JP2705791B2 - Aids関連病の検出のための合成抗原 - Google Patents

Aids関連病の検出のための合成抗原

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JP2705791B2
JP2705791B2 JP50244386A JP50244386A JP2705791B2 JP 2705791 B2 JP2705791 B2 JP 2705791B2 JP 50244386 A JP50244386 A JP 50244386A JP 50244386 A JP50244386 A JP 50244386A JP 2705791 B2 JP2705791 B2 JP 2705791B2
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ローラン コーサンド,ウエスリー
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【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 リンパ節症候群及び後天性免疫不全症候群(AIDS)が
リンパ節症ウィルス(LAV)、ヒト−T細胞リンパ栄養
ウィルス−III(HTLV-III)、AIDS−関連ウィルス(AR
V)又は免疫不全関連ウィルス(IDAV)と呼ばれる伝染
性レトロウィルスによって引き起こされるという発見に
従って、疾病の潜在ベクター、たとえば疾病個人からの
血液(輸血のために使用され得又はこれから特定の血液
要因が単離され得る)を検出できることが直ちに必要に
なって来た。 疾病の潜在ベクターを検出するためには、ウィルスタ
ンパク質及び/又はそのようなタンパク質に対する抗体
を有することが必要である。LAV/HTLV-IIIレトロウィル
スを増殖することに関しては危険であるので、ウィルス
タンパク質又はそれらの免疫同等体を得るための手段を
確立することに有意な興味が存在し、そしてこの手段は
多量の生きている、潜在的な伝染性ウィルスを操作する
必要がない。他方、そのウィルスは、レトロウィルスが
変遷するにつれて頻繁に変化する、高い多形性であると
報告されている事実に関心があるにちがいない。 関連文献の簡単な説明 レトロウィルスの種々の抗原がSaxingerなど.,Scienc
e(1985)227:1036〜1038によって記載されている。ま
た、Galloなど.,前記.(1984)224:500;Sarangadharn
など.,前記224:506;Barresinoussiなど.,前記.(198
3)220:868;Montagnierなど.,In Human T−Cell Leukem
ia/Lymphona Virus,Gallo,Essex,Gross,出版(Cold Spr
ing Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New Yor
k),1984,363ページを参照のこと。これらはp13,p18,p2
5,p36,gp43,p55,gp65,gp110等を含むが(ここでその数
字は、報告者によって異なる)、しかしこれだけに限定
されない。 Hopps and Woods,Proe.Natl.Acad.Sci.USA(1981)7
8:3824は、それらの比較的親水性に基づいて、ポリペプ
チドの潜在的エピトープとしてペプチドを選択するため
の基準を説明する。これらの基準を用いる1つの研究に
おいては、活性タンパク質によって誘発された抗体の9
%を結合する、12個のアミノ酸ペプチドを合成した〔Ho
pp,Molec.Immunol.(1981)18:869〕。一般的に、Hopp/
Woodsの基準は、高い予言的な値を有することを示さな
かった。さらに、親水性でないエピトープが報告された
〔Kazimなど.,Biochem.J.(1982)203:201〕。ポリペプ
チドの抗原性の他の研究は、Greenなど.,Cell(1982)2
8:477、ここで抗体を誘発するペプチドが使用され、そ
して該抗体は活性タンパク質に結合することができ、と
ころが逆に、活性タンパク質によって誘発された抗体は
ペプチドに結合できず;及びTrainerなど.,Nature(198
4)312:127〔Greenなどのそれらに類似するミオヘムエ
リトリンに起因する〕を含む。 LAVの完全なヌクレオチド配列がWain-Hobsonなど.,Ce
ll(1985)40:9によって報告されている。HTLV-IIIのた
めの完全な配列は、Muesingなど.,Nature(1985)313:4
50によって報告され、そしてARVのための完全な配列はS
anchez-Pescadorなど.,Science(1985)227:484によっ
て報告されている。すべての3種のウィルスは、実質的
なヌクレオチド相同性を示し、そして形態学、細胞病理
学、最適な逆転写酵素活性のための必要条件及び少なく
ともいくつかの抗原特性に関して類似し〔Levyなど.,Sc
ience(1984)225:840;Shupbachなど.,Science(1984)
224:503〕、そして従って、同じウィルスの単離物が考
慮されるべきである。また、Changなど.,Science(198
5)228:93も参照のこと。 発明の要約 LAV/HTLV-IIIレトロウィルスのgag及び/又はenv領域
にコードされているタンパク質を免疫学的にまねること
ができるペプチド配列が、レトロウィルスへの暴露の
前、血液及び血液生成物のスクリーニングに使用するた
めの試薬として提供される。そのペプチドは少なくとも
5個のアミノ酸のものであり、そしてLAV/HTLV-IIIウィ
ルスに対する抗体の検出、LAV/HTLV-III抗原の検出のた
めの種々の特異的結合アッセイに又は免疫原として使用
され得る。 特定の態様の説明 この開示のためには、ウィルスは、下記の基準を実質
的に満たす場合、LAV/HTLV-IIIに同じか又は同等である
と思われる: (a) ウィルスがT−リンパ球、特にヘルパ−T細胞
