JP2701634B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2701634B2
JP2701634B2 JP3328087A JP32808791A JP2701634B2 JP 2701634 B2 JP2701634 B2 JP 2701634B2 JP 3328087 A JP3328087 A JP 3328087A JP 32808791 A JP32808791 A JP 32808791A JP 2701634 B2 JP2701634 B2 JP 2701634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子膨張弁を備えた冷凍
装置に関し、特に電子膨張弁の開閉制御を改良して、温
度変化時における安定運転を可能とした冷凍装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍装置において、膨張機構に電
子膨弁を用いることがしばしば行われているが、その
場合膨張弁の開閉量は冷凍装置の過熱度にもとづいて制
御されるのが通常であった。
【0003】しかしこうした過熱度による電子膨張弁の
制御は、圧縮機始動直後や急激な負荷変動時に膨張弁を
絞り過ぎたりして、冷凍装置の正常な作動を阻害するこ
とがしばしばあった。そこで特開昭58−127058
号公報に記載される冷凍サイクル制御装置においては、
蒸発器の入口に乾球温度センサを設けると共に、該乾球
温度センサに高温検知手段を付設するなどして、過熱度
により制御する電子膨張弁の絞り過ぎを防止し、制御性
能の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、たとえこうし
た手段をとろうとも、過熱度をもとに電子膨張弁を制御
する場合は、どうしても冷凍出力の時間的な追随性が悪
いという問題があった。例えば、冷凍装置を冷凍庫に設
けて庫内温度を変えようとするとき、電子膨張弁は本来
ならば時間の経過に従って次第に開放もしくは閉鎖し、
冷凍庫内の温度を直線的にあるいはなめらかな曲線を描
くようにして温度変化させるべきものであるが、前述の
ように過熱度により膨張弁の開閉量を制御する場合は、
庫内温度に対する開閉の時間的なズレが生じ目標温度に
到達する間に温度が小刻みに変動して安定した温度変化
が望めなかった。
【0005】さらにこうした問題は、冷凍庫内に加湿ヒ
ータ等を配したいわゆる恒温恒湿槽の場合などでは、よ
り深刻となる。恒温恒湿槽における庫内空気の湿度制御
は、冷却温度と密接に関連しており、上記のような電子
膨張弁の時間的追随性の悪さが、温度制御だけでなく、
湿度制御にも影響するからである。このため、従来の恒
温恒湿槽において、湿度制御は、特開平2−22545
号公報に記載されるように、専用の除湿器を設け、この
除湿器により行う等の措置が必要で、装置全体が複雑化
する難があった。
【0006】本発明はかかる実状に鑑みて、電子膨張弁
を過熱度ではなく、他の方法、即ち具体的には冷凍庫内
の乾球温度もしくは湿球温度により制御することを企図
し、これにより前記した電子膨張弁の時間的追随性に対
する不良問題を解決し、電子膨張弁の制御性能の向上を
図ることを目的するものである。なお、その場合、庫内
温度あるいは庫内温度が設定目標値に到達する直前だけ
は、電子膨張弁が閉鎖しすぎたり、あるいは開放しすぎ
たりすることがあり、こうした時期において、膨張弁が
閉鎖しすぎると、冷凍装置における吐出圧力の上昇を招
き、その結果、圧縮機にオイル焼けが生じることが予想
され、また膨張弁が開きすぎると、液圧縮が発生し、そ
の場合は膨張弁の故障につながることが考えられる。そ
こで本発明はこうした場合についてもその解決手段を開
示する。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明は、まず、基本的には、圧縮機、凝縮器、電子
膨張弁及び蒸発器からなる冷凍回路の前記蒸発器を冷凍
庫内に配して、冷凍庫内を冷却可能となした冷凍装置に
おいて、前記冷凍庫内に乾球温度センサを設置して、該
