JP2703454B2 - 画像のパターンマッチング方法 - Google Patents

画像のパターンマッチング方法

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JP2703454B2
JP2703454B2 JP4118084A JP11808492A JP2703454B2 JP 2703454 B2 JP2703454 B2 JP 2703454B2 JP 4118084 A JP4118084 A JP 4118084A JP 11808492 A JP11808492 A JP 11808492A JP 2703454 B2 JP2703454 B2 JP 2703454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はある画像を変換したとき
に他の画像と似ているような2枚の画像について、その
パターンをマッチングさせるためのパターンマッチング
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来2枚の類似する画像が与えられたと
きに、一方の画像を変換して他方の画像に一致させるパ
ターンマッチング方法には、以下の方法が知られてい
る。第1の方法は、画像のコーナ等の特徴点を前処理に
より検出し、特徴点についての対応付けを求め、その後
最小二乗法や弛緩法,グラフ理論等によって変換パラメ
ータを推定するものである。この方法は特徴点の抽出が
保証されないことがあり、対応付け自体が難しい問題と
なっていた。
【0003】又他の方法として2枚の画像を直接比較す
る直接比較方法が考えられる。これは実際に基準画像に
ついて画像変換を行い、入力画像との間の相関係数等を
計算して最もよく一致する変換パラメータを求めるもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに直接比較方法
では、パラメータの変化についての指針が与えられない
ので、最悪の場合は全てのパラメータの組合せについて
一致度を計算しなければならない。そのためパラメータ
数の増加に伴い、膨大な計算量が必要であることがある
という欠点があった。
【0005】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、特徴量抽出を不要とし、パラメ
ータの変化についての指針を統計的に求めることによっ
て計算量を減少させ、短時間で変換パラメータを推定で
きるようにすることを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の画像yM
(u′,v′)(≡A)、及び第2の画像y(u,v)
(≡C)をピクセル単位のデータとして保持し、明るさ
の比をx1 、原点を中心とした回転角度(rad)をx2
水平,垂直方向への平行移動量(ピクセル)をx3 ,x
4 、水平,垂直方向への拡大縮小の比を夫々x5 ,x6
とする変換パラメータに基づいて、第1の画像を変換す
ることによって第2の画像と一致させるパターンマッチ
ングを行う画像のパターンマッチング方法であって、第
1の画像のx方向の偏微分画像D(u′,v′)、及び
第1の画像のy方向の偏微分画像E(u′,v′)を算
出し、x=[x1 ,x2 ,x3 ,x4 ,x5 ,x6 T
を変換パラメータx1 〜x6 を要素とする未知パラメー
タベクトルとし、推定画像y′(u,v)の未知パラメ
ータベクトルの各要素についての偏微分を式(1)とし
て第2の画像に対応する各画素(u,v)について夫々
中間パラメータG,H,K,L及びF,M,N,O,
P,Q,Rを式(2)〜(8)によって算出し、これら
の中間パラメータF〜Qにより正規方程式(式(9))
をなす係数行列B,列ベクトルbを式(10)〜(1
3)によって算出し、式(14)を満たす推定画像の濃
度変化が大きい領域を選択し、正規方程式(9)を解く
ことによって、推定回数をkとして未知パラメータベク
トルxの修正ベクトルΔx′(k) を算出する6元一次方
程式を解き、k次の未知パラメータベクトルx′(k)
その修正ベクトルΔx′(k) を加算することによってk
+1次の未知パラメータベクトルを算出し、未知パラメ
ータベクトルによって第1の画像を変換して得られる推
定画像と第2の画像との収束を、式(15)で示される
残差の分散と前回の推定との間に式(16)を満足した
ときに収束したものと判別し、収束していればこの変換
パラメータを出力パラメータとし、収束していなければ
再び中間画像パラメータを算出することにより変換パラ
