JP2693801B2 - N2o5の電気化学的生成 - Google Patents

N2o5の電気化学的生成

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JP2693801B2
JP2693801B2 JP63505087A JP50508788A JP2693801B2 JP 2693801 B2 JP2693801 B2 JP 2693801B2 JP 63505087 A JP63505087 A JP 63505087A JP 50508788 A JP50508788 A JP 50508788A JP 2693801 B2 JP2693801 B2 JP 2693801B2
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はN2O5の電気化学的生成の方法に関する。
N2O4の無水の硝酸(anhydrous nitric acid)溶液を
電気分解することによりN2O5を製造できるという報告が
ある(西独特許第231,546号明細書及びJ ZawadskiらのR
ocz.Chem.,1948,22,233)。上記文献に記載の方法は、
ポリラン酸のごとき化学的脱水剤を必要としないので有
利である。しかしながらいずれの文献にも電気分解の際
の反応条件を制御する上での有利さは見られない。
J E HarrarらのJ Electrochem.Soc.,1983,130,108に
は定電位法(controlled potential techniques)を使
用する上記方法の変形が記載されている。HNO3/N2O4
ノード液とアノードとの間を一定電位に維持することに
より、Harrarらは電流効率を向上し、それによって電気
化学法のコストを小さくすることができた。更にHarrar
らは後に米国特許第4432902号及び第45252552号にこの
変形を記載した。Harrarらの研究は、HNO3を脱水するこ
とにおいてやはりHNO3を脱水する手段として電気分解を
記載した英国特許第18603号(H Pauling)に先を越され
ている。
しかしながらHarrarらの記載の方法は精巧な定電位
(一定アノード電位)制御を必要とし、しかも照合電極
の使用を要する。
本発明の1つの目的は、定電位制御及び照合電極を必
要としない、N2O5の電気合成の方法を提供することであ
る。
本発明の他の目的及び長所は以下の詳細説明から明ら
かとなるであろう。
本発明は、 実質的に平行な関係にある、アノード室内に設置され
たアノードプレートとカソード室内に設置されたカソー
ドプレートとを有する電気化学セルを準備し、 N2O4のHNO3溶液をアノード室内に連続して通し、 N2O4のHNO3溶液をカソード室内に連続して通し、 N2O4のHNO3溶液をアノード室及びカソード室に通す一
方で、アノードとカソードとの間に電位差を与え、それ
によって電流がセル内を流れ、アノード室内にN2O5が形
成されることを包含するN2O5の電気化学的生成方法であ
って、N2O4のHNO3溶液をアノード室に繰り返して通し、
アノードとカソードとの間の電位差またはセルを流れる
電流のいずれかを一定レベルに維持することを特徴とす
る方法を提供する。
(定電圧発電機を使用する)一定セル電圧または(定
電流発電機を使用する)一定セル電流のいずれかにおい
て本発明の方法を実施することにより、定電位制御及び
照合電極の必要性は排除される。
本発明の方法は、連続的にまたは半連続的に実施する
ことができる。連続的方法においては、アノード室に通
されるアノード液は、生産速度を高く且つ電力消費を低
く維持するのに充分に高いセル電流を使用できるよう
に、常に充分なN2O4を包含する。N2O4濃度をかかるレベ
ルに維持することは、例えばアノード液中に要求される
N2O4濃度を維持するためにアノード室内のN2O5に電気分
解されたN2O4を置き換えることにより行なうことができ
る。
これに対して、半連続的な方法においては、アノード
液中の電気分解されたN2O4の置換は行われない。これ
は、アノード液中のN2O4はN2O5に変換されるので、電気
分解が充分長い時間行われるとアノード液のN2O4濃度が
ゼロになることを意味する。半連続的方法の1つの実施
態様においてはアノード液をセルのアノード室に、アノ
ード液中の全てのまたはほぼ全てのN2O4がN2O5に変換さ
れるまで繰り返して出し入れする。
