JP2687658B2 - 距離継電装置 - Google Patents
距離継電装置Info
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Description
インピーダンスを演算し、その値に基づいて応動する距
離継電器の、特性の異なる少なくとも2個を組み合わせ
て電力系統を保護するための距離継電装置に関する。
れ、一般には複数の異なる特性の距離継電器を組み合わ
せて構成さる。
る。この図において、100は発電機などの電源であり、
区間Aの左側の位置に距離継電装置1が設置されてい
て、この距離継電装置1は計器用変圧器110からの電圧
と計器用変流器120からの電流とを入力信号として後述
のように複数の距離継電器を組み合わせて送電線の区間
Aを保護するものである。
状態では距離継電装置1から見たインピーダンスは殆ど
が負荷抵抗150の抵抗Rである。距離継電装置1内の距
離継電器は、電力系統の電圧と電流とを入力信号として
インピーダンスを演算し、その値に応じて遮断器の動作
指令を出力するもので、着目する値によって次のような
種類ものが使用されている。
定の値以下になったときに動作指令を出力する。
て、この基準インピーダンスとの差のインピーダンスの
絶対値が基準インピーダンスの絶対値より小さくなった
ときに動作指令を出力する。
になったときに動作指令を出力する。
継電器44Mとを組み合わせた距離継電装置の動作範囲を
表した複素平面図である。周知のように交流回路でのイ
ンピーダンスは複素数で表され、これは複素平面上の1
点で表される。この図で横軸は実数部でインピーダンス
の中のレジスタンス成分Rを表し、縦軸は虚数部でイン
ピーダンスのリアクタンス成分Xを表す。リアクタンス
形距離継電器44Xの動作範囲は図の水平線に斜線を施し
た側の範囲で、インピーダンスのリアクタンス値が一定
値以下の場合であり、モー形距離継電器44Mの動作範囲
は図示のように原点を通る円の内部である。
装置1から見たインピーダンスは殆ど抵抗Rであり、第
7図でこれを示すと点になる。第6図の位置Bで地絡
事故が発生したとすると、距離継電装置1から見たイン
ピーダンスは距離継電装置1が設置されている位置から
地絡位置Bまでの距離に対応するインピーダンスとな
り、第7図の点となる。この位置Bは距離継電装置1
が保護の対象とする区間Aの外にあるので本来距離継電
装置1は遮断器動作指令を出力してはならない。
インピーダンスは第7図の点から点に移動すること
になる。点のインピーダンスは区間Aの分布インピー
ダンス130より大きな値になる。点のインピーダンス
はリアクタンス形距離継電器44Xにとっては動作範囲の
中にあり、モー形距離継電器44Mにとっては動作範囲の
外にある。また点は逆にリアクタンス形距離継電器44
Xにとっては動作範囲の外にあり、モー形距離継電器44M
にとっては動作範囲の中にある。そのため位置Bでの地
絡によってリアクタンス形距離継電器44Xは動作状態か
ら復帰し、モー形距離継電器44Mは非動作状態から動作
状態に移行する。
するために、2つの距離継電器44M,44Xの出力信号の論
理積(AND)で遮断指令を出力するように構成されてい
るので、前述の位置Bでの地絡事故に対しては距離継電
装置1は動作指令を出力しない。
ーダンスが点と点との間を移動した場合のリアクタ
ンス形距離継電器44Xの出力信号SXとモー形距離継電器4
4Mの出力信号SM及びこれらの論理積をとった信号SAなど
を示す波形図である。
回路である。この図において、リアクタンス形距離継電
器44Xの出力信号はタイマ51と遅延用単安定マルチバイ
ブレータ61とを介してアンド回路71に入力され、一方、
モー形距離継電器44Mの出力信号もタイマ52と遅延用単
安定マルチバイブレータ62とを介してアンド回路71に入
力される。タイマ(限時動作瞬時復帰タイマ)51,52及
び遅延用単安定マルチバイブレータ(瞬時動作限時復帰
タイマ)61,62が設けられているのは、インピーダンス
が距離継電器の動作範囲の境界近くのときに動作状態と
非動作状態との間を繰り返し往復する不安定な状態を生
じさせないために非動作状態と動作状態との間を移行す
るときの時点を遅らせるためであり、信号がLowからHig
hに移行するときにはタイマ51,52がHighからLowに移行
