JP2706795B2 - 溶鉱炉内サンプル連続取出し装置 - Google Patents

溶鉱炉内サンプル連続取出し装置

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JP2706795B2
JP2706795B2 JP111989A JP111989A JP2706795B2 JP 2706795 B2 JP2706795 B2 JP 2706795B2 JP 111989 A JP111989 A JP 111989A JP 111989 A JP111989 A JP 111989A JP 2706795 B2 JP2706795 B2 JP 2706795B2
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敏敬 片桐
初夫 小桧山
征穂 稲田
正人 小奈
裕久 堀田
邦彦 石井
英明 池田
忠義 斉藤
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日本鋼管株式会社
栗田鑿岩機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、溶鉱炉操業中に、炉内の溶融物のサンプ
ルを、安全且つ連続的に取出す溶鉱炉内サンプル連続取
出し装置に関する。
(従来の技術) 溶鉱炉によって製鉄を行う場合に、その操業中におけ
る炉内の溶融物のサンプル取出しは、炉内の状況を管理
する上で非常に重要である。
そして、従来は、溶鉱炉における炉内の溶融物のサン
プル取出しは、操業中には行えず、羽口からの熱風送込
みを停止させている時、つまり休風時にのみ行ってい
た。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、このようなサンプル取出しでは、休風時の
みのサンプル取出しであるため、その取出し頻度は極端
に少なく、炉内状況の調査をする上ではどうしても満足
の行くものとは言えなかった。かと言って、操業時にサ
ンプル取出しを行おうとしても、高温の熱風を送って炉
内にてコークス等を燃焼ささせているので非常に危険で
あるから、操業中にサンプル取出しを行うことは、従来
は全く不可能であった。
そこで、この発明は、溶鉱炉の操業中に、炉内の溶融
物のサンプルを安全且つ連続的に取出せるようにするこ
とを課題として創出されたものである。
(問題点を解決するための手段) この発明は、溶鉱炉の操業中に羽口から炉内の溶融物
をサンプルとして連続的に取出す溶鉱炉内サンプル連続
取出し装置において、溶鉱炉の羽口より、炉内に先端か
ら挿入する外筒ランスと、この外筒ランスの中を通って
炉内を入り溶融物をサンプルとして取出す内筒ランス
と、この内筒ランスによって取出された溶融物のサンプ
ルを所定量まで溜めるサンプル受け装置と、外筒ランス
の溶鉱炉への挿入時に溶鉱炉の密閉を確保する密閉機構
とからなり、外筒ランスは、このランスのジャケット内
に先端まで冷却水を通水する水路を形成し、内筒ランス
は、その先端に内筒ランス先端椀を取付けて、この内筒
ランス先端椀を溶鉱炉内からサンプル受け装置まで移動
させるべく摺動可能に形成し、外筒ランスには、溶鉱炉
内への外筒ランスの挿脱に際して、所定値よりも大きい
負荷がかかった場合に外筒ランスの挿脱を停止させる負
荷検知停止装置を配し、密閉機構及びサンプル受け装置
は、これらの内部の気圧を溶鉱炉内の圧力より高くすべ
く形成し、前記内筒ランスを駆動装置により連続的に往
復摺動させるべく形成したことにより、 又、外筒ランスは、冷却水を基端側から外筒ランスの
内面側を通過させて先端部分まで送り、外筒ランスの外
面側を通過させて再び基端側に戻るように水路を形成す
べく多重管構造に形成したことにより そして、前記サンプル受け装置は、外筒ランス側に封
鎖バルブを、その反対側にサンプル受けバケットを配し
て密閉状態を確保し、封鎖バルブと外筒ランスとの間に
は圧縮気体挿入口を設け、サンプル受けバケット自体
