JP2682397B2 - セルベース設計半導体集積回路装置 - Google Patents

セルベース設計半導体集積回路装置

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JP2682397B2
JP2682397B2 JP5251272A JP25127293A JP2682397B2 JP 2682397 B2 JP2682397 B2 JP 2682397B2 JP 5251272 A JP5251272 A JP 5251272A JP 25127293 A JP25127293 A JP 25127293A JP 2682397 B2 JP2682397 B2 JP 2682397B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スタンダードセル設計
手法またはセルベース設計手法により設計されるセルベ
ース設計半導体集積回路装置に関し、特にノイズ低減用
の容量素子を有するセルベース設計半導体集積回路装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の小型化,高速化に
伴い、動作時に発生するノイズの影響が、近年大きな問
題となりつつある。すなわち半導体集積回路装置内の論
理回路が高速にスイッチングするためには、その論理回
路の出力に接続されている負荷容量に対し、高速に充放
電を行わせる必要がある。その結果論理回路のスイッチ
ング時には半導体集積回路(以下LSIと略す。)の電
源配線およびGND配線には、非常に大きなパルス状の
電流が流れ、LSIの電源配線およびGND配線ならび
にパッケージのリードフレームの抵抗およびインダクタ
ンス成分により、電源またはGND電位は非常に大きく
変動してしまっていた。このような電位変動はスイッチ
ングスピードの低下をもたらすのみでなく、回路の誤動
作の発生原因ともなり得る。
【0003】前述したような問題点を解決するために、
電源配線およびGND配線間にバイパスコンデンサを挿
入する方法がいくつか提案されている。例えば、特開平
2−295161号公報(以下引用例aとする)におい
ては、エピタキシャル成長技術を用いたLSIのエピタ
キシャル成長させた半導体層中に容量素子を組み込むこ
とで、バイパスコンデンサを実現させる技術が開示され
ている。また特開昭61−61437号公報(以下引用
例bとする)においてはマスタスライス型のLSIの未
使用領域の論理回路用のトランジスタを用いてバイパス
コンデンサを実現する技術が開示され、特開昭60−1
61655号公報(以下引用例cとする)では、電源パ
ッドおよびGNDパッドのそれぞれと内部論理回路とを
接続する電源配線またはGND配線下にバイパスコンデ
ンサを構成する技術が開示されている。
【0004】引用例bに開示されるマスタスライス型の
LSIにおいて、バイパスコンデンサを実現させた場合
のセルの回路図を示す図4を参照すると、このマスタス
ライス型のLSIは、論理ゲートを実現するための下地
MOSトランジスタを共用しているため、MOSトラン
ジスタのチャネル長Lは細い。またPチャネルトランジ
スタのゲート電位が電源に接続されているため、ゲート
と基板間とで効果的に容量が実現できない。従ってこの
ような構造のセルでは余り大きな容量は実現できず、ま
たゲートを電源に接続するために上地配線が必要とな
り、セルの使用率は低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術では、セルベース設計手法で構成され、最適
化されたトランジスタサイズにより専用設計されたセル
を高集積度に配置したLSIにおいては、1つのセルで
実現できる容量値が小さいためバイパスコンデンサを挿
入するために追加の専有面積が必要となり、チップサイ
ズが増大してしまうという欠点を持っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明のセルベース設
計半導体集積回路は、第1の電源電圧および第2の電源
電圧を供給して論理機能動作をし前記論理機能動作時に
発生する電源ノイズを実質的になくするよう前記第1お
よび第2の電源間に接続された基本セル容量素子と第1
の絶縁ゲート効果トランジスタ群を具備して前記所定の
論理機能を有する複数個のファンクションブロックセル
とを備え、前記ファンクションブロックセルを半導体基
板上に配列してブロックセルを形成し、このブロックセ
ルを挟むようにまたは囲むように前記半導体基板上に形
成する配線領域を配列し、必要に応じて前記ファンクシ
ョンブロックセル間および前記ブロックセル間を接続し
前記配線領域内に配置する複数個の配線パターンを形成
することにより所望の回路機能を実現するセルベース設
計手法で構成されるセルベース設計半導体集積回路装置
において、前記基本セル容量素子は前記第1の絶縁ゲー
ト効果トランジスタ群とはその平面形状の異なる第2の
絶縁ゲート効果トランジスタ群を有し前記第2の絶縁ゲ
ート効果トランジスタ群のゲート電極と前記第1および
第2の電源電圧供給線との間で構成される容量素子を有
し、前記ファンクションブロックセル間または前記ブロ
ックセル間に配列される構成である。
【0007】また、本発明のセルベース設計半導体集積
回路装置の前記第2の絶縁ゲート効果トランジスタ群
は、ゲートを前記第2の電源に接続しソースを前記第1
の電源に接続したPチャネルMOSトランジスタと、ゲ
ートを前記第1の電源に接続しソースを前記第2の電源
に接続したNチャネルMOSトランジスタとから構成す
ることもできる。
【0008】さらに、本発明のセルベース設計半導体集
積回路の前記基本セル容量素子は、前記配線領域内に配
置される複数個の前記配線パターンと重ねて配置される
構成とすることもできる。
【0009】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の一実施例のセ
ルベース設計半導体集積回路装置を説明する。
【0010】図1は本発明の一実施例のセルベース設計
半導体集積回路装置の構成を示す平面図である。
【0011】図1を参照すると、この実施例のセルベー
