JP2703864B2 - ピペリジニルショウノウスルホニルオキシトシンアンタゴニスト誘導体の製造方法 - Google Patents

ピペリジニルショウノウスルホニルオキシトシンアンタゴニスト誘導体の製造方法

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JP2703864B2 JP6039767A JP3976794A JP2703864B2 JP 2703864 B2 JP2703864 B2 JP 2703864B2 JP 6039767 A JP6039767 A JP 6039767A JP 3976794 A JP3976794 A JP 3976794A JP 2703864 B2 JP2703864 B2 JP 2703864B2
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    • C07D295/22Heterocyclic compounds containing polymethylene-imine rings with at least five ring members, 3-azabicyclo [3.2.2] nonane, piperazine, morpholine or thiomorpholine rings, having only hydrogen atoms directly attached to the ring carbon atoms with hetero atoms directly attached to ring nitrogen atoms
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規の化合物及びそれら
の製造方法を提供し、かかる化合物は、産科及び婦人科
の治療における薬剤として一般に薬理的に有効である。
前述の薬理的活性は哺乳動物の治療において有効であ
る。特に本発明の化合物は、期間前出産の治療、帝王切
開分娩のための出産準備の中止、及び月経困難症の治療
に使用し得る。現在、産科及び婦人科の治療においてか
かる薬剤が必要とされている。
【0002】
【従来の技術】産科において、最も重要な問題の1つは
期間前出産の処置である。妊娠20週を過ぎた多数の妊
婦が早産及び未熟分娩を経験しており、これは新生児罹
患及び死亡の主要な原因となっている。新生児治療の大
きな進歩にも拘わらず、多くの場合子宮内に胎児を保持
する方が好ましい。
【0003】現在使用されているトコリティック(to
colytic)(子宮弛緩)剤にはβ2−アドレナリ
ンアゴニスト、硫酸マグネシウム及びエタノールが挙げ
られる。主要なβ2−アドレナリンアゴニストであるリ
トドリンは、頻脈、レニン分泌増加、高血糖症(及び乳
児における反応性低血糖症)を含む心臓血管及び代謝副
作用を母体に惹起する。テルブタリン及びアルブテロー
ルを含む他のβ2−アドレナリンアゴニストもリトドリ
ンと類似の副作用を有する。4〜8mg/dLの治療範
囲を超えた血漿濃度の硫酸マグネシウムは、心臓伝導及
び神経筋伝達の阻害、呼吸抑圧及び心拍停止を惹起し
得、従ってこの物質は、腎機能が損なわれている場合は
不適当となる。エタノールは、早産を防ぐ上でリトドリ
ンと同様に有効であるが、リトドリンを投与したときほ
ど胎児の呼吸窮迫の発生を低下させない。
【0004】選択的オキシトシンアンタゴニストは理想
的なトコリティック剤となろうことが提案されている。
ここ数年、ヒトを含む幾つかの動物種においてオキシト
シンホルモンが生理的分娩開始剤であることを強力に示
す証拠が集積されている。オキシトシンは、一部には子
宮筋層を直接萎縮(または収縮)することにより、また
一部には子宮内膜/脱落膜からの収縮性プロスタグラン
ジンの合成及び放出を増強することにより、上記作用を
果たすと考えられている。これらのプロスタグランジン
は更に、頸管成熟過程においても重要であり得る。かか
る機構によって、オキシトシンに対する子宮の感受性が
高められ、それが一部には文献明記のごとくこの組織に
おけるオキシトシンレセプターの数を増加する結果とな
ることにより、出産(期間及び期間前)プロセスが開始
される。オキシトシンレセプターの“増加調節”及び子
宮感受性高揚は、出産期間に向かっての血漿エストロゲ
ンレベルの上昇の栄養作用によるものと思われる。オキ
シトシンを遮断することにより、子宮におけるオキシト
シンの直接作用(収縮)及び間接作用(プロスタグラン
ジン合成)の両方を遮断し得る。選択的オキシトシン遮
断薬即ちアンタゴニストは、期間前出産を治療する上で
現在の方法より効果的なようである。更に、出産期間の
オキシトシンは主に子宮にのみ作用し、このようなオキ
シトシン拮抗化合物は、あるとしても僅かな副作用しか
示さないことが推定される。
【0005】本発明の方法によって製造された化合物
は、月経困難症の治療にも有効となり得る。この状態
は、排卵周期の生理に伴う周期的な痛みを特徴とする。
この痛みは、恐らく分泌性子宮内膜において生成される
プロスタグランジンの作用に媒介される子宮の収縮及び
虚血の結果と考えられている。子宮に及ぼすオキシトシ
ンの直接及び間接作用を遮断することにより、選択的オ
キシトシンアンタゴニストは、月経困難症を治療する上
で現在の方法より効果的となり得る。本発明の更なる用
途は、帝王切開分娩のための出産準備の中止にある。
【0006】従って本発明の目的は、動物、好ましくは
哺乳動物、特にヒトの疾患状態におけるオキシトシンの
機能をより効果的に拮抗する物質の製造方法を提供する
ことである。本発明の別の目的は、オキシトシンをより
選択的に阻害する新規の化合物を製造することである。
本発明の更に別の目的は、哺乳動物の疾患状態における
オキシトシンの機能を拮抗する方法を提供することであ
る。更に本発明の目的は、オキシトシンを拮抗すること
により期間前出産及び月経困難症のオキシトシン関連異
常を予防または治療する方法を開発することである。
【0007】式Iの化合物はオキシトシンのアンタゴニ
ストであり、オキシトシンレセプターに結合することが
判明した。オキシトシンレセプターが本発明化合物に結
合されると、オキシトシンはそのレセプターから遮断さ
れることにより拮抗され、生物的または薬理的作用を発
揮できなくなる。かかる化合物は、動物、好ましくは哺
乳動物、特にヒトのオキシトシン関連異常の治療及び予
防に有効である。かかる異常は主として期間前出産及び
月経困難症である。また該化合物は、帝王切開分娩のた
めの出産準備の中止にも有効と見られる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、式I:
【0009】
【化21】
【0010】の遊離塩基化合物の医薬的に容認可能な塩
の製造方法であって、(a)式II及びIII:
【0011】
【化22】
【0012】の化合物を反応させて式IV:
【0013】
【化23】
【0014】のケトンを形成するステップ、(b)ステ
ップ(a)の生成物をヒドロキシルアミンと反応させ、
式V:
【0015】
【化24】
