JP2685098B2 - 床部駆動装置 - Google Patents

床部駆動装置

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JP2685098B2
JP2685098B2 JP63183792A JP18379288A JP2685098B2 JP 2685098 B2 JP2685098 B2 JP 2685098B2 JP 63183792 A JP63183792 A JP 63183792A JP 18379288 A JP18379288 A JP 18379288A JP 2685098 B2 JP2685098 B2 JP 2685098B2
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照幸 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は家屋などの建築物の一部である床部を駆動す
る床部の駆動装置に関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] 一般の家屋では、日常生活に必要な箪笥,食卓,イ
ス,机といった家具・調度品が床部に据え付けられてい
る。これらの家具・調度品をあまりにたくさん据え付け
ると、部屋の大きさによっては床部の空スペースが少な
くなって居住空間が狭く感じられてしまう。例えば、日
本のアパートでは室内が広く作られていないので、多く
の家具・調度品を揃えて据え付けることができない。あ
るいは、多勢の人々を招待してパーティなどを催そうと
すると、多くの家具・調度品を片付けて床部の空スペー
スを広げなくてはならないといったことがある。
また、畳が敷き詰められた日本間において、外国人な
どがちゃぶ台で食事をする場合、苦手な正座の状態もし
くはあぐらの状態でちゃぶ台に向かい合わなくてはなら
ず、非常に不便を感ずることがある。
こうした不便を解消するために、畳が敷き詰められた
日本間の一画に掘りを設け、その四隅に櫓を立てて食卓
とし、腰掛けた状態で食事できるようにするといったこ
ともなされている。
しかしながら、掘りの上の食卓をそのまま固定してお
いたのでは、畳が敷き詰められた日本間として機能が固
定してしまい、日本間をお茶や生け花の場として利用す
ることができなくなってしまう。これに対し、食事をし
ないときには食卓を片付けた後、掘りを塞ぐために畳表
を有する蓋を堀りの枠に嵌め合せるといったことも考え
られるが、そうした手間は極めて煩わしく、速やかに行
なえない。しかも、食卓,畳表を有する蓋といったもの
を別に用意しなければならない上、これらを片付ける場
所を確保しなければならないといった問題もある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、家
屋などの床部を有効利用することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の床部駆動装置は、基本的な手段として、前記
床上部材内に画された移動自在な移動部と、前記床板の
下方に設けられ、前記移動部を前記床板から離間する方
向に駆動する駆動部とを備える。そして、該駆動部は、
上記移動部の裏側中央部を昇降自在に支持するスライド
支柱と、スライド支柱に隣接して装備されるネジシャフ
ト及びネジシャフトに螺合されるナットと、ネジシャフ
トを駆動するモータを有し、モータにより駆動されるネ
ジシャフトとナットのネジ送り機構によって前記移動部
が昇降駆動されるものである。
また、前記移動部は、床上部材である固定畳部に画さ
れた昇降移動する畳部であって、固定畳部の縁部と移動
畳部の縁部は互いに当接するテーパ面を有する。
さらに、前記移動部の裏側周縁部に貼付されるテープ
スイッチを備え、テープスイッチが押圧されたときに前
記モータへの通電が遮断されるものである。
また、前記スライド支柱は、床板の下方に固定される
断面が矩形の大型の枠体と、前記移動部の裏側中央部に
固着されて前記大型の枠体の内側に摺動自在に収容され
る断面が矩形の小型の枠体と、大型の枠体と小型の枠体
との間に装備される複数のローラを備える。
そして、前記移動部が上昇したあとの前記床板の開口
部の縁部に取り付けられる框を備えるものである。
〔作用〕
以上の手段を備えることによって、本発明の床部駆動
装置は、床板の下方に設けられた駆動部を駆動すること