乾球温度センサで計測した庫内温度計測値にもとづき前
記電子膨張弁の開閉度を制御する手段を備えたことを
とする。そしてその場合、庫内温度が目標値に到達す
る直前で生じる前記不都合に対しては、以下に述べる手
段で対処する。即ち、請求項1に記載するものでは、膨
張弁が閉鎖しすぎる場合に対処して、蒸発器と圧縮機の
間に圧力センサを設け、該圧力センサの検出値が所定の
設定定圧値になったとき、乾球温度センサの計測値にも
とづく電子膨張弁の開閉制御を停止せしめる手段を備え
る。なお、停止せしめた後は、請求項に記載する如
く、電子膨張弁をそのときの状態により所定開度開放せ
しめ、さらにこの状態を所定時間持続せしめた後、前記
乾球温度センサの計測値にもとづく開閉制御に戻るよう
にしてもよいし、請求項に記載する如く、電子膨張弁
の開閉制御をいままでの状態より所定開度開放せしめ、
さらにこの状態を前記圧力センサの計測値が前記所定の
低圧値よりも僅かに高圧の所定設定圧値となるまで続行
せしめた後、前記庫内温度センサの計測値にもとづく開
閉制御に戻るようにしてもよい。一方、請求項におい
ては、膨張弁が開放しすぎた場合の対処手段を示してあ
り、蒸発器と圧縮機の間に圧力センサを設け、該圧力セ
ンサの検出値が所定の設定高圧値になったとき、乾球温
度センサの計測値にもとづく電子膨張弁の開閉制御を停
止せしめる手段を備えている。そしてこの場合は、その
後、請求項に示す如く、電子膨張弁をそのときの状態
で所定時間保持せしめた後、乾球温度センサの計測値に
もどつく開閉制御に戻るようにする。なお、以上の構成
は、乾球温度センサに代えて湿球温度センサを用いるこ
とも、すべて可能であり、その構成は請求項6〜10
記載した通りである。また、勿論、上記構成は冷凍庫が
前記したいわゆる恒温恒湿槽である場合に対応し、圧
機、凝縮器、電子膨張弁及び蒸発器からなる冷凍回路の
前記蒸発器を冷凍庫内に配して、冷凍庫内を冷却可能と
なした冷凍装置において、前記冷凍庫内に乾球温度セン
サ、湿球温度センサ、加熱ヒータ及び加湿ヒータを設置
すると共に、加湿ヒータにより制御される庫内湿球温度
を、湿球温度センサにより計測し、該計測値にもとづき
電子膨張弁の開閉度を制御する第1の制御手段と、加熱
ヒータにより制御される庫内乾球温度を、乾球温度セン
サにより計測し、該計測値にもとづき電子膨張弁の開閉
度を制御する第2の制御手段と、湿球温度センサの計測
値が所定値に達したとき、電子膨張弁の開閉度制御を第
1の制御手段から第2の制御手段に切換える手段を備え
ものにおいても随時、必要に応じ採用することができ
る。
【0008】
【作用】こうした本発明によれば、電子膨張弁は、まず
前提として、冷凍庫内の乾球温度または湿球温度にもと
づき開閉制御されるものであるから、冷凍装置が要求し
ている出力量そのものが電子膨張弁の開閉制御に反映さ
れ、これが冷凍装置にフィードーバックされて、冷凍装
置の極めて安定した運転が実現する。特に圧縮機起動直
後や、急激な負荷変動時においても、冷凍装置の出力温
度は極めて滑らかに変化し、これによって庫内の温度は
迅速かつ確実にコントロールされる。しかも例えば圧縮
機を起動して目標温度到達寸前になり、電子膨張弁が閉
鎖しすぎて、冷凍装置に異常事態が起こりそうになって
も、予め、このときの圧力を所定の低圧値として前記手
段に設定しておけば、電子膨張弁の開閉制御は前記温度
センサによる制御から、所定開度開放せしめる制御に切
り換わるため、冷凍装置の正常な運転は続行される。ま
た反対の場合、即ち電子膨張弁が徐々に開放し、目標値
寸前になって開き過ぎた場合も同様で、そのための圧力
値を設定しておけばそれ以上開放しないようにすること
ができ、同じように運転続行が可能となる。
【0009】
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづき説明
する。図1は、冷凍庫(A)内を冷却する本発明冷凍装
置の一実施例を示し、(1)は圧縮機、(2)は凝縮
器、そして(3)が電子膨張弁である。電子膨張弁
(3)は電気信号を受けると、その信号によって弁開度
を適宜変更し得る公知の弁機構である。 さらに冷凍庫
