JP2686565B2 - C/ebp2遺伝子及びリコンビナントc/ebp2 - Google Patents

C/ebp2遺伝子及びリコンビナントc/ebp2

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、インターロイキン−6(IL−6)遺伝子の
発現を誘導する核内因子の遺伝子、より詳しくはIL−6
遺伝子の転写調節領域に存在するパリンドローム構造で
あるACATTGCACAATCTにシークエンス特異的に結合し、医
薬として有用なIL−6の発現を誘導する作用を有する核
内因子をコードする遺伝子に関しており、また核遺伝子
を利用して得られる上記核内因子、即ちリコンビナント
C/EBP2にも関している。本発明の上記核内因子は、生体
内におけるIL−6産生を誘導して、造血等を行なうこと
ができる。
従来の技術 IL−6は、免疫系に関与するのみならず、造血幹細胞
の増殖、分化、急性期蛋白の誘導及び神経細胞の分化に
も関与している重要な生理活性因子である。該IL−6の
生物作用は、大きく分類すると、(1)細胞分化の誘導
又はある種の遺伝子発現の誘導、(2)細胞増殖の誘
導、及び(3)細胞増殖の抑制に分類可能である。また
IL−6は標的細胞によって全く異なる生物活性を発揮す
ることが明らかにされている(平野、岸本、実験医学、
Vol.7,No.1,1989,p11−12)。
一方、IL−6は、ある種の自己免疫疾患やガン等で異
常に産生されていることが知られている(Kishimoto T.
and Hirano T.,Molecular regulation of B lymphocyte
response,Ann.Rev.Immunol.,,485−512(1988))。
上記IL−6の産生異常を伴う疾患時におけるIL−6を
異常産生する細胞の遺伝子を解析した結果、IL−6その
ものをコードする遺伝子の構造部分には遺伝子変異等の
変化は何ら見出だされなかった。よって、上記のIL−6
産生異常は、遺伝子の転写をコントロールする核内因子
の異常が生じた結果、惹起されるものと推測された。
ところで、IL−6はインターロイキン−1(IL−1)
による刺激によって、その産生が誘導されることが知ら
れている(Kishimoto T.and Hirano T.,Molecular regu
lation of B lymphocyte response,Ann.Rev.Immunol.,
6,485−512(1988))。
そこで本発明者らは、脳グリア細胞の腫瘍化したグリ
オブラストマー細胞(SK−MG4,K.Yasukawa et al.,EMBO
Journal,Vol.6,pp2939−2945(1987))において、IL
−1の作用によりIL−6の遺伝子に直接作用する核内因
子の存在を確信し、鋭意研究を行なった。その結果、IL
−6遺伝子の5′上流域にはc−fos SRE(Treisman,
R.,Cell,42,889−902(1985))とホモロジーを有する
領域が存在すること、及びその領域内の14bpパリンドロ
ーム構造であるACATTGCACAATCTにシークエンス特異的に
結合する核内因子が存在することを確認し、該核内因子
を最初NF−IL6と命名(1988年度日本免疫学会、審良
ら、281頁)した。その後該因子はC/EBP2なる名称に変
更された。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、上記塩基配列ACATTGCACAATCTにシー
クエンス特異的に結合する核内因子(即ちC/EBP2)をコ
ードする遺伝子を単離し、その塩基配列を決定すると共
に、該遺伝子を利用して遺伝子組換え技術によりC/EBP2
を製造することにある。
課題を解決するための手段 本発明によれば、IL−6遺伝子の転写調節領域に存在
するパリンドローム構造であるACATTGCACAATCTに、シー
クエンス特異的に結合する核内因子をコードすることを
特徴とするIL−6遺伝子発現誘導核内因子の遺伝子(本
明細書においては上記因子を「C/EBP2」と、また核因子
の遺伝子を「C/EBP2遺伝子」とよぶ)が提供される。
また本発明によれば、上記C/EBP2遺伝子を組み込んだ
発現プラスミド、該プラスミドを保有する微生物、該微
生物を培養してリコンビナントC/EBP2を製造する方法及
び該方法によって得られるリコンビナントC/EBP2も提供
される。
以下の本明細書におけるアミノ酸、ペプチド、塩基配
列、核酸等の略号による表示はIUPAC、IUBの規定もしく
は当該分野において慣用される表示法に従うものとす
る。アミノ酸の3文字略号及び1文字略号による表示の
例を挙げると次の通りである。
アスパラギン …Asn(N)アラニン …Ala(A) アスパラギン酸 …Asp(D)アルギニン…Arg(R) イソロイシン …Ile(I)グリシン …Gly(G) グルタミン酸 …Gle(E)グルタミン…Gln(Q) システイン …Cys(C)セリン …Ser(S) トリプトファン …Trp(W)チロシン …Tyr(Y) トレオニン …Thr(T)バリン …Val(V) フェニルアラニン…Phe(F)ヒスチジン…His(H) プロリン …Pro(P)メチオニン…Met(M) リジン …Lys(K)ロイシン …Leu(L) 本発明遺伝子は上記の通りIL−6遺伝子発現誘導核内
因子C/EBP2をコードするものであり、該因子のアミノ酸
配列を有するポリペプチド、即ちリコンビナントC/EBP2
の遺伝子工学手法による製造を可能とする遺伝情報を包
含し、この点より核リコンビナントC/EBP2の製造に有利
に利用できる。本発明はかかるリコンビナントC/EBP2を
も提供するものであり、これはIL−6遺伝子の発現を誘
導する作用を有しており、従ってこれを生体に適用すれ
ば、該生体にIL−6を産生させることができる。この点
より本発明リコンビナントC/EBP2は、IL−6の産生を誘
導することによる造血剤等として有用である。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。
ところで特定の塩基配列ACATTGCACAATCTは、C/EBP2に
特異的に結合することが本発明者らにより既に確認され
ており、該塩基配列は後記参考例のごとく、通常公知の
方法に従い合成を行なうことができる。
本発明遺伝子配列の決定及び該遺伝子の製造は、具体
的には後記実施例に従うが、一般的には以下の通りであ
る。
即ち、まず本発明遺伝子の単離は、本発明遺伝子に係
わる核内因子の上記特定塩基配列に対する結合性を利用
して、Singhらの方法(Singh,H.et al.,Cell,Vol.52,41
5−423,Febrary 12,1988)によって行なうことができ
る。
本発明遺伝子のcDNA作成のために、鋳型として必要な
mRNAは、適切な動物由来の細胞、例えばヒト胎盤細胞、
ヒトモノサイト細胞、ヒト線維芽細胞等より常法に従い
抽出することができる。上記RNAの抽出は、例えばグア
ニジニウム・チオシアネート溶液や適当な界面活性剤、
例えばSDS、NP−40、トリトンX100、デオキシコール酸
等を用いて、或いはホモジナイザーを用いる方法や凍結
融解等の物理的方法によって、部分的又は完全に破壊、
可溶化後、染色体DNAを、ポリトロン(POLYTRON,Kinema
tica Switzerland)等のミキサーもしくは注射筒を用い
てある程度せん断し、その後蛋白質と核酸分画とを分別
する操作により行なうことができる。この抽出操作に
は、フェノール・クロロホルム抽出法やグアニジニウム
/セシウムクロライド法〔Guanidinium/Cesium Chlorid
e method,T.Maniatis,E.F.Fritsch and J.Sambrook,Mol
ecular Cloning,p194−196(Cold Spring Harbor Labor