【0016】の対応オキシムを形成するステップ、
(c)ステップ(b)の生成物を、ラネーニッケル、メ
タノール及び適当なアルカリ金属水酸化物、アルカリ土
類水酸化物または水酸化アンモニウムの存在下に還元
し、エンド(VI)及びエキソ(VII)アミン生成物:
【0017】
【化25】
【0018】を形成するステップ、(d)ステップ
(c)のエンドアミン生成物を、式VIII:
【0019】
【化26】
【0020】の化合物と選択的に反応させ、式IX:
【0021】
【化27】
【0022】の生成物を得るステップ、(e)ステップ
(d)の生成物を脱保護し、式I:
【0023】
【化28】
【0024】の遊離塩基生成物を得るステップ、及び
(f)ステップ(e)の脱保護遊離塩基生成物を、選択
した酸と反応させて対応の酸塩を得るステップからなる
方法を提供する。
【0025】本発明方法の1つの実施態様においては、
前記酸は、硫酸、塩酸、リン酸、酢酸、マレイン酸及び
酒石酸からなる群から選択される。
【0026】上記実施態様の1つのクラスにおいては、
前記酸は硫酸である。
【0027】本発明方法の1つのサブクラスにおいて
は、前記ステップ(c)のエンド及びエキソアミン生成
物が選択的pH抽出によって分離される。
【0028】本発明方法の第2のサブクラスにおいて
は、前記ステップ(c)のエンド及びエキソアミン生成
物は、pH5〜pH7の緩衝液の存在下にHPLCによ
って分離される。
【0029】上記第2のサブクラスの1つの実施態様に
おいては、前記緩衝液はpH6である。
【0030】本発明方法の第3のサブクラスにおいて
は、前記エンド選択的反応を、適当なアシル活性化相間
移動触媒の存在下に実施する。
【0031】上記第3のサブクラスの1つの実施態様に
おいては、前記アシル活性化相間移動触媒はヒドロキシ
ベンゾトリアゾールヒドレートである。
【0032】上記サブクラスの別の実施態様において
は、該方法は適当なジイミドの存在下に実施される。
【0033】上記サブクラスの1つの実施態様において
は、前記ジイミドはエチル−3−(3−ジメチルアミ
ノ)プロピルカルボジイミドヒドロクロリドである。
【0034】本発明の特定の実施態様においては、式
X:
【0035】
【化29】
【0036】の硫酸塩生成物化合物の製造方法であっ
て、(a)式:
【0037】
【化30】
【0038】のオキシムを、ラネーニッケル、メタノー
ル及び適当なアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類水酸
化物または水酸化アンモニウムの存在下に還元し、式:
【0039】
【化31】
【0040】のエンドアミン化合物を生成するステッ
プ、(b)ステップ(a)のエンドアミン生成物を、
式:
【0041】
【化32】
【0042】の化合物と反応させ、式:
【0043】
【化33】
【0044】の保護アミン化合物を生成するステップ、
(c)ステップ(b)の生成物を脱保護し、式:
【0045】
【化34】
【0046】の化合物を生成するステップ、及び(d)
ステップ(c)の生成物を硫酸と反応させて硫酸塩生成
物Xを生成するステップからなる方法が提供される。
【0047】本発明方法の1つの実施態様においては、
式:
【0048】
【化35】
【0049】のケトンを反応させてステップ(a)のオ
キシム出発化合物を生成する追加ステップが含まれる。
【0050】本発明方法の別の実施態様においては、o
−トリルピペラジンを(+)−10−ショウノウスルホ
ニルクロリドと反応させてケトンを生成する追加ステッ
プが含まれる。
【0051】上記方法の1つの実施態様においては、前
記アルカリ金属水酸化物は水酸化ナトリウムである。
【0052】特定の実施態様によれば、本発明は、式
I:
【0053】
【化36】
【0054】の遊離塩基化合物Iの医薬的に容認可能な
結晶塩を製造する方法であって、前記遊離塩基化合物
を、選択した酸と反応させて結晶形態の対応酸塩を得る
ステップからなる方法を提供する。
【0055】上記方法の1つの実施態様においては、前
記酸は硫酸である。
【0056】別の態様によれば、本発明は、本発明方法
によって製造された式:
【0057】
【化37】
【0058】の化合物Iの医薬的に容認可能な結晶塩を
提供する。
【0059】1つの実施態様によれば、前記結晶塩は、
硫酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、塩酸塩、酢酸塩及び
リン酸塩からなる群から選択される。
【0060】また、式:
【0061】
【化38】
【0062】の化合物Iの医薬的に容認可能な結晶塩も
本発明の範囲内に含まれる。
【0063】上記化合物の第2の実施態様においては、
前記結晶塩は、硫酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、塩酸
塩、酢酸塩及びリン酸塩からなる群から選択される。
【0064】上記実施態様の1つのクラスにおいては、
上記結晶塩は、式:
【0065】
【化39】
【0066】の化合物Iの医薬的に容認可能な結晶塩で
ある。
【0067】式:
【0068】
【化40】
【0069】の結晶化合物IXも本発明に含まれる。
【0070】化合物Xは、市販の1−(2−トリル)ピ
ペラジン、(+)−10−ショウノウスルホニルクロリ
ド、及びN−BOC−(S)−メチオニンスルホンから
全収率60〜65%で製造される。
【0071】
【実施例】実施例1 ショッテン−バウマン法 トルエン(25.0L)中に1−(2−トリル)ピペラ
ジンヒドロクロリドII(5.00kg,23.5mo
l)を含む機械撹拌した溶液に、5.0M水酸化ナトリ
ウム水溶液(11.8L,59.1mol)を加えた。
混合液を20〜25℃で0.5時間撹拌し、全ての固体
を溶解した。2相混合液を0〜5℃に冷却した。乾燥ト
ルエン(14.0L)中に(+)−10−ショウノウス
ルホニルクロリドIII(7.71kg,30.8mo
l)を含む溶液を、急速撹拌中の混合液に1時間かけて
加えた。添加の間、反応温度は0〜5℃に維持した。反
応混合液を0〜10℃で更に0.5時間撹拌し、次いで
HPLCによって反応完了をアッセイした。
【0072】アッセイ手順:上層(トルエン)のアリコ
ート(20μL)を50:50H2O/MeCNで1
0.0mLに希釈してからHPLCによって分析した; 装置:HP1090M; カラム:4.6×250mm Inertsil OD
S(2)[MetaChem Inc.]; 溶出液A:H2O(pH6.0に調整した0.02Mリ
ン酸); 溶出液B:MeCN; 直線濃度勾配:25分間でA:Bが70:30から2
0:80まで; 流量:1.5μL/分; 温度:45℃; 注入:10.0μL; 検出:UV210nm; 保持時間:1−(2−トリル)ピペラジンII 3.03
分、 トルエン 15.3分、 ケトン生成物IV 20.9分。
【0073】残留している1−(2−トリル)ピペラジ
ンII(対ケトン生成物IV)が1%未満になったとき、反
応は完了したと見なした。必要であれば、ショウノウス