により、床上部材内に画された移動部を床板から離間す
る方向に移動する。この結果、床板と移動部との間に空
間部の入口が形成される。また、移動される移動部はテ
ーブルなどに利用することができると共に空間部の蓋と
しても利用でき床上部材を平坦にする。そして、駆動部
によって支持部材の高さを変更することで、支持部材に
中心で支持された移動部を昇降する。また、畳移動部を
駆動部により昇降させることで食卓を形成する。食卓
は、上昇した畳移動部自体によって形成されても、ある
いは畳移動部を下降させることでその周りの畳の部分に
よって形成されるものでよい。
[実施例] 次に、本発明の床部駆動装置の好適な実施例について
説明する。
第1図は床部駆動装置として適用された畳昇降装置の
構造を示す断面図である。畳昇降装置は畳が敷き詰めら
れた日本間などの床下に設けられる。
第1図に示すように、畳昇降装置1は、部屋一面に敷
き詰められた畳の面に画された畳部5と、この畳部5を
中心で支持して昇降する駆動部10とから構成される。
始めに、駆動部10の構造について説明する。駆動部10
は、床11下の基礎コンクリート12の角部に固定された架
台15、この架台15の上に取り付けられ畳部5を中心で支
えるスライド支柱18、およびスライド支柱18の中心軸上
に位置しスライド支柱18を延長自在に駆動するシリンダ
部27から構成される。
スライド支柱18は、第2図(A)、(B)に示すよう
に、枠体31の内側に一回り小さい枠体33が収納された2
重構造の直方体形状をなしている。両枠体31,33の間に
はガイドとしてローラ36が複数組取り付けられており、
枠体31,33は摺動自在となっている。また、外側の枠体3
1の下端部は架台15にボルト38で固定されており、内側
の枠体33の上端部は畳部5の裏側中心にボルト39で取り
付けられている。したがって、外側の枠体31から内側の
枠体33を摺動させて持ち上げることにより畳部5は上昇
する。
一方、シリンダ部27は架台15に垂直に取り付けられて
おり、第3図に示す構造を有する。すなわち、シリンダ
部27はモータ43,ヘリカルギヤ46,ネジシャフト48,およ
びロッド49を備えた構造をしており、ロッド49の先端部
は内側の枠体33の上端部に取り付けられている。モータ
43の回転動力はヘリカルギヤ46で一段減速されてネジシ
ャフト48に伝達される。ネジシャフト48にはナット53が
軸周方向に固定のまま歯合されており、ナット53を端部
とするロッド49はネジシャフト48の回転に伴って軸方向
に移動する。ネジシャフト48がそのまま回転していくと
ロッド49がネジシャフト48の先端から抜け落ちてしまう
のであるが、図示しないドグが移動するロッド49を所定
ストロークで係止する。ロッド49の移動が止まると、ネ
ジシャフト49がロッド49の移動方向と逆方向に移動して
リミットスイッチ56を作動させてモータ43への電力供給
を停止する。したがって、ロッド49の移動と共に移動す
る内側の枠体33を介して上昇する畳部5は、所定の高さ
(本実施例では270mm)で停止することになる。
つぎに、畳部5の構造について説明する。
第4図(A)は昇降自在な畳部5と隣合う固定の畳57
との境の断面を表している。畳部5は、舟形の木材の枠
組み58に断熱性の畳61が2枚重ねて嵌め込まれ、その上
に畳表64が覆われた構造を有する。したがって、上昇後
に荷重を懸けても枠組み58はしっかりしているので、畳
部5が撓んだりすることはない。さらに、上昇後、畳部
5の表面には、「コ」の字形のプラスチックカバーが嵌
め込まれ、その上にテーブルクロスが被覆されるので、
食膳などが載置される面は平坦となる。
また、畳部5の縁はテーパ面に形成されており、畳部
5と隣合う畳57の縁もそれに応じたテーパ面に形成され
ているので、畳部5を下降させたとき滑らかに畳の枠内
に嵌まる上、隣りの畳57との隙間を少なくできる。第4
図(B)に畳部5を下降させたときの平面を示す。
畳部5を上昇させたときには、第4図(C)に示すよ
うに、組立て式の框68が畳57を支えている横木71に嵌め
込まれ、畳57の横滑りを防止するストッパとして機能す
る。この組立て式の框68は縦方向、横方向に4分割され
ており、手作業で嵌め込まれる。第4図(D)に畳部5
を上昇させた後、周囲の畳57の縁に框68を取り付けたと
きの平面の状態を示す。
畳部5の裏側には、第5図に示すように、テープスイ
ッチ75が周囲に貼り廻らされている。テープスイッチ75
