JP2693582B2 - 波長変換素子 - Google Patents

波長変換素子

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    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/37Non-linear optics for second-harmonic generation
    • G02F1/377Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure

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  • Nonlinear Science (AREA)
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  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、非線形光学効果によって入射光(以下、
基本波という)の整数分の1の波長の光(以下、高調波
という)を得る波長変換素子に関する。
「従来の技術」 従来、非線形光学効果を利用することによって波長変
換を行なう技術として、気体レーザ、あるいは固体レー
ザの光を基本波として、その高調波を得る試みがなされ
ており、実際に既に一部のものでは実用化がなされてい
る。
しかしながら、現在実用化がなされているものは変換
効率が低く、また、ガスレーザ、あるいは固体レーザを
使うために装置が大きく可搬性に乏しく、また装置が高
価なものとなるので工場や大学、あるいは研究所といっ
た限られた場所での利用に留まっている。
一方、半導体レーザは、小型軽量、高効率、長寿命、
廉価といった優れた特徴を有するものであるため、この
半導体レーザの光を基本波として、その高調波を得るた
めの試みもなされている。しかし、半導体レーザは十分
な光強度が得られないので、高調波発生効率が低く、未
だ実用化のレベルに至っていない。
ここで、高調波の発生効率を高める為には、基本波と
発生した高調波との間の光の位相整合を保つことが必要
である。即ち、基本波が伝搬する各点において高調波が
発生するため、基本波と高調波との位相整合が保たれて
いなければ打ち消し合ってしまうからである。
従来、非線形光学効果を利用して波長変換を行なう装
置において、基本波と高調波との位相整合を実現するた
めの技術として、(1)非線形光学結晶の複屈折を利用
する技術、(2)導波路内を伝搬する基本波及び高調波
が伝搬モードごとに導波路構造に依存して分散が異なる
ことを利用する技術(例えば、応用物理第56巻12号(19
87)p49〜p53)などがある。
「発明が解決しようとする課題」 しかし、前者においては、結晶が有する非線形感受率
と複屈折とから決定される位相整合条件(タイプI及び
タイプIIの位相整合条件)を満たす物質でなければなら
ない。更に、非線形光学物質のバルク単結晶を用いて、
偏光方向、結晶軸と光線軸との角度を厳密に調整したの
ち、屈折率の温度依存性を排除するために、厳密な温度
管理を必要とする。この方法で位相整合を実現している
ものとして、大出力レーザ用SHGユニットがあるが、か
なり大きく高価な装置となる。例えば、半導体レーザ用
のSHGユニットとして使用することを考えると、小型軽
量、廉価といったメリットを十分に活かすことができな
い。
また、後者においては理論に基づく導波路構造を作製
することが難しい。仮に導波路構造を作製することがで
きたとしても、導波路の減衰を抑え、理論に基づく寸法
精度で再現性良く導波路を作製することは非常に難し
い。
この発明の目的は、全く新しい光学的な原理に基づい
て、基本波と高調波との間の光の位相整合を実現するこ
とによって、従来の波長変換素子では得られなかった、
高い変換効率を持つ波長変換素子を提供することにあ
る。
「課題を解決するための手段」 この発明は、第1の誘電体、金属薄膜、非線形薄膜導
波路および第2の誘電体がこの順に配置され、第1の誘
電体に外部より入射した光の整数分の1の波長の光が非
