JP2693647B2 - 目標自動類別方法 - Google Patents

目標自動類別方法

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JP2693647B2
JP2693647B2 JP3001533A JP153391A JP2693647B2 JP 2693647 B2 JP2693647 B2 JP 2693647B2 JP 3001533 A JP3001533 A JP 3001533A JP 153391 A JP153391 A JP 153391A JP 2693647 B2 JP2693647 B2 JP 2693647B2
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソーナ信号処理方法等
において、センサに入力された目標の情報から、該情報
源の種類や種別等を類別する目標自動類別方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次のような文献に記載されるものがあった。 文献;城戸健一著「ディジタル信号処理入門」(昭60
−7−20)、丸善、P.49−56 従来、例えばソーナで水中の物体から放射される音響信
号を検知する場合、一般に方位、及び周波数空間でのレ
ベルの極大点の時間的連なり(これを「ライン」とい
う)として音源信号を検知する方法が用いられる。ライ
ンの周波数、ゆらぎ等の情報は、目標音源に固有のもの
であり、該目標の類別を行う場合に重要な判定要素とな
る。これらのパラメータを用いて、自動的に目標の類別
を行う方法が、目標自動類別方法であり、その一例を図
を用いて説明する。図2は、従来の目標自動類別方法を
示すもので、音源の探知から目標の類別に至る一連の流
れの説明図である。従来の目標自動類別方法において、
N個のセンサ1−1〜1−Nに入力される時系列信号に
対し、FFT(高速フーリエ変換)/整相処理2では、
FFTと整相処理を行い、時系列信号を方位、及び周波
数空間上のレベルデータに変換し、自動探知/追尾処理
3へ送る。自動探知/追尾処理3では、方位、及び周波
数空間でのレベルの極大点(これを「イベント」とい
う)を検出し、それを時間的に追尾することにより、ラ
インLSの検出を行い、その検出結果をデータ統合処理
4へ送る。
【0003】データ統合処理4では、ラインLSの方位
情報から、同一音源に関するラインセットの組み合わせ
を生成し、該生成結果を特徴抽出処理5へ送る。特徴抽
出処理5では、各ラインLSの特徴抽出を行い、該特徴
要素として周波数の時間的な平均値fi、及び標準偏差
値σi(i=1,2,…,n)を抽出し、それらのデー
タをカタログ照合処理6へ送る。カタログ照合処理6で
は、探知したラインLSと、目標A,B,…からなるカ
タログ(目録)CAとの照合を行う。そのカタログ照合
処理の原理の説明図を図3に示す。図3(a),(b)
において、同図(a)は抽出したラインLSで構成(算
出)するパワースペクトラムS(f)の波形図、及び
(b)はカタログデータSo(f)の波形図である。
図3(a),(b)に示すように、カタログ照合処理6
では、自動探知/追尾処理3で検出されたラインLSの
周波数の平均値fi、及び標準偏差値σiをパラメータ
として、パワースペクトラムS(f)を次式(1)によ
り算出する。
【0004】
【数1】 一方、カタログ照合処理6では、カタログCAの周波数
とその変化幅をそれぞれFj,dFj(j=1,2,
…,m)として、カタログデータSo(f)を次
(2)により算出する。
【数2】 このとき、探知されたラインLSより求められたパワー
スペクトラムS(f)と、カタログデータSo(f)と
が、同一の目標である確信度CFは、次式(3)で計算
できる。
【数3】 これにより、目標の種類等を自動的に類別することがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
目標自動類別方法では、カタログCAにあるラインが、
音響信号等の伝搬特性や、受信するセンサ1−1〜1−
Nの特性等により、探知されなかったり、実験等による
カタログ収集時には得られていなかったラインが探知さ
れたりする場合がある。このような場合、従来の平均値
算出法を用いた目標自動類別方法では、誤探知、誤統
合、カタログデータの不備、探知ラインの欠落等に基づ
き、確信度が大幅に低下し、それによって目標類別精度
が低いという問題がある。そこで、この問題を解決する
ために、公知のデンプスター・シェーファーの理論を採
用することも考えられるが、この理論固有の問題も生じ
るので、未だ技術的に充分満足のゆく目標自動類別方法
を得ることが困難であった。本発明は、前記従来技術が
持っていた課題として、目標類別精度が低い等といった
点について解決した目標自動類別方法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解
決するために、目標自動類別方法において、次のような
特徴抽出処理と比較照合処理と確信度演算処理とを実行
して、目標の自動類別を行うようにしている。 前記特徴
抽出処理では、目標の周波数情報から複数の狭帯域信号
の特徴情報を抽出する。前記比較照合処理では、前記特
徴抽出処理によって抽出された複数の狭帯域信号から、
カタログに属する前記目標の各狭帯域信号に最も近い平
