JP2696171B2 - 集塵機能付き床面洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、床面を清掃する集塵機能を備えた床面洗浄
機に関する。

〔従来の技術〕

従来の床面洗浄機（スクラバー）は、底面部に床面洗
浄用のブラシパッドを備え、その後方部に汚水吸引用の
スキージーを備えていて、洗剤液を供給しながらブラシ
パッドをモータで回転して床面を洗浄すると共に、この
ブラシ洗浄によって生じた汚水をスキージーが吸引し
て、機体内部の回収タンクに回収する仕組に成ってい
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

この様な構成の床面洗浄機を用いて店舗とか会社等の
床面を洗浄する場合に、モータによって高速回転される
ブラシパッドと床面との間に綿ぼこりとか髪の毛、或
は、砂等の塵埃が挟まると、これ等が床面を傷付けてし
まう場合があり、また、これ等の塵埃がスキージーの吸
引口にからみ付いたり詰ったりして、床面上に汚水跡が
残ってしまう問題があった。

そこで従来は、洗浄機を用いて床面を洗浄する前に、
ホウキとか電気掃除機（スイーパー）等を用いて床面を
きれいに清掃処理していたが、洗浄作業だけでも大変な
のにこの清掃作業が加わるため、作業が増々煩雑化して
多くの時間と労力を必要とし、加えて、洗浄機と掃除機
の相方が必要であるから経済的負担が増大するとか、こ
れ等機器用の収納スペースも倍増して、床面の有効利用
が図れないと云った問題があった。

従って本発明の技術的課題は、床面洗浄機に集塵機能
を具備させて、床面の清掃と洗浄、並びに、汚水の吸水
を１台の洗浄機が走行しながら順番に行う様にすること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

上記技術的課題を解決するために本発明で講じた手段
は以下の如くである。

（１） 床面部に洗浄用のブラシパッドを設け、後部に
は汚水吸引用のスキージーを設けて、走行しながら床面
の洗浄と汚水の吸引を行う洗浄機の後部内側部分に、バ
キュームブロアーを備え、且つ、内部にはフイルタ用の
紙パックを収納すると共に、後部に開閉自在な蓋板を取
付けた集塵ユニットを設けること。

（２） 上記機体の前方部には連結具を介して吸塵用の
床用ブラシを取付けて、この床面ブラシと上記集塵ユニ
ットの間を吸塵用ホースで接続すること。

但しここに於いてスキージーとは、ブロアモータの吸
引作用を床面に及ぼして、床面上に溜った洗浄汚水を吸
引して機体内部の回収タンクに回収する様に構成したも
のを意味する。

〔作用〕

上記の手段は以下の如く作用する。

上記（１）の要素は、床面洗浄機が走行しながら床
面の洗浄と、洗浄汚水の吸引及び回収を行う一方、機体
内に設けた集塵ユニットが集塵機能を発揮すると共に、
ゴミを捕集したフイルタ用の紙パックの交換を、後部に
設けた蓋板を開くことによって容易に行うことを可能に
する。

上記（２）の要素は、機体内に設けた上記の集塵ユ
ニットが、機体の前方部に連結具を介して取付けた床用
ブラシに対して吸塵ホースを通して吸塵作用を及ぼすか
ら、床面洗浄機は、進行中に床面の集塵処理と洗浄処
理、並びに、汚水の吸引処理を前から順番に１回の工程
で行って、１台にて清掃機と洗浄機の２台分の機能を発
揮することを可能にする。

以上の如くであるから、上記の手段によって上述した
技術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消
することができる。

〔実施例〕

以下に、上述した本発明に係る集塵機能付き床面洗浄
機の好適な実施例を添付した図面と共に詳細に説明す
る。

本発明に係る集塵機能付き床面洗浄機の側面図と、そ
の内部構成を示した側断面図を示した第１図並びに第２
図に於いて、１は床面洗浄機の機体であって、この機体
１は走行用モータ２で車輪３を回転することによって床
面Ｆ上を運転走行される仕組に成っていて、４はその運
転操作用ハンドルを示す。

また、５は機体１内に取付けたパッド用モータで、こ
のモータ５と減速機６によってパッド回転機構が構成さ
れている。７は機体１の床面に設けたパッド回転室で、
この回転室７内に上記減速機６に連結したパッドホルダ
８が収容され、パッドホルダ８には床面洗浄用のブラシ
パッド９が取付けられている。