は、ビニールなどの材質の中に細長い電極板を2枚平行
に並べたものであり、外圧が加わると電極板同士が接触
して導通するものである。テープスイッチ75は縦方向、
横方向に4分割されていて、これらは後述する制御盤に
接続されている。
以上示した構造を有する畳昇降装置1は、第6図に示
すように、襖を介して20帖の部屋と10帖の部屋とが繋が
れた日本間に4台並べて設置される。また、床の間の壁
際には、これらの畳昇降装置1を制御する制御盤82が取
付けられている。
つぎに、制御盤82内の制御回路について第7図を用い
て説明する。制御回路90は設置された畳昇降装置1の数
に応じて4系統設けられており、総ての系統は同一の回
路構成をしているので、ここでは一系統の回路構成につ
いてだけ示す。
図示するように、制御回路90は、3相交流(R相,S
相,T相)とモータ43との接続を正転・逆転にそれぞれ入
切する電磁開閉器92A,92Bと、電磁開閉器92A,92Bを制御
する昇降起動回路95と,畳部5の下降時に異常が発生し
たとき作動する安全回路96とから構成される。
電磁開閉器92Aは負荷(モータ43)のU,V,W端子と3相
交流とをU−R,V−S,W−Tの組合わせで入切するよう接
続されており、電磁開閉器92Bは、これと反対回りに負
荷(モータ43)のU,V,W端子と3相交流とをU−T,V−S,
W−Rの組合わせで入切するよう接続されている。した
がって、電磁開閉器92Aの接点が導通すると、モータ43
が正転して畳部5は上昇する。一方、電磁開閉器92Bの
接点が導通すると、モータ43が逆転して畳部5は下降す
る 昇降起動回路95は、電磁開閉器92Aを駆動する上昇ス
イッチ98A,電磁開閉器92Bを駆動する下降スイッチ98Bを
備える。上昇スイッチ98Aと電磁開閉器92Aとの間には、
リレー103および電磁開閉器92BのB接点105が接続され
ている。リレー103は通常、導通状態にあり、畳部5が
上昇端まで上がってシリンダ部27のリミットスイッチ56
が動作したときにリミットスイッチ56の接点56Aがオー
プンとなって非導通となる。このとき、上昇スイッチ98
Aが非動作状態になる。また、同様にB接点105は通常、
導通状態にあり、電磁開閉器92Bが作動して畳部5が下
降動作中にあるときには非導通となる。このときも、上
昇スイッチ98Aは非動作状態となる。
一方、下降スイッチ98Bと電磁開閉器92Aとの間には、
リレー107,電磁開閉器92AのB接点109の他、後述する安
全回路96のリレー112が接続されている。リレー107は通
常、導通状態にあり、シリンダ部27が下降端に来てリミ
ットスイッチ56が作動したときにリミットスイッチ56の
接点56Bがオープンとなって非導通状態となる。このと
き、下降スイッチ98Bは非動作状態になる。また、B接
点109は通常、導通状態にあり、電磁開閉器92Aが作動し
て畳部5が上昇しているときには非導通となる。このと
きも、下降スイッチ98Bは非導通状態となる。尚、リレ
ー112は通常運転中において導通状態にあるが、異常が
起きたときには後述する安全回路96によって非導通状態
となる。
安全回路96は、畳部5の裏側に4分割して貼り付けら
れたテープスイッチ75をリレー112を介して直列に接続
した構成を有する。テープスイッチ75の少なくとも1箇
所が押圧されてテープスイッチ75が短絡すると、リレー
112には通電されなくなって畳部5の下降は停止する。
以上示した構造を有する畳昇降装置1を起動させて食
卓を形成する手順について説明する。
まず、畳部5が下降端の位置(第4図(A),(B)
の示す位置)にあって日本間が平坦な畳の部屋であると
きに、制御盤82の上昇スイッチ98Aを押すと電磁開閉器9
2Aが作動してモータ43と3相交流とを接続する。モータ
43が正転を始めるとシリンダ部27のロッド49は伸長し、
畳部5の裏側を押圧して畳部5を静かに持ち上げる。約
12秒かかって畳部5が上昇端(ストローク量270mm)に
まで達すると、ロッド49の側面に形成されたドグ(図示
せず)がスライド支柱18の外側の枠体31に係止されて畳
部5の上昇は止まる。ロッド49の移動が停止するとネジ
シャフト48が逆方向に移動して(前述した駆動機構)、
リミットスイッチ56を作動する。リミットスイッチ56の
接点56Aがオープンになると電磁開閉器92Aがオフとなっ
てモータ43への通電は止まる。
畳部5の上昇後には、畳部5周囲の畳57が横滑りしな