(CD4+,BernarclなどLeucoyte Typing,ニューヨーク:S
pringer Verlag,1984に定義された国際命名法に例え
ば)のために栄養的であり; (b) ウィルスが感染されたCD4+細胞のために細胞変
性的であり(HTLV−I及び−IIの場合、むしろ形質転換
的である); (c) ウィルスが、Mg2+依存性である(最適濃度5m
M),7.8の最適pHを有し、アクチノマイシンDによって
抑制できずそしてその3′LTRから逆転写のためのプラ
イマーとしてオリゴ(dT)12〜18を使用することができ
るRNA−依存性DNAポリマラーゼ(逆転写酵素)をコード
し; (d) ウィルスが約1.16の密度でスクロースグラジェ
ントにバンドを形成し; (e) ウィルスが〔3H〕−ウリジンによりラベルさ
れ得; (f) ウィルスが、LAV/HTLV-IIIのgag及びenv領域に
よってコードされるタンパク質と免疫学的に実質的に交
差反応し;そして (g) ウィルスがLAV又はHTLV-IIIとヌクレオチド相
同体(約75〜100%)及びアミノ酸配列相同体(約75〜1
00%)を実質的に共有する。 LAV/HTLV-IIIレトロウィルスによってコードされるタ
ンパク質、特にウィルスゲノムのgag及び/又はenv領域
によってコードされるタンパク質に免疫学的に似ている
新規のペプチドが提供される。異なった単離体の間で種
と種の変動を調節するために、二者択一的に、保存性置
換及び選択のための調整(ここで、非保存性置換が関与
される)を、行なうことができる。これらのペプチド
は、生理学的サンプルにおいてウィルス又はウィルスに
対する抗体の検出のために個々に又は一緒に使用され得
る。試験案の種類に依存して、ペプチドは、ラベル又は
非ラベルされ、固形表面に結合され、担体又は他の化合
物に接合され又は同様にされる。 対象のペプチドは、gag領域又はenv領域によってコー
ドされるペプチドから誘導されるであろう。これらのペ
プチドは、最初に、p55又はそのフラグメント、たとえ
ばp25及びp18又はgp150及びそのフラグメント、たとえ
ばgp41から誘導されるであろう。これらのペプチドは、
ローマ数字を与えられるが、しかしそれらが生成される
方法に任意に関連される、数による名称もまた与えられ
るであろう。 gag領域に関しては、LAV/HTLV-IIIレトロウィルスの
塩基対(bp)450〜bp731、特に約bp450〜bp545(97)及
びbp696〜bp731(71);約bp900〜bp1421、特に約bp921
〜bp1016、並びにbp921〜bp1010;bp972〜bp1016(9
2);及びbp936〜bp995(17);又は約bp1158〜約bp140
0、特にbp1164〜bp1250(90);bp1278〜bp1385(88)及
びbp1320〜bp1385(15)を延長するコード領域が特に興
味の対象である(Wain-Hobsonなど.,前記による番号づ
け)。 env領域に関しては、特定の興味の領域は、bp7210〜b
p7815領域、特にbp7231〜bp7794内、より特別には約bp7
246〜bp7317(36)内、bp7516〜bp7593(39)、特にbp7
543〜bp7593(79)及びbp7561〜bp7593(78),bp7708〜
bp7779(23),bp7636〜bp7689(40),bp7498〜bp7554
(56)内にコードされたこれらのポリペプチダーゼであ
ろう。 対象のペプチドは、LAV/HTLV-IIIレトロウィルスによ
ってコードされる配列内に含まれる、少なくとも5個、
時々6個、8,12個のアミノ酸、普通約50個よりも少な
い、より一般的には約35個よりも少ない、そして好まし
くは約25個よりも少ないアミノ酸を含むであろう。おの
おのの場合、そのオリゴペプチドは、大きなペプチドの
感受性のすべてを実質的に保持しながら、できるかぎり
小さい方が好ましい。ある場合、親と同等の感受性を単
独に又は一緒に提供する、同じペプチド構造体において
又は個々のペプチドとしてオーバーラップしない、2又
はそれ以上のオリゴペプチドを連結することが好まし
い。 そのペプチドは、普通20数%(20number percenc)よ
りも少ない、より一般的には10%よりも少ない、交換さ
れるペプチドを、ペプチドにおける保存性又は非保存性
置換法を導入することによって変性され得る。領域が、
多形的であることが見出された場合、異なったレトロウ
ィルス株の異なったエピトープをより効果的に模倣する
ために、1又は複数の特定のアミノ酸を変えることが好
ましいであろう。多くの場合、化学的及び物理的安定性
を付与するために、メチオニンがノルロイシン(Nor)
によって交換され得る。 本発明に使用されるポリペプチドは、この対象化合物
が、LAV/HTLV-IIIレトロウィルスの少なくとも1つの株
のタンパク質との免疫学的競争を提供することができる
かぎり、いづれか特定のLAV/HTLV-IIIポリペプチド配列
に同一である必要はないことが理解されるべきである。
従って、その対象ポリペプチドは、種々の変化、たとえ
ば挿入、欠失及び保存性又は非保存性置換(ここで、そ
のような変化は、それらの使用にある利点を提供するか
も知れない)にゆだねることができる。保存性置換によ
って、次の組み合せ、たとえばgly,ala;val,ile,leu;as
p,glu;asn,gln;ser,thr;lys,arg;及びphe,tyrが予期さ
れる。普通、その配列は、LAV/HTLV-IIIレトロウィルス
の少なくとも1つの株の配列と20%以上異ならないであ
ろう。但し、付加アミノ酸が、“アーム(arm)”を付
与するためにいづれかの末端で付加される場合、異な
り、そしてそれによって本発明のペプチドが便利に固定
され得る。そのアームは普通、少なくとも1個のアミノ
酸であり、そして50又はそれよりも多くのアミノ酸、た
いてい1〜10個のアミノ酸であろう。 さらに、1又は2個のアミノ酸が、オリゴペプチド又
はペプチドの末端に付加され、1つのペプチドのもう1
つのペプチドへの結合の容易さ、支持体又は大きなペプ
チドへのカップリング、次に討論されるべき理由のため