も、内部の気圧を高くすべく形成したことにより、 前記内筒ランスは、その先端に取付けた内筒ランス先
端椀から溶融物のサンプルがこぼれない角度にガイドに
よって保持したまま摺動可能に形成すると共に、内筒ラ
ンス先端椀がサンプル受け装置の位置に来たときに、適
宜角度回転するようにガイドを解除すべく形成したこと
により、 前記内筒ランスの摺動は、この内筒ランスを適数個の
駆動ローラーの周面同士で挾み、これらの駆動ローラー
の回転によって行うことにより、 上述した問題点を解決するものである。
(作用) この発明に係る溶鉱炉内サンプル連続取出し装置は、
周囲に設けた複数個の羽口から熱風を送込み製鉄を行う
溶鉱炉において、これらの羽口の一つから溶鉱炉内に外
筒ランスを先端から挿入して任意適宜位置で停止させ
る。この時に、外筒ランスには冷却水を流して冷却す
る。この冷却水の流れを、外筒ランスの基端側から外筒
ランスの内面側を通過させて先端部分まで送り、外筒ラ
ンスの外面側を通過させて再び基端側へ戻るようにし、
冷却を効率良く行う。更に、この時に、密閉機構の内部
の気圧を溶鉱炉内の圧力より高くして溶鉱炉からの炉内
ガスの噴出をなくす。
又、外筒ランスの溶鉱炉内への挿入、或いは溶鉱炉内
から抜脱した時に、所定値以上の負荷が外筒ランスにか
かった時には、負荷検知停止装置によって外筒ランスの
挿脱を停止させ事故防止を図る。
そして、先端に内筒ランス先端椀を取付けた内筒ラン
スを外筒ランスの中を通して溶鉱炉内に先端から挿入
し、溶鉱炉内の溶融物をサンプルとして取出し、内筒ラ
ンスを摺動後退させて内筒ランス先端椀をサンプル浮け
装置まで移動させ、その位置で内筒ランスを適宜角度回
転させサンプル受け装置に溶融物をあけ、内筒ランスを
適宜往復摺動させてこれを適数回繰返すことでこの受け
装置にサンプルとしての溶融物を所定量まで溜める。
又、この時、特に、内筒ランス先端椀がサンプル受け
装置まで移動した際に、溶鉱炉内の炉内ガスが外筒ラン
スを通過して噴出しようとするが、サンプル受け装置内
の気圧を溶鉱炉内の圧力より高くしてこの炉内ガスの噴
出を防止する。その際に、サンプル受け装置に、外筒ラ
ンス側に封鎖バルブを、その反対側にサンプル受けバケ
ットを配して密閉状態を確保し、封鎖バルブと外筒ラン
スとの間に設けた圧縮気体挿入口から圧縮窒素ガスを送
込み溶鉱炉内の圧力よりも高くして炉内ガスの噴出を第
1段階として防止し、サンプル受けバケット自体の内部
の気圧を高くしてその噴出を第2段階として防止する二
重防止構造にして安全を図る。
更に、内筒ランス自体の摺動にあって、ガイドによっ
て内筒ランス先端椀から溶融物のサンプルがこぼれない
ように保持したまま摺動させ、内筒ランス先端椀がサン
プル受け装置の位置に来たときにのみガイドを解除し
て、適宜角度回転させる。
この内筒ランスの摺動は、この内筒ランスを適数個の
駆動ローラーの周面同士で挾み、これらの駆動ローラー
の回転によって行い、内筒ランス自体の回転を可能にし
た状態で摺動させるものである。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する
と次の通りである。
すなわち、図に示す符号1はサンプル連続取出し装置
であり、溶鉱炉のうちの高炉2の操業中に羽口3から炉
2内の溶融物をサンプルとして連続的に取出すように形
成されている。
そして、このサンプル連続取出し装置1は、高炉2の
羽口3より、炉2内に先端7から挿入する外筒ランス4
と、この外筒ランス4の中を通って炉2内に入り溶融物
をサンプルとして取出す内筒ランス5と、この内筒ラン
ス5によって取出された溶融物のサンプルを所定量まで
溜めるサンプル受け装置6とからなる。
この外筒ランス4は筒状であり、この外筒ランス4の
ジャケット(管肉)内に先端7まで冷却水を通水するよ
うに形成してある。その具体的な構造は、第6図に示す
ように、冷却水を基端8側から外筒ランス4の内面側を
通過させて先端7部分まで送り、外筒ランス4の外面側
