JP2694299B2 - 雌継手部分及びそれを用いた継手 - Google Patents

雌継手部分及びそれを用いた継手

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JP2694299B2 JP1257640A JP25764089A JP2694299B2 JP 2694299 B2 JP2694299 B2 JP 2694299B2 JP 1257640 A JP1257640 A JP 1257640A JP 25764089 A JP25764089 A JP 25764089A JP 2694299 B2 JP2694299 B2 JP 2694299B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動工具交換装置に用いるのに適した雌
継手部分と、当該雌継手部分を備えた継手に関するもの
である。しかし、この発明の適用範囲は、自動工具交換
装置に限られるものではない。
〔従来の技術〕
近年、1台のロボットに多種類の作業を行わせるた
め、ロボット・アームの手首から先の部分を交換してロ
ボット・アームに各種の工具を取り付けできるようにす
る自動工具交換装置が使用されてきている。この自動工
具交換装置は、ロボット側ユニットに各種工具を取り付
けた複数の工具側ユニットを遠隔操作で着脱するように
したものであり、工具側ユニットに取り付けた工具を駆
動あるいは制御するため、両ユニットには電流、油圧、
空気圧等を供給するめのラインを接続する電気コネクタ
ないし流体用継手が設けられるのが通常である。
ところで、スポット溶接用ロボットに使用する自動工
具交換装置では、溶接用ガンに冷却水を供給する必要が
あるため、各ユニットに溶接電流用の電気コネクタと共
に冷却水用の継手が設けられている。この種継手は、通
常の継手と同様にカプラとニップルから構成されが、カ
プラ(雌側)とニップル(雄側)の接続時は勿論、両者
が分離してい時及び接続・分離作業中にも、カプラ及び
ニップル内の冷却水が外部に漏れないようにする必要が
ある。これは、漏れた水により当該継手に隣接して設け
られた溶接電流用の電極が濡れると、漏電・短絡の危険
性があるからである。このため、カプラ及びニップルの
双方にバルブが内蔵され、両者が完全に接続された状態
になってから両者内の流路が連通するようにしている。
従来のこの種継手の例を第5図及び第6図に示す。
第5図の手では、ロボット側ユニットに取り付けられ
るカプラ(101)(雌継手部分)は、カプラ本体(102)
の内部に、円筒状のピントル(103)と、当該ピントル
(103)の外側に長軸方向に移動可能に設けた略円環状
の弁体(104)と、当該弁体(104)を挿入口(106)方
向に付勢する圧縮バネ(105)を設けている。第5図
(a)に示すように、ニップル(110)の接続前は、弁
体(104)はカプラ本体(102)の内壁に突出部に当接し
て停止している。この状態では、カプラ本体(102)の
内壁に設けたOリング(107)が弁体(104)の外面に密
接し、同時に弁体(104)の内壁に設けたOリング(10
9)がピントル(103)の外面に密接して、カプラ本体
(102)内の流体の漏れを防止している。ピントル(10
3)の内部と外部は、透孔(109)を介して連通してい
る。
工具側ユニットに取り付けられるニップル(110)
(雄継手部分)は、ニップル本体(111)の内部に、弁
棒(113)の先端に固定され且つ長軸方向に移動可能に
設けられた弁体(112)と、当該弁体(112)を開口(11
4)方向に向かって付勢する圧縮バネ(115)と、前記弁
棒(113)を支持する支持体(116)を設けている。第5
図(a)に示す状態では、弁体(112)は、その側面に
固定したOリング(117)をニップル本体(111)の内壁
に当接して停止しており、これによって開口(114)か
らの流体の漏れを防止している。尚、(118)は支持体
(116)を保持するための止め輪である。
カプラ(101)とニップル(110)を接続すると、ニッ
プル本体(111)の先端部がカプラ本体(102)の周壁と
ピントル(103)の間に挿入され、弁体(104)を押圧す
