JP2699250B2 - 磁場発生装置及び磁場発生装置製造方法 - Google Patents

磁場発生装置及び磁場発生装置製造方法

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JP2699250B2
JP2699250B2 JP5027223A JP2722393A JP2699250B2 JP 2699250 B2 JP2699250 B2 JP 2699250B2 JP 5027223 A JP5027223 A JP 5027223A JP 2722393 A JP2722393 A JP 2722393A JP 2699250 B2 JP2699250 B2 JP 2699250B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁場発生装置及び磁場発
生装置製造方法に関し、本発明に係る方法で製造した本
発明に係る磁場発生装置は、磁気共鳴を利用して物体の
画像を得る磁気共鳴撮影装置(MRI装置)用の磁場発
生装置に、特に適している。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴撮影装置(以下MRI装置とい
う)の例を図3に示す。図3(a)はMRI装置の平面
図、図3(b)は図3(a)の切断線a−aから見た断
面図である。継鉄10a、10b、円柱状継鉄12a〜
12dの内側に、リング型磁石14a、14bと整磁板
16a、16bが設けられている。これらにより、対向
整磁板16a、16bの間の空間に均一磁場が作られ、
物体の画像を得ることができる。
【0003】MRI装置用の磁場発生装置に使用する磁
石14a、14bの重量は、各々数百kg以上、場合に
よっては1t以上のこともある。このため、現在のとこ
ろMRI装置用の磁石を一体で製造することは不可能で
ある。よって、複数の磁石ブロックを集積して大型の磁
石を製造している。通常、約100mm角の永久磁石ブ
ロックを、5〜6mm程度の隙間を設けて並べ、大型磁
石(リング型磁石)を形成している。
【0004】ところが、上記のように複数の磁石ブロッ
クを集積して製造した大型磁石では、隣合う磁石ブロッ
ク間に斥力が働き、磁石ブロック同士が分離する虞があ
る。
【0005】磁石ブロック同士の分離を防ぐために、例
えば、各磁石ブロックの継鉄面側を継鉄に接着剤で接着
する、複数の磁石ブロックを集積して製造した大型磁石
の側面に飛び出し防止のリングを設ける、等の方法がと
られてきた。
【0006】しかし、各磁石ブロックを継鉄に接着する
方法には、磁石同士の反発に対する長期間の安定性に問
題がある。また、飛び出し防止のリングを設ける方法に
は、MRI装置の製造費を上昇させるという大きな問題
がある。
【0007】一方、MRI装置用の磁石には腐食防止の
ために耐食性被膜を設ける必要がある。このため、従
来、電気Niメッキ、エポキシ系の電着塗装や吹き付け
塗装、Alイオンクロメート等による耐食性被膜を、大
型磁石を構成する各磁石ブロックに施していた。
【0008】上述の耐食性被膜を施した複数の磁石ブロ
ックを継鉄に接着剤で接着して磁場発生装置用の磁石を
製造する方法が従来とられているが、耐食性被膜を施し
た磁石ブロックは継鉄から分離する虞がある。なぜなら
ば、耐食性被膜の磁石表面への密着性は通常は良好であ
るが、その密着強度には一定のばらつきがあり、磁石ブ
ロック間に斥力が働くと、磁石表面から被膜が剥離する
ことによって磁石ブロックが継鉄から分離してしまう虞
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、磁場
発生装置用の永久磁石を構成する各磁石ブロック同士の
分離を防ぐことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】厚み方向に磁化された1
対の永久磁石を対向させて継鉄内部に設け、上記1対の
永久磁石の対向面の夫々に設けた整磁板の間の空間に磁
場を発生させる磁場発生装置に於いて、上記永久磁石は
複数の永久磁石ブロックの集合体とし、上記永久磁石ブ
ロックの集合体の継鉄面側は継鉄に接着し、少なくと
も、上記永久磁石ブロックの集合体の側面と、側面付近
の隙間とを成形材で充填する。また、上記永久磁石ブロ
ックの集合体の最外周部に型枠を設けて密封空間を形成
し、該空間内に上記成形材を充填し、該成形材の反応固
化時の最高温度を100℃以下とし、上記成形材が固化
した後に上記型枠を取り除くことにより製造する。
【0011】
【実施例】本発明では、複数の磁石ブロックから成る、
MRI装置用の永久磁石の、少なくとも側面と、側面付
近の隙間に成形材を充填する。
【0012】これにより、磁石ブロックの飛び出しを防
止できる。永久磁石を構成する複数の磁石ブロックの
内、最も飛び出す虞があるのは永久磁石の外周側面付近
を形成している磁石ブロックである。よって、永久磁石
の側面と、側面付近の隙間のみに成形材を充填するだけ
で、磁石ブロックの飛び出しをかなり防ぐことができ
る。
【0013】また、継鉄、整磁板、及び成形材のいずれ
かで永久磁石の外側全面を被うため、永久磁石は外気と
遮断される。したがって、従来のように永久磁石を構成
する複数の磁石ブロック各々に耐食性被膜を施さなくと
も、永久磁石の腐食を防ぐことができる。
【0014】すなわち、成形材を永久磁石の側面と、側
面付近の隙間に充填することは、磁石ブロック飛び出し
防止の点、及び、永久磁石防食の点、双方の点に於いて
非常に有効である。さらに、側面付近の隙間のみでな
く、隙間全体に成形材を充填すれば、上記双方の点に於
ける効果がより大きくなる。
