JP2699518B2 - フオトマスクおよびフオトマスクブランク - Google Patents
フオトマスクおよびフオトマスクブランクInfo
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- JP2699518B2 JP2699518B2 JP3416989A JP3416989A JP2699518B2 JP 2699518 B2 JP2699518 B2 JP 2699518B2 JP 3416989 A JP3416989 A JP 3416989A JP 3416989 A JP3416989 A JP 3416989A JP 2699518 B2 JP2699518 B2 JP 2699518B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photomask
- layer
- nicr
- blank
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は半導体製造用のフオトマスクブランクおよび
フオトマスクに関する。さらに詳しくは、より微細な粒
径を有する層により構成されたフオトマスクブランクお
よびフオトマスクに関する。
フオトマスクに関する。さらに詳しくは、より微細な粒
径を有する層により構成されたフオトマスクブランクお
よびフオトマスクに関する。
[従来の技術およびその課題] クロム、またはクロム(以下、Crと呼称)に炭素(以
下、Cと呼称)、窒素(以下、Nと呼称)等を添加した
層がフオトマスクブランクのしや光層として使用されて
いる。これらの膜は通常マグネトロンスパッタリング法
を用いて作製されるが、その粒子径は通常数10Å台であ
る。これは透過電子顕微鏡またはX線回析図形をとるこ
とにより知ることができる。
下、Cと呼称)、窒素(以下、Nと呼称)等を添加した
層がフオトマスクブランクのしや光層として使用されて
いる。これらの膜は通常マグネトロンスパッタリング法
を用いて作製されるが、その粒子径は通常数10Å台であ
る。これは透過電子顕微鏡またはX線回析図形をとるこ
とにより知ることができる。
その膜の粒子状態はフオトマスクとして微細なパター
ンを形成させる関係で、より微細なことが要求される。
フオトマスクのパターンがより微細になる程、膜の粒径
もより微細になることが要求される。
ンを形成させる関係で、より微細なことが要求される。
フオトマスクのパターンがより微細になる程、膜の粒径
もより微細になることが要求される。
現在使用されているフオトマスクブランクの平均粒子
径は数10Åであるが、Cr:N、Cr:N:C(N、C等は共に全
量で20原子%程度の場合)などでは約30Å程度である。
これは薄膜用X線回析装置により測定した回析ピークか
ら、その半値巾を読み取り、Scherrerの式を用いて計算
することができる。薄膜を透過型電子顕微鏡により観察
しても、ほぼ同程度の粒子であることが分かる。
径は数10Åであるが、Cr:N、Cr:N:C(N、C等は共に全
量で20原子%程度の場合)などでは約30Å程度である。
これは薄膜用X線回析装置により測定した回析ピークか
ら、その半値巾を読み取り、Scherrerの式を用いて計算
することができる。薄膜を透過型電子顕微鏡により観察
しても、ほぼ同程度の粒子であることが分かる。
ところで、走査電子顕微鏡で表面低反射ブランクを約
10万倍程度で観察すると、数100Åオーダーのひび割れ
状の構造が見られる。ブランクの構造は、700〜800Åの
CrまたはCr:N層の上にCr:O:N層が約300Å付着している
ので、ほぼ下地の表面構造を映し出していると見られ
る。エッチング後の形状は、この数100Åオーダーの凸
凹が観察され、これが微細化の限界を決定する要因とな
っていると考えられる。
10万倍程度で観察すると、数100Åオーダーのひび割れ
状の構造が見られる。ブランクの構造は、700〜800Åの
CrまたはCr:N層の上にCr:O:N層が約300Å付着している
ので、ほぼ下地の表面構造を映し出していると見られ
る。エッチング後の形状は、この数100Åオーダーの凸
凹が観察され、これが微細化の限界を決定する要因とな
っていると考えられる。
[課題を解決するための手段] 上記の課題は本発明による、しや光層にNiCr:N(窒素
添加ニクロム合金)を使用したフオトマスクおよびフオ
トマスクブランクの提供により解決される。
添加ニクロム合金)を使用したフオトマスクおよびフオ
トマスクブランクの提供により解決される。
[作用] 本発明のフオトマスクブランクによれば、平均粒径が
より細かく、平滑な膜構造が得られるが、しや光層にC
r、Cr:N:C等を使用した場合は数100Åオーダーのひび割
れ状の構造ができる。
より細かく、平滑な膜構造が得られるが、しや光層にC
r、Cr:N:C等を使用した場合は数100Åオーダーのひび割
れ状の構造ができる。
NiCrのみでは、粒子は寧ろCr、Cr:N:C等より大きい
が、NiCr合金にNを添加すると粒子径が著しく小さくな
ることを見い出した。例えば80〜20%NiCrに約10%のN