いように組立式の框68を横木71に嵌め込む(第4図
(C),(D)参照)。また、畳部5の畳表64を「コ」
の字形のプラスチックカバーで覆い、さらにその上にテ
ーブルクロスをかけて食卓を形成する。こうして形成さ
れた食卓の状態を第8図に示す。
図示するように、食卓が形成されると、食卓の下には
空間部120が形成される。この空間部120に足を入れて周
囲の畳57の縁に腰を下ろすことにより腰掛けた状態で食
卓に向かうことができる。また、このとき、空間部120
に入れた足を床11の上に置くことかでき、宙ぶらりの状
態としないですむ。
つぎに、食卓として使用した後、再び畳部5を下降さ
せるときには組立て式の框68を外してから制御盤82の下
降スイッチ98Bを押す。下降スイッチ98Bが押圧されると
電磁開閉器92Bがオンしてモータ43と3相交流とを上昇
時と逆転方向に接続する。上昇時と同じ時間、つまり約
12秒かけてシリンダ部27のロッド49は短縮し、畳部5は
横木71に接するまで下降する。横木71によって係止され
るとロッド49の下降は停止し、ロッド49の移動と反対方
向にネジシャフト48が移動する。ネジシャフト48の移動
によってリミットスイッチ56が作動し、電磁開閉器92B
はオフしてモータ43への通電は中止される。下降に際し
て、畳部5の縁と隣合う畳57の縁との境にはテーパ面が
形成されているので、多少下降時に畳部5が揺れても周
囲の畳57の枠内に滑らかに収納される。
尚、下降の途中で、畳部5と隣合う畳57との境に異物
があったりしたときなどは、畳部5裏側のテープスイッ
チ75が押圧されてその接点が導通し、電磁開閉器92Bが
オフしてモータ43への通電が中止される。異物を取除い
た後に、再び下降スイッチ98Bをオンとするか、もしく
は異物が挟まったときには一旦上昇スイッチ98Aを押し
て畳部5を上昇端まで持ち上げてから下降スイッチ98B
を押圧して畳部5の下降のやり直しをする。
以上示したように、本実施例の畳昇降装置1によれ
ば、畳が敷きつめられた日本間において腰掛けた状態で
食事することができる。したがって、正座の苦手な外国
の方々に不便を感じさせることなくもてなすことができ
る。
また、食卓を別に据え付けて置かなくてもすむので、
広く部屋を使用することができて日本間を有効に活用で
きる。
さらに、電動で畳部5を持ち上げるので、手間をかけ
ることなく簡単に食卓に早変わりさせることができる。
また、畳部5は舟形の枠組み58を有した頑丈な構造を
しているので、変形したり歪んだりすることなく長期に
亘って使用できる。
さらに、畳部5を裏側中心軸にてスライド支柱18が支
持しているので、食卓としたとき畳部5の下の空間部を
広く確保することができ、空間部に足を入れて腰掛ける
際、スライド支柱18が邪魔にならない。しかも、畳部の
四隅にそれぞれスライド支柱を設けて昇降させる場合と
違って、1つしかスライド支柱を設けていないので同期
をとってスライド支柱を昇降させることなく制御を簡単
にできる上、4つのスライド支柱の高さの精度が悪く畳
部の表面が傾いてしまうといった心配もない。
また、畳部5の下降時に、畳部5と周囲の畳57との間
に異物が挟まれても畳部5の裏側のテープスイッチ75が
作動して畳部5の下降を停止するので、安全に緊急停止
することができる。
さらに、畳部5と隣合う畳57との境はテーパ面に形成
されているので、下降の際、畳部5が揺れたりしても滑
らかに畳57の枠内に畳部5を収納することができる。下
降後には、畳部5と周囲の畳57との縁の隙間は2[mm]
以内に抑えることができるので、子供が足の指を挟んで
蹉いたりすることなく安全に立居振舞うことができる。
また、畳部5を持ち上げた状態で修繕することがで
き、畳部5をわざわざ外したりすることなく手間を掛け
ずに修繕できる。
尚、畳部5の上昇後に畳57の縁に嵌められる組立て式
の框68として幅の大きいものを用いた場合には、食卓と
して畳部5を上昇させたとき畳部5の端を腰掛けた状態
で胸元近くまで引寄せることができる。
また、組立て式の框68の代わりにクッション性のある
ゴム部材を用いてもよく、このときゴム部材は隣合う畳
57の横滑りを防止するとともに膝の裏を柔らかく保護で
きる。
本発明の床部駆動装置は上述した実施例になんら限定
されるものではなく、以下に示すようにさまざまな適用
が可能である。
例えば、床板の上に畳が直接載置された部屋であっ
て、畳が敷き詰められたときには柔道などの稽古場とし