を通過させて再び基端8側に戻るように水路9を形成す
べく多重管構造、図示にあっては三重管構造に形成して
ある。そして、この外筒ランス4の基端8部分には、送
水口10と排水口11とがそれぞれ形成してあって、冷却水
を通水させるようにしてある。
又、この外筒ランス4の高炉2への挿入は、第1図及
び第2図に示すように羽口3から略水平に行うが、その
時に、高炉2の内部まで挿入する関係上、或いは、高炉
2との間の密閉状態を確保する関係上、外筒ランス4を
非常に長いものとなっている。そのため、適数台の受け
台12を適宜間隔で配して、外筒ランス4を略水平に移動
可能に形成する。
この受け台12は、外筒ランス4の移動方向に移動自在
に形成し、外筒ランス4を受けるのに適当な位置に適宜
移動するようにし、更に、この受け台12は、外筒ランス
受け部に回転自在なローラー13を配しておいて、受け台
12が停止している状態で、外筒ランス4を高炉2に対し
て挿脱自在に支持するものである。
一方、前記内筒ランス5は、その先端に内筒ランス先
端椀14を取付けて、この内筒ランス先端椀14を高炉2内
からサンプル受け装置6まで移動させるべく摺動可能に
形成してある。
その構造を更に詳しく述べると、内筒ランス5は、駆
動装置15によって外筒ランス4を通り高炉2に対して抜
脱するように形成されていて、その摺動は、外筒ランス
4内、そして、サンプル受け装置6を通りランスガイド
レール16上で行われる。
このランスガイドレール16は、例えば、第9図に示す
ように、長尺の山形鋼を適当な間隔をおいて背合せ状に
対峙させてガイド溝17を形成し、この間隔を保持すべく
ボルト18等によって固定されている。そして、このラン
スガイドレール16には、長尺であるがため、例えば、第
8図及び第10図に示すように、その略中間部分に支持具
19を配し、この支持具19をランスガイドレール受け台車
20によて受けることでランスガイドレール16の撓みを押
さえてある。又、このランスガイドレール16は、2本の
ものを、その一方を他方に対して外挿するように摺動自
在に形成し、それによってランスガイドレール全体とし
て伸縮可能にし、設置移動時の取扱いを容易にしてあ
る。
一方、このランスガイドレール16上を水平に摺動する
内筒ランス5は、前述したように、その先端にサンプル
受け装置6が取付けてあるが、内筒ランス5の基端には
ガイド21が取付けてあって、このガイド21がガイド溝17
に挿入された状態で配され、内筒ランス5の先端に取付
けた内筒ランス先端椀14から溶融物のサンプルがこぼれ
ないように所定回転角度を保持したまま摺動可能に形成
するものである。
そして、内筒ランス先端椀14がサンプル受け装置6の
位置に来たときに、適宜角度回転するようにランスガイ
ドレール16のガイド溝17とガイド21とによる規制を解除
すべく、ランスガイドレール16には、その内筒ランス先
端椀14がサンプル受け装置6に移動した位置でのガイド
21の位置に切欠22を形成してある。そのときの内筒ラン
ス先端椀14の回転は、その回転を行う時にこの内筒ラン
ス5をチャック23で掴み、このチャック23は、油圧、或
いは空圧によるシリンダー(図示せず)の作動ロッド24
の直線運動を、第7図に示すように、回転運動に変換す
るリンク機構25によって回転させて行う。
又、内筒ランス5の摺動は、第3図及び第5図に示す
ように、この内筒ランス5を、駆動装置15の適数個の駆
動ローラー26,27の周面同士で挾み、モーター27aによる
これらの駆動ローラーの回転によって行う。この時に、
駆動ローラー26,27は、例えば、第3図に示すように、
内筒ランス5を挾んで上側の駆動ローラー26を1個配
し、下側の駆動ローラー27を2個水平に並べて配し、こ
れらの駆動ローラー26,27によって内筒ランス5を挾ん
でいる。そして、これらの駆動ローラー26,27は、第5
図に示すように、その周面を断面円弧状とし、内筒ラン
ス5を強制回転可能にも挟持するように形成されてい
