JP2695551B2 - 種籾用脱水装置 - Google Patents

種籾用脱水装置

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JP2695551B2
JP2695551B2 JP31295591A JP31295591A JP2695551B2 JP 2695551 B2 JP2695551 B2 JP 2695551B2 JP 31295591 A JP31295591 A JP 31295591A JP 31295591 A JP31295591 A JP 31295591A JP 2695551 B2 JP2695551 B2 JP 2695551B2
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弘 藤本
烈 藤岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種籾用脱水装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、催芽種籾を水切り台に載置して、
催芽種籾に付着する水分を自然落下させることにより、
催芽種籾の播種前脱水が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、種籾催芽槽から
の種籾取り出しを人為的に行うことや、脱水処理に時間
が掛かることから、播種のための前処理作業に手間や時
間が掛かり、播種作業能率が悪くなっていた。本発明の
目的は、種籾の脱水処理が能率よくできると共に、比較
的構造簡単に得られる種籾用脱水装置を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による種籾用脱水
装置にあっては、目的達成のために、種籾用の遠心脱水
槽を回動駆動自在に備え、種籾催芽槽の槽内種籾を前記
種籾催芽槽から取り出すと共に前記遠心脱水槽に供給す
る籾搬送装置部を備え、前記籾搬送装置部の前記遠心脱
水槽に対する種籾供給部を、前記遠心脱水槽に縦周壁部
内面に向けて種籾供給する箇所に配置し、前記遠心脱水
槽の種籾取り出し口を前記遠心脱水槽の底部に配置する
と共に、前記遠心脱水槽の回動状態において前記種籾取
り出し口の蓋体を自動的に閉じ操作する操作手段を備え
てあることを特徴とする。その作用、効果はつぎのとお
りである。
【0005】
【作用】催芽槽で処理が終えた催芽種籾を催芽槽から遠
心脱水槽に人為的に供給しなくとも、籾搬送装置部によ
ってできる。遠心脱水槽を駆動した後に種籾供給をす
る。すると、籾搬送装置が遠心脱水槽の縦周壁部内面に
向けて種籾を供給することと、遠心脱水槽が既に回動し
ていて種籾に直ちに遠心力が作用することとから、供給
種籾が脱水槽の縦周壁部内面に均一に分布して付着し、
種籾供給の後に脱水槽駆動を開始して供給種籾が槽内底
部にまとまって滞留するに比して効率よく脱水し易い状
態で、かつ、むらなく脱水し易い状態で遠心脱水によっ
て強制的に脱水される。種籾の脱水ができると、脱水槽
の速度低下操作をすることにより、種籾が遠心力低下に
よって縦周壁部から籾取り出し口に落下し、脱水種籾を
脱水槽から取り出すことが可能になる。操作ミスのため
に脱水槽に適量以上の種籾が入る等により、供給種籾が
縦周壁部に付着したままにならないで落下する事態が生
じても、脱水槽が回動状態にあると、操作手段のために
蓋体が種籾取り出し口を閉じており、種籾を脱水槽から
抜け落ちないようにして脱水できる。
【0006】
【発明の効果】催芽処理が終えた種籾を、籾搬送装置部
によって催芽処理槽から遠心脱水槽に迅速に供給し、か
つ、遠心脱水槽による強制脱水と、遠心脱水および種籾
供給部配置の利用による脱水性能の向上化とのために迅
速にかつ精度よく脱水処理できる。さらには、遠心脱水
槽の停止操作や種籾の人為的な取り出し操作を要するこ
となく脱水種籾を脱水槽から取り出して多量の種籾を比
較的連続的に脱水処理できる。その割りには、脱水槽へ
の種籾供給量が多くなっても、脱水槽から抜け落ちてし
まう場合のように回収して再供給する手間を要しないで
