JP2687143B2 - 多気筒内燃機関の電子制御進角装置 - Google Patents
多気筒内燃機関の電子制御進角装置Info
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- JP2687143B2 JP2687143B2 JP63198085A JP19808588A JP2687143B2 JP 2687143 B2 JP2687143 B2 JP 2687143B2 JP 63198085 A JP63198085 A JP 63198085A JP 19808588 A JP19808588 A JP 19808588A JP 2687143 B2 JP2687143 B2 JP 2687143B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、船外機、船内外機等に用いて好適な多気筒
内燃機関の電子制御進角装置に関する。
内燃機関の電子制御進角装置に関する。
［従来の技術］ 従来、内燃機関の回転速度、スロットル弁開度等の運
転状態の変化に応じて、その点火時期を電子制御によ
り、予め定めた最適点火時期に制御する電子制御進角装
置が提案されている。
転状態の変化に応じて、その点火時期を電子制御によ
り、予め定めた最適点火時期に制御する電子制御進角装
置が提案されている。
この時、従来の電子制御進角装置は、機関の運転状態
の変化に対応する最適点火時期を、数式、数表、図表等
により表わされる設定データにて、点火時期設定部に記
録している。
の変化に対応する最適点火時期を、数式、数表、図表等
により表わされる設定データにて、点火時期設定部に記
録している。
［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来の電子制御進角装置におい
て、点火時期設定部に設定される設定データは、当該機
関に唯一のデータ、すなわち多気筒内燃機関にあっても
全気筒に共通となるデータのみである。
て、点火時期設定部に設定される設定データは、当該機
関に唯一のデータ、すなわち多気筒内燃機関にあっても
全気筒に共通となるデータのみである。
このため、上記設定データは、多気筒内燃機関におい
て例えば熱的に厳しい条件下にあってピストンの溶損や
ノッキングの発生を回避しなければならないような特定
気筒がトラブルなく運転できることを前提として定めら
れており、他の気筒もこのデータの下で進角制御せしめ
られることになる。
て例えば熱的に厳しい条件下にあってピストンの溶損や
ノッキングの発生を回避しなければならないような特定
気筒がトラブルなく運転できることを前提として定めら
れており、他の気筒もこのデータの下で進角制御せしめ
られることになる。
このことは、例えば熱的に厳しくない他の気筒の点火
時期を、該気筒が高出力を得るに足る進角状態に設定で
きず、該気筒の出力が不充分となり、結果として機関の
総出力が不充分となることを意味する。
時期を、該気筒が高出力を得るに足る進角状態に設定で
きず、該気筒の出力が不充分となり、結果として機関の
総出力が不充分となることを意味する。
なお、点火時期設定部に、各気筒毎に最適となる点火
時期を設定する場合には、記憶容量が膨大となって妥当
でない。
時期を設定する場合には、記憶容量が膨大となって妥当
でない。
本発明は、船外機用多気筒内燃機関において、点火時
期設定部が備えるべき記憶容量を大型化することなく、
各気筒の点火時期をそれぞれ最適化でき、全気筒が十分
な出力を出し得る電子制御進角装置を提供することを目
的とする。
期設定部が備えるべき記憶容量を大型化することなく、
各気筒の点火時期をそれぞれ最適化でき、全気筒が十分
な出力を出し得る電子制御進角装置を提供することを目
的とする。
［課題を解決するための手段］ 本発明は、クランク軸を縦置き配置し、複数の気化器
のうち上位の気筒と下位の気筒のスロットル弁を連結部
材で連結し、上位の気筒にスロットル弁開度を計測する
スロットル弁開度センサを設けてその上位の気筒の気化
器のスロットル弁の動きにスロットル弁開度センサの作
動を連動せしめてなる船外機用多気筒内燃機関の電子制
御進角装置であって、全気筒の中で最下位にある気筒を