(A)内面に位置する(4)は蒸発器で、これらは例え
ばR22が封入された冷媒配管で循環接続され、作動
時、冷凍サイクルを形成するようになっている。
【0011】また、冷媒配管中、蒸発器(4)から圧縮
機(1)に戻る配管途上には低圧圧力開閉器(5´)も
介設されている。この低圧圧力開閉器(5´)は、冷凍
装置の安全装置として従来も設けられていて、該開閉器
(5´)の内部に配した圧力センサ(5)に、例えば−
0.2kg/cm2 等、冷凍装置の低圧側圧力がそれ以下に低下
すると装置に異常が生ずるような圧力を設定しておけ
ば、冷凍装置の低圧側圧力がその設定値になったとき、
冷凍装置の作動を停止させるものである。
【0012】一方、冷凍庫(A)内には乾球温度センサ
(6A)と湿球温度センサ(6B)とが一組、設置され
ている。これら温度センサ(6A),(6B)の設置個
所は庫内温度の変化をみてとれる場所であればよく、冷
凍庫(A)内の冷風吹出口部分(I)または庫内中央部
分(II)あるいは冷風戻り口部分(III)等が好ま
しい。
【0013】そして図中(7)に、以上した圧力センサ
(5)や乾球温度センサ(6A)、湿球温度センサ(6
B)それに前記電子膨張弁(3)と夫々配線接続して、
マイコン式開閉制御器が示されている。このマイコン式
開閉制御器(7)は、圧力センサ(5)及び各温度セン
サ(6A),(6B)のうちどちらか一方からの信号が
入力され、これらの信号にもとづき電子膨張弁(3)に
対して開閉制御信号を出力するものである。なお、以下
では乾球温度センサ(6A)からの信号が、マイコン式
開閉制御器(7)に入力されるものとして話を進める。
【0014】しかしてマイコン式開閉制御器(7)の内
部には、 ΔU=K[(OPV-PV)+Ts/Ti(SP-PV)]・・・(B) なる演算式が設定されており、前記制御器(7)に入力
される信号のうち乾球温度センサ(6A)からの温度計
測値信号は、Ts秒ごとに入力され、前記(B)式により
演算されて、電子膨張弁(3)の開閉制御量(ΔU)と
なり、出力されるようになっている。ここで、ΔUは電
子膨張弁(3)の開閉制御量、Kは比例定数、OPV はTs
ごとに温度センサ(6A)から入力される庫内温度(乾
球温度)のうち、現在より1回前の庫内温度、PVは現在
の庫内温度、Tsは前記したように庫内温度の入力間隔、
即ちサンプリングタイム、Tiは積分時間、そしてSPは庫
内温度の目標設定値である。
【0015】一方、圧力センサ(5)からの圧力検知信
号については、制御器(7)に常時入力されてはいるも
のの、前記制御器(7)に予め高低2つの所定圧力値が
設定されていて、圧力検知信号がこの制御器(7)側の
設定値と合致して始めて、膨張弁(3)の制御に寄与す
るようになっている。
【0016】この場合、制御器(7)に予め設定される
べき圧力値として、低圧側の値は、前記した低圧圧力開
閉器(5´)の作動する値よりもやや高い値、例えば0
kg/cm2 が好ましい。
【0017】また、これに対して高圧側の方は、冷媒が
低圧側で液圧縮をおこしかねない限界値が設定される。
R22の場合であれば4kg/cm2である。制御器(7)
は、こうした設定値と同じ圧力値が圧力センサ(5)か
ら入力されると、電子膨張弁(3)の制御を、今まで行
っていた乾球温度センサ(6A)の計測値にもとづく制
御、即ち、前記演算式(B)による制御から以下のよう
な制御に切換える。
【0018】まず、圧力センサ(5)から低圧側設定
値、即ち0kg/cm2 が入力されたとき、制御器(7)は
電子膨張弁(3)の制御量を今より10%開放させる制
御に切換える。そして10%開放させた後、所定時間
(例えば10秒間)その状態を維持し、10状後に前記
0kg/cm2 を越えていれば元の演算式(B)による制御
に復する。越えていなければ電子膨張弁(3)をさらに
10%開放させる。なおこの場合、前記制御器(7)に
前記0kg/cm2 よりもやや高圧の値、例えば0.5 kg/cm
2 を別に設定しておき、0kg/cm2で前記の如く電子膨
張弁(3)を10%開放させた後、この状態を別に設定
した0.5 kg/cm2 になるまで保持し、その後、前記演算