脱水できるのであり、全体として、催芽処理後の種籾を
能率よく脱水処理して速やかに播種に使用し、播種作業
を前処理作業の面から能率よくできるようにできた。し
かも、脱水性能の向上化に遠心力を有効に利用するの
で、籾搬送装置部の種籾供給部を前記配置構成にするだ
けの簡単な構造で済み、経済面等で有利にできた。
【0007】
【実施例】図1に示すように、種籾脱水装置本体1、第
1籾搬送装置部2および第2籾搬送装置部3を備える種
籾用脱水装置Aと、種籾催芽槽4とにより、種籾前処理
プラントを構成してある。この種籾前処理プラントは、
育苗箱(図示せず)を苗箱コンベア(図示せず)に供給
するだけで、育苗箱が床土ホッパー(図示せず)、播種
ホッパー5、覆土ホッパー(図示せず)それぞれの下方
を通過するように苗箱コンベアが苗箱移送をし、育苗箱
に対する床土供給、種子供給および覆土供給が自動的に
できるようになった公知の播種プラントBによって稲用
種籾を播種処理するべく、その種籾を消毒、浸種、催芽
処理すると共に脱水処理して播種プラントBに供給する
ものであり、詳しくはつぎの如く構成してある。
【0008】すなわち、種籾催芽槽4は、種籾Gを袋か
ら取り出したバラ状態で投入し、槽内部の処理液Wに浸
すことによって、種籾Gの消毒、浸種および催芽処理を
するように構成してある。第1籾搬送装置部2は、ポン
プ2aと、ポンプ2aの吸入部から延出してある取り出
しホース2bと、ポンプ2aの排出部から延出してある
供給ホース2cとで成り、取り出しホース2bの延出端
側を種籾催芽槽4の内部に設置し、供給ホース2の延出
端側を種籾脱水装置本体1に設置することにより、種籾
催芽槽4での処理が終えた催芽種籾Gを種籾催芽槽4の
内部処理液Wと共にポンプ2aの吸入作用によって種籾
催芽槽4から取り出し、ポンプ2aの送り作用により種
籾脱水装置本体1に搬送して供給するように構成してあ
る。種籾脱水装置本体1は、図2に明示するように、供
給ホース2cの籾排出口2dからの種籾Gを遠心脱水槽
6により受け止め、遠心脱水槽6を脱水モータ7により
回転駆動して種籾Gに脱水用遠心力を付与することによ
り、第1籾搬送装置部2からの催芽種籾Gを遠心脱水に
よって強制的に脱水処理するように構成してある。脱水
用回転速度で回動する状態にある遠心脱水槽6に供給ホ
ース2cが籾供給すると、供給ホース2cからの種籾G
が直ちに遠心力付与されて遠心脱水槽6の縦周壁部内面
6aに付着するように、前記籾排出口2dを前記縦周壁
部内面6aに向けて籾供給する箇所に配置し、遠心脱水
槽6の回転速度が脱水用速度になった後に種籾供給する
ところの供給方法を採用することにより、供給種籾Gが
縦周壁部内面6aに均一に分布して付着し、比較的迅速
に、かつ、脱水むらが生じにくい状態で脱水するように
しながら脱水処理できるように構成してある。遠心脱水
槽6の底部に種籾取り出し口6bを形成すると共に、こ
の種籾取り出し口6bに対する2枚の蓋体8,8を、種
籾取り出し口6bの上方に位置する脱水槽箇所に付設し
てある。蓋体8,8は、脱水槽6による枢支軸芯Xの周
りで上下に揺動し、図2に実線で示す如く遊端側が縦壁
部内面6aに接触する上昇姿勢になると、槽内種籾Gを
種籾取り出し口6bに落下しないように受け止めること
によって、種籾取り出し口6bを閉じ、図2に仮想線で
示す如く遊端側が縦周壁部内面6aから脱水槽内側に離
れる下降姿勢になると、槽内種籾Gの種籾取り出し口6
bへの落下を許容することによって、種籾取り出し口6
bを開放するように構成すると共に、脱水槽6の回転速
度が脱水用速度以上になると、図2および図3に示す如
く蓋体8の遊端部に備えてある重錘9による遠心力付与
のために前記上昇閉じ姿勢に自動的になり、脱水槽6の
回転速度が脱水用速度より低下すると、蓋体8の自重と
前記重錘9とによる下降力のために前記下降開姿勢に自
動的になるように構成してあり、遠心脱水槽6を脱水用
速度より低速に減速操作することにより、槽内部の脱水
済み種籾Gが遠心力低下のために縦周壁部から種籾取り
出し口6bに落下して遠心脱水槽6から出るように構成
してある。前記籾排出口2dを、一定位置に固定して実