連続作動においては、アノード液をセルに出し入れす
る速度は特に、与えられる電流/電圧、アノード液中の
N2O4濃度、所望のN2O4からN2O5への変換%、セルの形状
及び使用するセル隔膜の種類によって決定される。
半連続作動においては、アノード液をセルに出し入れ
する速度は、アノード液の温度を所定の限度内に維持す
る必要性及びカソード液からN2O4が減損する速度によっ
て決定される。
N2O4が電気化学的に酸化されるとき、セル全体の反応
は、 アノードの反応 N2O4+2HNO3→2N2O5+2H++2e カソードの反応 2HNO3+2H++2e→N2O4+2H2O セル全体の反応 4HNO3→2N2O5+2H2O となる。
アノードにおいてはHNO3の存在下にN2O4が酸化されて
N2O5となる。連続的方法であっても半連続的方法であっ
てもHNO3中のN2O4の初期濃度は、少なくとも最初は高い
セル電流を使用でき、しかも優れた電力効率を維持する
のに充分に高いべきである。HNO3中のN2O4は5重量%〜
飽和の間、特に10〜20重量%が好ましい。連続作動の
間、セル内に通されるアノード液中のN2O4の濃度は上記
好ましい範囲内に維持されるべきである。半連続作動に
おいては、アノード液中のN2O4濃度は最終的にゼロ、ま
たはゼロ近傍になり得る。
以前は、N2O4の電気化学的酸化に対しては実質的に無
水のHNO3が要求されると考えられていた。しかしながら
本発明者らは、少なくとも98%濃度のHNO3が好ましいけ
れども、無水の酸(anhydrous acid)を使用する絶対的
必要性はないことを見い出した。
実際、アノード液(及びカソード液)は約12%(重
量)までの水を含有することができる。しかしながら本
発明の方法において無水でないHNO3を使用することに
は、電気分解の第1段階においてアノード液中に形成さ
れたN2O5が即座に水と結合してHNO3を形成するという欠
点がある。従って無水でないHNO3を使用すると方法全体
の効率を下げることになる。
カソードにおいてはHNO3が還元されてN2O4となる。即
ち、電気分解の間にカソード液中のN2O4濃度は、この
(HNO3の)還元とアノード液からのN2O4の移動の結果増
大とする。カソード液中のN2O4レベルは5重量%〜飽和
即ち約33%(重量)、特に10〜20%であるのが好まし
い。カソード液中のN2O4レベルを上記限度に維持するこ
とによりセルを高電流且つ低電圧を使用して稼働するこ
とができる(それによって電力効率を増大する)。更
に、カソード液中のN2O4を好ましいレベルに維持するこ
とにより、セルを隔膜を横切るN2O4濃度匂配が小さくな
り、従って隔膜輸送によるアノード液からのN2O4の損失
を抑制する。
前記したように、本発明の方法の過程においてはカソ
ード液中にN2O4が形成される。カソード液中のN2O4濃度
を上記好ましい限度内に維持するためには、電気分解が
進行するにつれてカソード液からN2O4を除去することが
必要となり得る。これは、カソード液からN2O4を蒸留す
ることにより行うのが最も容易である。本発明の方法の
特に好ましい実施態様においては、連続モードで作動す
る場合にはカソード液から除去したN2O4をアノード液に
加える。
本発明の方法は、カソード液上方の上層としてN2O4
分離しながら実施することが可能であり、この上層から
N2O4が蒸留されてカソード室からアノード液中に送られ
るようにすることができる。このためには、カソード室
内のN2O4蒸気圧をより高い値に維持するためにカソード
室の温度をアノード室の温度よりも高く維持するだけで
よい。
本発明の方法は、セル(並びにカソード液及びアノー
ド液)の温度を5〜25℃、特に10〜15℃に維持しながら
実施するのが好ましい。温度を上記限度内に維持するた
めにはセル並びに/またはカソード液及びアノード液を
冷却することが必要となり得る。これは、例えば冷却ジ
ャケットを使用することにより行なうことができる。
本発明の電気分解に使用するセル電流密度は50〜1500
アンペア・m-2であるのが好ましい。本発明に従う所与
の電気分解に最適なセル電流は主に、アノード及びカソ
ードの表面積とアノード液及びカソード液中のN2O4濃度
とによって決定される。一般的に、アノード液及びカソ
ード液中のN2O4濃度が高いほど、所与の電力効率で維持
され得るセル電流は大きくなる。
本発明の電気分解の間のセル電圧は+1.0〜+20ボル