特定気筒とし、全気筒に共通の基本点火時期を機関の運
転状態の変化に対応して定めた基本点火時期設定部と、
基本点火時期に対する特定気筒の進角補正量を機関の運
転状態の変化に対応して定めた補正進角設定部と、機関
の運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、クラン
ク軸の角度位置を検出するクランク角度検出手段と、機
関運転状態検出手段の検出結果とクランク角度検出手段
の検出結果を得るとともに、基本点火時期設定部の設定
データを用いて、クランク軸の角度位置が各気筒の基本
点火時期に位置する時点で基本点火信号を出力する点火
時期主制御部と、機関運転状態検出手段の検出結果とク
ランク角度検出手段の検出結果を得るとともに、補正進
角設定部の設定データを用いて、点火時期主制御部が定
めた特定気筒の基本点火時期を補正し、補正点火信号を
出力する点火時期補正制御部とを有してなるようにした
ものである。
のうち上位の気筒と下位の気筒のスロットル弁を連結部
材で連結し、上位の気筒にスロットル弁開度を計測する
スロットル弁開度センサを設けてその上位の気筒の気化
器のスロットル弁の動きにスロットル弁開度センサの作
動を連動せしめてなる船外機用多気筒内燃機関の電子制
御進角装置であって、全気筒の中で最下位にある気筒を
特定気筒とし、全気筒に共通の基本点火時期を機関の運
転状態の変化に対応して定めた基本点火時期設定部と、
基本点火時期に対する特定気筒の進角補正量を機関の運
転状態の変化に対応して定めた補正進角設定部と、機関
の運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、クラン
ク軸の角度位置を検出するクランク角度検出手段と、機
関運転状態検出手段の検出結果とクランク角度検出手段
の検出結果を得るとともに、基本点火時期設定部の設定
データを用いて、クランク軸の角度位置が各気筒の基本
点火時期に位置する時点で基本点火信号を出力する点火
時期主制御部と、機関運転状態検出手段の検出結果とク
ランク角度検出手段の検出結果を得るとともに、補正進
角設定部の設定データを用いて、点火時期主制御部が定
めた特定気筒の基本点火時期を補正し、補正点火信号を
出力する点火時期補正制御部とを有してなるようにした
ものである。
［作用］ 船外機用多気筒内燃機関で、クランク軸を縦置き配置
し、各気筒の気化器のスロットル弁を連結部材で連結
し、最上位の気筒の気化器にスロットル弁開度センサを
設けて該気化器のスロットル弁の動きにスロットル弁開
度センサの作動を連動せしめてなるものでは、（ａ）ス
ロットル弁開度センサが設けられる最上位の気筒の気化
器の検出開度に基づいて基本となる点火時期が決められ
るが、最下位の特定気筒の気化器のスロットル弁開度は
連結部材における各気筒のスロットル弁連結部に存在す
るガタ等により上述の上位の気筒の気化器の検出開度と
大きくばらつくこと、（ｂ）船外機用内燃機関の排気を
機関下部から放出するため、最下位の特定気筒が特に熱
的に厳しくなることにより、最下位の特定気筒を他の気
筒と異なる点火時期にて制御する必要がある。これによ
り、全気筒が十分な出力を出し得る点火状態を実現でき
る。
し、各気筒の気化器のスロットル弁を連結部材で連結
し、最上位の気筒の気化器にスロットル弁開度センサを
設けて該気化器のスロットル弁の動きにスロットル弁開
度センサの作動を連動せしめてなるものでは、（ａ）ス
ロットル弁開度センサが設けられる最上位の気筒の気化
器の検出開度に基づいて基本となる点火時期が決められ
るが、最下位の特定気筒の気化器のスロットル弁開度は
連結部材における各気筒のスロットル弁連結部に存在す
るガタ等により上述の上位の気筒の気化器の検出開度と
大きくばらつくこと、（ｂ）船外機用内燃機関の排気を
機関下部から放出するため、最下位の特定気筒が特に熱
的に厳しくなることにより、最下位の特定気筒を他の気
筒と異なる点火時期にて制御する必要がある。これによ
り、全気筒が十分な出力を出し得る点火状態を実現でき
る。
本発明によれば、各気筒の点火時期を基本点火時期
設定部の基本データによって制御するとともに、例え
ば熱的に厳しく他の気筒との間に点火時期設定量の差を