施してもよいが、遠心脱水槽6の縦周壁部内面6aに沿
って上下に移動するように、かつ、人為操作、あるい
は、駆動機構によって移動操作できるように構成して実
施してもよい。この場合、供給種籾Gの縦周壁部内面6
aに対する脱水槽上下方向での分布が一層、均一にな
り、脱水むらがより回避しやすくなると共に速度アップ
が可能になる。
【0009】第2籾搬送装置部3は、ベルトコンベアで
成り、搬送始端部が前記種籾取り出し口6bの下方に位
置し、搬送終端部が播種ホッパー5の上方に位置するこ
とにより、種籾脱水装置本体1によって脱水処理された
後の催芽種籾Gを種籾脱水装置本体1から播種ホッパー
5に搬送して落下供給するように構成してある。
【0010】前記ポンプ2aを駆動する供給モータ10
の駆動回路11に牽制機構12を付設すると共に、前記
脱水モータ7の駆動回路13を前記牽制機構11に連係
させて、遠心脱水槽6を駆動操作した後にのみ種籾供給
できるように、種籾供給の適正化を図ってある。すなわ
ち、種籾脱水装置本体1の運転スイッチ14が切りにあ
ると、牽制機構12が駆動回路13からの情報に基いて
遠心脱水槽6が停止していると検出し、駆動回路11に
牽制信号を出力して、運転スイッチ15による供給モー
タ10の駆動操作を不能にするように構成してある。種
籾脱水装置本体1の運転スイッチ14を入り操作する
と、牽制機構12が駆動回路13からの情報に基いて遠
心脱水槽6が駆動されたと検出し、駆動回路11に牽制
解除信号を出力して、運転スイッチ15による供給モー
タ10の駆動操作を可能にするように構成してある。
【0011】〔別実施例〕第1籾搬送装置部2として
は、ベルトコンベアの他、バケット式等、型式が各種異
なるコンベアを採用して実施してもよい。したがって、
籾排出口2dを、種籾供給部2dと呼称する。重錘9に
替え、遠心脱水槽6の回転、または、遠心脱水装置本体
1の運転スイッチ14の入り操作を検出する検出機構
と、蓋体8を開閉操作するアクチュエータと、前記検出
機構からの情報に基いて前記アクチュエータを自動操作
することによって蓋体8を自動操作する開閉制御機構と
からなる自動制御機構を採用することにより、遠心脱水
槽6の回動状態における蓋体8の自動閉じ操作を可能に
構成して実施してもよい。したがって、これらを操作手
段9と総称する。第2籾搬送装置部3は省略して実施し
てもよい。
【0012】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】種籾前処理プラント全体の概略側面図
【図2】種籾脱水装置本体の縦断面図
【図3】種籾取り出し口用蓋体の平面図
【符号の説明】
2 籾搬送装置部 2d 種籾供給部 4 種籾催芽槽 6 遠心脱水槽 6a 縦周壁部内面 6b 種籾取り出し口 8 蓋体 9 操作手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種籾用の遠心脱水槽(6)を回動駆動自
    在に備え、種籾催芽槽(4)の槽内種籾を前記種籾催芽
    槽(4)から取り出すと共に前記遠心脱水槽(4)に供
    給する籾搬送装置部(2)を備え、 前記籾搬送装置部(2)の前記遠心脱水槽(6)に対す
    る種籾供給部(2d)を、前記遠心脱水槽(6)に縦周
    壁部内面(6a)に向けて種籾供給する箇所に配置し、 前記遠心脱水槽(6)の種籾取り出し口(6b)を前記
    遠心脱水槽(6)の底部に配置すると共に、前記遠心脱
    水槽(6)の回動状態において前記種籾取り出し口(6
    b)の蓋体(8)を自動的に閉じ操作する操作手段
    (9)を備えてある種籾用脱水装置。
JP31295591A 1991-11-28 1991-11-28 種籾用脱水装置 Expired - Lifetime JP2695551B2 (ja)

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JPH05199807A JPH05199807A (ja) 1993-08-10
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