る。
一方、外筒ランス4には、高炉2内への外筒ランス4
の挿脱に際して、所定値よりも大きい負荷がかかった場
合に外筒ランス4の挿脱を停止させる負荷検知停止装置
28を配してある。
この負荷検知停止装置28は、次のような構造となって
いる。
すなわち、第3図及び第4図に示すように、外筒ラン
ス4の基端8に導管29を延設し、この導管29には、耐熱
及び耐圧を有する複数個の密閉リング30を介してガイド
管31を摺動可能に嵌入し、このガイド管31には前記サン
プル受け装置6が連結されている。そして、導管29に
は、側方へ向って検知板32を配すべく固定し、又、二つ
の検知器33を、外筒ランス4の移動方向で検知板32を挾
むように配し、検知板32と検知器33との間には若干の隙
間をあけるように形成する。そうすることで、高炉2へ
の外筒ランス4の挿脱時に、その時の負荷によってこの
外筒ランス4の前後移動が発生した場合、検知板32が検
知器33に当接するから、その圧力を検知器33が感知して
外筒ランス4の移動を停止させるようにするものであ
る。
しかも、外筒ランス4には、図示はしないが、温度計
と水量計が付設されており、外筒ランス4の水路9を流
れる冷却水の水温、流量を測定し、基準安全値範囲を越
えた場合にも前記負荷検知停止装置28と同様に外筒ラン
ス4の移動を停止させる。これは、例えば水温が上昇し
た場合には、外筒ランス4の水路9の流れが悪いと判断
され、そのままでは外筒ランス4が熔損してしまうので
移動を停止させて何等かの処置を施すためのものであ
り、又、例えば、流量が少ないのであれば、これは水路
9の流れが悪いか、或いは、外筒ランス4のどこかで冷
却水が洩れていると判断され、その状態のままでは前記
熔損等の危険があるのでその時にも移動を停止して何等
かの処置を施すためのものである。
更に、サンプル受け装置6は、外筒ランス4側に封鎖
バルブ34を、その反対側にサンプル受けバケット35を配
して密閉状態を確保する。又、このサンプル受けバケッ
ト35内には、高熱のサンプルの消火を行うべく窒素を充
満させておく。そして、封鎖バルブ34と外筒ランス4と
の間、つまり、前記ガイド管31には、圧縮気体挿入口36
を設け、サンプル受けバケット35自体も、内部の気圧を
高くすべく形成する。このように形成して、サンプル受
け装置6内の気圧を、封鎖バルブ34の位置と、サンプル
受け装置6の位置との二段階で、高炉2内の圧力より高
くするようにし、前記内筒ランス5を駆動装置15により
連続的に往復摺動させた際に、高炉2内に炉内ガス等が
外筒ランス4を通って噴出するのを防止するものであ
る。
一方、外筒ランス4を高炉2内に挿入するには、この
外筒ランス4と高炉2との密閉を確保する密閉機構41を
必要とする。
この密閉機構41は、第11図及び第12図に示すように、
羽口3の熱風送り口部分に取付けてあり、羽口3側か
ら、冷却管42、ジャケット式ボールバルブ43、ダストス
クレーパー44、テフロンシール式ボールバルブ45が連結
されて配され、更に、外筒ランス4の摺動に際して密閉
を図る密閉リング46が設けてあり、それらの中を外筒ラ
ンス4が挿通して摺動するように形成されている。
又、これらは、高炉2に取付けロッド53によって上下
方向に若干移動できるように取り付けてあり、更に、全
体は、レール基礎49の上に敷設されているレール50上に
配された台車51に、スプリング52によって密閉機構41の
若干の上下動にも対応できるように載置されている。
そして、外筒ランス4を高炉2から引き抜いた場合
に、その時の高熱を冷却管42によって冷却し、ジャケッ
ト式ボールバルブ43とテフロンシール式ボールバルブ45
との二重バルブ方式により、高炉2内の炉内ガスの噴出
を防止すべく密閉すると共に、このジャケット式ボール
バルブ43とテフロンシール式ボールバルブ45との間に配
したダストスクレーパー44によって、外筒ランス4の周
囲に付着した付着物を取り除く。
又、このダストスクレーパー44内には、圧縮気体挿入