ス設計半導体集積回路装置は、電源配線21とGND配
線22と、内部に論理回路機能を実現する構成のファン
クションブロック(23〜37)とを有し、ファンクシ
ョンブロック(23〜37)を配置し、ファンクション
ブロック(23〜37)の各端子間を回路接続情報に基
き、CADツールにより自動接続してセルベース設計の
LSIとしての機能を実現する。なお、説明を簡単にす
るため、ファンクションブロック(23〜37)の端子
間を接続する接続端は表示していない。
【0012】セルベース設計のようなCAD自動配置配
線ツールを用いてマスクパターンを作成する場合は、各
ファンクションブロック間に配線を行うための領域が必
要であり、すべてのファンクションブロック(23〜3
7)を密着させて配置することはできない。
【0013】さらに、本発明の一実施例のセルベース設
計半導体集積回路装置は、この配線領域に配置されたコ
ンデンサセル(40〜43)を有している。
【0014】図1に示すこのコンデンサセル(40〜4
3)が配置された一部分の拡大図である図2を併せて参
照すると、この実施例のセルベース設計半導体集積回路
装置は、ファンクションブロック1および2と、コンデ
ンサセル3と、電源配線4と、GND配線5とから構成
される。
【0015】また、このコンデンサセル3は、Pチャネ
ルMOSトランジスタのゲート6と拡散層8とを有し、
ゲート6はコンタクト10によりGND電位へ接続さ
れ、拡散層8はコンタクト10により電源電位に接続さ
れている。またこのコンデンサセル3は、NチャネルM
OSトランジスタのゲート7と拡散層9とを有し、ゲー
ト7はコンタクト10により電源電位へ接続され、拡散
層9は、コンタクト10によりGND電位に接続されて
いる。
【0016】このコンデンサセル3の内部回路を示す図
3を参照すると、電源配線およびGND配線間にMOS
トランジスタのゲート容量を用いた、コンデンサセル3
が実現できている。また、コンデンサセル3の内部には
ゲートおよび拡散層しか使用しておらず、通常CAD自
動配線ツールにより設計される第1層アルミ配線および
第2層アルミ配線は全く使用していないため、このコン
デンサセル3を配線領域上に配置したとしても自動配線
ツールに対し悪影響は発生しない。
【0017】このような専用セルを作成することによ
り、MOSトランジスタのチャネル長Lおよびチャネル
幅Wを可能な限り、大きくでき、同一セルサイズで容量
の大きなコンデンサセルを構成することができ、配線領
域を使用するのみで、チップサイズの増大なしにバイパ
スコンデンサを挿入できる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、セ
ルベース設計手法を用いて配線領域上にコンデンサセル
を配置することにより、電源配線およびGND配線間の
バイパス用コンデンサをチップサイズの増大なしにLS
I内に実現でき、LSIの耐ノイズ性を向上できるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のセルベース設計半導体集積
回路装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す本発明の一実施例のセルベース設計
半導体集積回路装置の一部分の拡大図である。
【図3】コンデンサセルの内部回路を示す回路図であ
る。
【図4】従来のマスタライス型LSIのバイパスコンデ
ンサの回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2,23〜37 ファンクションブロック 4,21 電源配線 5,22 GND配線 6,7 MOSトランジスタのゲート 8,9 拡散層 10 コンタクト 40〜43 コンデンサセル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電源電圧および第2の電源電圧
    供給して論理機能動作をし前記論理機能動作時に発生す
    る電源ノイズを実質的になくするよう前記第1および第
    2の電源間に接続された基本セル容量素子と第1の絶縁
    ゲート効果トランジスタ群を具備して前記所定の論理機
    能を有する複数個のファンクションブロックセルとを
    え、前記ファンクションブロックセルを半導体基板上に
    配列してブロックセルを形成し、このブロックセルを挟
    むようにまたは囲むように前記半導体基板上に形成する
    配線領域を配列し、必要に応じて前記ファンクションブ
    ロックセル間および前記ブロックセル間を接続し前記配
    線領域内に配置する複数個の配線パターンを形成するこ
    とにより所望の回路機能を実現するセルベース設計手法
    で構成されるセルベース設計半導体集積回路装置におい
    て、前記基本セル容量素子は前記第1の絶縁ゲート効果トラ
    ンジスタ群とはその平面形状の異なる第2の絶縁ゲート
    効果トランジスタ群を有し前記第2の絶縁ゲート効果ト
    ランジスタ群のゲート電極と前記第1および第2の電源
    電圧供給線との間で構成される容量素子を有し、 前記フ
    ァンクションブロックセル間または前記ブロックセル間
    に配列されることを特徴とするセルベース設計半導体集
    積回路装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の絶縁ゲート効果トランジスタ
    群は、ゲートを前記第2の電源に接続しソースを前記第
    1の電源に接続したPチャネルMOSトランジスタと、
    ゲートを前記第1の電源に接続しソースを前記第2の電
    源に接続したNチャネルMOSトランジスタとから構成
    される請求項1記載のセルベース設計半導体集積回路装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基本セル容量素子は前記配線領域内
    に配置される複数個の前記配線パターンと重ねて配置さ
    る請求項1または2記載のセルベース設計半導体集積
    回路。
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