には、物理的又は化学的性質の修飾又は同様のことを提
供することができる。 アミノ酸、たとえばチロシン、システイン、リシン、
グルタミン酸又はアスパラギン酸又は同様のものが、結
合のために有用な官能価を提供するために、ペプチド又
はオリゴペプチドのC−又はN−末端で導入され得る。
支持体への結合のためにはC−又はN−末端で1〜3個
のシステインの存在が特定の興味の対象である。そのシ
ステインは、活性化されたオレフィン支持体へのチオエ
ーテル結合に基づいて、ジチオ−又はチオ−機能化支持
体にジスルフィド結合によって結合され得る。 さらに、ペプチド又はオリゴペプチド配列は、末端の
NH2のアシル化、たとえばアセチル化、又はチオグルコ
ール酸のアミド化、末端のカルボキシル基のアミド化、
たとえばアンモニア、メチルアミン等によって修飾され
る配列によって天然の配列と異なる。いくつかの場合、
これらの修飾は、支持体又は他の分子への結合のための
部位を提供することができる。 対象のペプチド及びオリゴペプチドが、今、考慮され
るであろう。対象の第1ペプチドはgag領域、特にp25及
びp18として言及されたタンパク質に由来されるであろ
う。 P25のためのペプチドは、次のとおりである:領域bp1
320〜bp1385にコードされるペプチドI(15)は、次の
アミノ酸配列を有し、ここで次の配列内に含まれるオリ
ゴペプチドは、そのような配列内に線状エピトープを含
むであろう:〔配列中、XはOH又はNH2であり、そして存在するな
ら、アミノ末端基Y、たとえばTyr又はCysがタンパク質
担体への該ペプチドの結合を促進せしめるために添加さ
れる〕。 次のペプチドII(17)は、約bp936〜bp995を延長する
領域によってコードされ、そして次の配列を有し、ここ
で次の配列内に含まれるオリゴペプチドは、そのような
配列内に線状エピトープを含むであろう: 〔配列中、XはOH又はNH2であり、そしてアミノ末端基
Yは前に定義されたとおりである〕。 次のオリゴペプチド: 〔配列中、X及びYは前に定義されたとおりであり、そ
してZは結合、すなわち結合の手段、たとえばシステイ
ン、チロシン等を提供し、又はXと一緒に考える場合、
結合のために使用され得る官能基、たとえばアリル又は
マレイミジル、ジチオ、等における場合のオレフィンを
提供するアミノ酸である〕が特に興味の対象である。 次の興味あるペプチド、III(92)は、bp972〜bp1016
を延長する領域によってコードされ、そして次の配列を
有し、ここで次の配列内に含まれるオリゴペプチドは、
そのような配列内で線状エピトープを含むであろう: 〔配列中、X,Y及びZは前に定義された通りである。〕 好ましくは、このペプチドは、LAV/HTLV-IIIのゲノム
によってコードされた、約15個より多くなりアミノ酸を
有するであろう。 次のペプチド、IV(90)は、bp1164〜bp1250を延長す
る領域によってコードされ、そして次の配列を有し、こ
こで次の配列内に含まれるオリゴペプチドはそのような
配列内で線状エピトープを含むであろう:〔配列中、X,Y及びZは前に定義された通りである。〕 好ましくは、このペプチドは、LAV/HTLV-IIIのゲノム
によってコードされた、約29個より多くなりアミノ酸を
有するであろう。 ペプチド、V(88)は、bp1278〜bp1385を延長する領
域によってコードされ、そして次の配列を有し、ここで
次の配列内に含まれるオリゴペプチドはそのような配列
内に線状エピトープを含むであろう: 〔配列中、X及びYは前に定義された通りである〕。 次の対象のペプチドは、p18として言及されたgagタン
パク質領域から誘導されるであろう。 次の対象のペプチド、VI(97)は、bp450〜bp545を延
長する領域によってコードされ、そして次の配列を有
し、ここで次の配列内に含まれるオリゴペプチドは、そ
のような配列内で線状エピトープを含むであろう: 〔配列中、X及びYは前に定義された通りである〕。 次の対象のペプチド、VII(71)は、bp696〜bp731を
延長する領域によってコードされるであろう。このペプ
チドは、線状エピトープをコードするいづれかのオリゴ
ペプチドを含み、そして次のアミノ酸配列: 〔配列中、Yは前に定義された通りである〕を有する。 次の対象のポリペプチドは、env領域、すなわちgp110
(110Kドルトン)から誘導されるものであろう。 次の対象のポリペプチド、VIIIは、bp7246〜bp7317を
延長する領域によってコードされ、そして前に指摘され
た一般的な制限内にある場合、好ましくは、LAV/HTLV-I
IIのゲノムによってコードされた、24個よりも多くない
アミノ酸を有するであろう。 対象のペプチドは、一般的に次のアミノ酸配列を有
し、ここで次の配列内に含まれるオリゴペプチドはその
ような配列内に線状エピトープを含むであろう: 〔式中、XはOH又はNH2であり、そしてカルボキシ末端
基Zは、存在するなら、タンパク質担体への該ペプチド
の結合を促進するために添加されたアミノ酸、たとえば
Cysである〕。 6個、便利には4個までの、天然に存在するC−末端
アミノ酸が欠失又は置換されることが特別な興味の対象
である。 特別に興味ある上の配列内に含まれるオリゴペプチド
は、次の配列: を含む。 次の対象のペプチドは、gp41として知られているenv
領域から誘導されるであろう。 次のペプチド、IX(56)は、bp7498〜bp7554を延長す
る領域によってコードされ、ここで次の配列内に含まれ
るオリゴペプチドは、そのような配列内に線状エピトー
プを含むであろう: 〔配列中、X,Y及びZは前に定義された通りである。〕 特に興味ある上記配列内に含まれるオリゴペプチド
は、次の配列: を含む。 次の対象のペプチド、X(39)は、bp7516〜bp7593を
延長する領域によってコードされ、そして次のアミノ酸
配列を有し、ここで次の配列内に含まれるオリゴペプチ
ドは、そのような配列内に線状エピトープを含むであろ
う: 〔配列中、XはOH又はNH2である〕。 次のペプチド、XI(40)は、bp7630〜bp7689を延長す