口54から圧縮窒素ガスが送り込まれており、内部の気圧
を高炉2内の圧力より高くすべく形成してある。それに
よって、炉内ガスの噴出をこの部分でも防止するもので
ある。
このダストスクレーパー44内で取除かれた上記付着物
は、ダストスクレーパー44の下方に配した金属シール式
ボールバルブ47、及びテフロンシール式ボールバルブ48
の二重バルブ構造で密閉機構41内の密閉を確保しつつ付
着物を外部に排出するように形成されている。
そして、ジャケット式ボールバルブ43とテフロンシー
ル式ボールバルブ45とは、外筒ランス4の抜脱時には、
外筒ランス先端7がジャケット式ボールバルブ43通過後
このジャケット式ボールバルブ43を閉鎖し、次にテフロ
ンシール式ボールバルブ45を通過後このテフロンシール
式ボールバルブ45を閉鎖する。逆に、外筒ランス4の挿
入時には、外筒ランス先端7がテフロンシール式ボール
バルブ45に接近したとき、ジャケット式ボールバルブ43
を閉鎖したままでテフロンシール式ボールバルブ45を開
き、その後外筒ランス先端7がジャケット式ボールバル
ブ43に接近したときにこのジャケット式ボールバルブ43
を開き、そこを通過し、冷却管42を通過して高炉2内に
挿入される。これらの作動は、リミットスイッチ(図示
せず)によって行なう。
サンプル連続取出し装置1に動力源となるエネルギー
を供給する供給体37は、全体がケーブル状に纏めてあっ
て、第1図に示すように、サンプル連続取出し装置1全
体の移動によって弛んだ場合、錘38によって下方へ垂れ
下がるように形成されている。ただ、この場合に、錘38
が下降する深さは、供給体37が非常に長いため深くなっ
てしまう。そのため、第13図に示すように、二つの滑車
39の中心同士をワイヤー40によって連結し、これらの滑
車を上下方向に配してワイヤー40を適当な軸に巻掛する
ことで滑車39がバランスを保って上下位置を確保するよ
うに形成する。そして、この二つの滑車39に略S字状と
なるように供給体37を巻掛することで上記錘38を使用し
た場合の略半分程度の深さで良いようにする。つまり、
供給体37が送出されれば上下の滑車39同士は接近し、供
給体39が戻れば滑車39同士は上下方向に離れるものであ
る。
このように形成したサンプル連続取出し装置1は次の
ように作動させる。
すなわち、先ず、周囲に設けた複数個の羽口3の一つ
から高炉2内に外筒ランス4をこのランス先端7から挿
入し、高炉2内の任意適宜位置に外筒ランス先端7を位
置させる。
この時に、外筒ランス4には冷却水を流して冷却す
る。この冷却水の流れを、外筒ランス4の基端8側から
外筒ランス4の内面側を通過させて先端7部分まで送
り、外筒ランス4の外面側を通過させて再び基端8側に
戻るようにし、冷却を効率良く行う。又、外筒ランス4
の高炉2内への挿入、或いは高炉内から抜脱した時に、
所定値以上の負荷が外筒ランス4にかかった時には、負
荷検知停止装置28によって外筒ランスの挿脱を停止させ
事故防止を図るものである。
次に、内筒ランス5を外筒ランス4の中を通して高炉
2内に先端から挿入し、高炉2内の溶融物を先端に取り
付けた内筒ランス先端椀14によりサンプルとして取出
し、内筒ランス5を摺動後退させて内筒ランス先端椀14
をサンプル受け装置6のサンプル受けバケット35まで移
動させ、その位置で内筒ランス5を適宜角度回転させサ
ンプル受けバケット35に溶融物をあけ、内筒ランス5を
適宜往復摺動させてこれを適数回繰返すことでこのサン
プル受けバケット35にサンプルとしての溶融物を所定量
まで溜める。
これらの作動における内筒ランス5の移動に伴う封鎖
バルブ34等の作動は、外筒ランス4が高炉2に挿入され
て内筒ランス5が高炉2内に挿入されてる時には、封鎖
バルブ34を開いておく。
そして、内筒ランス5の先端に取付けられている内筒
ランス先端椀14がサンプル受け装置6のサンプル受けバ
ケット35まできた時に、内筒ランス5の基端がランスガ
イドレール16に取付けてあるリミットスイッチ(図示せ