る。それと同時に、カプラ(101)のピントル(103)が
ニップル(110)の弁体(112)を押圧する。こうして、
各Oリング(107)(108)(117)が当接していた壁面
から離れ、第5図(b)に示すように両者の流路が連結
される。このとき、カプラ(101)のOリング(107)が
ニップル本体(111)の外面に密接するので、外部への
流体の漏れが防止される。
第6図の継手では、ニップル(110)は第5図のもの
とまったく同じ構成であり、カプラ(101)のピントル
(103)と弁体(104)の構成が少し異なるのみである。
すなわち、この継手のカプラ(101)は、ピントル(10
3)の外壁にもう一つのOリング(119)を設けており、
弁体(104)とピントル(103)の間を透孔(109)の両
側でシールするようにしている。このため、冷却水が圧
縮バネ(105)に直接触れることがない。カプラ(101)
とニップル(110)を接続する際の弁体(104)(112)
の移動状況は、第5図のものとまったく同じである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記従来の継手では、接続時にカプラ(101)に設け
たOリング(107)(108)(119)が摺動するので避け
られないため、Oリングが早期に摩滅して水漏れが発生
するという問題がある。すなわち、カプラ(101)とニ
ップル(110)が接続・分離される度に、Oリング(10
7)は弁体(104)またはニップル本体(111)と摺動
し、Oリング(108)はピントル(103)と摺動し、Oリ
ング(119)は弁体(104)とそれぞれ摺動して摩滅する
のである。
これらのOリング(107)(108)(119)が早期に摩
滅する原因としては、次のものが考えられる。第1に、
スポット溶接作業ではワークの形状に応じて各種の溶接
用ガンを頻繁に持ち替える必要があるため、カプラ(10
1)とニップル(110)の接続・分離の回数が非常に多い
こと、第2に、Oリングには当初、グリース等の潤滑剤
が塗布されているが、摺動回数が多いため接続・分離を
繰り返しているうちに潤滑剤が短時間でなくなること、
第3に、使用する流体が水であるため、油について使用
する場合のような自然の潤滑効果がまったくないこと、
等である。
そこで、Oリングの交換を頻繁に行うことが必要にな
るが、前記従来の管継手では、Oリングが管継手内部の
奥深くに設けられているため、ニップル(110)をカプ
ラ(101)から分離するだけでは交換できず、カプラ(1
01)をロボットより取り外して交換する必要がある。こ
の作業は、それ自体極めて面倒で時間のかかる作業であ
り、しかもロボットに取り付けた後にロボットのティー
チングをやり直さなければならないため、ロボットの停
止時間が非常に長いものとなってしまう。
溶接ロボットは、自動車の生産ラインに使用される場
合が多いので、Oリング交換作業の度に生産ラインを長
時間停止させることは許されず、従って、交換の頻度が
少なくかつ交換作業も迅速に行える継手が要望されると
ころである。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、接続・分離を頻繁に繰
り返してもOリング等のシール材の摩滅がほとんどなく
優れた耐久性を有し、しかも、シール材が摩滅した場合
には、ロボットに取り付けたままでシール材の交換作業
を簡単かつ迅速に行うことができる、自動工具交換装置
用の雌継手部分及びそれを用いた継手を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、この発明は次のような技術
手段を講じている。
この発明の雌継手部分は、 一端に前記雄継手部分の挿入口を有する筒状の本体
と、 前記本体の内部に固定された弁体受けと、 前記本体の内部で前記本体と弁体受けの間に設けられ
た、長軸方向に移動可能な弁体と、 前記弁体を前記挿入口に向かって付勢するバネと、 前記弁体と前記本体との間をシールする第1のシール
材と、 前記弁体と前記弁体受けとの間をシールする第2のシ
ール材と、 前記本体の当該本体内に挿入される雄継手部分との間