するときには遅延用単安定マルチバイブレータ61,62が
動作する。タイマ51,52の時間遅れの値は10〜15msec、
遅延用単安定マルチバイブレータ61,62のそれは5〜10m
sec程度である。
ようにインピーダンスが変化すると、それまで動作状態
にあったリアクタンス形距離継電器44Xが復帰するが、
時点t1からは復帰時間TX1だけ遅れて動作状態を示すHig
hから非動作状態を示すLowに移行する信号を出力する。
そしてこの信号が入力された遅延用単安定マルチバイブ
レータ61は時間遅れTV1だけ更に遅れて時点t3でHighか
らLowに移行する信号SXを出力する。タイマ51は信号がH
ighからLowに移行するときには前述のようになんの作用
もしない。また、非動作状態にあったモー形距離継電器
44Mは動作状態に移行するが、時点t1から動作時間TM2だ
け遅れてLowからHighに移行する信号を出力しこの信号
が入力されてタイマ52は更に時間遅れTT2だけ遅れて時
点t2でLowからHighに移行する信号SMを出力する。復帰
時間TX1、TM1は20〜40msec、動作時間TX2、TM2は25〜45
msec程度である。
時点t3、t2はそれぞれ時点t1に対して遅れるのである
が、それぞれの距離継電器ごとの遅れ時間である復帰時
間TX1,TM1、動作時間TX2,TM2は全く同一ということは
ない。仮にタイマ51,52、遅延用単安定マルチバイブレ
ータ61,62の遅れ時間を全て同じとして、復帰時間TX1が
動作時間TM2より大きいと、これら2つの距離継電器44
X、44Mの出力信号SX、SMの論理積としての信号SAは図示
のようにパルス幅(TX1−TM2)のパルスが時点t2とt3の
間に発生する。
を遮断すると、距離継電装置1から見たインピーダンス
は第7図の点からへ移動する。このときもリアクタ
ンス形距離継電器44Xは動作時間TX2とタイマ51の時間遅
れTT1の和だけ遅れた時点t5で信号SXが、モー形距離継
電器44Mは復帰時間TM1と遅延用単安定マルチバイブレー
タ62の時間遅れTV2との和だけ遅れた時点t6で信号SMが
それぞれ変化し、これらの論理積をとった信号SAにパル
ス信号SA1、SA2が生ずる。
継電装置1の出力信号にすると、送電線の区間Aの外の
位置Bでの地絡故障で本来距離継電装置1で遮断指令を
出力してはならないのに出力信号が生じることになり誤
出力となる。このような誤出力が生じないようにするた
めに、タイマ51と52に設定する時間遅れTT1,TT2を大き
くして、動作時点t2が常に復帰時点t3よりも後になるよ
うに、時点t5が時点t6よりも常に後にあるようにそれぞ
れすることによりパルス信号SA1、SA2が生じないように
する方式がとられる。
ク回路図である。第9図でタイマ51の時間奥例TT1とタ
イマ52の時間遅れTT2とが等しく、遅延用単安定マルチ
バイブレータ61と62の時間遅れTV1とTV2も等しい場合に
はこの図のように、論理積回路71のあとにまとめてタイ
マー51と遅延用単安定マルチバイブレータ61を設ける構
成にして第9図と同じ作用でしかも回路構成を簡単にす
ることができる。この図の場合でのリアクタンス形距離
継電器44Xの出力信号SX0とモー形距離継電器44Mの出力
信号SM0との論理積SA0を論理積回路71でとりタイマー51
と遅延用単安定マルチバイブレータ61を通して信号SAを
出力するが、この場合も2つの距離継電器の復帰時間T
X1,TM1が動作時間TX2,TM2よりも大きいと信号SA0に第
8図の信号SAと同じくパルス状信号SA1、SA2が生ずる
が、これらの信号SA1、SA2が論理積回路71を経た出力信
号SA0のパルス幅がタイマー51の時限よりも短ければ、
タイマー51の出力はLowのままなので、遅延用単安定マ
ルチバイブレータ61で引き延ばされることはなく、パル
ス信号SA1、SA2を取り除くことができ、結果的に第9図
と同じく誤出力の生じない出力信号を得ることができ
る。
SA1、SA2のパルスが生じないようにする機能は、タイマ
ー51だけで担っており、遅延用単安定マルチバイブレー
タ61は、各継電器44Xと44Mのパルスの幅が短いと後段の
回路が信号を認識できなくなるため、それらのパルス幅
を延ばす機能を果たしている。
イマ51,52の時間遅れの値を大きくすると、内部事故時