ルホニルクロリドIII(及び水性層のpHに応じて水酸
化ナトリウム水溶液)を更に加えてもよい。
【0074】反応が完了したら混合液を20〜25℃に
暖め、層を分離させた。上層(トルエン)を1M重炭酸
ナトリウム水溶液(2×6.4L)及び水(2×6.4
L)で順次洗浄した。トルエン溶液を中多孔度焼結ガラ
ス漏斗で濾過し、次いで真空下(1000〜10mBa
r,45℃)で容積約13Lまで濃縮した。温度を45
℃に維持しながらヘプタン(38.5L)をゆっくり加
えた。混合液を20〜25℃に冷却し、この温度で15
時間熟成させ、濾過し、ケークを9:1(v/v)ヘプ
タン/トルエン(2×2.5L)及びヘプタン(2×
2.5L)で洗浄した。生成物を、まず空気乾燥し、次
いで重量一定となるまで真空乾燥し(100mBar,
窒素掃引,45℃)、オフホワイト色結晶固体のケトン
IVを得た。
【0075】融点:124〜127℃; HPLC:>99面積%(上記方法);1 H NMR:一致; 比旋光度:[α]589=+22.8°(c=1.02M
eOH)。
【0076】実施例2 酢酸ナトリウム法 エタノール(22L)中にケトンIV(4.40kg,1
1.3mol)、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド
(1.18kg,16.9mol)及び酢酸ナトリウム
(1.20kg,14.7mol)を含む機械撹拌した
懸濁液を34時間還流加熱し、対応するオキシム生成物
を得た。ケトンIVは室温では完全に溶解しなかったが、
混合液を還流するまで暖めると溶解した。酢酸ナトリウ
ムがヒドロキシルアミンヒドロクロリドと反応し、ヒド
ロキシルアミン、酢酸、及び塩化ナトリウムとなった。
塩化ナトリウムは沈殿物を形成し、これは反応の間溶液
から析出したままであった。反応の進行はHPLCによ
って監視し得る。
【0077】アッセイ手順:アリコート(100μL)
を50:50H2O/MeCNで25.0mLに希釈し
てから上述のHPLC法によって分析した。
【0078】保持時間:(オキシムV)19.2分;
(ケトンIV) 20.9分。
【0079】未反応のケトンIVが1%未満になったと
き、反応は完了したと見なした。反応が完了したら混合
液を60〜65℃に冷却した。この時点で水(44L)
を0.5時間かけて加えた。添加の間、塩化ナトリウム
が溶解し、生成物が結晶化し始めた。混合液を20〜2
5℃で14時間撹拌し、10℃に冷却し、次いでこの温
度で4時間撹拌した。混合液を濾過し、ケークを水(3
×4.0L)で洗浄した。得られた生成物を、まず空気
乾燥し、次いで重量一定となるまで真空乾燥し(100
mBar,窒素掃引,45℃)、白色結晶固体のオキシ
ムVを得た。
【0080】融点:170〜172℃; HPLC:99面積%(上記方法); 比旋光度:[α]589=−8.17°(c=1.0Me
OH);1 H NMR:一致。
【0081】実施例3 2−メトキシエタノール法による対応エンドアミンVIの
製造 2−メトキシエタノール(12.0L)中に実施例2の
オキシム生成物V(650g,1.60mol)及び
5.0M水酸化ナトリウム水溶液(325mL,1.6
3mol)を含む溶液を5ガロンステンレススチールオ
ートクレーブ中にポンプで導入した。次いでオートクレ
ーブに、2−メトキシエタノール(3.0L)中にラネ
ーニッケル(325g)を含むスラリーを仕込み、次い
で2−メトキシエタノール(1.0L)で濯いだ。バッ
チは、650gずつ2回の実験で調製し、後処理の際に
混合した。使用する2−メトキシエタノールの総量はオ
キシムV1g当たり20mLであるべきである。溶液が
より濃縮されているとエンド/エキソ比がより小さくな
る。容器を窒素でパージし、次いで水素で3atm(4
4psi)に加圧した〔容器は、水素を導入する前に窒
素でパージする必要がある〕。次いで反応混合液を25
〜27℃で24時間撹拌した。反応の進行は水素取込み
及び/またはHPLCによって監視し得る。HPLCア
ッセイにおいては、アリコート(500μL)を50:
50(v/v)H2O(0.02M KH2PO4)/M
eCNで25.0mLに希釈してから上述の方法によっ
て分析した。
【0082】保持時間:エンドアミンVI 12.0分;
エキソアミンVII 17.1分;オキシムV 1
9.2分。
【0083】残っているオキシムまたは中間体ヒドロキ
シアミンが1%未満になったとき、反応は完了したと見
なした。この反応におけるエンド/エキソ比は87:1
3であった。本発明者らは、反応溶剤として2−メトキ
シエタノールを使用すると、反応温度がエンド/エキソ
比に決定的な影響を及ぼすことを見いだした。先の実験
(同規模)では反応温度が30℃に近かったが、85:
15エンド/エキソ比が得られた。オートクレーブから
バッチを取り出し、オートクレーブをトルエン(10〜
12L)で濯いだ。次いでバッチ及び濯ぎ液を、(2−
メトキシエタノール及びトルエンで予め洗浄した)25
cmの“Dicalcite(登録商標)”床を含む直
径30cmのポリプロピレンフィルターポットで濾過し
た。ケークをトルエン(4×1.0L)で洗浄した
〔注:ラネーニッケルは乾燥していると容易に発火す
る。この濾過及びこれに続く取扱いには十分な注意を要
する。触媒は、酸素(空気)の存在下では乾燥状態まで
吸引すべきではなく、使用に際しては常に使用すべき溶
剤で覆い、最終的にケークから完全に洗浄される必要が
ある。この作業の間、窒素を充填したビニール袋を使用
してフィルターポットを覆った〕。濾液及びケーク洗液
を前のバッチ(同規模実験,エンド/エキソ比85:1
5)と合わせた。次いで20リットルBuchi蒸発器
を使用して溶液を真空下に(圧力,温度)濃縮し、次い
でトルエンでフラッシュし(5×3L)、ほとんどの2
−メトキシエタノールを排除した。トルエンは、1at
mで25重量%2−メトキシエタノールを含む共沸物
(沸点106℃)を形成した。
【0084】バッチを最終的に濃厚スラリー(約4〜6
L)に濃縮した。次いでこれをトルエン(10L)中に
再溶解し、溶液を35リットル抽出器内に移した。混合
液を水で洗浄(1×6L;4×4L)して水酸化ナトリ
ウム及び全ての残留2−メトキシエタノールを除去し
た。水性層のHPLC分析は極めて僅かな生成物しか示
さなかった。トルエン溶液を真空下(高真空,40〜4
5℃)にスラリー(約3L)に濃縮し、次いでトルエン
でフラッシュし(3×2L)、残留水を除去した。バッ
チを最終的に真空下に濃厚スラリー(約3L)に濃縮
し、20〜25℃に冷却し、次いで混合液をヘキサン
(8L)で希釈した。混合液を5〜10℃で18時間熟
成させてから濾過した。ケークをヘキサンで洗浄した
(4×1L)。生成物をまず空気乾燥し、次いで重量一
定となるまで真空乾燥し(100mBar,45℃)、
白色結晶固体のアミンを得た。
【0085】融点:145〜147℃ HPLC:85.7:14.3エンド/エキソ比;1 H NMR:一致。
【0086】実施例4 メタノール法におけるラネーニッケル メタノール(12L)中にオキシムV(900g,2.