与えるべき上述の特定気筒については、上記で定めた
基本点火時期を補正進角設定部の設定データ（進角補正
量）により補正することとなる。この時、補正進角設定
部は、特定気筒において上記の補正を行なうべき所要
の運転状態の範囲についてのみ、その運転状態の変化に
対応する進角補正量を記憶すれば足りる。
設定部の基本データによって制御するとともに、例え
ば熱的に厳しく他の気筒との間に点火時期設定量の差を
与えるべき上述の特定気筒については、上記で定めた
基本点火時期を補正進角設定部の設定データ（進角補正
量）により補正することとなる。この時、補正進角設定
部は、特定気筒において上記の補正を行なうべき所要
の運転状態の範囲についてのみ、その運転状態の変化に
対応する進角補正量を記憶すれば足りる。
すなわち、本発明によれば、機関の運転状態の変化
に対応する点火時期設定量の、全気筒に共通なものは唯
一のデータにて基本点火時期設定部に設定し、特定気
筒のある運転状態の範囲において他の気筒と異なる点火
時期設定量については、これを特定気筒のための進角補
正量として補正進角設定部に設定することになる。
に対応する点火時期設定量の、全気筒に共通なものは唯
一のデータにて基本点火時期設定部に設定し、特定気
筒のある運転状態の範囲において他の気筒と異なる点火
時期設定量については、これを特定気筒のための進角補
正量として補正進角設定部に設定することになる。
したがって、基本点火時期設定部および補正進角設定
部の設定データに重複するものがなく、それらが備える
べき記憶容量を徒に大型化することがない。また、全気
筒の点火時期を、前述の、によりそれぞれ最適化で
き、結果として全気筒が十分な出力を出し得る点火状態
を実現できる。
部の設定データに重複するものがなく、それらが備える
べき記憶容量を徒に大型化することがない。また、全気
筒の点火時期を、前述の、によりそれぞれ最適化で
き、結果として全気筒が十分な出力を出し得る点火状態
を実現できる。
［実施例］ 第１図は本発明の電子制御進角装置を示すブロック
図、第２図は本発明が適用される内燃機関の一例を示す
要部断面図である。
図、第２図は本発明が適用される内燃機関の一例を示す
要部断面図である。
内燃機関10は、船外機用Ｖ型６気筒２サイクル内燃機
関の例であり、第２図において、11は縦置き配置された
クランク軸、12はフライホイールマグネト、13は点火プ
ラグ、14は気化器、15は吸気箱である。
関の例であり、第２図において、11は縦置き配置された
クランク軸、12はフライホイールマグネト、13は点火プ
ラグ、14は気化器、15は吸気箱である。
内燃機関10は、スロットル操作ケーブル16に連なる図
示の如くのリンク機構により気化器14のスロットル弁17
を開閉できる。18はスロットル弁開度センサである。す
なわち、内燃機関10は、クランク軸11を縦置き配置し、
各気筒の気化器14のスロットル弁17を連結部材で連結
し、最上位の気筒の気化器14にスロットル弁開度センサ
18を設けて該気化器14のスロットル弁17の動きにスロッ
トル弁開度センサ18の作動を連動せしめている。
示の如くのリンク機構により気化器14のスロットル弁17
を開閉できる。18はスロットル弁開度センサである。す
なわち、内燃機関10は、クランク軸11を縦置き配置し、
各気筒の気化器14のスロットル弁17を連結部材で連結
し、最上位の気筒の気化器14にスロットル弁開度センサ
18を設けて該気化器14のスロットル弁17の動きにスロッ
トル弁開度センサ18の作動を連動せしめている。
内燃機関10は、フライホイールマグネト12の内部に、
永久磁石19と発電用コイル20を内蔵するとともに、各気
筒に対応する第１〜第６の６個の永久磁石21とパルサコ
イル22を内蔵している。パルサコイル22は、クランク軸
11の１回転毎に、各永久磁石21に１回対向し、各気筒に
対応する第１〜第６のパルサ信号P1〜P6を出力する。
永久磁石19と発電用コイル20を内蔵するとともに、各気
筒に対応する第１〜第６の６個の永久磁石21とパルサコ
イル22を内蔵している。パルサコイル22は、クランク軸
11の１回転毎に、各永久磁石21に１回対向し、各気筒に
対応する第１〜第６のパルサ信号P1〜P6を出力する。