をシールする第3のシール材とを備えて成り、 前記第1のシール材は前記弁体と本体の間で押圧さ
れ、また前記第2のシール材は前記弁体と弁体受けの間
で押圧されてシールするように構成され、 前記第3のシール材は、前記第1及び第2のシール材
よりも前記挿入口に近い側で、前記本体の内壁に取り外
し可能に取りけられていることを特徴とするものであ
る。
また、この発明の継手は、前述した雌継手部分と、当
該雌継手部分と接続される雄継手部分とから構成される
継手であって、 前記雄継手部分は、一端に前記雌継手部分の弁体受け
が挿入可能な開口を有する筒状の本体と、 前記雄継手部分の本体の内部で長軸方向に移動可能に
設けられた、前記開口を開閉する弁体と、 前記弁体を前記開口に向かって付勢するバネとを備え
て成り、 前記挿入口より、前記雄継手部分の本体を前記雌継手
部分の本体内に挿入した際に、前記雌継手部分の弁体が
前記雄継手部分の本体によって移動され、他方、前記雄
継手部分の弁体が前記弁体受けによって移動されるよう
に構成されていることを特徴とするものである。
〔作用〕
以上のように構成したので、雌継手部分の第1及び第
2のシール材は、いずれも、弁体と本体あるいは弁体と
弁体受けの間で押圧されてシールされ、雄継手部分との
接続及び分離動作中にもシール材との接触面とは摺動し
ない。従って、両シール材が接続・分離動作によって摩
滅する恐れはほとんどなくなり、たとえシール材に潤滑
剤が欠如していても容易には摩滅しない。
また、雄継手部分との間をシールする第3のシール材
は、弁体とのシールに使用されず雄継手部分との間のシ
ール専用とされ、接続・分離時に雄継手部分と摺動する
のみであるため、摩滅し難くなっている。
従って、第1ないし第3のシール材は、いずれも摩滅
し難いので、優れた耐久性を持つ。
第3のシール材は、他の2のシール材に比べて摩滅し
やすいが、第3のシール材は本体の挿入口の近傍に取り
付けてあるので、たとえ摩滅しても、雄継手部分を挿入
口から抜くだけで挿入口から指を入れて取り外し及び取
り付けができる。従って、第3のシール材は極めて簡単
に交換することができる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照しながら、この発明の実施例を
説明する。
第1図ないし第3図はこの発明の1実施例を示してお
り、雌継手部分すなわちカプラ(10)を、自動工具交換
装置のロボット側ユニットに装着し、雄継手部分すなわ
ちニップル(30)を同装置のツール側ユニットに装着す
るようにしている。
雌継手部分(カプラ) カプラ(10)は、略円筒状のカプラ本体(11)の内部
に、ニップ(30)の挿脱によって開閉される弁を有して
いる。この弁は、カプラ本体(11)の内部でその中心軸
(長軸)上に固定された弁体受け(12)と、この弁体受
け(12)とカプラ本体(11)の内壁の間に前記中心軸に
沿って移動可能に設けられた弁体(16)と、この弁体
(16)を挿入口(27)側に向かって付勢する圧縮バネ
(22)を主な構成要素としている。
弁体受け(12)は、略円錐台形のシール部(12a)と
棒状の支持部(12b)から成り、シール部(12a)外側の
テーパー面には、第2のシール材であるOリング(13)
がかしめて取り付けてある。カプラ本体(11)の鍔部
(11a)に近い箇所には、弁体受けを支持する支持体(1
4)が設けてあり、この支持体(14)に支持部(12b)の
一端が接続してある。支持体(14)は、カプラ本体(1
1)の内部に嵌合され、カプラ本体(11)の内壁に係止
された止め輪(15)によって保持してある。こうして、
挿入口(27)に近い位置に、弁体受け(12)のシール部
(12a)をカプラ本体(11)から浮いた状態で設けてい
る。
弁体(16)は、直径の異なる二つの円筒を接続したよ
うな形をしており、小径のシール部(16a)には透孔(1
7)が、大径の案内部(16b)には透孔(18)が設けてあ
る。弁体(16)は、前記弁体浮け(12)を両方の透孔
(17)(18)に貫通させた状態で移動可能に設けてあ
り、透孔(17)の内壁にはテーパー状のシール面(20)
が設けてある。透孔(18)には、前記圧縮バネ(22)の