22mol)、5.0N水酸化ナトリウム水溶液(0.
445L,2.22mol)及びラネーニッケル(50
0g)を含む懸濁液を20リットルHastelloy
オートクレーブ中にポンプで導入し、メタノール(1.
5L)で濯いだ。容器を窒素でパージし、次いで水素で
3atm(44psi)に加圧した〔注:容器は、水素
を導入する前に窒素でパージする必要がある〕。反応混
合液を、水素取込み及び/またはHPLCによって反応
の進行を監視しながら、25〜30℃で激しく振盪し
た。アッセイ手順:アリコート(500μL)を50:
50(v/v)H2O(0.02M KH2PO4)/M
eCNで25.0mLに希釈してから上述のHPLC法
によって分析した。
【0087】保持時間:エンドアミンVI 12.0分;
エキソアミンVII 17.1分;オキシムV 1
9.2分。
【0088】16時間後、反応は95%完了したことが
判り(未反応オキシムV 5%)、エンド/エキソ比は
87:13であった。容器に更にラネーニッケル(20
0g)を充填し、混合液を25〜30℃で6時間激しく
振盪した。この時点で反応は完了したと見なし(未反応
オキシムV 0.3%未満)、エンド/エキソ比は8
7:13であった。オートクレーブからバッチを取り出
し、オートクレーブをメタノール(4L)で濯いだ。混
合液を、小さな“Celite(登録商標)”床(約1
インチ,メタノール中0.1M水酸化ナトリウムで予め
洗浄したもの)を含む中多孔度焼結ガラス漏斗で濾過し
た。触媒ケークを(3つに分けた)オートクレーブ濯ぎ
液で洗浄し、最後に新鮮なメタノール(2.5L)で洗
浄した〔注:ラネーニッケルは乾燥していると容易に発
火する。この濾過及びこれに続く取扱いには十分な注意
を要する。触媒は、酸素(空気)の存在下では乾燥状態
まで吸引すべきではなく、使用に際しては常に使用すべ
き溶剤で覆い、最終的に、触媒ケークから全ての生成物
を完全に洗浄した後には水で覆う必要がある。この作業
の間、窒素を充填したビニール袋を使用してフィルター
ポットを覆った〕。濾液及びケーク洗浄物を合わせ、真
空下(1000〜100mBar,20〜30℃)に容
積4Lに濃縮した。濃縮の間、生成物は結晶化を開始
し、濃厚な(しかし撹拌可能な)スラリーを得た。混合
液を水(16L)で希釈し、容積16Lまで濃縮を続け
た。次いで混合液を20〜25℃で24時間撹拌し、濾
過し、生成物を水で洗浄した(4×1L;洗液のpHが
中性となるまで)。生成物をまず空気乾燥し、次いで重
量一定となるまで真空乾燥し(100mBar,40
℃,窒素掃引)、白色結晶固体のアミンを得た。
【0089】融点:145〜147℃; HPLC:87:13エンド/エキソ比(上記方法);1 H NMR:一致。
【0090】実施例5 選択的pH抽出によるエンド及びエキソアミン異性体の
分離 アミンVI+VII(16.6g,78:22エンド/エキ
ソ)、水(200mL)及びトルエン(275mL)を
含む、よく撹拌した2相混合液にリン酸(85%)を、
水性層のpHが4.9±0.1となるまで少しずつ加え
た。混合液を沈降させ、層を分離させた。2つの層をH
PLC(上記方法)によって分析した。大半のエキソア
ミンVII(3.2g)はトルエン相中に残留しており、
これは廃棄した。所望のエンドアミンVIを含む水性相
を、5.0M水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH7.
5±0.5に調整し、トルエン(250mL)を用いて
抽出した。トルエン層を水(50mL)で一回洗浄し、
重量一定となるまで真空下に濃縮した。
【0091】HPLC:96:4エンド/エキソ(上記
HPLC法)。
【0092】実施例6 エンド選択的カップリング反応 撹拌装置、テフロン被覆冷却コイル、テフロン被覆熱電
対プローブ、及び窒素送入口を備えた100L反応容器
内の、酢酸イソプロピル(53L)中にアミンVI+VII
(合計3.60kg,87:13エンド/エキソ;3.
13kg,8.00molエンド)を含む溶液に、水
(21L)、N−BOC−(S)−メチオニンスルホン
VIII(2.36kg,8.40mol)、及びヒドロキ
シベンゾトリアゾールヒドレート(HOBT,61g,
0.40mol)を順次加えた。混合液を20〜25℃
で、全ての固体が溶解するまで撹拌し、次いで0〜2℃
に冷却した。急速撹拌中の混合液にエチル−3−(3−
ジメチルアミノ)プロピルカルボジイミドヒドロクロリ
ド(EDC,1.69kg,8.80mol)を、温度
を0〜2℃に維持しながら0.5時間かけて少しずつ加
えた。EDCを加えた後、混合液は2つの透明な相とな
った。混合液を0〜2℃で18時間撹拌した。反応の進
行はHPLCによって監視し得る。
【0093】アッセイ手順:アリコート(250μL)
を50:50(v/v)H2O(0.02M KH2PO
4)/MeCNで50.0mLに希釈してから上述のH
PLC法によって分析した。
【0094】 保持時間:N−BOC−(S)−メチオニンスルホン 1.9分; HOBT 2.6/2.8分; エンドアミンVI 12.0分; エキソアミンVII 17.1分; N−BOC−保護アミンIXのエキソ異性体 20.5分 N−BOC−保護アミンIXのエンド異性体 21.4分。
【0095】未反応で残っているエンドアミンVIの量が
2%未満、即ち生成物のエンド/エキソ比が98:2と
なったとき反応は完了したと見なした。使用するEDC
またはN−BOC−(S)−メチオニンスルホンVIIIの
量を増加すると、反応するエキソアミンVIIが増え、カ
ップリング反応の選択性が低下する結果となった。反応
が完了したら、2N塩酸水溶液(7.0L)を加え、混
合液を16℃に暖め、20℃で15分間撹拌した。混合
液を沈降させ、下層(水性)を除去した。上層(生成
物)を水(10L)、1M重炭酸ナトリウム水溶液(1
0L)、及び最後に水(10L)で順次洗浄した。次い