を添加すると平均粒径は70Åから15Å程度に低下する。
Cr:N(N:約20%)では約30Åである。つまりCr:Cまたは
Cr:N:Cに比べてNiCr:Nでは約1/2の粒径になる。そのう
えひび割れ構造のない膜が得られることが分かった。
が、NiCr合金にNを添加すると粒子径が著しく小さくな
ることを見い出した。例えば80〜20%NiCrに約10%のN
を添加すると平均粒径は70Åから15Å程度に低下する。
Cr:N(N:約20%)では約30Åである。つまりCr:Cまたは
Cr:N:Cに比べてNiCr:Nでは約1/2の粒径になる。そのう
えひび割れ構造のない膜が得られることが分かった。
該構造は下地に200Å程度のCr:N、上層にCr:O:Nを300
Å程度を形成しても維持される。
Å程度を形成しても維持される。
また積層した際の各層のエッチング速度は、各々の電
気化学的ポテンシャルの相対値に影響を受ける。例え
ば、Crのエッチャントである硝酸第2セリウムアンモニ
ウム系エッチャント中における、白金電極との電位差を
電気化学的ポテンシャルとし、白金をゼロ電位とする
と、Cr、Cr:N、NiCr等は全て負の電位となるが、そのポ
テンシヤルの小さい方を下地にしてエッチングをすれ
ば、上下層共、単層と同じエッチングレートになるが、
大きい方を下地にすれば、上層はより早く、下地はより
遅いエッチングレートを示す。この現象を考慮する必要
がある。その理由は、エッチングで形成されるパターン
の寸法精度は、エッチング速度が速過ぎると低下する。
またパターンの断面形状は、下地の方が上層より速くエ
ッチングされる場合、より垂直な断面が得られる。逆の
場合にはテーパ形状の断面が得られる。以上のことを考
慮して光学濃度2.8を例にとると本発明のフオトマスク
ブランクでは表面から順に下記のような4層構成にな
る。
気化学的ポテンシャルの相対値に影響を受ける。例え
ば、Crのエッチャントである硝酸第2セリウムアンモニ
ウム系エッチャント中における、白金電極との電位差を
電気化学的ポテンシャルとし、白金をゼロ電位とする
と、Cr、Cr:N、NiCr等は全て負の電位となるが、そのポ
テンシヤルの小さい方を下地にしてエッチングをすれ
ば、上下層共、単層と同じエッチングレートになるが、
大きい方を下地にすれば、上層はより早く、下地はより
遅いエッチングレートを示す。この現象を考慮する必要
がある。その理由は、エッチングで形成されるパターン
の寸法精度は、エッチング速度が速過ぎると低下する。
またパターンの断面形状は、下地の方が上層より速くエ
ッチングされる場合、より垂直な断面が得られる。逆の
場合にはテーパ形状の断面が得られる。以上のことを考
慮して光学濃度2.8を例にとると本発明のフオトマスク
ブランクでは表面から順に下記のような4層構成にな
る。
第1層 Cr:O:N 280Å (表面反射防止層) 第2層 NiCr:N 1060Å (しや光層) 第3層 Cr:N 200Å (エッチング終点検出層) 第4層 透明基板 ここでは、しや光層の光吸収係数αを60(1/μm)と
し、他はゼロであるとしている。
し、他はゼロであるとしている。
ここで、Nの濃度は、Cr:N、NiCr:Nを通して一定にす
るか、またはNiCr:N中のN濃度を必要に応じて変化させ
ることにより、トータルのエッチング時間、断面形状を
調節する。
るか、またはNiCr:N中のN濃度を必要に応じて変化させ
ることにより、トータルのエッチング時間、断面形状を
調節する。
[実施例] 次に実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例 透明基板として、HOYA LE−30(商品名)の5″×
5″×0.09″tを用い、通常の洗浄処理を行った。この
基板を高周波(R・F)マグネトロンスパッタリング装
置(日電アネルバ ILC−705)により、順次 Cr:N→NiCr:N→Cr:O:N を成膜した。
5″×0.09″tを用い、通常の洗浄処理を行った。この
基板を高周波(R・F)マグネトロンスパッタリング装
置(日電アネルバ ILC−705)により、順次 Cr:N→NiCr:N→Cr:O:N を成膜した。
膜中のN濃度をNiCr:N、Cr:N中で約10%となるよう
に、アルゴンと窒素ガスの混合比を調整した。
に、アルゴンと窒素ガスの混合比を調整した。
残留ガス圧は、3×10-6Torr、スパッタリング中の全
ガス圧は1〜3×10-3Torrとした。放電電力1.1KW(2.2
W/cm2)でありトレースピード(基板がスパッタターゲ
ット上を進行する速度)を調整するように設計して膜を
得た。
ガス圧は1〜3×10-3Torrとした。放電電力1.1KW(2.2
W/cm2)でありトレースピード(基板がスパッタターゲ
ット上を進行する速度)を調整するように設計して膜を
得た。
作製した膜の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)にて500
00〜100000倍で観察したところ、数100Åオーダーの膜
のひび割れ構造は見られず、膜は均一で緻密であること