る領域によってコードされ、ここで次の配列内に含まれ
るオリゴペプチドはそのような配列内に線状エピトープ
を含むであろう: 〔配列中、X,Y及びZは前に定義された通りである〕。 次の対象のペプチド、XII(23)は、bp7708〜bp7779
を延長する領域によってコードされるであろう。このペ
プチドは、次のアミノ酸配列: 〔配列中、X,Y及びZは前に定義した通りである〕内に
線状エピトープをコードするいづれかのオリゴペプチド
を含むであろう。 次の対象のペプチド、XIII(79)は、bp7543〜bp7593
を延長する領域によってコードされるであろう。このペ
プチドは、次のアミノ酸配列: 〔配列中、X及びYは前に定義した通りである〕内に線
状エピトープをコードするいづれかのオリゴペプチドを
含むであろう。 次の対象のペプチド、XIIIa(78)は、bp7561〜bp759
3を延長する領域によってコードされるであろう。この
ペプチドは、次のアミノ酸配列:内に線状エピトープをコードするいづれかのオリゴペプ
チドを含むであろう。 ジスルフィド結合又は長い結合によって、2つのペプ
チド又はオリゴペプチドもしくはその組合せを結合する
ために、システイン又はアミノ末端基をアシル化するた
めに使用されるチオグリコール酸もしくは同様のものの
メルカプタン基の使用が特別な興味の対象である。これ
を達成するために、ビス−ハロアセチル基、ニトロアリ
ルハリド又は同様のものを有する化合物を、使用するこ
とができ、ここでその試薬は、チオ基に対して特異的で
ある。従って、異なったペプチド又はオリゴペプチドの
2つのメルカプト基の間の結合は、単結合又は少なくと
も2個、普通少なくとも4個、そして16個よりも多くな
い、普通約14個よりも多くない炭素原子の結合基であ
る。gag領域からの配列のメンバーはenv領域からのメン
バーに連結されることが特に興味の対象である。非アミ
ノ酸結合を含むことができるこれらのキメラペプチド
は、そのペプチド及びオリゴペプチドについて記載され
るであろう場合、さらに変性され得る。 この対象ペプチドは、可溶性巨大分子(たとえば、≧
5Kドルトン)担体に結合され、使用され得る。便利に
は、その担体は、天然に存在するか又は合成のポリ(ア
ミノ酸)であり、そしてヒト血清中において、抗体は、
これに見出されそうもない。ポリペプチドの例は、ポリ
−L−リシン、ウシ血清アルブミン、キイホールリンペ
ット(Keyhole limpet)のヘモシアニン、ウシγ−グロ
ブリン、等を含む。主として、その便利さ及び有効性の
1つを基に選択される。 そのような接合体に関しては、巨大分子当り少なくと
も1つの対象ペプチド分子、及び巨大分子0.5Kドルトン
当り多くとも約1つのペプチド分子、普通巨大分子2Kド
ルトン当り多くとも約1つのペプチド分子が存在するで
あろう。1又は複数の異なったペプチドが同じ巨大分子
に結合され得る。 結合は、試薬、たとえばp−マレイミド安息香酸、p
−メチルジチオ安息香酸、無水マレイン酸、無水琥珀
酸、グルタルアルデヒド、等を用いて、従来の方法によ
って行なわれる。その結合は、N−末端、C−末端又は
分子の末端の中間部位で生じる。対象のペプチドは、連
結のために誘導体化され、支持体に結合されながら連結
され得る。 化合物が、それらの使用に依存して、ラベルされた又
はラベルされていない化合物として使用され得る。(直
接的又は間接的に検出可能なシグナルを提供する分子が
ラベルによってもたらされる。)種々のラベル、たとえ
ば放射性核種、酵素、フルオレスサー、化学ルミネセン
サー、酵素基質、補因子もしくは阻害剤、粒子たとえ
ば、磁気粒子、リガンド及び受容体、たとえばビオチン
及びアビジンの組合せ、又は同様のものが使用され得
る。さらに、ペプチドは、たとえばミクロタイタープレ
ート、ガラスビーズ、クロマトグラフィーの表面、たと
えば紙、セルロース、シリカゲル、又は同様のものへの
結合のために種々の方法で変性され得る。ポリペプチド
を、他の化合物又は表面に連結する特定の方法は、従来
通りであり、そして文献中に十分に例示されている。た
とえば、アメリカ特許第4,371,515号;第4,487,715号を
参照のこと。この開示を引用によりこの明細書中に組み
入れる。 種々のアッセイ法が、レトロウィルス性タンパク質に
対する抗体又はレトロウィルス性タンパク質自体の存在
を検出するために使用され得る。ラベルされた試薬とし
てペプチドを用い(ここで、ラベルは、検出できるシグ
ナルをもたらす)、又は直接的又は間接的に表面にペプ
チドを結合することが(ここで、サンプル中において、
ペプチドに対する抗体が表面上でペプチドに結合するよ
うになるであろう)、興味の対象である。次に、ペプチ
ドに結合されたヒト抗体の存在は、ヒト免疫グロブリ
ン、通常ヒトIgM及びIgGの両者に対して特異的な異種移
植性抗体、又は免疫複合体、たとえばRf因子又はS.アウ
レウス(S.aureus)のプロテインAに対して特異的なラ
ベルされたタンパク質によって検出され得る。 種々の不均一法(コンペティティブ又は非コンペティ
ティブアッセイ)を使用することができる。ペプチド
は、表面又は支持体(“support")に結合され、そして
ラベルされた抗体は、結合されたペプチドの限定量のた
めにサンプル中において抗体と競争することを可能にさ
れる。支持体に結合されるラベルの量は、サンプル中の
競争的抗体の量に関係するであろう。 抗体は、支持体に結合され、そしてサンプルはラベル
されたペプチドと共に混合される。反応混合物と結合さ
れた抗体との接触の後、支持体に結合されたラベルの量
は、サンプルの同種の抗体の量に関係するであろう。 異種移植抗−ヒト抗体、たとえばIgG及びIgM(免疫グ
ロブリン)のFcに対する抗体が支持体に結合される。サ
ンプルは、免疫グロブリン及びラベルされたペプチドと
共に接触され、それによって、支持体に結合された、ラ
ベルされたペプチドの量が同種抗体の存在を指摘するで
あろう。 他方、ペプチドが酵素、フルオレサー又は他のラベル
に結合される均一アッセイが使用され得、ここでペプチ
ドへの抗体の結合が、特定の結合対複合体に関与するラ
ベルと複合体に包含されないラベルとを識別することが