一端が嵌入してあり、バネ受け面(19)で当該端を支持
している。弁体(16)の外周のテーパー面には、第1の
シール材であるOリング(21)がかしめて取り付けてあ
る。なお、圧縮バネ(22)の他端は、支持体(14)によ
って支持されているので、弁体(16)は常に挿入口(2
7)の方向に付勢されている。
カプラ本体(11)の挿入口(27)側の端では、内壁が
少し内側に突出して形成してあり、こうして弁体受け
(12)のOリング(13)とほぼ同じ位置にテーパー状の
シール(23)を形成し、さらにこのシール面(23)から
挿入口(27)までストレートの案内面(24)を形成して
いる。
圧縮バネ(22)によって付勢されている弁体(16)
は、第1図の状態では、透孔(17)に設けたシール面
(20)が、弁体受け(12)外周面に取り付けたOリング
(13)に圧接し、シール部(16a)外周に取り付けたO
リング(21)が、カプラ本体(11)に設けたシール面
(23)に圧接している。こうして、弁体(16)のそれ以
上の移動を妨げると共に、カプラ本体(11)内の流路を
遮断している。
カプラ本体(11)の案内面(24)には、挿入口(25)
付近において環状溝(25)が設けてあり、この環状溝
(25)に第3のシール材であるOリング(26)が取り外
し可能に嵌入してある。このOリング(26)は、ニップ
ル(30)が挿入口(27)よりカプラ本体(11)内に挿入
されたときに、両者間の隙間をシールするためのもので
ある。
カプラ本体(11)の鍔部(11a)側の端面にも、環状
溝(28)が形成してあり、Oリング(29)が嵌入されて
いる。カプラ本体(11)の鍔部(11a)側の端には、開
口(11b)が設けてあるので、カプラ本体(11)の両端
が開口していることになる。なお(14a)は支持体(1
4)に設けた透孔である。
雄継手部分(ニップル) ニップル(30)も、略円筒状のニップル本体(31)の
内部に、カプラ(10)の挿脱によって開閉される弁を有
している。この弁は、ニップル本体(31)の内部でその
中心軸上に配置され、且つ当該中心軸に沿って移動可能
とされた弁体(32)と、この弁体(32)を開口(40)に
向かって付勢する圧縮バネ(38)を主な構成要素として
いる。
弁体(32)は、略円錐台状で、弁棒(33)を介して支
持体(34)によって支持してある。支持体(34)は、止
め輪(35)を用いてカプラ(10)の支持体(14)と同じ
方法でニップル本体(31)に固定してあり、圧縮バネ
(38)は、支持体(34)と弁体(32)のバネ受け面(3
9)との間に設けてある。弁体(32)の外周面には、O
リング(36)がかしめにより取り付けてあり、このOリ
ング(36)は、第1図の位置では、ニップル本体(31)
の先端内面に形成したテーパー状のシール面(37)に圧
接している。こうして、ニップル本体(31)内部の流路
を遮断している。
ニップル本体(31)の鍔部(31a)側の端面には、環
状溝(41)が設けられ、その中にOリング(42)が嵌入
されている。なお、(31a)はニップル本体(31)の鍔
部(31a)側の端に設けた開口、(34a)は支持体(34)
に設けた透孔である。
接続動作 以上の構成としたカプラ(10)とニップル(30)は、
次のようにして接続する。
まず、ニップル本体(31)をカプラ(10)の挿入口
(27)に挿入すると、ニップル本体(31)の外周面がカ
プラ本体(11)の案内面(24)を擦りながら移動し、や
がてニップル本体(31)先端の当たり面(43)が、カプ
ラ(10)の弁体(16)先端の当たり面(16c)に当接す
る。
この状態でニップル(30)をさらに押し込むと、弁体
(16)は圧縮バネ(22)の弾性力に抗して鍔部(11a)
側に移動され、弁体(16)のシール面(20)は弁体受け
(12)のOリング(13)から離れ、同時に弁体(16)の
Oリング(21)はカプラ本体(11)のシール面(23)か
ら離れる。こうしてカプラ(10)内の流路が開放され
る。
他方、カプラ(10)の弁体(16)が移動するのとほぼ
同時に、ニップル(30)の弁体(32)の先端面が、カプ
ラ(10)の弁体受け(12)の先端面に当接する。そし