式(B)による制御に戻る方式を採用することもでき
る。便宜上、以下では前者の復帰方法を第1の方法、後
者の方法を第2の方法という。
【0019】一方、圧力センサ(5)から前記高圧側設
定値、即ち4kg/cm2 の圧力値が入力されると、制御器
(7)は前記演算式(B)による制御を停止し、今以上
電子膨張弁(3)を開放しないようにする。そしてこの
状態を前記のように例えば10秒間保持し、10秒後に
圧力が下がっていれば、元の演算式(B)による制御に
戻り、まだ4kg/cm2 であれば、膨張弁(3)をさらに
10%開放する。
【0020】ここで以上の電子膨張弁(3)の作動を具
体的に図2のグラフにより説明すると、図2は冷凍装置
の始動直後の様子を、電子膨張弁(3)の制御量(グラ
フA)、乾球温度センサ(6A)の示す庫内温度(グラ
フB)及び圧力センサ(5)の示す低圧側圧力(グラフ
C)により時間の経過と共に表したものである。この場
合、冷凍装置の目標到達温度は−30℃である。今グラ
フBに示すように常温(20℃)で運転が始まったとす
る。電子膨張弁(3)はこの20℃を現在の庫内温度PV
として当面、前記したΔU=K[(OPV-PV)+Ts/Ti(SP-P
V)]・・・(B)の式によりその開度が制御される。そ
の場合、運転当初((イ)〜(ロ))はSP(設定値−3
0℃)とPV(庫内温度)との差が大きく、従って電子膨
張弁(3)の制御量(ΔU)は略100%、即ち略全開
を保って推移する。なお、そのときグラフBに示す庫内
温度は滑らかな曲線を描いて下降し、またグラフCに示
す低圧側圧力は直線状で低下する。そしてグラフBにお
ける庫内温度がある程度低下すると、その低下温度によ
り電子膨張弁(3)の制御量(ΔU)が演算されるの
で、以降、電子膨張弁(3)の閉鎖が明確になり、同時
にこの電子膨張弁(3)の閉鎖量がさらに庫内温度にフ
ィードバックされて庫内温度は一層ゆるやかな曲線で下
降する。
【0021】こうして庫内温度を検知しつつ、直線電子
膨張弁(3)を制御し、これによって冷凍装置の能力を
制御するため、庫内温度は極めて変動少なく、滑らかに
下降する。ところで、この間も低圧側圧力の値は、グラ
フCに示す如く、略直線状に低下し続け、(ハ)の時点
に至ると、0kg/cm2 となる。従ってこのまま同じよう
に電子膨張弁(3)の制御を続けていると、低圧側圧力
は低圧圧力開閉器(5´)が作動する前記−0.2 kg/cm
2 に至り、冷凍装置の停止状態となるが、ここで前記し
たように、前記制御器(7)は、電子膨張弁(3)の制
御を前記演算式(B)によるものから、膨張弁(3)を
10%開放させる制御に切り換える。切り換えた後の様
子は図3に拡大示してある通りで、図3の(イ)の場合
は、前記第1の方法による場合を示しており、前記0kg
/cm2 になったときのみ膨張弁(3)に10%の開放指
令が発せられている。なお前記演算式(B)による制御
量はそのとき無視されている。
【0022】一方、図3の(ロ)は、前記第2の方法に
よる制御で、0kg/cm2 で開放指令を発した後、低圧側
圧力が、0.5kg/cm2 に上昇するまでその状態を保持
し、0.5 kg/cm2 に達すれば、前記演算式(B)による
制御に戻る場合を示している。いずれにしても、低圧側
圧力は0kg/cm2 を下限とするハンチング状態となり、
0kg/cm2 以下には低下せず、前記した圧縮機(1)の
オイル焼け等に至ることはもちろん、前記低圧圧力開閉
器(5)が作動して冷凍装置停止に至ることさえなくな
る。
【0023】なお以上は低圧側での制御切り換えについ
て述べたが、高圧側においても同様で、前記電子膨張弁
の開度がそれ以上開放しなくなるため、液圧縮等が防止
され、冷凍装置は正常に作動し続ける。なお、図4で
は、本発明冷凍装置において電子膨張弁(3)を以上述
べたように制御した場合の乾球温度センサ(6A)の実
測値を時間の経過と共にグラフに表してある。図におい
て太線が乾球温度センサ(6A)の示す値である。また
同時に湿球温度センサ(6B)の示す値も細線で示して
ある。さらに破線は圧縮機(1)の吐出管温度の変化状
況を示している。乾球温度センサ(6A)の示す庫内温