atory),1982〕等が一般に用いられる。
また上記各方法ではRNaseによるRNAの分解を防ぐため
に、例えばRNaseインヒビター、ヘパリン、ポリビニル
硫酸、ジエチルピロカーボネート、バナジウム複合体、
ベントナイト、マカロイド等を添加使用することもでき
る。
上記操作に従い得られるRNAからのmRNAの分離、精製
は、抽出物を例えばオリゴdT−セルロース[コラボレィ
ティブ リサーチ社(Collaborative Research In
c.)]、ポリU−セフアロース[フアルマシア(Pharma
cia)社]等の吸着カラムを用いる方法により又はバッ
チ法により実施できる。
上記により得られる精製mRNAは、通常不安定であり、
安定な相補DNA(cDNA)の型に代えられ、目的遺伝子の
増幅を可能とするために微生物由来のレプリコンに接続
される。インビトロでの上記mRNAのcDNAへの変換、即ち
cDNAの合成は、次のようにして行なうことができる。
即ち、まずオリゴdTをプライマーとし(このプライマ
ーはポリdTを付加したベクタープライマーであってもよ
い)、mRNAを鋳型としてdNTP(dATP、dGTP、dCTP又はdT
TP)の存在下で、逆転写酵素を用いてmRNAからこれに相
補的な一本鎖cDNAを合成する。次のステップは上記にお
いてオリゴcTを用いたか、ベクタープライマーを用いた
かにより、それぞれ以下の如く異なる。
前者の場合、鋳型としたmRNAをアルカリ処理等により
分解して除去し、その後一本鎖DNAを鋳型として、逆転
写酵素又はDNAポリメラーゼIを用いて、二本鎖DNAを作
成する。次に得られる二本鎖DNAの両端をエキソヌクレ
アーゼで処理し、そのぞれぞれに適当なリンカーDNA又
はアニーリング可能な組合せの塩基を複数付加し、これ
を適当なベクター、例えばEK系プラスミドベクターやλ
gt系ファージベクター等に組込む。
また後者の場合、鋳型としたmRNAを残存させたまま、
上記と同様のアニーリング可能な組合せの塩基を複数付
加した開環状プラスミドと、リンカーDNA(しばしば動
物細胞で自立複製できる領域とmRNAの転写プロモーター
領域を含むDNA断片が用いられる)とをアニーリングさ
せて閉環状とした後、dNTP存在下でRNase HとDNAポリメ
ラーゼIとを共存させてmRNAをDNA鎖に置換して完全な
プラスミドDNAを作成する。
上記のごとくして得られるDNAは、これをベクターの
宿主、例えばエシェリヒア コリ(Esherichia Col
i)、バチルス ズブチリス(Bacillus subtilis)、サ
ッカロミセス セレビシアエ(Saccharomyces cerevisi
ae)等の適当な宿主内に導入して、これを形質転換でき
る。このDNAの宿主への導入及びこれによる形質転換法
法としては、一般に用いられる方法、例えば主として対
数増殖期にある細胞を集め、CaCl2処理して自然にDNAを
取り込みやすい状態にしてプラスミドを取り込ませる方
法等を採用できる。上記方法においては、通常知られて
いるように形質転換の効率を一層向上させるためにMgCl
2やRbClを更に共存させることもできる。また宿主細胞
をスフェロプラスト又はプロトプラスト化してから形質
転換させる方法も採用できる。また、一般にファージベ
クターとしてよく用いられているλファージをベクター
とする場合は、インビトロパッケージング(in vitro p
ackaging)により、λファージによるcDNAライブラリー
を作製することができる。
尚、当該cDNAライブラリーとしては、市販のcDNAライ
ブラリー、例えばクローンテック(Clontech)社より市
販されている各種のcDNAライブラリーを用いることも可
能である。
本発明の好ましい一方法によれば、λgt11をベクター
としてcDNAライブラリーを作製し、その溶原菌を通常公
知の方法によりIPTG等の誘導剤で飽和したニトロセルロ
ースフィルター上に固定する。
ニトロセルロースフィルター上に固定された菌を培養
し、本発明遺伝子に係わる核内因子が充分に菌体外に出
るまで培養する。例えば後記する実施例にて用いられて
いるE.coliY1090を宿主として用いる場合は、一般に3
〜4時間、42℃で培養した後、37℃で一晩培養して溶菌
させればよい。次いで得られる核内因子をニトロセルロ
ース上に固定させ、以下のスクリーニングに用いること
ができる。
このフィルター上にスポットされた本発明遺伝子に係
わる核内因子と、予め例えば32Pで標識された上記核内
因子に特異的に結合する塩基配列ACATTGCACAATCTとを結
合させ、オートラジオグラフィーにかけて放射活性を有
するスポットを特定し、その部位のゲルからλファージ
を溶出し、再度宿主、例えばE.co;i Y1090に感染させ、
同様の操作を繰り返して単一クローン化する。
単離されたファージより通常公知の方法(Molecular
Cloning(A Laboratory Manual),T.Maniatis,E.F.Frit
sch,J.Sambrook,Cold Spring Harbor Laboratory(198
2))等に従って本発明遺伝子を含むDNAを調製すること
ができる。
上記により得られた遺伝子を適当な制限酵素で消化す
ることにより、DNAの制限断片を調製できる。
該断片を適当なプラスミドベクター、例えばpUC18
(C.Yanisch−Perron,J.Vieira and J.Messing,Gene,3
3,103−119(1985))に制限酵素及びリガーゼを用いて
組み込み、組換え体プラスミドを得ることができる。
得られた組換え体プラスミドは、これを適当な宿主、
例えば大腸菌に形質導入することが可能であり、かくし
て得られる形質転換体より、通常公知の方法、例えばMo
lecular Cloning(A Laboratory Manual),T.Maniatis,
E.F.Fritsch,J.Sambrook,Cold Spring Harbor Laborato
ry(1982)p104−106に記載された方法等に従って、該
遺伝子がコードされるクローンの制限酵素地図を作成す
ることができる。
上記クローンの塩基配列決定は、通常公知の方法、例
えばダンサー(Sanger)らによるジデオキシ法(Sanger
F.,Nicklen S.and Coulson A.R.,DNA sequencing
with chain−terminating inhibitors,Proc.Nat.Ac
ad.Sci.,U.S.A.,74,5463−5467(1977))に従って行な
うことができる。
かくして、上記により得られたC/EBP2の全DNA配列を
決定することが可能である。
上記の本発明遺伝子が前回の1988年度日本免疫学会で
報告したNF−IL6をコードするものであることの確認
は、通常公知の方法、例えばフットプリンティング法、
ゲルシフトアッセイ法(Aguilera,R.J.et al.,Cell,51,
909−917(1987))等により行なうことができる。
まず、フットプリンティング法を用いた確認方法は、
以下のようにして行なうことができる。
即ち、前記のごとく単離された本発明遺伝子を含有す
るクローンを適当な宿主、例えばE.coliY1089に組み込
み、本発明遺伝子の発現を誘導するためにイソプロピル
β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)(シグマ社)
を混合した培地で37℃で1時間程度培養し、培養終了
後、凍結融解を繰り返して細胞抽出物を得る。また対照
としてIPTG刺激を行なわない破砕物を用意する。尚、IP
TGの上記添加量は10mM程度が好ましい。
本発明遺伝子によってコードされる核内因子が特異的
に結合する14bpパリンドロームを含むc−fos basal en
hancer領域(ヒトIL−6遺伝子の−179〜−111領域、H.