の応動時間が長くなり対応が遅れるという問題がある。
また、遅延用単安定マルチバイブレータ61,62の時間遅
れの値を小さくするのには限界があって応動時間が長く
なる問題を解決することはできない。
を遅らせることなく誤出力を生じなくする距離継電装置
を提供することを課題とする。
性の異なる複数の距離継電器と、これらの距離継電器の
出力信号がそれぞれ導かれる複数の限時動作瞬時復帰タ
イマと、これらの限時動作瞬時復帰タイマの出力信号が
それぞれ導かれる複数の瞬時動作限時復帰タイマと、こ
れらの瞬時動作限時復帰タイマの出力信号が導かれる第
1の論理積回路(論理積回路71)と、前記距離継電器の
入力電流が入力され定常時と過電流時の入力電流の変化
が所定値以上になると出力信号を発生する電流継電器
(変化幅過電流継電器8)と、前記限時動作瞬時復帰タ
イマと瞬時動作限時復帰タイマ(遅延用単安定マルチバ
イブレータ62)との間に配設されて前記限時動作瞬時復
帰タイマの出力信号を一方の入力信号とする第2の論理
積回路(論理積回路72,73)と、前記電流継電器の出力
信号に基づいて所定幅のパルス信号を発生しその否定信
号を前記第2の論理積回路の他方の入力信号とするロッ
ク手段(ロック用単安定マルチバイブレータ63)とを備
えたことを特徴とする。
と、これらの距離継電器の出力信号が導かれる第1の論
理積回路(論理積回路71)と、この論理積回路の出力信
号が導かれる限時動作瞬時復帰タイマと、この限時動作
瞬時復帰タイマの出力信号が導かれる瞬時動作限時復帰
タイマ(遅延用単安定マルチバイブレータ61)と、前記
距離継電器の入力電流が入力され定常時と過電流時の入
力電流の変化が所定値以上になると出力信号を発生する
電流継電器(変化幅過電流継電器8)と、前記限時動作
瞬時復帰タイマと瞬時動作限時復帰タイマとの間に配設
されて前記限時動作瞬時復帰タイマの出力信号を一方の
入力信号とする第2の論理積回路(論理積回路74)と、
前記電流継電器の出力信号に基づいて所定幅のパルス信
号を発生しその否定信号を前記第2の論理積回路(論理
積回路74)の他方の入力信号とするロック手段(ロック
用単安定マルチバイブレータ63)とを備えたことを特徴
とする。
同じ電流信号を入力信号とする変化幅過電流継電器と、
この変化幅過電流継電器の出力側に設けて変化幅電流継
電器のパルス状の出力信号の時点を立ち上がり時点とし
た所定の幅のパルス信号を出力するロック用単安定マル
チバイブレータ(ロック手段)とを設ける。一方、タイ
マ(限時動作瞬時復帰タイマ)と遅延用単安定マルチバ
イブレータ(瞬時動作限時復帰タイマ)との間にそれぞ
れ論理積回路(ロック手段)を挿入してタイマの出力信
号をこの論理積回路の一つの入力信号とし、前述のロッ
ク用単安定マルチバイブレータの出力信号の否定信号を
もうひとつの入力信号とし、かつ、タイマの出力信号の
立ち上がりの最大遅れ時点に対して、変化幅過電流継電
器の動作時間とロック用単安定マルチバイブレータで決
まるパルス幅との和を大きく設定することにより、距離
継電器の動作時間や復帰時間は変化幅過電流継電器の動
作時間よりも大きいことから、復帰時間が動作時間より
も大きいことによる誤出力はロック用単安定マルチバイ
ブレータによってロックされて出力信号から除外され
る。
この発明の実施例を示すブロック回路図であり、第9図
と同じ構成要素に対しては同じ参照符号を付けることに
より詳しい説明を省略する。この図において、変化幅過
電流継電器8は定常電流と地絡などによる過電流とのベ
クトル差が所定の値以上になったとき動作する継電器で
ある。ここでは、第7図の点の負荷電流に対する点
の地絡電流の差電流が所定の値を越えたときに動作す
る。ロック用単安定マルチバイブレータ63は変化幅過電
流継電器8のパルス状の出力信号を入力信号として所定
の幅のパルスとしての信号SCを出力するもので、変化幅
過電流継電器8の電流変化分を検出してからパルス状の
信号を出力するまでの時間である動作時間TC(第4図参
照)とロック用単安定マルチバイブレータ63で決まる前
述のパルス幅との和が動作時間TX2、TM2及び復帰時間T
X1、TM1のそれぞれとタイマ51,52の時間遅れTT1,TT2と
の和の最大値よりも大きく設定してある。論理積回路72
は、タイマ51の出力信号とロック用単安定マルチバイブ