て、ニップル(30)の移動に伴い、本体(32)は圧縮バ
ネ(38)の弾性力に抗して鍔部(31a)側に押圧・移動
され、弁体(32)のOリング(36)がニップル本体(3
1)の内面に形成したシール面(37)から離れる。こう
して、カプラ(11)とほぼ同時にニップル(30)内の流
路も開放され、カプラ(10)とニップル(30)内を冷却
水が流動できるようになる。このときの接続状態は、第
2図に示す通りである。
接続が完了した後は、ニップル本体(31)の外周面と
カプラ(10)の案内面(24)の間の間隙は、カプラ本体
(11)に設けたOリング(26)によってシールされるの
で、ここから水が漏れる恐れはない。また、カプラ(1
0)及びニップル(30)内の流路が開放される前に、前
記隙間はOリング(26)によってシールされるので、接
続作業の間も水漏れは生じない。
カプラ(10)とニップル(30)を分離する際には、両
者の相対的移動に伴って、圧縮バネ(22)(38)により
弁体(16)(32)がそれぞれ移動され、シール面(20)
(23)(37)に圧縮されるので、両者を引き離すだけで
自動的に内部流路は閉鎖される。このときも、先にカプ
ラ(10)とニップル(30)内の流路が閉鎖され、その後
に両者が完全に分離されるので、水漏れは生じない。
以上説明したように、この継手は、ニップル(30)の
本体(31)をカプラ(10)の挿入口(25)に挿入・離脱
するだけで、自動的に流路の開放・閉鎖を行うことがで
きる。
使用状態 次に、前記管継手を自動工具交換装置に装着した状態
について説明する。
第3図及び第4図において、(50)は公知の自動工具
交換装置、(51)は自動工具交換装置(50)のロボット
側ユニット、(52)はスポット溶接用のガン(53)を取
り付けた自動工具交換装置(50)の工具側ユニット、
(54)(55)は冷却水用モジュール、(56)(57)は溶
接電流用モジュールである。両ユニット(51)(52)を
接合したときは、各ユニットに装着してモジュール(5
4)(55)(56)(57)も互いに接続され、冷却水及び
溶接電流がガン(53)に供給されるようになっている。
両ユニット(51)(52)を接合する際は、ロボット側
ユニット(51)の下面に突出して設けた突出部(58)
を、工具側ユニット(52)に形成された嵌合孔(59)に
嵌合し、突出部(58)の側面に設けた3個の揺動キー
(60)を、嵌合孔(59)に設けた3個の係合突起(61)
に係合すると、両者は接合状態でロックされる。揺動キ
ー(60)の操作は空気圧によって行われる。
カプラ(10)は、第3図に示すように、ロボット側ユ
ニット(51)の冷却水用モジュール(54)に形成した窪
み(62)内に嵌入され、止め輪(63)によって固定され
ている。こうして、カプラ本体(11)の鍔部(11a)側
の開口(11b)を通じて、冷却水用モジュール(54)に
形成した連絡孔(64)に連通する。なお(65)は、連絡
孔(64)の入口に設けられた管継手接続用のネジ孔(6
5)である。
ニップル(30)も、カプラ(10)と同様にして、工具
側ユニット(52)の冷却水モジュール(55)に形成した
窪み(66)内に嵌入され、止め輪(67)によって固定さ
れている。(68)は連絡孔で、開口(31b)を介してニ
ップル(30)内部と連通している。また(69)は管継手
接続用のネジ孔である。
このように、カプラ(10)及びニップル(30)は、い
ずれも窪み(62)(66)内に貫入して止め輪(63)(6
7)によって係止しているだけでなので、簡単に取り付
け及び取り外しができる。しかし、カプラ(10)のOリ
ング(26)を交換する場合は、挿入口(27)より指を入
れれば簡単にOリング(26)を取り外すことができ、ま
た新しいOリング(26)は同様にして簡単に取り付けが
できるので、カプラ(10)全体を取り外す必要はない。
〔発明の効果〕
以上に述べたところから明らかなように、この発明
は、雌継手部分すなわちカプラ(10)が、第1及び第2
のシール材すなわちOリング(21)(13)は、シール時
に押圧されるだけで擦られることがないので、潤滑剤が
なくても摩滅する恐れがほとんどなく、また第3のシー