できることをもたらす。そのような技法に関与するアッ
セイについては、たとえばアメリカ特許第3,817,837
号;第3,850,752号;第3,901,654号;第3,935,074号;
第3,984,533号;第3,996,345号;第4,034,074号;及び
第4,098,876号を参照のこと、この開示を引用によって
本明細書に組入れる。 本発明の例示として、対象ペプチドは、蛍光分子、た
とえばフルオレセイン、ローダミン又はウンベリフェロ
ンに接合され得る。種々の技法、たとえば蛍光偏光法
が、抗体と共に形成される複合体を検出するために使用
され得る。このアッセィにおいては、蛍光偏光は、複合
化された及び複合化されていないペプチド接合体の間で
異なる。装置、たとえばAbbott Laboratories,Chicago,
イリノイによって供給されたTDXが、蛍光偏光における
変化を測定するために利用できる。 サンプル容器、たとえばマイクロタイタープレートウ
ェルの使用がアッセィ技法の例であり、そしてそこで、
対象ポリペプチド又はその接合体が共有的に又は非共有
的に容器底部及び/又は壁に付着される。サンプル、通
常、適切な緩衝培地中に希釈されたヒト血液又は血清が
該容器に添加され、そしてポリペプチドとサンプル中の
同種の抗体との間で複合体が形成するのに十分な時間、
保持される。上清液を除去し、そして容器を洗浄し、非
特異的に結合したタンパク質を除去する。 複合体に特異的に結合する、ラベルされた特異的結合
タンパク質が検出のために使用される。容器に、ヒト免
疫グロブリンに対する異種移植性抗血清、特に適切な緩
衝培地中における抗−(ヒトIgM及びIgG)を添加するこ
とができる。その異種移植性抗血清は、通常、検出可能
なラベル、たとえば放射性核種又は酵素によりラベルさ
れるであろう。抗血清の代わりに、免疫複合体に対して
特異的なタンパク質、たとえばS.アウレウスプロテイン
Aを使用することができる。たとえば、非特異的に結合
した酵素ラベルの除去の後、酵素と共に展開溶液を添加
する。その展開溶液は、酵素基質及び多分、酵素補因
子、クロモゲン、等を含み、そして該クロモゲンは、反
応後、それぞれ比色分析的に又は蛍光定量的に検出され
得る着色された又は蛍光生成物を提供する。 ペプチドは、広範囲の種類の方法で製造され得る。ペ
プチドは、比較的短いサイズなので、それらは、従来の
技術に従って、溶液中で又は固形支持体上で合成され得
る。種々の自動合成機が今日商業的に利用可能であり、
そして既知方法に従って使用され得る。たとえば、Stew
art and Young,Solid Phase Peptide Syntesis,第二版,
Pierce Chemical Co.,1984;及びTamなど.,J.Am.Chem.So
c.(1983)105:6642を参照のこと。 他方、ハイブリッドDNA技法を使用することができ、
ここで、合成遺伝子を、ポリペプチドをコードする単鎖
又は実質的にその相補的鎖を使用することによって製造
することができ、そしてここで該単鎖はオーバラップ
し、そしてバイブリッド化するためにアニーリング培地
中に導びかれ得る。次に、そのハイブリッド化した鎖を
連結し、完全な遺伝子を形成し、そして適切な末端の選
択によって、その遺伝子を、発現ベクター中に挿入し、
そしてこの事は今日容易に利用できる。たとえば、Mari
atsなど.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,CS
H,Cold Spring Harbor Laboratory、1982を参照のこ
と。また、そのペプチドをコードするウィルスゲノムの
領域を、従来の組換えDNA技法によってクローン化し、
そして発現することができる(Maniatis,前記を参照の
こと)。 ペプチドI〜XIIIを発現するために使用され得るDNA
コード配列は、次のものである: これらの配列からのフラグメントは、ペプチドフラグ
メントの発現のために使用され得、保存性塩基変化を行
なうことができ、ここで変性されたコドンは同じアミノ
酸をコードし、又はコード配列における非保存性塩基変
化を行なうことができ、ここで得られるアミノ酸は保存
性又は非保存性変化体である。 そのコード配列を、5′−又は3′−末端又は両末端
のいづれかで延長することができ、その結果、そのエピ
トープ部位を保持しながら、ペプチドを延長することが
できる。その延長は、同じ鎖中に2つの又はすべてのペ
プチドを連結し、抗原性活性を供与し、又は同様のこと
のために、たとえばラベル(たとえば酵素)への結合の
ためのアームを提供することができる。 発現に関しては、そのコード配列は、出発コドン及び
停止コドン、プロモーター領域及びターミネーター領域
並びに普通複製システムにより供給され、細胞宿主、た
とえば原核生物、真核生物、細菌、酵母、哺乳類、等に
おいて発現のための発現ベクターを提供する。 普通少なくとも15個の塩基、好ましくは少なくとも18
個の塩基を有する、その配列自体、そのフラグメント又
はより大きな配列が、レトロウィルスRNA又は原ウィル
スDNA(Proviral DNA)の検出のためのプローブとして
使用され得る。多くの技法、たとえばGrunstein-Hognes
s技法、サウザーン技法、ノーザーン技法、Dot-blot
法、それらの改良法、及び他の方法論が記載されてい
る。たとえば、WO83/02277及びBerentなど.,Biotechniq
ues(1985)3:208を参照のこと。 ポリペプチドは、融合タンパク質として便利に製造さ
れ得、そしてここで該ポリペプチドは、該融合ポリペプ
チドのN−又はC−末端である。その得られる融合タン
パク質を、試薬として単独で直接的に使用することがで
き、又はその対象ペプチドを、融合タンパク質の残存配
列のすべて又は一部から分離することができる。内部に
メチオニンが存在しないポリペプチドに関しては、融合
部位でメチオニンを導入することによって、ポリペプチ
ドは、臭化シアンを用いて分離され得る。内部にメチオ
ニンが存在する場合、タンパク質分解分離部位、たとえ