線形薄膜導波路より出射するようにしたものである。
「作 用」 上述構成においては、金属薄膜4に励起される表面プ
ラズモンのエレクトリックフィールドエンハンスメント
効果によって発生した極めて強い交番電場が導波路5と
金属薄膜4との境界近傍に印加される。そして、この交
番電場によって導波路5の端面より高調波が発生する。
この場合、金属薄膜4の膜厚d、導波路5の深さTを選
択することにより、入射光線と発生した高調波との間の
光の位相整合がとられる。
「実 施 例」 以下、図面に基づいて、この発明の一実施例について
説明する。
第1図は、この発明に係る波長変換素子の一実施例の
構成を示す一部断面図である。
同図において、1は入射されるP偏光基本波レーザ光
であり、2は伝搬定数調整のためのプリズム、3は第1
の誘電体、4は金属薄膜、5は非線形光学薄膜導波路、
6は第2の誘電体である。
まず、高調波発生の原理を簡単に説明する。
P偏光基本波レーザ光1をプリズム2の底面2aにプリ
ズム2と誘電体3の屈折率により決まる臨界角以上の角
度で入射せしめると、プリズム2の下面の誘電体3の層
にエバネッセント波と呼ばれる光がしみだす。このエバ
ネッセント波の波数が、主として金属薄膜4の屈折率と
膜厚dおよび導波路5の屈折率とから決まる金属表面プ
ラズモン(励起された金属表面プラズマ振動を量子化し
たもの)の伝搬定数と一致したとき、金属表面プラズモ
ンを強く励起することができる。
このとき、金属表面プラズモンのエレクトリックフィ
ールドエンハンスメント効果(電場の強度が金属−誘電
体界面で入射光線の数十倍になる効果)により発生した
極めて強い交番電場が導波路5と金属薄膜4との界面近
傍に印加される。この交番電場により、導波路5から第
2高調波が発生する。特に、このフィールドエンハンス
メント効果により、第2高調波は非常に高高率で発生す
る。
発生した第2高調波は導波路5の伝搬条件に従って伝
搬し、導波路5の素子端面7から射出される。
次に、金属表面プラズモンと、フィールドエンハンス
メント効果について詳細に説明する。
金属薄膜に電磁波を照射すると、振動数と伝搬定数が
等しいときには、金属中の伝導電子と正イオンが電離状
態になったプラズマが励起される。このプラズマと呼ば
れる電離状態の系では、電荷分布の平衡が乱されると電
気的中性を維持しようとして、電子が集団で運動し縦波
の振動が起きる。これがプラズマ振動である。このプラ
ズマ振動(堆積プラズマ振動という)の他に表面プラズ
マ振動と呼ばれる波が存在する。この表面プラズマ振動
による電場は金属表面に平行に方向には周期的な波動の
形態を取り、金属表面に垂直な方向には指数関数的に減
少している。表面プラズマ振動の角振動数の上限値ωs
と体積プラズマ振動の下限値ωpの関数は次式によって
表される。
ωs:表面プラズマ振動の角振動数の上限値 ωp:体積プラズマ振動の角振動数の下限値 上述の金属表面プラズモンとは、励起された表面プラ
ズマ振動を構成する電子の集団運動を量子化したもので
ある。角振動ωの金属表面プラズモンのエネルギーはh
ωで表される。
表面プラズモンの分散は、金属と金属に接する誘電体
の誘電率により概ね定まる。ここで、簡単に説明を行な
うために、金属と誘電体の界面のみからなる場合の表面
プラズマ波の分散を求めると、次式のようになる。
ここで、kSP (ω):金属表面プラズモンの伝搬定数 ω:金属表面プラズモンの角振動数 εm(ω):金属の比複素誘電率(εm=ε
m′+iεm″) ε(ω):誘電体の比誘電率 金属の誘電率は可視光領域では、εm′<0であるた
め、kSP (ω)の実数部分(伝搬定数を表す)が正の数
となるためには、|εm′|>εでなければならない。
また、表面プラズマ振動の減衰を抑えると共に、フィー
ルドエンハンスメント効果を大きくするためには、|ε
m′|が大きく、εm″が小さい金属を選択する必要が
ある。実際の金属としては、銀、金、銅などがこの条件
を満たす。特に、銀が良好な特性を有している。
表面プラズモンの減衰を決めている波数の虚数部分Im
(kSP (ω))は、以下のように近似的に表される。