度が60℃から20℃までの間で、a時点からb時点ま
での間は、この温度センサ(6A)の値にもとづき電子
膨張弁(3)が制御されているため、庫内温度が略直線
状に変動少なく低下している。この間は略30分であ
る。そしてb時点以降は設定温度20℃に向かって電子
膨張弁(3)の開閉制御が前記した10%開放される制
御に切り換わっている。若干の温度変動があるものの、
設定温度20℃を略維持して冷凍装置の正常な運転が続
行されていることが理解される。なお湿球温度センサ
(6B)の描くグラフも、もちろん温度値は異なるもの
の、乾球温度センサ(6A)のグラフに略平行して追随
している。冷凍装置の正常な運転はこのことからも明ら
かである。
【0024】以上、電子膨張弁(3)を乾球温度センサ
(6A)の計測値にもとづき制御する場合につき述べた
が、これは湿球温度センサ(6B)の計測値をもとに電
子膨張弁(3)を制御する場合であっても、全く同様で
あり、この場合も最終的には図4に示すグラフが得られ
る。
【0025】次に、図5に示したものは、乾球温度セン
サ(6A)や湿球温度センサ(6B)の計測値にもとづ
き電子膨張弁(3)の開閉度を制御する冷凍装置を、い
わゆる恒温恒湿槽に適用したものである。即ち、この場
合、冷凍庫(A)内に前記蒸発器(4)の他、加熱ヒー
タ(8)と、蒸発皿(9)それに蒸発皿(9)の中に位
置する加湿ヒータ(10)が設けられていて、庫(A)
内を温度だけでなく、湿度の面でも一定値に管理可能と
したものである。
【0026】勿論、乾球温度センサ(6A)と湿球温度
センサ(6B)は、前記同様に、例えば送風機(11)
の空気吹出口に面した冷風吹出口部分(I)に設けられ
ている。冷凍装置については、個々の構成が前記した場
合と変わるところがなく、ここでは各構成要素に同番号
を付して説明を省略する。
【0027】しかして、この場合の電子膨張弁(3)の
制御は、乾球温度センサ(6A)の計測値にもとづくも
のと、湿球温度センサ(6B)の計測値にもとづくもの
とが、適宜切り換わり、庫(A)内の湿度制御に寄与す
るようになっている。以下、その手順を説明すると、ま
ずその当初は庫内の乾球温度が、圧縮機(1)と加熱ヒ
ータ(8)とで制御される。そしてその一方で、この間
の湿球温度が、加湿ヒータ(10)と、電子膨張弁
(3)の開閉により制御される。即ち電子膨張弁(3)
からみれば、この間は、湿球温度センサ(6B)の計測
値にもとづき、制御されるものとなる。
【0028】なお、乾球温度制御における圧縮機(1)
及び加熱ヒータ(8)、湿球温度制御における加湿ヒー
タ(10)は、この間だけでなく、この後も作動し続け
る。そしてそのもとで、次に湿球温度が目標値の例えば
±0.5 度に達すると、前記したマイコン式開閉制御器
(7)から指令が発せられ、電子膨張弁(3)の制御が
乾球温度センサ(6A)の計測値にもとづくものに切換
わる。従ってこれより湿球温度は加湿ヒータ(10)の
みで制御され、目標値に到達することとなる。以上の結
果、乾球温度は勿論、湿球温度についても、除霜器がな
くとも、滑らかな変化で目標値に制御可能となる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上説明したように電子膨張弁
を備えた冷凍装置において、電子膨張弁の開閉制御を、
冷凍庫の乾球温度又は湿球温度にもとづいて行うもので
あるから、電子膨張弁制御の庫内温度に対する時間的追
随性が極めてよく、従って冷凍装置は非常に滑らかに出
力温度の変更等ができ、庫内を迅速かつ確実に冷却する
ことができる。
【0030】また冷凍装置の低圧側に設けた圧力センサ
の圧力値が設定値に達すると、前記乾球温度又は湿球温
度にもとづく電子膨張弁の開閉制御を停止し、代わりに
設定開度分だけ電子膨張弁を開放させる制御(設定値が
低圧側の場合)や、それ以上開放させない制御(設定値
が高圧側の場合)に切り換え得るので、電子膨張弁が閉
鎖しすぎたり、開放しすぎたりして、冷凍装置を異常事
態に至らしめるということは全くなくなる。なお、その
場合の圧力センサとしては、冷凍装置に通常設置されて
