JP2690268B2 - 浮き消波体 - Google Patents

浮き消波体

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JP2690268B2 JP6098731A JP9873194A JP2690268B2 JP 2690268 B2 JP2690268 B2 JP 2690268B2 JP 6098731 A JP6098731 A JP 6098731A JP 9873194 A JP9873194 A JP 9873194A JP 2690268 B2 JP2690268 B2 JP 2690268B2
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水面に浮かべること
により波を消波するための、浮き消波体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】浚渫や埋め立て等の水中工事の際には、
浮遊泥土等が発生する。この浮遊泥土等が波の影響によ
り工事区域外に流出,拡散してしまうと、漁場を汚して
しまったりするため、このような事態を未然に防ぐ必要
がある。また、特に海中における工事では、波浪の影響
を受けた場合に、作業能率の低下に伴って工期が長引
き、工事費を増大させるという問題がある。このため水
中工事においては、工事区域内の波の発生を抑えるため
の波対策が講じられている。
【0003】また、上記水中工事以外にも、たとえば波
による岸壁の浸食防止や、海水浴場での海水浴客への波
の影響を和らげるため等の目的で、消波が必要になる場
合がある。このような用途には、一般に、図3に示す構
造の浮き消波体Fが使用される。図の浮き消波体Fは、
直線状で、かつ内部に空気等の気体が充填された、ゴム
袋体等からなる可撓性を有する長尺の浮き体91と、こ
の浮き体91の下部に、その長手方向に沿って、ロープ
rによって取り付けられているとともに、その下端縁部
92aに、金属チェーン等の重錘93が取り付けられる
ことで水中に垂下されて、水中の水流を抑制する布体9
2とを備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】波は楕円運動をしてい
ることが知られており、浮き消波体による消波効果を高
めるには、浮き消波体がこの楕円運動に追随しないよう
にする必要がある。ところが従来の浮き消波体は、とく
に波高が高く、周期の遅い大きな波の場合に、浮き消波
体全体が波の楕円運動に追随して上下に単振動を繰り返
してしまい、十分な消波効果が得られないという問題が
あった。
【0005】この発明の目的は、波の大きさ等に関係な
く、すぐれた消波効果を発揮できる浮き消波体を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、この発明の浮き消波体は、直線状で、かつその内部
に気体が充填された、可撓性を有する長尺の浮き体と、
上記浮き体の長手方向に沿って取り付けられているとと
もに、その下端縁部に重錘が取り付けられた、水中に垂
下されて水中の水流を抑制する布体と、上記浮き体の下
部、布体の上部、中央部または下部のいずれかの位置
に、浮き体と平行に配置された、内部に気体と液体を封
入した慣性消波部材とを備えることを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成からなる、この発明の浮き消波体は、
慣性消波部材に封入された液体が、自身の持つ慣性によ
り、波の上下運動に逆らった動きをする。このため、浮
き消波体は、波の楕円運動と同期せず、すぐれた消波効
果を発揮する。
【0008】
【実施例】以下にこの発明を、実施例を示す図1を参照
しつつ説明する。実施例の浮き消波体Fは、直線状で、
かつ内部に空気等の気体が充填された、可撓性を有する
長尺の浮き体1と、この浮き体1の下部に、ロープrに
よって浮き体1と平行に取り付けられた、直線状でかつ
長尺円柱状の慣性消波部材2と、この慣性消波部材2の
下部に、その長手方向に沿って取り付けられた布体3
と、この布体3の下端縁部31に取り付けられた、金属
チェーン等からなる重錘4とを備えている。
【0009】上記のうち浮き体1としては、従来と同様
に、天然あるいは合成ゴムによって形成された可撓性を
有するゴム袋体等が好適に採用される。浮き体1を可撓
性にするのは、船舶等の航行に障害とならないように、
浮き消波体Fを水面下に簡単に沈下できるようにするた
めである。つまり可撓性の浮き体1は、気体を抜く孔を
開放して、その一部が水中に沈み始めると、水圧によっ
て変形して、内部の気体が押し出されるので、自動的
に、順次、水面下に沈下させることができる。
【0010】慣性消波部材2は、合成樹脂、繊維強化樹
脂(FRP)、ゴム、金属等からなるパイプの内部を、
図中破線で示すように複数の小室21に仕切り、各小室
21内に、水等の液体Lと、空気等の気体Aとを封入し
たものである。液体Lと気体Aの割合はとくに限定され
ないが、液体Lの封入量が、慣性消波部材2の小室21
の容積の20〜80%となるように、両者を封入するの
がよい。液体Lの封入量が、小室21の容積の20%未
満では、液体Lが十分な慣性力を発揮せず、十分な消波
効果が得られないおそれがある。また液体Lの封入量