内燃機関10は、フライホイールマグネト12に付帯して
設けた始動操作用リングギア23と、これに対向するクラ
ンク角度センサ24を備えている。クランク角度センサ24
は、リングギア23の噛合い歯に対応する電気パルスを出
力する。
設けた始動操作用リングギア23と、これに対向するクラ
ンク角度センサ24を備えている。クランク角度センサ24
は、リングギア23の噛合い歯に対応する電気パルスを出
力する。
しかして、内燃機関10は、第１図に示す如くの、マイ
クロコンピュータからなる電子制御進角装置30を備えて
いる。電子制御進角装置30は、上述したスロットル弁開
度センサ18、パルサコイル22、クランク角度センサ24の
各出力を得て、第１〜第６の各気筒の点火時期を制御
し、結果として、第１〜第６の各点火コイル31に１次電
圧を印加する。
クロコンピュータからなる電子制御進角装置30を備えて
いる。電子制御進角装置30は、上述したスロットル弁開
度センサ18、パルサコイル22、クランク角度センサ24の
各出力を得て、第１〜第６の各気筒の点火時期を制御
し、結果として、第１〜第６の各点火コイル31に１次電
圧を印加する。
電子制御進角装置30は、基本点火時期設定部32、補正
進角設定部33、回転速度演算部34、スロットル開度のA/
D変換部35、気筒判別演算部36、パルス入力部37、点火
時期主制御部38およびこれに付帯する基本点火時期演算
部39、点火時期補正制御部40、ならびにCDI制御部41を
有して構成される。
進角設定部33、回転速度演算部34、スロットル開度のA/
D変換部35、気筒判別演算部36、パルス入力部37、点火
時期主制御部38およびこれに付帯する基本点火時期演算
部39、点火時期補正制御部40、ならびにCDI制御部41を
有して構成される。
基本点火時期設定部32は、第１〜第６の全気筒に共通
の基本点火時期を、機関の回転速度とスロットル弁開度
（運転状態）の変化に対応して定めた基本マップを記憶
している。
の基本点火時期を、機関の回転速度とスロットル弁開度
（運転状態）の変化に対応して定めた基本マップを記憶
している。
補正進角設定部33は、基本マップが定める基本点火時
期に対する特定気筒（例えば熱的に厳しいとされる最下
位の第６気筒）の進角補正量を、機関の回転速度とスロ
ットル弁開度（運転状態）の変化に対応して定めた気筒
間進角差データを記憶している。
期に対する特定気筒（例えば熱的に厳しいとされる最下
位の第６気筒）の進角補正量を、機関の回転速度とスロ
ットル弁開度（運転状態）の変化に対応して定めた気筒
間進角差データを記憶している。
回転速度演算部34は、クランク角度センサ24とともに
機関運転状態検出手段の１つを構成し、単位の時間にお
けるクランク角度センサ24の出力パルス数に基づき、機
関の回転速度を演算する。
機関運転状態検出手段の１つを構成し、単位の時間にお
けるクランク角度センサ24の出力パルス数に基づき、機
関の回転速度を演算する。
スロットル開度のA/D変換部35は、スロットル弁開度
センサ18とともに機関運転状態検出手段の１つを構成
し、機関のスロットル弁開度を出力する。
センサ18とともに機関運転状態検出手段の１つを構成
し、機関のスロットル弁開度を出力する。
気筒判別演算部36は、パルサコイル22およびクランク
角度センサ24とともにクランク角度検出手段を構成す
る。気筒判別演算部36は、基準気筒として定めた例えば
第６気筒に対応する第６パルサ信号P6出力時における、
クランク角度センサ24の出力信号を気筒判別の基準信号
として用い、パルサコイル22が続いて出力するパルサ信
号がいずれの気筒に対応するものかを判別する。パルサ
コイル22が各気筒に対応して出力した第１〜第６のパル
サ信号P1〜P6は、今回点火対象となる気筒を示し、かつ
該気筒における点火時期設定のための基準タイミングと
なるべきクランク角度位置を示すものである。
角度センサ24とともにクランク角度検出手段を構成す
る。気筒判別演算部36は、基準気筒として定めた例えば
第６気筒に対応する第６パルサ信号P6出力時における、
クランク角度センサ24の出力信号を気筒判別の基準信号
として用い、パルサコイル22が続いて出力するパルサ信
号がいずれの気筒に対応するものかを判別する。パルサ