いる低圧圧力開閉器内の圧力センサを利用することがで
き、これにより電子膨張弁の制御回路を安価に制作でき
るのも本発明の利点である。
【0031】さらに本発明冷凍装置は、同様に冷凍庫に
配される場合であっても、その冷凍庫が恒温恒湿槽であ
る場合、即ち庫内に加熱ヒータや加湿ヒータを備えたも
のである場合は、電子膨張弁の開閉度制御を、当初、湿
球温度センサの計測値にもとづく制御とし、次に湿球温
度が所定値になると乾球温度センサの計測値にもとづく
制御に切換えることで、庫内温度はもとより庫内湿度に
ついても極めて時間的追随性のよい制御が可能となる。
しかもその場合、湿度制御については、従来用いられて
いたような除湿器が不要となるため、極めて制御性のよ
い、簡便なシステムが構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明冷凍装置の概略を示す説明図である。
【図2】本発明冷凍装置の始動直後の様子を電子膨張弁
の制御量、庫内温度センサ及び圧力センサの計測値によ
り示したグラフである。
【図3】本発明冷凍装置における電子膨張弁の制御時の
様子を拡大示したグラフである。
【図4】本発明冷凍装置を使用して冷凍庫の庫内温度等
の変化を示すグラフである。
【図5】本発明冷凍装置の他の実施例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
(1) 圧縮機 (2) 凝縮器 (3) 電子膨張弁 (4) 蒸発器 (5) 圧力センサ (6A)乾球温度センサ (6B)湿球温度センサ (8) 加熱ヒータ (10)加湿ヒータ

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、電子膨張
    弁(3)及び蒸発器(4)からなる冷凍回路の前記蒸発
    器(4)を冷凍庫(A)内に配して、冷凍庫(A)内を
    冷却可能となした冷凍装置において、前記冷凍庫(A)
    内に乾球温度センサ(6A)を設置して、該乾球温度セ
    ンサ(6A)で計測した庫内の乾球温度計測値にもとづ
    き前記電子膨張弁(3)の開閉度を制御する手段を備え
    ると共に、蒸発器(4)と圧縮機(1)の間に圧力セン
    サ(5)を設け、該圧力センサ(5)の検出値が所定の
    設定低圧値になったとき、前記乾球温度センサ(6A)
    の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を停止
    せしめる手段を備えたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 冷凍回路の圧力センサ(5)の検出値が
    所定の設定低圧値になったとき、乾球温度センサ(6
    A)の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を
    停止せしめると共に、電子膨張弁(3)をそのときの状
    態により所定開度開放せしめ、さらにこの状態を所定時
    間持続せしめた後、前記乾球温度センサ(6A)の計測
    値にもとづく開閉制御に戻る手段を備えたことを特徴と
    する請求項記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 冷凍回路の圧力センサ(5)の検出値が
    所定の設定低圧値になったとき、乾球温度センサ(6
    A)の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を
    停止せしめると共に、電子膨張弁(3)の開閉制御をそ
    のときの状態より所定開度開放せしめ、さらにこの状態
    を前記圧力センサ(5)の計測値が前記所定の低圧値よ
    りも僅かに高圧の所定設定圧値となるまで続行せしめた
    後、前記乾球温度センサ(6A)の計測値にもとづく開
    閉制御に戻る手段を備えたことを特徴とする請求項
    載の冷凍装置。
  4. 【請求項4】 蒸発器(4)と圧縮機(1)の間に圧力
    センサ(5)を設け、該圧力センサ(5)の検出値が所