トであるのが好ましい。要求される実際の電圧は主に、
流されるセル電流とセル隔膜の性質とによって決定され
る。本発明の方法の過程でアノード電位を測定すること
は必要ではないが、本発明者らは、使用するセル電圧が
アノード電位を(SCEに対して)+1.0〜2.5Vにするとき
に、本発明の方法によるN2O4のN2O5への最も効率的な変
換が行われることを見い出した。
本発明の方法を実施するための電気化学セルは、アノ
ード室内に設置されたアノードプレートとカソード室内
に設置されたカソードプレートとを有しており、アノー
ドプレートとカソードプレートとは実質的に平行な関係
にある。このセルは、そのアノード室及びカソード室両
方に対して入り口と出口とを有し、その位置は電解質が
連続して両室へ流入し、それぞれの電極を通過して両室
から流出できる位置である。
セルの電極が平行なプレートの形状であるのは、セル
全体に均一な電位が分布するのを助成するためである。
更にこのセルの態様は、電極相互の間隙の変化を容易
にする。一般的に、セルの容積及び電解液中の電位降下
を最小とするので、電極間の間隙は狭いのが好ましい。
アノード及びカソードはそれぞれが、腐食環境に抵抗
することができる導電性材料で形成される。例えば、ア
ノードはPtまたは触媒白金被覆を有するNbもしくはNb/T
a40:60合金で製造し、カソードはPt、ステンレススチー
ル、NbまたはNb/Ta40:60合金で製造することができる。
アノード室及びカソード水は、アノード液とカソード
液との間でイオン移動が可能であるが、アノード液とカ
ソード液とが混合してN2O5に富むアノード液が希釈され
るのを防止できるセル隔膜によって分離されているのが
好ましい。
セル隔膜は、本発明の方法に際して本発明のセルに見
られる不利な環境に耐え得る充分な化学的安定性及び機
械的強度を有する必要がある。適した隔膜は更に、全セ
ル電圧、即ち電力消費を最小にするために、電圧降下が
小さくなくてはならない。過フッ素化炭化水素からなる
膜はこれらの要求を概ね満足する。本発明のセルの1つ
の実施態様においては、セル隔膜は過フッ素化炭化水素
の非イオン交換膜である。他の好ましい実施態様におい
てはセル隔膜は、特に商標Nafion、好ましくはNafion 4
23で販売のタイプの過フッ素化陽イオン交換膜である。
セル隔膜は、好ましくはアノード及びカソードと平行
に、これら2つの電極間に適正に支持される。最も頑丈
で最も安定性のある隔膜でさえも、本発明の方法の過程
で作動さねばならない不利な環境によって最終的には影
響を受けるので、好ましくは隔膜の状態及び保全性を特
に隔膜の電位降下を測定することにより時々調査すべき
である。
本発明の電気化学セルの態様は、本発明の方法を工業
規模に拡大するのを容易にする。更に、流れの態様によ
ってアノード液の残留量の増大及びセル電解液(特にN2
O4を含む)の回復ができる。アノード及びカソードの作
用面は本発明の方法の規模に従って変えることができ
る。しかしながら、アノード面積のアノード室容積に対
する比は0.1〜10cm2・ml-1内に維持するのが好ましい。
本発明の方法の好ましい実施態様においては、各段階
が特定の用途に対して最適な条件下で作用する多段階方
法において作動するように、前記したような電気化学セ
ルを2つ以上直列に連結する。即ち第1の段階は最大量
のN2O5を生成するように作動され、且つ最終段階はN2O4
レベルを最小レベル、好ましくは3重量%未満にまで小
さくするように作動される。
多段階方法において第2の段階及び更なる段階がある
とすれば、それらは先行段階から供給される単位を再循
環するように作用する。各段階で電気分解されたアノー
ド液はN2O5濃度がその段階に最適な作用レベルにまで上
昇しており、このアノード液は次の段階のアノード室に
送られ、またはセルを並列に使用しているのであれば次
の段階の複数のアノード室に送られ、そこでN2O5濃度を
更に増大し及び/またはN2O4濃度を減少され得る。即
ち、各段階でアノード液中のN2O5濃度を増大し且つN2O4
濃度を減少しながら、硝酸が(1群のセルからなる)装
置全体を通して流れる定常状態条件下で各段階を作動さ
せることができる。N2O4は、全ての段階のカソード液か
ら蒸留され、出発アノード液に戻ることができる。
多段階方法を各段階ごとに一定の組成を有する定常状
態として作動させる場合、その排出流の物理的特性を監
視し、これを使用して定常状態を作り出すためにセルの