コイル22が各気筒に対応して出力した第１〜第６のパル
サ信号P1〜P6は、今回点火対象となる気筒を示し、かつ
該気筒における点火時期設定のための基準タイミングと
なるべきクランク角度位置を示すものである。
パルス入力37は、パルサコイル22が出力したパルサ信
号P1〜P6を点火時期主制御部38に転送する。
号P1〜P6を点火時期主制御部38に転送する。
基本点火時期演算部39は、回転速度演算部34およびス
ロットル開度のA/D変換部35の出力を得るとともに、基
本点火時期設定部32の設定データを用いて、現在の機関
運転状態に最適となる基本点火時期を演算し、これを点
火時期主制御部38に転送する。点火時期主制御部38は、
パルス入力部37からのパルサ信号P1〜P6を得る状態下
で、上記演算部39の演算結果を得て、クランク軸11の角
度位置が各気筒の基本点火時期に位置する時点で基本点
火信号を出力する。
ロットル開度のA/D変換部35の出力を得るとともに、基
本点火時期設定部32の設定データを用いて、現在の機関
運転状態に最適となる基本点火時期を演算し、これを点
火時期主制御部38に転送する。点火時期主制御部38は、
パルス入力部37からのパルサ信号P1〜P6を得る状態下
で、上記演算部39の演算結果を得て、クランク軸11の角
度位置が各気筒の基本点火時期に位置する時点で基本点
火信号を出力する。
点火時期補正制御部40は、上記点火時期主制御部38の
出力を得るとともに、回転速度演算部34、スロットル開
度のA/D変換部35、気筒判別演算部36の出力を得る。さ
らに、点火時期補正制御部40は、補正進角設定部33の設
定データを用いて、今回点火対象となる気筒が前述の特
定気筒であるか否かを判定し、特定気筒であれば、点火
時期主制御部38が定めた該特定気筒の基本点火時期を補
正し、補正点火信号を出力する。
出力を得るとともに、回転速度演算部34、スロットル開
度のA/D変換部35、気筒判別演算部36の出力を得る。さ
らに、点火時期補正制御部40は、補正進角設定部33の設
定データを用いて、今回点火対象となる気筒が前述の特
定気筒であるか否かを判定し、特定気筒であれば、点火
時期主制御部38が定めた該特定気筒の基本点火時期を補
正し、補正点火信号を出力する。
CDI制御部41は発電用コイル20の出力を得るととも
に、上記点火時期主制御部38、点火時期補正制御部40の
出力を得て、各気筒に対応する点火コイル31に対し、各
気筒に適正な点火時期にて１次電圧を印加する。
に、上記点火時期主制御部38、点火時期補正制御部40の
出力を得て、各気筒に対応する点火コイル31に対し、各
気筒に適正な点火時期にて１次電圧を印加する。
次に、上記実施例の作用について説明する。
上記実施例によれば、各気筒の点火時期を基本点火
時期設定部32の基本データによって制御するとともに、
例えば熱的に厳しく他の気筒との間に点火時期設定量
の差を与えるべき特定気筒については、上記で定めた
基本点火時期を補正進角設定部33の設定データ（進角補
正量）により補正することとなる。この時、補正進角設
定部33は、特定気筒において上記の補正を行なうべき
所要の運転状態の範囲についてのみ、その運転状態の変
化に対応する進角補正量を記憶すれば足りる。
時期設定部32の基本データによって制御するとともに、
例えば熱的に厳しく他の気筒との間に点火時期設定量
の差を与えるべき特定気筒については、上記で定めた
基本点火時期を補正進角設定部33の設定データ（進角補
正量）により補正することとなる。この時、補正進角設
定部33は、特定気筒において上記の補正を行なうべき
所要の運転状態の範囲についてのみ、その運転状態の変
化に対応する進角補正量を記憶すれば足りる。
すなわち、船外機用内燃機関10で、クランク軸11を縦
置き配置し、各気筒の気化器14のスロットル弁17を連結
部材で連結し、最上位の気筒の気化器14にスロットル弁
開度センサ18を設けて該気化器14のスロットル弁17の動
きにスロットル弁開度センサ18の作動を連動せしめてな
るものでは、（ａ）スロットル弁開度センサ18が設けら
れる最上位の気筒の気化器14の検出開度に基づいて基本
となる点火時期が決められるが、最下位の特定気筒の気