Isshiki et al.,Mol.Cell.Biol.,10,2757−2764(199
0))の末端をラベルし且つ部分的にジメチルサルフェ
ートでメチル化した後、これと上記の菌抽出物を混合し
たものをゲルシフトアッセイと同様に電気泳動し、蛋白
の結合していないFree bandと泳動度の遅いバンドを回
収し、ともにピペリジンで反応させ、その後シークエン
スゲルで泳動させる。それにより蛋白の結合している塩
基を特定することができる。
次に、ゲルシフトアッセイ法による確認は、以下のよ
うにして行なわれる。
C/EBP2遺伝子の塩基配列(後記式(1)として判明)
から推定されるDNA結合領域のアミノ酸配列の一部を化
学合成し、これを抗原とするポリクローナル抗体を通常
公知の方法により作成する。
尚、DNAに結合する部分は、C/EBP[Landschulz,W.H.e
t al.,Genes Dev.,2,786−800(1988);Landschulz,W.
H.et al.,Science,240,1759−1764(1988)]のDNAに結
合するアミノ酸配列をコードする遺伝子部分と相同性を
有する塩基性アミノ酸の多い遺伝子部分に対応するポリ
ペプチド部分として推定した。
該ポリクローナル抗体の認識部位がC/EBP2の遺伝子部
位と一致すればゲルシフトアッセイ上でC/EBP2がDNA結
合部位に結合できなくなり、移動度の遅いバンドは形成
されなくなる。
また35S標識メチオニンをグリオブラストーマ細胞に
取り込ませ、C/EBP2を35Sで標識した核内因子の抽出物
と前記ポリクローナル抗体とを反応させ、抗原抗体反応
により沈殿した標識複合体をSDS−PAGEに付すことによ
りその分子量を求めることができる。
それによるとC/EBP2の分子量(MW)は、還元条件で約
38000であることが確認され、これは後記式(1)に示
す塩基配列より推定されるポリペプチドの分子量にほぼ
一致する。これによってC/EBP2と本発明遺伝子抽出物の
同一性を確認することができる。
かくして、得られたC/EBP2遺伝子の全DNA塩基配列は
下記式(1)に示す通りである。
尚、式(1)には対応するアミノ酸配列も示す。
また、本発明遺伝子は、前記により単離された本発明
遺伝子を含有するクローンより直接単離することが可能
である。
更に本発明遺伝子は、前記式(1)の塩基配列に基づ
き、例えばホスファイトトリエステル法(Nature,310,1
05(1984))通の常法に従い、化学合成することも可能
である。
上記により決定、製造された本発明遺伝子は次の特徴
を有する。
i)345アミノ酸をコードする。
ii)発現物はC末端側にロイシンジッパー構造を有す
る。
iii)発現物はロイシンジッパーのN末端側に塩基性ア
ミノ酸に富む部分が存在する。
iv)発現物はN末端にSerの富む部分とProに富む部分が
存在する。
v)発現物はC/EBPと81%のホモロジーを有する。
かくして得られる本発明遺伝子の利用によれば、遺伝
子組換え技術により、本発明遺伝子に係わるリコンビナ
ントC/EBP2を容易に且つ大量に製造、収得できる。
この本発明リコンビナントC/EBP2の製造方法は、上記
本発明遺伝子(DNA)の利用を必須として、基本的には
公知の各種遺伝子組換え技術に従うことができる〔例え
ばScience,224,1431,(1984);Biochem.Biophys.Res.Co
mm.,130,692(1985):Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.,80,
5990(1983):EP公開第187991号公報:Molecular Clonin
g,T.Maniatis et al.,Cold Spring Harbor Laboratory
(1982)等参照〕。
より詳細には、本発明遺伝子が宿主細胞中で発現でき
るような組換えDNAを作成し、これを宿主細胞に導入し
て形質転換し、該形質転換株を培養すればよい。
ここで宿主細胞としては、真核生物及び原核生物のい
ずれをも用いることができる。該真核生物の細胞には、
脊椎動物、酵母等の細胞が含まれ、脊椎動物細胞として
は、例えばジャーカット(Jurkat)細胞、サルの細胞で
あるCOS細胞〔Y.Gluzman,Cell,23,175−182(1981)〕
やチヤイニーズ・ハムスター卵巣細胞のジヒドロ葉酸レ
ダクターゼ欠損株〔G.Urlaub and L.A.Chasin,Proc.Nat
l.Acad.Sci.,U.S.A.,77,4216−4220(1980)〕等がよく
用いられているが、之等に限定される訳ではない。脊椎
動物細胞の発現ベクターとしては、通常発現しようとす
る遺伝子の上流に位置するプロモーター、RNAのスプラ
イス部位、ポリアデニル化部位及び転写終了配列等を保
有するものを使用でき、これは更に必要により複製起点
を保有していてもよい。該発現ベクターの例としては、
サイトメガロウイルス由来のプロモーターであるCMVプ
ロモーターを本発明遺伝子の上流に結合させたCMVNF−I
L6を好ましいものとして例示できるが、之等に限定され
る訳ではない。
また真核微生物としては、酵母が一般によく用いら
れ、中でもサッカロミセス属酵母を有利に利用できる。
該酵母等の真核微生物の発現ベクターとしては、例えば
酸性ホスフアターゼ遺伝子に対するプロモーターを有す
るpAM82〔A.Miyanohara et al,Proc.Natl.Acad.Sci.,U.