で溶液を真空下(1000〜100mBar,35〜4
0℃)で容積10Lにまで濃縮した。溶液をn−プロパ
ノール(30L)で希釈し、真空下(100mBar,
40〜45℃)で容積10Lにまで濃縮し、残っていた
酢酸イソプロピルを除去した。溶液をn−プロパノール
で容積21Lに希釈し、45〜50℃に加熱し、水(1
0.5L)で希釈した。次いで(必要であれば種晶を与
えて)混合液をゆっくり20℃にまで冷ますことにより
生成物を結晶化させた。混合液を20〜22℃で48時
間撹拌し、濾過し、ケークを60:40(v/v)n−
プロパノール/水で洗浄した(2×5L)。生成物を重
量一定となるまで空気乾燥し、一水和物の結晶IX(即ち
白色結晶固体)を得た。N−BOC保護アミンIXの結晶
化は、エキソ結合副産物の量を約2%から0.2%未満
に減らすこととなり純度が上昇した。IXを更に真空乾燥
すると(10mBar,45℃)、結晶材料は水分を失
い、非晶質固体となった。
【0096】収量:白色非晶質固体のN−BOC保護ア
ミンIX 4.72kg(収率90%); 融点:101〜103℃; HPLC:>99.9%エンド/エキソ(上記HPLC
法);1 H NMR:一致; 比旋光度:[α]589=+3.1°(c=1.0,Me
OH)。
【0097】実施例7 トリフルオロ酢酸脱保護法による粗遊離塩基Iの製造 20℃のトルエン(900ml)中にN−BOC保護ア
ミンIX(90g,140mmol)を含む機械撹拌した
溶液に、トリフルオロ酢酸(TFA,160g,1.4
0mol)を0.5時間かけて少しずつ加えた。添加の
初期段階で内部温度は約30℃に上昇した。トリフルオ
ロ酢酸の量は減らすべきではない。トリフルオロ酢酸の
使用量がより少ないと、N−BOC保護アミンIXのトリ
フルオロ酢酸結晶塩が形成される結果となり、これは、
かかる反応条件下で脱保護されなかった。混合液を20
〜25℃で18〜24時間撹拌した。反応の間、(アミ
ンIのトリフルオロ酢酸塩を含む)第2の液相が形成さ
れた。反応の進行はHPLCのよってモニターし得る。
【0098】アッセイ手順:トルエン層のアリコート
(250μL)をエタノール(5mL)で希釈し、真空
下に濃縮し(大半のトルエンを除去し)、残留物を5
0:50(v/v)H2O(0.02M KH2PO4
/MeCNで50.0mLに希釈してから上述のHPL
C法によって分析した。更に、TFA層のアリコート
(25μL)を同じ方法で調製及び分析した。
【0099】 保持時間:アミンI 14.8分; トルエン 15.3分; N−BOC−保護アミンIXのエキソ異性体 20.5分 N−BOC−保護アミンIXのエンド異性体 21.4分。
【0100】残っているN−BOC保護アミンIXの量が
2%未満となったとき反応は完了したと見なした。反応
が完了したら、混合液を5℃に冷却した。よく撹拌した
混合液に、内部温度を10℃未満に維持しながら水(6
20mL)を加えた。容器にはpHプローブが取り付け
られていた。次いで、よく撹拌した混合液に5M水酸化
ナトリウム水溶液(282mL,1.41mol)を、
水性相のpHをモニターしながら少しずつ加えた。添加
の間、内部温度は20〜25℃に上昇した。添加が終わ
るまでにpHは12に上昇した。中和が完了したら撹拌
を中止し、混合液を分配した。上層(トルエン)を水で
洗浄し(2×90mL)、残留の水酸化ナトリウム及び
/またはトリフルオロ酢酸ナトリウムを除去した。次い
でトルエン層を1M塩酸水溶液で抽出した(2×700
mL)。2つの水性抽出物を合わせ、トルエンで洗浄し
(1×700mL)、全ての残留N−BOC保護アミン
IXを除去した。アミンIを含む水性相を5M水酸化ナト
リウム水溶液(282mL,1.41mol)を用いて
pH10に調整し、生成物をトルエン(800mL)中
で抽出した。トルエン層を水で洗浄し(2×80m
L)、残留水酸化ナトリウム及び/または塩化ナトリウ
ムを除去した。トルエン層を真空下(1000〜100
mBar,40〜45℃)でシロップ状に濃縮し、メタ
ノールでフラッシュし(3×250mL)、残留トルエ
ンを排除した。次いで残留物をメタノール中に溶解し、
容積を700mLとした。遊離塩基として粗アミンIを
含むこの溶液を次のステップ(即ち実施列9〜15の塩
形成)に“そのまま”使用した。
【0101】HPLC:99.8:0.2エンド/エキ
ソ。
【0102】実施例8 硫酸脱保護法による粗遊離塩基Iの製造 40℃の1M硫酸水溶液(1.0L)の機械撹拌溶液
に、N−BOC保護アミンIX(100g,0.153m
ol)を45分間かけて少しずつ加えた。得られた懸濁
液を40℃で、HPLCよって反応が完了したと判定さ
れるまで撹拌した(約4時間,反応の間に懸濁液は均一
溶液となった)。反応が完了したら、溶液を10〜15
℃に冷却し、酢酸イソプロピル(250ml)で洗浄
し、全ての未反応のN−BOC保護アミンIXを除去し
た。酢酸イソプロピル(800mL)を加え、2相混合
液を5M水酸化ナトリウム水溶液(約400mL,2m
ol;pH9〜10まで)を用いて、温度を約20℃に
維持しながら中和した。層を分離させ、酢酸イソプロピ
ル層を水で洗浄し(2×200mL)、全ての残留塩を
除去した。酢酸イソプロピル層を真空下(40℃,15
0〜200mBar)に容積約300mLにまで濃縮し
た。n−プロパノール(500mL)を加え、混合液を
再び真空下(40℃,150〜200mBar)に容積
約300mLにまで濃縮し、残っていた酢酸イソプロピ
ルを除去した。次いでn−プロパノールを加えて溶液の
容積を800mLとした。溶液を中多孔度焼結ガラス漏
斗で濾過し、次のステップ(即ち実施例9〜15の塩形
成)に“そのまま”使用した。
【0103】実施例9 メタノール中の結晶硫酸塩Xの製造 清浄な無塵の2L丸底フラスコには撹拌装置、テフロン
被覆熱電対プローブ、及び窒素送入口が備えられてい
た。実施例7の粗アミンI遊離塩基(HPLCアッセ
イ:73.8g,0.133mol)のメタノール溶液