    定の設定高圧値になったとき、乾球温度センサ(6A)
    の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を停止
    せしめる手段を備えたことを特徴とする請求項1,2,
    又は3記載の冷凍装置。
  5. 【請求項5】 冷凍回路の圧力センサ(5)の検出値が
    所定の設定高圧値となったとき、乾球温度センサ(6
    A)の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を
    停止せしめると共に、電子膨張弁(3)をそのときの状
    態で所定時間保持せしめた後、乾球温度センサ(6A)
    の計測値にもとづく開閉制御に戻る手段を備えたことを
    特徴とする請求項記載の冷凍装置。
  6. 【請求項6】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、電子膨張
    弁(3)及び蒸発器(4)からなる冷凍回路の前記蒸発
    器(4)を冷凍庫(A)内に配して、冷凍庫(A)内を
    冷却可能となした冷凍装置において、前記冷凍庫(A)
    内に湿球温度センサ(6B)を設置して、該湿球温度セ
    ンサ(6B)で計測した庫内の湿球温度計測値にもとづ
    き前記電子膨張弁(3)の開閉度を制御する手段を備え
    ると共に、蒸発器(4)と圧縮機(1)の間に圧力セン
    サ(5)を設け、該圧力センサ(5)の検出値が所定の
    設定低圧値になったとき、前記湿球温度センサ(6B)
    の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を停止
    せしめる手段を備えたことを特徴とする冷凍装置。
  7. 【請求項7】 冷凍回路の圧力センサ(5)の検出値が
    所定の設定低圧値になったとき、湿球温度センサ(6
    B)の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を
    停止せしめると共に、電子膨張弁(3)をそのときの状
    態により所定開度開放せしめ、さらにこの状態を所定時
    間持続せしめた後、前記湿球温度センサ(6B)の計測
    値にもとづく開閉制御に戻る手段を備えたことを特徴と
    する請求項記載の冷凍装置。
  8. 【請求項8】 冷凍回路の圧力センサ(5)の検出値が
    所定の設定低圧値になったとき、湿球温度センサ(6
    B)の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を
    停止せしめると共に、電子膨張弁(3)の開閉制御をそ
    のときの状態より所定開度開放せしめ、さらにこの状態
    を前記圧力センサ(5)の計測値が前記所定の低圧値よ
    りも僅かに高圧の所定設定圧値となるまで続行せしめた
    後、前記湿球温度センサ(6B)の計測値にもとづく開
    閉制御に戻る手段を備えたことを特徴とする請求項
    載の冷凍装置。
  9. 【請求項9】 蒸発器(4)と圧縮機(1)の間に圧力
    センサ(5)を設け、該圧力センサ(5)の検出値が所
    定の設定高圧値になったとき、湿球温度センサ(6B)
    の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を停止
    せしめる手段を備えたことを特徴とする請求項6,7又
    8記載の冷凍装置。
  10. 【請求項10】 冷凍回路の圧力センサ(5)の検出値
    が所定の設定高圧値となったとき、湿球温度センサ(6
    B)の計測値にもとづく電子膨張弁(3)の開閉制御を
    停止せしめると共に、電子膨張弁(3)をそのときの状
    態で所定時間保持せしめた後、湿球温度センサ(6B)
    の計測値にもとづく開閉制御に戻る手段を備えたことを
    特徴とする請求項記載の冷凍装置。
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