て利用され、畳が外されたときにはダンスなどの稽古場
として利用される場合に、畳総てを昇降自在とする構造
の畳昇降装置の場合には、簡単に部屋を畳の間から板の
間に早変わりさせることができる。同様に、床板の上に
密着して畳が敷かれた部屋であって、床板を固定したま
ま畳部だけを上昇させてテーブルとすると、畳部の下に
は僅かの空間部しか形成されず掘りのない食卓を形成す
ることができる。
また、昇降自在な畳部は任意の配列にすることがで
き、例えば、第9図に示すように、部屋の周囲に沿った
四角形に配列すれば立食パーティなどに適した部屋に変
えることができる。
さらに、畳部の下部に設けられた空間部を利用して食
料品などの貯蔵室としてもよい。
また、第10図に示すように、畳部5の角部に回動自在
な回動部材121を設け、この回動部材121を介して「コ」
の字形のプラスチックカバー122を取り付けた構造でも
よい。このような畳昇降装置は、食卓の高さの位置の他
に、さらに一段高い上昇端の位置を設定できる構造のも
のにする。畳部5の下降時にはプラスチックカバー122
をだらりと垂らした状態にしておく一方、畳部5を上昇
させて上昇端Bの位置まできたときに、プラスチックカ
バー122を図中矢印のように回転させて畳部5の畳表を
被覆した後、畳部5をAの位置まで下降させて停止し食
卓として使用する。このようにすることで、プラスチッ
クカバー112を畳昇降装置の一部として一体化でき、わ
ざわざ別の収納場所にプラスチックカバー122を置かな
くてすみコンパクトにできる。また、畳部の隣合う畳の
裏側にプラスチックカバーを収納する収納箱を設け、畳
部を上昇途中で収納箱からプラスチックカバーを摺動し
て引出し畳部の畳表を被覆してから上昇を開始する構造
としても、同様にプラスチックカバーを部屋の別の場所
に置かなくてすむ。
さらに、畳部をその裏側に平坦かつ装飾された板材が
貼られた構造のものとし、上昇端まできたときに畳部の
裏表を逆転する構造としてもよく、この場合には別にプ
ラスチックカバーを用意して置かなくてすむ。
また、前記実施例の畳部は、舟形の材木からなる枠組
みの中に畳が2枚敷かれた構造を有し、周囲の畳と違っ
た構造のものであるが、周囲の畳と同じ構造のものを用
いてもよい。例えば、スライド支柱の先端に四角形のフ
レームを設けると共に、その周囲に沿って釘が複数突起
して設けられた構造を有するものにあっては、通常の畳
を位置決めして押圧するだけで畳はフレームに固定され
る。このような構造では、畳部を周囲と違った特別なも
のにする必要がないといった利点に加えて、畳部の交換
を位置決めして押圧するだけで簡単に行なえる。
またさらに、畳部を食卓として利用する以外に、ベッ
ド,イス,床の間といったもの等に利用することができ
る。あるいは、昇降自在な畳部を天井に取り付けられた
蛍光灯の交換作業に用いられる梯子の代わりとしてもよ
い。さらには、複数の畳部の上昇端の高さを変えて階段
状とし、階段や合同撮影用の舞台としてもよい。
さらに、第11図に示すように、畳部を平行状態のまま
昇降させる代わりに、畳部120の角部120aに回動自在な
部材124を設けるとともにスライド支柱126の先端部が摺
動自在なガイド131を畳部120の裏側に設けて、スライド
支柱126の昇降の度合に応じて畳部120が開閉する構造と
してもよい。したがって、例えば、開度を60゜に設定し
ておいてこれをリクライニングシートとして利用するこ
とができる。
さらに、こうした畳昇降装置では畳部の下にモータの
発熱による暖房効果に加えて別にヒータを備えても良
い。
あるいは、畳部の昇降を制御する制御盤の駆動を手動
式のスイッチにより行なう代わりに、音声認識センサを
用いて「食事準備開始」という発声によって制御が開始
される構成としてもよい。
また、畳部を昇降する駆動源としては、3相モータ,
ネジシャフト,ロッドから構成する代わりに、油圧ジャ
ッキを用いてもよい。
さらに、上述した畳部を平行のままで昇降させる機構
と畳部を蓋として開閉する機構とを組合わせて、第12図
に示すように、ソファーセットを構築するようにしても
よい。
また、畳部が円形に成形されている場合に、畳部を上
昇させた後、モータを停止させてしまう代わりにモータ
の駆動力を畳部の回転動力に伝達する機構を備えた構造
としてもよい。このようにすると、中華料理を複数の人
達で食事する場合に便利である。
[発明の効果] 本発明の床駆動装置によれば、移動部をテーブル、ベ