均周波数値を持つ該抽出された狭帯域信号を1つ選定
し、この狭帯域信号の平均f値及び標準偏差値σと、該
カタログに属する目標の狭帯域信号の周波数F及び周波
数変化幅dFとを比較照合し、肯定の確信度c (i=
1,2,…,n)を割り当てると共に、不明の確信度を
(1−c )で割り当てる。さらに、前記確信度演算処
理では、前記カタログに属する全ての狭帯域信号に関す
る前記肯定の確信度c 1 ,c 2 ,…,c n c=1−(1−c 1 )・(1−c 2 )・…・(1−c n にて合成して前記目標に対する確信度cを計算する。
【0007】
【作用】本発明によれば、以上のように目標自動類別方
法を構成したので、比較照合処理では、特徴抽出処理で
抽出された狭帯域信号の特徴情報に基づき、該特徴情報
の狭帯域信号とカタログの対応する狭帯域信号との比較
照合を行って確信度の割り当てを行い、その結果を確信
度演算処理へ与える。確信度演算処理では、デンプスタ
ー・シェーファーの理論に基づき、目標に対応付けられ
た複数の狭帯域信号の確信度の合成を行う。これによ
り、誤探知、誤統合、カタログデータの不備等があって
も、確信度の低下の防止等が図れる。従って、前記課題
を解決できるのである。
【0008】
【実施例】図4は、本発明の実施例の概念を説明するた
めの目標自動類別方法の説明図である。なお、図4中、
1 ,f2 ,f3 は周波数の平均値、σ1 ,σ2 ,σ3
は周波数の標準偏差値、F1 ,F2 ,F3 はカタログC
Aの周波数、dF1 ,dF2 ,dF3 は周波数の変化
幅、c,c1 ,c2 ,c3 は確信度である。本実施例で
は、デンプスター・シェーファーの理論に基づく推論方
法を用い、確信度の割り当て、及び合成を行うことによ
り、目標の類別を行うようにしている。その概念を以下
説明する。例えば、ソーナの入力信号から探知したライ
ンLS1が目標AのラインLA1と同一である確信度は
1 である。このとき、全体を1として、1からc1
引いた残りは、不明の確信度を表す。ここで、不明と
は、ある仮説に対して肯定でも否定でもない状態(即
ち、どちらかわからない状態)を意味する。仮説を肯
定、または否定する情報が得られると、不明の量は小さ
くなり、肯定、否定の量が大きくなる。
【0009】仮説Hを次のように定義する。H:探知さ
れたラインは目標Aのラインである。図4の例では、仮
説Hを肯定する3つの証拠が得られており、確信度はそ
れぞれc1 、c2 、c3 となっている。これらを合成す
るには、最初に2つの証拠による確信度c1 、c2 を合
成し、その結果と3つ目の確信度c3 を合成するという
手順で行う。2つの証拠による確信度の合成は、デンプ
スターの規則を用いて、次式(4)のようになる。 c´=1−(1−c1 )・(1−c2 ) ・・・(4) 同様に、この式(4)の結果を用いて次式(5)によ
り、3つの証拠による確信度cが得られる。 c=1−(1−c´)・(1−c3 ) ・・・(5) 以上がデンプスター・シェーファーの理論に基づく推論
方法である。本実施例では、仮説に対する肯定、不明の
2つの状態を仮定し、否定の状態を考えない。これは、
カタログCAに対応するラインLSの存在は仮説の肯定
の裏付けとなるが、カタログCAに対応するラインLS
が存在しないと、またはカタログCAにないラインLS
を探知したことが否定する証拠とはなり得ないことを示
す。即ち、誤探知、誤統合、カタログデータの不備、探
知ラインLSの欠落等の種々の要因により、対応のとれ
ないラインLSが存在することがあり得るからである。
【0010】次に、図4の概念を用いた目標自動類別装
置の概略の機能ブロック図を図1に示す。図1の目標自
動類別装置は、図示しないセンサで検出されたイベント
IVの周波数情報を逐次入力する入力端子10を有して
いる。入力端子10には、各イベントIVの周波数情報
から平均値fi、及び標準偏差値σi(i=1,2,…
n)等の特徴要素を抽出する特徴抽出手段11が接続さ
れている。特徴抽出手段11には、特徴要素とカタログ
の比較及び照合を行って確信度の割り当てを行う比較照
合手段12が接続され、該比較照合手段12に記憶手段
13及び確信度演算手段14が接続されている。記憶手
段13は、目標A,B,C,…からなるカタログデータ
を保存するメモリで構成されている。確信度演算手段1
4は、比較照合手段12の出力を入力し、デンプスター
・シェーファーの理論に基づき、確信度の計算を行って
該確信度の合成を行う機能を有している。この確信度演
算手段14の出力側には、確信度の上位候補を選択する
目標選択手段15が接続され、さらにその出力側に、確
信度上位のカタログを表示するCRT等の表示手段16
が接続されている。なお、特徴抽出手段11、比較照合
手段12、確信度演算手段14及び目標選択手段15
は、集積回路等を用いた個別回路、或いはプロセッサ等
によるプログラム制御により構成される。
【0011】以上のような目標自動類別装置を用いた目
標自動類別方法について説明する。図示しないセンサで
受信されたイベントIVの周波数情報は、入力端子10
を介して逐次、目標自動類別装置内の特徴抽出手段11
へ入力される。特徴抽出手段11では、入力された周波
数情報に基づき、全てのラインLSの狭帯域信号からな
る平均値fi、及び標準偏差値σi(i=1,2,…,
n)を計算し、その計算結果である特徴情報を比較照合
手段12へ送る。比較照合手段12では、イベントIV
