9を閉とするのは、前述の樹
脂抜き出し移送の場合と同様である。
なお、このような樹脂供給移送によって分離兼再生塔
1内に移送されたカチオン交換樹脂3Aは、当該再生塔1
内のアニオン交換樹脂2の上層に沈降し、当該カチオン
交換樹脂3Aとともに流入した同伴水は、当該再生塔1の
オーバーフロー管15および弁16を介して当該再生塔1外
に排出させる。
以上のようなカチオン交換樹脂3Aの分離兼再生塔1へ
の供給移送操作が終了した後に分離兼再生塔1内の両イ
オン交換樹脂を再度逆洗分離する。この際には両イオン
交換樹脂の分離境界面4が規定の位置に形成されるの
で、以後は常法に従って再生を行う。
本発明においては、上述の如く樹脂供給移送によって
分離兼再生塔1に移送した分だけ、樹脂調整塔5内のカ
チオン交換樹脂3Aの量が減少するが、一方前記樹脂抜き
出し移送の場合には当該調整塔5内のカチオン交換樹脂
3Aの量が増加する。このように、樹脂調整塔5内のカチ
オン交換樹脂3Aの量は、極端な言い方をすれば再生の都
度増減するが、当該カチオン交換樹脂3Aの量の変動は通
常ある幅の範囲内で納まり、その範囲内で増減を繰り返
す。従って、樹脂調整塔5内に当初充填するカチオン交
換樹脂3Aの量に余裕を持たせておけば、上述のような樹
脂供給移送によって樹脂調整塔5内のカチオン交換樹脂
3Aの量が減少したからといって、当該調整塔5内に直ち
にカチオン交換樹脂を補給するなどという操作は通常必
要なく、初期充填後は樹脂補給ほほとんど行うことな
く、上述したような分離境界面4の位置調整を長期間続
行することが出来る。
更に、本発明においては分離兼再生塔1内への、ある
いは樹脂調整塔5内への樹脂移送用水の供給流量を一定
とすることにより、前述の如くカチオン交換樹脂3の移
送速度を一定とすることが出来るので前述したような分
離境界面4の位置調整操作の自動化が極めて容易に行え
る。
すなわち、第1図に示した弁をすべて自動弁となすと
ともに、分離兼再生塔1からカチオン交換樹脂3を抜き
出して分離境界面4の位置調整を行う場合は、弁9、1
4、16を閉として弁7、12、18を開とし、かつ予め設定
した時間が経過したら開とした上記弁7、12、18を閉と
することが出来、また分離兼再生塔1にカチオン交換樹
脂3Aを供給して分離境界面の位置調整を行う場合は、逆
に弁7、12、18を閉として弁9、14、16を開とし、かつ
予め設定した時間が経過したら開とした弁9、14、16を
閉とすることが出来るような制御機構を設け、当該制御
機構と前記自動弁とを組み合わせることによって容易に
自動化することが出来る。更に、このような自動化と併
せて、工業用テレビによる分離境界面監視機構、あるい
は電気伝導率測定用電極を用いる分離境界面検出機構を
採用することにより、いわゆる遠隔自動化も可能とな
る。
<効果> 以上詳細に説明した如く、本発明方法によれば内部に
カチオン交換樹脂を保有し、かつ加圧可能な樹脂調整塔
を、分離兼再生塔に並設し、分離兼再生塔と樹脂調整塔
との間でカチオン交換樹脂の相互受け渡しが出来るよう
にしたので、分離兼再生塔にて形成される両イオン交換
樹脂の分離境界面が規定の位置から外れている場合は、
カチオン交換樹脂の受け渡しを適宜行うことによって当
該境界面の位置を極めて簡単に規定の位置に調整するこ
とが出来、従って常に最良の状態で両イオン交換樹脂の
再生を行うことが出来る。その結果、再生後の混合樹脂
中に混入するNa形カチオン交換樹脂の存在比、および混
入するCl形もしくはSO4形アニオン交換樹脂の存在比を
常に最小とすることが出来、高純度の処理水を安定して
得ることが出来る。
また、本発明においては、上記分離境界面の調整を行
う際の、カチオン交換樹脂の分離兼再生塔からの抜き出
し移送、あるいは分離兼再生塔への樹脂調整塔からの供
給移送を、これらの塔内への樹脂移送用水の供給による