が分かった。
00〜100000倍で観察したところ、数100Åオーダーの膜
のひび割れ構造は見られず、膜は均一で緻密であること
が分かった。
このブランクを通常のフオトリソ工程にて微細加工し
た後、面内の寸法バラツキを調べた。
た後、面内の寸法バラツキを調べた。
寸法バラツキについては、設計上同一寸法の箇所を25
ケ所測定した結果、標準偏差をσとして±3σで±0.07
μmが得られた。
ケ所測定した結果、標準偏差をσとして±3σで±0.07
μmが得られた。
なお、ここで用いたCr:O:N、NiCr:N、Cr:Nはそれぞれ
単層で測定した膜厚方向のエッチレートは、〜70Å/se
c、16Å/sec、30Å/secであったが、この積層構造で
は、〜150Å/sec、16Å/sec、30Å/secであった(エッ
チング液中の電気化学的ポテンシヤルプロフアイルから
見積もった)。ポテンシヤルの大きさは(Cr:O:N)<
(Cr:N)<(NiCr:N)であり、Cr:O:Nのエッチングレー
トが増大していることが確認された。
単層で測定した膜厚方向のエッチレートは、〜70Å/se
c、16Å/sec、30Å/secであったが、この積層構造で
は、〜150Å/sec、16Å/sec、30Å/secであった(エッ
チング液中の電気化学的ポテンシヤルプロフアイルから
見積もった)。ポテンシヤルの大きさは(Cr:O:N)<
(Cr:N)<(NiCr:N)であり、Cr:O:Nのエッチングレー
トが増大していることが確認された。
[発明の効果] 本発明の構成によると、平均粒子径が、より微細で、
しかも平滑な膜構造を有するフオトマスクブランクおよ
びフオトマスクが提供される。
しかも平滑な膜構造を有するフオトマスクブランクおよ
びフオトマスクが提供される。
Claims (2)
- 【請求項1】透明基板上に、クロムにニッケルが添加さ
れて成る層、ニッケル・クロム合金に窒素が添加されて
成る層、およびクロムに酸素および窒素が添加されて成
る層の3層が順次形成されて成るフオトマスクブラン
ク。 - 【請求項2】透明基板上に、クロムにニッケルが添加さ
れて成る層、ニッケル・クロム合金に窒素が添加されて
成る層、およびクロムに酸素および窒素が添加されて成
る層の3層にパターンを形成して成るフオトマスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3416989A JP2699518B2 (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | フオトマスクおよびフオトマスクブランク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3416989A JP2699518B2 (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | フオトマスクおよびフオトマスクブランク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02212841A JPH02212841A (ja) | 1990-08-24 |
JP2699518B2 true JP2699518B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=12406705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3416989A Expired - Lifetime JP2699518B2 (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | フオトマスクおよびフオトマスクブランク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699518B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05297570A (ja) * | 1992-04-20 | 1993-11-12 | Toppan Printing Co Ltd | フォトマスクブランクの製造方法 |
JP2005210093A (ja) * | 2003-12-25 | 2005-08-04 | Hoya Corp | 多層反射膜付き基板、露光用反射型マスクブランクス及び露光用反射型マスク、並びにそれらの製造方法 |
KR101248740B1 (ko) * | 2006-02-28 | 2013-03-28 | 호야 가부시키가이샤 | 포토마스크 블랭크 및 포토마스크와 그들의 제조 방법 |
-
1989
- 1989-02-14 JP JP3416989A patent/JP2699518B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02212841A (ja) | 1990-08-24 |
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