ばポリ−リシン及び/又はポリ−アルギニン又はその組
合せを供与することが必要であり、又はその内部メチオ
ニンを、アミノ酸、たとえばロイシン及び臭化シアン分
離のために添加されたN−末端メチオニンと交換するこ
とができる。広範囲の種類のプロテアーゼ及びジペプチ
ターゼが良く知られていて、そして適切なプロセシング
シグナルが適切な部位で挿入され得る。そのプロセシン
グシグナルは、分離を確保するためにタンデム反復を有
することができる。なぜならば、1又は複数の外来性ア
ミノ酸の存在は、対象ポリペプチドの実用性を妨げない
であろうからである。 アッセイの性質に依存して、生理的サンプル、たとえ
ば唾液、血液、血漿又は血清がアッセイ培地中に希釈す
ることによって前処理され、ここで、該培地は普通、種
々の緩衝液、たとえばリン酸、トリス又は同様のものの
1つを使用する水性緩衝培地であろう。好ましい希釈剤
は、ブロトオ(blotto)〔5%w/v非脂肪性ドライミル
ク,0.01%チメロサール,0.01Mリン酸ナトリウム中0.01
%アンチフォームA(pH=7.2)及び0.15MのNacl〕であ
る。普通、そのpHは、約6〜9の範囲内にあるであろ
う。次に、そのサンプルは、適当な方法に従って、試薬
と共に混合され、そして結合のために十分な時間、保持
されるであろう。不均一システムが使用される場合、次
に、通常、洗浄し、非特異的結合を最少にするであろ
う。その過程の最後で、ラベルが従来の方法に従って検
出されるであろう。 アッセイにおける対象ペプチド及びそれらの類似体の
他に、その対象ペプチドはまた、ワクチンに独自で又は
混合して使用され得る。そのペプチドは、便利な方法、
一般的に1μg〜20mg/宿主のkgの範囲の濃度で配合さ
れ得る。生理学的に許容できる培地、たとえば消毒され
た水、生理的食塩水、リン酸緩衝溶液及び同様のもの
は、担体として使用され得る。アジュバント、たとえば
水酸化アルミニウムゲノム又は同様のものが使用され得
る。投与は、たとえば筋肉内、腹膜内、皮下、静脈内、
等に注射によって行なわれ得る。投与は、普通1〜4週
間隔で、1回又は数回行な得る。 次の例は例示的であって、限定的ではない。 実験 ペプチド15,71,88,90,92及び97を、t−ブチルオキシ
ルカルボニル(BOC)−メチルベンジル−システイン−
フェニル−アセトアミドメチル(PAN)のポリスチレン
/ジビニルベンゼン樹脂(Appliecl Biosystems,Inc.,F
oster City,CA)上にアセンブルした。カルボキサミド
ペプチド78及び79のためには、p−メチルベンゾヒドリ
ルアミンのポリスチレン/ジビニルベンゼン樹脂を用い
た。対称的な無水物カップリング(symmetrical anhydr
ide eouplings)を、Applied Biosystems430A合成機で
行なった。但し、グルタミン及びアプパラギンを、ヒド
ロキシベンゾトリアゾールエステルとしてカップルし
た。ベンジル基材の側鎖の保護及びBOCα−アミン保護
を行なった。トリプトファンを、ホルミル成分によって
保護し、メチオニンをそのスルホキシドによって保護
し、そしてジニトロフェノールを、ヒスチジンを保護す
るために使用した。保護基は、従来の方法によって除去
された。 ペプチド36を、Beckman990ペプチド合成機(Beckman
Instruments,La Brea,CA)で、ベンゾヒドリルアミンの
ポリエチレン/ジビニルベンゼン樹脂上にアセンブルし
た。ベンジル基材の側鎖の保護及びBOCα−アミン保護
を行なった。すべての残基を、直接的ジシクロヘキシル
カルボジイミド法によって付加した。但し、グルタミン
を、ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルとしてカッ
プルした。 ペプチド39を、ペプチド36について記載したようにし
て、ベンゾヒドリルアミン上で合成し、そしてまた、ア
ルパラギンを、エステルとしてカップルした。 ペプチドを放射性ラベルする場合、3H−酢酸及び過
剰のジシクロヘキシルカルボジイミドによりアミノ末端
をアセチル化することによって、それを行なった。 ペプチドを脱保護し、そしてTamの“low-high"HF法
(Tamなど.,前記)によって樹脂から分離した。ペプチ
ド36,39,79,78,88,90,92及び97を、5%酢酸により樹脂
から抽出し、そして5%酢酸によりゲル過クロマトグ
ラフィーにかけた。ペプチド15及び71を、0.5M炭酸アン
モニウム/0.001Mジチオエリトール(DTT)により抽出
し、そして0.05M炭酸アンモニウム/0.005Mβ−メルカプ
トエタノールによりクロマトグラフィー処理した。ペプ
チドを含む画分をプールし、そして凍結乾燥せしめた。
合成生成物の結合性を、おのおののカップリングの後、
ニンヒドリン制御によって、並びに分析用逆相クロマト
グラフィー及びアミノ酸分析によって確かめた。 ペプチド90,92及び97を、それらのスルフヒドリルの
酸化により分子間ジスルフィドへと重合せしめた。手短
に言えば、凍結乾燥された還元ペプチドを、最少の6Mグ
アニジンHCl/0.1Mリン酸ナトリウム(pH=9.0)中に溶
解し、そして室温で1晩、酸化せしめた。 上記合成されたペプチド15,23,36,40,49,50及び56
を、Ishikawaなど.,J.of Immunoassay(1983)4:209に
よって本質的に記載しているようにして、N−スクシニ
ミジル−4−(N−マレイミドメチル)−シクロ−ヘキ
サン−1−カルボキシレート(SMCC)により誘導体化さ
れたウシ血清アルブミン(BSA)に接合した。 BSA溶液(0.1Mリン酸カリウム中において20mg/ml,pH
7.0)2ml中に、30℃でSMCC溶液(ジメチルホルムアミド
中において8mg/ml)1.5mlを添加した。その混合物を、
1時間、磁気攪拌し、その後それを遠心分離し、沈殿し
たアルブミンを除去した。次に、透明な混合物を、pH
6.0の0.Mリン酸カリウムにより平衡化されたSephadexG-
25を充填するゲル過にゆだねた。280nmでのそれらの
吸光度によって決定されるようなタンパク質含有性画分