(700mL)を、10μm焼結ガラスフィルターを通
して前記フラスコに移し、次いでメタノール(70m
L)で濯いだ。20〜22℃のよく撹拌した混合液に、
メタノール中の1.0M硫酸(66.5mL,66.5
mmol)を15分間かけて加えた〔注:濃硫酸(97
%,6.72g,66.5mmol)は予冷(−20
℃)したメタノール(60mL)に加えるべきであ
る〕。メタノール性硫酸をバッチに加える間、発熱は認
められなかった。添加が完了したらバッチに種晶を与え
た(1g)。種晶添加直後、生成物は結晶化を開始し
た。この時点で、集塊を分解するため撹拌速度を上げる
必要があった。混合液を20〜22℃で18〜24時間
撹拌した。混合液を濾過し、ケークを、エタノール(3
×70mL)及びアセトン(3×70mL)で順次洗浄
した。生成物を空気乾燥し(2時間)、次いで重量一定
となるまで真空乾燥した(100mBar,窒素掃引,
45℃)。包装する前に、バッチを#20メッシュスク
リーンのふるいにかけた。
【0104】収量:さらさらした白色結晶固体のアミン
I硫酸塩X 76.3g(収率95%); HPLC:>99.8面積%(上記方法);1 H NMR:一致; K.F.:0.4%; 滴定(NaOH):101.0%; 微細構造:異方性針状; 比旋光度:[α]405+58.7°(c=2.0,5
0:50H2O(PO4緩衝液)/MeCN)。
【0105】実施例10 n−プロパノール中の結晶硫酸塩Xの製造 撹拌装置、テフロン被覆熱電対プローブ、及び窒素送入
管を備えた2L3首フラスコに、実施例8で製造したn
−プロパノール中に粗アミンI遊離塩基を含む溶液を濾
過したものを充填した(800mL;HPLC及び/ま
たは滴定によると81.9g,0.148molの遊離
塩基を含む)。この溶液に(必要であれば種晶を与え
て)約1M希硫酸水溶液(0.986M,75.0m
L,0.074mol)を約20℃で0.5時間かけて
ゆっくり加えた。混合液を20℃で16時間熟成させ、
濾過した。ケークを、まず9:1(v/v)n−プロパ
ノール/水(100ml)で、次いでアセトン(2×1
25mL)で洗浄した。生成物をまず空気乾燥し、次い
で重量一定となるまで真空乾燥した(55℃,窒素掃
引)。
【0106】収量:白色結晶固体のアミンI硫酸塩X
86.8g(収率97%); HPLC:0.05%以上の新たな不純物は検出されな
かった; GC.:残留溶剤(酢酸イソプロピル,n−プロパノー
ル,t−ブタノール,及びアセトン)は全て0.01%
未満;1 H NMR:一致。
【0107】実施例11 アミンIの結晶塩酸塩の製造 エタノール(50ml)中に粗アミンI遊離塩基(5.
55g,10.0mmol)を含む機械撹拌した溶液
に、1Mエタノール性塩酸(10mL,10mmol)
及び水(200mg)を加えた。混合液に種晶(100
mg)を与え、生成物を結晶化させた。混合液を20〜
22℃で18〜24時間撹拌し、濾過し、ケークをエタ
ノール(2×5mL)及びアセトン(2×5mL)で洗
浄した。生成物をまず空気乾燥し(2時間)、次いで重
量一定となるまで真空乾燥した(100mBar,窒素
掃引,35℃)。
【0108】収量:白色結晶固体のアミンI塩酸塩(一
水和物) 5.48g(90%); HPLC:>99.8面積%(上記方法);1 H NMR:一致; K.F.:3.1%; 滴定(AgNO3):5.9%; 微細構造:異方性針状。
【0109】実施例12 アミンIの結晶リン酸塩の製造 エタノール(50ml)中に粗アミンI遊離塩基(5.
55g,10.0mmol)を含む機械撹拌した溶液
に、1Mエタノール性リン酸(10mL,10mmo
l)を加えた。混合液に種晶(100mg)を与え、生
成物を結晶化させた。混合液を20〜22℃で18〜2
4時間撹拌し、濾過し、ケークをエタノール(2×5m
L)及びアセトン(2×5mL)で洗浄した。生成物を
まず空気乾燥し(2時間)、次いで重量一定となるまで
真空乾燥した(100mBar,窒素掃引,35℃)。
【0110】収量:白色結晶固体のアミンIリン酸塩
(1.5水和物) 5.77g(85%); HPLC:>99.8面積%(上記方法);1 H NMR:一致; K.F.:4.2%; 微細構造:異方性針状。
【0111】実施例13 アミンIの結晶酢酸塩の製造 エタノール(50ml)中に粗アミンI遊離塩基(5.
55g,10.0mmol)を含む機械撹拌した溶液
に、酢酸(0.60g,10.0mmol)を加えた。
混合液に種晶(100mg)を与え、生成物を結晶化さ
せた。混合液を20〜22℃で18〜24時間撹拌し、
濾過し、ケークをエタノール(2×5mL)及びアセト
ン(2×5mL)で洗浄した。生成物を重量一定となる
まで空気乾燥した。生成物を真空乾燥または加熱乾燥す
ると酢酸が損失する結果となった。
【0112】収量:白色結晶固体のアミンI酢酸塩
5.11g(83%); HPLC:>99.8面積%(上記方法);1 H NMR:一致; K.F.:0.3%; 微細構造:異方性針状。
【0113】実施例14 アミンIの結晶マレイン酸塩の製造 エタノール(50ml)中に粗アミンI遊離塩基(5.
55g,10.0mmol)を含む機械撹拌した溶液
に、マレイン酸(1.16g,10.0mmol)を加
えた。混合液に種晶(100mg)を与え、生成物を結
晶化させた。混合液を20〜22℃で18〜24時間撹
拌し、濾過し、ケークをエタノール(2×5mL)及び
アセトン(2×5mL)で洗浄した。生成物をまず空気
乾燥し(2時間)、次いで重量一定となるまで真空乾燥
した(100mBar,窒素掃引,35℃)。
【0114】収量:白色結晶固体のアミンIマレイン酸
塩 3.02g(45%); HPLC:>99.8面積%(上記方法);1 H NMR:一致; K.F.:0.2%; 微細構造:異方性針状。
【0115】実施例15 アミンIの結晶酒石酸塩の製造 エタノール(50ml)中に粗アミンI遊離塩基(5.
