JP2705431B2 - 真空装置のベーキング方法 - Google Patents

真空装置のベーキング方法

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JP2705431B2
JP2705431B2 JP3357492A JP3357492A JP2705431B2 JP 2705431 B2 JP2705431 B2 JP 2705431B2 JP 3357492 A JP3357492 A JP 3357492A JP 3357492 A JP3357492 A JP 3357492A JP 2705431 B2 JP2705431 B2 JP 2705431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空装置のベーキング方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】極、超高真空用の装置では、装置材料表
面に付着しているH2 O、H2 、CO、N2 等の気体分
子を容器表面から脱離させると共に、材料内部の吸蔵ガ
ス量を低減させる必要がある。そうでないと、極、超高
真空状態が実現できない。そのために、予め真空装置を
加熱しながら真空排気して材料表面、内部のガスを放出
する手段としてベーキングという方法がある。
【0003】従来、経験的にベーキング温度(容器の加
熱温度)は200℃以上としなければ極、超高真空を実
現できないとされ、一挙に200℃以上に真空装置を加
熱している。ベーキング時間は約72時間程度を要して
いる。
【0004】具体的には、図3に示す装置構成で、図4
に示すような処理がなされている。真空装置1に、加熱
用のヒータコイル4が巻回されている。そして、温度セ
ンサ6aからの信号を受ける温度調節計6により、ヒー
タ電源5を制御している。一方、真空装置1に真空ポン
プ2が接続されている。そして、真空ゲージ3aからの
真空度はモニタ3により監視されている。
【0005】常温時、ベーキング前、真空装置1を真空
ポンプ2により排気して1×10-6〜1×10-7トール
程度の圧力となるように、真空排気装置は計画されてい
る。以後、排気を継続する。加熱設定温度を230℃と
して、一挙に昇温加熱し、設定温度に到達後は、その温
度を維持するように加熱を継続する。
【0006】この際、ベーキング時の圧力上限は特に制
御しておらず、モニタで確認を行うだけであるが、経験
的に1×10-3〜1×10-4トール程度の真空状態とな
っている。以上のようなベーキング1サイクルの圧力、
温度、時間の履歴が図4に示されている。ベーキングに
要する時間は約72時間である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のベーキン
グ方法には次のような問題がある。
【0008】1)ベーキング温度が200℃以上と高い
ため、しばしばベーキング時及び冷却時に連結フランジ
部で熱収縮が生じ、真空リークが発生し、工事期間の延
長を余儀なくされる。 2)72時間以上の長時間ベーキングするため、ベーキ
ング時のモニタ、点検にかなりの労力が必要である。 3)近年、真空装置の内部に駆動部や、熱の影響を受け
やすい内部品が装着されるケースが増え、200℃以上
の高温でベーキングできない場合がある。
【0009】4)一挙に200℃以上まで装置を加熱す
ると、装置内の圧力は一時的に1×10-4トール前後ま
で上昇する。この場合、一度真空装置の表面から脱離さ
れたガスは装置表面に再付着をおこしやすく、装置の外
になかなか排気されにくい。このため、十分なベーキン
グ効果が得られない。 本発明は、上記のような問題点を解消できるようにした
真空装置のベーキング方法を提供することを課題とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の真空装置のベー
キング方法は、比較的低温で、ベーキングを開始し、ベ
ーキング時の真空装置の圧力上限が、脱離されたガスが
装置表面に再付着し易い圧力に達したら、一旦、ベーキ
ング加熱を停止するか、またはその時の温度に維持し、
時間の経過と共に真空度が低下したら、再びベーキング
加熱を開始する操作を繰返すことを特徴とするものであ
る。
【0011】
【作用】ベーキング時の真空圧力上限を押さえて加熱す
る。すなわち、一度に大量のガスが真空装置内に放出さ
れないため、再付着の影響が少なく、装置表面から出た
ガスが排気され易くなる。こうして、比較的低温、例え