ず)を押す。それによって封鎖バルブ34を閉鎖すると共
に、内筒ランス5をチャック23で掴んで、リンク機構25
によって180゜回転させ、その後逆回転させて再び元の
位置に戻す作業を行う。
内筒ランス5が再び元の角度の位置に戻った位置で、
リミットスイッチが解除され、封鎖バルブ34が開いて再
び内筒ランス5が高炉2内に挿入される。これを複数回
連続して行い、高炉2内の溶融物をサンプルとして取出
しサンプル受けバケット35に溜めるものである。
又、この時、特に、内筒ランス先端椀14がサンプル受
けバケット35まで移動した際に、高炉2内の炉内ガスが
外筒ランス4を通過して噴出しようとするが、サンプル
受け装置6内の気圧を高炉内の圧力より高くしてこの炉
内ガスの噴出を防止する。その際に、前述したように、
サンプル受け装置6は、外筒ランス4側に封鎖バルブ34
を、その反対側にサンプル受けバケット35を配して密閉
状態を確保し、封鎖バルブ34と外筒ランス4との間に圧
縮気体挿入口36を設けてあるが、この構造にして、圧縮
気体挿入口36から圧縮窒素ガスを送込み高炉2内の圧力
よりも高くして炉内ガスの噴出を第1段階として防止
し、サンプル受けバケット35自体の内部の気圧を高くし
てその噴出を第2段階として防止する二重防止構造にし
て安全を図るものである。
尚、前述した、外筒ランス4、内筒ランス5、サンプ
ル受け装置6の構造にあっては、前述した実施例に限定
されることがないことは言うまでもない。又、負荷検知
停止装置28の構造にあっても、或いは、駆動装置15等の
構造にあっても、同様に作動するものであれば、どの様
な構造であっても良いことは言うまでもなく、その他の
構造にあっても前述した実施例に限定されないことは言
うまでもない。更には、溶鉱炉は、高炉2でなくともそ
の他の方式のものでも良いことも言うまでもない。
(発明の効果) 上述の如く構成したこの発明は、溶鉱炉の操業中に羽
口3から炉内の溶融物をサンプルとして連続的に取出す
溶鉱炉内サンプル連続取出し装置において、溶鉱炉の羽
口3より、炉内に先端から挿入する外筒ランス4と、こ
の外筒ランス4の中を通って炉内に入り溶融物をサンプ
ルとして取出す内筒ランス5と、この内筒ランス5によ
って取出された溶融物のサンプルを所定量まで溜めるサ
ンプル受け装置6と、外筒ランス4の溶鉱炉への挿入時
に溶鉱炉の密閉を確保する密閉機構41とからなり、外筒
ランス4は、外筒ランス4のジャケット内に先端まで冷
却水を通水する水路9を形成し、内筒ランス5は、その
先端7に内筒ランス先端椀14を取付けて、この内筒ラン
ス先端椀14を溶鉱炉内からサンプル受け装置6まで移動
させるべく摺動可能に形成し、外筒ランス4には、溶鉱
炉内への外筒ランス4の挿脱に際して、所定値よりも大
きい負荷がかかった場合に外筒ランス4の挿脱を停止さ
せる負荷検知停止装置28を配し、サンプル受け装置6
は、この装置6内の気圧を溶鉱炉内の圧力より高くすべ
く形成し、前記内筒ランス5を駆動装置15により連続的
に往復摺動させるべく形成したことにより、溶鉱炉の羽
口3の一つから溶鉱炉内に外筒ランス4を先端から挿入
し、そして、先端に内筒ランス先端椀14を取付けた内筒
ランス5を外筒ランス4の中を通して溶鉱炉内に先端7
から挿入し、溶鉱炉2内の溶融物をサンプルとして取出
し、内筒ランス5を摺動後退させて内筒ランス先端椀14
をサンプル受け装置6まで移動させ、その位置で内筒ラ
ンス5を適宜角度回転させサンプル受け装置6に溶融物
をあけ、内筒ランス5を適宜往復摺動させてこれを適数
回繰返すことでこの受け装置6にサンプルとしての溶融
物を所定量まで溜めることができる。従って、溶鉱炉の
操業中であっても操業停止を行わずに外筒ランス4が冷
却されているので溶損せずに連続的に溶鉱炉内の溶融物
をサンプルとして連続的に取出すことができる。
この時に、外筒ランス4には冷却水を流して冷却する
が、この冷却水の流れを、外筒ランス4の基端8側から