レータ63の出力信号の否定信号との2つの信号の論理積
を出力するものであり、この出力信号は信号SXがLowか
らHighに移行する場合には立ち上がり時点が信号SCの立
ち下がり時点になり、信号SXがHighからLowに移行する
場合には立ち上がり時点は信号SCの立ち上がり時点にな
る。このことは論理積回路73の場合も同様である。した
がって、第8図のように信号SXがHighからLow、信号SM
がLowからHighに移行するとした場合、論理積回路72の
出力信号SX1の立ち下がり時点は信号SCの立ち上がり時
点、論理積回路73の出力信号SM1の立ち下がり時点は信
号SCの立ち下がり時点となり、これら信号SX1とSM1の論
理積である論理積回路71の出力信号には第8図の信号SA
に示すようなパルス信号SA1は生じない。このことは、H
ighとLowの関係が逆転する場合でも同様であり、パルス
信号SA2も生じなくなる。
特性を示すグラフである。この図において、横軸はイン
ピーダンスの逆数であり、地絡電流に大略比例する値で
あり、地絡位置Bが距離継電装置1の設置位置より近い
ほど大きい値になるので、横軸の左側ほど地絡位置Bは
距離継電装置1の設置位置に遠く、右側ほど近い。縦軸
は時間である。
がりの特性を示し、動作時間TX2,TM2は逆に左上がりの
特性を示していて途中で交差している。インピーダンス
がある程度小さいと復帰時間TX1,TM1、動作時間TX2,T
M2ともインピーダンスの値に関係せず一定の値になって
いる。距離継電器によってこれらの時間にはばらつきが
あるので、斜線が示した一定の幅を持った特性として示
してあるが、図の時間Tが復帰時間TX1,TM2と動作時間
TX2,TM2との差の最大であり、前述の信号SAのパルス幅
の最大となる時間である。
作範囲に入って来る方が遅く、近くから動作範囲に入っ
て来る方が早くなる。この復帰時間の最大値と動作時間
の最少値との差が時間協調に必要な時間の最少となり、
この最少時間が前述の時間Tである。
作時間TT1の特性を示すグラフである。この図におい
て、横軸は変化分電流で、第7図の点ととの間の矢
印の長さに相当するものであり、縦軸は動作時間であ
る。変化分電流の小さい領域では動作時間TT1が増大す
る傾向があるが、殆どの領域で一定の特性となってい
る。変化幅電流継電器8の場合も動作時間TT1にはバラ
ツキがあるので斜線をほどこした一定の幅で表示してあ
る。変化幅過電流継電器8は、第8図の時点t1で位置B
で地絡が発生することにより動作するが、動作原理が単
純であることから動作時間TT1は距離継電器44X,44Mに比
べて小さくまた電流変化量の広い範囲で一定であるとい
う特性がある。
る。
の図において、時点t1、t4は第8図の時点t1、t4と同じ
でそれぞれ第6図の位置Bで地絡が生じた時点と遮断器
140で地絡電流を遮断した時点である。
X1だけ遅れた時点でHighからLowに移行する信号SX0を出
力し、タイマ51を通って信号SXとなるが、HighからLow
への立ち下がり時点はタイマ51を通っても変わることは
ない。
化が所定の値以上になることを検出して動作時間TCだけ
遅れた時点でパルス状の信号を出力しロック用単安定マ
ルチバイブレータ63はこの時点から一定のパルス幅TCV
を持ったパルス状信号SCを出力する。このパルスの立ち
上がり時点は、動作時間TCが距離継電器の動作時間
TX2、TM2に比べて小さいことから信号SX、SMのLowとHig
hとの移行時点よりも早い時点である。
号SX1を出力すると、この信号SX1は第4図のように信号
SCのパルス信号SC1の立ち上がり時点でHighからLowに移
行する波形になる。すなわち、復帰時間TX1が変動して
も信号SX1の立ち下がり時点は変化幅過電流継電器8の
動作時間によって決まることになる。
ると、信号SX0は時点t4から動作時間TX2だけ遅れた時点
でLowからHighに移行する。この信号SX0がタイマ51を通
ることにより更に立ち上がり時点が時間遅れTT1だけ遅
れた信号SXとなる。
で、変化幅過電流継電器8とロック用単安定マルチバイ
ブレータ63によってパルス信号SC2が生ずる。信号SXと
信号SC2の否定信号との論理積信号SX1は図示のように、
パルス信号SC2の立ち下がり時点でLowからHighに移行す
る。この信号SX1は遅延単安定マルチバイブレータ61に