化器14のスロットル弁開度は連結部材における各気筒の
スロットル弁連結部に存在するガタ等により上述の上位
の気筒の気化器14の検出開度と大きくばらつくこと、
（ｂ）船外機用内燃機関10の排気を機関下部から放出す
るため、最下位の特定気筒が特に熱的に厳しくなること
により、最下位の特定気筒を他の気筒と異なる点火時期
に制御する必要がある。このとき、上記実施例によれ
ば、機関の運転状態の変化に対応する点火時期設定量
の、全気筒に共通なものは唯一のデータにて基本データ
にて基本点火時期設定部32に設定し、特定気筒のある
運転状態の範囲において他の気筒と異なる点火時期設定
量については、これを特定気筒のための進角補正量とし
て補正進角設定部33に設定することになる。
置き配置し、各気筒の気化器14のスロットル弁17を連結
部材で連結し、最上位の気筒の気化器14にスロットル弁
開度センサ18を設けて該気化器14のスロットル弁17の動
きにスロットル弁開度センサ18の作動を連動せしめてな
るものでは、（ａ）スロットル弁開度センサ18が設けら
れる最上位の気筒の気化器14の検出開度に基づいて基本
となる点火時期が決められるが、最下位の特定気筒の気
化器14のスロットル弁開度は連結部材における各気筒の
スロットル弁連結部に存在するガタ等により上述の上位
の気筒の気化器14の検出開度と大きくばらつくこと、
（ｂ）船外機用内燃機関10の排気を機関下部から放出す
るため、最下位の特定気筒が特に熱的に厳しくなること
により、最下位の特定気筒を他の気筒と異なる点火時期
に制御する必要がある。このとき、上記実施例によれ
ば、機関の運転状態の変化に対応する点火時期設定量
の、全気筒に共通なものは唯一のデータにて基本データ
にて基本点火時期設定部32に設定し、特定気筒のある
運転状態の範囲において他の気筒と異なる点火時期設定
量については、これを特定気筒のための進角補正量とし
て補正進角設定部33に設定することになる。
したがって、基本点火時期設定部32および補正進角設
定部33の設定データに重複するものがなく、それらが備
えるべき記憶容量を徒に大型化することがない。また、
全気筒の点火時期を、前述の、によりそれぞれ最適
化でき、結果として全気筒が十分な出力を出し得る点火
状態を実現できる。
定部33の設定データに重複するものがなく、それらが備
えるべき記憶容量を徒に大型化することがない。また、
全気筒の点火時期を、前述の、によりそれぞれ最適
化でき、結果として全気筒が十分な出力を出し得る点火
状態を実現できる。
［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、船外機用多気筒内燃機
関において、点火時期設定部が備えるべき記憶容量を大
型化することなく、各気筒の点火時期をそれぞれ最適化
でき、全気筒が十分な出力を出し得る電子制御進角装置
を構成できる。
関において、点火時期設定部が備えるべき記憶容量を大
型化することなく、各気筒の点火時期をそれぞれ最適化
でき、全気筒が十分な出力を出し得る電子制御進角装置
を構成できる。
第１図は本発明の電子制御進角装置を示すブロック図、
第２図は本発明が適用される内燃機関の一例を示す要部
断面図である。 10……内燃機関、 11……クランク軸、 14……気化器、17……スロットル弁、 18……スロットル弁開度センサ、 22……パルサコイル、 24……クランク角度センサ、 30……電子制御進角装置、 32……基本点火時期設定部、 33……補正進角設定部、 34……回転速度演算部、 35……スロットル開度のA/D変換部、 36……気筒判別演算部、 38……点火時期主制御部、 39……基本点火時期演算部、 40……点火時期補正制御部。
第２図は本発明が適用される内燃機関の一例を示す要部
断面図である。 10……内燃機関、 11……クランク軸、 14……気化器、17……スロットル弁、 18……スロットル弁開度センサ、 22……パルサコイル、 24……クランク角度センサ、 30……電子制御進角装置、 32……基本点火時期設定部、 33……補正進角設定部、 34……回転速度演算部、 35……スロットル開度のA/D変換部、 36……気筒判別演算部、 38……点火時期主制御部、 39……基本点火時期演算部、 40……点火時期補正制御部。