55g,10.0mmol)を含む機械撹拌した溶液
に、(+)−酒石酸(1.50g)及び水(400m
g)を加えた。混合液に種晶(100mg)を与え、生
成物を結晶化させた。混合液を20〜22℃で18〜2
4時間撹拌し、濾過し、ケークをエタノール(2×5m
L)及びアセトン(2×5mL)で洗浄した。生成物を
まず空気乾燥し(2時間)、次いで重量一定となるまで
真空乾燥した(100mBar,窒素掃引,35℃)。
【0116】収量:白色結晶固体のアミンI酒石酸塩
(二水和物) 6.37g(86%); HPLC:>99.8面積%(上記方法);1 H NMR:一致; K.F.:4.8%; 微細構造:異方性針状。
【0117】本明細書に使用した特定の生物医学用語は
以下のように定義する。“期間前出産(preterm
labor)”なる用語は、正常な妊娠終了前、特に
妊娠37週以前の子宮頸管展退及び頸部拡張を伴う出産
の徴候の終了前に、生育可能な乳児が子宮から排出され
ることを意味する。これには、膣出血や膜破裂を伴うこ
とも伴わないこともある。
【0118】“月経困難症”なる用語は痛みの激しい月
経を意味する。
【0119】“帝王切開分娩”なる用語は、胎児を娩出
するために腹壁及び子宮壁を切開することを意味する。
【0120】本発明方法によって製造された化合物はそ
のオキシトシンを拮抗する能力によって、哺乳動物、特
にヒトにおけるオキシトシンが関与し得る異常の治療及
び予防のための薬理物質として有効となる。かかる異常
の例としては、期間前出産や、特に月経困難症が挙げら
れる。本発明化合物は、帝王切開分娩のための出産準備
の中止にも有効となり得る。
【0121】バソプレッシンとオキシトシンの公知の関
係から、本発明方法によって製造された化合物はバソプ
レッシンアンタゴニストとしても有効である。バソプレ
ッシンアンタゴニストは、利尿剤としての使用及びうっ
血性心不全における使用を含む、バソプレッシン異常を
含む疾患状態の治療または予防に有効である。かかる化
合物は、前立腺肥大の予防にも関係が示されており、良
性前立腺肥大であれば臨床上有効となり得る。
【0122】本発明方法の化合物は、錠剤、(各々が時
限性及び持効性製剤を含む)カプセル、丸剤、粉剤、粒
剤、エリキシル、チンキ剤、懸濁液、シロップ及びエマ
ルジョンといった経口投与形態で投与し得る。同様に本
発明化合物は、静脈内(濃縮塊及び注入のいずれで
も)、腹腔内、皮下または筋肉内など、医薬当業者には
よく知られた全ての使用形態で投与し得る。有効な、し
かし無毒性の量の所望の化合物をトコリティック剤とし
て使用し得る。
【0123】かかる化合物を使用する投与計画は、患者
のタイプ、種、年齢、体重、性別及び病状;治療すべき
症状の度合い;投与経路;患者の腎及び肝機能;並びに
使用する特定の化合物またはその塩を含む種々の要因に
従って選択される。普通の技術を有する医師または獣医
は、症状の進行を予防、阻止または抑止するのに必要な
薬剤の有効量を容易に決定及び処方し得る。
【0124】上記効果のために使用される本発明化合物
の経口投与量は約0.3〜6.0g/日である。静脈内
投与で最も好ましい用量は、一定速度注入において0.
1〜約10mg/分である。有利なことに、かかる化合
物は1日に1回投与してもよいし、1日の投与量を1日
に2、3または4回に分割して投与してもよい。更にか
かる化合物は、適当な鼻孔内ビヒクルを局所使用するこ
とにより鼻孔内形態で、また当業者にはよく知られた経
皮パッチの形態のものを使用し、経皮的に投与すること
もできる。経皮送達系の形態で投与するためには、投与
期間中、投与は断続的ではなくて連続的となる。
【0125】本発明の方法において、本明細書に詳述し
た化合物は有効成分を形成し得、典型的には、予定され
る投与形態、即ち経口錠剤、カプセル、エリキシル、シ
ロップなどに関連して適用に選択される、医薬慣習に従
う適当な医薬希釈剤、賦形剤または担体(以降総括して
“担体”材料と表記する)と混合して投与される。
【0126】例えば錠剤またはカプセルの形態で経口投
与するためには、有効薬物成分は、エタノール、グリセ
ロール、水などの医薬的に容認可能な経口用無毒性不活
性担体と組み合わされ得る。更に、所望または必要であ
れば、適当な結合剤、潤滑剤、崩壊剤及び着色剤も該混
合物に配合し得る。適当な結合剤としては、澱粉、ゼラ
チン、グルコースもしくはβ−ラクトースといった天然
糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカントもし
くはアルギン酸ナトリウムといった天然もしくは合成ゴ
ム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、ろうなどが挙げられる。かかる投与形態に使用さ
れる潤滑剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸
ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙
げられる。崩壊剤としては、限定的ではないが、澱粉、
メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴ
ムなどが挙げられる。
【0127】本発明化合物は、小さな単層ビヒクル、大
きな単層ビヒクル及び多層ビヒクルといったリポソーム
送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、
コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジ
ルコリンといった種々のリン脂質から形成し得る。
【0128】上述した最も好ましい合成方法のほかに、
他の合成経路を下記に示す。経路1〜8において
“R1”〜“R6”は、1993年3月17日公開欧州特
許第0 532 097号の請求項1及び2に定義され
ている通りである。経路2における“R”は、1993
年3月24日公開欧州特許第0 533 240号の請
求項1の“R11”及び“R12”と同じく定義される。経
路3における“R”は欧州特許第0 532 097号
の請求項5の“R2”と同じく定義される。経路4にお
ける“NR2”は欧州特許第0 533 240号の請
求項4の“X”と同じく定義される。経路5における
“R2”は欧州特許第0 532 097号の請求項1
の“R14”及び“R15”と同じく定義される。経路6に
おける“R”は欧州特許第0 532 097号の請求
項3の“R2”と同じく定義される。経路7における
“R”は欧州特許第0 532 097号の請求項6の
“R2”と同じく定義される。経路8における“R2”は
欧州特許第0 532 097号の請求項1の“R14
及び“R15”と同じく定義される。
【0129】
【化41】
【0130】
【化42】
【0131】
【化43】
【0132】
【化44】
【0133】
【化45】
【0134】
【化46】
【0135】
【化47】
【0136】
【化48】
【0137】実施例において使用した記号は以下の通り
である: TEA=トリエチルアミン DIEA=ジイソプロピルエチルアミン BOP=ベンゾトリアゾリルオキシトリス(ジメチルア
ミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート THF=テトラヒドロフラン DMF=ジメチルホルムアミド LAH=水素化リチウムアルミニウム TFA=トリフルオロ酢酸 BOC=t−ブチルオキシカルボニル実施例16 放射性リガンド結合アッセイ3H]オキシトシン(OT)([チロシル,3,5−
3H]OT;30〜60Ci/mmol;New E
ngland Nuclear.Boston,MA)
の子宮OTレセプターへの高親和性結合は、ジエチルス
チルベストロールジプロピオネート(DES)処理した
(0.3mg/kg,ip;18〜24)ラットから採
取した子宮の粗膜調製物を使用したアッセイ(Fuch
s,A−R;Fuchs,F;Soloff,MS.1
985 J.Clin.Endocrinol.Met
ab.60:37)に基づいていた。アッセイ緩衝液
〔50mM Tris−HCl,5mM MgCl2
及び0.1%BSA,pH7.4〕中で1nM[3H]
OTを使用する平衡化(60分間;22℃)において競
合実験を実施した。1mM非標識OTを使用して非特異
的結合(全結合の10%)を測定し、セル回収装置(モ
デル7019,Skatron,Inc.,Sterl
ing,VA)を使用してガラスファイバーフィルター
で濾過することにより結合反応を停止した。特に記載の
ない限り、IC50(OTを50%阻害する試験化合物の
濃度)を記録した。
【0138】[3H]バソプレッシン(AVP)([フ
ェニルアラニル−3,4,5−3H]AVP;80〜9
0Ci/mmol;New England Nucl
ear)の、雄ラット肝の粗膜調製物(AVP−V1
位)または腎髄質(AVP−V2部位)への結合を、B
utlenらの方法(Butlen,D;Guillo
n,G;Rajerison,R.M.;Jard,
S;Sawyer,W.H.;Manning,M.1