の平均周波数及び標準偏差と、記憶手段13に保存され
た最も近い周波数を持つカタログデータの周波数及び変
化幅とを比較し、類似度、つまり与えられたカタログデ
ータと同一である確信度を割り当て、その結果を確信度
演算手段14へ送る。確信度演算手段14では、デンプ
スターの規則を用いて前記式(4)及び式(5)に従
い、比較照合手段12で割り当てられた確信度を合成
し、カタログデータの各目標A,B,C,…に対する確
信度を計算し、その計算結果を目標選択手段15へ送
る。目標選択手段15では、確信度の上位にある目標候
補を選択し、その選択結果を表示手段16へ送って表示
する。
【0012】このように、本実施例では、確信度演算手
段14により、デンプスター・シェーファーの理論に基
づき、仮説Hの肯定、不明を定義する確信度を計算す
る。そのため、従来の方法では解決できなかった誤探
知、誤統合、カタログデータの不備、探知ラインLSの
欠落等による類別精度の劣化の問題を解決できる。例え
ば、データの誤統合により、目標A,Bのラインが1つ
の目標(即ち、同一目標)と判定され、その目標の類別
を行う場合、従来の方法では、目標A,Bに対する確信
度が両方とも小さい値となってしまう。これに対して本
実施例では、目標A,Bの両方とも大きな確信度の値が
得られ、それによって目標の類別精度が向上する。ま
た、記憶手段13に保存されるカタログデータに欠けて
いる情報がある場合、従来の方法では、この欠落情報を
得たときに、確信度が小さくなってしまう。これに対し
て本実施例では、このような問題が生じないので、精度
のよい目標の類別が可能となる。なお、本発明は上記実
施例に限定されず、目標選択手段15の選択結果を印刷
により表示したり、或いは本発明の類別方法をソーナ以
外のレーダ等の種々の用途に適用できる。
【0013】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、比較照合処理により、特徴抽出処理で抽出された
狭帯域信号とカタログの対応する狭帯域信号との比較照
合を行い、その比較照合結果に基づき、確信度演算処理
により、デンプスター・シェーファーの理論に基づき、
目標に対応付けられた複数の狭帯域信号の確信度の合成
を行うようにしている。そのため、誤探知、誤統合、カ
タログデータの不備、探知ラインの欠落等があっても、
大きな確信度値が得られ、それによって目標類別精度を
向上できる。さらに、本発明では、比較照合処理におい
て、割り当てた確信度を肯定の確信度として用い、照合
に用いる周波数の平均値、標準偏差値等の情報をカタロ
グに含まれる狭帯域信号に対応する数に制限し、確信度
演算処理において、肯定と不明のみを用いたデンプスタ
ー・シェーファー理論に基づく確信度計算を行っている
ので、次の(a)〜(c)のような効果もある。
【0014】(a) デンプスター・シェーファー理論
において設定が困難な確信度の値が容易に設定できる。 (b) 確信度を肯定と不明に関する量と見なすことに
より、情報の欠落による確信度が低下するという相関処
理に特有の問題が解決できる。 (c) 入力情報をカタログに含まれる狭帯域信号に対
応する数に制限することで、情報が多ければ多いほど確
信度が上昇してしまう(即ち、限りなく1に近づく)と
いう、肯定と不明のみを用いたデンプスター・シェーフ
ァー理論固有の問題が解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す目標自動類別装置の機能
ブロック図である。
【図2】従来の目標自動類別方法の説明図である。
【図3】図2中のカタログ照合処理の説明図である。
【図4】本発明の実施例の概念を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
11 特徴抽出手段 12 比較照合手段 13 記憶手段 14 確信度演算手段 15 目標選択手段 16 表示手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標の周波数情報から複数の狭帯域信号
    の特徴情報を抽出する特徴抽出処理と、 前記特徴抽出処理によって抽出された複数の狭帯域信号
    から、カタログに属する前記目標の各狭帯域信号に最も
    近い平均周波数値を持つ該抽出された狭帯域信号を1つ
    選定し、この狭帯域信号の平均値f及び標準偏差値σ
    と、該カタログに属する目標の狭帯域信号の周波数F及
    び周波数変化幅dFとを比較照合し、肯定の確信度c
    (i=1,2,…,n)を割り当てると共に、不明の確
    信度を(1−c )で割り当てる比較照合処理と、 前記カタログに属する全ての狭帯域信号に関する前記肯
    定の確信度c 1 ,c 2 ,…,c n c=1−(1−c 1 )・(1−c 2 )・…・(1−c n にて合成して前記目標に対する確信度cを計算する確信
    度演算処理とを実行して、 前記目標の自動類別を行うことを特徴とする目標自動類
    別方法。
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JP2776781B2 (ja) * 1995-12-12 1998-07-16 防衛庁技術研究本部長 多目標信号自動分離方式
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