S.A.,80,1−5(1983)〕等を利用できる。
原核生物の宿主としては、大腸菌や枯草菌が一般によ
く用いられる。之等を宿主とする場合、本発明では例え
ば該宿主菌中で複製可能なプラスミドベクターを用い、
このベクター中に本発明遺伝子が発現できるように該遺
伝子の上流にプロモーター及びSD(シヤイン・アンド・
ダルガーノ)塩基配列、更に蛋白合成開始に必要な開始
コドン(例えばATG)を付与した発現プラスミドを利用
するのが好ましい。上記宿主としての大腸菌としては、
エシエリヒア・コリ(Escherichia coli)K12株等がよ
く用いられ、ベクターとしては一般にpBR322がよく用い
られるが、之等に限定されず公知の各種の菌株及びベク
ターをも利用できる。プロモーターとしては、例えばト
リプトファン(trp)プロモーター、lppプロモーター、
lacプロモーター、PLプロモーター等を使用でき、いず
れも本発明遺伝子を発現できる。
本発明遺伝子を利用して核内因子(リコンビナントC/
EBP2)を製造するための一つの好ましい方法としては、
宿主細胞としてT細胞株ジャーカット細胞(T.Taniguch
i et al.,Nature,302,305−310(1983))を用いる方法
を例示できる。この方法において発現ベクターとして
は、転写プロモーター、転写終結シグナル及びRNAスプ
ライス部位等を備えたものを用いることができる。その
例としては、例えば後記実施例に示すCMV−C/EBP2を挙
げることができる。この場合、CMV初期遺伝子プロモー
ター下流に位置する制限酵素Hind III部位に、本発明遺
伝子を連結することにより、目的とする発現ベクターを
得ることができる。
かくして得られる所望の組換えDNAの宿主細胞への導
入方法及びこれによる形質転換方法としては、一般に用
いられる各種方法を採用でき、例えば上記ベクターCMV
−C/EBP2に目的遺伝子が挿入された発現プラスミドは、
DEAE−デキストラン法やリン酸カルシウム−DNA共沈澱
法等によりジャーカット細胞に取込ませることができ、
かくして所望の形質導入細胞を容易に収得できる。
本発明遺伝子を利用して本発明リコンビナントC/EBP2
を製造するための他の好ましい方法としては、宿主細胞
としてチヤイニーズ・ハムスター卵巣細胞のジヒドロ葉
酸レダクターゼ欠損細胞株を用いる方法を例示できる。
また本発明遺伝子の利用による本発明リコンビナント
C/EBP2の製造の他の例としては、宿主細胞として大腸菌
等の原核生物を用い、目的の核内因子を細胞内に蓄積さ
せるか、或はシグナルペプチドの利用により目的の核内
因子を細胞質膜外に分泌発現させる方法を例示できる。
ここでシグナルペプチドとしては公知の各種のもの、例
えばLpp、OmpA、OmpF、PhoE等の外膜蛋白質や、PhoA、B
la、PstS等のペリプラズム蛋白質等のいずれをも用いる
ことができる。
かくして得られる所望の形質転換体は、常法に従い培
養でき、該培養により本発明遺伝子に係わる核内因子C/
EBP2が生産、蓄積される。該培養に用いられる培地とし
ては、採用した宿主細胞に応じて慣用される各種のもの
を適宜選択できる。例えば宿主細胞として大腸菌等を利
用した形質転換体の培養には、LB培地、E培地、M9培
地、M63培地等を使用でき、之等培地には更に必要に応
じて通常知られている各種の炭素源、窒素源、無機塩、
ビタミン類、天然物抽出物、生理活性物質等を添加する
こともできる。またジャーカット細胞等を宿主とする形
質導入細胞は、例えばRPMI−1640培地、ダルベッコの修
正イーグル最小必須培地(Dulbecco′s modified Eagl
e′s MEM)等の培地に、必要に応じて牛胎児血清(FC
S)等の血清成分を添加したもの等を使用して培養でき
る。
上記形質転換体の培養条件としては、宿主細胞の生育
に適した条件を採用でき、大腸菌の場合は例えばpH約5
〜8、好ましくは7又はその付近、温度約20〜43℃、好
ましくは37℃又はその付近を採用できる。
上記により、形質転換体の細胞内乃至は細胞外に目的
とするリコンビナントC/EBP2が生産、蓄積乃至分泌され
る。
該C/EBP2は、その物理的性質、化学的性質等を利用し
た各種の分離操作(「生化学データーブックII」、1175
−1259頁、第1版第1刷、1980年6月23日株式会社東京
化学同人発行;Biochemistry,Vol.25,No.25,8274−8277
(1986);Eur.J.Biochem.,163,313−321(1987)等参
照)により、分離、精製できる。該方法としては、具体
的には例えば通常の再構成処理、蛋白沈澱剤による処理
(塩析法)、遠心分離、浸透圧ショック法、超音波破
砕、限外過、分子篩クロマトグラフィー(ゲル
過)、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグ
ラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)等の各種液体クロマトグラ
フィー、透析法、之等の組合せ等を例示できる。
上記により、容易に高収率、高純度で所望のリコンビ
ナントC/EBP2を工業的規模で製造できる。
上記で得られるC/EBP2は、これを医薬として用いるに
当り、細胞核に直接取り込まれる投与形態を以て行なう
ことが好ましい。具体的には、表面に適当な修飾を施
し、細胞核内に直接封入された薬剤が取り込まれるよう
に設計されたリポソーム製剤として用いられるのが好ま
しい。
発 明 の 効 果 本発明によればC/EBP2の遺伝子が提供され、該遺伝子
はこれを利用して遺伝子工学的手法によってリコンビナ
ントC/EBP2の発現製造が可能である。従って、本発明は
かくして発現されたリコンビナントC/EBP2をも提供する
ものであり、該リコンビナントC/EBP2は、代表的には造
血剤として有用である。
実施例 以下、本発明を更に詳しく説明するため、参考例及び
実施例を挙げる。
参考例 1 1.合成プローブの作成 5′−GATCGGACGTCACATTGCACAATCTTAATAAT−3′と
5′−GATCATTATTAAGATTGTGCAATGTGACGTCC−3′とをDN
A合成機を用いて以下の通り合成した。
即ち、N,N−ジアルキルメチルホスホロアミダイト誘
導体を縮合ユニットとして用いた、固相ホスファイト、
トリエステル法(Nature,310,105(1984))にて、自動
合成機(380A DNAシンセサイザー、Applied Biosystems
Inc.,Foster City,California 94404,U.S.A.)を用い
て、目的とする完全保護DNAを合成した。続いて、該完
全保護DNAを28%アンモニア水で55℃で10時間処理する
