JP2680164B2 - レールの耐疲労性向上矯正法 - Google Patents

レールの耐疲労性向上矯正法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はレールの頭部と底部の表面層の耐疲労性を向
上させるレールの矯正方法に関するものである。
[従来の技術] 従来からレールの矯正は、第3図で示すように、直径
800mmのロール7個を上側に4個、下側に3個上下交互
に配列した矯正ロール(機)を使用して行われている。
このような矯正ロールは、連続的に効率良く矯正できる
特徴を有するが、「ローラー矯正途中のレール各部の残
留応力,鉄と鋼、VOL66,NO4,1980,448頁」で発表されて
いるように、ローラー矯正によってレールの頭部表面お
よび底部中央表面に大きな引張残留応力が発生する欠点
があり、実用化レールの耐疲労性を劣化し耐損傷性を損
ねる問題があった。
本発明者らはこのような欠点または問題点の発生原因
について調査した結果、本来ロール矯正を行うと理論的
には素材の残留応力は繰返し塑性変形により漸減する
が、レールとロールが局部的に強く接触すると該接触直
下のレール内部で該表面層より強い塑性変形を受けるこ
とによって、表面層に大きな引張残留応力が発生するこ
とが判った。また、このような問題を防止するために、
若干の弾性挙動を有する高分子材料をロールの外周に巻
付けたりあるいはセラミックスをロールのレール頭部相
当部に巻付けて、レールとの接触圧力を極力小さくした
矯正方法が実用化されている。これらの矯正方法は、レ
ールの頭部表面や底部中央表面の引張残留応力がかなり
減じられるようになったものの、高分子材料やセラミッ
クスが短時間に損傷する問題から、生産性を著しく阻害
する問題があった。
そこで、本発明者らは、レールの頭部表面や底部中央
表面の引張残留応力の発生を防止し、しかも生産性を阻
害することのないレールの矯正方法を提供することを目
的に、先ず引張残留応力発生のメカニズムの解明を徹底
的に検討した結果、上記したようにロールの直径が800m
mという大径ロールを使用するためレールとロールの接
触摩擦力が大きくなり、塑性変形に制限を受け、レール
内部側で強い塑性変形を受けることが分かった。つま
り、ロールに接触したレール表面で大きな引張残留応力
を発生することはレール表面層よりもレール内部側で強
い塑性変形を受けて圧縮の残留応力を呈しているためで
あり、逆に強い塑性変形がレールのロール表面側で発生
すれば圧縮の残留応力となって加工硬化し耐疲労性を向
上する。
また、本発明者らは、各種レールサイズについてロー
ル直径とレール表面の残留応力の関係についても検討し
た結果、ロール直径が300mm以下に小さくなると塑性変
形層がレール表面に移行し、表面層の残留応力も圧縮側
に転移することも分かった。
本発明は、このような知見に基づいてなされたもの
で、その要旨は直径が50〜300mmのロールを上下交互に
配列した矯正ロールで、レールの頭部と底部の表面層を
矯正加工するレールの耐疲労性向上矯正法である。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明
する。
第1図は本発明のローラー矯正法を示す。図におい
て、1はレール、2はガイドロールである。レール1
は、ガイドロール2に載置されて走行する。3は直径が
50〜300mmの矯正ロールで、レール1の走行方向でしか
も走行ラインを介して上下交互に配列されている。4は
バックアップロールで、矯正ロール3やレール1の大き
さに対応して必要に応じて設けられる。本発明における
このようなロール配置は第3図に示す従来のローラー矯
正機と何ら変わるものではない。すなわち、本発明は、
矯正ロール3をレール1の走行方向に上下交互に配列
し、走行するレール1を繰り返し曲げを与えながら、レ
ール1を真直に矯正する。
特に、本発明では矯正ロール3の直径を限定してい
る。つまり、ロールの直径を300mm以下にした理由はロ
ールと接触するレール表面層にレール内部よりも強い塑
性変形を与えるためである。レール表面層にレール内部
よりも強い塑性変形を与える理由は、レール表面層を加
工硬化させ、かつ表面層に圧縮の残留応力を付与させて
レールに耐疲労性を付与するためである。ロールの直径
が300mmを越えると、レール表面層よりもレール内部に
強い塑性変形が発生しはじめ、レール表面には耐疲労性
を損なう引張残留応力を発生する問題がある。また、ロ
ールの直径を50mmまでに限定した理由は、基本的にはロ
ール直径は50mm以下でも構わないが、ロール直径が50mm
以下になってもレール表面層の塑性変形による加工硬化
や圧縮残留応力の値は50mmまでのものと変わらないこ
と、および矯正ロールを支持するバックアップロール4
との構成上において、製造コストが高くなることおよび
ロール強度上の観点から問題が発生するためである。
矯正ロール3の後面にバックアップロール4を2個配
置する理由は矯正ロール3が小さいため、矯正ロール3
のみでは矯正時の圧延反力を支持できないため、矯正ロ
ール3の後面の2個のバックアップロール4に均等に圧
延反力を分散させてロール剛性を増すためである。な
お、本発明においてバックアップロール4の大きさを規
定するものではない。
[実施例] 次に、本発明の実施例について説明する。
本発明によるローラー矯正法の有効性を確認するた
め、普通炭素鋼のJIS40kgNレール12.5mを用いて本発明
によるローラー矯正機でのローラー矯正および従来ロー
ラー矯正機でのローラー矯正を行い、レール表面残留応
力および実物曲げ疲労強度を比較した。ローラー矯正条
件およびそれぞれの結果を本発明法と従来法で比較し、
表に示す。
試験結果から明らかなように本発明によるローラー矯
正法が非常に有効であることが分かる。すなわち、本発
明法と従来法で同じローラー矯正条件でローラー矯正し
ているにもかかわらず、従来法のローラー矯正法ではロ
ーラーと接触しているレール頭頂面およびレール底部中
央に引張残留応力が発生し、またそのレール頭部を引っ
張り側とする実物曲げ疲労限度は36kgf/mm2を示す。こ
れに対し、本発明法によるローラー矯正法ではローラー
と接触しているレール頭頂面およびレール底面中央には
約25kgf/mm2の圧縮残留応力が発生し、またそのレール
頭部を引張り側とする実物曲げ疲労限度は57kgf/mm2
示して、レールの耐疲労性が優れている。このように耐
疲労性が優れている理由はローラーと接触したレール表
面が加工硬化したこと、に加えて該表面に圧縮残留応力
が発生しているためである。なお、レール表面の加工硬
化や圧縮残留応力はレールの耐摩耗性や耐ころがり疲労
性も向上させることから、本発明によるローラー矯正法
で矯正したレールは一段とレールの耐用寿命が優れたも
のである。
[発明の効果] 本発明によれば、従来問題のあったレール頭部と底部
の表面層における耐疲労性を向上させることができるこ
とになり、その産業上及び実用上の効果は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のローラー矯正法の一実施例、第2図
は本発明の実施例で使用した矯正条件を解り易く説明し
た図を示す。第3図は従来のレール矯正法を示す説明図
である。 1……レール、2……ガイドロール、3……矯正ロー
ル、4……バックアップロール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直径が50〜300mmのロールを上下交互に配
    列した矯正ロールで、レールの頭部と底部の表面層を矯
    正加工する事を特徴とするレールの耐疲労性向上矯正
    法。
JP11754990A 1990-05-09 1990-05-09 レールの耐疲労性向上矯正法 Expired - Lifetime JP2680164B2 (ja)

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