【0015】図1、図2に成形材を充填する際に用いる
型枠の例を示し、磁場発生装置製造方法について説明す
る。図1はMRI装置の平面断面図であり、図2は図1
の切断線b−bから見た断面図の一部分である。図3と
同じ部分には同じ符号を付した。
【0016】まず第一に、図1、図2に示したように、
永久磁石の外周部に型枠20を設ける。型枠20は、例
えば図1のように4分割されていて、永久磁石の外周部
に組み合わせて設けられる。型枠押さえ22を押さえボ
ルト24で継鉄10b(10a)に留め、型枠20を永
久磁石の外周部に固定する。成形材は永久磁石の側面
と、側面付近の隙間に充填するので、図2のように漏れ
防止パッド26(シリコーンゴム製等)を設けて永久磁
石側面に密封空間30を作る。
【0017】次に、成形材を密封空間30に流し込む。
下側では型枠20に設けた流入孔28から成形材を流入
する。上側では継鉄10aに孔を設けて永久磁石14a
(図中では省略しているが、実際は磁石ブロックの集合
体であり、隙間が存在するので、その中)へと成形材を
流入する。継鉄10aに設けた孔から流入された成形材
は、磁石ブロック間の隙間全体へ浸透しようとする。し
かし、粘度の高い成形材だと全体的には浸透できないの
で、永久磁石側面付近に成形材が行き渡るような場所か
ら流入する必要がある。尚、漏れ防止パッド27を設
け、成形材が永久磁石の中央の孔から流れ出るのを防
ぐ。
【0018】また、型枠20の高さを高くして、整磁板
の側面まで密封空間を作り成形材を充填すれば、永久磁
石と整磁板とが強く固定されることになり、望ましい。
以上、型枠等の設置は、永久磁石及び整磁板の位置調整
等を行い、磁場均一度の調整を完了してから行うように
するのはもちろんである。
【0019】次に、充填した成形材を固化させ、固化が
完了した後に型枠を取り除く。
【0020】以上が、本発明に係る磁場発生装置製造方
法である。では、本発明で使用する成形材としてどのよ
うなものが適切であるかを、以下で検討する。
【0021】成形材には、エポキシ系、シリコーン系、
塩化ビニール系、アクリル系等の種類がある。この中
で、エポキシ系の成形材が、成形材固化後の強度と耐食
性の点に於いて優れており、その中でも、熱硬化性のも
のが、固化後に大きな強度を得ることができる。
【0022】ところで、磁場発生装置用の永久磁石に
は、一般にNdFeB系の磁石が使われている。NdF
eB系磁石は、磁気特性の温度依存度が大きく、特に保
磁力の温度に依る変化率は約−0.60%/℃という大
きな値である。したがって、NdFeB系磁石の温度
が、例えば室温から100℃まで上昇すると、磁石の保
磁力は室温でのそれの約半分の値となる。すなわち、成
形材の硬化反応時の発生熱により磁石の温度が上昇して
熱減磁が起こる虞がある。これは磁場発生装置にとって
は不都合なことである。
【0023】また、NdFeB系磁石の熱膨張率は、キ
ュリー温度(約310℃)までほぼ0%/℃という値を
示し、特に磁化方向の熱膨張率は、ほぼ0%/℃もしく
は負の値を示す。したがって、成形材の硬化反応時の発
生熱により磁石の温度が上昇した際、磁石と、継鉄及び
整磁板との熱膨張率の不整合のために残留応力が生じ、
磁石と、継鉄及び整磁板との結合面が剥がれる虞があ
る。
【0024】上記の説明のように、成形材の硬化反応時
の温度が高いと、熱減磁、及び、熱膨張率不整合による
結合面剥離が起こる。このため、成形材の硬化反応時の
温度は100℃以下である必要がある。更に60℃以下
であればより望ましい。
【0025】以上より、強度、耐食性、及び、硬化反応
時温度に関する要求を満たす成形材としてはエポキシ系
2液性の室温硬化型成形材が最も優れていることがわか
る。熱硬化性の成形材は上記の理由から避けた方がよ
い。
【0026】
【発明の効果】複数の磁石ブロックから成る永久磁石の
継鉄面側を継鉄に接着剤で接着し、磁石ブロック集合体
の少なくとも側面と側面付近の隙間に成形材を充填する
ことにより、各磁石ブロックの分離を防ぐことができ
る。
【0027】また、本発明では、永久磁石の外側全面
を、継鉄、整磁板、及び成形材のいずれかで被うため、
永久磁石は外気と遮断される。このため、永久磁石を構
成する複数の磁石ブロック各々に耐食性被膜を施さなく
とも、永久磁石の腐食を防ぐことができるという大きな
利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】型枠を設けたMRI装置の平面断面図。
【図2】型枠を設けたMRI装置の断面の一部の図。
【図3】MRI装置の平面図及び断面図。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に磁化された1対の永久磁石を
    対向させて継鉄内部に設け、上記1対の永久磁石の対向
    面の夫々に設けた整磁板の間の空間に磁場を発生させる
    磁場発生装置に於いて、 上記永久磁石は複数の永久磁石ブロックの集合体であ
    り、 上記永久磁石ブロックの集合体の継鉄面側は継鉄に接着
    されており、 少なくとも、上記永久磁石ブロックの集合体の側面と、
    側面付近の隙間とが、成形材で充填されている、ことを
    特徴とする磁場発生装置。
  2. 【請求項2】 上記永久磁石ブロックの集合体の最外周
    部に型枠を設けて密封空間を形成し、 該空間内に上記成形材を充填し、 該成形材の反応固化時の最高温度を100℃以下とし、 上記成形材が固化した後に上記型枠を取り除く、ことを
    特徴とする磁場発生装置製造方法。
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