ことにより、5′末端のOH基に結合している保護基とし
てのDMTr(ジメトキシトリチル)基以外の保護基(A、
G、Cのアミノ基のアシル基をさす)を脱保護させ、部
分保護DNA(DMTr体)を得た。次いで、このDMTr体をC18
を担体とする逆相HPLCにより精製した後、80%酢酸で室
温で10分間処理して上記DMTr基を脱離させ、続いて得ら
れる塩基を、7M尿素を含む10%ポリアクリルアミドゲル
電気泳動及びバイオゲルP−30(バイオ−ラド社製)に
より精製して、目的のオリゴヌクレオチド(各32mer)
を得た。
上記で得られたオリゴヌクレオチドの5′末端をT4ポ
リヌクレオチドキナーゼ(宝酒造社)を用いてリン酸化
し、両オリゴヌクレオチドをアニーリングさせ、ライゲ
ーションキット(宝酒造社)により、1時間ライゲーシ
ョンさせ、これを制限酵素Bam HIで切断したpUC18を連
結させ、かくして得られた連結物で大腸菌JM109を形質
転換させた。
得られた形質転換体からプラスミドDNAを調製し、ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法によりインサートの大
きさを調べ、上記オリゴヌクレオチドのユニットが4回
繰り返されているクローンを選択した。尚、プローブと
しては、上記プラスミドDNAを制限酵素Xba IとEco RIで
切断後、α−32P−dCTPを用いて、DNAポリメラーゼI
(クレノウフラグメント)による両末端の平滑化反応に
よりラベル化を行なった。ポリアクリルアミドゲル電気
泳動の後、目的の32PでラベルされたDNA断片を溶出させ
た。
実施例 1 本発明核内因子の塩基配列の決定 本発明核内因子(C/EBP2)の塩基配列の決定は、クロ
ーンテック(Clonteck)社のλgt11ライブラリー(ヒト
末梢血単球細胞cDNA)を用いてSinghらの方法(Singh,
H.et al.,Cell,Vol.52,415−423,February 12,1988)に
従い行なった。
即ち、E.coliY1090株を50μg/mlのアンピシリンを含
有するLB培地上にまき、37℃で培養後、できたコロニー
から一つをひろい、0.2%マルトースを含有するLB培地
中で、37℃、好気的条件下で飽和状態に達するまで培養
した。培養後、0.2mlのY1090培養液と0.1mlのλgt11フ
ァージ希釈液(濃度5×104)を混合し、37℃で15分間
培養した後、7.0mlのソフトアガーと共に15cm直径のLB
プレート上にまいた。
42℃で3.5時間培養した後に、事前に10mMのIPTGで飽
和させたニトロセルロースフィルターをプレート上にの
せ、37℃で一夜インキュベートした。
上記のインキュベート終了後、4℃で15分間放置した
後にプレートからフィルターを外してTNE−50(5%non
fat milk powder,50mM Tris,pH7.5,1mM EDTA,1mM DTT)
で4℃で1時間前処理した。
その後上記参考例で得た32P標識プローブを加え、1
時間室温にてインキュベートした。フィルターをTNE−5
0で30分間ゆっくりと振盪しながら洗浄した。この洗浄
を3回行なった。洗浄後、フィルターを風乾し、オート
ラジオグラフィーを用いて、プローブが結合したコロニ
ーを特定した。
特定されたコロニーを分離し、同様の操作を3回繰り
返した。
その結果、5×105個のプラークよりC/EBP2を産生す
る株が分離された。この株をE.coli Y1090/IS3と命名し
た。
上記で得られたE.coli Y1090/IS3を増殖させた後、Mo
lecular Cloning(A Laboratory Manual),T.Maniatis,
E.F.Fritsch,J.Sambrook,Cold Spring Harbor Laborato
ry(1982)に記載の方法に従って、IS3をコードする組
換え体ファージDNA(IS3DNA)を調製した。
IS3 DNAを制限酵素EcoRI(宝酒造社)で消化し、約70
0塩基対のDNA断片を得た。
一方、プラスミドベクターpUC18(宝酒造社)を同じ
くEcoRIで消化した後、T4DNAリガーゼ(宝酒造社)を用
いて、これにIS3より得られた700塩基対インサートを結
合させ、IS3をコードする組換え体プラスミドpIS3を得
た。
得られた組換え体プラスミドpIS3をE.coli JM83のコ
ンピテント細胞に形質導入した。
上記pIS3をMolecular Cloning(A Laboratory Manua
l),T.Maniatis,E.F.Fritsch,J.Sambrook,Cold Spring
Harbor Laboratory(1982),p104−106に記載された方
法に従って処理し、更に上記文献p150−163の方法に従
って、IS3をコードするpIS3クローン制限酵素地図を作
成した。
結果を第1図に示す。
該図よりIS3はSac、Spl、Sac、Pst及びSacで切断され
る箇所がこの順序で存在していることが判る。
pIS3クローンの塩基配列決定 pIS3クローンの塩基配列決定は、サンガー(Sanger)
らの方法(Sanger F.,Nicklen S.and Coulson A.R.,197
7,DNA sequencing with chain−terminating inhibitor
s,Proc.Nat.Acad.Sci.,U.S.A.,74,5463−5467)に従っ
て行なった。
更にC/EBP2をコードする遺伝子の残りの部分の塩基配
列を決定するために、以下の方法を用いた。
即ち、上記により得られた700bpのIS3遺伝子をプロー
ブとして用いてC/EBP2をコードするcDNAクローンを単離
し、全配列の決定を行なった。
即ち、ヒト末梢血単球cDNAライブラリーとヒトの胎盤
のcDNAライブラリー(クローンテック社)を用いた。前
述したように之等ファージとE.coliY1090をLBプレート
上にまいて増殖させ、37℃で一夜放置してプラークを形
成後、プラークハイブリダイゼーション法(W.D.Benton
and R.E.Davis,Science,196,180(1977))を用いて、
IS3と相同性のあるクローン(クローンHP1、クローンHP
2及びクローンHM1、之等のそれぞれは第1図に示されて
いる)を得、それらをつなぎあわせて、完全長のcDNAを
得ることができた。
このものは前記式(1)のDNA配列を有するものであ
った。
ジェノミックライブラリーを用いた本発明染色体遺伝
子のスクリーニング ヒト胎盤由来のEMBL3ジェノミックライブラリー(ク
ローンテック社)を、本発明遺伝子のスクリーニングに
用いた。
即ち、E.coli NM538(A.M.Frischhauf et al.,J.Mol.