10は機体１内に取付けた汚水の回収タンクで、このタ
ンク10の裏側には上記ブラシパッド９の部分に洗剤液を
供給する洗剤液タンク（図示せず）が取付けられてい
る。11は機体１の後部に設けたスキージーで、このスキ
ージー11には、回収タンク10に接続したブロアー12から
回収タンク10及び吸水ホース13を通して吸引力が及ぼさ
れ、床面上の洗浄汚水を吸水する仕組に成っている。ま
た、10aは上記回収タンク10内に設けた仕切壁、10bは汚
水排水用ホースを示す。

次に、14は上記機体１内の後方部に取付けた集塵ボッ
クス、15はこのボックス14内に吸引作用を及ぼすバキュ
ームブロアーであって、これ等集塵ボックス14とバキュ
ームブロアー15によって集塵ユニットが構成されてい
て、集塵ボックス14内にはフイルタ用の紙パック16が収
納自在に構成されており、また、この紙パック16は第２
図に示すように後部の蓋板14aを開くことによって自由
に交換できるように構成されている。

17は連結具18を介して前記機体１の前方部に取付けた
床面清掃用の床用ブラシであって、19はこの床用ブラシ
17の接続用パイプ17aと、前記集塵ボックス14の間を結
ぶ吸塵ホースを示し、吸塵ホース19の先端部19aは上記
紙パック16の内部に挿入されている。

本発明に係る集塵機能付き床面洗浄機は以上述べた如
き構成であるから、機体１をモータ２で走行させながら
パッド用モータ５でブラシパッド９を回転すれば、供給
される洗剤液によって床面Ｆを洗浄することができ、ま
た、これと同時にブロアー12を作動してスキージー11に
吸引力を及ぼせば、ブラシパッド９による洗浄汚水を、
スキージー11から吸引ホース13を通して回収タンク10に
回収することができる。

更に、集塵ボックス14（集塵ユニット）に取付けたバ
キュームブロアー15を作動すれば、吸塵ホース19を通し
て床浴用ブラシ17に対して吸引作用を及ぼすから、床面
Ｆ上のゴミ類は床用ブラシ17から集塵ボックス14内の紙
パック16内に吸塵され、また、ゴミ類で満杯になった紙
パック16は、集塵ボックス14の後部蓋板14aを開くこと
によって簡単に交換できる仕組に成っている。

〔効果〕

従って、本発明に係る集塵機能付き床面洗浄機によれ
ば、一台にて床面の洗浄と汚水の吸水、及び、床面の清
掃を行うこができるのであるが、本発明では特に、洗浄
用のブラシパッドを中心にしてその前部に集塵用の床用
ブラシを設け、後方に汚水吸水用のスキージーを設けた
関係で、機体を走行させると先ず床用ブラシが床面のゴ
ミ類を吸引して清掃し、次いで、ブラシパッドが清掃済
みの床面を洗浄し、最後にスキージーが洗浄後の汚水を
吸水するから、床面が洗浄用のブラシパッドに付着した
ゴミ類によって傷付けられたり、更には、スキージーに
ゴミ類がからんだり詰ったりして床面に汚水跡を残す心
配が無く、床面をきれいに洗浄できる利点を発揮できる
ものである。

また、本発明によれば清掃処理と洗浄処理を一緒に行
える点で作業の大幅な省力化を可能にすると共に、清掃
機が不必要に成るからそのぶん経済的負担が軽減される
とか、収納スペースが狭くて済むから床面の有効利用が
図れると云った利点も合わせて発揮できるものであっ
て、通常の清掃機と同様に吸塵したゴミ類を紙パックご
と取出して廃棄できるようにした点と相俟って、床面洗
浄機として洵に画期的なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る集塵機能付き床面洗浄機の側面図
であって、第２図はその内部構成を示した側面図であ
る。 １は床面洗浄機の機体、２は走行用モータ、３は車輪、
５はパッド用モータ、９はブラシパッド、10は回収タン
ク、11はスキージー、12はブロアー、13は吸水ホース、
14は集塵ボックス、14aは後部蓋板、15はバキュームブ
ロアー、16は紙パック、17は床用ブラシ、18は連結具、
19は吸塵ホース。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底面部に洗浄用のブラシパッドを設け、後
   部には汚水吸引用のスキージーを設けて、走行しながら
   床面の洗浄と汚水の吸引を行う洗浄機の後部内側部分
   に、バキュームブロアーを備え、且つ、内部にはフイル
   タ用の紙パックを収納すると共に、後部に開閉自在な蓋
   板を取付けた集塵ユニットを設け、また、上記機体の前
   方部には連結具を介して吸塵用の床用ブラシを取付け
   て、この床用ブラシと上記集塵ユニットの間を吸塵用ホ
   ースで接続したことを特徴とする集塵機能付き床面洗浄
   機。