メータを算出して画像パターンのマッチングを行うこと
を特徴とするものである。
【0007】
【作用】このような特徴を有する本発明によれば、画像
変換を変換パラメータx1 〜x6 からなる未知パラメー
タベクトルxによって表す。そして推定画像の濃度変化
が所定値を越える領域を選択する。そしてその領域にお
いて、各パラメータについての推定画像の偏微分による
中間パラメータを算出し、残差から正規方程式を求めて
未知パラメータベクトルx(k) の修正ベクトルΔx′
(k) を算出して、未知パラメータベクトルxを算出して
いる。そしてこの未知パラメータベクトルによる推定画
像と入力画像との一致度によって画像が収束しているか
どうかを判別し、収束していなければ同様の処理を繰り
返すことによって基準画像を入力画像に近づけるように
している。
【0008】
【実施例】本発明の原理について説明する。まず基準と
なる画像、即ち基準画像を考える。図2(a)は基準画
像の一例であり、これに対して図2(b)は入力画像で
ある。いずれもテレビカメラ等により撮影した後に計算
機に入力された画像である。ここで基準画像に回転,平
行移動等の何らかの画像変換操作を加えて入力画像に一
致させるように画像を推定し、図2(c)に示すように
入力画像に近づけるものとする。ここでは画像変換とし
て濃度階調変換と幾何学的変換を扱う。濃度階調変換は
1 を未知パラメータとする線形変換を考え、幾何学的
変換については次のx2 〜x6 を未知パラメータとする
アフィン変換を考える。ここでx1 〜x6 を以下のよう
に定める。 x1 ・・・明るさの比 x2 ・・・原点を中心とした回転角度(rad) x3 ,x4 ・・・水平,垂直方向の平行移動量(ピクセ
ル) x5 ,x6 ・・・水平,垂直方向の拡大縮小の比 これらの変換パラメータx1 〜x6 を用いて基準画像を
変換したときに、それが入力画像と最もよく一致するよ
うな値、x1 ′〜x6 ′を推定することを目的とする。
【0009】次に以下のような座標変換を用いて非線形
回帰方程式を導く。ここで図2(b)に示すように実際
の入力画像の座標を(u,v)とし、点(u,v)の入
力パターンの濃度をy(u,v)とする。又(u,v)
は同時に推定値による変換後の画像、即ち推定画像y′
(u,v)の座標をも表す。又(u′,v′)を画像
(u,v)に対する変換前の座標、即ち基準画像y
M (u′,v′)の座標とする。
【0010】まず基準画像を拡大する。図3(a)は
この基準画像、(b)はその基準画像を水平方向及び垂
直方向に拡大した状態を示している。基準画像を水平方
向及び垂直方向に夫々1/x5 ,1/x6 倍に拡大した
ときには、次式(17),(18)が成り立つ。
【数16】
【0011】次に基準画像を水平方向,垂直方向に夫
々−x3 ,−x4 (ピクセル) だけ、図3(b)から
(c)に示すように平行移動したときには、次式(1
9),(20)が成り立つ。
【数17】
【0012】次にこの基準画像を原点を中心に右回り
にx2 (rad) 回転させる。図3(d)はこの基準画像を
回転させた状態を示している。基準画像を原点回りにx
2(rad)回転させたときには、次式(21),(22)が
成り立つ。
【数18】
【0013】又基準画像の明るさを図3(e)に示す
ようにx1 倍したときには、、yM(u′,v′)と
y′(u,v)の関係は次式(23)で示される。
【数19】
【0014】このように、基準画像を水平,垂直方向に
夫々1/x5 ,1/x6 倍拡大し、水平, 垂直方向に夫
々−x3 ,−x4 (ピクセル) 平行移動し、原点回りに
2(rad) 回転し、明るさをx1 倍したときには、次式
(24)が成り立つ。
【数20】
【0015】従ってyM (u′,v′)とy′(u,
v)の関係は次式(25)で示される。
【数21】 この式より与えられるy′(u,v)が入力画像y
(u,v)に最もよく一致するときのパラメータx1
〜x6 ′を推定していくこととなる。
【0016】式(25)の回帰方程式は非線形であり、
この非線形モデルに対する最小二乗法として線形近似反
復改良法であるガウス−ニュートン法を用いる。k回目
の反復完了によって得られた未知パラメータベクトル
x′(k) (推定値)
【数22】 のまわりの微小量Δx′(k)
【数23】 について式(25)をテーラー展開すると、一次近似で
式(28)のように表すことができる。但し式(29)
〜(31)とする。
【数24】
【数25】
【0017】これにより入力画像をy(u,v)とする
と、線形近似回帰方程式は次の式(32)で示される。
【数26】 そして基準画像と比較する入力画像上の全ての画素につ