Biol.,170,827(1983))と染色体DNAを組み込んだEMBL
3組換えファージを混合した後、LBプレート上にまいて
増殖させ、プラークを形成後、前述のプラークハイブリ
ダイゼーション法を用いて本発明染色体遺伝子をスクリ
ーニングした。
プローブとしては前出のIS3遺伝子を32Pで標識したも
のを用いた。
その結果、IS3遺伝子と相同性のある遺伝子をコード
する株E.coli NM538/G16を得た。
本株をマニアティスの方法(Molecular Cloning(A L
aboratory Manual),T.Maniatis,E.F.Fritsch,J.Sambro
ok,Cold Spring Harbor Laboratory(1982))に従いC/
EBP2染色体遺伝子G16の遺伝子地図及び遺伝子配列を決
定した。
その結果は第1図に示した通りであり、G16遺伝子の
有する配列は、前述の式(1)に示されるC/EBP2の遺伝
子の全配列を含むことが判明した。
本発明遺伝子のジャーカット細胞における発現 K9CAT及びIL−1RE−K9CATの作成 之等の各プラスミドの構築は文献記載の方法[Mol.Ce
ll.Biol.,10,2757−2764(1990)]により、以下の通り
行なわれた。
即ち、IL−6ジェノミッククローンからpGEMベクター
にサブクローニングされたpGEM−B672A(K.Yasukawa et
al.,EMBO J.,6,2939−2945(1987))から、制限酵素B
am HIとXho Iとを用いてIL−6プロモーター部分を単離
し、これをプラスミドpUC18のBam HIとSal I間に挿入し
た。そのプラスミドをBam HIとSal Iとで切断後、キロ
デリーションキット[Deletion kit for Kilo−sequenc
ing宝酒造社]を用いてBam HI側より消化させていき、
幾つかのミュータントを得た。
その内IL−6ジェノミック遺伝子の−122〜+12の領
域を有するΔ122をK9CAT構築のために用い、該Δ122の
−122/+12領域をpSVOCATのHind III部位に挿入して、
所望のK9CATを得た。
また上記Δ122の−122/+12領域の上流に3コピーの1
4bpパリンドロームシークエンス[5′−AGATTGCACAATC
TGATCAGATTGCACAATCTGATCAGATTGCACAATCT−3′]を合
成して挿入し、これを上記と同様にpSVOCATのHind III
部位に挿入して、IL−1RE−K9CATを得た。
CMV−NFIL6(+)及びCMV−NFIL6(−)の作成 前記したE.coli NM538/G16[C/EBP2遺伝子を含むジェ
ノミッククローンG16]から、Bam HIとEco RIとでC/EBP
2遺伝子を含むDNA断片を単離し、これをプラスミドpUC1
8のBam HI−Eco RI間にサブクローニングした。キロデ
リーションキットを用いて、Bam HI部位から消化してい
き、C/EBP2のATGの上流102bpまで短縮した。かくして、
pUC−C/EBP2 del5を得た。
得られたpUC−C/EBP2 del5から、Pst I−Eco RI DNA
断片[Pst IはC/EBP2のコーディング領域に存在し、Eco
RIは下流に存在する]を切り出し、その代わりにcDNA
クローンのHP2のPst I−Eco RIDNA断片[Eco RIはλフ
ァージのリンカーサイト]を挿入した。このようにして
得られたプラスミドDNAのEco RI部位をBam HIに変換
し、またデリーションを加えた側のサイトをHind IIIに
変換した。之等の変換はリンカーを用いて行なった。か
くしてC/EBP2遺伝子を含むBam HI−Hind III DNA断片を
得た。
一方、プラスミドCMV−CATについてHind III/Bam HI
消化を行なってCAT遺伝子を除き、その代わりに上記Bam
HI−Hind III DNA断片を挿入して、目的のCMV−NFIL6
(+)を得た。
また、上記のEco RI部位をHind IIIに変換し、且つデ
リーションを加えた側のサイトをBam HIに変換して得ら
れたDNA断片を、上記と同様にCMV−CATのHind III_Bam
HI間に挿入して、目的のCMV−NFIL6(−)を得た。
本発明遺伝子の細胞内における発現の確認は、DEAEデ
キストランを用いたトランスフェクション法(DNA clon
ing,Vol.II,edited by D.M.Glover,pp154−155(198
5),IRL press,Oxford)を用いた。
細胞としては、T細胞株ジャーカット細胞(T.Tanigu
chi et al.,Nature,302,305−310(1983))を用いた。
尚、該ジャーカット細胞はそれ単独ではC/EBP2を発現
しないことがC/EBP2をプローブにしたNothernブロット
法で明らかになった。
ジャーカット細胞へのトランスフェクションは以下の
ようにして行なった。
即ち107個のジャーカット細胞を1mlのDMEM含有250μg
/mlDEAE−デキストラン+DNA(発現ベクター5μg+re
porter5μg)を、37℃で1時間インキュベートした
後、DMEMで洗浄し、10%FCS+DMEMで、40時間インキュ
ベートした後、文献記載の方法[C.M.Gorman et al.,Mo
l.Cell.Biol.,,1044−1051(1982)]に従ってCAT活
性を測定した。
実験は次の4群に分けて行なった。
その結果、他の群にはみられないスポットが第II群に
おいてのみ現われ、確かにジャーカット細胞中で発現し
たC/EBP2が、同時にトランスフェクションしたIL−IRE
−K9CAT遺伝子に働いてIL−6遺伝子の下流のCAT遺伝子
を発現させたことが確認された。
実施例 2 ゲルシフトアッセイ法及びメチル化阻害法による本発明
遺伝子発現物とC/EBP2の同一性の確認 (1)本発明遺伝子発現物の抽出 本発明遺伝子を含有する組換え体の製造 実施例1により得られたIS3遺伝子を含むクローンを
宿主菌(E.coli Y1089)に組み込むことにより組換え体
を製造した。
即ち、E.coli Y1089株を50μg/mlのアンピシリンを含
有するLB培地上にまき、37℃で培養後、できたコロニー
を一つ一つひろい、0.2%マルトースを含有するLB培地
上にまき、37℃、好気的条件下で飽和状態に達するまで
培養した。培養後、0.2mlのY1089培養液に0.1mlのIS3遺
伝子を含むクローン(λgt11ファージ)を加え、E.coli
Y1089株にファージを吸着させるために、37℃で15分間
培養した。
次いで、32℃では増殖するが、42℃では増殖しないE.