よって立ち下がり時点を時遅れTV1だけ遅らされて信号S
X2となって論理積回路71の入力信号の1つとなる。
SM1及びSM2は、リアクタンス形距離継電器44Xの信号の
場合と同様にして結果的に論理積回路71の入力信号のも
う一つである信号SM2が図示のようにパルス信号SC1の立
ち下がり時点t7にLowからHighに移行する波形が得られ
る。
結果としての信号S0は説明するまでもなく第8図に示し
たパルス信号SA1、SA2のような誤出力は発生しない。
範囲の中にある場合は、第4図の信号SX0はHighを維持
する波形になる。したがって、距離継電装置1の出力信
号としての第1図の信号S0は第4図の信号SM2が立ち上
がる時点t7と同じ時点に立ち上がる波形になり、この立
ち上がり時点t7の時点t1に対する遅れ時間が距離継電装
置1の応動時間となる。この応動時間は変化幅過電流継
電器8の動作時間TCとロック用単安定マルチバイブレー
タ73の時間遅れTCVとの和で決まるから距離継電器44X,4
4Mの動作時間や復帰時間の変動に影響されない安定な応
動時間の特性が得られる。更に、この応動時間は距離継
電器44X,44Mの復帰時間TX2,TM2に直接関係せず、動作
時間TX1又はTM1にタイマ51,52の時間遅れTT1又はTT2を
加えた値よりも大きければよいので、従来距離継電装置
に比べて安定でしかも短い応動時間特性が得られる。
ブロック回路図である。第1図が従来技術の第9図にこ
の発明を適用したものなのに対して、第5図は第10図に
適用した場合である。変化幅過電流継電器8とロック用
単安定マルチバイブレータ63及び論理積回路74は基本的
に第1図と同じである。論理積回路74の挿入位置はタイ
マ53と遅延用単安定マルチバイブレータ74との間である
点も第1図と同様である。
遅延用単安定マルチバイブレータとの間に挿入するのが
この発明を適用する上で最適のものであり、信号SCの否
定信号との論理積をとる論理積回路をタイマよりも距離
継電器44X,44M側に設けても遅延用単安定マルチバイブ
レータの出力側に設けても距離継電装置としての応動時
間が長くなってこの発明の効果を減殺することになる。
距離継電器だけを用いた距離継電装置にその適用を限る
ものではなく、これらと異なる特性の距離継電器に対し
ても、また、3以上の距離継電器を組み合わせた距離継
電装置に対してもこの発明を適用して同様の作用と効果
を得ることができることは明らかである。
力信号として定常時と過電流時の信号変化が所定値以上
になると出力信号を発生する変化幅過電流継電器と、そ
の出力信号に基づいて所定幅のパルス信号を発生するロ
ック用単安定マルチバイブレータとを設けて、電流が変
化した時点から変化幅過電流継電器の動作時間経過した
時点を立ち上がり時点とし、ロック用単安定マルチバイ
ブレータに設定したパルス幅だけ遅れた時点を立ち下が
り時点とするパルス信号を生成する。一方、タイマと遅
延用単安定マルチバイブレータとの間にそれぞれ第2の
論理積回路を挿入してタイマの出力信号をこの論理積回
路一つの入力信号とし、前述のロック用単安定マルチバ
イブレータの出力信号の否定信号をもう一つの入力信号
とし、かつ、タイマの出力信号の立ち上がりの最大遅れ
時間に対して、変化幅過電流継電器の動作時間とロック
用単安定マルチバイブレータで決まるパルス幅との和を
大きく設定することにより、距離継電器の動作時間や復
帰時間は変化幅過電流継電器の動作時間よりも大きいこ
とから、復帰時間が動作時間よりも大きいことによる誤
出力はロック用単安定マルチバイブレータによってロッ
クされて出力信号から除外される。また、複数の距離継
電器が共に動作範囲の中に移行するときには距離継電装
置として遮断器を動作させるための信号を出力すること
にしているが、この出力信号の応動作時間は前述の変化
幅過電流継電器の動作時間とロック用単安定マルチバイ
ブレータのパルス幅の和になるので、距離継電器のそれ
ぞれの動作時間や復帰時間が変動しても応動時間は変動
の少ない安定な特性になるという効果が得られる。更
に、ロック用単安定マルチバイブレータの出力信号の否
定信号との論理積をとる論理積回路をタイマと遅延用単
安定マルチバイブレータとの間に設けたことによって応
動時間はそれぞれの距離継電器の復帰時間に直接関係せ