いて、即ち全ての(u,v)の組合せについて式(3
2)の観測方程式を生成する。そして正規方程式を立て
て修正ベクトルΔx′(k) を求め、更に次式(33)に
より(k+1)次の推定値を求める。
【数27】
【0018】次に推定処理を行う領域の選択について説
明する。ここで画像の特定の行についての濃度分布を図
4に示すものとする。本図では入力画像を実線、推定画
像を破線で示している。領域W1,W3,W5は入力画
像と推定画像のいずれもu方向に変化がない状態を示し
ており、W2は入力画像、W4は推定画像のみ濃度勾配
を有している。さてこのような一次元の画像について考
察すると、W1,W5の範囲の画素については入力画像
と推定画像とは一致しているため、Δy(k) はほぼ0で
ある。又Δy′(k) (u,v)が一定であることからそ
の偏微分によって表されるa2 (k) 〜a6 (k) もほぼ0
となる。従ってW1,W5の範囲内の画素は式(32)
からΔx′(k) に制約を与えず、パラメータ推定には無
関係となる。又W2,W3の範囲内の画素についてはa
2 (k) 〜a6 (k) はほぼ0であるが、Δy(k) が大きな
値となっている。しかしa2 (k) 〜a6 (k) が微小で正
負にばらつき、その平均が0となっていれば、Δx(k)
が何であってもよい。即ち確率的にはパラメータ推定に
は無関係となる。しかしばらつきに偏りがある場合はむ
しろパラメータ推定に悪影響を及ぼす。従って推定パラ
メータはW4の範囲、即ち推定画像の濃度変化が大きい
領域のみで定めることが望ましい。
【0019】以上の領域選択は一次元の画像について説
明したが、実際には入力画像,推定画像は二次元の画像
であるので、式(14)を満たす推定画像の濃度変化が
大きい領域の画素のみをデータとして採用する。ここで
g は例えば画像の濃度のばらつきから式(14)の期
待値を求め、その2倍程度の所定値とする。この処理は
推定画像の濃度変化が大きい領域の画像を抽出すること
にあるので、式(14)に限らず、例えば式(14)の
第1項と第2項の二乗和、二乗和の平方根を所定閾値と
比較するようにしてもよい。又推定画像y′(u,v)
を用いず、基準画像yM (u′,v′)のu′及びv′
方向の偏微分値を用いてもよい。こうすればパラメータ
推定時のデータ数を大幅に削減し、推定を高速化するこ
とができる。
【0020】次に本発明の具体的な実施例の構成につい
て説明する。図5は本発明のパラメータ推定を実現する
ための電気的構成を示すブロック図である。本図におい
て、例えばCCDカメラ等の撮像素子100は基準画像
及び被写体を撮影するための素子であって、その出力は
A/D変換器101に与えられる。A/D変換器101
は各画素の濃度データをデジタル値に変換するものであ
り、その出力は切換回路102を介して画像メモリ群1
03〜104に与えられる。画像メモリ103は基準画
像用メモリ、画像メモリ104は入力画像用メモリ、画
像メモリ105は推定画像用メモリ、画像メモリ106
は中間パラメータの計算用メモリとする。これらの画像
メモリ103〜106には演算処理のための演算処理装
置(CPU)が接続されている。演算処理装置107に
はその動作プログラムを保持するプログラムメモリ10
8が設けられ、又出力となる変換パラメータは出力イン
ターフェース109を介して表示器110に与えられ
る。
【0021】次に本実施例の動作についてフローチャー
トを参照しつつ説明する。図1は本実施例の動作を示す
メインフローチャートである。本図において動作を開始
すると、まず前処理ルーチン121 を実行する。前処理ル
ーチン121 は図6に詳細なフローチャートを示すよう
に、まずステップ131 において基準画像の入力を行う。
これは撮像素子100によって基準画像を撮像し、A/
D変換器101によってデジタル信号に変換する。そし
て切換回路102を介して画像メモリ103に記録する
ことによって行う。ここで画像メモリ103の全領域の
データをyM (u′ ,v′)をAとする。Aは
(u′,v′)の各点についての配列を示している。
【0022】次にステップ132 において基準画像の比較
ウインドウW1′〜W3′を選定する。比較ウインドウ
の選定は、同一の位置にある入力画像の比較ウインドウ
W1〜W3と基準画像の比較ウインドウW1′〜W3′
に共通のポイントが出現する領域を含むように範囲を設
定する。例えば図7(a),(b)に示すように、全領
域の中でコーナとなる点を含むように選択する。このよ
うな比較ウインドウを選定せず、基準画像及び入力画像
の全てを対象として演算することもできる。しかし比較