coli Y1089溶原菌をスクリーニングし、IS3遺伝子の組
換え体を得た。
得られた株をE.coli Y1089/IS3と命名する。
IS3遺伝子発現物の抽出 上記により得られた組換え体E.coli Y1089/IS3を、
LBマルトース培地にて37℃で24時間程度前培養した。前
培養した培地からIPTGの10mMを含有するLBマルトース培
地に植え継ぎ、37℃で1時間培養した。
培養後、集菌し凍結融解を繰り返し得られた菌抽出物
をIS3遺伝子発現物とした。
(2)C/EBP2の抽出 グリオブラストーマ細胞SK−MG−4(K.Yasukawa et
al.,EMBO J.,6,2939−2945(1978))を、10%FCS含有D
MEM培地で37℃で培養した。IL−1(大塚製薬社)刺激
(100U/ml、6時間)の上記細胞及び非刺激の上記細胞
を集め、細胞膜を破壊し裸核にした後、核抽出物を得
た。
即ち、細胞ホモジネートを遠心分離(4℃、2000回
転、10分)に付し、この沈渣即ち細胞核を得た。
この細胞核を0.4MのNaClで抽出し、更に遠心分離(4
℃、4000回転、30分)に付し、該上清を得た。
該上清をC/EBP2抽出物とした。
(3)32PラベルしたIL−6プロモーター−179〜−111
の収集 IL−6プロモーター(−179〜−111)の製造 ヒトIL−6遺伝子5′上流域を含むプラスミドpGEM−
B672A(K.Yasukawa et al.,EMBO Journal,Vol.6,pp2939
−2945,1987)の5′上流Bam HIサイトよりキロ−シー
クエンス用デレーションキット(宝酒造)を用いて、各
種の欠落変異体を作成した。
これらの欠落変異体のうち、IL−6の転写開始点より
上流180bpまでが欠落したミュータントに対して、該ミ
ュータントの−111bpに存在するHae III制限酵素部位に
Hae IIIを作用させて、IL−6プロモーター(−179〜−
111)を得た。
更に、該プロモーターフラグメントを、pUC18のBam H
I/Sma I部位に挿入した。
IL−6プロモーター(−179〜−111)を、pUC18ベク
ターに組み込んだプラスミドをXba I及びEco RIにて消
化して、フラグメントを得た。
該フラグメントを32Pで標識したdCTPを用いて末端標
識し、DNAプローブとした。尚、末端標識の方法は、ク
レノーフラグメントを用いる通常の方法[Molecular Cl
oning(A Laboratory Manual),T.Maniatis,E.F.Fritsc
h,J.Sambrook,Cold Spring Harbor Laboratory,p115,19
82]に従った。
(4)ゲルシフトアッセイ法による本発明遺伝子発現物
とC/EBP2の同一性の確認 前記特定された塩基配列から推定されるアミノ酸配列
より、DNAに結合する部分と推定される部位、即ち塩基
配列 に対応するSer−Thr−Ser−Ser−Ser−Ser−Ser−Pro−
Pro−Gly−Thr−Pro−Ser−Pro−Ala→抗原I、及び に対応するSer−Lys−Ala−Lys−Lys−Thr−Val−Asp−
Lys−His−Ser−Asp−Glu−Tyr−Lys−Ile−Arg→抗原I
Iをそれぞれ化学合成[Applied Biosystems 430A Pepti
de Synthesizer使用]し、これを抗原とするポリクロー
ナル抗体を作成した。
即ち、2.5kgから3.0kgの雌のニュージーランド種のウ
サギに上記の合成ペプチドをそれぞれ一羽当り100μg
を等量のフロイントの完全アジュバントと共にウサギの
皮内に多点免疫し、それ以降は同合成ペプチド100μg
をフロイントの不完全アジュバントと共に2週間おきに
免疫し、最初の免疫と合わせて合計4回免疫した。免疫
終了後、1週間後にウサギより全採血してポリクローナ
ル抗体を得た。
ここで抗体Iに対するポリクローナル抗体を抗体I、
抗体IIに対するポリクローナル抗体を抗体IIとする。
上記抗体I及び抗体IIのそれぞれ6μgと前記実施例
2の(2)で得られた非刺激及びIL−1刺激グリオブラ
ストーマ由来のC/EBP2の粗抽出物4μgを37℃で2時間
反応させた。
上記の反応物と、ポリクローナル抗体を反応させない
C/EBP2粗抽出物のそれぞれ4μgと上記実施例2の
(3)で得た32P標識IL−6プロモーター(−179〜−
111)3ピコモルとをゲルシフトバッファー[10mM HEPE
S(pH7.9)、50mM NaCl、5mM トリスHCl(pH7.0)、1m
Mジチオスレイトール、15mM EDTA及び10%グリセロー
ル]中で、4℃で0.5時間反応させた。反応物に5μ
の電気泳動用色素液[5%グリセロール、50mM EDTA、
0.05%ブロモフェノールブルー及び0.05%キシレンシア
ノール]を加え、ポリアクリルアミドゲル(5%)電気
泳動で分離し、ゲルのオートラジオグラフィーを行なっ
た。
グリオブラストーマ由来C/EBP2をそのまま作用させた
場合は、C/EBP2と[32P]IL−6プロモーター(−179〜
−111)の結合反応が行なわれ、非刺激では一本のバン
ドが、IL−1刺激では2本のバンドが形成された。
他方、上記ポリクローナル抗体I及び抗体IIを作用さ
せたC/EBP2と、[32P]IL−6プロモーター(−179〜−
111)の場合は、抗原Iに対するポリクローナル抗体を
用いると、より移動度の遅いバンドが形成され、抗原II
に対するポリクローナル抗体を用いるとバンドの形成が
ブロックされた。
この結果より本発明遺伝子発現物とC/EBP2とが同一で
あることが示唆された。
(5)メチレーション インターフェアランスアッセイ
法による本発明遺伝子発現物とC/EBP2の同一性の確認 上記実施例2の(4)のゲルシフトアッセイを行なっ
た後、前記(3)ので得たIL−6プロモーター(−17
9〜−111)を32Pでラベルし且つメチル化したDNAを用い
て、ゲルより結合DNAプローブ及び遊離DANプローブを抽
出した。
上記抽出済DNAプローブに1Mピペリジンを100μ加
え、メチル化されたG塩基箇所でDNAプローブを切断し
た後、10%シークエンシングゲルにてオートラジオグラ
フィーを行ない解析を行なった。
その結果、Y1089/IS3抽出物中のC/EBP2は、SK−MG−
4中のC/EBP2と同一のパターンを示すことが判明した。
実施例 3 C/EBP2の大腸菌での発現 (1)ptrpΔRBSの作製 トリプトファン・プロモーター・オペレーターを有す
る発現ベクターpTM1[今本文男、代謝22巻18頁、1985
年]を、制限酵素Pst I及びBam HIで切断し、トリプト
ファン・プロモーター・オペレーターを含む約1.5kbのD
NA断片(I)を単離した。
一方、プラスミドpAT153[Twigg,A.J.and Sherratt,
D.,Nature,283,216(1980)]を制限酵素Pst I及びBam
HIで切断し、約2.6kbのDNA断片(II)を単離した。かく
して得られたDNA断片(I)及びDNA断片(II)をT4DNA
リガーゼを用いて連結して、プラスミドpNS1を得た。
プラスミドpNS1を制限酵素Hpa I及びCla Iで切断し、
Hpa I−Cla I間の32bpを除いたDNA断片(III)を単離し
た。このDNA断片(III)のHpa I−Cla I間に、オリゴヌ
クレオチド5′−AACTAGTACGCAT−3′と5′−CGATGCG
