JP2691744B2 - 鉄溶融還元製錬操業方法 - Google Patents

鉄溶融還元製錬操業方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は鉄鉱石あるいはその予備処理物と石炭あるい
はその予備処理物から溶融鉄合金を製造する方法に関す
る。
(従来の技術) 量産鉄合金(銑鉄)は焼結鉱、ペレットおよびコーク
ス等を高炉に装入し所謂高炉法で製造されてきた。
これに対して溶融還元法は、鉄鉱石を塊成化せず、ま
た、石炭をコークス化せずに鉄合金の製造を可能にする
ことによって、高炉法の持つ欠点、すなわち、原料自由
度の小さいこと(例えば石炭については粘結性を有する
所謂原料炭が必要)、工程数が多いこと、設備建設費が
高く大量生産以外では成り立ちにくいこと、操業の自由
度が小さいことなどの問題を解決することを狙ってい
る。
これまで種々の研究が行なわれてきた結果、鉱石につ
いては塊成化しなくても歩留り高く添加出来るようにな
ってきたが、石炭については溶融還元炉で使用すると次
のような問題があることがわかってきた。
(1)所定の有効熱量を得るための酸素ガス原単位が高
い。なお、酸素ガス原単位にほぼ比例してダスト発生量
および耐火物溶損も増加するので製造コストに及ぼす影
響が大きい。
(2)炭素バランスおよび熱バランスから計算される必
要石炭量を投入しただけではスラグがフォーミング(泡
立ち)を起こして操業が不安定になり、また、鉄分歩留
り低下を引き起こす。
(3)耐火物溶損量が著しい場合がある。その場合、耐
火物成分(マグネシア、クロム酸化物など)がスラグ中
に入り、スラグ有効利用に悪影響を及ぼす。
鉄合金(銑鉄)製造の変動コストは、鉱石、石炭の単
価のほかに酸素ガス、石灰、耐火物の原単位および鉄分
歩留りによって決まる。石炭を直接使用することにより
石炭の単価は低くてできても酸素ガス、石灰、耐火物な
どの原単位が高くなり、かつ鉄分歩留りが低下すれば総
合製造コストはかえって高くなる恐れがあり、現行高炉
法の問題点を解決できる実用的な鉄合金(銑鉄)を製造
する手段を提供するという本来の目標を果たすことが出
来ない状態にある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、炭材として全量コークス使用(その
場合には設備費の高いコークス炉が必要)に依存せず
に、酸素ガス、石灰、耐火物の原単位上昇を抑制し、か
つ、生成スラグも有効利用しやすい成分系にできる鉄溶
融還元製錬条件を提供し、現行高炉法の問題点を解決す
るとともに安価に鉄合金(銑鉄)を製造できるようにす
ることである。
(課題を解決するための手段) 溶融還元工程において炭材の銘柄がどのような影響を
及ぼすかを5t規模転炉型実験設備を用いて試験を行なっ
た。その結果、次のようなことが明らかになってきた。
即ち、石炭の影響は主として固定炭素分と揮発分(何
れも工業分析による値)の含有量によってほぼ一義的に
結果が整理出来ることがわかった。
溶融還元工程における炭材の機能は次の3点である。
(1)還元材としての作用 (2)燃焼発熱材としての作用 (3)スラグ中に存在してスラグフォーミングを抑制す
る作用 その各々に対して、炭材中の炭素分は、固定炭素と揮
発分によって作用効果が次のように異なることがわかっ
た。
炭材を共存させているスラグに酸素ガスを吹きつけるの
で固定炭素分の燃焼がおこる。その値は実績値を解析し
たところ、0.2〜0.3kg/O2−Nm3であった。
溶融還元炉に装入される酸化鉄の還元と浸炭にはほと
んど固定炭素しか利用できない。また、スラグフォーミ
ング防止に利用できるのは固定炭素分である。したがっ
て必要固定炭素について次式の関係が成立する。
石炭量(kg/時間)>100/{(固定炭素)・〔上吹き吹
酸量(Nm3/時間)+鉄原料添加速度(kg/時間)×0.007
5×(鉄原料中、鉄と結合している酸素含有量(重量
%))〕}……(2) もし、装入される石炭中の固定炭素分が(2)式の条
件を満足しないとスラグ中残留炭材量が減少してやがて
スラグフォーミングをおこすことになる。すなわち、不
安定状態である。
2次燃焼率を上げるほど単位酸素ガスあたりの発熱量
は増加する。しかし、石炭の揮発分含有量によってきま
るある2次燃焼率以上では着熱効率が低下するので、発
熱量と着熱効率の積である有効熱量は低下することにな
る。この関係を第2図に示す。
また、無効熱量、すなわち排ガスのスパーヒートの上
昇によって耐火物が許容上限を越えることになり、耐火
物原単位が急増することになる。この限界条件を第2図
中に示している。
この図から、酸素ガスおよび耐火物の面から、適正な
石炭のVM含有量と2次燃焼率の関係として(1)式がき
まる。なお、装入炭材については種々の銘柄の組み合わ
せを試験したが、平均のVM含有量としてほぼ一義的に整
理できる。
以上のように、本発明の目的を達するためには、石炭
の装入量に関しては(2)式の関係を満足すること、装
入石炭の平均VM含有量と炉内2次燃焼率の間には次に示
す(1)式の関係を満足することが必要である。
−10≦(2次燃焼率(%)+炭材揮発分含有量(重量
%)−60)≦10……(1) 本発明は、その目的を達成するために、ガス撹拌され
た溶融物に石炭などの炭材と酸化鉄を含む鉄原料を添加
しつつ酸素ガスを上吹きして溶融還元を行なう工程にお
いて、添加する炭材の平均揮発分含有量と平均2次燃焼
率((容量%CO2×100)/(容量%CO+容量%CO2))
の間に、(1)式で示される条件が成立するように使用
する炭材の揮発分、2次燃焼率のうちの少なくとも1つ
を調整するとともに、(2)式で示される条件を満足す
るように石炭量を添加することを特徴とする鉄溶融還元
製錬操業方法である。
(1)式の関係を満足させるには2次燃焼率を調整す
るか、装入石炭の平均揮発分量を調整するか、あるいは
2次燃焼率と石炭平均揮発分含有量の双方を調整するか
の3つの手段がある。どの手段を選択するかは、系外に
出す余剰エネルギーの形態などの観点から設置される場
所および時期によって最適条件がきまるものである。
2次燃焼率を調整するには、吹酸条件(ランスノズル
形状、ランス高さ、吹酸速度)、炉内に残留する炭材
量、底吹き撹拌強度などを変更すればよい。すなわち、
2次燃焼率をあげるためには、酸素ガスをソフトブロー
してメタル中の炭素との反応を抑制すること、また、炭
材中炭素の燃焼(O2あるいはCO2による)を抑制するこ
とが効果がある。
一方、装入炭材の平均揮発分含有量を調整するには次
のような種々の方法がある。
(1)1種あるいは2種以上の石炭(その一部としてコ
ークスを使用してもよい)を組み合わせる。(系内の溶
融還元炉以外では石炭の加熱処理を行なわない場合) (2)系内の溶融還元炉以外の設備で使用する石炭の全
部あるいは一部を加熱して揮発分の一部を除去してか
ら、溶融還元炉に装入する。方式としては石炭単独の加
熱と、石炭を鉱石等とあわせての加熱が可能である。加
熱設備としては、ロータリーキルンなどの回転炉、流動
層、移動床、竪型炉などの種々の形式のものを用いるこ
とができる。高炉法と異なり炭材の特性値として溶融還
元法では強度は重要ではない。揮発分だけを下げればよ
いのであるから、加熱温度は1000℃以下でよい。加熱後
の残留揮発分の量は、加熱温度と加熱パターンによって
任意に決めることができる。
(実施例) 本実施例では第1図に示すような設備を用いた。図に
おいて1は溶融還元炉、2は底吹羽口、3は酸素上吹ラ
ンス、4は鉄合金(銑鉄)、5はスラグ(含炭材)を示
す。本設備はガス撹拌された溶融物(スラグ、メタル)
に石炭など炭材および酸化鉄を含む鉄原料(鉄鉱石ある
いはその予備還元物)を上方から投入しつつ酸素ガス上
吹き出来る構造になっており、所定量の原料を投入しお
わり、炉内のスラグ成分を所定条件(酸化鉄含有量0.7
重量%以下)にすると傾けて、スラグ、メタルの1部を
排出し、ついで炉を正立し再び原料の投入と吹酸を行な
って、上記サイクルをくりかえす操業を行なう。なお、
内張耐火物はマグネシアカーボンとマグネシアクロム系
である。
種々の条件で操業を行なった場合の結果を表1に示
す。
表1に於いてケース1〜5は本発明による実施例を示
し、ケース6,7は比較例を示す。
なお、本発明の条件を満足する操業を行なった場合の
代表的スラグ成分は、重量%でCaO:43.6%、SiO2:36.3
%、Al2O3:15.1%、MgO:3.4%、T.Fe:0.5%、T.Cr:0.2
%である。
本スラグは重金属の溶出の問題もなく、路盤材などに利
用出来ることがわかった。
メタル成分の代表例は重量%でSi:0.1%、C:4.3%、
P:0.076%、S:0.018%、出湯温度1470℃である。
(発明の効果) 本発明は以上のごとく、現行高炉法の問題点を解決し
ようとする鉄溶融還元法において最大の問題である石炭
使用の問題を、大規模なコークス炉を設備することな
く、ガス撹拌型の溶融還元炉との組み合わせの中で合理
的に解決する手段を示したもので安価に鉄合金(銑鉄)
の製造を可能にするという点から工業的な効果が大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するのに用いるガス撹拌型溶融還
元炉を示す。第2図は、溶融還元炉に装入する石炭の平
均揮発分含有量と炉内の2次燃焼率が単位酸素ガス量当
たりの有効発熱量(発熱量と着熱効率の積)および耐火
物溶損量に及ぼす影響を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス撹拌された溶融物に石炭などの炭材と
    酸化鉄を含む鉄原料を添加しつつ酸素ガスを上吹きして
    溶融還元を行なう工程において、添加する炭材の平均揮
    発分含有量と平均2次燃焼率((容量%CO2×100)/
    (容量%CO+容量%CO2))の間に、(1)式で示され
    る条件が成立するように使用する炭材の揮発分、2次燃
    焼率のうちの少なくとも1つを調整するとともに、
    (2)式で示される条件を満足するように石炭量を添加
    することを特徴とする鉄溶融還元製錬操業方法。 −10≦(2次燃焼率(%)+炭材揮発分含有量(重量
    %)−60)≦10……(1) 石炭量(kg/時間)>100/{(固定炭素)・〔上吹き吹
    酸量(Nm3/時間)+鉄原料添加速度(kg/時間)×0.007
    5×(鉄原料中、鉄と結合している酸素含有量(重量
    %))〕}……(2)
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