ウインドウを選定しその範囲内でのみ以下の演算を実行
することによって、パターンマッチングの計算量が削減
され、速度を大幅に改善することができる。
【0023】そしてステップ133 に進んで複数の比較ウ
インドウ内の全ての画素(u′,v′)について、x方
向の偏微分画像を次式(34)又は(35)のいずれか
によって生成する。
【数28】 こうして生成された偏微分画像をDとする。
【0024】更にステップ134 に進み、この基準内比較
ウインドウの各画素(u′,v′)について、y方向の
偏微分画像を次式(36)又は(37)によって生成す
る。
【数29】 こうして生成された偏微分画像をEとする。これらの偏
微分画像D,Eはx方向及びy方向にずれた画像の差を
とることによって算出している。尚このように偏微分を
算出するため、比較ウインドウW1′〜W3′はW1〜
W3よりわずかに大きく選択しておく。
【0025】こうして前処理を終えると、図1のステッ
プ122 に進んで入力画像の取込みを行う。撮像素子10
0によって基準画像に対応する所定の画像を撮像し、A
/D変換器101を介してデジタル信号に変換する。そ
して切換回路102を介して画像メモリ104に取込む
ことによって入力画像の取込みを行う。この入力画像y
(u,v)を入力画像Cとする。
【0026】そしてステップ123 において、この基準画
像そのものを最初(即ちk=0)の推定画像とする。こ
れは変換パラメータx1 〜x6 の未知パラメータベクト
ルx′(0) を「100011」T とすることに相当す
る。ここで未知パラメータベクトルx′(k) において、
ダッシュは推定値、(k)は推定回数を表している。そ
してステップ124 に進んで領域選択を行う。この領域選
択は前述したように推定画像の濃度が式(14)を満た
す範囲を選択する。そしてステップ125 に進んで最小二
乗法による未知パラメータ推定のための観測方程式を立
てる。この処理を入力画像内比較ウインドウW1〜W3
の領域選択された画素(u,v)について行う。即ちま
ずこの観測方程式では、推定画像y′(u,v)の未知
パラメータx1 〜x6 に関する偏微分を式(1)、具体
的には式(4),(5),(6)により行う。そしてそ
の入力画像Cの推定画像y′(u,v)からの残差を、
式(8)により計算する。前者の偏微分はいわゆるヤコ
ビアン行列となり、後者の残差は残差ベクトルとなる。
以下このルーチンの処理について更に詳細に説明する。
【0027】予備的な値の計算 まず予備的な値G(u,v),H(u,v)を式(2)
により算出する。 次に入力画像y(u,v)の座標(u,v)に対応す
る基準画像の座標(u′,v′)を、式(3)によって
算出する。
【0028】次に偏微分ベクトルを各要素について順
次算出する。まず変換パラメータx1 についての偏微分
の中間パラメータF(u,v)を式(4)で算出する。
ここでAは前処理で求めた基準画像である。又前処理に
よるx方向の偏微分画像D、y方向の偏微分画像Eに式
(3)で求めたK(u,v),L(u,v)を代入し
て、式(5)によって次の中間パラメータI(u,
v),J(u,v)を得る。
【0029】又推定画像の変換パラメータx2 〜x6
による偏微分の中間パラメータM〜Qを式(6),
(7)によって求める。
【0030】次に残差Δy(u,v)(k) ≡R(u,
v)を次の式(8)によって算出する。こうしてルーチ
ン125 において偏微分ベクトルの各要素及び残差を算出
する。
【0031】次いでルーチン126 に進んで、これらの要
素より正規方程式をなす係数行列Bと列ベクトルbを求
める。ここで正規方程式は式(9)で示される。
【0032】この正規方程式をなす係数行列は式(1
0)で示される。ここで行列Bの各要素は式(11)で
示される。又列ベクトルbは式(12)で示され、その
要素は式(13)のようになる。
【0033】そして図1に示すステップ127 に進み、こ
うして得られた正規方程式(式(9))より、修正ベク
トルΔx′の各要素を求めるための6元一次方程式を解
く。そしてステップ128 に進んで新たな変換パラメータ
を要素とする未知パラメータベクトルx′(k+1) を算出
する。そしてステップ129 に進んでこれが所定の収束条
件を達成するかどうかを判別し、収束しなければステッ
プ124 に戻って同様の処理を繰り返す。
【0034】ここで収束条件は、例えば式(8)に示し
たΔy(K) (u,v)を用いて、全ての比較ウインドウ
W1〜W3内の選択された領域の全ての画素数をnとし
て式(15)に基づいて残差の分散vyyを算出する。そ