TACTAGTT−3′をT4DNAリガーゼを用いて連結して、 ptrpΔRBSを得た。
その構築の概略を第2図に示す。
図において、ApRはアンピシリン耐性を、TcRはテトラ
サイクリン耐性を、trpはトリプトファン・プロモータ
ーをそれぞれ示す。之等は以下の各図においても同様と
する。
このものはpNS1が有するトリプトファン・プロモータ
ーによる転写開始点の2塩基目から以降Cla I認識部位
までを欠落したベクターである。
(2)5′非翻訳領域を有する各種ベクターの作製 この方法の概略は第3図に示す通りであり、以下の通
り行なわれた。
即ち、プラスミドptrpΔRBSを制限酵素Cla Iで切断し
た後、アルカリファターゼ(Calf intestine alkaline
phosphatase)により5′末端を脱リン酸化したDNA断片
(IV)を得た。
このDNA断片に、リボソーム結合部位を含む種々の
5′非翻訳領域を構成するオリゴヌクレオチドリンカー
(下記第1表に示す)をT4DNAリガーゼを用いて連結し
て、ptrp690〜ptrp699の10種のプラスミドを得た。
かくして得られた一連のプラスミドは、トリプトファ
ン・プロモーター下にリボゾーム結合部位を含む5′非
翻訳領域を有し、その3′末端には制限酵素Cla I部位
を有する。それ故にこのCla I部位或はそのすぐ下流に
存在するHind III部位に、蛋白の開始コドンと共に外来
遺伝子を連結することにより、外来遺伝子産物を最も効
率よく発現するプラスミドを選択できる。
(3)C/EBP2発現ベクターの作製 この方法の概略は第4図に示す通りであり、以下の通
り行なわれた。
即ち、C/EBP2遺伝子のDNA塩基配列を示す前記式
(1)の内、186番目の塩基(Hind IIIリンカーを連
結)から3′末端(Eco RIリンカーを連結)までを有す
るプラスミドpUC−C/EBP2 del5を、制限酵素Nhe Iで切
断後、DNAポリメラーゼI(クレノウ断片)により平滑
末端とした。これにSal Iリンカー(p GGTCGACC、宝酒
造社製)をT4DNAリガーゼにより連結し、反応物を制限
酵素Sal I及びNsp Iで切断して、約1kbのNsp I−Sal I
DNA断片(V)を得た。
DNA断片(V)にオリゴヌクレオチド[5′−CGATAAT
GCAACGTTTAGTAGCATGGGATCCAGCATG−3′と5′−CTGGAT
CCCATGCTACTAAACGTTGCATTAT−3′を、T4DNAリガーゼを
用いて連結し、反応物を制限酵素Cla I及びSal Iで切断
して、Cla I−Sal IDNA断片(VI)を得た。
一方、pNS1及び上記種々の5′非翻訳領域を有するプ
ラスミドptrp690〜ptrp699についてそれぞれ制限酵素Cl
a I及びSal Iで切断して、それぞれ約3kbの各DNA断片
(VII〜X VII)を得た。
上記DNA断片(VII)〜DNA断片(X VII)のそれぞれと
DNA断片(VI)をT4DNAリガーゼを用いて連結し、次の各
C/EBP2発現プラスミドを得た。
ptrpC/EBP2、ptrp690C/EBP2、ptrp691C/EBP2、 ptrp692C/EBP2、ptrp693C/EBP2、 ptrp694C/EBP2、ptrp695C/EBP2、 ptrp696C/EBP2、ptrp697C/EBP2、 ptrp698C/EBP2及びptrp699C/EBP2。
(4)C/EBP2の大腸菌内での発現 上記(3)で得た各プラスミドを、lonプロテアーゼ
欠損株である大腸菌SG21058[Maurizi,M.R.,Trisler,P.
and Gottesman S.,J.Bacteriol.,164,1124(1985)]に
形質転換した。得られた各形質転換株を、100μg/mlの
アンピシリンを含むLB培地[Maniatis,T.,Fritsch,E.F.
and Sambrook,J.,Molecular Cloning,A Laboratory Man
ual,p440(1982)]で一晩培養した。この培養液0.5ml
を50mlの生産培地[バクト・カザミノ酸(ディフコ社
製)10g/、L−システイン・HCl20mg/及びチアミン
・HCl10mg/含有M9培地(但しグルコース4g/含有す
る)、同上文献参照]に加え、300ml容エルレンマイヤ
ーフラスコ中で、37℃で振盪培養した。培養開始4.5時
間後に、20mg/mlの3β−インドールアクリル酸(シグ
マ社製)を50μ加え、更に4時間培養した。培養終了
後、各培養液中の大腸菌内で発現生産されたC/EBP2を、
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS−PAGE)
にて解析した。
その結果、ptrp694C/EBP2、ptrp696C/EBP2及びptrp69
9C/EBP2の各プラスミドを有する大腸菌SG21058株が、約
40KDa付近にC/EBP2を多く発現していることが判った。
尚、上記ptrp699C/EBP2を有する大腸菌SG21058株は、
「Escherichia coli SG21058/ptrp699C/EBP2」なる名称
で微工研に、微工研条寄第3103号(FERM BP−3103)と
して寄託されている。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1に従い得られたG16、C/EBP2cDNA、IS
3、HP1、HP2及びHM1のそれぞれの制限酵素地図を示す。 第2図は実施例3の(1)に従い行なわれたプラスミド
ptrpΔRBSの作製の概略図を示す。 第3図は実施例3の(2)に従い行なわれたプラスミド
ptrp690〜ptrp699の作製の概略図を示す。 第4図は実施例3の(3)に従い行なわれたC/EBP2発現
プラスミドの作製の概略を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 修 広島県広島市安佐北区安佐町鈴張2035― 7 (72)発明者 木下 茂美 大阪府茨木市上穂積3丁目2―25 ハイ ツ岡崎203 (72)発明者 島本 卓也 大阪府箕面市小野原東5―8―16―201

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IL−6遺伝子転写調節領域に存在するパリ
    ンドローム構造であるACATTGCACAATCTにシークエンス特
    異的に結合する下記アミノ酸配列の核内因子をコードす
    ることを特徴とするIL−6遺伝子発現誘導核内因子C′
    EBP2の遺伝子。
  2. 【請求項2】下記塩基配列を有する請求項に記載の遺
    伝子。
  3. 【請求項3】請求項に記載の遺伝子を含むC/EBP2発現
    用プラスミド。
  4. 【請求項4】請求項に記載のプラスミドで形質転換さ
    れた形質転換体。
  5. 【請求項5】大腸菌である請求項に記載の形質転換
    体。
  6. 【請求項6】請求項に記載の形質転換体を培養して得
    られるリコンビナントC/EBP2。
  7. 【請求項7】請求項に記載の形質転換体を培養して、
    発現されるリコンビナントC/EBP2を採取、精製すること
    を特徴とするリコンビナンC/EBP2の製造方法。
  8. 【請求項8】下記アミノ酸配列を有するポリペプチド。
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