電位または電流のいずれかの都合が良い方を制御するこ
とにより、本発明の方法の制御を行なうことができる。
装置を流れる生成物流は、硝酸、N2O5及びN2O4を含有
する3つの成分の流れ図である。好ましい方法において
は、第1の段階はN2O4の飽和平衡、即ちN2O4約33重量%
を含むアノード液を用いて作動させる。即ち、アノード
液タンクは温度制御された2相系である。これで温度に
よってN2O4レベルを制御する単純な方法が可能となり、
N2O4を流れに正確に投与する必要性が排除される。第1
の段階のアノード液流の密度を監視することにより、N2
O5レベルの指標が得られ、N2O5レベルを所望の程度に維
持するために帰還回路を通してセル装置の電流を制御す
ることができる。
ただ2つの段階を含む最も単純な多段階方法において
は、第2の(最後の)段階は、N2O4レベルを適当に低い
レベルにまで小さくするために作動する。上記レベルは
3重量%以下が達成可能である。従って、この段階から
出るアノード液排出流は、例えば420nmにおけるUV吸光
率または密度によってN2O4レベルを決定するために監視
される。
本発明のセルは、多数のセルからなる装置中で並列に
連結することができ、このような装置は単一段階方法に
おいてもまたこの装置を直列に接続した多段階方法にお
いても使用できる。有利なことに、このような並列装置
を使用すると電気分解方法の処理能力が増大する。
本発明の電気分解方法及び電気化学セルを、図面を参
照しながら例を挙げて説明する。
第1図はアノードまたはカソードのための支持体とし
て作用するPTFEバックプレートの平面図、 第2図は白金めっきされたTiアノードの平面図、 第3図はアノードまたはカソードをセル隔膜から分離
するためのPTFEフレームセパレータの平面図、 第4図はセル組立て体の第1の段階の斜視図、 第5図はセル組立て体の第2の段階の斜視図、 第6図は組み立てられたセルの斜視図、 第7図は電気分解循環系の回路図、 第8図は多段階電気分解系の回路図である。
セルの態様 プレート及びフレームが平行なセルの態様を使用し
た。第1図は、セルが組み立てられたときにアノードま
たはカソードのための支持体として作用するPTFEバック
プレート(10)を示す。プレート(10)は、電解液のた
めの入り口(11)と出口(12)とを有する。このセルは
工業プラント用に大規模化できる可能性を含んで設計さ
れている。電解液の入り口(11)及び出口(12)が中心
を外れた位置にあることから、プレート(10)をアノー
ド室またはカソード室いずれかに使用することができ
る。更に、この方法を大規模化するのであれば、単純な
フィルタプレス配置とし、セルを並列に積み重ねて連結
することができる。このように大規模化されたフィルタ
プレス装置においては、アノード液及びカソード液は段
違いの入り口(11)及び出口(12)によって形成された
チャネルを通して循環する。
セル電極においても中心を外れた入り口及び出口の同
様の概念が見られる。第2図に示したように、カソード
(20)は入り口(21)と出口(22)とを有する。Nbカソ
ードとの電気的接触は突出リップ(23)を介してなされ
る。
第3図に示したタイプのPTFEフレームセパレータ(3
0)が、アノード室及びカソード室両方の壁を形成する
ことができる。フレームのくり抜き部分(31)は、カソ
ード室またはアノード水の入り口及び出口を開放したま
まにし、且つアノードまたはカソードの出口または入り
口を遮蔽するような形状の三角形端部(32,33)を有す
る。フィルタプレス拡張の際には、電解液はフレーム内
に特別に穿孔された孔を通して循環する。
第4図は、カソード室であるセル組立ての第1の段階
を示す。カソード室は、PTFEバックプレート(図示な
し)と、その上に設置されたニオビウムカソード(40)
と、更にその上に設置されたフレームセパレータ(41)
とで構成されている。フレームセパレータ(41)のくり
抜く部分内のカソード(40)上にはPTFE粗格子(42)で
設置されている。そうしてこの組立て体全体が、厚さ10
mmのアルミニウムバックプレート(43)上に設置され
る。
粗格子(42)は、セルの間隙を横切るセル隔膜(図示
なし)を支持するために使用される。電気分解の間に電
極電位を測定するために、セル中央近傍にLugginプロー
ブ(44)が挿入される。
第5図はセル組立ての第2段階を示しており、この場