塔内圧力の上昇を利用して、つまり、塔内を加圧するこ
とによって行うようにしたので、前述した如く樹脂移送
時間と、この間に移送されたカチオン交換樹脂量とを完
全に比例させることが出来、故に上記抜き出し移送ある
いは供給移送時の樹脂移送量を、樹脂移送時間によって
制御することが出来る。従って、特別な樹脂量計量手段
を設けなくとも、移送させるカチオン交換樹脂の量を正
確にコントロールすることが出来、分離境界面の位置を
極めて簡単に、かつ正確に調整することが出来るととも
に当該調整操作の自動化が極めて容易となる。
本発明のこのような作用効果は、上述した樹脂移送手
段の採用によってはじめて奏し得るものであり、樹脂移
送手段の他の方法として知られている、エゼクタによる
吸引移送によっては到底奏し得ないものである。すなわ
ち、イオン交換樹脂を含むスラリーをエゼクタで吸引し
て樹脂移送を行う移送手段においては、エゼクタのスラ
リー吸引口にイオン交換樹脂が詰まり易く、従って樹脂
移送量を常に一定に保つということが比較的難しいから
である。なお、当該エゼクタによる樹脂移送手段の場合
は、エゼクタの駆動水として、本発明において必要な樹
脂移送用水の量より多量の水を要するという欠点があ
り、このような点も考慮して上述した移送手段を採用し
たのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様の一例を示すフローの説明
図、第2図は本発明に用いる樹脂移送手段における、樹
脂移送用水の供給流量を一定とした場合の樹脂移送時間
とカチオン交換樹脂の移送量との関係の一例を示すグラ
フで、横軸に樹脂移送時間、縦軸にカチオン交換樹脂の
移送量を示す。 1……分離兼再生塔、2……アニオン交換樹脂 3……カチオン交換樹脂、4……分離境界面 5……樹脂調整塔 6……樹脂抜き出し移送管 7、9、12、14、16、18……弁 8……樹脂供給移送管 10……フリーボード部 11、13……樹脂移送用水の供給管 15、17……オーバーフロー管 19……樹脂移送管

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通水塔から移送されるカチオン交換樹脂と
    アニオン交換樹脂との混合樹脂を受け入れ、当該混合樹
    脂をアニオン交換樹脂を上層に、カチオン交換樹脂を下
    層に分離し、両イオン交換樹脂を再生するか、あるいは
    上層のアニオン交換樹脂を他塔に移送し、残留させたカ
    チオン交換樹脂を再生する分離兼再生塔において、内部
    にカチオン交換樹脂を保有し、かつ加圧可能な樹脂調整
    塔を並設するとともに、分離兼再生塔と当該樹脂調整塔
    との間を、両塔内部に有するカチオン交換樹脂を相互に
    移送するための移送管で連通し、分離兼再生塔で分離し
    た両イオン交換樹脂の分離境界面があらかじめ決定され
    ている規定の位置より低い場合は、樹脂調整塔を加圧す
    ることにより同塔内のカチオン交換樹脂を前記移送管を
    用いてスラリー状態で分離兼再生塔に移送し、また前記
    分離境界面が前記規定の位置より高い場合は、分離兼再
    生塔を加圧することにより、同塔内のカチオン交換樹脂
    を前記移送管を用いてスラリー状態で樹脂調整塔に移送
    して、分離境界面を前記規定の位置に調整することを特
    徴とする分離兼再生塔の樹脂分離境界面調整法。
  2. 【請求項2】一定の移送条件におけるカチオン交換樹脂
    の移送量と移送時間との関係をあらかじめ測定してお
    き、当該移送時間によって樹脂調整塔あるいは分離兼再
    生塔のカチオン交換樹脂移送量を調整する請求項1に記
    載の分離兼再生塔の樹脂分離境界面調整法。
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