ル材すなわちOリング(26)は、ニップル本体(31)と
の間のシール専用であり、ニップル(30)を挿入する際
にニップル本体(31)が擦られるだけで、それ以外のと
きはシール作用をしないので、いずれのOリングも優れ
た耐久性を有する。
また、前記第3のシール材であるOリング(26)が摩
滅した場合には、ニップル(30)を分離するだけで挿入
口(27)から指を入れて簡単に交換できるので、交換す
る際にロボットよりカプラ(10)全体を取り外すことな
く、Oリング交換作業が非常に簡単に行えるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、この発明の継手の一実施例を示して
おり、第1図はカプラとニップルを分離した状態の半断
面側面図、第2図はカプラとニップルを接続した状態の
半断面側面図、第3図は自動工具交換装置の両ユニット
に取り付けた状態の部分断面説明図である。 第4図は、両ユニットを分離した状態の自動工具交換装
置の全体斜視図である。 第5図及び第6図は、従来の継手の半断面側面図であ
る。 (10)……カプラ、(11)……カプラ本体 (12)……弁体受け、(12a)……シール部 (12b)……支持部、(13)(21)(26)……Oリング (14)……支持体、(16)……弁体 (16a)……シール部、(16b)……案内部 (17)(18)……透孔、(20)(23)……シール面 (22)……圧縮バネ、(24)……案内面 (25)……環状溝、(27)……挿入口 (30)……ニップル、(31)……ニップル本体 (32)……弁体、(33)……弁棒 (34)……支持体、(36)……Oリング (37)……シール面、(38)……圧縮バネ (40)……開口 (50)……自動工具交換装置 (51)……ロボット側ユニット (52)……工具側ユニット (54)(55)(56)(57)……モジュール (62)(66)……窪み、(63)(67)……止め輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−49791(JP,U) 実公 平1−10556(JP,Y2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雄継手部分と協動して継手を構成するもの
    であって、 一端に前記雄継手部分の挿入口を有する筒状の本体と、 前記本体の内部に固定された弁体受けと、 前記本体の内部で前記本体と弁体受けの間に設けられ
    た、長軸方向に移動可能な弁体と、 前記弁体を前記挿入口に向かって付勢するバネと、 前記弁体と前記本体との間をシールする第1のシール材
    と、 前記弁体と前記弁体受けとの間をシールする第2のシー
    ル材と、 前記本体の当該本体内に挿入される雄継手部分との間を
    シールする第3のシール材とを備えて成り、 前記第1のシール材は前記弁体と本体の間で押圧され、
    また前記第2のシール材は前記弁体と弁体受けの間で押
    圧されてシールするように構成され、 前記第3のシール材は、前記第1及び第2のシール材よ
    りも前記挿入口に近い側で、前記本体の内壁に取り外し
    可能に取りけられていることを特徴とする雌継手部分。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の雌継手部分と、当該雌継
    手部分と接続される雄継手部分とから構成される継手で
    あって、 前記雄継手部分は、一端に前記雌継手部分の弁体受けが
    挿入可能な開口を有する筒状の本体と、 前記雄継手部分の本体の内部で長軸方向に移動可能に設
    けられた、前記開口を開閉する弁体と、 前記弁体を前記開口に向かって付勢するバネとを備えて
    成り、 前記挿入口より、前記雄継手部分の本体を前記雌継手部
    分の本体内に挿入した際に、前記雌継手部分の弁体が前
    記雄継手部分の本体によって移動され、他方、前記雄継
    手部分の弁体が前記弁体受けによって移動されるように
    構成されていることを特徴とする継手。
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