ε :誘導体の比誘電率 εm′:金属の複素比誘電率の実数部分 εm″:金属の複素比誘電率の虚数部分 したがって、|εm″/εm′2|の小さいものほど光
の伝搬ロスが小さいといえる。例として1.1ev(波長1.1
27μm)の光において、様々な金属の|εm″/εm′
2|の値を示すと下記の様になる。
金 属 |εm″/εm′2| この結果から、概ね|εm″/εm′2|<2×10-3
選択すればよい。
上述した表面プラズモンの分散の式と、下記の通常光
線の伝搬定数の分散の式 ここで、k(ω):通常光線の伝搬定数 θ :入射角 とを比較すると、すべての角振動数領域で、表面プラズ
マの伝搬定数の実成分は、通常光線の伝搬定数よりも大
きくなる[Re(kSP (ω))>k(ω)]ことから、表
面プラズモンは非輻射性の電磁波である。従って、通常
の光線では表面プラズモンを励起することはできない。
表面プラズモンを励起するには、通常光線より大きな伝
搬定数をもっている光線を介する必要がある。本例にお
いては、伝搬定数を変えるために、屈折率の大きなプリ
ズム底面での全反射を用いている。つまり、プリズム2
よりエバネッセント波を発生させるものである。なお、
回折格子などを用いて、伝搬定数の大きい光線を発生さ
せてもよい。
上述したように、表面プラズモンが非輻射性の電磁波
であることから、その電磁波エネルギーは、金属界面近
傍の極めて狭い領域(数分の1〜1波長程度の深さ)に
閉じ込められる。このため、誘電体層の金属界面近傍
で、特に、金属表面に垂直なベクトルをもつ電場の振幅
強度が増大する。この現象がエレクトリックフィールド
エンハンスメント効果である。多層膜の構成を最適化す
ることで、入射光の数十倍の電場振幅強度を得ることが
可能である。すなわち、入射光強度を数百〜千倍程度に
強くした場合と同様の効果が得られる。従って、素子の
小型化、低出力レーザへの適用に対して非常に有効であ
る。また、フィールドエンハンスメント効果は、金属表
面に垂直な方向の電場において著しいことから、非線形
分極軸の方向が金属表面に垂直となるように、非線形光
学結晶を加工することで、より大きな非線形効果を得る
ことができる。
金属薄膜4の膜厚dを数100Å程度にした場合には、
薄い金属膜の表面プラズモンは、上下2つの界面のプラ
ズマモードの混成が生じる。この場合、伝搬定数kSP
(ω)は、次の式の解によって表される。
ここで、 a1={kSP (ω) −(ε1(ω)ω2/C2)}
1/2 a2={kSP (ω) −(ε2(ω)ω2/C2)}
1/2 am={kSP (ω) −(εm(ω)ω2/C2)}
1/2 ε1:誘電体3の比誘電率 ε2:非線形光学薄膜導波路5の比誘電率 d:金属薄膜4の膜厚 (1)式が示すように、金属薄膜4の膜厚dを調整す
ることにより、分散の状態を変化させることができる。
次に、非線形光学素子の位相整合条件について説明す
る。
本例において、角振動数ωの表面プラズモンが発生す
ると、金属薄膜4と接している導波路5の内部で、2ω
の角振動数を有する第2高調波が発生する。この発生し
た第2高調波は、導波路5の伝搬モードに従い伝搬す
る。
このことから位相整合条件は、角振動数ωの表面プラ
ズモンと伝搬定数kSP (ω)と、導波路5を伝搬する2
ωの光の伝搬定数kWG (2ω)とを一致させることであ
る。
表面プラズモンの伝搬定数は、(1)式に従い、誘電
体3、金属薄膜4および導波路5の屈折率と金属薄膜4
の膜厚dから定まる。
一方、導波路の伝搬定数kWG (2ω)は、以下の
(2)式によって表される。
ここで、 a1={kWG (2ω) −(ε1(2ω)4ω2/
C2)}1/2 a2={kWG (2ω) −(ε2(2ω)4ω2/
C2)}1/2 a3={kWG (2ω) −(ε3(2ω)4ω2/
C2)}1/2 ε1:誘電体3の比誘電率 ε2:非線形光学薄膜導波路5の比誘電率 ε3:誘電体6の比誘電率 T:非線形光学薄膜導波路5の深さ m:モード番号(0以上の整数値) 従って、導波路5の伝搬定数は、導電体3、誘電体6
および導波路5の屈折率と深さTにより定まる。
これら(1)式および(2)式を連立させることによ
り、Tおよびdのパラメータを選択することができる。
第2図には、導波路5として、LiNbO3プロトン交換導