合には第4図に示したカソード室(図示なし)上に設置
されるアノード室を示す。この組立て体は、アノード室
のフレームセパレータ(41)(図示なし)上に直接設置
されているNafion(商標)セル隔膜(50)と、隔膜(5
0)上に設置されているフレームセパレータ(51)と、
更に隔膜(50)上に設置され且つフレームセパレータ
(41)のくり抜き部分内にあるPTFE粗格子(52)とで構
成されている。このセルの中央近傍にも第2のLugginプ
ロープ(53)が挿入される。フレームセパレータ(51)
は、カソード室のフレームセパレータ(41)(第4図参
照)に対して互い違いの位置に置かれる。前記したよう
に、互い違いの関係によって単純なフィルタプレスを大
規模化することができる。
第6図に示したように、アノードセパレータフレーム
(51)の上に白金めっきされたニオビウムアノード(6
0)を置き、次いでアノード(60)の上にPTFEバックプ
レート(61)を置き、更にバックプレート(61)の上に
アルミニウムプレート(62)を置くことによりセルを完
成させる。この最終的な形態において、アノード(60)
のための電気接続(63)は、セルの、カソード(40)の
ための電気接続(図示なし)とは反対側にある。PTFEエ
マルジョンをセルの全部品のためのシーラントとして使
用し、サンドイッチ構造全体を9つの締め付けロッド
(64)とばね(65)とで圧縮し、しっかりと保持する。
カソード室に対するアルミニウムプレート(43)は入り
口(66)及び出口(67)を有し、同様にアノード室に対
するアルミニウムプレート(42)も入り口及び出口を有
する(図示なし)。
第6図に示したセルのための循環系を第7図を用いて
説明する。アノード液及びカソード液は、タンク(rese
rvoirs)として作用する500mlタンク(70,70A)に入れ
られる。電解液はダイヤフラムポンプ(71,71A)によっ
て、通路(72,72A)を通してタンク(70,70A)に、及び
Platon(商標)流量計(73,73A)を通してセルの各室
(74,74A)に循環される。電解液は熱交換器(75,75A)
(1つのシェル内に2つの管)を通ってタンク(70,70
A)に戻る。熱交換機(75,75A)の各管はそれぞれカソ
ード液とアノード液回路として使用される。冷却装置
(図示なし)は温度1〜3℃の水を熱交換器に供給す
る。冷却水の温度は冷却ラインにある温度計(図示な
し)で監視され、アノード液及びカソード液の温度は、
対応するタンク(70,70A)に組み込まれた温度計(76,7
6A)で測定される。電解液は、PTFE管(図示なし)を介
して底部からセルの各室に入る。点(77,77A)において
電解液の試料を採取することができる。回路内の全ての
連結部は、締め付ける前にPTFEエマルジョンで封止され
ている。
作動モード a.クリーニング 実験前に、100%HNO3200mlを10分間循環させることに
より2つの隔室を洗浄し、その後タンクを空にした。
b.充填(Loading) 測定のために、実験の1時間前にN2O4シリンダーを、
砕いた氷を含む容器に入れ、N2O4が確実に液体状態で存
在するようにした。両タンクに対応する量のHNO3を充填
し、冷却系を作動させて循環させた(これは、N2O4添加
の際の不必要な蒸発を回避するために必要である)。使
用する系によって、冷却液の温度は約1℃であったが実
際の温度は約10℃であった。この熱はHNO3のポンプによ
るものである。単にシリンダーの弁を開き、シリンダー
を逆さにし、それを静かに振盪することにより、N2O4
氷内に維持されたメスシリンダー内に注入した。N2O4
ガラス漏斗を通してアノード液タンクにゆっくり加える
と、加える間循環及び冷却を維持したが常にいくらかの
蒸発が見られた。このために、電気分解の前に試料につ
いて測定した分析濃度を真の初期値として採用した。
c.電気分解 アノード液を混合した後、要求される電流を与えるた
めにセルに電圧を印加した。これは、実験の間手作業で
制御した。実験の間、異なる時点で両室から幾つかの試
料を採取し、且つ電圧及び温度を監視した。電気分解の
間、カソード液の色は淡黄色から赤茶色に変化し、アノ
ード液では逆の現象が観察された。電気分解の間、気体
の発生は観察されなかったが、実験の最後に近付くと、
N2O4の特徴的な色はアノード液から消え、アノード液流
中に封じ込められた小気泡の形態の気体発生が見られ
た。