外筒ランス4の内面側を通過させて先端7部分まで送
り、外筒ランス4の外面側を通過させて再び基端8側に
戻るようにしてあるから、冷却を効率良く行うことがで
きる。
又、外筒ランス4の溶鉱炉内への挿入、或いは溶鉱炉
内から抜脱した時に、所定値以上の負荷が外筒ランス4
にかかった時には、負荷検知停止装置28によって外筒ラ
ンス4の挿脱を停止させるため、事故防止を図ることが
でき、作業者、溶鉱炉の安全を確保できるものである。
又、この時、特に、内筒ランス先端椀14がサンプル受
け装置6まで移動した際に、溶鉱炉内の炉内ガスが外筒
ランス4を通過して噴出しようとするが、密閉機構41及
びサンプル受け装置6内の気圧を溶鉱炉内の圧力より高
くしての炉内ガスの噴出を防止する。その際に、サンプ
ル受け装置6に、外筒ランス4側に封鎖バルブ34を、そ
の反対側にサンプル受けバケット35を配して密閉状態を
確保し、封鎖バルブ35と外筒ランス4との間に設けた圧
縮気体挿入口36から圧縮窒素ガスを送込み溶鉱炉内の圧
力よりも高くして炉内ガスの噴出を第1段階として防止
し、サンプル受けバケット35自体の内部の気圧を高くし
てその噴出を第2段階として防止する二重防止構造にし
てあるから、その安全を更に確固たるものとすることが
できる。
更に、内筒ランス5自体の摺動にあって、ガイドによ
って内筒ランス先端椀14から溶融物のサンプルがこぼれ
ないように所定回転角度を保持したまま摺動させ、内筒
ランス先端椀14がサンプル受け装置6の位置に来たとき
にのみガイドを解除して適宜角度回転させるように形成
したから、溶融物のサンプルをサンプル受け装置6まで
確実に移送でき、確実なサンプリングを可能にするもの
である。
この内筒ランス5の摺動は、この内筒ランス5を適数
個の駆動ローラー26,27の周面同士で挾み、これらの駆
動ローラー26,27の回転によって行い、内筒ランス5自
体の回転を可能にした状態で摺動させるものである。そ
の結果、内筒ランス5の作動は、摺動と回転との両方が
可能となり、構造的にも非常に簡単となるものである。
又、外筒ランス4を溶鉱炉内に挿入すべく移動させる
ので、適当な位置に任意に停止させることで、溶鉱炉内
のいろいろな場所のサンプルを任意に取り出すことがで
きるものである。
このように、この発明によれば、溶鉱炉の操業中に、
羽口部分より炉心部までの任意適宜位置部分の溶融物の
サンプルを、安全且つ連続的に取出すことができ、溶鉱
炉から連続的にサンプリングするという従来ではほとん
ど不可能な非常に危険な作業を、簡単に行うことができ
るなどの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示すもので、第1図は正面
図、第2図は平面図、第3図は一部切欠要部正面図、第
4図は同じく要部平面図、第5図は第3図におけるV−
V矢視線図、第6図は外筒ランスの拡大断面図、第7図
は内筒ランスの回転機構を示す概略図、第8図はガイド
部分を示す要部拡大正面図、第9図は同じく要部側断面
図、第10図はガイド全体の正面図、第11図は密閉機構の
要部切欠正面図、第12図は同じく平面図、第13図は供給
体収納構造の正面図である。 1……サンプル連続取出し装置、2……高炉、3……羽
口、4……外筒ランス、5……内筒ランス、6……サン
プル受け装置、7……先端、8……基端、9……水路、
10……送水口、11……排水口、12……受け台、13……ロ
ーラー、14……内筒ランス先端椀、15……駆動装置、16
……ランスガイドレール、17……ガイド溝、18……ボル
ト、19……支持具、20……ランスガイドレール受け台
車、21……ガイド、22……切欠、23……チャック、24…
…作動ロッド、25……リンク機構、26……駆動ローラ
ー、27……駆動ローラー、27a……モーター、28……負
荷検知停止装置、29……導管、30……密閉リング、31…
…ガイド管、32……検知板、33……検知器、34……封鎖
バルブ、35……サンプル受けバケット、36……圧縮気体