ッド等の載置台として利用できる他、移動部と床板との
間の空間部には、入口が形成されるので、移動部をテー
ブルとして利用する際に、足を入れることができると共
に、食料品などの収納箱として利用できる。
また、床板の上に密着して床上部材が載置されている
場合には、床上部材を食卓としたときに座卓を構成でき
る。また、移動部をその裏側中心軸にて支持部材が支持
するので、移動部を持ち上げたときに移動部の周囲に床
部の下方の空間部に通じる入口が形成される。したがっ
て、移動部の周囲のどこからでも足などを差し入れるこ
とができると共に、空間部に足などを差し入れても支持
部材が邪魔になることはなく腰掛け易くできる。
しかも、移動部の四隅に支持部材を設けて昇降させる
場合と違って、1つの支持部材だけで済むので、同期を
とって支持部材を昇降させることなく制御を簡単にでき
る。畳が敷き詰められた日本間において腰掛けた状態で
食卓に向かうことができる。したがって、正座の苦手な
外国の方々を気持ちよくもてなすことができる。このよ
うに、日本間に常時、食卓を据え付けて置かなくてす
み、部屋を広くかつ有効に利用することができる。
また、油圧や電動式などの駆動部によって、手間を煩
わすことなく簡単に駆動することができる等の効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例としての畳昇降装置の構造を示す構造
図、第2図(A),(B)はそれぞれスライド支柱の構
造を示す平面図および正面図、第3図はシリンダ部の構
造を説明する構造図、第4図(A),(B)はそれぞれ
畳部を下降させたときの畳部の角部の構造を示す断面図
および平面図、第4図(C),(D)はそれぞれ畳部を
持ち上げた後、周囲の畳の縁の構造を示す断面図および
平面図、第5図は畳部の裏側に貼られたテープスイッチ
の配置を示す平面図、第6図は畳昇降装置が4台据え付
けられた日本間の見取図、第7図は制御盤内に組み込ま
れた制御回路の構成を示す回路図、第8図は畳部を食卓
として用いた状態を説明する説明図、第9図は昇降自在
な畳部を他の配置に並べた状態を示す斜視図、第10図は
畳昇降装置の変形例として畳部の角部にプラスチックカ
バーを取り付けた状態を示す説明図、第11図は斜めに開
閉自在に設けられた畳部の変形例を示す説明図、第12図
は畳昇降装置の使用例を示す説明図である。 1……畳昇降装置 5……畳部 10……駆動部 11……床 15……架台 18……スライド支柱 27……シリンダ部 90……制御回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床板の上に床上部材が積層された構造の床
    部を駆動する床部駆動装置であって、 前記床上部材内に画された移動自在な移動部と、 前記床板の下方に設けられ、前記移動部を前記床板から
    離間する方向に駆動する駆動部とを備え、 該駆動部は、上記移動部の裏側中央部を昇降自在に支持
    するスライド支柱と、スライド支柱に隣接して装備され
    るネジシャフト及びネジシャフトに螺合されるナット
    と、ネジシャフトを駆動するモータを有し、 モータにより駆動されるネジシャフトとナットのネジ送
    り機構によって前記移動部が昇降駆動される床部駆動装
    置。
  2. 【請求項2】前記移動部は、床上部材である固定畳部に
    画された昇降移動する畳部であって、固定畳部の縁部と
    移動畳部の縁部は互いに当接するテーパ面を有する請求
    項1記載の床部駆動装置。
  3. 【請求項3】前記移動部の裏側周縁部に貼付されるテー
    プスイッチを備え、テープスイッチが押圧されたときに
    前記モータへの通電が遮断される請求項1記載の床部駆
    動装置。
  4. 【請求項4】前記スライド支柱は、床板の下方に固定さ
    れる断面が矩形の大型の枠体と、前記移動部の裏側中央
    部に固着されて前記大型の枠体の内側に摺動自在に収容
    される断面が矩形の小型の枠体と、大型の枠体と小型の
    枠体との間に装備される複数のローラを備える請求項1
    記載の床部駆動装置。
  5. 【請求項5】前記移動部が上昇したあとの前記床板の開
    口部の縁部に取り付けられる框を備える請求項1記載の
    床部駆動装置。
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