d.方法の停止 まず電源を切り、次いでポンプ及び冷却系を停止し
た。それから2つのセル室を空にした。
e.安全予防策 実験の間、セルボックスのポリカーボネートスイング
ドア及び通風室シールドは閉じたままにしておいた。試
料を採取するときには作業員は常にゴム手袋と全面はね
除けシールドを使用した。装置は常に少なくとも2人の
作業員がいるところで使用した。
分析方法 HNO3溶液中に存在するN2O4濃度をN2O4の加水分解反
応: N2O4+H2O→NO3 -+NO2 -+2H+ によって形成される硝酸イオンを滴定することにより測
定した。形成された亜硝酸イオンはCe4+で酸化して硝酸
イオンにした。
A.亜硝酸(nitrite)の測定 方法 既知の容積(典型的には0.25cm3)の試料を既知の過
剰容積(典型的には50cm3)の硫酸セリウム(IV)標準
溶液(公称0.050M水溶液)に加え、それによって式: 2CeIV+NO2 -+H2O→2CeIII+NO3 -+2H+ に従って亜硝酸を酸化して硝酸にした。次いで過剰なセ
リウム(IV)を、Ferroin指示薬(青色から終点では赤
色へ)を使用して硫酸アンモニウム鉄(II)標準溶液
(0.100M水溶液)で滴定し測定した。
FeII(aq)+CeIV(aq)→FeIII(aq)+CeIII(aq) B.総酸性度の測定 方法 既知の容積(典型的には0.2cm3)の試料を既知の容積
(典型的には30cm3)の水酸化ナトリウム(0.2M水溶
液)標準溶液に加えた。次いで過剰なヒドロキシルイオ
ンを、フェノールフタレイン指示薬(藤色から終点では
無色へ)を使用して硫酸標準溶液(0.1M水溶液)で滴定
し測定した。酸滴定は、分配した容積が不明確であるの
であまり信頼性がなく、反応の結果、電気分解が進行す
るにつれてN2O4濃度が小さくなった。
実施例1〜6 本発明の装置を用い、電流密度及びN2O4濃度を種々に
変えて実験を行なった。それぞれの実施例の結果を表1
〜6に示す。
直列に接続された2つのセル装置(81,82)を使用す
る多段階系の回路図を第8図に示す。このセル装置はそ
れぞれ4つのセルからなり、さらにその各々は第6図に
示したタイプのセルであり、この図は弁を省略すること
によりある程度簡略化してある。
第1の段階の装置(81)のためのアノード液はタンク
(83)に貯蔵されており、N2O4のHNO3飽和溶液(84)を
下層に、液体N2O4(85)を上層に包含する。アノード液
は、1〜3℃の水が流れる冷却コイル(86)によって冷
却される。アノード液は遠心ポンプ(87)によって、遊
離の液体N2O4をタンク(83)に戻すN2O4セパレータ(8
6)を介して装置(81)のアノード室(81A)に循環され
る。装置(81)は、最大レベルのN2O5を生成する条件下
に作動される。
アノード室(81A)からでた電気分解されたアノード
液は、同様に冷却コイル(810)によって冷却された第
2のタンク(89)に送られ、そこから、第2の遠心ポン
プ(811)によって第2の装置(82)のアノード室(82
A)に循環される。装置(82)は、アノード液中のN2O4
濃度が最小レベルにまで小さくなるように作動される。
N2O5を豊富に含む流出物は、最終生成物として回収され
る前に酸素を除去する酸素分離器(812)を通される。
酸素は、N2O4濃度が低い状態でセルが作動されると形成
されることがある。
各カソード室(81B,82B)から出たカソード液はN2O4
抽出器(813)に送られ、そこでN2O4蒸気が留出され、
凝縮器(814)によって凝縮され、第1の段階のアノー
ド液タンク(83)に戻される。過剰なN2O4が留出された
残留液体カソード液は、冷却コイル(816)によって冷
却された第3のタンク(815)に回収され、遠心ポンプ
(817)によってカソード室(81A,82A)に再度循環され
る。過剰な廃カソード液は排出される。
2つのセル装置の作動条件は、密度表示計(818,818
A)及び流量計(819,819A)においてアノード液の密度
を監視することにより制御される。最終生成物中のN2O4
(不純物)濃度はUVアナライザ(820)によって測定さ
れる。
フロントページの続き (72)発明者 ウオルシユ,フランシス・チヤールス イギリス国、ハンプシヤー、フエアラ ム、ロツクヒース、ミルトン・グロー ブ・25 (72)発明者 バグ,グレビル・エバン・ゴードン イギリス国、エセツクス・イー・エヌ・ 19・1・エル・デイー、ウオルザム・ア ビー、モンクスウツド・アベニユー・77