をプールし、そして必要なまで−70℃で凍結保存した。 上記合成されたペプチドを、0.1Mリン酸ナトリウム
(pH 8.0)中に溶解し、それぞれの濃度を5mg/ml(ペプ
チド36)、8mg/ml(ペプチド15)又は1.6mg/ml(ペプチ
ド39)にした。おのおのの溶液1.5mlに、固形DTT 2mgを
添加した。その溶液を、30℃で30分間攪拌し、その後そ
れらを、0.1Mリン酸カリウム(pH 6.0)により平衡化さ
れたSephadexG-10を充填するゲル過クロマトグラフィ
ーにゆだねた。アリコートのシンチログラフィーによっ
て決定されるようなトリチウム含有性画分を、プール
し、そしてSMCCにより誘導体化されたBSA 1ml(ペプチ
ドVのためには0.5ml)と共に混合した。得られた混合
物を、30℃で12時間攪拌し、そして次に水に対して徹底
的に透析した。 他のペプチドを、上記方法に従って調製し、そして上
記方法に従ってBSAに接合せしめた。BSAに対するペプチ
ドの比率を、従来の方法に従って放射能トレーサーを用
いて決定した。 モルペプチド/モルBSA I(15) 14 II(17) 5 VII(36) 9 IX(56) 17 X(39) 6 XI(40) 18 XII(23) 30* *は、誤であり、そして55であろう。 ELISAによる分析 凍結乾燥されたペプチド又はタンパク質/ペプチドの
接合体を、6MグアニジンHCl中に溶解した。そのグアニ
ジン溶液を、0.05M炭酸塩/炭酸水素塩緩衝液(pH 9.
6)中に希釈し、8〜40μg/mlの最終ペプチド濃度に
し、すぐその後、96−ウェルプレート中プレートした。
50μlのペプチド溶液を、マイクロタイターウェル当り
にアリコートし、そして4℃で1晩インキュベートし
た。次にプレートを、BLOTTO(5%〔w/v〕非脂肪性ド
ライミルク/0.01%チメロソール/0.01Mリン酸ナトリウ
ム中0.01%アンチフォームA、pH 7.2/0.15M塩化ナトリ
ウム)により37℃で1時間、ブロックした。血清を、BL
OTTO:PBS(0.01Mリン酸ナトリウム、pH 7.3/0.15MのNaC
l)の1:1混合物により1:100に希釈し、そして希釈され
た血清50μlを、おのおののウェルに添加し、そして37
℃で1時間、インキュベートした。その血清を除去し、
そしてプレートを、緩衝液(0.15MのNaCl/0.05%〔w/
v〕Tween 20)により3度洗浄し、その後ヤギ抗−ヒトI
gG/ホースラディシュペルオキシダーゼ接合体(50mMク
エン酸ナトリウムにより1:10,000に希釈された50%スト
ック/0.05%Tween 20/1%熱不活性化された正常なヤギ
血清;Antiboclies,Inc.,Davis,CAから得られた)100μ
lを添加し、そして37℃で1時間インキュベートした。
その接合体を除去し、そしてそのプレートを、0.15MのN
aCl/0.05%(w/v)Tween 20により3度洗浄した。ELISA
を、室温で30分間、ウェル当り基質溶液(0.05Mクエン
酸ナトリウム50ml中3,3′,5,5′−テトラメチルベンジ
ジン10mg,pH 7.0)100μlを添加することによって展開
せしめた。反応を、ウェル当り3NのH2SO4100μlにより
停止せしめ、そして450nmで光学濃度を、目的化されたE
LISAリーダーによって決定した。 第1表の要約 第1表は、免疫反応性であるすべてのペプチドについ
てのELISA結果を与える。 ペプチド49及び50はペプチド36の一部である。 ペプチド56はペプチド39と一部オーバーラップする。 ペプチド49-BSAは、10/10陽性血清と反応する;2/2陰
性血清とは反応しない。 ペプチド50-BSAは、10/10陽性血清と反応する;2/2陰
性血清とは反応しない。 ペプチド56-BSAは、10/10陽性血清と反応する;2/2陰
性血清とは反応しない。 ペプチド40-BSAは、10/10陽性血清と反応する;2/2陰
性血清とは反応しない。 ペプチド23-BSAは、10/10陽性血清と反応する;2/2陰
性血清とは反応しない。 ペプチド15-BSAは、10/10陽性血清と反応する;2/2陰
性血清とは反応しない。 ペプチド36-BSAは、9/10陽性血清と反応する;2/2陰性
血清とは反応しない。 大きなパネルにおいて、一部ペプチド39とオーバーラ
ップするペプチド56は、ペプチド39と反応するすべての
血清と反応しない。これは、ペプチド39内に少なくとも
2つのエピトープが存在し又はペプチド39及び56は、オ
ーバーラップしない反応エピトープを有することを示唆
する。 ペプチド23(BSAに接合した及びBSAに接合しなかっ
た)を、大きなパネルの血清(23陽性,8陰性)に対して
さらに試験し、そして80〜90%の感受性を示す。 第2表の要約 第2表は、gag領域から誘導されたペプチドのうち2
つ(#15及び#17)は、ペプチド39とかろうじて反応す
るか又は反応しないLAV血清陽性(セロポジティブ)血
清と反応することを示す。これは、gag及びenvペプチド
の組合せの使用が一層敏感なアッセイを作り出すことを
示唆する。 第3表の要約 第3表は、ペプチド15-BSA及び39により得られた結果
と物理的に混合された(15-BSA+39)又は化学的に組合
された(チオール−酸化の15+39)これらのペプチドに
より得られた結果とを比較する。 陽性サンプルがペプチド15及び39の物理的又は化学的
組合せによりアッセイされる場合に得られた結果は、一
般的に、いづれかのペプチドのみにより得られた結果よ
りもより高い。これは、サンプル126,131,135,138及び1
296により明らかに例示される。 第4表の要約 第4表は、ELISAアッセイにおいて、ペプチド71,78,7
9,88,90,92及び97により得られた結果を比較する。1つ
を除くすべてのペプチドは、陽性のために70%以上の相
関関係を提供し、そして2つのペプチドは100%の相関
関係を持った。 第1表〜第3表の注 1:1983年9月15日に出願されたイギリス特許出願継続番
号83/24800に記載しているようにして調製した。 2:放射性ラベルされたLAV抗原を、RIPA緩衝液により崩