挿入口、37……供給体、38……錘、39……滑車、40……
ワイヤー、41……密閉機構、42……冷却管、43……ジャ
ケット式ボールバルブ、44……ダストスクレーパー、45
……テフロンシール式ボールバルブ、46……密閉リン
グ、47……金属シール式ボールバルブ、48……テフロン
シール式ボールバルブ、49……レール基礎、50……レー
ル、51……台車、52……スプリング、53……取付けロッ
ド、54……圧縮気体挿入口。
フロントページの続き (72)発明者 小奈 正人 神奈川県横浜市旭区南希望ケ丘133 (72)発明者 堀田 裕久 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 石井 邦彦 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 池田 英明 東京都墨田区錦糸4丁目16番17号 栗田 鑿岩機株式会社内 (72)発明者 斉藤 忠義 東京都墨田区錦糸4丁目16番17号 栗田 鑿岩機株式会社内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶鉱炉の操業中に羽口から炉内の溶融物を
    サンプルとして連続的に取出す溶鉱炉内サンプル連続取
    出し装置において、溶鉱炉の羽口より、炉内に先端から
    挿入する外筒ランスと、この外筒ランスの中を通って炉
    内に入り溶融物をサンプルとして取出す内筒ランスと、
    この内筒ランスによって取出された溶融物のサンプルを
    所定量まで溜めるサンプル受け装置と、外筒ランスの溶
    鉱炉への挿入時に溶鉱炉の密閉を確保する密閉機構とか
    らなり、外筒ランスは、このランスのジャケット内に先
    端まで冷却水を通水する水路を形成し、内筒ランスは、
    その先端に内筒ランス先端椀を取付けて、この内筒ラン
    ス先端椀を溶鉱炉内からサンプル受け装置まで移動させ
    るべく摺動可能に形成し、外筒ランスには、溶鉱炉内へ
    の外筒ランスの挿脱に際して、所定値よりも大きい負荷
    がかかった場合に外筒ランスの挿脱を停止させる負荷検
    知停止装置を配し、密閉機構及びサンプル受け装置は、
    これらの内部の気圧を溶鉱炉内の圧力より高くすべく形
    成し、前記内筒ランスを駆動装置により連続的に往復摺
    動させるべく形成したことを特徴とする溶鉱炉内サンプ
    ル連続取出し装置。
  2. 【請求項2】外筒ランスは、冷却水を基端側から外筒ラ
    ンスの内面側を通過させて先端部分まで送り、外筒ラン
    スの外面側を通過させて再び基端側に戻るように水路を
    形成すべく多重管構造に形成した請求項1記載の溶鉱炉
    内サンプル連続取出し装置。
  3. 【請求項3】サンプル受け装置は、外筒ランス側に封鎖
    バルブを、その反対側にサンプル受けバケットを配して
    密閉状態を確保し、封鎖バルブと外筒ランスとの間には
    圧縮気体挿入口を設け、サンプル受けバケット自体も、
    内部の気圧を高くすべく形成した請求項1又は2記載の
    溶鉱炉内サンプル連続取出し装置。
  4. 【請求項4】内筒ランスは、その先端に取付けた内筒ラ
    ンス先端椀から溶融物のサンプルがこぼれない角度にガ
    イドによって保持したまま摺動可能に形成すると共に、
    内筒ランス先端椀がサンプル受け装置の位置に来たとき
    に、適宜角度回転するようにガイドを解除すべく形成し
    た請求項1又は2又は3記載の溶鉱炉内サンプル連続取
    出し装置。
  5. 【請求項5】内筒ランスの摺動は、この内筒ランスを適
    数個の駆動ローラーの周面同士で挾み、これらの駆動ロ
    ーラーの回転によって行う請求項1又は2又は3又は4
    記載の溶鉱炉内サンプル連続取出し装置。
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