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に平行な関係にある、アノード室内
    に設置されたアノードプレートとカソード室内に設置さ
    れたカソードプレートとを有する電気化学セルを提供
    し、 四酸化二窒素の硝酸溶液からなるアノード液を前記アノ
    ード室内に連続して通し、 四酸化二窒素の硝酸溶液からなるカソード液を前記カソ
    ード室内に連続して通し、 アノード室とカソード室の間に、前記室内に含まれる溶
    液の間でのイオン移動を可能とする隔膜を提供し、 アノード液及びカソード液をそれぞれアノード室及びカ
    ソード室に通す一方で、アノードとカソードとの間に電
    位差を与え、それによって電流がセル内を流れ、アノー
    ド室内に五酸化二窒素が形成されることを包含する五酸
    化二窒素の電気化学的生成方法であって、アノード液を
    前記アノード室に繰返して通し、アノードとカソードと
    の間の電位差を制御することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】アノード液中に所望の濃度の四酸化二窒素
    を維持するために、前記アノード液を四酸化二窒素を常
    に補充することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】アノード液中の四酸化二窒素の出発濃度が
    5重量%〜飽和の間であることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】アノード液中の四酸化二窒素の出発濃度が
    10〜20重量%であることを特徴とする請求項3に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】カソード液中の四酸化二窒素の濃度が5重
    量%〜飽和の間に維持されることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】カソード液中の四酸化二窒素の濃度が10〜
    20重量%に維持されることを特徴とする請求項5に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】カソード液及びアノード液の温度が5〜25
    ℃に維持されることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】アノードプレート及びカソードプレート間
    のセル電流密度が50〜1500アンペア・m-2に維持される
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】セル電圧が1.0〜20ボルトに維持されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】アノード電位(vs SCE)が+1.0〜+2.5
    Vであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】多段階方法を実施するために前記電気化
    学セルを2つ以上直列に連結し、各セルにアノード液を
    順次繰り返し通すことを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】直列に連結された電気化学セルの最後の
    セルのアノード液中のN2O4濃度が3重量%未満に低減さ
    れるように作動させることを特徴とする請求項11に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】段階ごとに一定の組成を有する定常状態
    で作動させる請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】作動条件を制御するために、少なくとも
    1つの段階においてアノード液の密度をセンサーで監視
    することを特徴とする請求項11に記載の方法。
JP63505087A 1987-06-17 1988-06-15 N2o5の電気化学的生成 Expired - Lifetime JP2693801B2 (ja)

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