が、小室21の容積の80%を超えた場合には、小室2
1内で液体Lが流動するスペースが少なくなり、波の上
下運動に追随して、消波効果を失うおそれがある。
【0011】慣性消波部材2としてのパイプの内部を、
上記のように複数の小室21に仕切るのは、浮き消波体
Fが少しでも傾いた際に、その傾きが大きくなるのを防
ぐためである。つまり慣性消波部材2としてのパイプの
内部を仕切らない場合には、浮き消波体Fが少しでも傾
くと、内部に封入した液体が下方に集まり、左右の重量
差が大きくなって、浮き消波体Fの傾きがさらに大きく
なるが、パイプの内部を複数の小室21に仕切った場合
には、このような現象を防止できるのである。
【0012】なお慣性消波部材2は、浮き体1の下部で
なく、布体3の上部、中央部または下部のいずれかの位
置に、浮き体1と平行に配置してもよい。布体3として
は、やはり従来と同様に、天然あるいは合成繊維等によ
って形成された帆布または網が好適に採用される。重錘
4としては、金属チェーン以外にも、たとえば水等の液
体を封入したゴム袋体や、あるいはムクのゴム体等が利
用可能である。
【0013】上記構成からなる、この実施例の浮き消波
体Fは、慣性消波部材2に封入された液体Lが、自身の
持つ慣性により、波の上下運動に逆らった動きをするた
め、波の楕円運動と同期せず、すぐれた消波効果を発揮
する。なおこの発明の浮き消波体の構成は、以上で説明
した実施例には限定されず、この発明の要旨を変更しな
い範囲で、種々の設計変更を施すことができる。
【0014】試験例1 スチレン−ブタジエンゴム製で、外径150mmφ、肉
厚6mm、長さ25mのゴム袋体からなり、内部に空気
を充填した浮き体1と、外径65mmφ、肉厚1mm、
長さ25mで、かつその内部を、1m毎に仕切って複数
の小室21を形成するとともに、各小室21内に空気
と、1.25kg(小室21の容積の約40%)ずつの
水とを封入した、ポリ塩化ビニル製のパイプからなる慣
性消波部材2と、幅0.5m、長さ25mのポリエステ
ル繊維製の網状の布体3と、重錘4としての金属チェー
ンとを用いて、図1に示す構造の浮き消波体Fの1/4
の模型を作製した。
【0015】比較例1 スチレン−ブタジエンゴム製で、外径150mmφ、肉
厚6mm、長さ25mのゴム袋体からなり、内部に空気
を充填した浮き体91と、幅0.5m、長さ25mのポ
リエステル繊維製の網状の布体92と、重錘93として
の金属チェーンとを用いて、図3に示す構造の浮き消波
体Fの1/4の模型を作製した。
【0016】比較例2 慣性消波部材2の各小室21内を完全に水で満たしたこ
と以外は、試験例1と同様にして、図1に示す構造の浮
き消波体Fの1/4の模型を作製した。消波性試験 実験用の造波プール(縦30m×横40m×深さ1.5
m)に、上記各試験例、比較例の浮き消波体を、当該造
波プールで発生する波の進行方向と直交する方向に向け
て設置した。
【0017】そして、波高計で測定した、浮き消波体に
ぶつかる前の波の高さh1 と、消波体を通過後の波の高
さh2 とから、下記式により、浮き消波体で消波されず
に透過した波の透過率(%)を求めた。 透過率(%)=h2 /h1 ×100 以上の試験を、造波する波の周期(秒)を変化させて繰
り返し行い、波の周期と透過率との関係を求めた。結果
を図2に示す。なお図においては、試験例1の測定結果
を実線、比較例1の測定結果を長い破線、比較例2の測
定結果を短い破線で示した。
【0018】図2の結果より、試験例1の方が、比較例
1,2よりも波の透過率を小さくできることから、消波
効果が大きいことが確認された。
【0019】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の浮き消
波体によれば、慣性消波部材に封入された液体が、自身
の持つ慣性により、波の上下運動に逆らった動きをする
ため、波の楕円運動と同期せず、消波効果を発揮する。
したがってこの発明の浮き消波体は、波の大きさ等に関
係なく、すぐれた消波効果を発揮できるという特有の作
用効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の浮き消波体の一実施例の外観を示す
部分切裁斜視図である。
【図2】試験例、比較例の浮き消波体の消波効果を示す
波の透過率と、波の周期との関係を示すグラフである。
【図3】従来の浮き消波体の外観を示す部分切裁斜視図
である。
【符号の説明】
F 浮き消波体 1 浮き体 2 慣性消波部材 3 布体 31 下端縁部 4 重錘 A 気体 L 液体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線状で、かつその内部に気体が充填され
    た、可撓性を有する長尺の浮き体と、 上記浮き体の長手方向に沿って取り付けられているとと
    もに、その下端縁部に重錘が取り付けられた、水中に垂
    下されて水中の水流を抑制する布体と、 上記浮き体の下部、布体の上部、中央部または下部のい
    ずれかの位置に、浮き体と平行に配置された、内部に気
    体と液体を封入した慣性消波部材と、を備えることを特
    徴とする浮き消波体。
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