波路を用いた場合のTとdの関係を示している。この図
からも明かなように、Tまたはdを比較的自由に選択す
ることが可能である。
これは、モード結合型のSHG素子が、その導波路パラ
メータを離散的にしか選択できないことに比べ、位相整
合条件を満たすうえで遥かに有利である。また、このよ
うに位相整合条件を連続的に選択できることは、金属薄
膜4あるいは導波路5のいずれかの層を作製した後に、
光学的な検査を行ない、しかる後に他方の層を先に作製
した層の光学定数に合わせて作製することができるため
に、素子作製上の歩留り向上にも有利である。すなわ
ち、素子を構成するに際して、まず導波路5(仮に、こ
の導波路深さをT1とする)を作製し、しかる後に導波路
5の上にT1に対応するd0,d1,d2,d3のいずれかの値を持
った金属薄膜4を形成すればよい。また、逆にd1の膜厚
の金属薄膜4を作製した場合には、それに対応するT1,T
2,T3のいずれかの導波路深さをもつ導波路5を形成すれ
ばよい。また、このように位相整合条件を連続的に選択
できることは、金属薄膜4あるいは導波路5のいずれか
の層を作製した後に、光学的な検査を行って、他方の層
をはじめに作製した層の光学定数に合わせて作製するこ
とができるために、素子作製上の歩留り向上にも有利で
ある。
このように、(1)式と(2)式を連立させることに
より、金属薄膜4の厚さd、導波路5の深さTを選択し
て、角振動数ωの表面プラズモンの伝搬定数と導波路5
を伝搬する2ωの光の伝搬定数とを一致させることがで
き、これにより導波路5の端面7より2ωの角振動数を
有する第2高調波が発生する。
また、誘電体3の比誘電率ε1、導波路5の比誘電率
ε2、誘電体6の比誘電率ε3および金属薄膜4の複素
比誘電率εmは、以下のように選択される。すなわち、
εmは上述のようにフィールドエンハンスメント効果を
得ることができるような値に選択される。また、ε1、
ε2、ε3の値は導波路5に光を導くため、ε2>ε1,
ε3の関係を満足するように選択される。
また、上述したように決定された表面プラズモンある
いは角振動数2ωの伝搬定数とエバネッセント波の波数
を一致させる必要がある。
エバネッセント波の波数ベクトルkは光学部品として
プリズム2を用いた場合、 k=ω/c×n×sinθ (n:プリズムの屈折率) で表されるため、プリズムの屈折率と入射光の角度を選
ぶことにより、調整が可能となる。
なお、上述したように、表面プラズモンが非輻射性の
電磁波であるために、原理上、基本波は導波路5内を伝
搬できない。従って、素子の外部に基本波を除去するた
めにフィルタなどを配置する必要がなく、素子を小型化
することができるという利点がある。
以下に、本発明の具体的実施例を揚げる。
[実施例1] 基本波レーザ光1として波長1064nmのNd:YAGレーザ
光、プリズム2として屈折率3.1090のGaPプリズム、誘
電体3として厚さ約100Å、屈折率1.0003の空気層、金
属薄膜4として屈折率0.234+7.14iの銀薄膜、導波路5
として導波路深さTが4μmのLiNbO3プロトン交換導波
路(導波路部分の屈折率2.2583(1064nm)、2.3790(53
2nm)、基板部分の屈折率2.1557(1064nm)、2.2341(5
32nm)、を用いた場合、理論上銀薄膜の膜厚dは350〜6
00Åであればよい。実際、銀薄膜の膜厚dが400Åの素
子を作製し、伝搬定数2.338に相当する角度で基本波レ
ーザ光1をプリズム2に入射したところ、素子端面から
波長532nmの光が放出された。
[実施例2] 基本波レーザ光1として波長1064nmのNd:YAGレーザ
光、プリズム2として屈折率2.4805のTiO2プリズム、誘
電体3として厚さ約100Å、屈折率1.0003の空気層、金
属薄膜4として屈折率0.234+7.14iの銀薄膜、導波路5
として屈折率2.093(1064nm),2.485(532nm)、導波路
深さTが2μmのMNA(2メチル4ニトロアニリン)薄
膜を用い、誘導体6としてガラス基板を用いた場合、理
論上銀薄膜dは、350〜450Åであればよい。実際、銀薄
膜の膜厚dが400Åの素子を作製し、伝搬定数1.780に相