978 Mol Pharmacol 14:100
6)に従って測定した。
【0139】アッセイ緩衝液〔100mM Tris−
HCl,5mM MgCl2,0.1%BSA,50m
M フェニルメチルスルホニルフルオリド及び50mg
/mlバシトラシン,pH8.0〕中で1nM[3H]
AVP(肝)または2nM[3H]AVP(腎)を使用
する平衡化(30℃で30分間)において競合実験を実
施した。10mM非標識AVPを使用して非特異的結合
(全結合の5〜10%)を測定し、[3H]OT結合ア
ッセイにおいて記載したように濾過することにより結合
反応を停止した。
【0140】飽和結合アッセイから得られたKd値:[3
H]OT(子宮),0.7nM;[3H]AVP
(肝),0.4nM;[3H](腎),1.4nMを使
用し、それぞれ3〜6回測定したIC50値から各化合物
のKi値を得た(Ki=IC50/1+c/Kd)(Che
ng,Y−C;Prusoff,W.H.;1973
Biochem Pharmacol 22:309
9)。化合物IのKi値は7.7nMであることが判っ
た。
【0141】以上、本発明を所定の好ましい実施態様を
参照して説明したが、本発明の主旨及び範囲を離れずと
も本発明に種々の変更、修正及び置換がなされ得ること
は当業者には理解されるであろう。従って、本発明は特
許請求の範囲のみに制限されると共に、かかる請求項は
合理的な限り広義に解釈されるものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード・ジエイ・ジエイ・グラボウ スキ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07090、ウエストフイールド、マーセラ ス・ドライブ・741 (72)発明者 グオ−ジー・ホー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 08863、フオーズ、チユーリツプ・ドラ イブ・5、アパートメント・2・エイチ (72)発明者 デイビツド・ジエイ・マスレ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 08558、スキルマン、グランドビユー・ ロード・317 (72)発明者 カテイータ・エム・モンゴメリー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07095、ウツドブリツジ、ウツドブリツ ジ・テラス・52・ビー (72)発明者 リチヤード・エフ・シユーマン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07090、ウエストフイールド、ウイロ ー・グローブ・ロード・915 (72)発明者 ポール・ソハー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07060、ウオーレン、サイデンハム・ロ ード・14 (56)参考文献 特開 平7−242625(JP,A) 特開 平5−221968(JP,A) 特開 平5−213865(JP,A) 特開 平5−221969(JP,A)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 の遊離塩基化合物の医薬的に容認可能な塩の製造方法で
    あって、 (a)式: 【化2】 の化合物を反応させて式: 【化3】 のケトンを形成するステップ、 (b)ステップ(a)の生成物をヒドロキシルアミンと
    反応させ、式: 【化4】 の対応オキシムを形成するステップ、 (c)ステップ(b)の生成物を、ラネーニッケル、メ
    タノール及びアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類水酸
    化物または水酸化アンモニウムの存在下に還元し、エキ
    ソ及びエンドアミン生成物: 【化5】 を形成するステップ、 (d)ステップ(c)のエンドアミン生成物を、式: 【化6】 の化合物と選択的に反応させ、式: 【化7】 の生成物を得るステップ、 (e)ステップ(d)の生成物を脱保護し、式: 【化8】 の遊離塩基生成物を得るステップ、及び (f)ステップ(e)の脱保護遊離塩基生成物を、選択
    した酸と反応させて対応の酸塩を得るステップからなる
    方法。
  2. 【請求項2】 前記酸を、硫酸、塩酸、リン酸、酢酸、
    マレイン酸及び酒石酸からなる群から選択する請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記酸が硫酸である請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記ステップ(c)のエンド及びエキソ
    アミン生成物を選択的pH抽出によって分離する請求項
    1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(c)のエンド及びエキソ
    アミン生成物を、pH5〜pH7の緩衝液の存在下にH
    PLCによって分離する請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記緩衝液がpH6である請求項5に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記エンド選択的反応を、アシル活性化
    相間移動触媒の存在下に実施する請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記アシル活性化相間移動触媒がヒドロ
    キシベンゾトリアゾールヒドレートである請求項7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 ジイミドの存在下に実施する請求項7に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ジイミドがエチル−3−(3−ジ
    メチルアミノ)プロピルカルボジイミドヒドロクロリド
    である請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 式: 【化9】 の硫酸塩生成物の製造方法であって、 (a)式: 【化10】 のオキシムを、ラネーニッケル、メタノール及びアルカ
    金属水酸化物、アルカリ土類水酸化物または水酸化ア
    ンモニウムの存在下に還元し、式: 【化11】 のエンドアミン化合物を生成するステップ、 (b)ステップ(a)のエンドアミン生成物を、式: 【化12】 の化合物と反応させ、式: 【化13】 の保護アミン化合物を生成するステップ、 (c)ステップ(b)の生成物を脱保護し、式: 【化14】 の化合物を生成するステップ、及び (d)ステップ(c)の生成物を硫酸と反応させて硫酸
    塩生成物を生成するステップからなる方法。
  12. 【請求項12】 式: 【化15】 のケトンをヒドロキシルアミンと反応させてステップ
    (a)のオキシム出発化合物を生成する追加ステップを
    含む請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 o−トリルピペラジンを(+)−10
    −ショウノウスルホニルクロリドと反応させて請求項1
    2のケトンを生成する追加ステップを含む請求項12に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記アルカリ金属水酸化物が水酸化ナ
    トリウムである請求項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】 式: 【化16】 の遊離塩基化合物Iの医薬的に容認可能な結晶塩を製造
    する方法であって、前記遊離塩基化合物を、医薬的に容
    認可能な酸と反応させて結晶形態の対応酸塩を得るステ
    ップからなる方法。
  16. 【請求項16】 前記酸が硫酸である請求項15に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の方法によって製造
    された式: 【化17】 の化合物Iの医薬的に容認可能な結晶塩。
  18. 【請求項18】 前記結晶塩が、硫酸塩、酒石酸塩、マ
    レイン酸塩、塩酸塩、酢酸塩及びリン酸塩からなる群か
    ら選択される請求項17に記載の化合物。
  19. 【請求項19】 式: 【化18】 の化合物Iの医薬的に容認可能な結晶塩。
  20. 【請求項20】 前記結晶塩が、硫酸塩、酒石酸塩、マ
    レイン酸塩、塩酸塩、酢酸塩及びリン酸塩からなる群か
    ら選択される請求項19に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 式: 【化19】 の化合物Iの医薬的に容認可能な結晶硫酸塩。
  22. 【請求項22】 式: 【化20】 の結晶化合物IX。
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