壊し〔Gileadなど.,Nature(1976)264:263〕,そして
次にヒト血清と反応せしめた。その得られた免疫複合体
を、スタフィロコーカス アウレアスStaphylococcus
aureus)吸着剤に結合することによって分離(〔Kess
ler,J.Inmunology(1975)115:1617),次に数回洗浄し
た。 免疫沈殿された抗原を、SDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動によって分析し〔Laemmli,Nature(1970)227:
680),次にフルオログラフィー処理した。p25又はgp43
バンドの存在は、血清陽性としてサンプルを確証するた
めに必要且つ十分であると考えられた。3 LAS=リンパ節症候群。4 N.D.=決定されなかった。 1個又は組合せの本発明のペプチドを用いて、AIDSに
対する抗体の存在についての敏感且つ正確な試験を提供
することは前述の結果から明らかである。本発明のペプ
チドは、単独で又はスクリーニングアッセイ又は確認ア
ッセイと共に使用され得、ここで完全な溶解物又は完全
な抗原が独立した方法として使用され得る。さらに、ペ
プチドの特異性のために、ペプチドをコードするDNA配
列はまた、DNAハイブリダイゼーションアッセイにおい
て類似する特異性を有するであろうことを、だれでもが
予想できるであろう。従って、本発明は、リンパ節症候
群及び/又はAIDSのレトロウィルス病因体にさらされて
いる患者の検出を可能にする。 前述の発明は、明確に理解するために例示的及び例的
にいくらか詳細に記載されているけれども、特許請求の
範囲内で修飾及び変更を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 前置審査

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.サンプルを、LAV/HTLV-IIIエピトープ部位と免疫学
    的に競争するエピトープ部位を有するペプチドと混合
    し、それによって抗体がそのようなペプチドと結合し、
    特異的結合対複合体を形成し、そして複合体形成の量を
    決定することを含んで成る、LAV/HTLV-IIIウィルス又は
    LAV/HTLV-IIIウィルスに対する抗体を検出するための方
    法において、アッセイ培地中に、8〜50個のアミノ酸か
    ら成り、 (A) そして下記のアミノ酸配列: からのLAV/HTLV-IIIの少なくとも8個の隣接するアミノ
    酸を有するペプチドであるか、あるいは (B) 上記アミノ酸配列(I),(II),(IV),
    (VI),(VII),(VIII),(X),(XI)又は(XI
    I)において、1〜数個のアミノ酸の付加、欠失及び/
    又は他のアミノ酸による置換により修飾されているアミ
    ノ酸列であって且つLAV/HTLV-IIIに対する抗体と反応性
    を有するか又は巨大分子と結合した場合に該反応性を有
    するペプチドであって、 巨大分子(それに対する抗体はヒト血清中に実質的に存
    在しない)に結合しているか又は結合していないペプチ
    ドを使用することを特徴とする方法。 2.前記ペプチドが、下記一般式: で示されるアミノ酸配列を含んで成る請求の範囲第1項
    記載の方法。 3.前記ペプチドを固体表面に接合せしめる請求の範囲
    第1項又は第2項記載の方法。 4.LAV/HTLV-IIIに対する抗体の存在が生理学的流体に
    おいて決定される請求の範囲第1項〜第3項のいずれか
    1項記載の方法であって、 前記ペプチドの少なくとも1つにより少なくとも部分的
    に被覆されたサンプル容器中にヒト生理学的サンプルを
    導入し; 免疫複合体形成が生じるのに十分な時間インキュベート
    し;そして 免疫複合体の形成を決定することを含んで成る方法。 5.前記免疫複合体形成が、前記複合体に結合し、そし
    て検出可能なシグナルを提供するラベルされた特異的結
    合タンパク質を用いることによって決定される請求の範
    囲第1項〜第4項のいずれか1項記載の方法。 6.前記生理学的流体が、ヒト血清、血漿、唾液又は血
    液である請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項記載
    の方法。 7.LAV/HTLV-IIIエピトープ部位と免疫学的に競争する
    エピトープ部位を有するペプチドを含んで成る試薬であ
    って、前記ペプチドが8〜50個のアミノ酸から成り、 (A) そして下記アミノ酸配列: からのLAV/HTLV-IIIの少なくとも8個の隣接するアミノ
    酸を有するペプチドであるか、あるいは (B) 上記アミノ酸配列(I),(II),(IV),
    (VI),(VII),(VIII),(X),(XI)又は(XI
    I)において、1〜数個のアミノ酸の付加、欠失及び/
    又は他のアミノ酸による置換により修飾されているアミ
    ノ酸列であって且つLAV/HTLV-IIIに対する抗体と反応性
    を有するか又は巨大分子と結合した場合に該反応性を有
    するペプチドであって、 巨大分子(それに対する抗体はヒト血清中に実質的に存
    在しない)に結合しているか又は結合していないペプチ
    ドであることを特徴とする試薬。 8.前記ペプチドが、下記一般式: で示されるアミノ酸配列を含んで成る請求の範囲第7項
    記載の試薬。 9.生理学的サンプル中のLAV/HTLV-IIIに対する抗体の
    決定のためのキットに含まれる請求の範囲第7項又は第
    8項記載の試薬。 10.前記キットが、ヒト血清、血漿、唾液又は血液中
    のLAV/HTLV-IIIに対する抗体の決定のために使用される
    請求の範囲第7項〜第9項のいずれか1項記載の試薬。
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