当する角度で基本波レーザ光1をプリズム2に入射した
ところ、素子端面から波長532nmの光が放出された。
なお、導波路5の材料としては、上述の[実施例
1]、[実施例2]で使用されたものに限定されるもの
ではない。要は、非線形光学特性を有する材料であれば
よい(一般に、誘電率は1.5以上)。
例えば、GaSb、GaAs、N−(4−nitrophenyl)−
(L)−prolinol、PbTiO3、Ba2NaNb5O15、3−methyl
−4−nitropyridine−1−Oxide、Sr0.5Ba0.5Nb2O6、B
aBo3等であってもよい。
また、誘電体3としては、上述の他に、ガラス(誘電
率は約1.5)、AlN(誘電率は約2)等であってもよい。
また、上述実施例では、第2高調波を発生させる例に
つき述べたものであるが、第N(N=3,4,・・・)高調
波を発生させる際には、それに対応した導波路5の伝搬
定数((2)式に対応)を求め、これと(1)式とを連
立させることにより、導波路5の深さT、金属薄膜4の
膜厚dのパラメータを選択できる。これにより、第N高
調波を良好に発生させることができる。
また、上述実施例においては、入射光線の波長を1064
nmとし、光源としてNd:YAGレーザを用いたが、この発明
はこれに限定されるものではなく、III−V族半導体を
用いたレーザあるいは気体レーザでもよい。これによ
り、入射光線の波長を種々に選択することができる。
ここで、エバネッセント波の波数、金属表面プラズモ
ンの伝搬定数、導波路5を伝搬する光の伝搬定数は、い
ずれも屈折率に依存しており、一方、ある物質に入射す
る光の波長が短くなると、物質の屈折率は大きくなる。
このため、入射光線の波長、つまり射出したい光の波長
によって、この発明を構成する材料を最適化することが
必要である。
また、上述実施例においては、入射光よりも伝搬定数
の大きい光線を射出させる光学部品として、エバネッセ
ント波を生ぜしめるプリズム2を用いたが、この発明は
これに限定されるものではなく、上述したように回折格
子であってもよい。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、構造的に簡
単かつ小型とでき、しかも高調波発生率の高い波長変換
素子を得ることができる。
また、位相整合条件を容易に満たすことができ、バル
クで位相整合条件の取れない素材を用いることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る波長変換素子の一実施例を示す
構成図、第2図は第1図例の簡略説明図である。 1……レーザ光 2……プリズム 3……第1の誘電体 4……金属薄膜 5……非線形光学薄膜導波路 6……第2の誘電体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基本波を該基本波の整数分の1の波長を有
    する高調波に変換する波長変換素子であって、 該波長変換素子は、第1の誘電体と金属薄膜と非線形薄
    膜導波路と第2の誘電体とを有しており、該第1の誘電
    体と該金属薄膜と該非線形薄膜導波路と該第2の誘電体
    とはこの順に配置されており、 該基本波は、該金属薄膜の表面に沿って表面プラズモン
    が励起されるように該第1の誘電体に入射され、 該表面プラズモンのエレクトリックフィールドエンハン
    スト効果を利用して該非線形薄膜導波路内に該高調波を
    発生させ、かつ、該表面プラズモンの伝搬定数と該非線
    形薄膜導波路を伝搬する該高調波の伝搬定数とを一致さ
    せることにより、該非線形薄膜導波路内に該基本波を励
    起することなく、該表面プラズモンと該非線形薄膜導波
    路内の該高調波との間で直接的に位相整合を実現させる
    ことを特徴とする、波長変換素子。
JP1153656A 1988-06-16 1989-06-16 波長変換素子 Expired - Lifetime JP2693582B2 (ja)

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