ずに設定することができるので、従来技術よりも応動時
間を短縮した距離継電装置とすることができるという効
果も得られる。
ク回路図、第2図は距離継電器の復帰時間と動作時間の
特性を示すグラフ、第3図は変化幅過電流継電器の動作
時間の特性を示すグラフ、第4図は第1図の作用説明の
ための波形図、第5図はこの発明の距離継電装置の別の
実施例を示すブロック構成図、第6図は電力系統に距離
継電装置を挿入した単線回路図、第7図は距離継電器の
特性を示す複素平面図、第8図は従来の動作説明のため
の波形図、第9図は従来の距離継電装置の一例を示すブ
ロック回路図、第10図は従来の距離継電装置別の別の例
を示すブロック回路図である。 44X……リアクタンス形距離継電器、44M……モー形距離
継電器、51,52……タイマ、61,62……遅延用単安定マル
チバイブレータ、63……ロック用単安定マルチバイブレ
ータ、71,72,73……論理積回路、8……変化幅過電流継
電器。
Claims (2)
- 【請求項1】特性の異なる複数の距離継電器と、これら
の距離継電器の出力信号がそれぞれ導かれる複数の限時
動作瞬時復帰タイマと、これらの限時動作瞬時復帰タイ
マの出力信号がそれぞれ導かれる複数の瞬時動作限時復
帰タイマと、これらの瞬時動作限時復帰タイマの出力信
号が導かれる第1の論理積回路と、前記距離継電器の入
力電流が入力され定常時と過電流時の入力電流の変化が
所定値以上になると出力信号を発生する電流継電器と、
前記限時動作瞬時復帰タイマと瞬時動作限時復帰タイマ
との間に配設されて前記限時動作瞬時復帰タイマの出力
信号を一方の入力信号とする第2の論理積回路と、前記
電流継電器の出力信号に基づいて所定幅のパルス信号を
発生しその否定信号を前記第2の論理積回路の他方の入
力信号とするロック手段とを備えたことを特徴とする距
離継電装置。 - 【請求項2】特性の異なる複数の距離継電器と、これら
の距離継電器の出力信号が導かれる第1の論理積回路
と、この論理積回路の出力信号が導かれる限時動作瞬時
復帰タイマとこの限時動作瞬時復帰タイマの出力信号が
導かれる瞬時動作限時復帰タイマと、前記距離継電器の
入力電流が入力され定常時と過電流時の入力電流の変化
が所定値以上になると出力信号を発生する電流継電器
と、前記限時動作瞬時復帰タイマと瞬時動作限時復帰タ
イマとの間に配設されて前記限時動作瞬時復帰タイマの
出力信号を一方の入力信号とする第2の論理積回路と、
前記電流継電器の出力信号に基づいて所定幅のパルス信
号を発生し、その否定信号を前記第2の論理積回路の他
方の入力信号とするロック手段とを備えたことを特徴と
する距離継電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6898990A JP2687658B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 距離継電装置 |
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JPH03270634A JPH03270634A (ja) | 1991-12-02 |
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JP6898990A Expired - Lifetime JP2687658B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 距離継電装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2687658B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3857195B2 (ja) | 2002-07-09 | 2006-12-13 | 株式会社東芝 | 距離継電装置 |
-
1990
- 1990-03-19 JP JP6898990A patent/JP2687658B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03270634A (ja) | 1991-12-02 |
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