ば200℃以下で、比較的短時間、例えば24時間程度
で十分なベーキング効果が得られる。
【0012】
【実施例】本発明方法を実施するため装置構成の一例を
図1に示す。
【0013】真空装置1に、加熱用のヒータコイル4が
巻回されている。そして、温度センサ6aからの信号を
受ける温度調節計6からの信号がヒータ電力制御器12
に入力され、ヒータ電源5を制御するようになってい
る。
【0014】一方、真空装置1に真空ポンプ2が接続さ
れている。そして、真空ゲージ3aからの信号を受ける
真空計コントローラ11からの信号がヒータ電力制御器
12に入力され、ヒータ電源5を制御するようになって
いる。ベーキング方法の具体例を図2により説明する。
常温で、真空装置1を真空ポンプ2により排気して1×
10-6〜1×10-7トール程度の真空状態とする。以
後、排気を継続する。
【0015】真空計コントローラ11により、圧力上限
を、脱離されたガスが装置表面に再付着しにくい、5×
10-5トールに設定する。この圧力上限を越えると、再
付着が起こりやすいためである。
【0016】加熱を開始し、ガスが放出され、設定圧力
に達すると、真空コントローラ11からの信号で、ヒー
タ電力制御器12が、その時の温度を維持するようにヒ
ータの加熱制御を行う。その時の加熱温度は100℃で
あった。加熱温度を一定に制御する代わりにヒータ電源
をオフとしてもよい。
【0017】こうして、ガス放出が抑制され、真空ポン
プ2による排気が進んで、装置内圧力が8×10-6トー
ルまで低下したら、再度昇温を開始し、再度設定圧力に
到達したら、加熱温度を一定に保つ。この時の加熱温度
は120℃であった。
【0018】通常、同様な操作を数回繰り返す。この例
では、3段階の加熱を行い3度目の加熱温度は150℃
である。この温度に所定時間保持後、ヒータをオフにし
て、常温まで自然冷却する。この時の真空度は、1×1
-10 トールであった。また、この場合、ベーキングに
要した時間は24時間であった。
【0019】この場合のベーキング後の真空装置からの
放出ガス量を、図4に示す従来方法で行った場合と比較
したところ、ほぼ同等の結果が得られた。すなわち、単
に加熱温度を上げて長時間ベーキングしても、良好なベ
ーキング効果が得られないが、本発明方法によれば、2
00℃以下の加熱温度で、しかも、従来の1/3の時間
で、従来方法と同等の効果が得られることが明らかにな
った。
【0020】なお、上記実施例では、再加熱の開始を真
空計コントローラからの信号により自動的に行っている
が、再加熱時点を真空コントローラの真空度表示により
作業員が判断して行ってもよい。また、タイマー等によ
り、所定時間経過後、再加熱を開始するようにしてもよ
い。
【0021】
【発明の効果】本発明の真空装置のベーキング方法は上
記のようなもので、ベーキング時の圧力上限を押さえて
加熱する。すなわち、一度に大量のガスが真空装置内に
放出されないため、再付着の影響が少なく、装置表面か
ら出たガスが排気され易くなる。こうして、比較的低
温、例えば200℃以下で、比較的短時間、例えば24
時間程度で十分なベーキング効果が得られる。
【0022】これにより、極、超高真空用の装置を製作
する際のトラブルの低減がはかられ、真空装置の工事コ
ストを低減できる。また、熱の影響を受けやすい真空装
置にも適用可能であり、真空装置の設計上のメリットを
もたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置構成の一例を
示す説明図。
【図2】本発明のベーキング方法の1サイクルの圧力、
温度の履歴説明図。
【図3】従来のベーキング方法を実施するための装置構
成の一例を示す説明図。
【図4】従来のベーキング方法の1サイクルの圧力、温
度の履歴説明図。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比較的低温で、ベーキングを開始し、ベ
    ーキング時の真空装置の圧力上限が、脱離されたガスが
    装置表面に再付着し易い圧力に達したら、一旦、ベーキ
    ング加熱を停止するか、またはその時の温度に維持し、
    時間の経過と共に真空度が低下したら、再びベーキング
    加熱を開始する操作を繰返すことを特徴とする真空装置
    のベーキング方法。
  2. 【請求項2】 ベーキング時の真空装置圧力上限が5×
    10-5トール以下である請求項1に記載のベーキング方
    法。
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