してこの残差の分散の差と現在の分散との比が所定値以
下となる条件、式(16)が成立したときに収束したも
のと判定する。こうして収束が判定された場合には、ス
テップ130 に進んで未知パラメータベクトルx′(k+1)
の各要素を推定パラメータとする。そしてx1〜x6
り前述した式(24)に基づいて推定画像を算出する。
この推定画像は表示器110によって表示される。
【0035】こうして逐次推定毎に得られたパラメータ
を用いて基準画像を変換し、逐次表示しておくことによ
って基準画像を徐々に入力画像に近づけていくことがで
きる。
【0036】図8(a)〜(d)は基準画像と入力画像
との濃度断面図であり、(b)〜(d)は推定が進むに
つれて変化する基準画像と入力画像を示し、それらが一
致していく様子を示している。ここでは説明を簡略化す
るため一次元で示している。この例では4回の推定で推
定画像が入力画像に相当程度近づいていることが示され
ている。
【0037】次に本発明の第2実施例について説明す
る。前述した実施例では基準画像,入力画像をそのまま
処理しているが、基準画像と入力画像に適当な大きさの
平滑化フィルタをかけ、平滑化を施した画像同士で推定
を繰り返してパラメータマッチングを行うようにしても
よい。この場合には画像の濃度勾配がゆるやかとなり、
最適推定値に速く到達することができる。このような平
滑化処理は例えば図6の前処理ルーチンにおいて基準画
像の入力後及びステップ122 の入力画像の取込み後に行
う。以後の処理は前述した第1実施例と同様である。
【0038】この平滑化処理を行わない場合(曲線S
0)、一辺が3ピクセル,5ピクセル,7ピクセルの大
きさの平滑化フィルタを用いて平滑化処理を行った場合
を夫々曲線S3,S5,S7として、繰り返し数と分散
の二乗値との関係を図9(a),図9(b)に示す。図
9(a)は単純なパターンでの残差の二乗和、(b)は
複雑なパターンでの残差二乗和の収束状態を示してい
る。このグラフから明らかなようにいずれの画像も平滑
化処理を行うことによってより速く収束できることを示
している。
【0039】尚前述した実施例では基準画像を入力画像
に近づけるように推定を繰り返しているが、入力画像を
基準画像に近づけるように推定を繰り返し、2つの画像
のパターンをマッチングさせるようにしてもよいことは
いうまでもない。この場合には、前述した全ての数式の
基準画像と入力画像とを入れ換えることによって同様の
処理を行うことができる。
【0040】又前述した実施例では基準画像,入力画像
に夫々比較ウインドウを設定し、その範囲内で中間パラ
メータの算出や正規方程式の解析処理を行っているが、
全ての領域に対してこれを行ってもよい。又共通するコ
ーナ等の領域が基準画像と入力画像とで同一位置になく
ても、あらかじめ画像の変換の概略値が既知であれば、
異なった位置にある領域を比較ウインドウとすることも
できる。この場合には図1のステップ123 で示した変換
パラメータの初期値を、比較ウインドウの変化に対応さ
せて設定しておく必要がある。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1〜の発明によれば、特徴量抽出の必要がなくパラメ
ータの変化を推定毎に順次入力画像に近づけていくこと
ができる。又あらかじめ濃度勾配に基づき6元1次方程
式を立て中間パラメータを求める領域を推定画像の濃度
変化が所定値を越える領域に限定しているため、短時間
で変換パラメータを推定することができるという効果が
得られる。
【0042】又本願の請求項の発明では、基準画像と
入力画像の全てについて演算処理を行う必要がないの
で、変換パラメータを高速で算出することができる。更
に本願の請求項の発明では、入力画像及び基準画像の
平滑化処理を行うため、変換パラメータの推測回数を少
なくし、速く推定を収束させることができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパラメータ推定方法の一実施例に
よる推定処理を示すフローチャートである。
【図2】(a)は基準画像、(b)は入力画像、(c)
は基準画像を画像変換操作によって入力画像に近づける
ようにした状態を示す図である。
【図3】(a)〜(e)は基準画像の画像変換時の変化
を示す図である。
【図4】本発明による濃度変化に基づく領域選択を説明
するための図である。
【図5】本発明を実現するための装置の概略を示すブロ
ック図である。
【図6】本実施例の前処理ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図7】入力画像と基準画像との一致する比較ウインド