Claims (1)
- 【請求項１】クランク軸を縦置き配置し、複数の気化器
のうち上位の気筒と下位の気筒のスロットル弁を連結部
材で連結し、上位の気筒にスロットル弁開度を計測する
スロットル弁開度センサを設けてその上位の気筒の気化
器のスロットル弁の動きにスロットル弁開度センサの作
動を連動せしめてなる船外機用多気筒内燃機関の電子制
御進角装置であって、 全気筒の中で最下位にある気筒を特定気筒とし、 全気筒に共通の基本点火時期を機関の運転状態の変化に
対応して定めた基本点火時期設定部と、基本点火時期に
対する特定気筒の進角補正量を機関の運転状態の変化に
対応して定めた補正進角設定部と、機関の運転状態を検
出する機関運転状態検出手段と、クランク軸の角度位置
を検出するクランク角度検出手段と、機関運転状態検出
手段の検出結果とクランク角度検出手段の検出結果を得
るとともに、基本点火時期設定部の設定データを用い
て、クランク軸の角度位置が各気筒の基本点火時期に位
置する時点で基本点火信号を出力する点火時期主制御部
と、機関運転状態検出手段の検出結果とクランク角度検
出手段の検出結果を得るとともに、補正進角設定部の設
定データを用いて、点火時期主制御部が定めた特定気筒
の基本点火時期を補正し、補正点火信号を出力する点火
時期補正制御部とを有してなる多気筒内燃機関の電子制
御進角装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63198085A JP2687143B2 (ja) | 1988-08-10 | 1988-08-10 | 多気筒内燃機関の電子制御進角装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63198085A JP2687143B2 (ja) | 1988-08-10 | 1988-08-10 | 多気筒内燃機関の電子制御進角装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0249969A JPH0249969A (ja) | 1990-02-20 |
| JP2687143B2 true JP2687143B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=16385258
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63198085A Expired - Fee Related JP2687143B2 (ja) | 1988-08-10 | 1988-08-10 | 多気筒内燃機関の電子制御進角装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2687143B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0532772U (ja) * | 1991-10-09 | 1993-04-30 | 日本電子機器株式会社 | ２サイクル内燃機関の点火時期制御装置 |
| JP2743687B2 (ja) * | 1992-03-17 | 1998-04-22 | 株式会社日立製作所 | 内燃機関点火装置 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58126464A (ja) * | 1982-01-21 | 1983-07-27 | Nippon Denso Co Ltd | 多気筒内燃機関の点火時期制御方法 |
| JPS62150076A (ja) * | 1985-12-24 | 1987-07-04 | Nissan Motor Co Ltd | 多気筒機関の点火時期制御装置 |
-
1988
- 1988-08-10 JP JP63198085A patent/JP2687143B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0249969A (ja) | 1990-02-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |