JP2690775C - - Google Patents

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JP2690775C
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polyamide
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polyamide resin
resin composition
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Showa Denko KK
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Showa Denko KK
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関し、詳しくは自動車,電子機器などの分
野における各種の部品の成形に有用なポリアミド樹脂組成物に関する。 [従来の技術及び発明が解決しようとする課題] ポリアミド66は、その優れた耐熱性,摺動特性,成形加工性を活かして種々
の用途に使用されている。特に、種々の繊維状強化材を配合することにより耐熱
剛性や寸法安定性が飛躍的に向上し、自動車分野,電子分野などに好適に使用さ
れている。 しかしながら、繊維状強化材や各種の充填材を配合したポリアミド66は、成
形性が劣り、成形品の表面に強化材や充填材が浮き出すなど、商品価値が著しく
低下するばかりでなく、摺動特性など、本来の優れた特性が損なわれてしまうこ
とが多かった。 そこで、本発明者は、ポリアミド66が本来有する耐熱剛性,寸法安定性など
の優れた性能を保持し、しかも強化材等が表面に浮き出すことのないポリアミド
樹脂組成物を開発すべく、鋭意研究を重ねた。 [課題を解決するための手段] その結果、特定の溶液粘度を有する二種類のポリアミド共重合体あるいはポリ
アミド単独重合体を特定の割合で併用することによって上記の課題を解決できる
ことを見出した。本発明はかかる知見に基いて完成したものである。 すなわち、本発明は(A)ポリアミド66の共重合比率が85〜100重量%
で、25℃における98%硫酸中の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.7以
上であるポリアミド66/6共重合体あるいはポリアミド66単独重合体30〜
95重量%及び (B)ポリアミド66の共重合比率が30〜70重量%で、25℃における98
%硫酸中の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.6以下であるポリアミド66
/6共重合体70〜5重量%からなるポリアミド樹脂100重量部に対して (C)繊維状強化材5〜150重量部を配合したことを特徴とするポリアミド樹
脂組成物を提供するものである。 本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記のように基本的には(A)〜(C)成
分からなるが、ここで(A)成分はポリアミド66の共重合比率が85〜100
重量%、好ましくは88〜100重量%であって、25℃における98%硫酸中
の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.7以上であるポリアミド66/6共重
合体あるいはポリアミド66単独重合体である。ここで、ポリアミド66成分が
85重量%未満であると、耐熱性、吸水性、結晶化速度が低下し、好ましくない
。また、この(A)成分は、上述の溶液粘度[η]が2.7以上であることが必
要であり、それ未満では機械的強度が劣り、(B)成分の添加によっても表面外
観の改良効果が顕著に現れなくなる。 (A)成分として用いるポリアミド66/6共重合体あるいはポリアミド66
単独重合体は、上記の条件を満たすものであれば、その重合方法、末端基の種類
、少量の残存オリゴマー及びモノマー等には関係なく使用することができる。 本発明のポリアミド樹脂組成物は、さらに(B)成分として、ポリアミド66
の共重合比率が、30〜70重量%、好ましくは30〜50重量%であって、2
5℃における98%硫酸中の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.6以下であ
るポリアミド66/6共重合体を含む。共重合成分としてのポリアミド66が7
0重量%を超えると、表面外観の改良効果が少ない。また、この(B)成分は、
上述の溶液粘度[η]が2.6以下であることが必要であり、2.6を超えると
、やはり表面外観が改良されない。 (B)成分として用いるポリアミド66/6共重合体についても、上記の条件
を満たすものであれば、その重合方法,末端基の種類、少量の残存オリゴマー及
びモノマー等には関係なく使用することができる。 本発明のポリアミド樹脂組成物において、(A)成分と(B)成分との配合割
合は、(A)成分30〜95重量%、好ましくは50〜90重量%、(B)成分
70〜5重量%、好ましくは50〜10重量%である.(A)成分の割合が95
重量%を超えると、外観の優れた成形品が得られず、一方、30重量%未満では
、耐熱性,剛性などの機械的性質が低下する。 さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物では、(C)成分として繊維状強化材
を配合する。この繊維状強化材としては、各種のものを用いることができ、特に
制限はないが、代表的なものとして、ガラス繊維,炭素繊維,金属繊維,セラミ
ック繊維などが挙げられる。特に、コストと物性の関係からガラス繊維が好まし
い。 本発明のポリアミド樹脂組成物において、(C)成分は、(A)成分と(B)
成分の総和100重量部に対して5〜150重量部、好ましくは10〜125重
量部の割合で配合される。(C)成分の配合量が5重量部未満であると、耐熱性
、剛性等において強化材の配合効果がほとんど得られず、また、150重量部を
超えると、耐衝撃性,摺動性が極端に低下し、成形品の外観も悪化する。 本発明によれば、成形品表面に繊維状強化材か浮き出すことなく、外観が良好
な成形品が得られる理由は、必ずしも明らかではないが、成形品表面に数十μm
の厚さで強化材を含まない層が形成されるためと考えられる。 本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記(A)〜(C)成分を主成分とするも のであるが、さらに必要に応じて、一般に高分子加工分野で用いられている各種
の添加剤を適宜配合することができる。添加剤の例としては、難燃剤、潤滑剤、
可塑剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、核剤、安定剤等が挙げられる。 上記のようなポリアミド樹脂組成物を製造するには、上記の(A)〜(C)成
分及び必要に応じて用いられる各種の添加剤を混合し、混練すればよい。その際
、配合,混練方法や順序には特に制限はなく、通常用いられる混合機、例えばヘ
ンシェルミキサー、タンブラー、リボンブレンダー等で混合が行われる。混練機
としては、一般に単軸又は2軸の押出機が用いられる。このような押出機により
、通常はまず上記本発明の樹脂組成物からなるペレットが製造され、このペレッ
トを圧縮成形、射出成形、押出成形等により任意の形状に成形して所望の樹脂製
品とすることができる。 [実施例] 次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳しく説明する。 なお、下記の実施例及び比較例で使用する材料は、下記のとおりである。 (ポリアミド樹脂) ポリアミド樹脂[I] 25℃における98%硫酸中の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.9のポ
リアミド66の単独重合体 ポリアミド樹脂[II] [η]が2.9のポリアミド66/6共重合体(ポリアミド66の共重合比率
90重量%、ポリアミド6の共重合比率10重量%) ポリアミド[III] [η]が2.9のポリアミド66/6共重合体(ポリアミド66の共重合比率
30重量%,ポリアミド6の共重合比率70重量%) ポリアミド[IV] [η]が2.5のポリアミド66/6共重合体(ポリアミド66の共重合比率
30重量%,ポリアミド6の共重合比率70重量%) ポリアミド[V] [η]が2.9のポリアミド6の単独重合体 (繊維状強化材) ガラス繊維 繊維径13μ,繊維長3mmのチョップドストランド(旭ファィバーグラス社
製、商品名 03MAFT一30)、 炭素繊維 繊維径9μm、繊維長6mm(東邦ベスロン社製) [実施例1〜6及び比較例1〜5] (1)ポリアミド樹脂組成物の製造 第1表に示す割合で配合したものを、同方向二軸押出機(直径30mm、PC
M一30)を用いてポリアミド樹脂は主ホッパーから、また繊維状強化材はサィ
ドから投入して混練して、ポリアミド樹脂組成物を製造した。この際、シリンダ
ー温度は、各ゾーンとも280℃に設定した。 (2)試験片の作成 上記(1)で得られたポリアミド樹脂組成物を、住友重機(株)製射出成形機サ
ィキャップMIII165/75を用いて射出成形して、下記の各試験用の試験片
を作成した。 (3)評価 成形品の外観 ASTM1号ダンベルを射出速度を変えて成形し、外観を肉眼で判定した。 引張強度 ASTM1号ダンベルを用いてASTM規格にしたがって実施した。 熱変形温度(HDT) 5”×1/2”×1/6”の試験片を用いて、ASTM規格にしたがって実施
した。 これらの評価結果を第1表に示す. [第1表] *1:重量部 *2:◎・・・成形品の全面にわたり繊維状強化材の表面への浮き出しがなく 外観良好 ○・・・成形品の一部を除いて外観良好 △・・・成形品の全面にわたり光沢やや低下 ×・・・成形品の全面にわたり繊維状強化材の表面への浮き出しが著しく 外観不良 *3:射出速度=7cm/秒 *4:射出速度=4cm/秒 *5:18.6kgf/cm2 第1表から明らかなとおり、本発明のポリアミド樹脂組成物は、いずれも成形
品の外観が良好で引張強度、耐熱性についても高いレベルを保持している。一方
、比較例は、外観が悪かったり(特に射出スビードが遅い場合)、耐熱性が著し
く低下するなどの好ましくない結果を生じた。 [発明の効果] 以上のように、本発明によるポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂が本来
持っている耐熱剛性,寸法安定性などの優れた性能を保持し、しかも繊維状強化
材が表面に浮き出さず、表面外観及び摺動特性においても優れた成形品を生じる
。 したがって、本発明によるポリアミド樹脂組成物は、自動車部品、電子機器部
品など、各種の成形品の成形に有効に利用することができ、特に摺動特性が必要
な部品の製造にも好適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)(A)ポリアミド66の共重合比率が85〜100重量%で、25℃にお
    ける98%硫酸中の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.7以上であるポリア
    ミド66/6共重合体あるいはポリアミド66単独重合体30〜95重量%及び
    (B)ポリアミド66の共重合比率が30〜70重量%で、25℃における98
    %硫酸中の濃度1g/dlの溶液粘度[η]が2.6以下であるポリアミド66
    /6共重合体70〜5重量%からなるポリアミド樹脂100重量部に対して (C)繊維状強化材5〜150重量部を配合したことを特徴とするポリアミド樹
    脂組成物。

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