ウの領域を説明するための図である。
【図8】本実施例において一次元での基準画像が入力画
像に順次推定によって近づいている状態を示す図であ
る。
【図9】(a)は単純な図形、(b)は複雑な図形での
平滑処理を行ったときの推定回数の変化を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
100 撮像素子 101 A/D変換器 102 切換回路 103 画像メモリ(基準画像用) 104 画像メモリ(入力画像用) 105 画像メモリ(推定画像用) 106 画像メモリ(中間パラメータ計算用) 107 演算処理装置 108 プログラムメモリ 109 出力インターフェース 110 表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−99181(JP,A) 特開 平1−180075(JP,A) 特開 平4−336677(JP,A) 特開 平1−180070(JP,A) 1991年電子情報通信学会秋季大会講演 論文集、SD−10−5,P6−346

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像yM (u′,v′)(≡
    A)、及び第2の画像y(u,v)(≡C)をピクセル
    単位のデータとして保持し、明るさの比をx1 、原点を
    中心とした回転角度(rad)をx2 、水平,垂直方向への
    平行移動量(ピクセル)をx3 ,x4 、水平,垂直方向
    への拡大縮小の比を夫々x5 ,x6 とする変換パラメー
    タに基づいて、第1の画像を変換することによって第2
    の画像と一致させるパターンマッチングを行う画像のパ
    ターンマッチング方法であって、 第1の画像のx方向の偏微分画像D(u′,v′)、及
    び第1の画像のy方向の偏微分画像E(u′,v′)を
    算出し、 x=[x1 ,x2 ,x3 ,x4 ,x5 ,x6 T を変換
    パラメータx1 〜x6を要素とする未知パラメータベク
    トルとし、推定画像y′(u,v)の未知パラメータベ
    クトルの各要素についての偏微分を次式(1) 【数1】として第2の画像に対応する各画素(u,v)
    について夫々中間パラメータG,H,K,L及びF,
    M,N,O,P,Q,Rを次式(2)〜(8)によって
    算出し、 【数2】 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】 【数7】 【数8】これらの中間パラメータF〜Qにより正規方程
    式(式(9)) 【数9】をなす係数行列B,列ベクトルbを次式(1
    0)〜(13)によって算出し、 【数10】 【数11】 【数12】次式(14)を満たす推定画像の濃度変化が
    大きい領域を選択し、 【数13】正規方程式(9)を解くことによって、推定
    回数をkとして未知パラメータベクトルxの修正ベクト
    ルΔx′(k) を算出する6元一次方程式を解き、 k次の未知パラメータベクトルx′(k) にその修正ベク
    トルΔx′(k) を加算することによってk+1次の未知
    パラメータベクトルを算出し、 未知パラメータベクトルによって第1の画像を変換して
    得られる推定画像と第2の画像との収束を、次式(1
    5)で示される残差の分散 【数14】と前回の推定との間に次式(16) 【数15】を満足したときに収束したものと判別し、 収束していればこの変換パラメータを出力パラメータと
    し、収束していなければ再び中間画像パラメータを算出
    することにより変換パラメータを算出して画像パターン
    のマッチングを行うことを特徴とする画像のパターンマ
    ッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の画像内の対応する領域
    内に同一点が出現する可能性のある領域を夫々比較ウイ
    ンドウとし、この範囲内でのみ中間パラメータF〜Qの
    算出を行い正規方程式の解析処理を行うことを特徴とす
    請求項1記載の画像のパターンマッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の画像及び第2の画像は、その
    入力時に所定範囲の平滑化処理を行うことを特徴とする
    請求項1又は2記載の画像のパターンマッチング方法。
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